JPH05261999A - 印字装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 用紙セット方法の説明に関し、用紙をセット
する際にはいつでもその説明が示され、情報ラベル等を
貼付するスペースを有しない装置においてもその説明が
示され、目につき易く装置の美的外観を損なわない等の
条件を満たした理想的な位置にその説明が示されるよう
にする。 【構成】 用紙巻取軸１６に対する用紙１０のセット方
法の説明に関する情報を用紙セット方法記憶部に記憶さ
せ、用紙案内経路に挿入された用紙１０の先端部を用紙
検出部によって検出し、この検出があった場合に用紙セ
ット方法印字手段によって用紙搬送部及び印字部１４を
駆動し用紙セット方法記憶部の記憶内容に基づく印字を
行わせる。そして、印字された部分が用紙案内経路の露
出部１５に位置するタイミングで、駆動停止手段によっ
て用紙搬送部の駆動を停止し、用紙１０の搬送を止め
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、記録媒体又は記録媒体
を支持する台紙として長尺状の用紙が用いられ、この用
紙を用紙巻取軸に巻き取らせる構造の印字装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】この種の装置としては、キャッシュレジ
スタに用いられて売上情報の内部記録等を行うジャーナ
ルプリンタや、ラベルに所定の印字を行うラベルプリン
タ等が従来から広く知られている。すなわち、ジャーナ
ルプリンタでは、記録媒体として長尺状の用紙が用いら
れ、ラベルプリンタでは、記録媒体である複数枚のラベ
ルが一定間隔で貼付される台紙として長尺状の用紙が用
いられている。いずれにしても、このような長尺状の用
紙が用いられる印字装置では、用紙を巻き取る用紙巻取
軸が設けられ、印字動作に伴い用紙を用紙巻取軸に巻き
取らせる構造であるのが一般的である。

【０００３】したがって、用紙巻取軸が設けられた印字
装置では、用紙を交換する度に、用紙の先端部を用紙巻
取軸にセットしなければならない。ところが、用紙巻取
軸に用紙をセットする作業は複雑である場合が多いた
め、その作業手順が分かりにくいという問題がある。こ
のため、用紙巻取軸に対する用紙のセット方法が記載さ
れた情報ラベル等を印字装置の本体ケースに貼付する、
というようなことが従来から行われている。その一例を
図５に示す。

【０００４】図５に示すのは、キャッシュレジスタ１に
設けられたレシートジャーナルプリンタ２の近傍に情報
ラベル３が貼付された一例である。すなわち、本体ケー
ス４の上面には表示部５やキーボード６が配設され、こ
のキーボード６の隣には図示しないプリンタカバーが着
脱自在に取り付けられている。そして、このプリンタカ
バーを取り外した位置には、本体ケース４の内部に設け
られたレシートジャーナルプリンタ２が配置されてい
る。また、このレシートジャーナルプリンタ２の前方に
は、プリンタカバーに覆われる位置に位置させて、本体
ケース４の一部である平坦面７が形成されている。そし
て、この平坦面７には、ジャーナルプリンタ２ａに着脱
自在に取り付けられる用紙巻取軸８に対する図示しない
ジャーナル用紙のセット方法の説明が記載された情報ラ
ベル３が貼付されている。

【０００５】このような構造のものは、用紙巻取軸８に
ジャーナル用紙をセットするに際して、情報ラベル３に
おいてジャーナル用紙のセット方法が示され、ジャーナ
ル用紙のセット作業の容易化を図ることができる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところが、情報ラベル
は汚れやすく剥がれやすいという欠点を有する。このた
め、用紙巻取軸に対して用紙をセットする際に情報ラベ
ルが汚れていたり剥離している場合には、必要な情報を
作業者に示すことができず、不都合である。

【０００７】また、情報ラベルを貼付するためにはその
分のスペースを必要とするため、スペース上の制約か
ら、装置によっては情報ラベルを貼付することができな
い場合があるという問題がある。

【０００８】さらに、情報ラベルを貼付する位置に関し
ては、様々な観点から異なる要求があるため、情報ラベ
ルを貼付するためのスペースを有する装置であっても、
理想的な貼付位置を得難いという問題がある。例えば、
情報ラベルの情報伝達機能を主眼に置くと、情報ラベル
は目につき易い位置に貼付されなければその機能を発揮
し得ない。これに対し、装置の美的外観の面からは、情
報ラベルは装置の裏側等の通常は目につかない位置に貼
付されることが望まれる。さらに、装置の小型化の観点
からは、情報ラベルの貼付位置は装置のデットスペース
であることが望ましい。なお、図５に例示する情報ラベ
ル３は、これらの三つの要求をほぼ満足する位置に貼付
されているが、このようなことは稀であることが多い。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、一面に印字面
が形成された長尺状の用紙と、この用紙を所定の経路に
案内する用紙案内経路と、この用紙案内経路に沿って用
紙を搬送する用紙搬送部と、用紙案内経路の一部に配置
されて用紙の印字面側に所定の印字を行う印字部と、こ
の印字部よりも用紙案内経路の下流側に形成されて用紙
の印字面側を露出させる露出部と、用紙案内経路の終端
の近傍に配置されて用紙を巻き取る用紙巻取軸と、この
用紙巻取軸に対する用紙のセット方法の説明を記憶する
用紙セット方法記憶部と、用紙案内経路に挿入された用
紙の先端部を検出する用紙検出部と、この用紙検出部に
用紙の先端部が検出された場合に用紙搬送部及び印字部
を駆動して用紙セット方法記憶部の記憶内容に基づく印
字を行わせる用紙セット方法印字手段と、この用紙セッ
ト方法印字手段により印字された部分が露出部に位置す
るタイミングで用紙搬送部の駆動を停止させる駆動停止
手段とを設けた。ここで、「用紙」には、それ自体が記
録媒体となったものと、記録媒体が貼付されたものとが
含まれる。

【００１０】

【作用】したがって、用紙案内経路に用紙が挿入される
と、用紙の先端部が用紙検出部に検出される。すると、
用紙セット方法印字手段によって用紙搬送部及び印字部
が駆動され、用紙セット方法記憶部の記憶内容に基づく
印字が行われる。これにより、用紙の印字面に用紙のセ
ット方法の説明が印字される。そして、この印字部分が
用紙案内経路の露出部に位置すると、駆動停止手段によ
って用紙搬送部の駆動が停止され、用紙巻取軸に対する
用紙のセット方法の説明が作業者に示される。

【００１１】

【実施例】本発明の一実施例を図１ないし図４に基づい
て説明する。本実施例は、図示しないキャッシュレジス
タの内部に設けられたジャーナルプリンタに適用された
一例である。全体の構造の概略を図２に示す。まず、一
面に印字面１０ａが形成された記録媒体として用いられ
る長尺状の用紙１０が設けられ、この用紙１０を略Ｖ字
状に屈曲した所定の経路に案内する用紙案内経路１１が
一対の案内板１２によって形成されている。そして、そ
の用紙案内経路１１の屈曲部分には、用紙搬送部として
のローラ状のプラテン１３が回転自在に設けられ、この
プラテン１３に圧接される印字部としての印字ヘッド１
４が設けられている。この印字ヘッド１４はサーマルヘ
ッドである。そして、前記用紙案内経路１１における前
記印字ヘッド１４の下流側には、前記用紙１０の印字面
１０ａ側を露出させる露出部１５が設けられ、この露出
部１５の隣には前記用紙案内経路１１の終端の近傍に用
紙巻取軸としての巻取リール１６が回転自在に設けられ
ている。ここで、前記プラテン１３及び前記巻取リール
１６は、動力伝達機構１７を介してモータ１８の回転軸
１８ａに連結され、このモータ１８によって駆動力が付
与されるように構成されている。さらに、前記用紙案内
経路１１には、前記プラテン１３よりも上流側に位置さ
せて用紙検出部としての上流センサ１９が配設され、前
記プラテン１３よりも下流側に位置させて用紙検出部と
しての下流センサ２０が配設されている。これらのセン
サ１９，２０は、反射型の光学センサである。

【００１２】次いで、全体の外観を図１に示す。すなわ
ち、略コの字状に屈曲されたフレーム２１が設けられ、
このフレーム２１には前記案内板１２、前記プラテン１
３、前記印字ヘッド１４、前記巻取リール１６、前記動
力伝達機構１７、前記上流センサ１９及び前記下流セン
サ２０が取り付けられている。また、前記フレーム２１
には、その上部にキャッシュレジスタの図示しないジャ
ーナル窓から露出される位置に書き込みテーブル２２が
形成され、後部の２ヶ所には上方に向けて開放された略
Ｕ字状の取付溝２３が形成されている。そして、これら
の取付溝２３には、前記巻取リール１６が着脱自在に取
り付けられている。この巻取リール１６は、軸２４の一
端に一方のフランジ２５ａが固定され、他端にサブリー
ルと称される他方のフランジ２５ｂが着脱自在に取り付
けられ、前記軸２４の外周面に一対のクリップ２６が設
けられることにより形成されている。ここで、これらの
クリップ２６は、前記巻取リール１６に僅かな隙間を開
けて対向配置され、サブリールである前記フランジ２５
ｂ側が開放されている。

【００１３】次いで、各部の電気的接続を図３に示す。
まず、各種処理を集中的に行うＣＰＵ２７が設けられ、
このＣＰＵ２７には動作プログラム等の固定データを格
納するＲＯＭ２８と、可変データを格納するＲＡＭ２９
とが設けられ、このＲＡＭ２９内の一定領域には用紙セ
ット方法記憶部３０が設けられている。この用紙セット
方法記憶部３０には、前記巻取リール１６に前記用紙１
０の先端部をセットする方法の説明が記憶されている。
また、前記ＣＰＵ２７には、駆動制御回路３１を介して
前記印字ヘッド１４及び前記モータ１８が接続され、入
力回路３２を介して前記上流センサ１９、前記下流セン
サ２０及びキャンセルスイッチ３３が接続されている。
このキャンセルスイッチ３３は、キャッシュレジスタの
図示しない操作パネルに配置されている。さらに、前記
ＣＰＵ２４には、キャッシュレジスタ側の図示しないＣ
ＰＵに接続される電送制御回路３４が接続されている。

【００１４】このような構成において、モータ１８の駆
動力が動力伝達機構１７を介してプラテン１３と巻取リ
ール１６とに伝達されることで、用紙案内経路１１内に
位置する用紙１０がプラテン１３に搬送され、巻取リー
ル１６に巻き取られる。そして、このような用紙１０の
搬送過程において、用紙１０の印字面１０ａには印字ヘ
ッド１４によって売上情報が印字される。これにより、
売上情報が内部記録として保存される。

【００１５】次に、巻取リール１６に対して用紙１０の
先端部をセットする際の処理の流れを図４のフローチャ
ートに基づいて説明する。まず、各センサ１９，２０に
用紙１０が検出されている状態ではセンサ１９，２０が
オンになる。そこで、起動時に下流センサ２０がオンに
なっていると、既に用紙１０がセットされているはずな
ので、通常印字モードに移行する。これに対し、下流セ
ンサ２０がオフの状態では、未だ用紙１０がセットされ
ていないので、用紙案内経路１１に対する用紙１０の挿
入を待つ待機状態とされる。

【００１６】しかして、用紙案内経路１１に挿入された
用紙１０の先端部が上流センサ１９の位置に達すると上
流センサ１９がオンになる。すると、モータ１８が駆動
されてその駆動力がプラテン１３に伝達され、プラテン
１３が回転する。そこで、プラテン１３の位置まで用紙
１０が挿入されると、プラテン１３によって用紙１０が
搬送されることで用紙１０が自動給紙される。そして、
搬送された用紙１０が下流センサ２０の位置に達して下
流センサ２０がオンにされると、キャンセルスイッチ３
３が押下されていない限り、印字ヘッド１４が駆動さ
れ、用紙１０の印字面１０ａに用紙セット方法記憶部３
０の記憶内容に基づく印字が行われる。ここに、用紙セ
ット方法印字手段が構成されている。そして、印字が終
了すると、ＣＰＵ２７に入るクロック信号によって計測
された一定時間経過後にモータ１８によるプラテン１３
の駆動が停止され、用紙１０の搬送動作が停止される。
ここに、駆動停止手段が構成されている。ここで、プラ
テン１３の駆動を停止させる「一定時間」というのは、
用紙セット方法印字手段により用紙１０に印字された部
分が露出部１５に位置するまで用紙１０が搬送される時
間である。つまり、その印字部分が露出部１５に位置す
るタイミングでプラテン１０の駆動が停止される。した
がって、用紙１０には例えば図１に示すような巻取リー
ル１６に対する用紙１０のセット方法の説明が印字さ
れ、この印字部分が露出部１５において露出され、作業
者に示される。

【００１７】もっとも、モータ１８によってプラテン１
３が駆動された後に下流センサ２０がオンにされた際、
既にキャンセルスイッチ３３が押下されていると、用紙
セット方法印字手段による印字はなされない。この場合
には、プラテン１３と印字ヘッド１４との間から用紙１
０の先端部が一定量引出される一定時間経過後、プラテ
ン１０の駆動が停止される。

【００１８】このように、キャンセルスイッチ３３が押
下されていない限り、自動給紙された用紙１０の印字面
１０ａに巻取リール１６に対する用紙１０のセット方法
の説明が印字され、露出部１５において作業者に示され
る。したがって、用紙１０をセットする作業の容易化が
図られる。また、用紙１０のセット方法の説明は、その
説明が最も必要な用紙１０のセット時に印字されて作業
者に示されるため、情報ラベル等による説明に比して表
示の確実が増す。また、用紙１０のセット方法の説明
は、用紙１０の印字面１０ａに印字されるため、情報ラ
ベル等を貼付するスペースを有しない装置においてもそ
の説明を示すことが可能になる。さらに、用紙１０のセ
ット方法の説明は、用紙１０の印字面１０ａに印字され
て露出部１５において示されるため、目につき易く装置
の美的外観を損なわない等の条件を満たした理想的な位
置に示される。

【００１９】

【発明の効果】本発明は、用紙案内経路の終端近傍に設
けられた用紙巻取軸に対する用紙のセット方法の説明を
用紙セット方法記憶部に記憶させ、用紙案内経路に挿入
された用紙の先端部を用紙検出部によって検出し、この
検出があった場合に用紙セット方法印字手段によって用
紙搬送部及び印字部を駆動して用紙セット方法記憶部の
記憶内容に基づく印字を行わせ、印字部分が用紙案内経
路の露出部に位置するタイミングで用紙搬送部の駆動を
駆動停止手段によって停止させるように構成したので、
用紙の印字面に用紙巻取軸に対する用紙のセット方法の
説明を印字し露出部において作業者に示すことができ、
したがって、用紙巻取軸に用紙をセットする作業の容易
化を図ることができ、また、用紙のセット方法の説明が
最も必要である用紙のセット時にいつでも用紙セット方
法の説明を示すことができ、したがって、表示の確実性
を向上させることができ、また、用紙の印字面に対して
用紙セット方法の説明を印字させることができ、したが
って、情報ラベル等を貼付するスペースを有しない装置
においても用紙セット方法の説明を示すことができ、さ
らに、用紙セット方法の説明を用紙の印字面に印字させ
て露出部において示すことができ、したがって、用紙セ
ット方法の説明を目につき易く装置の美的外観を損なわ
ない等の条件を満たした理想的な位置に示すことができ
る等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す全体の斜視図である。

【図２】その側面図である。

【図３】電気的接続のブロック図である。

【図４】用紙セット時における処理の流れを示すフロー
チャートである。

【図５】従来の一例として、用紙のセット方法の説明が
記載された情報ラベルの貼付位置を示すキャッシュレジ
スタにおけるレシートジャーナルプリンタ内蔵部分の斜
視図である。

【符号の説明】

１０ 用紙 １０ａ 印字面 １１ 用紙案内経路 １３ 用紙搬送部 １４ 印字部 １５ 露出部 １６ 用紙巻取軸 １９ 用紙検出部 ２５ 用紙セット方法記憶部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一面に印字面が形成された長尺状の用紙
   と、この用紙を所定の経路に案内する用紙案内経路と、
   この用紙案内経路に沿って前記用紙を搬送する用紙搬送
   部と、前記用紙案内経路の一部に配置されて前記用紙の
   印字面側に所定の印字を行う印字部と、この印字部より
   も前記用紙案内経路の下流側に形成されて前記用紙の印
   字面側を露出させる露出部と、前記用紙案内経路の終端
   の近傍に配置されて前記用紙を巻き取る用紙巻取軸と、
   この用紙巻取軸に対する前記用紙のセット方法の説明を
   記憶する用紙セット方法記憶部と、前記用紙案内経路に
   挿入された前記用紙の先端部を検出する用紙検出部と、
   この用紙検出部に前記用紙の先端部が検出された場合に
   前記用紙搬送部及び前記印字部を駆動して前記用紙セッ
   ト方法記憶部の記憶内容に基づく印字を行わせる用紙セ
   ット方法印字手段と、この用紙セット方法印字手段によ
   り印字された部分が前記露出部に位置するタイミングで
   前記用紙搬送部の駆動を停止させる駆動停止手段とを設
   けたことを特徴とする印字装置。