JP4012709B2 - レンズ鏡筒加工装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズ光学系が保持された状態のレンズ鏡筒を加工するレンズ鏡筒加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レンズを組み上げた状態で設計通りの焦点距離を実現し、また偏心量の小さい状態にすることが光学性能上重要なことである。特に、例えば顕微鏡の対物レンズや接眼レンズ、写真用接眼レンズなどの複数のレンズを交換する用途においては、レンズ交換時に焦点調整が実質的に不要となるように各レンズの焦点距離及び偏心量を規格値以内に抑えることは極めて重要である。
【0003】
複数のレンズの焦点距離及び偏心量の誤差が大きい場合、レンズを交換するたびに焦点調節、あるいは視野範囲の調節を行なう必要があり、作業効率が低下する。
【0004】
従来、レンズ鏡筒のホルダ取付面及びホルダ取付部の加工自体は、レンズ光学系を組立・調整する前に行われており、視野中心や焦点距離がずれないように部品の公差を厳しくしたり、入念な調整を行っていたりした。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの方法では、部品公差を厳しくすることで、加工時間が長くなったり、入念な調整によって作業時間が長くなっていたため、製品の製作日数が長く掛かったり、コストアップしたりしていた。
【0006】
そこで、本発明は、焦点検出及び偏心検出を容易に行うことができ、レンズ鏡筒に対する焦点調節や視野範囲の調節のためのレンズ鏡筒の加工を効率よく行うことができるレンズ鏡筒加工装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1及び5記載のレンズ鏡筒加工装置は、標本と、それに対向配置されたレンズ鏡筒と、前記レンズ鏡筒に保持されたレンズ光学系と、前記標本とレンズ鏡筒との相対位置を移動させる移動機構と、前記レンズ鏡筒を回転させるスピンドルと、前記レンズ鏡筒と前記スピンドルの相対位置を調整できる位置調整機構と、前記レンズ鏡筒のホルダ取付面とホルダ取付部を加工する加工工具と、前記加工工具を移動させる加工工具移動機構と、前記スピンドルの回転中心に対する前記レンズ光学系の偏心を検出する偏心検出光学系と、前記レンズ光学系の焦点検出を行う焦点検出手段と、前記焦点検出手段からの信号を制御手段に送信する信号送信手段と、前記移動機構に対する前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置の移動制御、および、前記焦点検出手段から送信された信号を処理し、前記標本を前記レンズ光学系の焦点位置に位置決めする制御を行い、さらに、前記レンズ鏡筒の偏心検出および、あるいは、偏心検出を行った後に焦点検出を行い、前記加工工具により前記レンズ鏡筒の加工を行う制御をする制御手段と、を備え、前記偏心検出光学系は、レーザ光源と、前記レンズ光学系と、前記標本と、結像光学系と、2次元受光素子とが順次配置され、前記結像光学系を介して、前記標本と前記2次元受光素子が共役な位置に配置されていることを特徴とするものである。
【0008】
この発明によれば、焦点検出及び偏心検出を同一軸上で行うことができ、またホルダ取付面とホルダ取付部を同軸で加工することができるため、焦点検出精度及び偏心検出精度、加工精度を向上させることができる。
【0009】
さらに、レンズ光学系をレンズ鏡筒に保持した状態で、光学的に焦点検出と偏心検出を行ない、レンズ鏡筒を切削することにより焦点距離及び偏心量を調整することが可能となるため、従来の様に部品の公差を非常に厳しくしたり、レンズ光学系を組み直して入念な調整をする必要がなくなるという利点がある。
【0010】
請求項2及び6記載のレンズ鏡筒加工装置は、標本と、それに対向配置されたレンズ鏡筒と、前記レンズ鏡筒に保持されたレンズ光学系と、前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置を移動させる移動機構と、前記レンズ鏡筒を回転させるスピンドルと、前記レンズ鏡筒と前記スピンドルの相対位置を調整できる位置調整機構と、前記レンズ鏡筒のホルダ取付面とホルダ取付部を加工する加工工具と、前記加工工具を移動させる加工工具移動機構と、前記スピンドルの回転中心に対する前記レンズ光学系の偏心を検出する偏心検出光学系と、前記レンズ光学系の焦点検出を行う焦点検出手段と、前記焦点検出手段からの信号を制御手段に送信する信号送信手段と、前記移動機構に対する前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置の移動制御、および、前記焦点検出手段から送信された信号を処理し、前記標本を前記レンズ光学系の焦点位置に位置決めする制御を行い、さらに、前記レンズ鏡筒の偏心検出および焦点検出、あるいは、偏心検出を行った後に焦点検出を行い、前記加工工具により前記レンズ鏡筒の加工を行う制御をする制御手段と、を備え、前記偏心検出光学系は、レーザ光源と、集光レンズと、前記標本と、前記レンズ光学系と、結像レンズと、2次元受光素子とが順次配置され、前記2次元受光素子が前記レンズ光学系と前記結像レンズとを介して、前記標本と共役な位置に配置されていることを特徴とするものである。
【0011】
この発明によれば、ホルダ取付面とホルダ取付部を同軸で加工することができるため、焦点検出精度及び偏心検出精度、加工精度を向上させることができる。
【0012】
請求項3及び7記載の発明は、標本と、それに対向配置されたレンズ鏡筒と、前記レンズ鏡筒に保持されたレンズ光学系と、前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置を移動させる移動機構と、前記レンズ鏡筒を回転させるスピンドルと、前記レンズ鏡筒と前記スピンドルの相対位置を調整できる位置調整機構と、前記レンズ鏡筒のレボルバ取付面とレボルバ取付ネジを加工する加工工具と、前記加工工具を移動させる加工工具移動機構と、前記スピンドルの回転中心に対する前記レンズ光学系の偏心を検出する偏心検出光学系と、前記レンズ光学系の焦点検出を行う焦点検出手段と、前記焦点検出手段からの信号を制御手段に送信する信号送信手段と、前記移動機構に対する前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置の移動制御、および、前記焦点検出手段から送信された信号を処理し、前記標本を前記レンズ光学系の焦点位置に位置決めする制御を行い、さらに、前記レンズ鏡筒の偏心検出および焦点検出、あるいは、偏心検出を行った後に焦点検出を行い、前記加工工具により前記レンズ鏡筒の加工を行う制御をする制御手段と、を備え、前記偏心検出光学系は、レーザ光源と、前記レンズ光学系と、前記標本と、結像光学系と、2次元受光素子とが順次配置され、前記結像光学系を介して、前記標本と前記2次元受光素子が共役な位置に配置されていることを特徴とするものである。
【0013】
この発明によれば、標本と2次元受光素子とを共役な位置に配置したことにより、偏心検出の測定範囲や測定分解能が、レンズ鏡筒に保持されたレンズ光学系の倍率に関係なく一定の値を持つという利点が有る。
【0014】
請求項4及び8記載の発明は、標本と、それに対向配置されたレンズ鏡筒と、前記レンズ鏡筒に保持されたレンズ光学系と、前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置を移動させる移動機構と、前記レンズ鏡筒を回転させるスピンドルと、前記レンズ鏡筒と前記スピンドルの相対位置を調整できる位置調整機構と、前記レンズ鏡筒のレボルバ取付面とレボルバ取付ネジを加工する加工工具と、前記加工工具を移動させる加工工具移動機構と、前記スピンドルの回転中心に対する前記レンズ光学系の偏心を検出する偏心検出光学系と、前記レンズ光学系の焦点検出を行う焦点検出手段と、前記焦点検出手段からの信号を制御手段に送信する信号送信手段と、前記移動機構に対する前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置の移動制御、および、前記焦点検出手段から送信された信号を処理し、前記標本を前記レンズ光学系の焦点位置に位置決めする制御を行い、さらに、前記レンズ鏡筒の偏心検出および焦点検出、あるいは、偏心検出を行った後に焦点検出を行い、前記加工工具により前記レンズ鏡筒の加工を行う制御をする制御手段と、を備え、前記偏心検出光学系は、レーザ光源と、集光レンズと、前記標本と、前記レンズ光学系と、結像レンズと、2次元受光素子とが順次配置され、前記2次元受光素子が前記レンズ光学系と前記結像レンズとを介して前記標本と共役な位置に配置されていることを特徴とするものである。
【0015】
この発明によれば、標本と2次元受光素子とをレンズ光学系と結像レンズとを介して共役な位置に配置したことにより、偏心検出の測定範囲や測定分解能が、レンズ光学系の倍率に関係なく一定の値を持つという利点が有る。
【0016】
請求項記載の発明によれば、請求項3又は4又は7又は8記載のレンズ鏡筒加工装置において、前記焦点検出手段の焦点検出光学系は、白色光源と、前記白色光源から発した照明光をピンホールに集光させるレンズ素子と、前記レンズ光学系と、前記標本と、受光素子とを有し、前記ピンホールがレンズ光学系の物体側焦点面と共役な位置に配置された反射型共焦点光学系であることを特徴とするものである。
【0017】
この発明によれば、焦点検出に反射型共焦点光学系を採用しているので、同焦検出を高分解能で行なうことができる。
【0018】
請求項10記載の発明は、請求項9記載のレンズ鏡筒加工装置において、前記レンズ素子が、前記白色光源と前記ピンホールに対して両側テレセントリック光学系を構成することを特徴とするものである。
【0019】
この発明によれば、両側テレセントリック光学系の作用でピンホールをムラなく照明することが可能となり、同焦精度の向上につながるという利点がある。
【0020】
請求項11記載の発明は、請求項3又は4又は7又は8記載のレンズ鏡筒加工装置において、前記焦点検出手段の焦点検出光学系が、レーザ光源と、前記レンズ光学系と、前記標本と、ピンホールと、受光素子とを有し、前記ピンホールが前記レンズ光学系の物体側焦点面と共役な位置に配置された反射型共焦点光学系であることを特徴とするものである。
【0021】
この発明によれば、焦点検出光学系が、レーザ光源を用いているので、強い光量を得ることができ、焦点検出に用いる判定信号のSN比を向上させることができ、高感度・高精度化に寄与できるという利点がある。
【0022】
請求項12記載の発明は、請求項又は11記載のレンズ鏡筒加工装置において、複数のピンホール径の前記ピンホールが保持されたピンホール交換機構を有し、前記ピンホールが交換可能になっていることを特徴とするものである。
【0023】
この発明によれば、レンズ鏡筒に保持されたレンズ光学系ごとに、適したピンホール径を有するピンホール用いることができ、良好な共焦点効果を得ることができ、高い合焦点精度を実現できる。
【0024】
請求項13記載の発明は、請求項3又は4又は7又は8記載のレンズ鏡筒加工装置において、前記焦点検出手段の焦点検出光学系が、レーザ光源と、光束の半分を遮る遮光部材と、前記レンズ光学系と、前記標本と、前記焦点検出光学系の2分割受光素子を有し、前記焦点検出光学系の前記2分割受光素子のそれれの受光強度を比較することにより焦点検出を行なうことを特徴とするものである。
【0025】
この発明によれば、焦点検出に際して、2分割受光素子の受光強度を比較すれば良いので、信号処理が簡略になるという利点が有る。
【0026】
請求項14記載の発明は、請求項1113のいずれかに記載のレンズ鏡筒加工装置において、前記標本が、透明部材からなる平行平板上に半透過コートを施したものであることを特徴とするものである。
【0027】
この発明によれば、半透過コートにより標本面に凹凸構造が存在しないので、標本作製が容易であると共に、標本の焦点を合わせる面内位置によって焦点検出の結果が左右されることがないという利点がある。
【0028】
請求項15記載の発明は、請求項3又は4又は7又は8記載のレンズ鏡筒加工装置において、前記焦点検出手段の焦点検出光学系が、レーザ光源と、前記レンズ光学系と、前記焦点検出手段の2次元受光素子を有し、前記焦点検出手段の前記2次元受光素子に結像する前記レーザ光源からのスポットに対して画像処理を行ない、焦点位置を検出することを特徴とするものである。
【0029】
この発明によれば、2次元撮像素子に投影されたスポット形状をもとに焦点位置を判断するので、レンズ光学系の特性や収差に応じて最適な焦点検出を行なうことができる利点がある。
【0030】
請求項16記載の発明は、請求項11又は15記載のレンズ鏡筒加工装置において、前記焦点検出光学系の前記レーザ光源と、前記偏心検出光学系の前記レーザ光源とが同一のものを共用することを特徴とするものである。
【0031】
この発明によれば、焦点検出光学系、偏心検出光学系が、レーザ光源を共有するため、装置の簡略化・小型化を実現できる利点がある。
【0032】
請求項17記載の発明は、請求項3又は4又は7又は8記載のレンズ鏡筒加工装置において、前記焦点検出光学系が、白色照明系と、前記レンズ光学系と、ランダムパターンが形成された前記標本と、前記焦点検出手段の2次元受光素子を有し、前記焦点検出手段の前記2次元受光素子で得られる画像にフーリエ変換を行ない、特定の空間周波数での強度が最大である位置を焦点位置と判断することを特徴とするものである。
【0033】
この発明によれば、ランダムパターンが形成された標本を用いるので、実際にレンズ鏡筒及びレンズ光学系で観察対象に対して焦点出しをするのに近い状況で、同焦点の基準を決定することができる利点がある。
【0034】
請求項18記載の発明は、請求項2又は6記載のレンズ鏡筒加工装置において、前記焦点検出光学系が、前記焦点検出手段の白色照明系と、前記レンズ光学系と、ランダムパターンが形成された前記標本と、前記焦点検出手段の2次元受光素子とを有し、前記偏心検出光学系が、前記偏心検出光学系の白色照明系と、前記レンズ光学系と、前記ランダムパターンが形成された前記標本と、前記偏心検出光学系の前記2次元受光素子とを有し、焦点検出を、前記焦点検出手段の前記2次元受光素子で得られる画像にフーリエ変換を行ない、特定の空間周波数での強度が最大である位置を焦点位置と判断することにより行ない、偏心量検出を、前記レンズ鏡筒をスピンドルで回転させたときの前記偏心検出光学系の前記2次元受光素子で得られる画像から算出することを特徴とするものである。
【0035】
この発明によれば、パターンが形成された標本を用いるので、実際にレンズ鏡筒及びレンズ光学系で観察対象に焦点出しをするのに近い状況で、合焦点の基準を決定することができる利点がある。
【0036】
請求項19記載の発明は、請求項18記載のレンズ鏡筒加工装置において、前記焦点検出光学系の前記白色照明と、前記焦点検出手段の前記2次元受光素子とは、前記偏心検出光学系の前記白色照明と、前記偏心検出光学系の前記2次元受光素子と同一のものであることを特徴とするものである。
【0037】
この発明によれば、焦点検出光学系、偏心検出光学系における白色照明装置と、2次元受光素子とを同一構成としているので、装置の簡略化・小型化を実現できる利点がある。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0039】
(実施の形態1)
図1は本実施の形態にかかるレンズ鏡筒加工装置の構成を示す図である。このレンズ鏡筒加工装置における偏心検出光学系の構成を説明する。図1中、1は光源であり、例えば直線偏光のヘリウムネオンレーザ(波長632.8nm)を用いる。光源1からの光軸上にビームエキスパンダ2、偏光ビームスプリッタ(以下「PBS」と略称する)3が配置される。PBS3にはヘリウムネオンレーザの波長を対象とした多層膜が形成されている。PBS3で反射される偏光方向と光源1の偏光方向が一致するように光源1を固定している
【0040】
PBS3で折り曲げられた光軸上に、λ/4板4、ハーフミラー14、加工対象であるレンズ鏡筒17、標本20、レンズ21、レンズ22、フィルタ23、2次元受光素子24が配置されている。
【0041】
レンズ鏡筒17には、無限遠設計の乾燥系金属対物レンズであるレンズ光学系90が保持されている。レンズ鏡筒17はレンズ鏡筒位置調整機構18を介してスピンドル19に取り付けられる。スピンドル19の回転中心軸と、光源1から射出してPBS3で反射されたレーザ光の光軸とが一致するように調整を行なうようにしている。
【0042】
標本20は、光学ガラスからなる平行平板であり、表面に半透過膜コートを施している。フィルタ23はダイクロイックフィルタであり、600nm以上を透過し、それ以下の波長の光を反射する特性を有する。
【0043】
2次元受光素子24は、例えば信号送信機能を有するCCDカメラを用いることができ、その出力画像は制御手段である制御装置30の制御の基にモニタ29に送信される。標本20、レンズ21、レンズ22、フィルタ23、2次元受光素子24は筒状部材25に取り付けられており、筒状部材移動機構31により一体に光軸方向に移動可能となっている。
【0044】
26は加工工具の一例としてのバイトであり、図示しないバイトホルダを介して、バイト移動機構27に取り付けられている。バイト移動機構27は、連結部材28により筒状部材25と連結されている。また、バイト移動機構27は図示しない移動量検出機構を内蔵し、これを用いてレボルバ取り付け面の端面の切削加工時には、標本20の面からバイト切削面までの距離を同焦点距離に設定するようになっている。
【0045】
次に、レンズ鏡筒加工装置における焦点検出光学系の構成を説明する。図1において、5は光源であり、例えば水銀照明装置を用いる。6は光ファイバであり、光源5からの照明光を伝達する。光フアイバ6の光軸上にレンズ7、フィルタ8、帯域光用偏光ビームスプリッタ(以下帯域光用PBSという)9、レンズ10、ピンホール11、レンズ12、帯域光用λ/4板13が配置されている。
【0046】
フィルタ8は、バンドパスフィルタであり、水銀ランプの輝線546.1nmを中心として±30nmの波長域を透過する特性を有する。帯域光用PBS9はフィルタ8を透過してくる照明光に対して、良好な光学特性を有すれば良く、例えば500〜600nmの波長範囲を対象に設計したPBS膜を形成する。レンズ7とレンズ10とは両側テレセントリックな光学系を構成している。
【0047】
前記レンズ光学系90の前側焦点位置と共役な位置に、ピンホール11を配置している。ピンホール11は、図示しないピンホール交換機溝に取り付けられており、他にもピンホール径が異なる複数のピンホールが取り付けられており、図示しない機構、例えば回転機構等により容易に交換できるようになっている。
【0048】
そして、複数のピンホール11の中から、レンズ鏡筒17及びレンズ光学系90を標本20に対し焦点出ししたときに、標本20からの戻り光がピンホール11に形成されるスポット径よりも小さいピンホール径を持つものを選定する。
【0049】
帯域光用λ/4板13も、帯域光用PBS9と同様に500〜600nmの波長範囲をカバーするものを選定する。偏光素子(PBS)とλ/4板の組み合わせによりSN比を改善するのは公知の技術であり、例えば実開昭51−18136号公報に開示されているため説明は省略する。
【0050】
15はレンズ、16は受光素子であり、例えば光電子増倍管を用いることができる。ピンホール11を光軸に垂直に配置すると、ピンホール基板からの反射光の一部が帯域光用PBS9、レンズ15を経て受光素子16に入射し、SN比が悪化する。それを避けるためピンホール11を光軸と垂直な方向から少し角度をずらして配置することにより反射光を受光素子16の受光窓の外側に入射させることができる。同様に帯域光用λ/4板13も波長板としての性能を損なわない角度内で光軸と垂直な方向に対して傾けて配置する。
【0051】
次に、焦点検出の動作について説明する。光源5からの照明光は光ファイバ6から射出され、レンズ7、フィルタ8に入射する。フィルタ8により波長域が緑色の波長域である546.1nm±30nmに制限された照明光は帯域光用PBS9に入射する。帯域光用PBS9を透過した照明光は直線偏光となり、レンズ10により集光され、ピンホール11を照明する。
【0052】
レンズ7とレンズ10とは両側テレセントリックな光学系を構成しているので、光ファイバ6の端面からの照明光の主光線とピンホール11に入射する照明光の主光線とが、光軸に平行となる。そのため、ピンホール11のどの位置でも照明光が垂直に入射するため、光ファイバ6からの照明光強度の角度方向の分布の影響を受けずに均一な照明を実現することができる。ピンホール11の中で明るさムラがあると焦点検出精度に悪影響を与える。
【0053】
ピンホール11を通過した照明光は、レンズ12により平行光に変換され、帯域光用λ/4板13により円偏光になり、ハーフミラー14に入射する。ハーフミラー14で反射された照明光はレンズ鏡筒17及びレンズ光学系90に入射し、集光されたのち標本20に入射する。標本20の半透過膜コートにより反射された光束は逆向きに進行する。帯域光用λ/4板13により、照明光の直線方向と直交する偏光方向に変換されるので、帯域光用PBS9で反射され、レンズ15を通り受光素子16に入射する。
【0054】
レンズ光学系90の物体側焦点面と共役な位置にピンホール11が置かれているため、標本20がレンズ光学系90の物体側焦点面からずれている場合には、標本20からの戻り光がほとんどカットされ、標本20の位置が物体側焦点面と一致したときに、ピンホール11を通過する光量が最大になり、さらに受光素子16の出力信号が最大になる。
【0055】
制御装置30からの指示に基づき、筒状部材移動機構31により標本20が固定されている筒状部材25を光軸方向に移動させ、受光素子16からの出力を制御装置30に送信し、最大値を示した位置で制御装置30から筒状部材移動機構31に停止信号を送信して停止させれば、標本20に対するレンズ光学系90の焦点出しが完了する。このように目視に頼ることなく自動的に焦点出しを実行できる。
【0056】
次に偏心検出の原理について説明する。光源1から射出したレーザ光は、ビームエキスパンダ2により光束径を広げられ、PBS3で反射され、図中下方向に向きを変え、λ/4板4により円偏光に変換された後、ハーフミラー14を透過した成分がレンズ鏡筒17及びレンズ光学系90に入射して、集光され標本20に入射する。
【0057】
標本20の半透過膜コートを透過したレーザ光は、レンズ21、レンズ22、フィルタ23を通過して2次元受光素子24に入射する。光源5からの光はフィルタ23を透過しないので、2次元受光素子24の出力画像には影響を与えない。
【0058】
レンズ光学系90がスピンドル19の回転軸に対して偏心している場合、スピンドル19を回転させたときにモニタ29に写るレーザスポットは図1に示すように円周上を移動する。この円の径がレンズ光学系90の偏心に対応するので、光学系の倍率やモニタ倍率を考慮して換算すれば、レンズ光学系90のスピンドル19に対する偏心量を算出することができる。
【0059】
次に、加工対象に対する加工手順について説明する。レンズ光学系90が保持されたレンズ鏡筒17を位置調整機構18に取り付ける。
【0060】
次に筒状部材移動機溝31により筒状部材25を移動させて、モニタ29にレーザスポットが観察できる状態にする。この状態でスピンドル19を回転させて、モニタ29上に映し出されるレーザスポットの動きを観察する。レンズ鏡筒位置調整機構18により、レーザスポットの回転半径が規格値以内に収まるようにレンズ鏡筒17の位置を調整する。
【0061】
レンズ光学系90はレンズ鏡筒17に保持されているため、レンズ鏡筒17の位置調整に応じてレンズ光学系も変位する。レンズ鏡筒17の位置調整の終了後、スピンドル19を停止した状態で焦点出しを実行して位置決めを行なった後、再度スピンドル19を回転させ、バイト26によりレンズ鏡筒17のレボルバ取付面の端面切削及びレボルバ取付ネジの切削を行なう。
【0062】
その後、他のレンズ鏡筒を切削する場合は加工後のレンズ鏡筒17を外した後、同様の手順を行なって加工すれば良い。これにより良好な同焦点、偏心精度を保有するレンズ鏡筒加工を実現できる。
【0063】
以上、本実施の形態1では焦点検出の方法として共焦点光学系を用いたので、高精度な焦点検出が可能となる。また、レボルバ取付面及びレボルバ取付ネジを同軸で加工する構成としたので、加工精度を向上させることができ、各対物レンズごとの同焦点距離を精密に制御することが可能となる。また、焦点検出の光の基準波長として、目の比視感度が高い緑光を採用したので、加工した対物レンズを用いた顕微鏡での観察時に良好な同焦点を実現できる。
【0064】
更に、レンズ光学系で結像したスポットを受光素子に投影し、レンズ鏡筒回転時の、スポット移動量から偏心量を検出するようにしたので、レンズ鏡筒に保持されたレンズ光学系の倍率に関係なく一定の測定範囲、測定感度が得られる。
【0065】
なお、上記の説明では光源1としてヘリウムネオンレーザの場合について説明したが、本発明はこれに限られる訳ではなく、他のレーザ、例えば赤色半導体レーザなどを用いてもよい。その場合、装置の小型化を図ることができる。また、焦点検出光学系の照明光と異なる波長領域のレーザを用いれば良いので、他のレーザ、例えばヘリウムカドミウムレーザ(波長441.6nm)やアルゴンイオンレーザ(波長488nm、457.9nmなと)を用いても良い。
【0066】
また、上記の説明では、取付部としてレボルバ取付ネジを使用した場合について説明したが、これに限られる訳ではなく、取付部がテーパ形状や、円筒などの嵌合構造、カメラなどの交換レンズ取付形状などでもよい。これらの形状を用いた時にはネジ切削と比較して加工時間が短くて済む、バイト形状を簡易にできる、という利点がある。
【0067】
上記の説明ではレンズ光学系90として、乾燥系金属対物レンズの場合について説明したが、これに限られる訳ではなく、接眼レンズ鏡筒、カメラレンズ鏡筒、液浸対物レンズ鏡筒など調整された焦点と偏心を必要とするレジズ鏡筒の加工を行なうことができる。
【0068】
液浸対物レンズ鏡筒の場合、レンズ光学系の設計に対応した厚さのカバーガラスを貼り付けた標本に交換し、液浸対物レンズ鏡筒に対応した同焦点距離を設定し、水浸対物レンズ鏡筒の場合は水、油浸対物レンズ鏡筒の場合は油を通常観察時と同様に滴下すれば良い。
【0069】
また、図1中では簡略化のためにレンズ光学系90のレンズを1枚で表現したがこれに限られる訳でなく、レンズ光学系90に求められる性能に応じて各種のレンズ構成を取ることができる。
【0070】
上記の説明では偏心調整時にモニタ29のレーザスポットの動きを基にレンズ鏡筒17の位置調整を行なう場合について説明したが、これに限られる訳でなく、レンズ鏡筒位置調整機構18を自動ステージとし、モニタ29の画像から偏心量を求めて、その結果から自動ステージヘの移動信号を送信する制御手段(図示せず)を付加することにより偏心調整を自動化しても良い。この場合には作業時間の短縮を図れるという利点がある。
【0071】
上記の説明では、レンズ鏡筒17を加工するバイト26が1本の場合について説明したが、これに限られる訳ではなく、レボルバ取付面切削用バイトと、対物取付ネジ切削用バイトの2本を用いる構成にしても良い。その場合、それぞれの切削作業に適した形状を持つバイトを用いることができるという利点、及び一方の切削バイトに残った切削熱の影響を除去することによる加工時間の短縮という利点がある。
【0072】
上記の説明では、スピンドル19を回転させて偏心量を検出しているが、それに限られる訳ではなく、装置の組立時に、レンズ光学系90の偏心が0の状態で、スポットがモニタ中心に来るように調整すれば、偏心検出時にモニタ中心からのスポットのずれ量から偏心量を検出することができるようになり、スピンドル19を回転させる必要がなくなる。
【0073】
上記の説明では、レーザ光をレンズ光学系90に入射して結像したスポットを2次元受光素子24に投影しているが、それに限られる訳ではなく、レーザ光を集光し、そのスポットをレンズ光学系90と結像レンズ(図示しない)により2次元受光素子24に結像する構成にしても良い。その場合、レーザの集光点90,結像レンズ24,の順に配置される。この方法でもレンズ光学系90の倍率に関係なく一定の測定範囲、判定感度が得られる。
【0074】
上記の説明では、光源1からの照明光を光ファイバ6に導入しているが、それに限られる訳ではなく、光ファイバを用いずに照明系を構成しても良い。その場合、光ファイバによる伝達損失がなくなり、照明光の利用効率が向上するという利点が有る。
【0075】
上記の説明では、光源1として水銀照明装置を用いたが、それに限られる訳ではなく、他の光源、例えばメタルハライド照明装置などを用いることも可能である。
【0076】
上記の説明では、同焦点の基準波長として緑色の波長である546.1nmを採用したが、これに限られる訳ではなく目的に応じて他の波長を用いてもよい。例えば、紫外専用レンズや赤外専用レンズであって、可視光観察を考慮しなくて良い場合には、基準波長をそれぞれ紫外線領域や赤外線領域に設定すれば良い。
【0077】
なお、図1中、レンズ7、レンズ10、12などは単レンズに限らず、接合レンズでも良く、あるいは複数のレンズの組み合わせを用いても良い。
【0078】
上記説明では、標本20として光学ガラスからなる平行平板上に半透過膜をコートしたものについて説明したが、これに限られる訳ではなく、他のコート、例えば波長600nm以上を透過して、600nm以下を反射するダイクロイックコートを施しても良い。
【0079】
この場合、同焦検出用の照明光束は標本20で反射され、偏心検出用のレーザ光は透過する。半透過膜コートの場合は波長に関係なく、一部が反射して一部が透過していたのに比べ、光の利用効率が向上するという利点がある。
【0080】
上記の説明では、2次元受光素子24としてCCDカメラを用いる場合について説明したが、これに限られる訳ではなく、他の素子、例えば2次元ポジションセンシティブディテクタを用いても良い。この場合、スポット重心位置を出力する特性を有した素子であるため、スポットの重心位置を求める過程が不要になるという利点が有る。
【0081】
(実施の形態2)
図2は本実施の形態2にかかるレンズ鏡筒加工装置の構成を示す図である。実施の形態1と同一の要素には同一符号を付してあり、同一の要素については詳細説明を省略する。
【0082】
本実施の形態2において、偏心検出光学系の構成を説明する。図2おいて、41は光源であり、例えばヘリウムネオンレーザ(緑色の波長である543.5nm)を用いることができる。光源41の光軸上にビームエキスパンダ42、ハーフミラー43、ミラー44が配置されている。
【0083】
ミラー44で折り曲げられた光軸上にはレンズ鏡筒17に保持されたレンズ光学系90、標本20、レンズ21、レンズ22、2次元受光素子24が順に配置されている。
【0084】
焦点検出光学系の構成を説明する。焦点検出光学系は一部が偏心検出光学系と共通しており、光源41、ビームエキスパンダ42、ハーフミラー43、ミラー44、レンズ光学系90、標本20、ミラー45、レンズ48、ピンホール11、レンズ47、受光素子16からなる。レンズ光学系90の物体側焦点位置と共役な位置にピンホール11を配置している。
【0085】
本実施の形態2において、焦点検出の動作について説明する。光源41からの照明光はビームエキスパンダ42により光束径を広げられ、ハーフミラー43を通過して、ミラー44に入射する。ミラー44で反射された照明光は、レンズ光学系90に入射し、集光されたのち標本20に入射する。標本20の半透過膜コートにより反射された光束は逆向きに進行する。
【0086】
そして、ハーフミラー43で反射された光束はレンズ46により集光され、ピンホール11に入射する。ピンホール11を通過した光束はレンズ47を通り、受光素子16に入射する。レンズ光学系90の物体側焦点面と共役な位置にピンホールが置かれているため、標本20がレンズ光学系90の物体側焦点面からずれている場合には、標本20からの戻り光がほとんどカットされ、標本20の位置が物体側焦点面と一致したときに、ピンホール11を通過する光量が最大になり、さらに受光素子16の出力信号が最大になる。
【0087】
制御装置30からの指示に基づき、筒状部材移動機構31により、標本20が固定されている筒状部材25を光軸方向に移動させ、受光素子16からの出力信号を制御装置30に送信し、最大値を示した位置で制御装置30から筒状部材移動機構31に停止信号を送信して停止させれ。これにより、標本20に対するレンズ鏡筒17及びレンズ光学系90の焦点出しが完了する。このようにして目視に頼ることなく自動的に焦点出しを実行できる。
【0088】
偏心検出の原理については、基本的に実施の形態1の場合と同様であるため説明は省略する。
【0089】
次に、レンズ鏡筒加工手順を説明する。モニタ29に表示されたスポットをもとに偏心調整を行なった後、焦点出しを行ない、バイト27によりレボルバ取付面の端面切削と、レボルバ取付ネジの切削を行なう。
【0090】
本実施の形態2では、光源41としてレーザを用いたので、受光素子16に入射する光量を増大させることができ、測定信号のSN比を向上させることができる。また、上記説明では、光源41としてヘリウムネオンレーザ(波長543.5nm)を用いたが、それに限られる訳ではなく、他のレーザ、例えばYAGの第2高調波レーザ(波長532nm)を用いても良い。
【0091】
また、上記説明では、同焦検出光学系と偏心検出光学系とで光源41を兼用したが、別々のレーザを用いる構成にしても良い。
【0092】
(実施の形態3)
図3は本実施の形態3にかかるレンズ鏡筒加工装置の構成を示す図である。実施の形態1と同一の要素には同一符号を付してあり、同一の要素については詳細説明を省略する。
【0093】
本実施の形態3において、焦点検出光学系の構成を説明する。焦点検出光学系は、光源51、ビームエキスパンダ52、ミラー53、遮光部材54、プリズム55レンズ56、レンズ57、ダイクロイックミラー58、レンズ鏡筒17に保持されたレンズ光学系90、標本20、レンズ59、2分割受光素子60からなる。
【0094】
光源51はヘリウムネオンレーザ(波長543.5nm)である。遮光部材54は、レーザ光束の半分を遮光する位置に配置され、プリズム55は入射光束の50%を反射するハーフミラーコートが形成されたものである。ダイクロイックミラー58は、600nmよりも短い波長の光線を反射し、600nmよりも長い波長の光線を透過するダイクロイックコートが形成されたものである。
【0095】
レンズ光学系90の物体側焦点位置と共役な位置に2分割受光素子60を配置している。2分割受光素子60としては、例えば、2分割フォトダイオードを用いることができる。
【0096】
本実施の形態3において、焦点検出の動作について説明する。光源51からのレーザ光は、ビームエキスパンダ52により光束径を広げられ、ミラー53により進行方向を変え、遮光部材54により半円状に光束を制限された後、プリズム55に入射する。プリズム55で反射された光束はレンズ56、レンズ57を通過してダイクロイックミラー58で反射され、レンズ光学系90に入射する。
【0097】
標本20で反射された光束はレンズ光学系90を通り、ダイクロイックミラー58で反射され、レンズ57、レンズ56を通り、プリズム55を透過してレンズ59により集光され2分割受光素子60に入射する。レンズ光学系90の物体側焦点面と共役な位置に2分割受光素子60が置かれているため、標本20の位置が物体側焦点面と一致したときに、2分割受光素子60の二つの素子受光強度が等しくなり、ピンホール11を通過する光量が最大になり、標本20がレンズ光学系90の物体側焦点面からずれている場合には、2分割受光素子60の二つの素子受光強度が等しくならない。
【0098】
制御装置30からの指示に基づき、筒状部材移動機構31により、標本20が固定されている筒状部材25を光軸方向に移動させ、2分割受光素子60からの出力信号を制御装置30に送信し、2分割受光素子60の二つの素子受光強度が等しくなった位置で制御装置30から筒状部材移動機構31に停止信号を送信して停止させれる。これにより、標本20に対するレンズ鏡筒17及びレンズ光学系90の焦点出しが完了する。
【0099】
尚、偏心検出の原理については、基本的に実施の形態1の場合と同様であるため説明は省略する。
【0100】
次に、レンズ鏡筒加工手順について説明する。モニタ29に表示されたスポットを基に偏心調整を行った後、焦点出しを行い、バイト27によりレボルバ取付面の端面切削と、レボルバ取付ネジの切削を行なう。
【0101】
本実施の形態3では、光源51としてレーザを用いたので、受光素子60に入射する光量を増大させることができ、測定信号のSN比を向上させることができる。
【0102】
また、2分割受光素子60の二つの素子受光強度が等しいかどうかを検出すれば良いため、信号強度の最大値を求めるなどの複雑な処理は不要であり、信号処理が簡略になるという利点が有る。
【0103】
(実施の形態4)
図4は本実施の形態4にかかるレンズ鏡筒加工装置の構成を示す図である。実施の形態1と同一の要素には同一符号を付してあり、同一の要素については詳細説明を省略する。
【0104】
本実施の形態4において、偏心検出光学系の構成を説明する。61は光源であり、例えばヘリウムネオンレーザ(波長543.5nm)を用いることができる。光源61の光軸上にビームエキスパンダ62、ミラーA63が配置されている。ミラー63で折り曲げられた光軸上にはレンズ鏡筒17に保持されたレンズ光学系90、標本20、レンズ21、レンズ22、2次元受光素子24が配置されている。前記標本20は光学ガラスからなり、両面に反射防止コートが施されている。
【0105】
焦点検出光学系の構成は、偏心検出光学系をそのまま利用するため、基本的には説明を省略する。ただし、装置組立時にレンズ21、レンズ22の位置を調整して、2次元受光素子24と標本20の上面とが光学的に共役になるように調整する。
【0106】
次に、焦点検出の動作について説明する。レンズ光学系90により形成されたレーザスポットは、2次元受光素子24に投影される。2次元受光素子24からの出力信号をモニタ29を介して制御装置30に伝達する。筒状部材移動機構31により筒状部材25を光軸方向に移動させると、それにつれてスポットの大きさが変化する。
【0107】
前述の通り、2次元受光素子24と標本64の上面とを共役に配置してあるので、2次元受光素子24上でスポット最小になる状態においては、標本64の上面でスポットが最小になる。したがって、画像処理によりスポットの大きさを判断し、最小になる位置で筒状部材25を停止させることにより、標本64のレンズ鏡筒17に対する焦点出しが完了する。
【0108】
偏心検出の原理については、基本的に実施の形態1の場合と同様であるため説明は省略する。
【0109】
以下にレンズ鏡筒加工手順を説明する。モニタ29に表示されたスポットをもとに偏心調整を行なった後、焦点出しを行ない、バイト27によりレボルバ取付面の端面切削と、レボルバ取付ネジの切削を行なう。
【0110】
本実施の形態4では、焦点検出光学系と偏心検出光学系とが同一の光学系を用いているため、装置の簡略化・小型化を図ることができるという利点がある。
【0111】
上記説明では、焦点位置の判断にスポットの大きさを基準としたが、これに限られる訳ではなく、他の基準を用いても良い。例えば、非点収差のあるレンズ光学系の場合、標本20を光軸方向に移動させたときにスポットが同心円状にぼけずに、メリディオナル像、最小錯乱円、サジタル像と変化する。その場合には、焦点位置の判断基準として、スポット形状がもっとも丸くなった位置を焦点と判断するようにしても良い。
【0112】
(実施の形態5)
図5は本実施の形態5にかかるレンズ鏡筒加工装置の構成を示す図である。実施の形態1と同一の要素には同一符号を付してあり、同一の要素については詳細説明を省略する。
【0113】
本実施の形態5において、偏心検出光学系の構成を説明する。71は照明光学装置であり、ランプ72、レンズ73、絞り74、フィルタ75、絞り76、レンズ77、ハーフミラー78からなるケーラ一照明系を構成している。ランプ72は例えばハロゲンランプを用いることができ、フィルタ75はバンドバスフィルタであり、例えば500〜600nmの照明光を選釈的に透過する。
【0114】
ハーフミラー78で折り曲げられた光軸上に、レンズ鏡筒17に保持されたレンズ光学系90、標本79が配置されている。標本79は光学ガラスの表面にランダムパターンが形成されている。標本79で折り返された光軸上には、レンズ光学系90、ハーフミラー78、レンズ81、2次元受光素子24が配置されている。
【0115】
本実施の形態5において、焦点検出光学系の構成は、偏心検出光学系をそのまま利用するため、説明を省略する。
【0116】
次に、焦点検出の動作について説明する。照明光学系71からの照明光はレンズ光学系90を通って標本79を照明する。標本79のランダムパターンはレンズ光学系90、レンズ81により2次元受光素子24に結像する。この画像はモニタ29を介して制御装置30に送られる。
【0117】
筒状部材移動機構31により筒状部材80を光軸方向に移動させると同時に、制御装置30に送られる2次元受光素子24からの画像に対してフーリエ変換を行ない、特定の空間周波数成分の強度が最大になった位置で筒状部材移動機構31を停止させる。判断基準となる空間周波数については、レンズ光学系90に対して最適な空間周波数を、事前の検討により求めておく。
【0118】
次に、偏心検出の原理について説明する。照明光学系71からの照明光はレンズ光学系90を通って標本79を照明する。標本79のランダムパターンはレンズ光学系90、レンズ81により2次元受光素子24に結像される。この画像はモニタ29を介して制御装置30に送られる。スピンドル19を1回転させて、そのときにモニタ29の画像が動くようであれば、レンズ光学系90に偏心が存在する。レンズ鏡筒位置調整機構18によりレンズ鏡筒17の位置調整を行なって、スピンドル19が回転してもモニタ29の画像が動かないようになれば、偏心が0に調整できたことになる。
【0119】
次に、レンズ鏡筒加工手順を説明する。モニタ29に表示されたパターン像を基に偏心調整を行なった後、焦点出しを行ない、バイト27によりレボルバ取付面の端面切削と、レボルバ取付ネジの切削を行なう。
【0120】
本実施の形態5では、反射型の焦点検出光学系を用いたが、これにより標本79より下の光学系が不要となり、焦点出しの時に移動させる必要のある筒状部材25を小型・軽量にすることができ、位置決めのスピードの向上を図ることができる。また、焦点検出光学系と偏心検出光学系とが同一の光学系を用いているため、装置全体の小型化につながるという利点もある。
【0121】
本実施の形態5では、パターンが形成された標本79に対して焦点出しを行なうので、より実際の観察時に近い状態で同焦点の基準を決定することができるという利点がある。
【0122】
上記説明では、偏心調整の方法として、スピンドル19が回転してもモニタ29の画像が動かないようにレンズ鏡筒位置調整機構18によりレンズ鏡筒17の位置調整を行なう方法を述べたが、これに限られる訳ではない。例えば、レンズ光学系90に対して偏心の規格値を決めておき、それ以下の値になったら偏心調整を終了するほうが作業時間の短縮を図ることができる。
【0123】
ただし、ランダムパターンが表示されたモニタ29の画像から、偏心量を読み取るのは困難であるため、2次元受光素子24からの画像を制御装置30に送り、画像処理により偏心量を求めるようにすれば効率よく偏心調整作業を行なうことができる。
【0124】
上記説明では反射型の偏心検出光学系の場合について説明したが、これに限られる訳ではなく、他の方法、例えば実施の形態1〜4の光学系を採用することもできる。その場合、標本79に形成したランダムパターンがスポット観察の妨げになるので、同心円状にパターンを形成しない領域を形成する必要があるものの、モニタ29に映し出されるスポットの動きから偏心量をすぐに把握でき、レンズ鏡筒の位置調整が容易であるという利点がある。
【0125】
なお、上記で説明したように、本実施の形態5の焦点検出方法では、標本79にパターンが形成されている必要が有り、焦点出しに最適なパターンの空間周波数はレンズ光学系ごとに異なる可能性がある。従って、標本79に形成するパターンが単一の周波数で繰り返すパターンでは適用できるレンズ光学系が限られてしまう。そこで標本には、様々な空間周波数を有するパターンが形成されていることが望ましい。この様々な空間周波数を有するパターンがランダムパターンである。
【0126】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、焦点検出精度及び偏心検出精度を向上して、レンズ鏡筒の加工を可能とし、さらにはレボルバ取付面及びレボルバ取付ネジを高精度に加工することが可能なレンズ鏡筒加工装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のレンズ鏡筒加工装置の概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態2のレンズ鏡筒加工装置の概略構成図である。
【図3】本発明の実施の形態3のレンズ鏡筒加工装置の概略構成図である。
【図4】本発明の実施の形態4のレンズ鏡筒加工装置の概略構成図である。
【図5】本発明の実施の形態5のレンズ鏡筒加工装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 光源
2 ビームエキスパンダ
3 PBS
4 λ/4板
5 光源
6 光ファイバ
7 レンズ
8 フィルタ
9 帯域光用PBS
10 レンズ
11 ピンホール
12 レンズ
13 帯域光用λ/4板
14 ハーフミラー
15 レンズ
16 受光素子
17 レンズ鏡筒
18 レンズ鏡筒位置調整機構
19 スピンドル
20 標本
21 レンズ
22 レンズ
23 フィルタ
24 2次元受光素子
25 筒状部材
26 バイト
27 バイト移動機構
28 連結部材
29 モニタ
30 制御装置
31 筒状部材移動機構
41 光源
42 ビームエキスパンダ
43 ハーフミラー
44 ミラー
45 ミラー
46 レンズ
47 レンズ
48 レンズ
51 光源
52 ビームエキスパンダ
53 ミラー
54 遮光部材
55 プリズム
56 レンズ
57 レンズ
58 ダイクロイックミラー
59 レンズ
60 2分割受光素子
61 光源
62 ビームエキスパンダ
63 ミラー
71 照明光学系
72 ランプ
73 レンズ
74 絞り
75 フィルタ
76 絞り
77 レンズ
78 ハーフミラー
79 標本
80 筒状部材
81 レンズ
90 レンズ光学系

Claims (19)

  1. 標本と、
    それに対向配置されたレンズ鏡筒と、
    前記レンズ鏡筒に保持されたレンズ光学系と、
    前記標本とレンズ鏡筒との相対位置を移動させる移動機構と、
    前記レンズ鏡筒を回転させるスピンドルと、
    前記レンズ鏡筒と前記スピンドルの相対位置を調整できる位置調整機構と、
    前記レンズ鏡筒のホルダ取付面とホルダ取付部を加工する加工工具と、
    前記加工工具を移動させる加工工具移動機構と、
    前記スピンドルの回転中心に対する前記レンズ光学系の偏心を検出する偏心検出光学系と、
    前記レンズ光学系の焦点検出を行う焦点検出手段と、
    前記焦点検出手段からの信号を制御手段に送信する信号送信手段と、
    前記移動機構に対する前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置の移動制御、および、前記焦点検出手段から送信された信号を処理し、前記標本を前記レンズ光学系の焦点位置に位置決めする制御を行い、さらに、前記レンズ鏡筒の偏心検出および焦点検出を行い、前記加工工具により前記レンズ鏡筒の加工を行う制御をする制御手段と、を備え、
    前記偏心検出光学系は、レーザ光源と、前記レンズ光学系と、前記標本と、結像光学系と、2次元受光素子とが順次配置され、前記結像光学系を介して、前記標本と前記2次元受光素子が共役な位置に配置されていることを特徴とするレンズ鏡筒加工装置。
  2. 標本と、
    それに対向配置されたレンズ鏡筒と、
    前記レンズ鏡筒に保持されたレンズ光学系と、
    前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置を移動させる移動機構と、
    前記レンズ鏡筒を回転させるスピンドルと、
    前記レンズ鏡筒と前記スピンドルの相対位置を調整できる位置調整機構と、
    前記レンズ鏡筒のホルダ取付面とホルダ取付部を加工する加工工具と、
    前記加工工具を移動させる加工工具移動機構と、
    前記スピンドルの回転中心に対する前記レンズ光学系の偏心を検出する偏心検出光学系と、
    前記レンズ光学系の焦点検出を行う焦点検出手段と、
    前記焦点検出手段からの信号を制御手段に送信する信号送信手段と、
    前記移動機構に対する前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置の移動制御、および、前記焦点検出手段から送信された信号を処理し、前記標本を前記レンズ光学系の焦点位置に位置決めする制御を行い、さらに、前記レンズ鏡筒の偏心検出および焦点検出を行い、前記加工工具により前記レンズ鏡筒の加工を行う制御をする制御手段と、を備え、
    前記偏心検出光学系は、レーザ光源と、集光レンズと、前記標本と、前記レンズ光学系と、結像レンズと、2次元受光素子とが順次配置され、前記2次元受光素子が前記レンズ光学系と前記結像レンズとを介して、前記標本と共役な位置に配置されていることを特徴とするレンズ鏡筒加工装置。
  3. 標本と、
    それに対向配置されたレンズ鏡筒と、
    前記レンズ鏡筒に保持されたレンズ光学系と、
    前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置を移動させる移動機構と、
    前記レンズ鏡筒を回転させるスピンドルと、
    前記レンズ鏡筒と前記スピンドルの相対位置を調整できる位置調整機構と、
    前記レンズ鏡筒のレボルバ取付面とレボルバ取付ネジを加工する加工工具と、
    前記加工工具を移動させる加工工具移動機構と、
    前記スピンドルの回転中心に対する前記レンズ光学系の偏心を検出する偏心検出光学系と、
    前記レンズ光学系の焦点検出を行う焦点検出手段と、
    前記焦点検出手段からの信号を制御手段に送信する信号送信手段と、
    前記移動機構に対する前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置の移動制御、および、前記焦点検出手段から送信された信号を処理し、前記標本を前記レンズ光学系の焦点位置に位置決めする制御を行い、さらに、前記レンズ鏡筒の偏心検出および焦点検出を行い、前記加工工具により前記レンズ鏡筒の加工を行う制御をする制御手段と、を備え、
    前記偏心検出光学系は、レーザ光源と、前記レンズ光学系と、前記標本と、結像光学系と、2次元受光素子とが順次配置され、前記結像光学系を介して、前記標本と前記2次元受光素子が共役な位置に配置されていることを特徴とするレンズ鏡筒加工装置。
  4. 標本と、
    それに対向配置されたレンズ鏡筒と、
    前記レンズ鏡筒に保持されたレンズ光学系と、
    前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置を移動させる移動機構と、
    前記レンズ鏡筒を回転させるスピンドルと、
    前記レンズ鏡筒と前記スピンドルの相対位置を調整できる位置調整機構と、
    前記レンズ鏡筒のレボルバ取付面とレボルバ取付ネジを加工する加工工具と、
    前記加工工具を移動させる加工工具移動機構と、
    前記スピンドルの回転中心に対する前記レンズ光学系の偏心を検出する偏心検出光学系と、
    前記レンズ光学系の焦点検出を行う焦点検出手段と、
    前記焦点検出手段からの信号を制御手段に送信する信号送信手段と、
    前記移動機構に対する前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置の移動制御、および、前記焦点検出手段から送信された信号を処理し、前記標本を前記レンズ光学系の焦点位置に位置決めする制御を行い、さらに、前記レンズ鏡筒の偏心検出および焦点検出を行い、前記加工工具により前記レンズ鏡筒の加工を行う制御をする制御手段と、を備え、
    前記偏心検出光学系は、レーザ光源と、集光レンズと、前記標本と、前記レンズ光学系と、結像レンズと、2次元受光素子とが順次配置され、前記2次元受光素子が前記レンズ光学系と前記結像レンズとを介して前記標本と共役な位置に配置されていることを特徴とするレンズ鏡筒加工装置。
  5. 標本と、
    それに対向配置されたレンズ鏡筒と、
    前記レンズ鏡筒に保持されたレンズ光学系と、
    前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置を移動させる移動機構と、
    前記レンズ鏡筒を回転させるスピンドルと、
    記レンズ鏡筒と前記スピンドルの相対位置を調整できる位置調整機構と、
    前記レンズ鏡筒のホルダ取付面とホルダ取付部を加工する加工工具と、
    前記加工工具を移動させる加工工具移動機構と、
    前記スピンドルの回転中心に対する前記レンズ光学系の偏心を検出する偏心検出光学系と、
    前記レンズ光学系の焦点検出を行う焦点検出手段と、
    前記焦点検出手段からの信号を制御手段に送信する信号送信手段と、
    前記移動機構に対する前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置の移動制御、および、前記焦点検出手段から送信された信号を処理し、前記標本を前記レンズ光学系の焦点位置に位置決めする制御を行い、さらに、前記レンズ鏡筒の偏心検出を行った後に焦点検出を行い、前記加工工具により前記レンズ鏡筒の加工を行う制御をする制御手段と、を備え、
    前記偏心検出光学系は、レーザ光源と、前記レンズ光学系と、前記標本と、結像光学系と、2次元受光素子とが順次配置され、前記結像光学系を介して、前記標本と前記2次元受光素子が共役な位置に配置されていることを特徴とするレンズ鏡筒加工装置。
  6. 標本と、
    それに対向配置されたレンズ鏡筒と、
    前記レンズ鏡筒に保持されたレンズ光学系と、
    前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置を移動させる移動機構と、
    前記レンズ鏡筒を回転させるスピンドルと、
    前記レンズ鏡筒と前記スピンドルの相対位置を調整できる位置調整機構と、
    前記レンズ鏡筒のホルダ取付面とホルダ取付部を加工する加工工具と、
    前記加工工具を移動させる加工工具移動機構と、
    前記スピンドルの回転中心に対する前記レンズ光学系の偏心を検出する偏心検出光学系と、
    前記レンズ光学系の焦点検出を行う焦点検出手段と、
    前記焦点検出手段からの信号を制御手段に送信する信号送信手段と、
    前記移動機構に対する前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置の移動制御、および、前記焦点検出手段から送信された信号を処理し、前記標本を前記レンズ光学系の焦点位置に位置決めする制御を行い、さらに、前記レンズ鏡筒の偏心検出を行った後に焦点検出を行い、前記加工工具により前記レンズ鏡筒の加工を行う制御をする制御手段と、を備え、
    前記偏心検出光学系は、レーザ光源と、集光レンズと、前記標本と、前記レンズ光学系と、結像レンズと、2次元受光素子とが順次配置され、前記2次元受光素子が前記レンズ光学系と前記結像レンズとを介して、前記標本と共役な位置に配置されていることを特徴とするレンズ鏡筒加工装置。
  7. 標本と、
    それに対向配置されたレンズ鏡筒と、
    前記レンズ鏡筒に保持されたレンズ光学系と、
    前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置を移動させる移動機構と、
    前記レンズ鏡筒を回転させるスピンドルと、
    前記レンズ鏡筒と前記スピンドルの相対位置を調整できる位置調整機構と、
    前記レンズ鏡筒のレボルバ取付面とレボルバ取付ネジを加工する加工工具と、
    前記加工工具を移動させる加工工具移動機構と、
    前記スピンドルの回転中心に対する前記レンズ光学系の偏心を検出する偏心検出光学系と、
    前記レンズ光学系の焦点検出を行う焦点検出手段と、
    前記焦点検出手段からの信号を制御手段に送信する信号送信手段と、
    前記移動機構に対する前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置の移動制御、および、前記焦点検出手段から送信された信号を処理し、前記標本を前記レンズ光学系の焦点位置に位置決めする制御を行い、さらに、前記レンズ鏡筒の偏心検出を行った後に焦点検出を行い、前記加工工具により前記レンズ鏡筒の加工を行う制御をする制御手段と、を備え、
    前記偏心検出光学系は、レーザ光源と、前記レンズ光学系と、前記標本と、結像光学系と、2次元受光素子とが順次配置され、前記結像光学系を介して、前記標本と前記2次元受光素子が共役な位置に配置されていることを特徴とするレンズ鏡筒加工装置。
  8. 標本と、
    それに対向配置されたレンズ鏡筒と、
    前記レンズ鏡筒に保持されたレンズ光学系と、
    前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置を移動させる移動機構と、
    前記レンズ鏡筒を回転させるスピンドルと、
    前記レンズ鏡筒と前記スピンドルの相対位置を調整できる位置調整機構と、
    前記レンズ鏡筒のレボルバ取付面とレボルバ取付ネジを加工する加工工具と、
    前記加工工具を移動させる加工工具移動機構と、
    前記スピンドルの回転中心に対する前記レンズ光学系の偏心を検出する偏心検出光学系と、
    前記レンズ光学系の焦点検出を行う焦点検出手段と、
    前記焦点検出手段からの信号を制御手段に送信する信号送信手段と、
    前記移動機構に対する前記標本と前記レンズ鏡筒との相対位置の移動制御、および、前記焦点検出手段から送信された信号を処理し、前記標本を前記レンズ光学系の焦点位置に位置決めする制御を行い、さらに、前記レンズ鏡筒の偏心検出を行った後に焦点検出を行い、前記加工工具により前記レンズ鏡筒の加工を行う制御をする制御手段と、を備え、
    前記偏心検出光学系は、レーザ光源と、集光レンズと、前記標本と、前記レンズ光学系と、結像レンズと、2次元受光素子とが順次配置され、前記2次元受光素子が前記レンズ光学系と前記結像レンズとを介して前記標本と共役な位置に配置されていることを特徴とするレンズ鏡筒加工装置。
  9. 請求項3又は4又は7又は8記載のレンズ鏡筒加工装置において、
    前記焦点検出手段の焦点検出光学系は、
    白色光源と、
    前記白色光源から発した照明光をピンホールに集光させるレンズ素子と、
    前記レンズ光学系と、
    前記標本と、
    受光素子とを有し、
    前記ピンホールがレンズ光学系の物体側焦点面と共役な位置に配置された反射型共焦点光学系であることを特徴とするレンズ鏡筒加工装置。
  10. 請求項記載のレンズ鏡筒加工装置において、
    前記レンズ素子が、前記白色光源と前記ピンホールに対して両側テレセントリック光学系を構成することを特徴とするレンズ鏡筒加工装置。
  11. 請求項3又は4又は7又は8記載のレンズ鏡筒加工装置において、
    前記焦点検出手段の焦点検出光学系が、レーザ光源と、前記レンズ光学系と、前記標本と、ピンホールと、受光素子とを有し、
    前記ピンホールが前記レンズ光学系の物体側焦点面と共役な位置に配置された反射型共焦点光学系であることを特徴とするレンズ筒加工装置。
  12. 請求項又は11記載のレンズ鏡筒加工装置において、
    複数のピンホール径の前記ピンホールが保持されたピンホール交換機構を有し、前記ピンホールが交換可能になっていることを特徴とするレンズ鏡筒加工装置。
  13. 請求項3又は4又は7又は8記載のレンズ鏡筒加工装置において、
    前記焦点検出手段の焦点検出光学系が、レーザ光源と、光束の半分を遮る遮光部材と、前記レンズ光学系と、前記標本と、前記焦点検出光学系の2分割受光素子を有し、前記焦点検出光学系の前記2分割受光素子のそれれの受光強度を比較することにより焦点検出を行なうことを特徴とするレンズ鏡筒加工装置。
  14. 請求項1113のいずれかに記載のレンズ鏡筒加工装置において、前記標本が、透明部材からなる平行平板上に半透過コートを施したものであることを特徴とするレンズ鏡筒加工装置。
  15. 請求項3又は4又は7又は8記載のレンズ鏡筒加工装置において、
    前記焦点検出手段の焦点検出光学系が、レーザ光源と、前記レンズ光学系と、前記焦点検出手段の2次元受光素子を有し、前記焦点検出手段の前記2次元受光素子に結像する前記レーザ光源からのスポットに対して画像処理を行ない、焦点位置を検出することを特徴とするレンズ鏡筒加工装置。
  16. 請求項11又は15記載のレンズ鏡筒加工装置において、
    前記焦点検出光学系の前記レーザ光源と、前記偏心検出光学系の前記レーザ光源とが同一のものを共用することを特徴とするレンズ鏡筒加工装置。
  17. 請求項3又は4又は7又は8記載のレンズ鏡筒加工装置において、
    前記焦点検出光学系が、白色照明系と、前記レンズ光学系と、ランダムパターンが形成された前記標本と、前記焦点検出手段の2次元受光素子を有し、
    前記焦点検出手段の前記2次元受光素子で得られる画像にフーリエ変換を行ない、特定の空間周波数での強度が最大である位置を焦点位置と判断することを特徴とするレンズ鏡筒加工装置。
  18. 請求項2又は6記載のレンズ鏡筒加工装置において、
    前記焦点検出光学系が、前記焦点検出手段の白色照明系と、前記レンズ光学系と、ランダムパターンが形成された前記標本と、前記焦点検出手段の2次元受光素子とを有し、
    前記偏心検出光学系が、前記偏心検出光学系の白色照明系と、前記レンズ光学系と、前記ランダムパターンが形成された前記標本と、前記偏心検出光学系の前記2次元受光素子とを有し、
    焦点検出を、前記焦点検出手段の前記2次元受光素子で得られる画像にフーリエ変換を行ない、特定の空間周波数での強度が最大である位置を焦点位置と判断することにより行ない、偏心量検出を、前記レンズ鏡筒をスピンドルで回転させたときの前記偏心検出光学系の前記2次元受光素子で得られる画像から算出することを特徴とするレンズ鏡筒加工装置。
  19. 請求項18記載のレンズ鏡筒加工装置において、
    前記焦点検出光学系の前記白色照明と、前記焦点検出手段の前記2次元受光素子とは、前記偏心検出光学系の前記白色照明と、前記偏心検出光学系の前記2次元受光素子と同一のものであることを特徴とするレンズ鏡筒加工装置。
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