JPH05262715A - ジイソシアネート化合物の反応促進方法およびジイソシアネート化合物を主成分とすることを特徴とする組成物 - Google Patents

ジイソシアネート化合物の反応促進方法およびジイソシアネート化合物を主成分とすることを特徴とする組成物

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JPH05262715A
JPH05262715A JP3099876A JP9987691A JPH05262715A JP H05262715 A JPH05262715 A JP H05262715A JP 3099876 A JP3099876 A JP 3099876A JP 9987691 A JP9987691 A JP 9987691A JP H05262715 A JPH05262715 A JP H05262715A
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diisocyanate
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JP3099876A
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Toyokazu Yanagii
豊和 楊井
Toshihide Maruyama
俊秀 丸山
Kiyokazu Murata
清和 村田
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】実質的に工程中でホスゲンを用いずに製造され
たジメチルカーボネートとジアミンとから製造されるジ
イソシアネート化合物の反応性を向上させる。 【構成】ジイソシアネート化合物中に一定量のルイス酸
を添加する。 【効果】実質的に工程中でホスゲンを用いずに製造され
たジメチルカーボネートとジアミンとから製造されるジ
イソシアネート化合物を用いてポリウレタンを製造する
際、従来のホスゲンを用いて製造されたジイソシアネー
ト化合物と同等あるいはそれ以上の反応性を発現させる
ことが可能になった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は工程中でホスゲンを用い
ずに製造されたジメチルカーボネートとジアミンとから
製造されたジイソシアネート化合物の反応性を高める技
術に関する。さらに詳しくは、一定量のルイス酸を添加
することによる該ジイソシアネート化合物の反応性を改
良する方法および反応性が改良されたジイソシアネート
化合物を主成分とする組成物に関する。
【0002】3−メトキシカルボニルアミノメチル−
3,5,5−トリメチル−1−メトキシカルボニルアミ
ノシクロヘキサン、1,3−ビス(メトキシカルボニル
アミノ)シクロヘキサン、1,4−ビス(メトキシカル
ボニルアミノ)シクロヘキサン、1,3−ビス(メトキ
を有する化合物と反応させて、塗料、断熱材、クッショ
ン材、機械部品等の産業上非常に有用なポリウレタン樹
脂となり、自動車の部品を始め、家電製品、事務機器、
衣料品、什器等の我々の日常生活に必要な多くのものに
広く利用されている。
【0003】
【従来の技術】このポリウレタン樹脂を製造するための
ウレタン化反応は、以下に示すようなイソシアネート基
の反応機構がACS、Symposium、Ser.,
270,111(1985)に掲載されている(以下化
1)。
【0004】
【化1】
【0005】すなわち、反応系に存在するプロトンが触
媒となり、イソシアネート基のカルボニルが親電子的に
ヒドロキシル基を攻撃すると推定されている。しかる
に、従来のジイソシアネート化合物ならびに製造工程を
検討すると、多くのジイソシアネート化合物は上述のご
とくホスゲンを使用して製造するため、該ジイソシアネ
ート化合物の不純物として、微量な残留ホスゲンのほ
か、カルバモイル基、カルボキシル基等の官能基を有す
る化合物や塩化水素が含有されていた。したがって、こ
れらの不純物から放出されたプロトンが触媒となり、ウ
レタン化反応が活性化されていたと推定された。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実質的
に工程中でホスゲンを用いずに製造されたジメチルカー
ボネートとジアミンとから製造されるジイソシアネート
化合物は、従来の製造法から得られるジイソシアネート
化合物とは異なる反応機構を経るため、含有する不純物
も異なる。すなわち微量な残留ホスゲンのほか、カルバ
モイル基、カルボキシル基等の官能基を有する化合物や
塩化水素などは含有されない。したがって、化学式1に
示したプロトンによるウレタン化反応の促進効果は期待
できない。
【0007】特願平2−76098号明細書あるいは同
2−88046号明細書に示したように、プロトン酸に
よる反応性の促進方法を考案したが、例えば酸分を極端
に嫌う電子材料用のポリウレタン樹脂を製造する場合な
ど、安易にプロトン酸を添加することは好ましいことで
はない。
【0008】
【発明の目的】本発明はジイソシアネート化合物の反応
性を促進する方法および反応性が改良されたジイソシア
ネート化合物を主成分とする組成物を提供することにあ
る。そこで、本発明者らは、実質的に工程中でホスゲン
を用いずに製造されたジメチルカーボネートとジアミン
とから製造されるジイソシアネート化合物を用いてポリ
ウレタンを製造する際、従来のジイソシアネート化合物
と同等あるいはそれ以上の反応性を発現させるために、
鋭意検討を繰り返した。
【0009】その結果、ジメチルカーボネートとジアミ
ンとから製造されるジイソシアネート化合物に、イソシ
アネート基と反応性が低いルイス酸を添加したところ、
驚くべきことにウレタン化反応が非常に活性化され、か
つ、それによって得られるポリウレタンはホスゲンのほ
か、カルバモイル基、カルボキシル基等の官能基を有す
る化合物や塩化水素などおよびそれらに由来する物質を
含有していないので、耐候性、耐食性、耐熱性等の物性
がより改善された、塗料、接着剤、成形体に好適に用い
得るポリウレタンの供給が可能であることを見出だし本
発明に至った。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
「ルイス酸を添加することにより、実質的に工程中でホ
スゲンを用いずに製造されたジメチルカーボネートとジ
アミンとから製造されるジイソシアネート化合物の反応
促進方法」および「ルイス酸を含有し、実質的に工程中
でホスゲンを用いずに製造されたジメチルカーボネート
とジアミンから製造されるジイソシアネート化合物を主
成分とする組成物」である。
【0011】本発明において、ジイソシアネート化合物
のウレタン化反応を促進させるため、および反応性が改
良されたジイソシアネート化合物を主成分とする組成物
を製造するために添加するルイス酸の具体例を以下に列
挙する。
【0012】すなわち、マンガン、スズ、亜鉛、鉛、
鉄、マグネシウム、アンチモン、チタン、ホウ素、アル
ミニウム等のハロゲン化物および/またはそれらの塩
類、マンガン、スズ、亜鉛、鉛、鉄、マグネシウム、ア
ンチモン、チタン、C1〜18のアルキル基、アルケニ
ル基置換芳香族有機酸、シュウ酸、アジピン酸、マロン
酸、パルミチン酸、フタル酸、イソフタル酸、トリメリ
ット酸、ピロメリット酸等のC2〜18の多塩基酸類お
よびその部分エステル化合物との塩類、C1〜6のジア
ルキル化スズのC1〜18の飽和有機酸類、C3〜18
の不飽和有機酸およびアルミニウム等のC1〜18の飽
和有機酸類、C3〜18の不飽和有機酸およびC置換芳
香族有機酸、シュウ酸、アジピン酸、マロン酸、パルミ
チン酸、フタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ピ
ロメリット酸等のC2〜18の多塩基酸類およびその部
分エステル化合物との化合物、マンガン、スズ、亜鉛、
鉛、鉄、マグネシウム、アンチモン、チタン、アルミニ
ウム等のC1〜C18のアルキルオキサイド等である。
【0013】中でもジアルキルスズ化合物は、以下化2
に示すように、活性水素を引き抜きイソシアネート化合
物のウレタン化反応を効率良く促進するので、上記のル
イス酸類のなかでは特に有用なものの一つである。
【0014】
【化2】
【0015】本発明で実質的に工程中でホスゲンを用い
ずに製造されたジメチルカーボネートとジアミンとから
製造されるジイソシアネート化合物のウレタン化反応を
促進せしめるための該ルイス酸の添加量は、NCO基1
当量当り1×10−8〜1×10−2当量、好ましくは
1×10−6〜1×10−3当量である。該ルイス酸の
添加量が、NCO基1当量当り、1×10−8当量未満
の場合、添加量が少なすぎて、ウレタン化反応を促進さ
せることが不可能であり、また該ルイス酸をNCO基1
当量当り、1×10−2当量より多く添加しても、それ
以上の効果は期待できないばかりか、逆に該ルイス酸が
ジイソシアネート化合物と反応して品質、性能の低下を
も招くことが予想される。
【0016】本発明で実質的に工程中でホスゲンを用い
ずに製造されたジメチルカーボネートとジアミンとから
製造されるジイソシアネート化合物のウレタン化反応を
促進せしめるための該ルイス酸の添加方法としては以下
の2つがある。
【0017】まず、第一の方法は予めジイソシアネート
化合物に所定量を添加しておき、ウレタン化時の反応性
を調製した組成物としておくことである。もう一つの方
法はウレタン塗料などの製造時に他のウレタン化触媒と
同様に、ジイソシアネート化合物とともに反応装置内に
仕込んで使用することも可能である。
【0018】この際、使用する該ルイス酸の含有水分を
可能な限り少なくしておくことが重要であり、もし水分
がジイソシアネート化合物に多量に混入すると、ジイソ
シアネート化合物のウレア化、アロハネート化が生じて
品質の低下を招くことになる。本発明に用いられるジイ
ソシアネート化合物は、ジアミンをジメチルカーボネー
トでイソシアネート化して製造される。
【0019】ジメチルカーボネートは、かつて、ホスゲ
ンを原料に製造されていたが、今日では一酸化炭素を原
料とする製造も実施され、また、新しい工業化技術も研
究されており(特願昭61−201568、特願昭61
−215178、特願昭61−215179号各明細
書)、後者の製造法によるジメチルカーボネートを用い
てジイソシアネート化合物を製造するほうが安価で好ま
しい。
【0020】最近、ジアミンをジメチルカーボネートで
イソシアネート化する製造技術が開示された(特開昭6
4−85956)が、本発明に用いうるジイソシアネー
トの製法の一つとしてあげることができる。さらに詳し
く説明すれば、アルカリ触媒の存在下、ジアミンとジメ
チルカーボネートとを反応させて対応するウレタン化合
物を合成する第一段反応、次いで該当ウレタン化合物を
高沸点溶媒中でマンガン、モリブデン、タングステン、
亜鉛の群から選ばれる1以上の化合物触媒存在下、1〜
700Torrの減圧下で熱分解させ、対応するジイソ
シアネート化合物を得る第二段反応、の二工程により、
本発明に用いる事ができるジイソシアネート化合物を製
造することができる。
【0021】アミン化合物は、化学的反応性から、脂肪
族アミン化合物と芳香族アミン化合物に分類される。脂
肪族アミン化合物は、アルカリ触媒で反応が速く、この
方法には、好適に用いられる。脂肪族アミンは、分子内
に脂環式骨格を有する脂環式アミン化合物と、鎖状の骨
格を持つ鎖状脂肪族アミンに分類される。
【0022】この方法に用い得るアミン化合物として
は、以下のようなアミンを例として上げることが出来
る。脂環式アミンとしては、イソホロンジアミン、1,
3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロ
ヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサ
ン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、水
素化ジアミノジフェニルメタン、水素化トルイレンジア
ミン、水素化ナフタレンジアミンなどがある。イソホロ
ンジアミンには、アミノ基−NHとアミノメチル基−
CHNHがシクロヘキサン環において、シス位にあ
るものとトランス位にあるものがあるが、どちらの異性
体も原料として用いられ、市販のイソホロンジアミンの
ように、シス体、トランス体の混合物であっても何ら差
支えない。
【0023】アミノ基が飽和の炭素に結合しているジア
ミンで骨格内に芳香環を有していても原料として好まし
く用いられ、キシリレンジアミン等を例として挙げるこ
とができる。鎖状脂肪族アミンとしてはエチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、2,2,4−トリメチル
ヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキ
サメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、1、1
2−ジアミノドデカンなどが挙げられる。芳香族アミン
は脂肪族アミンと比較して第一段反応の空時収率、また
は収率が劣るが、これもウレタン化してこの方法の原料
として用い得る。例として、ジアミノジフェニルメタ
ン、トルイレンジアミン、フェニレン−1,3−ジアミ
ン、フェニレン−1,4−ジアミン、ナフタレンジアミ
ンなどが挙げられる。
【0024】全てのアミンについてエーテル結合、スル
ホン基、カルボニル基、ハロゲン基など安定な基を骨格
中に含んでいても差し支えはない。また、第1段反応に
おいて触媒として使用される塩基性物質はアルカリ金
属、アルカリ土類金属のアルコラートであって、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウムのメ
チラート、エチラート、ターシャリブチラート等をその
例として挙げることができる。
【0025】アルカリ触媒の使用量は、触媒の活性に応
じて、反応が実用的な時間で完結するよう決定される。
ナトリウムメチラートの場合、反応粗液中0.001〜
5重量%、好ましくは0.1〜3重量%の添加で反応が
進行する。
【0026】反応温度は0℃から反応粗液の沸点までの
範囲で選ぶことが実用的に可能であるが、低温では反応
が遅く、高温では副生するメタノールの沸とうが激しく
なることから、30℃〜80℃の範囲で選ぶことが好ま
しい。原料が固体の場合や、生成するウレタン化合物の
析出を防止したい場合は溶媒を用いても差支えなく、た
とえばメタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、ベンゼン、トルエンなど原料及び生成物に
対して不活性である溶剤を用いることが出来る。
【0027】塩基性触媒はウレタン化合物と一緒に加熱
されるとウレタン化合物をさらに変化させて目的外の高
沸点物に変化させるので、第一段の反応後、塩基性触媒
の中和を行う。中和後の反応物粗液から、ウレタン化合
物を蒸留、晶析、水洗、再沈等の一般的精製方法で必要
な純度まで精製して取り出す。ウレタン化合物は、原料
として使用するジアミンに対応して、次のようなウレタ
ンが得られる。
【0028】3−メトキシカルボニルアミノメチル−
3,5,5−トリメチル−1−メトキシカルボニルアミ
ノシクロヘキサン、1,3−ビス(メトキシカルボニル
アミノ)シクロヘキサン、1,4−ビス(メトキシカル
ボニルアミノ)シクロヘキサン、1,3−ビス(メトキ
シカルボニルアミノメチル)シクロヘキサン、1,4−
ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキサ
ン、ビス(メトキシカルボニルアミノシクロヘキシル)
メタン、メチルビス(メトキシカルボニルアミノ)シク
ロヘキサン、ビス(メトキシカルボニルアミノ)デカリ
ン、ビス(メトキシカルボニルアミノメチル)ベンゼ
ン、ビス(メトキシカルボニルアミノ)エタン、ビス
(メトキシカルボニルアミノ)ヘキサン、2,2,4−
トリメチルビス(メトキシカルボニルアミノ)ヘキサ
ン、2,4,4−トリメチルビス(メトキシカルボニル
アミノ)ヘキサン、1,4−ビス(メトキシカルボニル
アミノ)ブタン、1,12−ビス(メトキシカルボニル
アミノ)ドデカン、ビス(メトキシカルボニルアミノフ
ェニル)メタン、ビス(メトキシカルボニルアミノ)ト
ルエン、1,3−ビス(メトキシカルボニルアミノ)ベ
ンゼン、1,4−ビス(メトキシカルボニルアミノ)ベ
ンゼン、ビス(メトキシカルボニルアミノ)ナフタレン
等をあげることができる。
【0029】これらの化合物を第2段反応である熱分解
により収率よくジイソシアネート化合物に転換させるこ
とが出来る。これらのウレタン化合物を、マンガン、モ
リブデン、タングステン、亜鉛の金属単体、または無機
化合物、または有機化合物の存在下、減圧下、不活性溶
媒中で熱分解することによりアルコールの脱離が起き、
原料ウレタンの骨格に対応してイソホロンジイソシアネ
ート、シクロヘキサン−1,3−ジイソシアネート、シ
クロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、1,3−ビ
ス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、1,4−
ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、水素化
ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化トルイレン
ジイソシアネート、水素化ナフタレンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、エチレンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4
−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,
4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
テトラメチレンジイソシアネート、ドデカン−1,12
−ジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、トルイレンジイソシアネート、フェニレン−1,3
−ジイソシアネート、フエニレン−1,4−ジイソシア
ネート、ナフタレンジイソシアネート等のジイソシアネ
ート化合物が生成する。
【0030】触媒として用いられる化合物としては、金
属マンガン、酸化マンガン(MnO、又はMn
塩化マンガン、硫酸マンガン、リン酸マンガン、ホウ酸
マンガン、炭酸マンガン、酢酸マンガン、ナフテン酸マ
ンガン、マンガン(II)アセチルアセトナート、マン
ガン(III)アセチルアセトナート、金属モリブデ
ン、三酸化モリブデン、モリブデンアセチルアセトナー
ト(MoO(acac))二酸化モリブデン、金属
タングステン、タングステンヘキサカルボニル、無水タ
ングステン酸、タングステン酸、等を例示することが出
来る。
【0031】これらは含水塩の形でも、また無水物でも
用いることが出来る。工業的に入手が容易であること、
安価であること、活性の高さから、塩化マンガン、硫酸
マンガン、酢酸マンガン、ナフテン酸マンガンが特に適
している。特に,酢酸マンガンは反応粗液中,低濃度で
充分な活性を有しているため好ましい。
【0032】触媒の使用量は、通常、溶媒中の触媒量が
0.0005重量%から5重量%の領域が最も好まし
い。反応温度は150℃より低いとイソシアネート基の
発生が遅くなって実用的でなく、300℃より高いと工
業的に実施しにくく不利となる。溶媒は、該ジイソシア
ネート化合物及びウレタン化合物に対し不活性であるこ
とが必要で、脂肪族化合物、芳香族化合物、アルキル化
芳香族化合物、エーテル化合物等から選んで用いること
が出来る。ハロゲン基等の不活性な基を含んでいても溶
媒として差支えはない。
【0033】また、該ジイソシアネート化合物と沸点が
近接していない溶媒は精製分離しやすく、好ましい。溶
媒の沸点は、生成する該ジイソシアネート化合物より低
いものは該ジイソシアネート化合物とともに留出し、実
用上工程が複雑になって不利であり、生成するジイソシ
アネート化合物より高沸点のものが好ましい。反応は、
反応系より生成するイソシアネート化合物が留出してく
る減圧下で実施する。
【0034】これにより系中のイソシアネート化合物の
濃度が低く保たれ、副反応が抑制され、高い反応収率が
達成される。この効果は、溶媒の沸とう下に行なうと特
に有効であり、この点から反応圧力は反応温度で溶媒が
沸とうする減圧度で行なうことが好ましい。減圧度が高
すぎると、副生するアルコールの回収が難しくなり、ま
た、設備的にも用役面でも不利になるので通常1Tor
r以上、また、700Torr以下が好適である。
【0035】好ましい溶媒としては o−ターフェニ
ル,m−ターフェニル、p−ターフェニル、混合ジフェ
ニルベンゼン、部分水添トリフェニル、ジベンジルベン
ゼン、ジベンジルトルエン、ビフェニル、フェニルシク
ロヘキサン、ビシクロヘキシル、フェニルエーテル、ベ
ンジルエーテル、ジフェニルメタン、キシレン、トリメ
チルベンゼン、エチルベンゼン、ドデシルベンゼン、ク
ロルベンゼン、ジクロルベンゼン、ヘキサデカン、テト
ラデカン、オクタデカン、アイコサン、テトラメチレン
スルホンなどがある。
【0036】触媒を含む溶媒を減圧下沸とうさせてお
き、そこへウレタン化合物を仕込んでいく連続反応が有
利である。反応で生成する副生アルコールとイソシアネ
ートは、気体のまま反応器からコンデンサーへ導き、イ
ソシアネートのみを凝縮させることにより、良好に精製
し得る。
【0037】得られたジイソシアネートは、必要に応
じ、さらに精製することができる。以上、本発明に用い
る事ができるジイソシアネート化合物の製造技術例につ
いて述べてきたが、この方法に限らず、実質的に工程中
でホスゲンを用いずに製造されたジメチルカーボネート
とジアミンとから製造される該ジイソシアネート化合物
は、本発明に用いる事ができる。
【0038】例えば、ジメチルカーボネートとアミン化
合物を、ルイス酸触媒を用いてウレタンを得る技術が開
示されているが(特公昭51−33095号公報)、第
一段の反応に用いることができる。また、第二段の反応
についても、気相で熱分解を行う技術(特開昭59−2
05352、特開昭59−205353号各公報)や、
異なる液相技術(特公昭57−45736公報)などを
用いて得たジイソシアネートを用いてもなんら差支えは
ない。
【0039】このようにして得た該ジイソシアネート化
合物と、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオ
ールなどのポリオールを用いて、また必要により一価ま
たは多価アルコール、一価または多価アミン、水などの
活性水素化合物を加え、重付加反応によって本発明のポ
リウレタンを合成することができる。各種添加剤をもち
いても差支えはない。
【0040】
【発明の効果】本発明により、ジイソシアネート化合物
の反応性を高める技術が確立され、耐候性、耐食性、耐
熱性等の物性がより改善された、塗料、接着剤、成形体
に好適に用い得るポリウレタンの供給が可能となった。
【0041】以下に、合成例、および試験例を示す。
【実施例】
[合成例−1] 〔工程中でホスゲンを用いずに製造されるジメチルカー
ボネートの合成 − 一酸化炭素とメタノールを原料とするジメチルカー
ボネートの合成〕テフロンコーティングされた内容積5
lのオートクレーブを用いてジメチルカーボネートの合
成反応を行った。
【0042】触媒として塩化パラジウム7.5ミリモル
/l、酢酸第一銅187.5ミリモル/lおよび塩化マ
グネシウム187.5ミリモル/lのメタノール溶液5
26mlを用いて窒素ガス47.5vol%、アルゴン
/酸素(酸素濃度33.0vol%)22.5vol%
の混合ガスを12.0kg/cmで流入させ、オート
クレーブ内を130℃に昇温して1時間反応させた。
【0043】反応粗液を蒸留してジメチルカーボネート
を得た。以上の合成反応を20回繰り返して行い、23
4gのジメチルカーボネートを得た。得られたジメチル
カーボネート中の塩素分は約11ppmであった。な
お、塩素分の測定にはイオンクロマトグラフ(IC−5
00)を使用した。
【0044】[合成例−2] 〔工程中でホスゲンを用いずに製造されるジメチルカー
ボネートとジアミン化合物からのウレタン化合物の合
成〕塩化マグネシウムの替わりに塩化ナトリウムを使用
した以外は[合成例−1]と同様に20回の合成反応を
行い、約352gのジメチルカーボネートを得た。ただ
し、この場合の反応は触媒が液中に懸濁した状態で進行
した。得られたジメチルカーボネート中の塩素分は約8
ppmであった。
【0045】[合成例−3]合成例−1で合成されたジ
メチルカーボネート211gを攪拌機を備えた丸底フラ
スコに仕込み、攪拌しながら窒素気流下で70℃に昇温
した。次に、上記フラスコ中へナトリウムメチラートの
28%メタノール溶液5.22gおよびイソホロンジア
ミン50gを2機の仕込みポンプにより均等な仕込み速
度で70分間かけて仕込んだ。この間反応温度は70℃
に保った。
【0046】さらに、仕込み終了後、同温度で3時間熟
成し、その後リン酸で中和して得た反応粗液をガスクロ
マトグラフィーで分析したところ、イソホロンジアミン
に対応するウレタン化合物、すなわち、3−メトキシカ
ルボニルアミノメチル−3,5,5−トリメチル−1−
メトキシカルボニルアミノシクロヘキサン(略称イソホ
ロンジカーバメート、略記号IPDC)がイソホロンジ
アミンに対する収率99%、および消費されたジメチル
カーボネートに対する収率99%で生成していることを
確認した。上記反応粗液を脱低沸し、さらに水洗処理し
てIPDCを得、合成例−5の原料として使用した。
【0047】[合成例−4]合成例−1で得られたジメ
チルカーボネートの替わりに合成例−2で得られたジメ
チルカーボネートを使用した以外は合成例−3と同様に
合成反応を行いほぼ同じ収率でIPDCを得た。上記反
応粗液を脱低沸し、さらに水洗処理してIPDCを得、
合成例−6の原料として使用した。
【0048】[合成例−5] 〔工程中でホスゲンを用いずに製造されるジメチルカー
ボネートとジアミン化合物からのウレタン化合物を熱分
解することによるジイソシアネート化合物の合成〕20
段オルダーショー塔をセットした200 ml容量のガ
ラス製リボイラーを用いて合成例−3で得られた3−メ
トキシカルボニルアミノメチル−3,5,5−トリメチ
ル−1−メトキシカルボニルアミノシロクヘキサン(略
称イソホロンジカーバメート、略記号IPDC)の連続
分解を行なった。溶媒としてはm−ターフェニルを用い
た。
【0049】リボイラーに最初117mlのm−ターフ
ェニルと対m−ターフェニル10ppm相当の無水酢酸
マンガンを仕込み、10Torrの減圧下沸とう状態に
なる迄加熱した。次いで反応器にIPDC59.0重量
%、m−ターフェニル41.0重量%の混合液を120
g/Hrの速度で仕込んだ。蒸留塔塔頂部より生成物で
あるイソホロンジイソシアネート(略記号:1PDI)
を抜き取り、また、反応器液面が一定となるような缶出
液抜取速度で運転を行なった。
【0050】コンデンサーには60℃の温水を流し、I
PDI分を凝縮しメタノールはガスとして、逃がした。
運転中、反応器中の無水酢酸マンガン濃度が10ppm
に保たれるよう、缶出液量に対応して125ppm無水
酢酸マンガンメタノール溶液を反応液中へ仕込んだ。
【0051】塔内温度、留出液、缶出液の各重量、組成
が安定した時点で留出液は1時間で52g留出しIPD
I77.2重量%、モノイソシアネート(略記号:IP
MI)22.7重量%、m−ターフェニル0.05重量
%であった。反応器温度は245℃であった。IPDC
転化率99重量%、IPDCのハイボイラー化率6重量
%であった。収率は、仕込みIPDC基準で、IPDI
74%、IPMI19%であった。
【0052】[合成例−6]無水酢酸マンガンを、メタ
ノール中1重量%になるように溶解した。この溶液をI
PDIで80倍に希釈し、125ppmの触媒溶液とし
た。液は均一で、かつ低粘度の液体であった。上記触媒
液を用い、ウレタン化合物を蒸溜塔の下から5段に仕込
み、触媒仕込み段を下から13段に変更した以外は合成
例−5と同様に運転を行なった。
【0053】塔内温度、留出液、缶出液の各重量、組成
が安定した時点で留出液は1時間で留出し、IPDI9
8.1重量%、IPMI1.8重量%、m−ターフェニ
ル0.05重量%であった。IPDC転化率99重量
%,IPDCのハイボイラー化率2重量%であった。収
率は、仕込みIPDC基準で、IPDI95.5%、I
PMI1.5%であった。得られたIPDI留分を、さ
らにバッチ蒸留で99.7%純度まで精製し、以下の実
施例の原料として使用した。
【0054】[実施例−1]合成例−4で得られたIP
DI(以下DMC法IPDIと記述する)100gに対
して、ジブチルスズジラウレートを32mg(イソシア
ネート基に対して1.12×10−4当量)添加し、o
−キシレンに溶解して濃度2.0モル/lのDMC法I
PDI溶液を調製した。他方、試薬特級n−ブタノール
をo−キシレンに溶解して濃度濃度2.0モル/lのn
−ブタノール溶液を調製した。
【0055】冷却管、試料採取口を供えた内容量50m
lのパイレックスガラス製の反応器に、上述のDMC法
IPDI溶液、n−ブタノール溶液をそれぞれ5mlお
よび10ml、ホールピペットを用いて正確に採取し、
さらに予め調製した0.8モル/lのジフェニルエーテ
ル/o−キシレン溶液を5ml、ホールピペットを用い
て正確に添加した。
【0056】反応溶液を十分撹拌しながら、温度60±
1℃で制御した油浴で加温しながら、DMC法IPDI
とn−ブタノールとのウレタン化反応を進めた。ガスク
ロマトグラフ分析法で反応溶液中のDMC法IPDIと
n−ブタノールの残留濃度の経時変化を測定し、ウレタ
ン化反応を測定検討した。その結果、反応時間3時間で
67%のイソシアネート基がウレタン化され、98%以
上のDMC法IPDIが反応していることが判明した。
【0057】[実施例−2〜6]合成例−4で得られた
DMC法IPDIに、表−1に示したルイス酸を所定量
添加したこと以外は、実施例−1と同じ方法でウレタン
化反応性を測定した。測定結果は、表1に示した。
【0058】
【表1】
【0059】[比較例−1]合成例−4で得られたDM
C法IPDIに、ジブチルスズジラウレートを添加しな
いこと以外は、実施例−1と同じ方法でウレタン化反応
性を測定した。測定結果は、表2に示した。
【0060】
【表2】
【0061】[比較例−2]ホスゲン法により製造され
たIPDI(以下ホスゲン法IPDIと記述する)を用
いること、ジブチルスズジラウレートを添加しないこと
以外は、実施例−1と同じ方法でウレタン化反応性を測
定した。測定結果は、表2に示した。
【0062】[実施例−7]冷却管、撹拌装置、温度計
および窒素導入管を供えた反応装置に、合成例−4で得
られたDMC法IPDIを111.1g、ジブチルスズ
ジラウレートを11.1mg(イソシアネート基当り
3.5×10−5当量)、数平均分子量2000のポリ
テトラメチレングリコール(日本ポリウレタン工業株式
会社製、PTG2000)1000gを仕込み、ただち
に加熱して、120℃でウレタン化させた。
【0063】ガスクロマトグラフ分析法で反応物中のD
MC法IPDIの残留濃度の経時変化を測定し、ウレタ
ン化反応を測定検討した。その結果、反応温度120℃
到達後3時間で、残留DMC法IPDI濃度3.2重量
%、イソシアネート濃度3.6重量%のウレタンプレポ
リマーを得た。その後反応を継続しても、残留DMC法
IPDI濃度、イソシアネート濃度の大きな減少が見ら
れなかったので、反応所用時間は3時間とした。その後
反応を継続しても、残留DMC法IPDI濃度、イソシ
アネート濃度の大きな減少が見られなかったので、反応
所用時間は9時間とした。
【0064】[実施例−8]反応温度を70℃に変更し
たほかは、すべて実施例−7と同条件でウレタン化させ
た。ガスクロマトグラフ分析法で反応物中のDMC法I
PDIの残留濃度の経時変化を測定し、ウレタン化反応
を測定検討した結果、反応温度70℃到達後9時間で、
残留DMC法IPDI濃度4.6重量%、イソシアネー
ト濃度3.8重量%のウレタンプレポリマーを得た。
【0065】[実施例−9]ポリテトラメチレングリコ
ールにかえて、数平均分子量2000のポリカプロラク
トンジオール(ダイセル化学工業株式会社製、プラクセ
ル220)を用いたほかはすべて実施例−7と同条件で
ウレタン化させた。ガスクロマトグラフ分析法で反応物
中のDMC法IPDIの残留濃度の経時変化を測定し、
ウレタン化反応を測定検討した結果、反応温度120℃
到達後2時間で、残留DMC法IPDI濃度4.2重量
%、イソシアネート濃度3.8重量%のウレタンプレポ
リマーを得た。
【0066】その後反応を継続しても、残留DMC法I
PDI濃度、イソシアネート濃度の大きな減少が見られ
なかったので、反応所用時間は2時間とした。 [実施例−10]冷却管、撹拌装置、滴下ロート、温度
計および窒素導入管を供えた反応装置に、合成例−4で
得られたDMC法IPDIを2000.0g、酢酸を
0.20g(イソシアネート基当り3.5×10−5当
量)を仕込み、50℃に加熱した。
【0067】70℃に加熱溶融させたトリメチロールプ
ロパン(三菱瓦斯化学工業株式会社製)178.8gを
3時間かけて滴下した。この時反応温度は70℃に上昇
した。滴下終了後、滴定分析法で反応物中のイソシアネ
ート基濃度の経時変化を測定し、ウレタン化反応を測定
検討した結果、滴下終了後3時間で、イソシアネート濃
度29.7重量%のウレタンプレポリマー/モノマー混
合物を得た。その後反応を継続しても、イソシアネート
濃度の大きな減少が見られなかったので、反応所用時間
は6時間とした。
【0068】[比較例−3]冷却管、撹拌装置、温度計
および窒素導入管を供えた反応装置に、合成例−4で得
られたDMC法IPDIを111.1g、数平均分子量
2000のポリテトラメチレングリコール(日本ポリウ
レタン工業株式会社製、PTG2000)1000gを
仕込み、ただちに加熱して、120℃でウレタン化させ
た。ガスクロマトグラフ分析法で反応物中のDMC法I
PDIの残留濃度の経時変化を測定し、ウレタン化反応
を測定検討した。
【0069】その結果、反応温度120℃到達後6時間
で、残留DMC法IPDI濃度5.8重量%、イソシア
ネート濃度4.0重量%のウレタンプレポリマーを得
た。その後反応を継続しても、残留DMC法IPDI濃
度、イソシアネート濃度の大きな減少が見られなかった
ので、反応所用時間は6時間とした。
【0070】[比較例−4]反応温度を70℃に変更し
たほかは、すべて比較例−4と同条件でウレタン化させ
た。ガスクロマトグラフ分析法で反応物中のDMC法I
PDIの残留濃度の経時変化を測定し、ウレタン化反応
を測定検討した結果、反応温度70℃到達後12時間
で、残留DMC法IPDI濃度7.8重量%、イソシア
ネート濃度4.2重量%で設計のウレタンプレポリマー
は得られなかった。
【0071】[比較例−5]ポリテトラメチレングリコ
ールにかえて、数平均分子量2000のポリカプロラク
トンジオール(ダイセル化学工業株式会社製、プラクセ
ル220)を用いたほかはすべて比較例−4と同条件で
ウレタン化させた。ガスクロマトグラフ分析法で反応物
中のDMC法IPDIの残留濃度の経時変化を測定し、
ウレタン化反応を測定検討した結果、反応温度120℃
到達後4時間で、残留DMC法IPDI濃度4.0重量
%、イソシアネート濃度3.6重量%のウレタンプレポ
リマーを得た。その後反応を継続しても、残留DMC法
IPDI濃度、イソシアネート濃度の大きな減少が見ら
れなかったので、反応所用時間は4時間とした。
【0072】[比較例−6]冷却管、撹拌装置、滴下ロ
ート、温度計および窒素導入管を供えた反応装置に、合
成例−4で得られたDMC法IPDIを2000.0g
を仕込み、50℃に加熱した。70℃に加熱溶融させた
トリメチロールプロパン(三菱瓦斯化学工業株式会社
製)178.8gを3時間かけて滴下した。この時反応
温度は70℃に上昇した。
【0073】滴下終了後、滴定分析法で反応物中のイソ
シアネート基濃度の経時変化を測定し、ウレタン化反応
を測定検討した結果、滴下終了後9時間で、イソシアネ
ート濃度31.5重量%のウレタンプレポリマー/モノ
マー混合物を得たが、プレポリマーの粘度が非常に高
く、所定のウレタンプレポリマー/モノマー混合物と比
較して分子量分布の大きな物であった。
【0074】[比較例−7]ホスゲン法により製造され
たIPDI(以下ホスゲン法IPDIと記述する)に変
更したほかは、すべて比較例−4と同条件でウレタン化
させた。ガスクロマトグラフ分析法で反応物中のDMC
法IPDIの残留濃度の経時変化を測定し、ウレタン化
反応を測定検討した結果、反応温度120℃到達後4時
間で、残留DMC法IPDI濃度4.2重量%、イソシ
アネート濃度3.7重量%で設計のウレタンプレポリマ
ーを得た。
【0075】その後反応を継続しても、残留DMC法I
PDI濃度、イソシアネート濃度の大きな減少が見られ
なかったので、反応所要時間は4時間とした。本発明の
ようにルイス酸を添加することにより、実質的に工程中
でホスゲンを用いずに製造されたジメチルカーボネート
とジアミンとから製造されるジイソシアネート化合物の
反応促進方法は、従来のホスゲン法により製造されたジ
イソシアネート化合物と同等もしくはそれ以上の反応性
を示し、かつホスゲン由来の不純物を含有していないた
め、従来より優れた耐候性、耐食性、耐熱性が得られる
ことが明らかである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ルイス酸を添加することによる、ジイソ
    シアネート化合物の反応促進方法。
  2. 【請求項2】 ジイソシアネート化合物が実質的に工程
    中でホスゲンを用いずに製造されたジメチルカーボネー
    トとジアミンとから製造される請求項(1)項記載の反
    応促進方法。
  3. 【請求項3】 ジイソシアネート化合物がウレタン化合
    物の熱分解により得られる請求項(1)項記載の反応促
    進方法。
  4. 【請求項4】 ルイス酸を含有し、実質的に工程中でホ
    スゲンを用いずに製造されたジメチルカーボネートとジ
    アミンから製造されるジイソシアネート化合物を主成分
    とする組成物。
JP3099876A 1990-03-19 1991-02-01 ジイソシアネート化合物の反応促進方法およびジイソシアネート化合物を主成分とすることを特徴とする組成物 Pending JPH05262715A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015012258A1 (ja) * 2013-07-25 2015-01-29 昭和電工株式会社 組成物、硬化性組成物、その製造方法および硬化物
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