JPH0525680A - 結晶模様鋳物の製造方法 - Google Patents

結晶模様鋳物の製造方法

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JPH0525680A
JPH0525680A JP17977991A JP17977991A JPH0525680A JP H0525680 A JPH0525680 A JP H0525680A JP 17977991 A JP17977991 A JP 17977991A JP 17977991 A JP17977991 A JP 17977991A JP H0525680 A JPH0525680 A JP H0525680A
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JP
Japan
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casting
molded product
crystal grain
plating
crystal
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Pending
Application number
JP17977991A
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English (en)
Inventor
Keiichi Yonezawa
恵一 米沢
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Seikosha KK
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Seikosha KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鮮明な結晶粒模様を有し、かつ充分な防錆効
果を有する鋳物装飾体の製造方法を提供する。 【構成】 金属を鋳造して所望の形状の成形品を得た
後、この成形品を再加熱し、徐冷すると、結晶粒径が大
きくなる。そして、成形物に化学エッチングを施した
後、無光沢めっきを施して、鮮明な結晶粒模様を表出さ
せるとともに、充分な防錆効果を得る。鋳物であるた
め、安価で、様々な形状に成形でき、かつ充分な強度を
有する結晶粒模様装飾体となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、結晶模様を呈する鋳
物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、時計外装などの装飾用として、粗
大化させた結晶粒による模様を付けた金属板が用いられ
ている。例えば、アルミの圧延板等を融点近くまで加熱
して結晶粒模様を形成させたものが、時計,アクセサリ
ー,インテリア用品等に用いられているが、この場合強
度が不十分であるとともに形状や寸法等に制限があり、
装飾材としての使用範囲が限られる。
【0003】そこで、安価で、様々な形状を作ることが
可能であり、また十分な強度が得られる鋳物を結晶粒模
様装飾材として用いることが考えられている。これは、
金属を鋳造時に徐冷した後、化学エッチングして結晶粒
を粗大化させ、引き続いて研磨処理等を施すことによっ
てその結晶粒を鮮明に表出させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例によると、
研磨処理等により鮮明な結晶粒を表出させることはでき
るが、そのままでは錆が生じ易く、また表面が損傷し易
い。そのため、防錆や表面保護のために、めっき処理等
を施す必要がある。しかしながら、鮮明な結晶粒が表出
した後に、めっき処理を施すと、結晶粒模様が不鮮明に
なるという問題点がある。このように、鋳造物において
鮮明な結晶粒模様の表出と防錆効果とを両立させること
は困難である。
【0005】そこで本発明の目的は、鮮明な結晶粒模様
が表出され、また防錆効果を有する結晶模様鋳物の製造
方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の結晶模様鋳物の製造方法は、金属を鋳造し
て所望の形状に成形する工程と、成形物を再加熱し、徐
冷却する工程と、その後、成形物を化学エッチングする
工程と、その後、成形物に無光沢めっきを施すことによ
り結晶粒模様を表出させる工程とを有する。
【0007】
【作用】成形物を再加熱し、徐冷却すると、結晶粒径が
大きくなる。その後、成形物を適切な酸によって化学エ
ッチングを施すと、表面の酸化膜等の不純物層が除去さ
れる。成形物を化学エッチングした後、無光沢めっきを
施すと、鮮明な結晶粒模様が表出され、かつ充分な防錆
効果を有する結晶粒模様鋳物を得ることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を説明する。ま
ず通常の鋳造工程を行なう。具体的には、所望の形状の
キャビティが形成されたロストワックス鋳型に、強度増
強のために約3.5%のケイ素を含有しかつ約1500
℃に加熱して溶融したケイ素鋼を流し込んだ後冷却す
る。そして成形品(鋳物)をロストワックス鋳型より取
り出す。
【0009】次に図1に示すように、所定の条件下で熱
処理を施す。即ち、真空条件下で、成形品を常温から5
℃/minで再加熱し、1150℃の温度で、2時間維
持し、その後、2℃/minの速度で徐冷却し、300
℃の温度にする。その後、窒素ガスのガスフロー条件下
で、室温状態にする。これにより実際の金属組織として
は結晶粒径が大きくなるが、図2に示すように、この時
点では成形品の表面は不純物層に覆われ、結晶粒模様は
まだ表出しておらず、装飾用部材として用いられるもの
ではない。
【0010】次に、水酸化ナトリウムを5〜7%含有
し、かつ55〜65℃の温度のアルカリ性水溶液に、成
形品を5〜10分間浸漬し、脱脂処理を行う。
【0011】そして、過酸化水素水及び塩酸を各々5〜
15%含有し、20〜25℃の温度の溶液に、成形品を
30〜60秒間浸漬処理し、引き続いて、フッ化物を2
〜3%含有し、塩酸を5〜10%含有し、かつ20〜2
5℃の温度の溶液に、30秒間浸漬処理して、鋳物の表
面を数μm〜十数μmの厚さだけ化学エッチングする。
これにより、成形品の表面の酸化皮膜が除去され、その
表面に光沢が付与され、後述する無光沢めっき工程にお
いて、結晶粒界のコントラストが鮮明な結晶粒を形成す
るための表面状態が形成される。しかしながら、この段
階では、まだ外観は図2と殆ど同様であり、結晶粒模様
が表出しておらず、肉眼で結晶粒を確認できない。すな
わち、まだ装飾部材として使用可能な状態ではない。な
お化学エッチングは、後述する無光沢めっき工程におい
て、ケイ素鋼とめっき皮膜の密着力を充分なものにする
効果も兼ねている。
【0012】次に、成形品に無光沢めっきを施す。本実
施例では、液組成が硫酸ニッケル240〜280g/li
ter ,塩化ニッケル40〜60g/liter ,ほう酸30
〜40g/liter である無光沢めっき液によって、成形
品に6〜20μm程度の厚さで無光沢ニッケルめっきを
施す。これにより、図3に示すように鮮明な結晶粒模様
が表出し、かつ充分な防錆効果を有するケイ素鋼成形品
が得られる。
【0013】なお光沢めっきと無光沢めっきとの違いは
以下の通りである。光沢めっきは、所定量、例えば0.
5%の光沢剤が添加されためっき液を用いて行ない、外
観に光沢を有し表面粗さが平滑になるが、表面の析出物
が硬く、内部応力が高いので割れやすいものである。こ
れに対し無光沢めっきは、光沢剤が添加されていないめ
っき液を用いて行ない、外観に光沢がなく表面粗さが粗
いが、表面の析出物が柔らかく、内部応力が低いので延
展性がよいものである。
【0014】本発明者は、上記の例以外にも種々のめっ
き条件の下で、化学エッチングを行った後の成形品にめ
っきを行い、これらの条件における結晶粒生成状態が良
好に出現しているか否かを比較した。この結果を表1に
示しているが、めっき液中に光沢剤を添加しない状態,
即ち無光沢めっきのときに、結晶粒生成状態が良好に出
現することが判明した。
【0015】
【表1】
【0016】表1に示した例はすべて、ケイ素鋼につい
てのものであるが、鉄,鋳鉄,銅,亜鉛など他の金属の
場合は、それぞれに対応して、適切な熱処理条件および
適切なエッチング液を選択すればよい。これらの場合
も、化学エッチング処理を施した後に無光沢めっきを施
すことにより結晶粒模様を表出させることができる。
【0017】以上のように、従来は鮮明な結晶粒模様を
表出させた後にめっき等の処理を行なう必要があったた
め最終的には結晶粒模様が不鮮明になっていたが、本発
明は製造工程の最後の無光沢めっきにおいて初めて結晶
粒模様を表出させるものである。すなわち、結晶粒模様
が表出した後に表面処理を行なう必要がないので、表出
した結晶粒模様が鮮明なまま保たれ、高い装飾効果を得
ることができる。
【0018】
【発明の効果】本発明では、鋳造した成形物に化学エッ
チングを施した後に無光沢めっきを施すことにより、非
常に鮮明な結晶粒模様が表出し、かつ充分な防錆効果を
有する鋳物装飾体が得られる。これにより、安価で様々
な形に成形することができ、かつ充分な強度を有する鋳
物の素材を用いて、これを結晶粒模様装飾体として利用
でき、結晶粒模様装飾体の利用範囲を大幅に広げること
ができる。
【0019】また従来、鋳物部品は、その表面の美観の
欠如のため、製品の内部に隠蔽する等の設計がなされて
いたが、鋳物の表面に上述の結晶粒模様を施すことによ
り、製品の内部に隠蔽する必要がなくなり、外部から見
える位置にも用いることが可能となり、鋳物の利用範囲
を大幅に広げることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における熱処理条件を示すグ
ラフである。
【図2】熱処理工程後の金属組織を示す顕微鏡写真であ
る。
【図3】無光沢めっき工程後の金属組織を示す顕微鏡写
真である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年8月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 金属を鋳造して所望の形状に成形する工
    程と、 上記成形物を再加熱し、徐冷却する工程と、 その後、上記成形物を化学エッチングする工程と、 その後、上記成形物に無光沢めっきを施すことにより結
    晶粒模様を表出させる工程とを有する結晶模様鋳物の製
    造方法。
JP17977991A 1991-07-19 1991-07-19 結晶模様鋳物の製造方法 Pending JPH0525680A (ja)

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JP17977991A JPH0525680A (ja) 1991-07-19 1991-07-19 結晶模様鋳物の製造方法

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JPH0525680A true JPH0525680A (ja) 1993-02-02

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ID=16071745

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JP17977991A Pending JPH0525680A (ja) 1991-07-19 1991-07-19 結晶模様鋳物の製造方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100661853B1 (ko) * 2005-02-03 2006-12-27 주식회사 그레인 표면 형성 방법 및 이에 의해 제작된 성형물

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100661853B1 (ko) * 2005-02-03 2006-12-27 주식회사 그레인 표면 형성 방법 및 이에 의해 제작된 성형물

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