JPH05260662A - アクティブフィルタを利用した電圧変動抑制装置 - Google Patents
アクティブフィルタを利用した電圧変動抑制装置Info
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- JPH05260662A JPH05260662A JP4086464A JP8646492A JPH05260662A JP H05260662 A JPH05260662 A JP H05260662A JP 4086464 A JP4086464 A JP 4086464A JP 8646492 A JP8646492 A JP 8646492A JP H05260662 A JPH05260662 A JP H05260662A
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- harmonic
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- voltage fluctuation
- current
- fundamental wave
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/40—Arrangements for reducing harmonics
Landscapes
- Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、コストアップを招かずに高調波に
基づく電圧変動の改善率を向上することを目的とする。 【構成】 本発明のアクティブフィルタを利用した電圧
変動抑制装置は、基本波無効分と各次の高調波を分離す
るフィルタ221 ,223 ,225 ・・・22mと、所
定時間後の基本波無効分と各次の高調波のレベルを予測
するシステム231 ,233 ,235 ・・・23m を設
け、予測レベルの電流を所定時間後に線路に注入する構
成を有している。
基づく電圧変動の改善率を向上することを目的とする。 【構成】 本発明のアクティブフィルタを利用した電圧
変動抑制装置は、基本波無効分と各次の高調波を分離す
るフィルタ221 ,223 ,225 ・・・22mと、所
定時間後の基本波無効分と各次の高調波のレベルを予測
するシステム231 ,233 ,235 ・・・23m を設
け、予測レベルの電流を所定時間後に線路に注入する構
成を有している。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアクティブフィルタを利
用した電圧変動抑制装置に関し、特に、制御時間の遅れ
をなくして改善率の向上を図ったアクティブフィルタを
利用した電圧変動抑制装置に関する。
用した電圧変動抑制装置に関し、特に、制御時間の遅れ
をなくして改善率の向上を図ったアクティブフィルタを
利用した電圧変動抑制装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高調波に基づく系統電圧の変動を抑制す
るためにアクティブフィルタを利用して逆位相の高調波
を系統に注入する電圧変動抑制装置が使用されている。
電圧変動の原因になる高調波は、電力変換装置を使用す
る鉄道用電力設備から最も多く発生するが、最近では家
電機器,OA機器等に使用される半導体応用機器からも
多く発生している。電圧変動が大きくなると、コンピュ
ータやリレー等を誤作動させたり、メモリーの破壊を招
いたり、照明にちらつきを発生させたり,等の問題が生
じる。
るためにアクティブフィルタを利用して逆位相の高調波
を系統に注入する電圧変動抑制装置が使用されている。
電圧変動の原因になる高調波は、電力変換装置を使用す
る鉄道用電力設備から最も多く発生するが、最近では家
電機器,OA機器等に使用される半導体応用機器からも
多く発生している。電圧変動が大きくなると、コンピュ
ータやリレー等を誤作動させたり、メモリーの破壊を招
いたり、照明にちらつきを発生させたり,等の問題が生
じる。
【0003】従来の高調波による電圧変動を抑制する装
置として、図5に示されるアクティブフィルタを利用し
た電圧変動抑制装置がある。この電圧変動抑制装置は、
電源50より負荷51へ線路電圧vS に基づいて負荷電
流iL を供給する線路52からPT53,及びCT54
を介して線路電圧vS ,及び負荷電流iL を入力する演
算部55と、演算部55によって演算された演算電流i
COと線路52へ現在供給されている補償電流iC との差
を出力する加算器56と、加算器56の差を増幅する増
幅器57と、増幅器57によって増幅された差信号に応
じたPWM(パルス幅変調)信号を出力するPWM変調
器58と、PWM信号によって導通率を制御され、直流
源として動作する直流リアクトル59からPWMインバ
ータ電流i’C を出力する電流形PWMインバータ60
と、PWMインバータ電流i’Cから不要高調波電流を
除去して線路52へ補償電流iC を注入する高調波除去
フィルタ61より構成されている。
置として、図5に示されるアクティブフィルタを利用し
た電圧変動抑制装置がある。この電圧変動抑制装置は、
電源50より負荷51へ線路電圧vS に基づいて負荷電
流iL を供給する線路52からPT53,及びCT54
を介して線路電圧vS ,及び負荷電流iL を入力する演
算部55と、演算部55によって演算された演算電流i
COと線路52へ現在供給されている補償電流iC との差
を出力する加算器56と、加算器56の差を増幅する増
幅器57と、増幅器57によって増幅された差信号に応
じたPWM(パルス幅変調)信号を出力するPWM変調
器58と、PWM信号によって導通率を制御され、直流
源として動作する直流リアクトル59からPWMインバ
ータ電流i’C を出力する電流形PWMインバータ60
と、PWMインバータ電流i’Cから不要高調波電流を
除去して線路52へ補償電流iC を注入する高調波除去
フィルタ61より構成されている。
【0004】以上の構成において、PT53,及びCT
54から線路電圧vS ,及び負荷電流iL が演算部55
に供給されると、演算部55は線路電圧vS と同相の負
荷電流iL の基本波有効分iLDを求め、次に、iCO=i
L −iLDの演算を行って〔基本波無効分+高調波分〕を
求め、この演算電流iCOは加算器56で現在高調波除去
フィルタ61より線路52へ供給されている補償電流i
c との差を演算され、その差が増幅器57を介してPW
M変調器58に入力する。PWM変調器58はその差信
号に基づいてPWM点弧パルスを発生して電流形PWM
インバータ60に供給し、その導通率を制御することに
よって演算電流iCOを打ち消すPWMインバータ電流
i’C を生成し、これを高調波除去フィルタ61によっ
て高調波を除去して補償電流iC として線路52へ注入
する。その結果、線路52の〔基本波無効分+高調波
分〕が補償電流iC によって相殺され、負荷51に加え
られる線路電圧vS の電圧変動が抑制される。
54から線路電圧vS ,及び負荷電流iL が演算部55
に供給されると、演算部55は線路電圧vS と同相の負
荷電流iL の基本波有効分iLDを求め、次に、iCO=i
L −iLDの演算を行って〔基本波無効分+高調波分〕を
求め、この演算電流iCOは加算器56で現在高調波除去
フィルタ61より線路52へ供給されている補償電流i
c との差を演算され、その差が増幅器57を介してPW
M変調器58に入力する。PWM変調器58はその差信
号に基づいてPWM点弧パルスを発生して電流形PWM
インバータ60に供給し、その導通率を制御することに
よって演算電流iCOを打ち消すPWMインバータ電流
i’C を生成し、これを高調波除去フィルタ61によっ
て高調波を除去して補償電流iC として線路52へ注入
する。その結果、線路52の〔基本波無効分+高調波
分〕が補償電流iC によって相殺され、負荷51に加え
られる線路電圧vS の電圧変動が抑制される。
【0005】図6の(a) は以上述べたアクティブフィル
タの補償が遅れた場合の補償効果を示し、ΔQL は負荷
の変動値,ΔQF はアクティブフィルタの補償値,ΔQ
A は補償後の変動値にそれぞれ相当し、アクティブフィ
ルタの補償値ΔQF がωt だけ遅れて線路に注入されて
いることを示している。
タの補償が遅れた場合の補償効果を示し、ΔQL は負荷
の変動値,ΔQF はアクティブフィルタの補償値,ΔQ
A は補償後の変動値にそれぞれ相当し、アクティブフィ
ルタの補償値ΔQF がωt だけ遅れて線路に注入されて
いることを示している。
【0006】補償後の変動値ΔQA を算出すると、
【数1】
【0007】以上から明らかな通り、ωt を0に近ずけ
ると補償効果が大になる。
ると補償効果が大になる。
【0008】図6の(b) は負荷の変動値ΔQL を有する
線路に時間tだけ遅れてΔQF の補償値をアクティブフ
ィルタから線路に注入したところ補償後の変動値がΔQ
A になったことを示している。
線路に時間tだけ遅れてΔQF の補償値をアクティブフ
ィルタから線路に注入したところ補償後の変動値がΔQ
A になったことを示している。
【0009】図7は以上述べた制御時間の遅れtに対す
る電圧変動の改善率Kを示したものであり、次の計算式
に基づく。
る電圧変動の改善率Kを示したものであり、次の計算式
に基づく。
【数2】 図7では変動周波数f=10Hzとしている。
【0010】図7より明らかな通り、制御時間の遅れt
を小にすることにより改善率を大にすることができ、線
路の電圧変動を抑制することができる。
を小にすることにより改善率を大にすることができ、線
路の電圧変動を抑制することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のアクテ
ィブフィルタを利用した電圧変動抑制装置によると、演
算部の演算時間とそれに基づいて電流形インバータを駆
動するのに5ms程度の時間を要するので、改善率を7
5%程度以上にすることができないという不都合があ
る。その時間を短縮するためには、演算部のハードウェ
アの量を増加する必要があり、その結果、装置のコスト
アップを招く。
ィブフィルタを利用した電圧変動抑制装置によると、演
算部の演算時間とそれに基づいて電流形インバータを駆
動するのに5ms程度の時間を要するので、改善率を7
5%程度以上にすることができないという不都合があ
る。その時間を短縮するためには、演算部のハードウェ
アの量を増加する必要があり、その結果、装置のコスト
アップを招く。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点に鑑
み、コストアップを招かずに電圧変動の改善率を向上す
るため、線路から入力した負荷源流から基本波有効分を
減算して基本波無効分と各次の高調波分の和の電流信号
を算出する手段と、和の電流信号を基本波と各次の高調
波に分離する手段と、基本波と各次の高調波に基づいて
所定の時間後の基本波と各次の高調波を予測する手段
と、予測された基本波と各次の高調波に基づいて注入電
流を生成し、所定の時間になったとき線路に注入する手
段を備えたアクティブフィルタを利用した電圧変動抑制
装置を提供するものである。
み、コストアップを招かずに電圧変動の改善率を向上す
るため、線路から入力した負荷源流から基本波有効分を
減算して基本波無効分と各次の高調波分の和の電流信号
を算出する手段と、和の電流信号を基本波と各次の高調
波に分離する手段と、基本波と各次の高調波に基づいて
所定の時間後の基本波と各次の高調波を予測する手段
と、予測された基本波と各次の高調波に基づいて注入電
流を生成し、所定の時間になったとき線路に注入する手
段を備えたアクティブフィルタを利用した電圧変動抑制
装置を提供するものである。
【0013】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係るアクティブフ
ィルタを利用した電圧変動抑制装置を示し、線路電圧V
s と負荷電流IL の不要成分を除去するアナログフィル
タ11,12と、アナログフィルタ11,12より出力
される電圧信号と電流信号の所定の周波数でサンプリン
グしてデジタル信号を出力するA/D変換器13,14
と、デジタル電圧信号とデジタル電流信号を入力して、
矩形波の電圧信号と電流信号を出力する矩形化回路1
5,16と、矩形波の電圧信号と電流信号の位相差θを
検出するため両者を加算する加算器17と、加算信号に
基づいて位相差信号cosθを出力するcos回路18
と、負荷電流IL に位相差信号cosθを乗じて有効電
流成分IL cosθを出力する乗算器19と、有効電流
成分ILcosθの50Hzの周波数成分を通過させる
ことにより基本波有効分を生成するフィルタ20と、負
荷電流IL から基本波有効分を減じることにより〔基本
波無効分+高調波分〕を出力する減算器21を有する。
本発明のアクティブフィルタを利用した電圧変動抑制装
置は更に、〔基本波無効分+高調波分〕を基本波,及び
各次数の高調波にそれぞれ分離するフィルタ221 ,2
23 ,225 ・・・22m (mは奇数)と、各フィルタ
の出力値f1 ,f2 ,f3 ・・・fn を入力して以下に
述べる予測近似の演算を行う予測近似システム231 ,
233 ,235 ・・・23m と、装置全体の同期をとる
クロック信号を発生するクロック発生回路24と、アク
ティブフィルタ指示値を出力する加算器25を有する。
ィルタを利用した電圧変動抑制装置を示し、線路電圧V
s と負荷電流IL の不要成分を除去するアナログフィル
タ11,12と、アナログフィルタ11,12より出力
される電圧信号と電流信号の所定の周波数でサンプリン
グしてデジタル信号を出力するA/D変換器13,14
と、デジタル電圧信号とデジタル電流信号を入力して、
矩形波の電圧信号と電流信号を出力する矩形化回路1
5,16と、矩形波の電圧信号と電流信号の位相差θを
検出するため両者を加算する加算器17と、加算信号に
基づいて位相差信号cosθを出力するcos回路18
と、負荷電流IL に位相差信号cosθを乗じて有効電
流成分IL cosθを出力する乗算器19と、有効電流
成分ILcosθの50Hzの周波数成分を通過させる
ことにより基本波有効分を生成するフィルタ20と、負
荷電流IL から基本波有効分を減じることにより〔基本
波無効分+高調波分〕を出力する減算器21を有する。
本発明のアクティブフィルタを利用した電圧変動抑制装
置は更に、〔基本波無効分+高調波分〕を基本波,及び
各次数の高調波にそれぞれ分離するフィルタ221 ,2
23 ,225 ・・・22m (mは奇数)と、各フィルタ
の出力値f1 ,f2 ,f3 ・・・fn を入力して以下に
述べる予測近似の演算を行う予測近似システム231 ,
233 ,235 ・・・23m と、装置全体の同期をとる
クロック信号を発生するクロック発生回路24と、アク
ティブフィルタ指示値を出力する加算器25を有する。
【0014】次に、予測近似システム231 ,233 ,
235 ・・・23m の行う予測近似の演算を説明する。
この演算においては、最小二乗法とニュートンの差商公
式が利用される。
235 ・・・23m の行う予測近似の演算を説明する。
この演算においては、最小二乗法とニュートンの差商公
式が利用される。
【0015】最小二乗法とは与えられた何個かの数値を
滑らかに通る曲線を、その近似曲線との二乗誤差が最小
になるように規定する方法である。まず、近似したい方
程式を
滑らかに通る曲線を、その近似曲線との二乗誤差が最小
になるように規定する方法である。まず、近似したい方
程式を
【数3】 として、これをn個の点(x1 ,y1 ),(x2 ,
y2 ),・・(xN ,yN )に当てはめると仮定する。
実際の点(x1 ,y1 )と近似方程式との誤差は
y2 ),・・(xN ,yN )に当てはめると仮定する。
実際の点(x1 ,y1 )と近似方程式との誤差は
【数4】 と表される。この値には正と負があり、誤差同志打ち消
し合うのでδi を二乗して和をつくる。
し合うのでδi を二乗して和をつくる。
【数5】 ゆえにEをできる限り小さくするように、a,bを決定
する。一般的な最小化問題では、(3)式のa,bにつ
いての一次偏導関数を0とおき、a,bについての連立
方程式を解く。
する。一般的な最小化問題では、(3)式のa,bにつ
いての一次偏導関数を0とおき、a,bについての連立
方程式を解く。
【数6】
【数7】 これを整理して
【数8】
【数9】 (6),(7) を解くことによりa,bを得る。
【0016】各次数の高調波は定性的にcos関数とs
in関数の線形和(三角関数)で表すことができる。従
って、最小二乗法に基づく近似したい式は以下の通りと
表すことができる。
in関数の線形和(三角関数)で表すことができる。従
って、最小二乗法に基づく近似したい式は以下の通りと
表すことができる。
【数10】 ここで、(8)式のaINとa2Nを最小二乗法により決定
する。誤差関数を入力値と近似値の二乗としそれを最小
にする。ゆえに誤差関数Eは
する。誤差関数を入力値と近似値の二乗としそれを最小
にする。ゆえに誤差関数Eは
【数11】 となる。これをa1N,a2Nで偏微分して0とおくと、
【数12】
【数13】 となり、これを整理すると、
【数14】
【数15】 となる。ここで、
【数16】
【数17】
【数18】
【数19】
【数20】 とおくと、
【数21】
【数22】 よって、
【数23】
【数24】 と求められる。
【0017】次に、入力値をf2 ,f3 ・・・fN+1 と
してa1 N+1 ,a2 N+1 を求める。この際(15)〜(20)の
計算を最初から行わず、次のように簡略化して演算量を
減ずる。
してa1 N+1 ,a2 N+1 を求める。この際(15)〜(20)の
計算を最初から行わず、次のように簡略化して演算量を
減ずる。
【数25】
【数26】
【数27】
【数28】
【数29】 そして
【数30】
【数31】 となる。つまりAN+1 を求めるのにN個の和で求めず
に、AN からi=1のデータを減算し、i=N+1のデ
ータを加えることにより求めるという手段を取る。B
N+1 ,CN+1 ,DN+1 ,EN+1 ,FN+1 についても同様
であり、全体では6(N−2)回の計算量が省略でき
る。
に、AN からi=1のデータを減算し、i=N+1のデ
ータを加えることにより求めるという手段を取る。B
N+1 ,CN+1 ,DN+1 ,EN+1 ,FN+1 についても同様
であり、全体では6(N−2)回の計算量が省略でき
る。
【0018】最後に、ニュートンの差商公式を使いtD
(ms)後のa1D a2Dを求める。ニュートンの差商公
式は、関数f(x)に対し当てはまる曲線を近似する方
法であり、任意の曲線近似に効果がある。その公式は次
のようになる。
(ms)後のa1D a2Dを求める。ニュートンの差商公
式は、関数f(x)に対し当てはまる曲線を近似する方
法であり、任意の曲線近似に効果がある。その公式は次
のようになる。
【数32】 すなわち、式(29)までで求めたa1 N-3M,a1 N-2M, a
1 N-M,a1 N とa2 N-3M, a2 N-2M, a2 N-M,a2 N を
用い
1 N-M,a1 N とa2 N-3M, a2 N-2M, a2 N-M,a2 N を
用い
【数33】 a2 D もa1 D と同様にして求める。ここでtN は現在
時刻,tD はサンプリング時間
時刻,tD はサンプリング時間
【数34】 である。このa1 D a2 D を式(8)に代入し、t=
tN +tD としてtD 後の出力値を求める。
tN +tD としてtD 後の出力値を求める。
【0019】図2は以上述べた予測近似システム2
31 ,233 ,235 ,・・・23m の演算の流れを示
している。
31 ,233 ,235 ,・・・23m の演算の流れを示
している。
【0020】以下、本発明の動作を説明する。図示され
ないPT,CTから線路電圧VS ,負荷電流IL がアナ
ログフィルタ11,12を経てA/D変換器13,14
に入力すると、A/D変換器13はデジタル電圧信号を
矩形化回路15に、A/D変換器14はデジタル電流信
号を矩形化回路16,乗算器19,及び減算器21にそ
れぞれ出力する。矩形化回路15,16はそれぞれデジ
タル電圧信号,デジタル電流信号を矩形化して加算器1
7に出力すると、加算器17は加算信号をcos回路1
8に出力する。cos回路18は、デジタル電圧信号と
デジタル電流信号の位相差θに基づいてcosθの位相
差信号を発生して乗算器19に出力する。乗算器19は
A/D変換器14のデジタル電流信号とcosθに基づ
いてIL cosθの演算を行って、電流有効分を算出す
る。この電流有効分はフィルタ20によって50Hzの
基本波以外のものが除去されて基本波有効分とされて減
算器21に入力する。減算器21では、A/D変換器1
4からのデジタル電流信号から基本波有効分が減算さ
れ、除去される対象である〔基本波無効分+高調波〕の
高調波信号が生成される。この高調波信号がフィルタ2
21 ,223 ・・・22m に通されて基本波,及び各次
数の高調波に分離された後各サンプリング毎の信号
f1 ,f2 ,f3 ・・・として予測近似システム2
31 ,233 ,・・・23m に入力し、前述した演算を
施される。演算結果として得られたa1 D とa2 D を式
(8)に代入することにより、次の予測近似式が得られ
る(図2参照)。
ないPT,CTから線路電圧VS ,負荷電流IL がアナ
ログフィルタ11,12を経てA/D変換器13,14
に入力すると、A/D変換器13はデジタル電圧信号を
矩形化回路15に、A/D変換器14はデジタル電流信
号を矩形化回路16,乗算器19,及び減算器21にそ
れぞれ出力する。矩形化回路15,16はそれぞれデジ
タル電圧信号,デジタル電流信号を矩形化して加算器1
7に出力すると、加算器17は加算信号をcos回路1
8に出力する。cos回路18は、デジタル電圧信号と
デジタル電流信号の位相差θに基づいてcosθの位相
差信号を発生して乗算器19に出力する。乗算器19は
A/D変換器14のデジタル電流信号とcosθに基づ
いてIL cosθの演算を行って、電流有効分を算出す
る。この電流有効分はフィルタ20によって50Hzの
基本波以外のものが除去されて基本波有効分とされて減
算器21に入力する。減算器21では、A/D変換器1
4からのデジタル電流信号から基本波有効分が減算さ
れ、除去される対象である〔基本波無効分+高調波〕の
高調波信号が生成される。この高調波信号がフィルタ2
21 ,223 ・・・22m に通されて基本波,及び各次
数の高調波に分離された後各サンプリング毎の信号
f1 ,f2 ,f3 ・・・として予測近似システム2
31 ,233 ,・・・23m に入力し、前述した演算を
施される。演算結果として得られたa1 D とa2 D を式
(8)に代入することにより、次の予測近似式が得られ
る(図2参照)。
【数35】
【0021】予測近似システム231 ,233 ,・・・
23m はそれぞれF(t+tD )を演算し、その結果に
基づく予測高調波信号を出力する。各予測高周調信号は
加算器25で加算されて加算予測高調波信号(基本波無
効分を含む)となってPWM変調器(図示せず)に入力
する。この後は前述した方法と同じ方法によって電流形
PWMインバータを含むアクティブフィルタで予測補償
電流を発生し、予測時間と一致するタイミングで線路に
注入する。
23m はそれぞれF(t+tD )を演算し、その結果に
基づく予測高調波信号を出力する。各予測高周調信号は
加算器25で加算されて加算予測高調波信号(基本波無
効分を含む)となってPWM変調器(図示せず)に入力
する。この後は前述した方法と同じ方法によって電流形
PWMインバータを含むアクティブフィルタで予測補償
電流を発生し、予測時間と一致するタイミングで線路に
注入する。
【0022】本発明を評価するために5次の高調波を利
用してシミュレーションを行った。結果を図3に示す。
サンプリングポイント数N=10,サンプリング間隔t
S =0.8ms,予測時間tD =5ms,ニュートンの
差商公式におけるサンプリング間隔M=3とした。
用してシミュレーションを行った。結果を図3に示す。
サンプリングポイント数N=10,サンプリング間隔t
S =0.8ms,予測時間tD =5ms,ニュートンの
差商公式におけるサンプリング間隔M=3とした。
【0023】図3において実線が入力として計測された
値を示し、点線が予測値として計算された値を示す。こ
の予測値は高調波の挙動を数式として模擬したものであ
る。これによりa1 ,a2 の初期値の求め方から予測開
始まで、しいては高調波が大きく変化したときの予測の
性能などが表される。つまりステップ1までの入力で第
1番目のa1 ,a2 を計算し、ステップ2までの入力で
漸次a1 ,a2 を求め、それから5ms後の予測値を計
算している。図3からわかるようにデータ数の少ない初
めの数msは予測値と計測値は差があるが、データ数が
多くなると予測値と計測値はほとんど一致する。
値を示し、点線が予測値として計算された値を示す。こ
の予測値は高調波の挙動を数式として模擬したものであ
る。これによりa1 ,a2 の初期値の求め方から予測開
始まで、しいては高調波が大きく変化したときの予測の
性能などが表される。つまりステップ1までの入力で第
1番目のa1 ,a2 を計算し、ステップ2までの入力で
漸次a1 ,a2 を求め、それから5ms後の予測値を計
算している。図3からわかるようにデータ数の少ない初
めの数msは予測値と計測値は差があるが、データ数が
多くなると予測値と計測値はほとんど一致する。
【0024】図4は制御時間の遅れを可変にする演算を
説明するものであり、計測値に基づいて演算した指示値
を線路へ送出する時間と、制御時間の遅れを一致させる
ことができる。
説明するものであり、計測値に基づいて演算した指示値
を線路へ送出する時間と、制御時間の遅れを一致させる
ことができる。
【0025】図4において、基準時間Tの垂直線が指示
値の曲線と交わる点TD の上下に等距離を置いて水平線
11,12を描く。指示値の曲線が計測値の曲線と水平
線11,12とに交わる時間TA,TB,TC,TDを
演算する。次に、T1=TA−TB,T2=TC−TD
を演算し、T1≒0,T2≠0であれば、指示値の出力
時間をTAだけ進める。このようにすることにより、時
間、場所に関係なく予測近似システムを最適に動作させ
ることができる。また、この演算はリアルタイムで行う
ものでなく、過去の記録を使って行う。
値の曲線と交わる点TD の上下に等距離を置いて水平線
11,12を描く。指示値の曲線が計測値の曲線と水平
線11,12とに交わる時間TA,TB,TC,TDを
演算する。次に、T1=TA−TB,T2=TC−TD
を演算し、T1≒0,T2≠0であれば、指示値の出力
時間をTAだけ進める。このようにすることにより、時
間、場所に関係なく予測近似システムを最適に動作させ
ることができる。また、この演算はリアルタイムで行う
ものでなく、過去の記録を使って行う。
【0026】以上説明した通り、本発明のアクティブフ
ィルタを利用した電圧変動抑制装置によると、基本波無
効分と高調波の短時間後の値を予測し、その予測値を線
路に注入するので、制御時間の遅れをなくし、コストア
ップを招かずに電圧変動の改善率を向上することができ
る。
ィルタを利用した電圧変動抑制装置によると、基本波無
効分と高調波の短時間後の値を予測し、その予測値を線
路に注入するので、制御時間の遅れをなくし、コストア
ップを招かずに電圧変動の改善率を向上することができ
る。
【図1】本発明の実施例を示すブロック図。
【図2】本発明の演算部のフローチャート。
【図3】本発明を評価するシュミレーション結果を示す
説明図。
説明図。
【図4】本発明の電圧変動抑制装置を更に発展させる演
算を示す説明図。
算を示す説明図。
【図5】従来のアクティブフィルタを使用した電圧変動
抑制装置を示すブロック図。
抑制装置を示すブロック図。
【図6】高調波を相殺する注入電流の遅れの影響を示す
説明図。
説明図。
【図7】制御時間の遅れと改善率の関係を示すグラフ。
11,12 アナログフィルタ 13,14
A/D変換器 15,16 矩形化回路 17 加
算器 18 cos回路 19 乗
算器 20 基本波通過フィルタ 21 減
算器 221 ,223 ,・・・22m 各次高調波フィルタ 231 ,233 ,・・・23m 各次高調波予測近似
回路 24 クロック信号発生回路 25 加算器
A/D変換器 15,16 矩形化回路 17 加
算器 18 cos回路 19 乗
算器 20 基本波通過フィルタ 21 減
算器 221 ,223 ,・・・22m 各次高調波フィルタ 231 ,233 ,・・・23m 各次高調波予測近似
回路 24 クロック信号発生回路 25 加算器
Claims (2)
- 【請求項1】 線路から入力した負荷電流から基本波有
効分を減算して基本波無効分と各次の高調波分の和の電
流信号を算出する手段と、 前記和の電流信号を基本波と各次の高調波に分離する手
段と、 前記基本波と各次の高調波に基づいて所定の時間後の基
本波と各次の高調波を予測する手段と、 予測された基本波と各次の高調波に基づいて注入電流を
生成し、前記所定の時間になったとき前記線路に注入す
る手段を備えていることを特徴とするアクティブフィル
タを利用した電圧変動抑制装置。 - 【請求項2】 前記予測する手段は、前記分離された基
本波,及び各次の高調波毎に複数の計測値を入力する手
段と、 前記複数の計測値から最小二乗法に基づいて基本波,及
び各次の高調波毎に、F(t)=a1Ncosmω0 t+
a2Nsinmω0 tのa1N ,及びa2Nを決定する手段
と、 前記a1N,及び前記a2Nからニュートン差商公式に基づ
いて前記F(t)式における時間tD 後の係数a1D,及
びa2Dを決定する手段を含む請求項1のアクティブフィ
ルタを利用した電圧変動抑制装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4086464A JPH05260662A (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | アクティブフィルタを利用した電圧変動抑制装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4086464A JPH05260662A (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | アクティブフィルタを利用した電圧変動抑制装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05260662A true JPH05260662A (ja) | 1993-10-08 |
Family
ID=13887682
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4086464A Pending JPH05260662A (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | アクティブフィルタを利用した電圧変動抑制装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05260662A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008306831A (ja) * | 2007-06-07 | 2008-12-18 | Meidensha Corp | 高調波電流補償装置 |
-
1992
- 1992-03-10 JP JP4086464A patent/JPH05260662A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008306831A (ja) * | 2007-06-07 | 2008-12-18 | Meidensha Corp | 高調波電流補償装置 |
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