JPH0526074Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案はフロツピーデイスクトランクに関す
る。

〈従来の技術と問題点〉 最近フロツピーデイスク、カセツトテープ等を
収納して持ち運ぶ手段の必要性がますます増加し
ているが、これらは寸法が種々異なるものが存在
し、また、寸法や枚数等により厚みも様々である
ので、内部で品物がおどるのを防止するために、
ユーザーがスポンジシートを詰めなければなら
ず、厚みに応じてスポンジシートの数を調節する
などの手間がかかつていた。

〈課題を解決するための手段〉 この出願の考案は、前記の問題点を解消するた
めに、中心に圧力空気を吹き込むことによつて中
空形状となるように射出成形された硬質合成樹脂
により蓋部とボツクス部とを連結片を介して一体
に成形し、蓋部とボツクス部の先端に夫々手提げ
用の孔を設け、蓋部の先端に錠用金属突片を固着
し、ボツクス部に該突片通過用孔ならびに凹部を
設け、ボツクスの底面に脚部と凹部の対を形成
し、蓋部の内面の周囲に周辺突起を設け、ボツク
ス部の周辺の対応位置に該突起を受け入れる溝を
設け、さらに蓋部の内面に緩衝部材を貼着してあ
るような、フロツピーデイスクトランクを得たも
のである。

〈作用〉 この考案は、中心に空気を吹き込みながら中空
形状に射出成形する（いわゆるダブルブロー法）
方法によつて硬質合成樹脂で製作された蓋部とボ
ツクス部とを連結片を介して一体に形成されたフ
ロツピーデイスクトランクであつて、製作が簡単
で、堅牢であり、底面に脚部と凹部の対を形成す
ることにより背中合わせに２つのトランクを合わ
せたとき、脚部と凹部とが係合して、ずれをなく
し、蓋部の内面に緩衝部材を貼着することによ
り、内部の物品のおどりを防止することができ、
さらに錠をかけることもできる等、幾多の利点を
有する極めて実用性の高いフロツピーデイスクト
ランクを得たものである。

〈実施例〉 図について説明すれば、第１図はこの考案のト
ランク１０の外観図であつて、１は蓋部、２はボ
ツクス部であり、中心に空気を吹き込みながら中
空形状に射出する方法（いわゆるダブルブロー
法）によつて硬質合成樹脂で製作され、連結片４
１を介して一体に形成される。３は手提げ用に蓋
部にあけた孔、６は後述する底面カバーを示して
いる。

第２図はトランクをあけて内部を示したところ
を示すもので、左方は蓋部１の内部、右方はボツ
クス部２の内部を夫々示している。３は前述の如
く手提げ用孔、４は蓋部を閉めたとき、ボツクス
部との間に係止されるロツク片、７は蓋部先端に
固着された錠用金属突片である。蓋部１の周辺に
は周辺突起１１が設けられている。さらに蓋部１
の内面には凹所９を設け、そこにウレタンシート
４２、ウレタン柱４３等の緩衝部材が設けられて
いる。

ボツクス部２は手提げ用の孔５を有し、トラン
クを閉めたとき蓋部の孔３と合わして手提げ部と
なる。８は前述の錠用金属突片７を通す孔、２
１，２２は後述する仕切片をさし込む溝で、図で
２１はボツクス部の内面にある水平溝、２２は内
壁にある垂直溝である。２７はボツクス部の周辺
の溝であつて、前述の蓋部１の周辺突起１１と係
合する。尚この溝２７にパツキングを入れておけ
ば、トランクを閉めたとき高い防水性を得ること
ができる。２３はボツクス部の先端にあけた凹部
であつて、例えばロツク用の錠などを格納してお
く。４１は蓋部とボツクス部の連結片である。

第３図は第１図の矢印Ｒで示す如く、ボツクス
部２の底面を見たところであつて、５は手提げ用
の孔、６は底面カバー、２４は底面から下方に突
出した脚部、２５は脚部２４と並んであけられた
凹部であつて、別なトランクの脚部を受け入れら
れる如く脚部より僅かに寸法が大きい。

第４図は第３図のカバー６を開いたところを示
し、カバー６の内部は凹部２６であり、そこに前
述の孔８があいている。トランクを閉じたとき、
図示の如く、蓋部の金属突片７が孔８を通り、凹
部２６内に突出する。ロツクする必要があるとき
は、この金属突片７の孔７１に錠を通してロツク
する。錠は凹部２６内に納まつているので、再び
カバー６を閉じておく。

第５図はトランクを開いたところを示す平面
図、第６図は第５図のＡ−Ａ線断面図であつて、
第２図と同じ符号は同じ部分を示している。第５
図において４４は溝２７中に入れたパツキング材
を示している。

第５図、第６図から明らかなように、ダブルブ
ロー法で中空形状の二重構造であり、極めて堅牢
に構成される。また突起１１と溝２７が係合する
ので、常に正しい位置に蓋部が収まり、溝にパツ
キング材を入れておけば、高い防水効果を奏す
る。またトランクを閉めたとき錠がかけられるの
で、極めて安全に品物を保全でき、錠の収納場所
も、また施錠場所もボツクス部内に納まつてい
て、カバーできるようになつているので、デツド
スペースもなく、また外観も美しくできるもので
ある。

第７図Ａは施錠状態を底面側から見た説明図、
第７図Ｂは第７図ＡをＲ方向から見た説明図であ
る。前述の如く、ボツクス部底面の凹部２６内に
突出した金属突片７に錠４０をひつかけて施錠す
る。錠４０もまた凹部２６内に納まつている。

第８図Ａは二つのトランク１０，１０′を背中
合わせに合わせて合体し、結束バンド４５で緊締
したところを示す。こうすれば上方の手提げ用の
孔３，５，３′，５′は連通するので、二つのトラ
ンクを同時に持ち運びすることができる。第８図
Ｂは第８図Ａのトランク１０，１０′を矢印Ｒで
示す如く上方から見て、脚部２４と凹部２５の関
係を示し、図示の如く背中合わせにすると、脚部
２４と凹部２５の位置関係が逆になり、脚部２４
と凹部２５が互いに入り込んで、ずれないよう
に、ぴつたり一体となり得る。

第９図以降は種々の使用例を示し、第９図はボ
ツクス部にミニフロツピーデイスク３０を収納
し、周囲は仕切枠３１で押えている。

第１０図はボツクス部一杯に納まる標準サイズ
フロツピーデイスク３２を収納している。第１１
図はコンパクトフロツピーデイスク３３，……を
収納したところであつて、中央に仕切枠３４，３
５が仕切用溝２１，２２を利用して取り付けられ
ている。枚数により厚みが異なつても蓋部１を閉
じたときウレタン柱４３のような緩衝部材で上方
から押えることによつて、品物のおどり等が起こ
らない。

第１２図はカセツトテープ３６，……を収納し
た例である。

〈効果〉 この考案はこのような構成であつて、ダブルブ
ロー法によつて硬質合成樹脂で製作されているの
で、極めて堅牢であり、外観も美しくでき、施錠
できるので安全性が高く、防水性も完全であり、
任意の寸法、枚数のフロツピーデイスク等をユー
ザーは何等調節することなく、内部でおどつたり
破損したりすることなく収納、持ち運びが可能で
あるような、極めて実用性の高いフロツピーデイ
スクトランクを得たものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のフロツピーデイスクトラン
クの外観図、第２図はトランクを開いて内側を示
す図、第３図はトランクの底面を示す図、第４図
は底面カバーを開いたところを示す底面図、第５
図はトランクを開いたところを示す平面図、第６
図は第５図のＡ−Ａ線に沿う断面図、第７図Ａは
施錠状態を示す底面から見た説明図、第７図Ｂは
第７図Ａの矢印Ｒ方向から見た側面説明図、第８
図Ａはトランクを２個重ねて一体化したところを
示す出、第８図Ｂは第８図Ａを矢印Ｒで示す如く
上方から見た係合状態を示す説明図、第９図〜第
１２図はトランクの種々の使用状態を示す図であ
る。 符号の説明、１……蓋部、２……ボツクス部、
３……手提げ用孔、４……ロツク片、５……手提
げ用孔、６……底面カバー、７……錠用金属突
片、８……孔、９……蓋部凹所、１０……フロツ
ピーデイスクトランク。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 中心に圧力空気を吹き込むことによつて中空形
   状となるように射出成形された硬質合成樹脂によ
   り蓋部１とボツクス部２とを、連結片４１を介し
   て一体に成形したフロツピーデイスクトランクに
   おいて、 蓋部１の先端と、ボツクス部２の先端の相対応
   する位置に、合体して手提げ部となる手提げ用の
   孔３，５を夫々設け、 蓋部１の先端に錠用金属突片７を固着し、ボツ
   クス部２の該突片７に対応する位置に突片通過用
   孔８ならびに、突片７が嵌入しうる凹部２６を設
   け、 ボツクス部２の底面に、脚部２４と、該脚部に
   沿う凹部２５との対を形成し、 蓋部１の内面の周囲に周辺突起１１を設け、ボ
   ツクス部２の周辺の対応位置に該突起１１を受け
   入れる溝３７を設け、 さらに蓋部１の内面に、ウレタンシート４２、
   ウレタン柱４３等の緩衝部材を貼着してあること
   を特徴とするフロツピーデイスクトランク。