JPH0525775U - プリント基板の反り防止用治具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 辺縁部に挿入されるリード端子付部品の先付
けによる自動はんだディップを可能とし、かつ自動はん
だディップ時の熱によるプリント基板の反りを防止す
る。 【構成】 プリント基板２の辺縁部に挿入されたリード
端子付部品３の下面及び側面を上記辺縁部の長手方向に
沿って遮蔽する遮蔽部４と、この遮蔽部４に設けられ、
前記辺縁部を部分的に挟み込むクランプ部９，１０，１
１とを備えることにより、はんだディップ時にリード端
子付部品に対するフラックス及びはんだの付着を防止す
る一方、プリント基板の辺縁部を遮蔽部に一体的に固定
する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、プリント基板の反り防止用治具に関し、特に辺縁部に先付け可能な リード端子付部品を挿入したプリント基板のはんだディップ時の反りを防止する プリント基板の反り防止治具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、プリント基板の辺縁部に先付け可能なリード端子付部品（リード線付部 品を含む）が挿入されている場合は、はんだディップ時の反り防止が不可能にな るか、又はリード端子付部品を後付けにしてコテはんだ付けになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この従来の技術では、反り防止が不可能な場合、はんだディップ時の熱により プリント基板の反りが発生し、その修理に工数が多くかかり、品質上にも問題と なっている。

【０００４】 又、プリント基板の反り防止をするためにリード端子付部品を後付けにする場 合、リード端子付部品はコテはんだ付けとなるため、組立工数が多くかかるとい う欠点がある。

【０００５】 そこで、本考案は、辺縁部に挿入されるリード端子付部品の先付けによる自動 はんだディップを可能とし、かつ自動はんだディップ時の熱によるプリント基板 の反りを防止し得、ひいてははんだ付けの品質を安定させ、製造工数を削減し得 るプリント基板の反り防止用治具の提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案のプリント基板の反り防止用治具は、プリント基板の辺縁部に挿入され たリード端子付部品の下面及び側面を上記辺縁部の長手方向に沿って遮蔽する遮 蔽部と、この遮蔽部に設けられ、前記辺縁部を部分的に挟み込むクランプ部とを 備えている。

【０００７】 遮蔽部は、辺縁部の全長に及んで設けられていることが好ましい。

【０００８】 又、クランプ部は、少なくとも遮蔽部の両端部及びリード端子付部品の挿入位 置を避けた中間部に設けられていることが好ましい。

【０００９】

【作用】

上記手段においては、遮蔽部により、はんだディップ時にプリント基板上のリ ード端子付部品に対するフラックス及びはんだの付着が防止される一方、クラン プ部により、プリント基板の辺縁部が遮蔽部に一体的に固定される。

【００１０】

【実施例】

次に、本考案の実施例について図面を参照して説明する。

【００１１】 図１は本考案の一実施例のプリント基板の反り防止用治具の斜視図、図２，図 ３はそれぞれ上記反り防止用治具とプリント基板との嵌合状態を示す要部の断面 図である。

【００１２】 本実施例の反り防止用治具１は、プリント基板２の１つの辺縁部から飛び出し てこの辺縁部のスルーホール（図示せず）に挿入されたリード端子付部品３の下 面及び側面を上記辺縁部の長手方向の全長に沿って遮蔽する遮蔽部４を備えてい る。遮蔽部４は、はんだに対する非ぬれ性を有する金属製の矩形状の水平板５、 この水平板５の一側縁（図１においては上側縁）に沿って立設した垂直板６、及 び水平板５と垂直板６の両端縁をそれぞれ連結する端板７，８とからなり、横断 面Ｌ字状に設けられている。

【００１３】 遮蔽部４の両端部及び中間部には、プリント基板２の前記辺縁部の両端部及び リード端子付部品３の挿入位置を避けた中間部を部分的に挟み込む端部クランプ 部９，１０及び中間部クランプ部１１が設けられている。端部クランプ部９，１ ０は、遮蔽部４の水平板５における両端部の他側縁（図１においては下側縁）に それぞれ一体に延在させた矩形状の底板１３，１４と、遮蔽部４の垂直板６にお ける両端部の内側に取り付けたＬ字状にしてかつそれぞれの底板１３，１４と対 応する部分を下方に凸の円弧状に湾曲したクランプ片１４，１５とから構成され ている。一方、中間部クランプ部１１は、遮蔽部４の水平板５における中間部の 他側縁に一体に延在させた方形状の底板１６と、同様に遮蔽部４の水平板５にお ける中間部の上面に取り付けたＬ字状にしてかつ上記底板１６と対応する部分を 下方に凸の円弧状に湾曲したクランプ片１７とから構成されている。そして、遮 蔽部４の両端板７，８における前記各底板１２，１３と対応する部分には、プリ ント基板２の挿入を可能とする矩形状の切欠部１８，１９が設けられている。

【００１４】 上記構成の反り防止用治具１は、図２，図３に示すように、先付け可能なリー ド端子付部品３を挿入したプリント基板２の辺縁部に、両端部クランプ部９，１ ０及び中間部クランプ部１１により取り付け、プリント基板２の自動はんだディ ップをを行う。

【００１５】 この自動はんだディップに際し、反り防止用治具１の遮蔽部４により、プリン ト基板２の辺縁部から飛び出したリード端子付部品２に対するプリント基板８の 下部からのフラックス及びはんだの付着が防止される一方、各クランプ部９，１ ０，１１により、プリント基板２の辺縁部が遮蔽部４に一体的に固定される。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、プリント基板の辺縁部に挿入されたリード端子 付部品の下面及び側面を上記辺縁部の長手方向に沿って遮蔽する遮蔽部を備える ことにより、プリント基板の辺縁部に挿入されているリード端子付部品に対する フラックス及びはんだの付着が防止されるので、リード端子付部品の先付けによ る自動はんだディップが可能となる一方、この遮蔽部に設けられ、前記辺縁部を 部分的に挟み込むクランプ部を備えることにより、自動はんだディップ時の熱に よるプリント基板の反りを防止でき、ひいてははんだ付けの品質が安定し、製造 工数も削減できる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例のプリント基板の反り防止用
治具の斜視図である。

【図２】図１の反り防止用治具とプリント基板との嵌合
状態を示す要部の断面図である。

【図３】図１の反り防止用治具とプリント基板との嵌合
状態を示す要部の断面図である。

【符号の説明】

１ 反り防止用治具 ２ プリント基板 ３ リード端子付部品 ４ 遮蔽部 ９ 端部クランプ部 １０ 端部クランプ部 １１ 中間クランプ部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】プリント基板の辺縁部に挿入されたリード
   端子付部品の下面及び側面を上記辺縁部の長手方向に沿
   って遮蔽する遮蔽部と、この遮蔽部に設けられ、前記辺
   縁部を部分的に挟み込むクランプ部とを備えることを特
   徴とするプリント基板の反り防止用治具。
2. 【請求項２】請求項１記載のプリント基板の反り防止用
   治具において、前記遮蔽部が辺縁部の全長に及んで設け
   られていることを特徴とするプリント基板の反り防止用
   治具。
3. 【請求項３】請求項１又は２記載のプリント基板の反り
   防止用治具において、前記クランプ部が少なくとも遮蔽
   部の両端部及びリード端子付部品の挿入位置を避けた中
   間部に設けられていることを特徴とするプリント基板の
   反り防止用治具。