JPH0525604U - 車輌用灯具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 非点灯時に絶縁基板上のＬＥＤチップや絶縁
基板自体の基板色が透明樹脂を通して視認される度合い
を減少させ、また絶縁基板間の隙間が縞状の暗部となる
のを防止し、灯具としての見映えを向上させるようにす
る。 【構成】 絶縁基板６上に導電パターン７を形成すると
共に複数個のＬＥＤチップ８を実装し、且つ絶縁基板６
上に設けられる透明樹脂１１によって前記ＬＥＤチップ
８をモールドする。この透明樹脂１１は各ＬＥＤチップ
８に対応して形成された凸レンズ１２を有し、且つこの
凸レンズ１２以外の表面に車体色の塗料を塗布して塗装
部２１を形成する。また、このような構成からなるモジ
ュールタイプＬＥＤ４を収納する灯具ボデイの内面にも
前記透明樹脂１１の塗装部２１と同色の塗装を施す。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、光源として多数のＬＥＤチップを使用した車輌用灯具に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

従来、テールランプ、方向指示灯、ハイマウントストップランプ等の車輌用灯 具においては、電球と比較して発光ダイオード（ＬＥＤ）は寿命が長い、発熱お よび電力消費量が著しく少なく発光効率がよい、灯具を薄形小型化でき、車体へ の取付加工が容易であるなど多くの利点を有することから、多数のＬＥＤチップ を絶縁基板上に実装してなるモジュールタイプＬＥＤを光源として用いたものが 種々提案されている（例：特願平１−１４６３７６号、実公平２−４４０４号等 ）。図３および図４はこのようなモジュールタイプＬＥＤを使用した車輌用灯具 の従来例を示すもので、これを概略説明すると、１はアルミニウム等によって平 板状に形成された灯具ボディ、２は灯具ボディ１の前面に設けられ灯具ボディ１ と共に灯室３を形成する前面レンズ、４は絶縁シート５を介して灯具ボディ１の 前面に所要個数並設されたモジュールタイプＬＥＤである。モジュールタイプＬ ＥＤ４は、絶縁基板６上に所定の電気回路を形成する導電パターン７を印刷形成 すると共にＬＥＤチップ８を収納する複数個の光学反射用凹部９を形成し、導電 パターン７とＬＥＤチップ８をボンディングワイヤ１０によって直列に接続し、 さらにＬＥＤチップ８を湿気等から保護するため絶縁基板６の表面全体にエポキ シ樹脂等の透明な熱硬化性樹脂層（以下透明樹脂と略称する）１１を形成し、且 つ透明樹脂１１の表面で各ＬＥＤチップ８に対応する部分に凸レンズ部１２を一 体に膨出形成し、灯具の配光特性を向上させるようにしたものである。前面レン ズ２の内面には前記透明樹脂１１の各凸レンズ部１２に対応して凸レンズからな る複数個のレンズステップ１３が一体に形成されている。 なお、１４ａ、１４ｂはモジュールタイプＬＥＤ４の電極、１５はモジュール タイプＬＥＤ４を灯具ボディ１に固定する止めねじ、１６は前面レンズ２を灯具 ボディ１に固定する止めねじである。

【０００３】 このようなモジュールタイプＬＥＤ４を用いた車輌用灯具の組立てに際しては 、まずモジュールタイプＬＥＤ４を電気的および機械的に接続して灯具ボディ１ 上に絶縁シート５を介して配置し、止めねじ１５によって灯具ボディ１に固定し た後、前面レンズ２の背面開口部を灯具ボディ１の外周に嵌合し、止めねじ１６ によって灯具ボディ１に固定することで組立作業を完了する。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記したように従来の車輌用灯具においては、前面レンズ２および樹脂１１が 透明なため、非点灯時において前方から前面レンズ２を通して灯具ボデイ１の内 部を見ると、絶縁基板６さらには導電パターン７、ＬＥＤチップ８等が透明樹脂 １１を通して視認され、灯具としての見映えが悪いという問題があった。特に、 絶縁基板６の基板色と、車体色とがマッチしていないと、非点灯時の見映えを一 層悪くし、その上、並列配置されるモジュールタイプＬＥＤ４間には熱膨張を考 慮した隙間ｄが設定されているので、灯具ボデイ１が暗黒色であったりすると、 この隙間ｄが前面レンズ２を通して縞状の暗部となって視認されるという問題も あった。

【０００５】 したがって、本考案は上記したような従来の問題点に鑑みてなされたもので、 その目的とするところは、非点灯時に絶縁基板やＬＥＤチップ、導電パターン等 が視認される度合いを減少させ、また絶縁基板間の隙間が縞状の暗部となるのを 防止し、灯具としての見映えを向上させるようにした車輌用灯具を提供すること にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

第１の考案は上記目的を達成するため、絶縁基板上に導電パターンを形成する と共に複数個のＬＥＤチップを実装し、且つ絶縁基板上に凸レンズが設けられた 透明樹脂によって前記ＬＥＤチップをモールドした車輌用灯具において、前記透 明樹脂の表面で各凸レンズに対応する部分以外に車体色の塗装を施したものであ る。 第２の考案は、上記第１の考案において、前記絶縁基板を収納する灯具ボデイ の内面に前記透明樹脂の塗装部と同色の塗装を施したものである。 ことを特徴とする車輌用灯具。

【０００７】

【作用】

本考案において、透明樹脂の表面に形成された塗装部は、透明樹脂を通して内 部の導電パターンや、絶縁基板の基板色等が視認されるのを防止する。灯具ボデ イの内面に塗布された塗装部は、絶縁基板同士の隙間が縞状の暗部を形成するの を防止する。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。 図１は本考案に係る車輌用灯具の一実施例を示すモジュールタイプＬＥＤの一 部破断斜視図、図２は同灯具の要部断面図である。なお、図中図３および図４と 同一構成部品のものに対して同一符号を以て示し、その説明を省略する。これら の図において、本実施例はモジュールタイプＬＥＤ４の表面、すなわち絶縁基板 ６上に形成されＬＥＤチップ８をモールドする透明樹脂１１の表面で凸レンズ部 １２以外の部分（図１の斜線部）に、当該灯具が取付けられる車体色と同一色の 非透光性塗料を塗布して塗装部２１を形成すると共に、灯具ボデイ１の内面で隣 接するモジュールタイプＬＥＤ４間の隙間部分に、前記塗装部２１と同一色から なる塗料を塗布して塗装部２２を形成したものである。この場合、塗装部２２と してはモジュールタイプＬＥＤ４間の隙間部分のみに限らず、灯具ボデイ１の内 面全体に形成されるものであってもよいことは勿論である。 なお、その他の構成は従来構造と同様である。

【０００９】 かくしてこのような構成からなる車輌用灯具にあっては、透明樹脂１１の表面 で凸レンズ部１２以外の部分に塗装部２１を形成したので、非点灯時において少 なくとも塗装部２１からは絶縁基板６上に形成されている導電パターン７や絶縁 基板６自体の基板色が前面レンズ２を通して視認されることがなく、また塗装部 ２１は車体色と同一色なため、灯具としての見映えを向上させることができる。 さらにまた、灯具ボデイ１の内面に前記塗装部２１と同一色の塗装を施している ので、モジュールタイプＬＥＤ４間の隙間部分が縞状の暗部を形成せず、一層灯 具の見映えを向上させる。

【００１０】

【考案の効果】

以上説明したように本考案に係る車輌用灯具によれば、絶縁基板上に多数のＬ ＥＤチップを実装し、これらチップを、凸レンズが形成された透明樹脂でモール ドしたものにおいて、透明樹脂の表面で凸レンズに対応する部分以外の表面に車 体色の塗装を施したので、少なくとも塗装部からは透明樹脂の内部が視認されず 、非点灯時における灯具の外観体裁を向上させることができる。また、本考案は 灯具ボデイの内面にも前記塗装部と同一色の塗装を施しているので、絶縁基板間 の隙間が縞状の暗部とならず、一層灯具の見映えを向上させるなど、その実用的 効果は大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る車輌用灯具の一実施例を示すモジ
ュールタイプＬＥＤの一部破断斜視図である。

【図２】同灯具の要部断面図である。

【図３】車輌用灯具の従来例を示す一部破断正面図であ
る。

【図４】図３のＩＶ−ＩＶ線拡大断面図である。

【符号の説明】

１ 灯具ボディ ２ 前面レンズ ３ 灯室 ４ モジュールタイプＬＥＤ ６ 絶縁基板 ７ 導電パターン ８ ＬＥＤチップ １０ ボンディングワイヤ １１ 透明樹脂 １２ 凸レンズ ２１ 塗装部 ２２ 塗装部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 絶縁基板上に導電パターンを形成すると
   共に複数個のＬＥＤチップを実装し、且つ絶縁基板上に
   凸レンズが設けられた透明樹脂によって前記ＬＥＤチッ
   プをモールドした車輌用灯具において、前記透明樹脂の
   表面で各凸レンズに対応する部分以外に車体色の塗装を
   施したことを特徴とする車輌用灯具。
2. 【請求項２】 請求項１記載の車輌用灯具において、前
   記絶縁基板を収納する灯具ボデイの内面に前記透明樹脂
   の塗装部と同色の塗装を施したことを特徴とする車輌用
   灯具。