JPH05255788A - 耐水素脆化高Ni基合金およびその製造方法 - Google Patents
耐水素脆化高Ni基合金およびその製造方法Info
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- JPH05255788A JPH05255788A JP5381892A JP5381892A JPH05255788A JP H05255788 A JPH05255788 A JP H05255788A JP 5381892 A JP5381892 A JP 5381892A JP 5381892 A JP5381892 A JP 5381892A JP H05255788 A JPH05255788 A JP H05255788A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 油井、化学工業および地熱発電環境等で、か
つ200 〜500 ℃の高温域使用できる耐水素脆化と高強度
を有するドメインサイズ 100Å以上の高Ni基合金および
その製造方法を提供する。 【構成】 Fe: 3.0〜8.5 %とするとともに、 24.5%≦(Cr/52+Mo/95+W/184)/(Ni/59+Cr/52+Mo/96+W/18
4+Fe/56)≦35.3% 62.7%≦(Ni/59+Fe/56)/(Ni/59+Cr/52+Mo/96+W/184+Fe/5
6)≦73.5% 7.0%≦Fe/Ni≦16.0% の条件を満足する合金を、1200〜800 ℃で断面減少率50
%以上の熱間加工を施した後、1000〜1200℃で30秒から
5時間保持後、空冷以上の冷却速度で冷却し (但し900
〜500 ℃の間は10℃/分以上の冷却速度で冷却し) 、次
いで300 〜600 ℃で10〜500 時間時効処理を施す。
つ200 〜500 ℃の高温域使用できる耐水素脆化と高強度
を有するドメインサイズ 100Å以上の高Ni基合金および
その製造方法を提供する。 【構成】 Fe: 3.0〜8.5 %とするとともに、 24.5%≦(Cr/52+Mo/95+W/184)/(Ni/59+Cr/52+Mo/96+W/18
4+Fe/56)≦35.3% 62.7%≦(Ni/59+Fe/56)/(Ni/59+Cr/52+Mo/96+W/184+Fe/5
6)≦73.5% 7.0%≦Fe/Ni≦16.0% の条件を満足する合金を、1200〜800 ℃で断面減少率50
%以上の熱間加工を施した後、1000〜1200℃で30秒から
5時間保持後、空冷以上の冷却速度で冷却し (但し900
〜500 ℃の間は10℃/分以上の冷却速度で冷却し) 、次
いで300 〜600 ℃で10〜500 時間時効処理を施す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、腐食環境下、特に硫化
水素、二酸化炭素および塩素イオンの1種または2種以
上を含む、200 〜500 ℃の高温の環境下において良好な
耐応力腐食割れ性および耐水素割れ性を示す高強度、高
靱性Ni基合金およびその製造方法に関するものである。
水素、二酸化炭素および塩素イオンの1種または2種以
上を含む、200 〜500 ℃の高温の環境下において良好な
耐応力腐食割れ性および耐水素割れ性を示す高強度、高
靱性Ni基合金およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】油井、化学工業および地熱発電環境等の
ように硫化水素、二酸化炭素および塩素イオンの1種ま
たは2種以上を含有する高温の環境下で使用される材料
に対して高強度、高靱性とともにすぐれた耐食性、すな
わち耐応力腐食割れ性および耐水素割れ性が要求され
る。このような用途に対してはNiを多く含有したNi−Cr
−Mo−Feオーステナイト合金が優れた特性、特に耐食性
を示すことが知られている。
ように硫化水素、二酸化炭素および塩素イオンの1種ま
たは2種以上を含有する高温の環境下で使用される材料
に対して高強度、高靱性とともにすぐれた耐食性、すな
わち耐応力腐食割れ性および耐水素割れ性が要求され
る。このような用途に対してはNiを多く含有したNi−Cr
−Mo−Feオーステナイト合金が優れた特性、特に耐食性
を示すことが知られている。
【0003】このNi基合金の耐食性能は主にCr、Mo、W
含有量の増加によって向上することが周知で、例えばハ
ステロイ (商品名) のように耐応力腐食割れ性および耐
水素割れ性の確保の観点から、有効成分 (Ni、Cr、Mo、
W) の範囲を選定し、さらにCu、Coを添加して耐食性を
高めたことを特徴とする合金が提案されている。
含有量の増加によって向上することが周知で、例えばハ
ステロイ (商品名) のように耐応力腐食割れ性および耐
水素割れ性の確保の観点から、有効成分 (Ni、Cr、Mo、
W) の範囲を選定し、さらにCu、Coを添加して耐食性を
高めたことを特徴とする合金が提案されている。
【0004】さらに強度的には板あるいは管のように比
較的成形の容易なものは、冷間加工によって強度上昇を
はかるものが大半である。
較的成形の容易なものは、冷間加工によって強度上昇を
はかるものが大半である。
【0005】一方、バルブ、継手、配管等で冷間加工を
施せないような特殊形状を有する物についてはγ'-Ni
3(Ti, Al) あるいはγ"-Ni3 (Nb, Ta)の析出強化によっ
て強度上昇を図るものが多い。たとえば特開昭60−2653
号公報に明記されているように合金組成としてTiおよび
AlあるいはNbを添加してγ' 相あるいはγ" 相を析出さ
せることが有効であることは良く知られている。
施せないような特殊形状を有する物についてはγ'-Ni
3(Ti, Al) あるいはγ"-Ni3 (Nb, Ta)の析出強化によっ
て強度上昇を図るものが多い。たとえば特開昭60−2653
号公報に明記されているように合金組成としてTiおよび
AlあるいはNbを添加してγ' 相あるいはγ" 相を析出さ
せることが有効であることは良く知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上述の従
来技術に下記の問題点があることを知った。 上述のような高Ni基合金はその優れた耐食性から、硫
化水素、二酸化炭素、および塩素イオンを含む苛酷な環
境下で、かつ種々の温度域での使用が要求される。とこ
ろが、冷間加工によって強度上昇を図る場合、使用温度
域が、200 〜500℃と比較的高温であると、逆に延性の
低下が問題となる。
来技術に下記の問題点があることを知った。 上述のような高Ni基合金はその優れた耐食性から、硫
化水素、二酸化炭素、および塩素イオンを含む苛酷な環
境下で、かつ種々の温度域での使用が要求される。とこ
ろが、冷間加工によって強度上昇を図る場合、使用温度
域が、200 〜500℃と比較的高温であると、逆に延性の
低下が問題となる。
【0007】これは、よく知られているように、ハス
テロイC276合金 (商品名) に代表される高Ni基合金の場
合、高温(200〜500 ℃) 環境中で長時間時効を受ける
と、規則化(Ni2Cr型規則相への変態) が起こるためであ
り、従来より高Ni基合金においては、長時間時効後、粒
界破壊を伴う水素脆化割れが生じる場合があることが報
告されている。 時効による水素脆化割れ促進要因として、不純物元素
(PやS等) の粒界偏析と並んで、時効による規則相の
形成が考えられてきた。
テロイC276合金 (商品名) に代表される高Ni基合金の場
合、高温(200〜500 ℃) 環境中で長時間時効を受ける
と、規則化(Ni2Cr型規則相への変態) が起こるためであ
り、従来より高Ni基合金においては、長時間時効後、粒
界破壊を伴う水素脆化割れが生じる場合があることが報
告されている。 時効による水素脆化割れ促進要因として、不純物元素
(PやS等) の粒界偏析と並んで、時効による規則相の
形成が考えられてきた。
【0008】前者の不純物元素の粒界偏析については、
悪影響を及ぼす不純物元素の含有量を低減し、粒界強化
に寄与する添加元素を加えることにより水素脆化による
粒界破壊を抑えることが可能である。ところが特に後者
の規則相の形成については、規則化による塑性変形挙動
の変化、および粒界での転位の集積 (パイルアップ)や
応力集中の変化に影響すると考えられているものの、メ
カニズムは未だ明らかではなく、その十分な対策もみら
れない。
悪影響を及ぼす不純物元素の含有量を低減し、粒界強化
に寄与する添加元素を加えることにより水素脆化による
粒界破壊を抑えることが可能である。ところが特に後者
の規則相の形成については、規則化による塑性変形挙動
の変化、および粒界での転位の集積 (パイルアップ)や
応力集中の変化に影響すると考えられているものの、メ
カニズムは未だ明らかではなく、その十分な対策もみら
れない。
【0009】従来の経験に基づいた耐水素割れ性および
耐応力腐食割れ性の観点から、Ni含有量を60%以下に抑
えて使用するという対症療法的な措置にとどまってい
る。
耐応力腐食割れ性の観点から、Ni含有量を60%以下に抑
えて使用するという対症療法的な措置にとどまってい
る。
【0010】ここに、本発明の目的は、油井、化学工業
および地熱発電環境等のように硫化水素、二酸化炭素お
よび塩素イオンの1種または2種以上を含有する環境下
で優れた耐食性を有し、かつ200 〜500 ℃の高温域でも
優れた耐水素脆化と高強度を有する高Ni基合金およびそ
の製造方法を提供することである。
および地熱発電環境等のように硫化水素、二酸化炭素お
よび塩素イオンの1種または2種以上を含有する環境下
で優れた耐食性を有し、かつ200 〜500 ℃の高温域でも
優れた耐水素脆化と高強度を有する高Ni基合金およびそ
の製造方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述したようにハステロ
イC276相当Ni基合金においては、600 ℃以下での長時間
時効によりNi2Cr 規則相が変態析出する。そしてかかる
規則化の進行に伴い微細な規則相ドメインがマトリック
ス中に形成され、引張強度が大幅に向上することから、
析出強化合金と同様に、高強度部材としての適用が期待
できる。しかし、一方、そのような規則化の進行による
水素脆化感受性の増加の問題が残される。
イC276相当Ni基合金においては、600 ℃以下での長時間
時効によりNi2Cr 規則相が変態析出する。そしてかかる
規則化の進行に伴い微細な規則相ドメインがマトリック
ス中に形成され、引張強度が大幅に向上することから、
析出強化合金と同様に、高強度部材としての適用が期待
できる。しかし、一方、そのような規則化の進行による
水素脆化感受性の増加の問題が残される。
【0012】本発明者は、かかる規則相ドメインを有す
るNi基合金の耐水素脆性を改善するためには、規則相中
の塑性変形挙動の制御が重要と考え、規則化挙動につい
て種々検討を重ねてきた。その結果、Ni、Cr、Moおよび
Feの含有量を限定し、さらに熱間加工、熱処理および時
効処理の各条件を特定することによって合金の規則相ド
メインサイズと規則化進行速度を制御し、規則化進行後
も耐水素感受性を損なうことなく強度上昇が可能である
ことを明らかにし、本発明を完成した。
るNi基合金の耐水素脆性を改善するためには、規則相中
の塑性変形挙動の制御が重要と考え、規則化挙動につい
て種々検討を重ねてきた。その結果、Ni、Cr、Moおよび
Feの含有量を限定し、さらに熱間加工、熱処理および時
効処理の各条件を特定することによって合金の規則相ド
メインサイズと規則化進行速度を制御し、規則化進行後
も耐水素感受性を損なうことなく強度上昇が可能である
ことを明らかにし、本発明を完成した。
【0013】ここに本発明の要旨とするところは、重量
%で、C: 0.001 〜0.05%、Si: 0.050 %以下、Mn: 2.
0 %以下、Fe: 3.0 〜8.5 %、Cr: 14.0〜27.0%、Mo単
独またはMoとW複合で: 3.0 〜20.0% (但し複合の場合
はW≦4%) Co: 2.0 %以下、Al: 0.30%以下、P: 0.010 %以下、
S: 0.0050%以下、N: 0.050 %以下、残部Niと不可避
的不純物から成る合金組成を有し、かつ原子%換算で、 24.5%≦(Cr/52+Mo/95+W/184)/(Ni/59+Cr/52+Mo/96+W/184+Fe/56)≦35.3% ・・・・式(1) 62.7%≦(Ni/59+Fe/56)/(Ni/59+Cr/52+Mo/96+W/184+Fe/56)≦73.5% ・・・・式(2) 7.0 %≦Fe/Ni≦16.0% ・・・・式(3) の条件を満足する合金組成を有し、ドメインサイズが 1
00Å以上の組織を有する耐応力腐食割れ性および耐水素
割れ性に優れた高Ni基規則合金である。
%で、C: 0.001 〜0.05%、Si: 0.050 %以下、Mn: 2.
0 %以下、Fe: 3.0 〜8.5 %、Cr: 14.0〜27.0%、Mo単
独またはMoとW複合で: 3.0 〜20.0% (但し複合の場合
はW≦4%) Co: 2.0 %以下、Al: 0.30%以下、P: 0.010 %以下、
S: 0.0050%以下、N: 0.050 %以下、残部Niと不可避
的不純物から成る合金組成を有し、かつ原子%換算で、 24.5%≦(Cr/52+Mo/95+W/184)/(Ni/59+Cr/52+Mo/96+W/184+Fe/56)≦35.3% ・・・・式(1) 62.7%≦(Ni/59+Fe/56)/(Ni/59+Cr/52+Mo/96+W/184+Fe/56)≦73.5% ・・・・式(2) 7.0 %≦Fe/Ni≦16.0% ・・・・式(3) の条件を満足する合金組成を有し、ドメインサイズが 1
00Å以上の組織を有する耐応力腐食割れ性および耐水素
割れ性に優れた高Ni基規則合金である。
【0014】別の面からは、本発明は、上記組成の合金
を1200〜800 ℃で断面減少率50%以上の熱間加工を施し
た後、1000〜1200℃で30秒から5時間保持後、空冷以上
の冷却速度で冷却し、次いで300 〜600 ℃で10〜500 時
間時効処理を施すことから成る、耐応力腐食割れ性およ
び耐水素割れ性に優れた高Ni基規則合金を製造する方法
である。
を1200〜800 ℃で断面減少率50%以上の熱間加工を施し
た後、1000〜1200℃で30秒から5時間保持後、空冷以上
の冷却速度で冷却し、次いで300 〜600 ℃で10〜500 時
間時効処理を施すことから成る、耐応力腐食割れ性およ
び耐水素割れ性に優れた高Ni基規則合金を製造する方法
である。
【0015】本発明によれば、上記の処理条件による規
則化により高強度化を図り、且つ硫化水素、二酸化炭素
および塩素イオンの1種または2種以上を含有する高温
(200〜500 ℃) の環境下でも耐応力腐食割れ性および耐
水素割れ性に優れた高Ni基規則合金を製造可能とするの
である。
則化により高強度化を図り、且つ硫化水素、二酸化炭素
および塩素イオンの1種または2種以上を含有する高温
(200〜500 ℃) の環境下でも耐応力腐食割れ性および耐
水素割れ性に優れた高Ni基規則合金を製造可能とするの
である。
【0016】本発明においては、前記合金組成は、必要
により、Zr: 0.10%以下およびPt:0.10%以下の1種ま
たは2種をさらに含んでもよく、あるいは、これとは別
にまたは同時にMg: 0.10%以下、Y: 0.20%以下および
Ca: 0.10%以下の1種または2種以上をさらに含んでい
てもよい。
により、Zr: 0.10%以下およびPt:0.10%以下の1種ま
たは2種をさらに含んでもよく、あるいは、これとは別
にまたは同時にMg: 0.10%以下、Y: 0.20%以下および
Ca: 0.10%以下の1種または2種以上をさらに含んでい
てもよい。
【0017】
【作用】以下に本発明にあって合金組成および熱処理条
件を上述のように限定した理由について更に詳しく説明
する。なお、本明細書において「%」は特にことわりが
ない限り、「重量%」である。
件を上述のように限定した理由について更に詳しく説明
する。なお、本明細書において「%」は特にことわりが
ない限り、「重量%」である。
【0018】(1) 化学成分 C:Cは粒界に偏析するとH原子との位置競合機構によ
り水素の粒界偏析を抑え、水素脆化による粒界割れを抑
制する作用がある。本発明においては特にC:0.001%以
上の添加により耐水素割れ性を著しく向上させる。しか
しながら0.05%を越える多量添加は、粒界応力腐食割れ
を助長するためその範囲を0.001 %以上、0.05%以下と
した。好ましくは、0.010 〜0.035 %である。
り水素の粒界偏析を抑え、水素脆化による粒界割れを抑
制する作用がある。本発明においては特にC:0.001%以
上の添加により耐水素割れ性を著しく向上させる。しか
しながら0.05%を越える多量添加は、粒界応力腐食割れ
を助長するためその範囲を0.001 %以上、0.05%以下と
した。好ましくは、0.010 〜0.035 %である。
【0019】Si:Siは脱酸成分として必要な成分である
が、その含有量が0.050 %を越えると、熱間加工性が劣
化するようになることから、その上限値を0.050 %と定
めた。好ましくは、0.030 %以下である。
が、その含有量が0.050 %を越えると、熱間加工性が劣
化するようになることから、その上限値を0.050 %と定
めた。好ましくは、0.030 %以下である。
【0020】Mn:Mn成分にはSiと同様に脱酸作用があ
り、しかもこの成分は応力腐食割れ性にほとんど影響を
およぼさない成分であることから、その上限値を高めの
2.0 %と定めた。好ましくは、1.0 %以下で十分であ
る。
り、しかもこの成分は応力腐食割れ性にほとんど影響を
およぼさない成分であることから、その上限値を高めの
2.0 %と定めた。好ましくは、1.0 %以下で十分であ
る。
【0021】Fe:Ni添加量とのバランスによりNi2(Cr,M
o)規則相への変態を促進するために適当量必要である。
本発明にかかる合金の場合、規則相のNiサイトがFeで置
換されるとにより、規則相への変態が促進し、規則相ド
メインの微細化を抑えるため、耐水素割れに対して有効
である。但し、Ni量に対するFeの比率が原子%で7.0 %
未満、もしくは16.0原子%超では 100Å以上のサイズを
有する安定な規則相ドメインが得られないのでその範囲
を7.0 〜16.0原子%とする。このために前述の式(3) を
満足する必要がある。つまり、7.0 原子%≦Fe/Ni ≦1
6.0原子%である。これは合金組成全体としては、3.0
〜8.5 重量%に相当する。
o)規則相への変態を促進するために適当量必要である。
本発明にかかる合金の場合、規則相のNiサイトがFeで置
換されるとにより、規則相への変態が促進し、規則相ド
メインの微細化を抑えるため、耐水素割れに対して有効
である。但し、Ni量に対するFeの比率が原子%で7.0 %
未満、もしくは16.0原子%超では 100Å以上のサイズを
有する安定な規則相ドメインが得られないのでその範囲
を7.0 〜16.0原子%とする。このために前述の式(3) を
満足する必要がある。つまり、7.0 原子%≦Fe/Ni ≦1
6.0原子%である。これは合金組成全体としては、3.0
〜8.5 重量%に相当する。
【0022】Cr:MoとともにNi2(Cr,Mo)規則相の形成に
寄与し、このためには前述の式(1) を満足すること、つ
まり、原子%換算で、24.5%≦(Cr/52+Mo/95)/(Ni/59+C
r/52+Mo/96+W/184+Fe/56)≦35.3% を満足することが必
要である。また耐食性の面から14%以上必要であるが27
%を越えると熱間加工性が低下し、さらに延性、靱性、
耐食性に対して好ましくない金属間化合物が生成しやす
くなることから、上限値を27%とする。好ましくは、1
5.0〜23.0%である。
寄与し、このためには前述の式(1) を満足すること、つ
まり、原子%換算で、24.5%≦(Cr/52+Mo/95)/(Ni/59+C
r/52+Mo/96+W/184+Fe/56)≦35.3% を満足することが必
要である。また耐食性の面から14%以上必要であるが27
%を越えると熱間加工性が低下し、さらに延性、靱性、
耐食性に対して好ましくない金属間化合物が生成しやす
くなることから、上限値を27%とする。好ましくは、1
5.0〜23.0%である。
【0023】Mo、W:Crとの共存によって特に耐孔食性
を改善する効果を有するもので、この効果は例えば、M
o:3.0%以上、より好ましくは5.0 %以上の添加によっ
て顕著となるが、20%を越えて添加すると、Ni2(Cr,Mo)
が形成されにくくなり、耐食性に対して好ましくない。
好ましくは、10.0〜17.0%である。
を改善する効果を有するもので、この効果は例えば、M
o:3.0%以上、より好ましくは5.0 %以上の添加によっ
て顕著となるが、20%を越えて添加すると、Ni2(Cr,Mo)
が形成されにくくなり、耐食性に対して好ましくない。
好ましくは、10.0〜17.0%である。
【0024】WもMoと同様の作用を示すため、所望Mo量
を一部Wで置換してもよいが、4%を越えて添加する
と、Moと同様に上述のような金属間化合物が生成し易く
なることから、W を複合添加する場合、W 量は4%以下
に制限する。
を一部Wで置換してもよいが、4%を越えて添加する
と、Moと同様に上述のような金属間化合物が生成し易く
なることから、W を複合添加する場合、W 量は4%以下
に制限する。
【0025】Co:Coは耐食性の向上に有効であるがその
効果は2.0 %を越えると飽和するため、2.0 %以下に制
限する。 Al:AlはNi基合金の脱酸剤として最も適しており、添加
量の増加とともに脱酸効果は向上するが0.30%を越える
とその効果は飽和するため、Al:0.30 %以下とする。
効果は2.0 %を越えると飽和するため、2.0 %以下に制
限する。 Al:AlはNi基合金の脱酸剤として最も適しており、添加
量の増加とともに脱酸効果は向上するが0.30%を越える
とその効果は飽和するため、Al:0.30 %以下とする。
【0026】P、S:P、Sは粒界偏析により熱間加工
性を低下させ、また、耐食性も劣化するため、P≦0.01
0 %、S≦0.0050%とする。 N:Nは介在物量を増加させ材料特性の異方性の要因と
なるため、N≦0.050 %、好ましくはN≦0.010 %とす
る。
性を低下させ、また、耐食性も劣化するため、P≦0.01
0 %、S≦0.0050%とする。 N:Nは介在物量を増加させ材料特性の異方性の要因と
なるため、N≦0.050 %、好ましくはN≦0.010 %とす
る。
【0027】Ni:本発明が対象とする合金は、Niをベー
スとするものであって、オーステナイト母相からNi2(C
r,Mo)規則相が時効により変態析出することにより強化
されることを基本としており、Cr、Mo、およびFeとの添
加量のバランスによってNi2(Cr,Mo)規則相を安定化し、
例えば 100Å以上という所望のサイズの規則相ドメイン
を得る必要がある。
スとするものであって、オーステナイト母相からNi2(C
r,Mo)規則相が時効により変態析出することにより強化
されることを基本としており、Cr、Mo、およびFeとの添
加量のバランスによってNi2(Cr,Mo)規則相を安定化し、
例えば 100Å以上という所望のサイズの規則相ドメイン
を得る必要がある。
【0028】Fe はNiと置換すると考えられるので、規
則相が安定に形成されるためには、化学量論的組成、(N
i+Fe):(Cr,Mo) =2:1に近い組成を有する必要があ
る。そのためには、前述の式(2) を満足する必要があ
る。つまり、at%換算で、62.7%≦(Ni/59+Fe/56)/(Ni/
59+Cr/52+Mo/96+W/184+Fe/56)≦73.5% となる。
則相が安定に形成されるためには、化学量論的組成、(N
i+Fe):(Cr,Mo) =2:1に近い組成を有する必要があ
る。そのためには、前述の式(2) を満足する必要があ
る。つまり、at%換算で、62.7%≦(Ni/59+Fe/56)/(Ni/
59+Cr/52+Mo/96+W/184+Fe/56)≦73.5% となる。
【0029】Zr、Pt:本合金ではZrまたはPtを微量添加
すると規則化が促進されるが、それぞれ0.10%の上限を
越えると非金属介在物が形成されやすくなり、耐SCC
性が低下する。 Mg、Y、Ca:微量添加により熱間加工性を向上させるが
それぞれ0.10%、0.20%および0.1%の各上限を越える
と逆に低融点化合物を生成しやすくなり加工性が低下す
る。
すると規則化が促進されるが、それぞれ0.10%の上限を
越えると非金属介在物が形成されやすくなり、耐SCC
性が低下する。 Mg、Y、Ca:微量添加により熱間加工性を向上させるが
それぞれ0.10%、0.20%および0.1%の各上限を越える
と逆に低融点化合物を生成しやすくなり加工性が低下す
る。
【0030】(2) 熱間加工 凝固時のマクロ偏析や、低融点化合物の形成を避けるた
め、熱間加工時の加熱温度と加工温度範囲を制限する。
熱間加工の開始温度が1200℃を越えると、粒界の脆弱化
が見られ、一方仕上げ温度が800 ℃未満では加工が困難
となる。そこで本発明では1200〜800 ℃の温度範囲で熱
間加工を行う。
め、熱間加工時の加熱温度と加工温度範囲を制限する。
熱間加工の開始温度が1200℃を越えると、粒界の脆弱化
が見られ、一方仕上げ温度が800 ℃未満では加工が困難
となる。そこで本発明では1200〜800 ℃の温度範囲で熱
間加工を行う。
【0031】さらにインゴットから製品までの熱間加工
度を50%以上として、Mo等のマクロ偏析を防止する。こ
こに、上記熱間加工度は、断面減少率でもって示すもの
である。
度を50%以上として、Mo等のマクロ偏析を防止する。こ
こに、上記熱間加工度は、断面減少率でもって示すもの
である。
【0032】(3) 熱処理 時効によるNi2(Cr,Mo)への規則化を有効に行わせるため
には完全容体化処理が必要である。しかしながら1200℃
超では粒界が脆弱となり、一方1000℃未満では完全な固
溶化状態が得られないので、本発明にあっては時効に先
だって1000〜1200℃、好ましくは1100〜1180℃で30秒〜
5.0 時間保持後、空冷以上の冷却速度で冷却する。特に
900 〜500 ℃の間は脆化相が析出しやすいので、900 〜
500 ℃の温度領域は10℃/分以上の冷却速度で冷却して
そのような脆化相の析出を抑制する。
には完全容体化処理が必要である。しかしながら1200℃
超では粒界が脆弱となり、一方1000℃未満では完全な固
溶化状態が得られないので、本発明にあっては時効に先
だって1000〜1200℃、好ましくは1100〜1180℃で30秒〜
5.0 時間保持後、空冷以上の冷却速度で冷却する。特に
900 〜500 ℃の間は脆化相が析出しやすいので、900 〜
500 ℃の温度領域は10℃/分以上の冷却速度で冷却して
そのような脆化相の析出を抑制する。
【0033】(4) 時効処理 本発明により得られる合金にあっては、時効によりNi
2(Cr,Mo)規則相ドメインが母相中に均一に分散されるた
め、かつサイズが 100Å以上の安定したドメインが形成
されるため、高強度とすぐれた耐食性がともに得られ
る。しかし、そのときの時効温度が300 ℃未満または60
0 ℃超では規則相が形成されず、また、時効時間が10時
間未満では規則化が不十分であり、十分な強度が得られ
ない。また時効時間の上限は特に設定する必要はない
が、経済的理由から上限を500 時間とした。
2(Cr,Mo)規則相ドメインが母相中に均一に分散されるた
め、かつサイズが 100Å以上の安定したドメインが形成
されるため、高強度とすぐれた耐食性がともに得られ
る。しかし、そのときの時効温度が300 ℃未満または60
0 ℃超では規則相が形成されず、また、時効時間が10時
間未満では規則化が不十分であり、十分な強度が得られ
ない。また時効時間の上限は特に設定する必要はない
が、経済的理由から上限を500 時間とした。
【0034】ここに、ドメインサイズは変態析出相の大
きさによって定義され、従来の高Ni基合金にみられた規
則相では通常 100Å未満の範囲内にあった。かくして、
本発明方法によれば、機械的性質として、0.2 %耐力≧
70kgf/mm2、伸び≧25%を有し、かつ耐食性、つまりS
CCおよび水素脆性に対する抵抗性が非常に優れた高Ni
基合金製品を得ることができる。
きさによって定義され、従来の高Ni基合金にみられた規
則相では通常 100Å未満の範囲内にあった。かくして、
本発明方法によれば、機械的性質として、0.2 %耐力≧
70kgf/mm2、伸び≧25%を有し、かつ耐食性、つまりS
CCおよび水素脆性に対する抵抗性が非常に優れた高Ni
基合金製品を得ることができる。
【0035】
【実施例】本発明の実施例をもってその作用をさらに具
体的に以下述べる。表1、2に化学成分を示す各合金を
真空溶解によって溶製後、鍛造および熱間圧延によって
板材を作成し、所定の固溶化処理後、種々の時効処理を
施して、所望の強度 (室温での0.2 %耐力70kgf/mm2 以
上) および規則相ドメインサイズをもった供試材を得
た。
体的に以下述べる。表1、2に化学成分を示す各合金を
真空溶解によって溶製後、鍛造および熱間圧延によって
板材を作成し、所定の固溶化処理後、種々の時効処理を
施して、所望の強度 (室温での0.2 %耐力70kgf/mm2 以
上) および規則相ドメインサイズをもった供試材を得
た。
【0036】この板材から2.54mmφ×GL25.4mmの引張試
験片を採取し、耐水素脆化感受性の評価試験に供した。
試験環境は6%H2SO4 水溶液中、試験温度25℃、歪速度
1×10-4/secの条件下で陰極チャージを行いながら引張
試験を実施した。結果を表3〜6にまとめて示す。各項
目は、陰極チャージによる引張強度の低下量、破断伸び
減少率、および陰極チャージ引張5%変形後の表面割れ
の有無である。
験片を採取し、耐水素脆化感受性の評価試験に供した。
試験環境は6%H2SO4 水溶液中、試験温度25℃、歪速度
1×10-4/secの条件下で陰極チャージを行いながら引張
試験を実施した。結果を表3〜6にまとめて示す。各項
目は、陰極チャージによる引張強度の低下量、破断伸び
減少率、および陰極チャージ引張5%変形後の表面割れ
の有無である。
【0037】比較例は、本発明方法において使用する合
金の成分範囲内ではあるが、時効処理条件をはずれたも
のをNo.58 〜59に、また、処理条件は範囲内であるが、
合金成分をはずれたものをNo.48 〜57に示す。比較例の
結果も同じく表7にまとめて示すが、比較例にあって
は、いずれも強度、耐食性のいずれかが良好ではない。
図1ないし3は、これらの結果をグラフでもって示すも
のである。
金の成分範囲内ではあるが、時効処理条件をはずれたも
のをNo.58 〜59に、また、処理条件は範囲内であるが、
合金成分をはずれたものをNo.48 〜57に示す。比較例の
結果も同じく表7にまとめて示すが、比較例にあって
は、いずれも強度、耐食性のいずれかが良好ではない。
図1ないし3は、これらの結果をグラフでもって示すも
のである。
【0038】図1は、本発明方法において使用する合金
の成分範囲と、Ni+FeとCr+Mo+Wの比率をat%で示す
グラフである。白丸は、陰極チャージ引張5%変形後割
れの生じなかったもの、黒丸は割れの生じたものであ
る。図2は、各時間時効処理を施した試料を0.2 %耐力
を示す。比較例においては時効も強度の増加が認められ
ないのに対し、本発明例においては時効により著しく強
度が増加することが分かる。
の成分範囲と、Ni+FeとCr+Mo+Wの比率をat%で示す
グラフである。白丸は、陰極チャージ引張5%変形後割
れの生じなかったもの、黒丸は割れの生じたものであ
る。図2は、各時間時効処理を施した試料を0.2 %耐力
を示す。比較例においては時効も強度の増加が認められ
ないのに対し、本発明例においては時効により著しく強
度が増加することが分かる。
【0039】図3は、各時間時効処理を施した試料につ
いて、水素チャージによる引張強度低下量をプロットし
たものである。比較例においては時効時間の増加に伴
い、引張強さは著しく低下するのに対し、本発明例にお
いては強度の低下は少ないのが分かる。
いて、水素チャージによる引張強度低下量をプロットし
たものである。比較例においては時効時間の増加に伴
い、引張強さは著しく低下するのに対し、本発明例にお
いては強度の低下は少ないのが分かる。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】
【表7】
【0047】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によって
製造されたNi基規則合金は耐水素脆化、耐応力腐食割れ
性に優れるだけでなく、200 〜500 ℃の高温でも高強度
を維持することから、これらの特性が要求される苛酷な
環境下での石油および天然ガス採掘に用いられる油井管
として、さらに地熱井管として使用した場合に極めて優
れた性能を発揮するものである。
製造されたNi基規則合金は耐水素脆化、耐応力腐食割れ
性に優れるだけでなく、200 〜500 ℃の高温でも高強度
を維持することから、これらの特性が要求される苛酷な
環境下での石油および天然ガス採掘に用いられる油井管
として、さらに地熱井管として使用した場合に極めて優
れた性能を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法において使用する合金の成分範囲
(原子%) と、表面割れの有無との関係を示すグラフで
ある。
(原子%) と、表面割れの有無との関係を示すグラフで
ある。
【図2】各時間時効処理を施した試料を0.2 %耐力を示
すグラフである。
すグラフである。
【図3】各時間時効処理を施した試料について、水素チ
ャージによる引張強度低下量をプロットしたグラフであ
る。
ャージによる引張強度低下量をプロットしたグラフであ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 重量%で、 C: 0.001 〜0.05%、Si: 0.050 %以下、Mn: 2.0 %以
下、 Fe: 3.0 〜8.5 %、Cr: 14.0〜27.0%、 Mo単独またはMoとW複合で: 3.0 〜20.0% (但し複合の
場合はW≦4%) Co: 2.0 %以下、Al: 0.30%以下、P: 0.010 %以下、
S: 0.0050%以下、 N: 0.050 %以下、 残部Niと不可避的不純物から成る合金組成を有し、かつ
原子%換算で、 24.5%≦(Cr/52+Mo/95+W/184)/(Ni/59+Cr/52+Mo/96+W/18
4+Fe/56)≦35.3% 62.7%≦(Ni/59+Fe/56)/(Ni/59+Cr/52+Mo/96+W/184+Fe/5
6)≦73.5% 7.0%≦Fe/Ni≦16.0% の条件を満足する合金組成を有し、ドメインサイズが 1
00Å以上の組織を有する耐応力腐食割れ性および耐水素
割れ性に優れた高Ni基規則合金。 - 【請求項2】 前記合金組成がさらに、Zr: 0.10%以下
およびPt: 0.10%以下の1種または2種を含有する、請
求項1記載の耐応力腐食割れ性および耐水素割れ性に優
れた高Ni基規則合金。 - 【請求項3】 前記合金組成がさらに、Mg: 0.10%以
下、Y: 0.20%以下およびCa: 0.10%以下の1種または
2種以上を含有する、請求項1または2記載の耐応力腐
食割れ性および耐水素割れ性に優れた高Ni基規則合金。 - 【請求項4】 重量%で、 C: 0.001 〜0.05%、Si: 0.050 %以下、Mn: 2.0 %以
下、 Fe: 3.0 〜8.5 %、Cr: 14.0〜27.0%、 Mo単独またはMoとW複合で: 3.0 〜20.0% (但し複合の
場合はW≦4%) Co: 2.0 %以下、Al: 0.30%以下、P: 0.010 %以下、
S: 0.0050%以下、N: 0.050 %以下、 残部Niと不可避的不純物から成る合金組成を有し、かつ
原子%換算で、 24.5%≦(Cr/52+Mo/95+W/184)/(Ni/59+Cr/52+Mo/96+W/18
4+Fe/56)≦35.3% 62.7%≦(Ni/59+Fe/56)/(Ni/59+Cr/52+Mo/96+W/184+Fe/5
6)≦73.5% 7.0%≦Fe/Ni≦16.0% の条件を満足する合金を1200〜800 ℃で断面減少率50%
以上の熱間加工を施した後、1000〜1200℃で30秒から5
時間保持後、空冷以上の冷却速度で冷却し (但し900 〜
500 ℃の間は10℃/分以上の冷却速度で冷却し) 、次い
で300 〜600 ℃で10〜500 時間時効処理を施すことから
なる、耐応力腐食割れ性および耐水素割れ性に優れた高
Ni基規則合金を製造する方法。 - 【請求項5】 前記合金組成がさらに、Zr: 0.10%以下
およびPt: 0.10%以下の1種または2種を含有する、請
求項4記載の耐応力腐食割れ性および耐水素割れ性に優
れた高Ni基規則合金を製造する方法。 - 【請求項6】 前記合金組成がさらに、Mg: 0.10%以
下、Y: 0.20%以下、Ca: 0.10%以下の1種または2種
以上を含有する、請求項4または5記載の耐応力腐食割
れ性および耐水素割れ性に優れた高Ni基規則合金を製造
する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5381892A JPH05255788A (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | 耐水素脆化高Ni基合金およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5381892A JPH05255788A (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | 耐水素脆化高Ni基合金およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05255788A true JPH05255788A (ja) | 1993-10-05 |
Family
ID=12953373
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5381892A Withdrawn JPH05255788A (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | 耐水素脆化高Ni基合金およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05255788A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6579388B2 (en) * | 2001-06-28 | 2003-06-17 | Haynes International, Inc. | Aging treatment for Ni-Cr-Mo alloys |
WO2014030705A1 (ja) | 2012-08-24 | 2014-02-27 | 株式会社日本製鋼所 | 耐水素脆化特性に優れたNi基合金およびNi基合金材の製造方法 |
CN116891984A (zh) * | 2023-09-11 | 2023-10-17 | 成都先进金属材料产业技术研究院股份有限公司 | 抗氢不锈钢用Fe-Cr-Ni中间合金及其制备方法 |
-
1992
- 1992-03-12 JP JP5381892A patent/JPH05255788A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6579388B2 (en) * | 2001-06-28 | 2003-06-17 | Haynes International, Inc. | Aging treatment for Ni-Cr-Mo alloys |
US6610155B2 (en) | 2001-06-28 | 2003-08-26 | Haynes International, Inc. | Aging treatment for Ni-Cr-Mo alloys |
WO2014030705A1 (ja) | 2012-08-24 | 2014-02-27 | 株式会社日本製鋼所 | 耐水素脆化特性に優れたNi基合金およびNi基合金材の製造方法 |
KR20150034282A (ko) | 2012-08-24 | 2015-04-02 | 더 재팬 스틸 워크스 엘티디 | 내수소 취화 특성에 우수한 Ni기 합금 및 Ni기 합금재의 제조 방법 |
CN116891984A (zh) * | 2023-09-11 | 2023-10-17 | 成都先进金属材料产业技术研究院股份有限公司 | 抗氢不锈钢用Fe-Cr-Ni中间合金及其制备方法 |
CN116891984B (zh) * | 2023-09-11 | 2024-02-02 | 成都先进金属材料产业技术研究院股份有限公司 | 抗氢不锈钢用Fe-Cr-Ni中间合金及其制备方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990518 |