JPH05255590A - ポリアリ−レンサルファイド/ポリアミドアロイの製法 - Google Patents

ポリアリ−レンサルファイド/ポリアミドアロイの製法

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JPH05255590A
JPH05255590A JP8831092A JP8831092A JPH05255590A JP H05255590 A JPH05255590 A JP H05255590A JP 8831092 A JP8831092 A JP 8831092A JP 8831092 A JP8831092 A JP 8831092A JP H05255590 A JPH05255590 A JP H05255590A
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pps
polyarylene sulfide
polyamide
compd
acid
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JP8831092A
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Naohiro Mikawa
直浩 三川
Satoshi Inoue
井上  敏
Ichigen Watanabe
一玄 渡辺
Tadao Ikeda
忠生 池田
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Tonen General Sekiyu KK
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Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)ポリアミドと(B)ポリアリ−レンサ
ルファィド(PPS)とを溶融混練する際に、(C)側
鎖に酸無水物基を有する変性ポリアリ−レンサルファィ
ドを添加することを特徴とするポリアリ−レンサルファ
ィド/ポリアミドアロイの製法。 【効果】 PPSにポリアミドを溶融混練することによ
り、PPSの有する特性を維持しつつ、機械的物性を改
善出来るが、その際に、(C)側鎖に酸無水物基を有す
る変性ポリアリ−レンサルファィドを添加すると、溶融
混練中に(A)ポリアミド末端のアミノ基と当該(C)
変性PPSの酸無水物基とが反応してPPSとポリアミ
ドとのグラフト重合体が生成し、それが相溶化剤として
働き、PPS/ポリアミドの単純ブレンドよりも機械的
物性を大幅に改良出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変性ポリアリ−レンサ
ルファィドを用いたポリアリ−レンサルファィド/ポリ
アミドのポリマーアロイの製法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアリ−レンサルファィド(以下、P
PSということもある。)樹脂は、耐熱性など優れた性
質を有しているが、その欠点として機械的物性特に耐衝
撃性が低いことが挙げられる。PPS樹脂の機械的物性
を向上させたり、他の特性を付与する目的で、従来か
ら、PPS樹脂と他のエンジニアリングプラスチックと
のポリマ−ブレンドが数多く提案されている。例えばポ
リアミドとのブレンド(特開昭53−69255号、同
59−155461号、同59−155462号公
報)、ポリカ−ボネ−トとのブレンド(特開昭51−5
9952号公報)、ポリエステルとのブレンド(特開昭
59−64657号公報)、熱可塑性エラストマーとの
ブレンド(特開昭61−207462号公報)、などが
挙げられる。しかし、いずれの場合も単純ブレンドで、
PPSにアミノ基などを導入した場合であっても、相溶
性がわずかに改良されるに過ぎず、別種のポリマーを化
学的に結合した共重合体が存在する場合に比較して明ら
かに相溶性や力学的性質が劣っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の有する欠点を解消して、PPSの耐熱性など優れ
た性質を維持しつつ、機械的物性特に耐衝撃性を向上さ
せ、相溶性の向上を図ることのできる技術を提供するこ
とを目的としたものである。本発明の他の目的および新
規な特徴は以下の記載からも明らかになるであろう。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)ポリア
ミドと(B)ポリアリ−レンサルファィドとを溶融混練
する際に、(C)側鎖に酸無水物基を有する変性ポリア
リ−レンサルファィドを添加することを特徴とするポリ
アリ−レンサルファィド/ポリアミドのポリマーアロイ
の製法に係るものである。
【0005】PPSにポリアミドを溶融混練することに
より、PPSの有する特性を維持しつつ、機械的物性を
改善出来るが、その際に、(C)側鎖に酸無水物基を有
する変性ポリアリ−レンサルファィドを添加すると、溶
融混練中に(A)ポリアミド末端のアミノ基と当該
(C)変性PPSの酸無水物基とが反応してPPSとポ
リアミドとのグラフト重合体が生成し、それが相溶化剤
として働き、PPS/ポリアミドの単純ブレンドよりも
機械的物性を大幅に改良出来る。
【0006】本発明で使用される(A)ポリアミドとし
ては、末端にアミノ基を有するポリアミドが挙げられ、
脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミドが挙げられるが、
脂肪族ポリアミドが望ましい。末端にアミノ基を有する
ポリアミドとしては、例えば、テレフタ−ル酸、イソフ
タ−ル酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、1,4
−シクロヘキシルジカルボン酸の如きジカルボン酸とエ
チレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチ
レンジアミン、デカメチレンジアミン、1,4−シクロ
ヘキシルジアミン、m−キシリレンジアミンの如きジア
ミンとの重縮合:カプロラクタム、ラウロラクタムの如
き環状ラクタムの重合:アミノエナント酸、アミノノナ
ン酸、アミノウンデカン酸の如きアミノカルボン酸の重
縮合、あるいは上記環状ラクタムとジカルボン酸とジア
ミンとの共重合により得ることができる。末端にアミノ
基を有するポリアミドの具体例を、脂肪族ポリアミドに
ついて例示すると、ナイロン6、ナイロン66、ナイロ
ン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン1
2が挙げられ、ここで例示したものが好ましく用いられ
るが、その他非晶性ナイロンや共重合ナイロン等も使用
可能である。
【0007】本発明で使用される(B)ポリアリ−レン
サルファイド樹脂は、例えば、ジハロゲン化ベンゼンと
ハロゲン化アミノベンゼンとアルカリ金属サルファイド
とを重合させることにより得ることが出来る。このポリ
マ−の重合方法は、それ自体公知の方法例えば特開昭6
1−207462号公報に記載の方法に従って行うこと
が出来る。即ち、ジハロゲン化ベンゼンとハロゲン化ア
ミノベンゼンを硫黄と炭酸ソ−ダの存在下で重合させる
方法、極性溶媒中で硫化ナトリウムあるいは水硫化ナト
リウムと水酸化ナトリウム又は硫化水素と水酸化ナトリ
ウムの存在下で重合させる方法、等があげられる。好ま
しくは、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド
などのアミド系溶媒やスルホラン等のスルホン系溶媒中
で硫化ナトリウムとジハロゲン化ベンゼンおよびハロゲ
ン化アミノベンゼンを反応させる方法である。この際に
重合度を調節するために、カルボン酸やスルホン酸のア
ルカリ金属塩を添加したり、水酸化アルカリを添加する
のが望ましい。また重合時にジハロゲン化ベンゼンの5
モル%以下のトリクロルベンゼンを必要に応じ、適当量
添加してもよい。上記重合反応の温度および時間はおよ
そ120〜300℃で2〜10時間である。反応は不活
性ガスの雰囲気下に行なうのが望ましい。反応終了後、
反応生成物をロ別し、ロ過化物を脱イオン水で十分洗浄
し、乾燥して(B)PPS樹脂を得る。上記の製法にお
いて、原料として使用されるアルカリ金属サルファイド
の代表的としては硫化ソ−ダが挙げられ、また、ジハロ
ゲン化ベンゼンおよびハロゲン化アミノベンゼンの例と
しては、後で述べる(C)側鎖に酸無水物基を有する変
性ポリアリ−レンサルファィドの合成の際に用いられる
化合物を使用することが出来る。
【0008】本発明で使用される(C)側鎖に酸無水物
基を有する変性ポリアリ−レンサルファィドは、(C−
1)側鎖および/または末端にアミノ基を有するポリア
リ−レンサルファィド(以下、アミノ化PPSという)
と(C−2)次の化1で示される無水トリメリット酸ハ
ロゲン化物または(C−3)次の化2で示されるテトラ
カルボン酸二無水物との極性有機溶媒中での反応により
得ることができる。
【0009】
【化1】 (但し、化1中、Rは三価の有機基、Xはハロゲン原
子)
【0010】
【化2】 (但し、化2において、R1 は少なくとも2個の炭素
原子を含む四価の有機基であり、化2中のカルボニル基
の2個以下は当該四価の有機基のいずれか1個の炭素原
子に結合している。)
【0011】上記(C−1)アミノ化PPSの合成方法
は、例えば、次の(a)成分と(b)成分とを反応させ
ることにより行なうことができる。 (a)アルカリ金属サルファイド(代表的には硫化ソ−
ダ) (b)ジハロゲン化物とアミノ基を置換基として有する
ハロゲン化物の混合体 上記アミノ化PPSの製法において、原料として使用さ
れる(C−1−1)ジハロゲン化物の例としては、下記
の化3で示されるジハロゲン化ベンゼンが挙げられる。
【0012】
【化3】 (化3の式中R2は炭素原子1〜3個のアルキルもしく
はアルコキシ基を示し、nは0〜3の整数を示し、Xは
ハロゲン原子を示す) その具体例としては、次の化4〜化14で示される化合
物が挙げられる。但し、化4〜化14中、X1 の例とし
ては、ClまたはBrが挙げられる。
【0013】
【化4】
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】
【化8】
【0018】
【化9】
【0019】
【化10】
【0020】
【化11】
【0021】
【化12】
【0022】
【化13】
【0023】
【化14】
【0024】また、上記において、原料として使用され
る(C−1−2)アミノ基を置換基として有するハロゲ
ン化物の例としては、次の化15で示されるハロゲン化
アミノベンゼンが挙げられる。
【0025】
【化15】 (化15の式中、R2およびnは前述したものと同一意
義を有し、R3 は水素原子または炭素原子1〜3個のア
ルキル基を示し、Yはハロゲン原子を示し、mは1また
は2を示す) その具体例としては、下記の化16〜化23の式で示さ
れるハロゲン化アミノベンゼン化合物が挙げられる。但
し、化16〜化23中、Y1の例としては、Clまたは
Brが挙げられる。
【0026】
【化16】
【0027】
【化17】
【0028】
【化18】
【0029】
【化19】
【0030】
【化20】
【0031】
【化21】
【0032】
【化22】
【0033】
【化23】
【0034】上記において、他のポリマ−との相溶性の
向上を図るなど本発明所望の目的を達成させる為には、
(C−1−2)アミノ基を置換基として有するハロゲン
化物は、当該混合体中に0.2〜25モル%含有されて
いることが好ましい。また、混合物中パラ体のジハロゲ
ン化物が85モル%以上含有されていることが好まし
い。
【0035】本発明においては、上記アミノ化PPSの
合成反応において、必要に応じて、ジハロゲン化物に対
し5モル%以下の範囲内で、トリクロルベンゼンなどの
トリハロゲン化物を添加してもよい。当該アミノ化PP
Sの合成における重合反応は、極性溶媒中で、好ましく
は、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルアセト
アミドなどのアミド系溶媒やスルホラン等のスルホン系
溶媒中で行なうとよい。この際に、重合度を調節するた
めに、カルボン酸やスルホン酸のアルカリ金属塩、水酸
化アルカリなどを添加するのが望ましい。好ましい重合
反応の温度および時間は、およそ120〜300℃で2
〜10時間である。反応は不活性ガスの雰囲気下に行な
うのが望ましい。反応終了後、固体生成物をロ別し、脱
イオン水で十分洗浄、乾燥して(C−1)アミノ基を有
するPPS樹脂を得る。
【0036】本発明で使用される(C)側鎖に酸無水物
基を有する変性PPSは、上記で得られた(C−1)ア
ミノ化PPS樹脂と(C−2)前記化1で示される無水
トリメリット酸ハロゲン化物または(C−3)化2で示
されるテトラカルボン酸二無水物とを、極性溶媒例え
ば、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミドなど
のアミド系溶媒中で、反応させると得ることが出来る。
この際の反応温度は、室温〜300℃、望ましくは15
0〜280℃で、通常30分間〜50時間行なわれる。
(C−1)アミノ化PPSと(C−2)無水トリメリッ
ト酸ハロゲン化物または(C−3)テトラカルボン酸二
無水物との使用割合は、得られる側鎖に酸無水物基を有
する変性PPS中の酸無水物基単位が0.1〜25モル
%となるように両者を用いればよく、その範囲は、(C
−1)アミノ化PPS100重量部に対して(C−1)
アミノ化PPSと(C−2)無水トリメリット酸ハロゲ
ン化物または(C−3)テトラカルボン酸二無水物が、
通常0.5重量部以上、望ましくは1〜70重量部であ
る。反応終了後、反応生成物をロ別し、アセトン等で洗
浄したのち、加熱乾燥し、所望の(C)PPS分子鎖中
にカルボン酸無水物構造を導入した変性ポリアリ−レン
サルファイドを得る。
【0037】本発明において使用される(C−2)前記
化1で示される無水トリメリット酸ハロゲン化物の例と
しては、無水トリメリット酸クロライド、o−,m−も
しくはp−フタル酸モノクロライド、2,3−、2,4
−、2,5−、2,6−、3,4−、3,5−トリメリ
ット酸モノクロライド等が挙げられる。化1で示される
カルボン酸無水物は、前記式で示され、式中のRは三
価の有機基であるが、好ましくは三価の炭素原子数2〜
20の脂肪族、芳香族又は脂環式有機基である。当該カ
ルボン酸無水物の具体例としては、トリメリット酸、
2,6,7−ナフタレントリカルボン酸、3,3´,4
−ジフエニルトリカルボン酸、3,3´,4−ベンゾフ
ェノントリカルボン酸、1,3,4−シクロペンタント
リカルボン酸、2,2´,3−ジフェニルトリカルボン
酸、ジフェニルスルホン−3,3´,4−トリカルボン
酸、エチレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリ
カルボン酸、3,4−ジカルボキシフェニル−3´−カ
ルボキシフェニルエ−テル、1,3,4−シクロヘキサ
ントリカルボン酸等のトリカルボン酸の2つの隣接カル
ボキシル基が閉環した状態のカルボン酸の無水物が挙げ
られ、中でもトリメリット酸無水物が好ましい。
【0038】本発明において使用される(C−3)化2
で示されるテトラカルボン酸無水物の具体例としては、
ピロメリット酸二無水物、3,4,3´,4´−ジフェ
ニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,4,3
´,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
3,4,3´,4´−ジフェニルジメチルメタンテトラ
カルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテト
ラカルボン酸二無水物、3,4,3´,4´−ジフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物、3,4,3´,4´−ジ
フェニルエ−テルテトラカルボン酸二無水物、3,4,
3´,4´−ジフェニルメタンテトラカルボン酸二無水
物が挙げられる。
【0039】上記(C)側鎖に酸無水物基を有する変性
PPSを得る際の(C−1)アミノ化PPS樹脂と(C
−2)前記化1で示される無水トリメリット酸ハロゲン
化物または(C−3)化2で示されるテトラカルボン酸
二無水物との極性溶媒中での反応例を示すと次の通りで
ある。
【0040】
【0041】本発明で使用される(C)側鎖に酸無水物
基を有するPPSは、次の化24で示されるポリアリ−
レンサルファィド結合以外に、次の化25で示されるエ
−テル結合、次の化26で示されるスルホン結合、次の
化27で示されるビフェニル結合、次の化28で示され
る置換フェニルスルフィド結合(但し、式中、Rはアル
キル、ニトロ、フェニル、アルコキシ、カルボキシル基
を示す。)、次の化29で示される3官能結合で例示さ
れるような共重合成分を含有していてもよい。但し、当
該共重合成分は、30モル%未満であることが好まし
い。
【0042】
【化24】
【0043】
【化25】
【0044】
【化26】
【0045】
【化27】
【0046】
【化28】
【0047】
【化29】
【0048】本発明では、(A)ポリアミドと(B)P
PSとを溶融混練する際に、(C)側鎖に酸無水物基を
有する変性PPSを当該系に添加すると、その溶融混練
中に、(A)ポリアミド末端のアミノ基と当該(C)側
鎖に酸無水物基を有する変性PPSの酸無水物基とが反
応して、PPSとポリアミドとのグラフト重合体が生成
する。当該反応例は下記のように示される。
【0049】
【0050】上記A)ポリアミドと(B)PPSとを溶
融混練する際に、(C)側鎖に酸無水物基を有する変性
PPSを当該系に添加する方法は、例えば、二軸押出
機、ブラベンダープラストグラフ(登録商標)等を用い
て行うことが出来る。事前に、ヘンシェルミキサー等を
用いてプリブレンドを行うと良い。
【0051】本発明では、諸特性を付与する目的から、
必要に応じガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、アラミド
繊維、繊維状チタン酸カリウム、アスベストおよび炭化
ケイ素や窒化ケイ素等を初めとする各種のウイスカー等
の繊維状無機充填剤、グラファイト、炭カル、マイカ、
シリカ、チッ化ホウ素、硫酸バリウム、硫酸カルシウ
ム、カオリン、クレー、バイロフィライト、ベントナイ
ト、セリサイト、ゼオライト、雲母、ネフェリンシナイ
ト、フェライト、アタルパルジャイト、ウオラストナイ
ト、ケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイ
ト、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、
酸化チタン、酸化鉄、二硫化モリブデン、黒鉛、石膏、
ガラス粉、ガラスビーズ、石英、石英ガラス、鉄、亜
鉛、銅、アルミニウム、ニッケル等の金属粉等の無機充
填剤を一種又は二種以上配合することも可能である。
【0052】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて更に説明す
る。 合成例1.アミノ基を有するPPSの合成例 容量100リットルの撹拌機付の反応容器中に、NMP
を250lとNa2 S(含水量40wt%)を38.1
kgと93grのNaOHを仕込み、窒素雰囲気中で撹
拌しながら約2時間かけて205℃にまで徐々に昇温さ
せて脱水した。その後、反応系を150℃にまで冷却
し、反応系に42kgのパラジクロルベンゼン、2.4
kgのパラジクロルアニリンと150grの1,2,4
−トリクロルベンゼンを24kgのNMP中に溶解した
溶液を加え、更に1時間かけて250℃にまで昇温し、
2時間反応を行った。反応終了後、オ−トクレ−ブを室
温にまで冷却し、内容物をロ別し、反応生成物であるロ
過ケ−キを50℃で脱イオン水で3回洗浄し、副生した
食塩やその他の未反応物を除き100℃で乾燥してアミ
ノ基を有するPPS樹脂を得た。 合成例2.側鎖に酸無水物基を有する変性ポリアリ−レンサルファ
ィドの合成例 上記アミノ基を有するPPS樹脂11.3kgと無水ト
リメリット酸クロライド15kgを、NMP75lに添
加し、180℃で1時間撹拌を行いながら反応させた。
室温にまで冷却した後反応スラリ−をロ過して得たケ−
キを、アセトンで十分洗浄した後、150℃で一晩乾燥
し、反応生成物を得た。その生成物について、フィルム
法で赤外吸収スペクトルを測定した結果、反応前のアミ
ノ基を有するPPSに見られた3400cm-1付近のア
ミノ基に起因する赤外吸収が減少し、酸無水物基および
イミド基に基づく吸収が1780,1730cm-1付近
に見られた。次の方法により、当該生成物中の酸無水物
基の量を求めた。すなわち、PPS単独重合体と無水フ
タル酸を数種の割合で混合した粉末からKBr法により
試料を作成し、赤外分光(IR)分析法により、ベンゼ
ン環C=C伸縮振動の1400cm−1と酸無水物基C
=O伸縮振動の1780cm−1のIRを分析し、14
00cm−1と1780cm−1の吸光度比を求めて検
量線を作成した。その検量線から当該変性PPSの酸無
水物基量を求めたところ1.6mol%であった。
【0053】実施例1. 合成例2で得た側鎖に酸無水物基を有する変性ポリアリ
−レンサルファィド0.35kgを、PPS樹脂(トー
プレン社製、商品名Tー4AG)1.4kgに加え、さ
らに、ナイロン6(EMS社製、商品名A28)1.7
5kgを加えた後、充分にドライブレンドして異方向回
転20mm2軸押出機を用いて、300℃、1400r
pmで溶融混練してペレットを得た。さらに、以下の物
性測定を行った。結果を表1に示す。
【0054】物性測定 尚、以下の物性測定は、すべて23℃下で行った。 デュポン衝撃試験 JIS k7211−1976に基づき行った。 引張試験 JIS K7113−1981に基づき行った。 曲げ試験 JIS K7203−1982に基づき行った。 アイゾット衝撃試験 KIS K−7110−1983に基づき行った。
【0055】実施例2 PPS樹脂(トープレン社製、商品名Tー4AG)を
2,8kg、ナイロン6(EMS社製、商品名A28)
を0.35kgを用いた以外は実施例1と同様にしてペ
レットを得、物性測定を行った。結果を表1に示す。
【0056】比較例1 側鎖に酸無水物基を有する変性ポリアリ−レンサルファ
ィドを全く用いずに、PPS樹脂(トープレン社製、商
品名Tー4AG)を1.75kg、ナイロン6(EMS
社製、商品名A28)を1.75kg用いて実施例1と
同様にしてペレットを得、物性測定を行った。結果を表
1に示す。
【0057】比較例2 側鎖に酸無水物基を有する変性ポリアリ−レンサルファ
ィドを全く用いずに、PPS樹脂(トープレン社製、商
品名Tー4AG)を3.15kg、ナイロン6(EMS
社製、商品名A28)を0.35kg用いて実施例1と
同様にしてペレットを得、物性測定を行った。結果を表
1に示す。
【0058】比較例3 側鎖に酸無水物基を有する変性ポリアリ−レンサルファ
ィドを全く用いずに、PPS樹脂(トープレン社製、商
品名Tー4AG)を2.8kgと、合成例1で得たアミ
ノ化PPS0.35kgと、ナイロン6(EMS社製、
商品名A28)0.35kgと、無水ピロメリット酸
0.05kgを用いて実施例1と同様にしてペレットを
得、物性測定を行った。結果を表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】以上本発明によれば、PPSの耐熱性な
ど優れた性質を維持しつつ、機械的物性特に耐衝撃性を
向上させ、相溶性の向上を図ることのできる技術を提供
することが出来た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 忠生 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡一丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリアミドと(B)ポリアリ−レン
    サルファィドとを溶融混練する際に、(C)側鎖に酸無
    水物基を有する変性ポリアリ−レンサルファィドを添加
    することを特徴とするポリアリ−レンサルファィド/ポ
    リアミドアロイの製法。
JP8831092A 1992-03-13 1992-03-13 ポリアリ−レンサルファイド/ポリアミドアロイの製法 Pending JPH05255590A (ja)

Priority Applications (1)

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JP8831092A JPH05255590A (ja) 1992-03-13 1992-03-13 ポリアリ−レンサルファイド/ポリアミドアロイの製法

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