JPH0525762Y2

JPH0525762Y2 -

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Publication number: JPH0525762Y2
Application number: JP5715885U
Authority: JP
Priority date: 1985-04-17
Filing date: 1985-04-17
Publication date: 1993-06-29
Anticipated expiration: 2000-04-17
Also published as: JPS61172703U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案はNC工作機械でバーワークを加工する
際、バーワーク送り装置で送り出したバーワーク
を所定の長さに位置決めする為刃物台に設けたパ
ツドの停止位置を制御するためのデータを作成す
るバーワーク位置決め用当接部材の位置情報作成
装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、NC工作機械でバーワークを加工する
際、主軸台の後方にバーワーク送り装置が設けら
れ、かつ主軸台に回転自在に軸承された主軸の先
端部にチヤツクを介してバーワークが把持され
る。加工が終了すると、チヤツクが開きバーワー
クがバーワーク送り装置により前方に送り出され
刃物台に設けたパツドに当接して位置決めされ、
加工すべき所定の寸法に位置決めされ、加工が行
われていた。

またタレツトヘツドに取り付けられたコレツト
でバーワークを把持して引出し、所定の位置まで
移動後、バーワークの把持を解除し位置決めする
方法もある。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、前述したバーワークの種類が変
わる度毎に作業者がいちいちパツドの位置決めの
ための位置情報を演算し、その値をNC装置に
NC加工プログラムとして入力していたのでは、
手間がかかり、かつ段取りに相当の時間を要し、
しいては生産稼働率の低下を招いていた。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、上記事情に鑑み問題を解決す
るために提案されたものであつて、事前に入力さ
れた加工するワークの軸線方向素材寸法データを
利用して自動的に一連のバーワークの位置決め動
作を行うため、刃物台を取り付けたパツドの位置
情報を自動的に作成するバーワーク位置決め用当
接部材の位置情報作成装置を提供することにあ
る。

〔課題を解決するための手段〕

前記課題を解決するために、この考案は、バー
ワークを主軸後部に設けたバーワーク送り装置で
送り出し、この主軸に対して主軸軸線方向および
この軸線と直交する方向に相対移動可能な刃物台
に取り付けられる当接部材を所定の位置に位置決
めし、前記バーワークが送り出されたとき所定の
位置に位置決めされた前記当接部材に当接させて
バーワークの位置決めを行うバーワーク位置決め
装置において、加工プログラム原点よりバーワークを把持する
爪端面までの第１の軸線方向寸法、この爪端面よ
り爪側突切り端面までの第２の軸線方向寸法、突
切り巾寸法および予め設定した所定の軸線方向余
裕代とを記憶する入力設定値メモリと、加工するワークの軸線方向素材寸法を記憶する
素材寸法メモリと、前記入力設定値メモリおよび前記素材寸法メモ
リに諸寸法のデータを入力する入力手段と、前記入力設定値メモリ内の前記第１の軸線方向
寸法、前記第２の軸線方向寸法と前記軸線方向余
裕代とを取り込んで加算処理し、送り出し前の前
記バーワークから前記余裕代離間した前記当接部
分の移動位置である第１の停止位置情報を求める
第１の演算手段と、前記入力設定値メモリおよび前記素材寸法メモ
リ内の前記第１の軸線方向寸法、前記第２の軸線
方向寸法、前記突切り巾寸法および前記軸線方向
素材寸法を取り込んで加算処理し、前記バーワー
クが送り出されたとき前記当接部材と当接して移
動し、このバーワークを位置決めさせるための当
接部材の移動位置である第２の停止位置情報を求
める第２の演算手段と、前記第１の停止位置情報と第２の停止位置情報
とが記憶される固定サイクルデータメモリとを有
し、前記第１の演算手段による停止位置に当接部材
を移動させた後、前記第２の演算手段で決められ
る停止位置に当接部材を移動させバーワークの位
置決めを行うことを特徴とする。

〔作用〕

前記の構成により、本考案の装置で作成された
バーワークの位置決めを行うパツドの位置情報を
NC装置へ入力せしめることによりバーワーク種
類変更に対応でき、かつ自動的にバーワークの位
置決めと切削加工が連動して行われる。

〔実施例〕

以下、この考案の一実施態様を図面に基づいて
詳細に説明する。

第２図イは本考案が適用されるNC旋盤の平面
図である。第２図ロは本考案に利用されるワーク
の形状、寸法の作成装置のフローチヤート図であ
る。

第２図イにおいてベツト５１上の左側に主軸台
５２が載置され、該主軸台５２には主軸５３が回
転自在に軸承される。主軸５３の前面にはチヤツ
ク５４が取り付けられている。該チヤツク５４に
はワーク把持用の爪５５が取り付けられる。主軸
台５２の後方にはバーワークＷを主軸５３内を貫
通して前方へ押し出すバーワーク送り装置５６が
設けられている。このバーワーク送り装置５６は
重垂方式（実願昭54−52394号参照）を採用して
いる。

一方ベツド５１上の右側には案内ガイド５７に
沿つてＺ軸方向へ移動可能なテールストツク５８
が載置される。テールストツク５８の裏側にはサ
ドルとクロスレールとの相対的な移動によつてＺ
軸およびＸ軸方向に移動可能な刃物台５９が載置
され、さらに刃物台５９の前面には旋回割出可能
なタレツトヘツド６０には当接部材であるパツド
T₁、突切りバイトT₂および切削加工用バイトT₃
が等間隔で着脱加工に挿着される。パツドT₁は
回転自在な円板が工具ホルダに取り付けられるよ
うに構成されている。

テールストツク５８の背部に係合部材６１が、
サドルの前部には内蔵されたシリンダのピストン
によつて出入りする係合片６２がそれぞれ取り付
けられ、図略のNC装置からの指令によつて、係
合片６２が係合部材６１に係脱する。係合片６２
が係合部材６１に係合する時、係合部材６１は押
し込まれ、その移動によりテールストツク５８の
クランプが解除され、また、離脱するとスプリン
グの反発力によつてテールストツク５８のクラン
プが行われる。

係合片６２が係合部材６１に係合することによ
り、刃物台５９のＺ軸方向の移動と共に、テール
ストツク５８がＺ軸方向に移動される。

テールストツク５８の前面にはクイル６３を介
してセンタ６４が取り付けられる。クイル６３は
テールストツク５８の後方に設けられた図略のシ
リンダにより前後進される。

このNC旋盤のNC装置に後述する加工するワ
ークの軸線素材方向寸法を取り込ませることによ
つて、バーワークの位置決めを行うパツド（刃物
台）の停止位置情報を作成し自動的に位置決めを
行うのである。

本考案に利用される自動プログラミング機能を
有するNC装置におけるワークの形状、寸法入力
から本考案のパツドの停止位置の演算が行われる
までの流れを説明する。第２図ロにおいて、ま
ず、ワークの素材形状を入力した後、素材寸法を
入力する。次に仕上げ形状の入力、仕上げアラサ
入力および寸法入力を順に行い、自動プログラミ
ング機能の形状の入力が終了する。

ワークの形状入力が終了すると、本考案の装置
が必要とする加工するワークの軸線方向素材寸法
が素材寸法メモリ内に記憶される。そして、加工
するワークの軸線方向素材寸法によつてバーワー
クの位置決めのための位置情報演算が行われる。

本考案の装置が構成される基本的な原理につい
て説明する。

第３図は第２図でバーワークを加工取代分を含
んだ長さ分を送り出し、その素材寸法内で加工を
行い、突切り加工の途中の状態図である。

第３図において、主軸５３にチヤツク５４が取
り付けられ該チヤツク５４には爪５５が取り付け
られる。該爪５５には加工すべきバーワークＷが
把持される。ここで、チヤツク５４側のワーク端
面を加工プログラム原点Opとする。加工プログ
ラム原点Opから爪５５の端面までの第１の軸線
方向寸法を₁、爪５５の端面からワークを切断
するためワークを突切つたときの突切りバイト
T₂の爪５５側の端面までの第２の軸線方向寸法
を₂、余裕代＋0.5等からバーワークのパツドに
よる位置決めのためのデータが作成される。ここ
で、余裕代＋0.5とはバーワークがチヤツク５４
に把持されている状態でパツドと前加工で突切つ
たワーク端面とがぶつかるのを防止するための余
裕代である。

突切りバイトT₂の巾を₃およびバーワークＷ
の加工するワークの軸線方向素材寸法を₄とす
れば、Ｚ＝₁＋₂＋₃＋₄ が加工プログラム原点OpよりのバーワークＷを
位置決めするための停止位置であり、₃＋₄が
バーワーク送り装置で逐次送り出される長さであ
る。すなわち、Ｚが本考案の装置で求めるバーワ
ークＷを送り出し位置決めした時の位置情報であ
る。

その長さＺが設定できれば、自動的にバーワー
クＷの位置決め情報の作成が可能となる。すなわ
ち、₁，₂，＋0.5および₃は予め設定できる値
であるから₄である軸線方向素材寸法の長さが
NC装置に取り込まれることによつて自動的に位
置決めの位置を求めることが可能となる。

上記基本的な原理に基づき本考案の構成を具体
的に説明する。

第１図は本考案の構成を示す制御ブロツク図で
ある。第１図において、CNC１に画面付キーボ
ード２から入出力装置２ａを介して種々のデータ
が入力される。画面付キーボード２を用いて入力
設定値である第１の軸線方向寸法₁、第２の軸
線方向寸法₂、余裕量＋0.5および突切り巾₃
がそれぞれ入力設定値メモリ３に一旦記憶され
る。素材形状メモリ４にバーワーク形状が、素材
寸法メモリ５に加工するワークＷの軸線方向素材
寸法がそれぞれ記憶される。固定サイクルデータ
メモリ６には本考案の装置で求めたバーワークＷ
の位置決め情報データが記憶されることになる。

刃物台はＸ軸およびＺ軸方向にサーボモータ７
ａ、アンプ７ｂおよび補間器７ｃを介して位置制
御される。

入力設定値メモリ３により第１の軸線方向寸法
₁がレジスタ８に、第２の軸線方向寸法₂がレ
ジスタ９に転送される。レジスタ８およびレジス
タ９に記憶された₁、および₂の値がアンド・
ゲート１０を通過し余裕代＋0.5と合わせて第１
演算部１１に取り込まれる。第１演算部１１で
_１＋₂＋0.5の演算処理がなされる。この値がバ
ーワーク送り出し前のパツドの第１の位置情報と
なる。

一方入力設定値メモリ３により突切り巾₃が
レジスタ１２に転送される。素材寸法メモリ５よ
り加工するワークＷの軸線方向素材寸法₄がレ
ジスタ１３に転送される。レジスタ１２，１３に
記憶された突切り巾₃、加工するワークＷの軸
線方向素材寸法₄がそれぞれアンド・ゲート１
４を通過し、第２演算部１５に取り込まれる。

また、第２演算部１５にはアンド・ゲート１０
を通つた₁＋₂の値が取り込まれる。而して第
２演算部１５ではＺ＝₁＋₂＋₃＋₄ が演算処理される。この値Ｚがバーワーク送り出
し時にバーワークの位置決めを行うためのパツド
T₁を移動させる第２の位置情報であり、加工す
るワークＷの軸線方向素材寸法が変わる度毎に自
動的に演算処理がなされることによつて位置決め
の情報が作成されて固定サイクルデータメモリ６
に記憶される。

この情報に基づきパツドT₁を移動させ、ワー
クの位置決めがなされた後、所定の加工が施され
る。

次に本考案の装置が適用されたNC旋盤で動作
を説明する。第４図イは本考案が作動される固定
サイクルデータメモリに記憶されたパツド移動情
報データ内容および第４図ロはバーワークが位置
決めされる作動状態図である。

第４図イおよび第４図ロにおいて、初期条件と
して突切りバイトT₂でバーワークＷを突切つた
後、刃物台５９を第２原点の位置に復帰した状態
とする。すなわち第４図ロの状態である。

第４図ロの状態から刃物台が移動し、タレツ
トヘツド６０に挿着されたパツドT₁が第４図イ
ののデータで突切り後ワーク端面に位置決めす
る。主軸を低速回転する。而してバーワーク端面
より0.5mm離れた位置にパツドT₁が位置決めされ
た第４図ロのの状態となる。の状態で第４図
イのデータによりチヤツク５４が開く。

次にバーワーク送り装置でバーワークを送り出
すとともに第４図イのデータで刃物台を後退さ
せる。この状態が第４図ロのの状態であり、バ
ーワークがパツドT₁に当接して位置決めがなさ
れた状態である。第４図ロのの状態でチヤツク
５４が第４図イのデータにより閉じる。すなわ
ち第４図ロの状態となる。さらに刃物台５９が
第４図ロのデータにより第２原点の位置へ復帰
される。

第４図ロにおける〜の作動状態までが本考
案の装置より行われ、バーワークＷの位置決めが
なされる。

第４図ロのは刃物台５９のタレツトヘツドを
旋回し、切削加工用バイトT₃を割出して所定の
加工が施される。第４図ロのは突切りバイト
T₂でバーワークＷが突切られて、位置決めから
加工終了までの工程が終了する。

〔効果〕

本考案は予め設定されたワーク原点から爪端面
までの第１の軸線方向寸法、爪端面から爪側突切
り端面までの第２の軸線方向寸法および突切り巾
のデータと加工するワークの軸線方向素材寸法と
を第１の演算手段および第２の演算手段に入力す
ることによつて演算処理がなされてバーワークの
位置決めのためのパツドの位置決め情報が作成さ
れる。従つて本考案の装置で作成されたパツドの
位置決め情報がNC装置のNC加工データに自動
的に取り込まれることにより、バーワークに位置
決めに続いて旋削加工が連続的に行われる。

而して、段取り作業の手間がかからず、作業者
を煩わせることなく各種ワークにおける位置決め
と旋削加工とが連続的に行われて有効である。延
いては生産稼働率の向上につながる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の構成を示す制御ブロツク図で
ある。第２図イは本考案が適用されるNC旋盤の
平面図である。第２図ロは本考案に利用されるワ
ーク形状寸法の作成装置のフローチヤート図であ
る。第３図は第２図でバーワークを加工取代分を
含んだ長さを引き出し、その素材寸法内で加工を
行い、突切り加工の途中の状態図である。第４図
イは本考案が作動される機械情報データ内容およ
び第４図ロはバーワークが位置決めされる作動状
態図である。１……CNC、２……画面付キーボード、３…
…入力設定値メモリ、５……素材寸法メモリ、１
１，１５……演算部、５２……主軸台、５３……
主軸、５４……チヤツク、５６……バーワーク送
り装置、５８……テールストツク、５９……刃物
台、６０……タレツトヘツド、T₁……パツド、
T₂……突切りバイト、T₃……切削加工用バイト。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】バーワークを主軸後部に設けたバーワーク送り
装置で送り出し、この主軸に対して主軸軸線方向
およびこの軸線と直交する方向に相対移動可能な
刃物台に取り付けられる当接部材を所定の位置に
位置決めし、前記バーワークが送り出されたとき
所定の位置に位置決めされた前記当接部材に当接
させてバーワークの位置決めを行うバーワーク位
置決め装置において、加工プログラム原点よりバーワークを把持する
爪端面までの第１の軸線方向寸法、この爪端面よ
り爪側突切り端面までの第２の軸線方向寸法、突
切り巾寸法および予め設定した所定の軸線方向余
裕代とを記憶する入力設定値メモリと、加工するワークの軸線方向素材寸法を記憶する
素材寸法メモリと、前記入力設定値メモリおよび前記素材寸法メモ
リに諸寸法のデータを入力する入力手段と、前記入力設定値メモリ内の前記第１の軸線方向
寸法、前記第２の軸線方向寸法と前記軸線方向余
裕代とを取り込んで加算処理し、送り出し前の前
記バーワークから前記余裕代離間した前記当接部
分の移動位置である第１の停止位置情報を求める
第１の演算手段と、前記入力設定値メモリおよび前記素材寸法メモ
リ内の前記第１の軸線方向寸法、前記第２の軸線
方向寸法、前記突切り巾寸法および前記軸線方向
素材寸法を取り込んで加算処理し、前記バーワー
クが送り出されたとき前記当接部材と当接して移
動し、このバーワークを位置決めさせるための当
接部材の移動位置である第２の停止位置情報を求
める第２の演算手段と、前記第１の停止位置情報と第２の停止位置情報
とが記憶される固定サイクルデータメモリとを有
し、前記第１の演算手段による停止位置に当接部材
を移動させた後、前記第２の演算手段で決められ
る停止位置に当接部材を移動させバーワークの位
置決めを行うことを特徴とするバーワーク位置決
め用当接部材の位置情報作成装置。