JPH05257066A - システム顕微鏡 - Google Patents

システム顕微鏡

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JPH05257066A
JPH05257066A JP4055362A JP5536292A JPH05257066A JP H05257066 A JPH05257066 A JP H05257066A JP 4055362 A JP4055362 A JP 4055362A JP 5536292 A JP5536292 A JP 5536292A JP H05257066 A JPH05257066 A JP H05257066A
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cube
light
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Shigesuke Tamura
恵祐 田村
Shinichi Hayashi
林  真市
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、透過微分干渉観察あるいは透過偏光
観察と各種落射観察との切換えを迅速化することを目的
とする。 【構成】透過微分干渉観察時あるいは透過偏光観察時に
試料10を通過した後の直線偏光を干渉させるアナライ
ザー51とこのアナライザー51で干渉した光を無偏光
にするデポラライザー52とを、単体からなるアナライ
ザーキューブ47に設けられた貫通路56上に保持し、
落射観察用のキューブ48を観察光路に対して挿脱させ
る担持体46に、前記アナライザーキューブ47を取付
けて、前記落射観察用のキューブ48に連動して前記ア
ナライザーキューブ47を前記観察光路に挿脱するもの
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1台の顕微鏡で透過微
分干渉観察あるいは透過偏光観察と落射観察とを切換え
て観察することのできるシステム顕微鏡に係り、さらに
詳しくは透過微分干渉観察あるいは透過偏光観察に用い
られるアナライザーとデポラライザーを保持するための
構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、透過微分干渉観察あるいは透
過偏光観察と落射蛍光観察を組合わせて試料を観察す
る、いわゆる複合観察が知られている。これは、例えば
蛍光色素で染色された細胞の輪郭部分を予め透過微分干
渉観察によって確認し、その後に細胞内で発する蛍光を
落射蛍光で観察するといったものである。システム顕微
鏡において上記した複合観察を可能にするためには、図
7〜図9に示す光学系を備える必要がある。図7には、
透過微分干渉観察のときの光学系の構成が示されてい
る。
【0003】透過微分干渉観察は、光源1から出射した
照明光をコレクタレンズ2によって平行光とし、この平
行光を集光レンズ3によって集光し、さらに視野絞り
4、折り返しミラー5を介してポラライザー6に入射し
て直線偏光とする。この直線偏光を第1の微分干渉プリ
ズム7を通過させて直交する2つの直線偏光に変換し、
開口絞り8、コンデンサレンズ9を介して試料10に対
し裏面から入射する。試料10を通過する直交する2つ
の直線偏光は試料10の凹凸によって位相差が生じる。
【0004】この位相差が生じた直交する2つの直線偏
光を観察光として対物レンズ11で捕らえ、その観察光
を第2の微分干渉プリズム12を通過させた後、例えば
スライダー13によって光路上に配置されたアナライザ
ー14に入射して干渉させる。この干渉した光を、同一
のスライダー13によって光路上に配置されたデポララ
イザー15によって無偏光にし結像レンズ16によって
集光する。その集光された観察光を、接眼プリズム17
を介して接眼レンズ18で観察する。
【0005】上記アナライザー14及びデポラライザー
15は、透過明視野,暗視野,位相差等の観察時には必
要とされないため、アナライザー14及びデポラライザ
ー15を保持するスライダー13を、光路に対して着脱
可能にしている。図8には、透過偏光観察のときの光学
系の構成が示されている。透過偏光観察は、光源1から
出射した照明光を、上記透過微分干渉観察と同じ光学系
を介してポラライザー6に入射し直線偏光とする。この
直線偏光を開口絞り8、コンデンサレンズ9を介して試
料10に対し裏面から入射する。
【0006】そして試料10を通過した直線偏光を対物
レンズ11に入射し、さらにアナライザー14に入射し
て干渉させる。この干渉した光を、デポラライザー15
によって無偏光にし結像レンズ16によって集光し接眼
レンズ18で観察する。
【0007】以上が透過偏光観察におけるオルソスコー
プ観察法である。透過偏光観察でコノスコープ観察法を
用いる場合には、ベルトランレンズ19を内蔵する中間
鏡筒を、図示位置に挿入することによって、対物レンズ
11の瞳面(後側焦点面)を観察する。図9には、落射
蛍光観察のときの光学系の構成が示されている。
【0008】落射蛍光観察は、光源20から発した照明
光を、コレクタレンズ21によって平行光とし、さらに
集光レンズ22によって集光する。この光をシャッター
23、開口絞り24,視野絞り25,照明レンズ26を
介して、光路上に配置された蛍光キューブ27に入射す
る。
【0009】そして蛍光キューブ27に入射した光を、
励起フィルター28を通過させて励起光とし、この励起
光をダイクロイックミラー29で対物レンズ側へ反射さ
せる。この対物レンズを通過した励起光を試料10に照
射する。
【0010】試料10に励起光を入射することにより、
試料10から発する蛍光を再び対物レンズ11を通過さ
せて蛍光キューブ27に入射する。試料10からの蛍光
はダイクロイックミラー29を通過して吸収フィルター
30に入射する。そして吸収フィルター30により蛍光
のみを通過させ結像レンズ16によって集光し、接眼レ
ンズ18で観察する。
【0011】ところで、実際のシステム顕微鏡で上記複
合観察を行う場合は、透過微分干渉観察では、蛍光キュ
ーブ27は必要ないため、空のキューブもしくはキュー
ブが光路上に配置されない状態にしておき、シャッタ2
3を閉じて落射照明光が観察光路に入射しないようにす
る。
【0012】また落射蛍光観察を行う場合には、アナラ
イザー14及びデポラライザー15を保持するスライダ
ー13を観察光路から取出し、蛍光キューブ27を観察
光路上に挿入する。これにより、落射蛍光観察には不要
なアナライザー14による光量損失を防止している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、蛍光色素は
照明光の照射時間に応じて褪色が進むため、照明光によ
る照射時間を出来る限り短くすることが望ましい。その
ため、透過微分干渉観察から落射蛍光観察へ切換えは迅
速に短時間で完了させる必要がある。
【0014】しかしながら、上述した従来のシステム顕
微鏡では、透過微分干渉観察から落射蛍光観察へ切換え
る場合、蛍光キューブ27を観察光路上に挿入する操作
と、アナライザー14及びデポラライザー15を保持す
るスライダー13を観察光路から取出す操作とをそれぞ
れ分離して別々に行っているため、迅速な切換操作を実
現するのが困難であった。また、透過微分干渉観察ある
いは透過偏光観察から各種落射観察(例えば落射明視野
観察,落射暗視野観察)へ切換る場合にも同様の問題が
あった。
【0015】本発明は以上のような実情に鑑みてなされ
たもので、透過微分干渉観察あるいは透過偏光観察と各
種落射観察との切換えを短時間で完了させることがで
き、特に蛍光色素の褪色を抑制し得るシステム顕微鏡を
提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のシステム顕微鏡は、透過微分干渉観察時ある
いは透過偏光観察時に試料を通過した後の直線偏光を干
渉させるアナライザーとこのアナライザーで干渉した光
を無偏光にするデポラライザーとを、単体からなるアナ
ライザーキューブに設けられた貫通路上に保持し、落射
観察用のキューブを観察光路に対して挿脱させる担持体
に、前記アナライザーキューブを取付けて、前記落射観
察用のキューブに連動して前記アナライザーキューブを
前記観察光路に挿脱するものとした。
【0017】また本発明のシステム顕微鏡は、前記アナ
ライザーと前記デポラライザーとを観察光路の光軸に対
して互いに逆方向に傾けて前記アナライザーキューブに
保持するものとした。
【0018】
【作用】本発明のシステム顕微鏡では、落射観察用のキ
ューブと透過微分干渉観察あるいは透過偏光観察用のア
ナライザーキューブとが、一つの担持体に取付けられる
ため、担持体を回転あるいは直線移動させることによ
り、アナライザーキューブから落射観察用のキューブ
へ、あるいは落射観察用のキューブからアナライザーキ
ューブへ1回の操作で切換えることができる。
【0019】またアナライザーとデポラライザーとが互
いに逆方向に傾けられて保持されているため、透過偏光
観察におけるコノスコープ観察での瞳面での芯ずれが問
題にならない程度まで抑えられ、その結果として、オル
ソスコープ観察とコノスコープ観察との間の像ずれが防
止される。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0021】図1には、本発明の第1実施例に係るシス
テム顕微鏡の全体の構成が示されている。本実施例は、
透過微分干渉観察,透過偏光観察,落射蛍光観察を切換
えて使用できるように光学系が構成されており、図7〜
図9において既に説明した各検鏡法の光学系と同一部分
には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
【0022】本実施例のシステム顕微鏡は、本体ベース
41の背面にランプハウス42が着脱自在に取付けられ
ており、そのランプハウス42内に光源1が収められて
いる。本体ベース41の内部には、ランプハウス42か
らの透過照明光を観察光路まで導くための透過照明用投
光管が内蔵されている。
【0023】また本体アーム43の背面にはランプハウ
ス44が着脱自在に取付けられており、そのランプハウ
ス44内に光源20が収められている。本体アーム43
の内部には、ランプハウス44からの落射照明光を観察
光路まで導くための落射照明用投光管が内蔵されてい
る。
【0024】そして、透過微分干渉観察時にアナライザ
ー及びデポラライザーが挿入され、かつ落射蛍光観察時
に蛍光キューブが挿入される位置に、キューブ切換機構
45が設けられている。このキューブ切換機構45は、
観察光路の光軸と平行であってその光軸から所定距離離
れた位置に回転軸46aを持つ担持体46を備えてい
る。この担持体46に対してアナライザーキューブ4
7,落射蛍光キューブ48,落射キューブ49(図1で
は不図示)が着脱自在に取付けられる。図2はキューブ
切換機構45の上面図を示している。
【0025】同図に示すように、担持体46は4角柱状
をなしており、その各側面には光軸方向に沿ってアリ溝
がそれぞれ設けられている。また各キューブ47,4
8,49には、担持体46への取付面に、上記アリ溝に
嵌合する嵌合凸部がそれぞれ設けられている。さらに、
キューブ切換機構45は、不図示の駆動機構を介して担
持体46を回転させることができるようになっている。
そして担持体46を回転させることにより各キューブ4
7,48,49が観察光路上に順次配置される。図3
(a)(b)は上記アナライザーキューブ47の上面及
び側断面をそれぞれ示している。
【0026】このアナライザーキューブ47は、上記し
た嵌合凸部55が一側面に設けられている。またアナラ
イザーキューブ47は、観察光路上に配置されたときに
光路の一部を形成する貫通路56が設けられていて、こ
の貫通路にアナライザー51及びデポラライザー52が
保持されている。
【0027】アナライザー51は、偏光膜57をガラス
板58とガラス板59とで挟んで接着固定してある。そ
してアナライザー51とデポラライザー52を、互いの
振動方向を一致させて、キューブ本体の貫通路56に接
着固定している。
【0028】またデポラライザー52のガラス板59と
の接合面と対向する面52a及びガラス板58の偏光膜
57との接合面と対向する面58aは、観察中に生じる
フレアやゴーストを取除くための多層膜がコーティング
されている。さらに、アナライザー51及びデポラライ
ザー52は、光軸に対して共に同方向にある程度傾けて
保持されている。
【0029】上記落射キューブ49は、ランプハウス4
4からの落射照明光を試料側へ反射させると共に試料か
らの観察光を透過させるハーフミラー49aを備えてい
る。以上のように構成された本実施例では、図2に示す
ように、担持体46の各側面にアナライザーキューブ4
7,落射蛍光キューブ48,落射キューブ49がそれぞ
れアリ機構を介して取付けられる。
【0030】そして例えば、透過微分干渉観察を行う場
合には、担持体46を外部から上記駆動機構を介して回
転させてアナライザーキューブ47を観察光路上に配置
させる。図1に示す光学系が透過微分干渉観察時の配置
を示している。
【0031】透過微分干渉観察時には、光源20からの
落射照明光はシャッター23で遮光され、光源1からの
透過照明光が試料10を裏面から照明する。試料10を
通過した直線偏光は、アナライザーキューブ47に入射
し、そこでアナライザー51で干渉され、その干渉光が
デポラライザー52に入射して無偏光にされる。
【0032】ここで、アナライザー51及びデポラライ
ザー52は無限遠補正光学系の平行光束中に挿入されて
いるが、アナライザー51及びデポラライザー52が光
軸に対して傾けられていることからフレア,ゴーストが
取り除かれる。しかも、上記したようにガラス板58,
デポラライザー52の表面を多層膜コーティングしてい
ることからその効果はさらに向上するものとなる。
【0033】次に、透過微分干渉観察から落射蛍光観察
へ切換える場合は、担持体46を外部から回転させる。
担持体46の回転に伴って、アナライザーキューブ47
が観察光路から脱すると共に、アナライザーキューブ4
7の反対側の側面に取付けられている蛍光キューブ48
が移動してきて観察光路上に配置される。これにより落
射蛍光観察の準備が完了する。なお、光源1を消すか、
あるいは試料10までの光路上で遮光するのは従来と同
じである。
【0034】また、アナライザーキューブ47を観察光
路上に配置させる透過偏光観察から、落射蛍光観察へ切
換える場合にも、上記同様の担持体46の回転によっ
て、蛍光キューブ48が一回の操作で迅速に観察光路上
に配置される。
【0035】従って、透過微分干渉観察あるいは透過偏
光観察から落射蛍光観察への切換え操作、さらに詳しく
はアナライザーキューブ47から蛍光キューブ48への
交換が迅速に実行されることから、試料10の照明時間
を短縮することができ蛍光色素の褪色が防がれる。
【0036】なお、上記した透過微分干渉観察あるいは
透過偏光観察と落射蛍光観察との切換えに限らず、他の
観察、例えば落射明視野観察,落射明視野観察への切換
えも迅速に行うことができる。
【0037】この様に本実施例によれば、アナライザー
51及びデポラライザー52を、蛍光キューブ48が取
付けられる担持体46に対して取付けることのできるア
ナライザーキューブ47に内蔵し、そのアナライザーキ
ューブ47を担持体46に取付けて使用するようにした
ので、透過微分干渉観察あるいは透過偏光観察と各種落
射観察との切換えを迅速に行うことができる。特に、透
過微分干渉観察あるいは透過偏光観察から落射蛍光観察
への切換え時間を短縮できるので、蛍光色素の褪色を防
ぐ効果がある。次に、本発明の第2実施例について説明
する。
【0038】本実施例のシステム顕微鏡の全体の構成
は、図1に示すシステム顕微鏡と同じであり、アナライ
ザーキューブのみを図4に示すアナライザーキューブ6
0に交換している。従って、本実施例の説明では、アナ
ライザーキューブ60についてのみ詳しく説明する。
【0039】図4にはアナライザーキューブ60の側断
面図が示されている。このアナライザーキューブ60
は、担持体46に取付け可能な嵌合凸部をその一側面に
持ち(図4には図示されていない)、その内部には観察
光路上に配置されたときに光路の一部を形成する貫通路
61を有している。この貫通路61には、偏光膜65及
びこの偏光膜を挟むガラス板63,64からなるアナラ
イザー65と、デポラライザー66とが、光軸に対して
互いに逆の方向に傾けられて保持されている。
【0040】上記アナライザー65は、ガラス板63,
64の各々の両面が研磨されおり、各ガラス板63,6
4の平行度E°,F°が小さな値に調整されている。し
かも、両ガラス板63,64の偏光膜65と接しない側
の面はそれぞれ多層膜のコーティングが施されている。
そしてガラス板63,64の多層膜が形成されていない
側の面で偏光膜62を接着してアナライザー65を構成
している。上記デポラライザー66は、その両面を研磨
することにより平行度B°を小さくしている。
【0041】以上のように構成されたアナライザーキュ
ーブ60が示す光学的作用について図5を参照すると共
に、前記第1実施例で用いられたアナライザーキューブ
47と比較しながら説明する。なお、図5(a)はアナ
ライザーキューブ47、同図(b)はアナライザーキュ
ーブ60の光軸に対する出射光の傾きをそれぞれ示して
いる。アナライザーキューブ47の光軸に対する出射光
の傾きをβ°とすると、この傾きβ°は次のようにいく
つかの要素により幾何学的に計算される。 β°=f(M°、N°、L°、γ°、tA°、tB°)
【0042】ただし、M°はデポラライザー52単体で
の平行度、N°はアナライザー51単体での平行度、L
°はアナライザー51とデポラライザー52を接着した
ときに生じる接合楔角度、γ°は接着したアナライザー
51とデポラライザー52をキューブ47に保持したと
きの光軸に対する角度、tAはデポラライザー52の最
小厚さ、tBはアナライザー51の最小厚さである。ま
たアナライザーキューブ60の光軸に対する出射光の傾
きをα°とすると、この傾きα°は次のように幾何学的
に計算される。 α°=f(B°、K°、α1°、α2°、tC°、tD
°)
【0043】ただし、K°はアナライザー65単体での
平行度、α1°はデポラライザー66をキューブ60に
保持したときの光軸と垂直な面に対する角度、α2°は
アナライザー65をキューブ60に保持したときの光軸
と垂直な面にに対する角度、tCはデポラライザー66
の最小厚さ、tDはアナライザー65の最小厚さであ
る。ここで、以下のように条件を設定する。 (1)tA=tC、tB=tD (2)γ=α1=|α2| (3)B<M、K<N (4)L>0
【0044】以上の条件で、本実施例のアナライザーキ
ューブ60の出射角度α°と、アナライザーキューブ4
7の出射角度β°とを比較すると、一般的にα°<β°
の関係が成立する。すなわち、本実施例のアナライザー
キューブ60は、アナライザーキューブ47に比べて出
射光の光軸に対する傾きが小さくなる。
【0045】アナライザーキューブを通過する光線の光
軸に対する傾きは、透過偏光観察を行う場合に影響が現
れる。すなわち、透過偏光観察におけるコノスコープ観
察では、観察光路中にベルトランレンズを挿入して、対
物レンズ11の射出瞳面(対物レンズの焦点面)を観察
するため、アナライザーキューブの出射光が光軸に対し
て傾いていると、その傾き角度に応じて瞳面の芯ずれが
生じる。
【0046】一方、透過偏光観察におけるオルソスコー
プ観察では、観察光路からベルトランレンズを外し、無
限遠補正光学系で平行光束にされた光を結像レンズで結
像してその結像面を観察するため、観察像にずれは生じ
ない。
【0047】ところで、透過偏光観察ではオルソスコー
プ観察とコノスコープ観察とを重ねて観察する場合があ
り、このような観察では出射光の傾きに影響を受けてい
ないオルソスコープ観察の像の上に、瞳面の芯ずれが生
じているコノスコープ観察の像が重ねられるため、両者
の間で像ずれが生じることになる。
【0048】本実施例では、アナライザーキューブ60
を用いることにより、アナライザーキューブ60に入射
した光の光軸に対する出射角度αが極めて小さい値とな
るので、透過偏光観察でオルソスコープ観察とコノスコ
ープ観察とを重ねて観察する場合にも両者の間で像ずれ
がほとんど生じなくなり、良好な観察が実現される。ま
た、透過微分干渉観察あるいは透過偏光観察と落射蛍光
観察との切換え動作や、他の落射明視野観察,落射明視
野観察への切換え動作は、前記第1実施例で詳しく説明
したのでここでは説明を省略する。
【0049】この様に本実施例によれば、前記第1実施
例と同様の作用効果を得ることができ、さらにアナライ
ザーキューブ60にアナライザー65とデポラライザー
66とを光軸に対して互いに逆方向に傾けて保持するよ
うにしたので、コノスコープ観察における瞳面の芯ずれ
を抑えることができ、オルソスコープ観察とコノスコー
プ観察との間での像ずれを防止できる利点がある。図6
には、前記第2実施例の変形例が示されている。
【0050】同図に示すアナライザーキューブ70は、
基本的な構成は図4に示すものと同じであり、異なる点
はアナライザー65′とデポラライザー66′の各単体
の厚さがt6,t5であることである。
【0051】このアナライザーキューブ70は、光軸と
垂直な面に対するアナライザー65′,デポラライザー
66′の傾きα1°,α2°と、アナライザー65′,
デポラライザー66′の平行度B°,K°と、それぞれ
の単体の厚さt6,t5とを、それぞれ適当な値に選択
することにより、上記3つの要素によって生じる入射光
に対する出射光の光軸からの傾きを0にしている。
【0052】従って、本変形例のアナライザーキューブ
70では、出射光が光軸から全くずれないので、像面で
の像ずれや瞳面での芯ずれが全く生じない極めて高精度
なものとなる。
【0053】なお、本発明は前記各実施例及び変形例に
限定されるものではない。例えば、前記第1及び第2実
施例では、担持体46にアナライザーキューブを着脱自
在に取付けるために、アリ溝と嵌合凸部の組合わせを用
いているが、例えばスライドアリを用いることもでき
る。
【0054】また前記各実施例ではキューブの交換に回
転する担持体46を用いているが、観察光路に対して直
線的に移動自在に設けられるスライダーを用いることも
できる。このスライダーを担持体として用いる場合に
は、蛍光フィルタセット(励起フィルタ,ダイクロイッ
クミラー,吸収フィルタ)、アナライザー及びデポララ
イザー、ハーフミラーの各セットを、スライダーに連続
的に設けておく必要がある。
【0055】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、透
過微分干渉観察あるいは透過偏光観察と各種落射観察と
の切換えを短時間で完了させることができ、特に蛍光色
素の褪色を抑制し得るシステム顕微鏡を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るシステム顕微鏡の全
体構成図。
【図2】上記第1実施例に備えられるキューブ切換機構
の上面図。
【図3】上記第1実施例に備えられるアナライザーキュ
ーブの上面及び側断面図。
【図4】本発明の第2実施例に係るシステム顕微鏡に備
えられるアナライザーキューブの側断面図。
【図5】上記第2実施例に備えられるアナライザーキュ
ーブの動作説明図。
【図6】上記第2実施例の変形例となるアナライザーキ
ューブの側断面図。
【図7】透過微分干渉観察時における光学系の構成図。
【図8】透過偏光観察時における光学系の構成図。
【図9】落射蛍光観察時における光学系の構成図。
【符号の説明】
1,20…光源、6…ポラライザー、7,12…微分干
渉プリズム、10…試料、11…対物レンズ、28…励
起フィルタ、29…ダイクロイックミラー、30…吸収
フィルタ、ノ46…担持体、47…アナライザーキュー
ブ、48…蛍光キューブ、51…アラライザー、52…
デポラライザー。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過微分干渉観察あるいは透過偏光観察
    と落射観察とを切換えて複合観察が行なえるシステム顕
    微鏡において、透過微分干渉観察時あるいは透過偏光観
    察時に試料を通過した後の直線偏光を干渉させるアナラ
    イザーとこのアナライザーで干渉した光を無偏光にする
    デポラライザーとを、単体からなるアナライザーキュー
    ブに設けられた貫通路上に保持し、落射照明観察に用い
    られる落射観察用のキューブを観察光路に対して挿脱さ
    せる担持体に、前記アナライザーキューブを取付けて、
    前記落射観察用のキューブに連動して前記アナライザー
    キューブを前記観察光路に挿脱することを特徴とするシ
    ステム顕微鏡。
  2. 【請求項2】 前記アナライザーキューブは、前記アナ
    ライザーと前記デポラライザーとが観察光路の光軸に対
    して互いに逆方向に傾けられて保持されていることを特
    徴とする請求項1記載のシステム顕微鏡。
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