JPH05255387A - フェニルアラニン−グリシン誘導体、その製造方法、及びその誘導体を含有する抗腫瘍剤 - Google Patents
フェニルアラニン−グリシン誘導体、その製造方法、及びその誘導体を含有する抗腫瘍剤Info
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 一般式(I)
【化1】
のフェニルアラニン−グリシン誘導体、その塩又はその
エステル、それらの製造方法及びそれらを含有する抗腫
瘍剤。 【効果】 フェニルアラニン−グリシン誘導体と抗腫瘍
性物質との新規な結合体は、抗腫瘍性物質の単独投与や
フェニルアラニンとの混合物としての投与と比較して、
優れた抗腫瘍活性を示す。
エステル、それらの製造方法及びそれらを含有する抗腫
瘍剤。 【効果】 フェニルアラニン−グリシン誘導体と抗腫瘍
性物質との新規な結合体は、抗腫瘍性物質の単独投与や
フェニルアラニンとの混合物としての投与と比較して、
優れた抗腫瘍活性を示す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フェニルアラニン誘導
体と抗腫瘍性物質との新規結合体、その製造方法、及び
該結合体を含有する抗腫瘍剤に関する。更に詳しくは、
L−フェニルアラニン−グリシンと抗腫瘍性物質との結
合体、その製造方法、及び該結合体を含有する抗腫瘍剤
に関する。
体と抗腫瘍性物質との新規結合体、その製造方法、及び
該結合体を含有する抗腫瘍剤に関する。更に詳しくは、
L−フェニルアラニン−グリシンと抗腫瘍性物質との結
合体、その製造方法、及び該結合体を含有する抗腫瘍剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、腫瘍治療に化学療法剤が効果を発
揮してきたが、依然として多くの問題を残している。例
えば、化学療法剤は腫瘍細胞に作用するだけでなく宿主
細胞にも作用し、細胞毒性を示す。そのため体力の弱く
なった患者に長期投与を行うことができなく、十分に治
療効果をあげることが困難であった。化学療法剤の作用
機序は、細胞の生物学的活性物質(特に核酸)の合成阻
害や、細胞の生命維持に必要な代謝の阻害などに基づく
ものである。従って、厳密な意味での腫瘍特異性に基づ
くものではない。即ち、腫瘍細胞だけに特異的に作用す
るものではなく、宿主細胞にも毒性を有するものであっ
た。腫瘍細胞に対する選択性を向上させた抗腫瘍剤の開
発や、公知抗腫瘍剤の腫瘍細胞内への集積性を向上させ
る方法の開発が望まれていた。
揮してきたが、依然として多くの問題を残している。例
えば、化学療法剤は腫瘍細胞に作用するだけでなく宿主
細胞にも作用し、細胞毒性を示す。そのため体力の弱く
なった患者に長期投与を行うことができなく、十分に治
療効果をあげることが困難であった。化学療法剤の作用
機序は、細胞の生物学的活性物質(特に核酸)の合成阻
害や、細胞の生命維持に必要な代謝の阻害などに基づく
ものである。従って、厳密な意味での腫瘍特異性に基づ
くものではない。即ち、腫瘍細胞だけに特異的に作用す
るものではなく、宿主細胞にも毒性を有するものであっ
た。腫瘍細胞に対する選択性を向上させた抗腫瘍剤の開
発や、公知抗腫瘍剤の腫瘍細胞内への集積性を向上させ
る方法の開発が望まれていた。
【0003】ところで、5−フルオロウラシル(5−F
U)は、そのままの形では抗腫瘍活性を示さないが、細
胞内で5炭糖燐酸と結合してフルオロデオキシウリジン
−5’−モノホスフェート(FdUMP)やフルオロウ
リジン−5’−トリホスフェート(FUTP)等の形に
なると抗腫瘍活性を示すようになる。即ち、FdUMP
はチミジレートシンセターゼ活性を阻害してDNA合成
を阻害する。FUTPはRNAに組み込まれてRNAに
致死的損傷をもたらし、細胞タンパク質の生成を阻害す
る。従って、腫瘍細胞内の5炭糖燐酸生成を選択的に高
めることができれば、5−FUによる腫瘍細胞選択性の
化学療法が可能になる。
U)は、そのままの形では抗腫瘍活性を示さないが、細
胞内で5炭糖燐酸と結合してフルオロデオキシウリジン
−5’−モノホスフェート(FdUMP)やフルオロウ
リジン−5’−トリホスフェート(FUTP)等の形に
なると抗腫瘍活性を示すようになる。即ち、FdUMP
はチミジレートシンセターゼ活性を阻害してDNA合成
を阻害する。FUTPはRNAに組み込まれてRNAに
致死的損傷をもたらし、細胞タンパク質の生成を阻害す
る。従って、腫瘍細胞内の5炭糖燐酸生成を選択的に高
めることができれば、5−FUによる腫瘍細胞選択性の
化学療法が可能になる。
【0004】他方、細胞内の5炭糖燐酸生成に関連する
嫌気性解糖系の律速酵素であるピルベートキナーゼに
は、L型、M1 型及びM2 型のアイソザイムが有り、腫
瘍細胞は殆どM2 型アイソザイムのみを含む。そして、
M2 型アイソザイムは低濃度のL−フェニルアラニンに
よって特異的に阻害されることが知られている。従っ
て、L−フェニルアラニンによって腫瘍細胞内でのピル
ベートキナーゼ活性を特異的に阻害し、5炭糖燐酸生成
を腫瘍細胞内でのみ特異的に高めることができるものと
期待される。そこで、李等は、L−フェニルアラニンを
併用して5−FUの制腫瘍効果を高める方法を示し確認
した〔鹿児島大学医学雑誌,37(3・4),285〜
308,1985〕。
嫌気性解糖系の律速酵素であるピルベートキナーゼに
は、L型、M1 型及びM2 型のアイソザイムが有り、腫
瘍細胞は殆どM2 型アイソザイムのみを含む。そして、
M2 型アイソザイムは低濃度のL−フェニルアラニンに
よって特異的に阻害されることが知られている。従っ
て、L−フェニルアラニンによって腫瘍細胞内でのピル
ベートキナーゼ活性を特異的に阻害し、5炭糖燐酸生成
を腫瘍細胞内でのみ特異的に高めることができるものと
期待される。そこで、李等は、L−フェニルアラニンを
併用して5−FUの制腫瘍効果を高める方法を示し確認
した〔鹿児島大学医学雑誌,37(3・4),285〜
308,1985〕。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、李等の
方法は、L−フェニルアラニンを食餌中に混合して摂取
させ、5−FUを別途に投与している。従って、L−フ
ェニルアラニンと5−FUは病巣まで別々に輸送される
ことになる。本発明者は、L−フェニルアラニンと5−
FUとの併用効果を更に向上させるために、両者を結合
した形で病巣まで輸送させ、作用部位で速やかに分離さ
せることを目的に種々研究を行った。その結果、L−フ
ェニルアラニン−1−アセトキシグリシンに5−FUを
結合することにより目的を達成することができることを
見出した。更に、5−FU以外の他の抗腫瘍性物質にも
同様の効果があることを見出した。本発明はこうした知
見に基づくものである。
方法は、L−フェニルアラニンを食餌中に混合して摂取
させ、5−FUを別途に投与している。従って、L−フ
ェニルアラニンと5−FUは病巣まで別々に輸送される
ことになる。本発明者は、L−フェニルアラニンと5−
FUとの併用効果を更に向上させるために、両者を結合
した形で病巣まで輸送させ、作用部位で速やかに分離さ
せることを目的に種々研究を行った。その結果、L−フ
ェニルアラニン−1−アセトキシグリシンに5−FUを
結合することにより目的を達成することができることを
見出した。更に、5−FU以外の他の抗腫瘍性物質にも
同様の効果があることを見出した。本発明はこうした知
見に基づくものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は一般式(I)
【0007】
【化9】
【0008】で表されるフェニルアラニン−グリシン誘
導体、その塩、又はそのエステル(以下、本発明結合体
と略称することがある)、その本発明結合体の製造方
法、及び本発明結合体を含有する抗腫瘍剤に関する。
導体、その塩、又はそのエステル(以下、本発明結合体
と略称することがある)、その本発明結合体の製造方
法、及び本発明結合体を含有する抗腫瘍剤に関する。
【0009】本発明結合体に含まれるグリシン残基はL
系列、D系列、又はLDの混合物のいずれでもよい。ま
た、フェニルアラニン残基はL系列が好ましいが、D系
列であってもよい。LD混合物であってもよい。本発明
結合体は、グリシン残基及び/又はフェニルアラニン残
基のアミノ酸のとり得る無毒塩又はそのエステルを含
む。
系列、D系列、又はLDの混合物のいずれでもよい。ま
た、フェニルアラニン残基はL系列が好ましいが、D系
列であってもよい。LD混合物であってもよい。本発明
結合体は、グリシン残基及び/又はフェニルアラニン残
基のアミノ酸のとり得る無毒塩又はそのエステルを含
む。
【0010】無毒塩は酸付加塩又は金属錯体を含む。金
属錯体は、例えば亜鉛、鉄、カルシウム、マグネシウム
又はアルミニウム等との錯体である。酸付加塩として
は、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、タンニ
ン酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、アル
ギン酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸
塩、クエン酸塩、安息香酸塩、コハク酸塩、リンゴ酸
塩、アスコルビン酸塩、酒石酸塩等を挙げることができ
る。更に、カルボン酸の塩、例えばアルカリ金属との塩
(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属と
の塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アンモニウ
ム塩であることができる。
属錯体は、例えば亜鉛、鉄、カルシウム、マグネシウム
又はアルミニウム等との錯体である。酸付加塩として
は、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、タンニ
ン酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、アル
ギン酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸
塩、クエン酸塩、安息香酸塩、コハク酸塩、リンゴ酸
塩、アスコルビン酸塩、酒石酸塩等を挙げることができ
る。更に、カルボン酸の塩、例えばアルカリ金属との塩
(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属と
の塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アンモニウ
ム塩であることができる。
【0011】エステルは一般にアミノ酸に用いられるエ
ステルであればよい。アリール又はアルキルエステルを
含む。特に、炭素数1〜4個の直鎖又は分枝鎖状アルキ
ルエステル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、n−ブチル又はイソブチルを挙げること
ができる。
ステルであればよい。アリール又はアルキルエステルを
含む。特に、炭素数1〜4個の直鎖又は分枝鎖状アルキ
ルエステル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、n−ブチル又はイソブチルを挙げること
ができる。
【0012】本発明結合体の抗腫瘍性物質残基Rは、ア
ルキル化剤系抗腫瘍性物質、代謝拮抗性抗腫瘍性物質又
は抗生物質系抗腫瘍性物質などの残基である。これらの
抗腫瘍性物質としては、例えば、5−フルオロウラシ
ル、5−アミノ−7−ヒドロキシ−1H−v−トリアゾ
ロ(4,5−d)ピリミジン、4−アミノ−N10−メチ
ルプテロイル−グルタミン酸、4−アミノプテロイル−
グルタミン酸、6−メルカプトプリン、5−〔ビス(2
−クロロエチル)アミノ〕−ウラシル、マイトマイシン
C、ブレオマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシ
ン、p−〔ビス(2−クロロエチル)アミノ〕−L−フ
ェニルアラニン又はそのエステル、N,N−ビス(2−
クロロエチル)−N1 ,O−プロピレン−燐酸エステル
−ジアミン、4−〔p−(ビス(2−クロロエチル)ア
ミノ)フェニル〕−酪酸又はそのエステル等を挙げるこ
とができる。
ルキル化剤系抗腫瘍性物質、代謝拮抗性抗腫瘍性物質又
は抗生物質系抗腫瘍性物質などの残基である。これらの
抗腫瘍性物質としては、例えば、5−フルオロウラシ
ル、5−アミノ−7−ヒドロキシ−1H−v−トリアゾ
ロ(4,5−d)ピリミジン、4−アミノ−N10−メチ
ルプテロイル−グルタミン酸、4−アミノプテロイル−
グルタミン酸、6−メルカプトプリン、5−〔ビス(2
−クロロエチル)アミノ〕−ウラシル、マイトマイシン
C、ブレオマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシ
ン、p−〔ビス(2−クロロエチル)アミノ〕−L−フ
ェニルアラニン又はそのエステル、N,N−ビス(2−
クロロエチル)−N1 ,O−プロピレン−燐酸エステル
−ジアミン、4−〔p−(ビス(2−クロロエチル)ア
ミノ)フェニル〕−酪酸又はそのエステル等を挙げるこ
とができる。
【0013】本発明結合体は工程(a)及び(b)によ
って調製することができる。れる。 (a)一般式(IIIb)の化合物に抗腫瘍性物質残基Rを
導入して一般式(II)の化合物を得る工程。
って調製することができる。れる。 (a)一般式(IIIb)の化合物に抗腫瘍性物質残基Rを
導入して一般式(II)の化合物を得る工程。
【0014】
【化10】
【0015】
【化11】
【0016】(b)一般式(II)の化合物から必要に応
じてアミノ保護基を除去して一般式(I)の化合物又は
そのエステルを得る工程。
じてアミノ保護基を除去して一般式(I)の化合物又は
そのエステルを得る工程。
【0017】工程(a)においては、一般式(IIIb)の
化合物と抗腫瘍性物質とを、有機溶媒(例えばジメチル
ホルムアミド)及び好ましくは塩基の存在下で−10〜
50℃好ましくは10〜30℃で、10〜120分間好
ましくは15〜60分間反応させ、一般式(II)の化合
物を得る。塩基としてはトリエチルアミンやピリジン等
が挙げられる。反応終了後、生成物をそのままか或いは
再結晶、蒸留、抽出、沈殿、洗浄、カラム分離、濃縮又
は冷凍乾燥等を用いて精製する。工程(b)で、一般式
(II)の化合物溶液をパラジウム炭素のアルコール溶液
に加え、−10〜120℃好ましくは−5〜100℃
で、10〜300分間好ましくは15〜240分間処理
する。冷却後、濾過液を濃縮し、結晶を得る。更にこの
結晶を再結晶又は溶媒で洗浄して純度の高い一般式
(I)の化合物を得る。更に、必要に応じて、一般式
(I)の化合物又はそのエステルのD型及びL型の分離
を、例えばクロマトグラフィー等によって行う。塩又は
エステル化して用いてもよい。
化合物と抗腫瘍性物質とを、有機溶媒(例えばジメチル
ホルムアミド)及び好ましくは塩基の存在下で−10〜
50℃好ましくは10〜30℃で、10〜120分間好
ましくは15〜60分間反応させ、一般式(II)の化合
物を得る。塩基としてはトリエチルアミンやピリジン等
が挙げられる。反応終了後、生成物をそのままか或いは
再結晶、蒸留、抽出、沈殿、洗浄、カラム分離、濃縮又
は冷凍乾燥等を用いて精製する。工程(b)で、一般式
(II)の化合物溶液をパラジウム炭素のアルコール溶液
に加え、−10〜120℃好ましくは−5〜100℃
で、10〜300分間好ましくは15〜240分間処理
する。冷却後、濾過液を濃縮し、結晶を得る。更にこの
結晶を再結晶又は溶媒で洗浄して純度の高い一般式
(I)の化合物を得る。更に、必要に応じて、一般式
(I)の化合物又はそのエステルのD型及びL型の分離
を、例えばクロマトグラフィー等によって行う。塩又は
エステル化して用いてもよい。
【0018】本発明結合体の例を示す。 (1)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウラ
シル−1−イル)−D,L−グリシン (2)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウラ
シル−1−イル)−D,L−グリシンアミド (3)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウラ
シル−1−イル)−D,L−グリシンメチルエステル (4)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウラ
シル−1−イル)−D,L−グリシンエチルエステル (5)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウラ
シル−1−イル)−D,L−グリシンプロピルエステル (6)L−フェニルアラニル−2−〔5−(ビス(2−
クロロエチル)アミノ)ウラシル〕−D,L−グリシン (7)L−フェニルアラニル−2−〔5−(ビス(2−
クロロエチル)アミノ〕ウラシル−D,L−グリシンメ
チルエステル (8)L−フェニルアラニル−2−〔5−(ビス(2−
クロロエチル)アミノ〕ウラシル−D,L−グリシンエ
チルエステル (9)L−フェニルアラニル−2−〔p−ビス(2−ク
ロロエチル)アミノ〕−L−フェニルアラニンメチルエ
ステル−2−イル)−D,L−グリシンエチルエステル (10)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウ
ラシル−1−イル)−L−グリシン (11)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウ
ラシル−1−イル)−D−グリシン。
シル−1−イル)−D,L−グリシン (2)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウラ
シル−1−イル)−D,L−グリシンアミド (3)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウラ
シル−1−イル)−D,L−グリシンメチルエステル (4)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウラ
シル−1−イル)−D,L−グリシンエチルエステル (5)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウラ
シル−1−イル)−D,L−グリシンプロピルエステル (6)L−フェニルアラニル−2−〔5−(ビス(2−
クロロエチル)アミノ)ウラシル〕−D,L−グリシン (7)L−フェニルアラニル−2−〔5−(ビス(2−
クロロエチル)アミノ〕ウラシル−D,L−グリシンメ
チルエステル (8)L−フェニルアラニル−2−〔5−(ビス(2−
クロロエチル)アミノ〕ウラシル−D,L−グリシンエ
チルエステル (9)L−フェニルアラニル−2−〔p−ビス(2−ク
ロロエチル)アミノ〕−L−フェニルアラニンメチルエ
ステル−2−イル)−D,L−グリシンエチルエステル (10)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウ
ラシル−1−イル)−L−グリシン (11)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウ
ラシル−1−イル)−D−グリシン。
【0019】一般式(IIIb) の化合物は、例えば、以下
の各工程(c)〜(e)によって調製することができ
る。 (c)式(V)の化合物の塩とカルボベンゾキシクロラ
イドとを反応させて式(IV)の化合物を得る工程。
の各工程(c)〜(e)によって調製することができ
る。 (c)式(V)の化合物の塩とカルボベンゾキシクロラ
イドとを反応させて式(IV)の化合物を得る工程。
【0020】
【化12】
【0021】
【化13】
【0022】L−フェニルアラニンアミド塩酸塩と炭酸
水素ナトリウムを水に溶解し、0〜30℃にてカルボベ
ンゾキシクロライドと有機溶媒を加えて攪拌し、1〜2
4時間好ましくは2〜8時間反応を行う。カルボベンゾ
キシクロライドと炭酸水素ナトリウムは追加してもよ
い。反応終了後、白色結晶を採取し、酢酸エチルで再結
晶化して式(IV)の化合物を得る。
水素ナトリウムを水に溶解し、0〜30℃にてカルボベ
ンゾキシクロライドと有機溶媒を加えて攪拌し、1〜2
4時間好ましくは2〜8時間反応を行う。カルボベンゾ
キシクロライドと炭酸水素ナトリウムは追加してもよ
い。反応終了後、白色結晶を採取し、酢酸エチルで再結
晶化して式(IV)の化合物を得る。
【0023】(d)式(IV)の化合物と一般式(VI)の
グリオキシル酸化合物とを反応させて一般式(IIIa)の
化合物を得る工程。
グリオキシル酸化合物とを反応させて一般式(IIIa)の
化合物を得る工程。
【0024】
【化14】
【0025】
【化15】
【0026】式(IV)の化合物を有機溶媒に溶解又は懸
濁し、0〜30℃で攪拌しながら一般式(VI)のグリオ
キシル酸化合物を加えて50〜240時間反応させる。
減圧濃縮して一般式(IIIa)の白色結晶化合物を得る。
濁し、0〜30℃で攪拌しながら一般式(VI)のグリオ
キシル酸化合物を加えて50〜240時間反応させる。
減圧濃縮して一般式(IIIa)の白色結晶化合物を得る。
【0027】(e)一般式(IIIa)の化合物と無水酢酸
とを反応させて一般式(IIIb) の化合物を得る工程。一
般式(IIIa)の化合物を0〜30℃で無水酢酸とピリジ
ン中で1〜48時間攪拌し、次に酢酸エチルで抽出す
る。この液を塩酸、水、炭酸水素ナトリウム水、蒸留
水、飽和食塩水等で洗浄する。その後濃縮して油状物質
を得る。これをシリカゲルクロマトグラフィーにて精製
し、次に再結晶化し、一般式(IIIb) の白色結晶化合物
を得る。
とを反応させて一般式(IIIb) の化合物を得る工程。一
般式(IIIa)の化合物を0〜30℃で無水酢酸とピリジ
ン中で1〜48時間攪拌し、次に酢酸エチルで抽出す
る。この液を塩酸、水、炭酸水素ナトリウム水、蒸留
水、飽和食塩水等で洗浄する。その後濃縮して油状物質
を得る。これをシリカゲルクロマトグラフィーにて精製
し、次に再結晶化し、一般式(IIIb) の白色結晶化合物
を得る。
【0028】本発明結合体は抗腫瘍剤を単独で用いる場
合や、抗腫瘍剤とフェニルアラニンとの混合物を用いる
場合と比較して、抗腫瘍効果が向上する。また、本発明
結合体は本発明結合体に含まれる抗腫瘍剤を単独で用い
る場合よりも急性毒性が低下する。
合や、抗腫瘍剤とフェニルアラニンとの混合物を用いる
場合と比較して、抗腫瘍効果が向上する。また、本発明
結合体は本発明結合体に含まれる抗腫瘍剤を単独で用い
る場合よりも急性毒性が低下する。
【0029】本発明結合体は、例えばシロップ、注射
剤、軟膏、錠剤等にすることができる。本発明結合体を
0.1〜99.5重量%、好ましくは1〜90重量%含
有させることができる。本発明結合体の製剤は、経口又
は非経口的に投与することができる。投与量は、投与方
法及び治療の程度により、更に含有させる抗腫瘍性物質
によっても異なるが、大略は次の通りである。即ち、経
口投与では1日当り本発明結合体を100〜1000mg
/kg、非経口投与では1日当り5〜500mg/kgを1〜
4回に分けて投与する。
剤、軟膏、錠剤等にすることができる。本発明結合体を
0.1〜99.5重量%、好ましくは1〜90重量%含
有させることができる。本発明結合体の製剤は、経口又
は非経口的に投与することができる。投与量は、投与方
法及び治療の程度により、更に含有させる抗腫瘍性物質
によっても異なるが、大略は次の通りである。即ち、経
口投与では1日当り本発明結合体を100〜1000mg
/kg、非経口投与では1日当り5〜500mg/kgを1〜
4回に分けて投与する。
【0030】
【実施例】実施例に記載の理化学的データは次の方法で
測定した。 (1)元素分析法 柳本MT3型元素自動分析器によって、分解ガスを熱伝
導度型検出器(TCD)により検出した。 (2)旋光度 日本分光社製自動旋光計DIP−360により、本発明
結合体の溶液で旋光度を測定し〔α〕D を求めた。 (3)NMR 日本電子社製JNM−GSX500を用いた。 (4)赤外線吸収スペクトル 日本分光社製A−202装置により、KBr錠剤法によ
って赤外線吸収スペクトルを測定し、νmax を求めた。 (5)薄層クロマトグラフィー ヘキサン−酢酸エチル系、ブタノール−酢酸−ビリジン
−蒸留水系及び5%メタノール−ジクロロメタン系でR
f値を求めた。 (6)融点 融点は柳本微量融点測定装置(DSC)法により測定し
た。
測定した。 (1)元素分析法 柳本MT3型元素自動分析器によって、分解ガスを熱伝
導度型検出器(TCD)により検出した。 (2)旋光度 日本分光社製自動旋光計DIP−360により、本発明
結合体の溶液で旋光度を測定し〔α〕D を求めた。 (3)NMR 日本電子社製JNM−GSX500を用いた。 (4)赤外線吸収スペクトル 日本分光社製A−202装置により、KBr錠剤法によ
って赤外線吸収スペクトルを測定し、νmax を求めた。 (5)薄層クロマトグラフィー ヘキサン−酢酸エチル系、ブタノール−酢酸−ビリジン
−蒸留水系及び5%メタノール−ジクロロメタン系でR
f値を求めた。 (6)融点 融点は柳本微量融点測定装置(DSC)法により測定し
た。
【0031】実施例1 (1)カルボベンゾキシ−L−フェニルアラニンアミド
(IV)の合成
(IV)の合成
【0032】
【化16】
【0033】L−フェニルアラニンアミド塩酸塩(V)
1.00g(5.0ミリモル,1.0当量)と炭酸水素
ナトリウム1.09g(13.0ミリモル,2.6当
量)とを蒸留水40mlに溶解した。この溶液を室温で攪
拌しながらカルボベンゾキシクロライド0.72g
(4.2ミリモル,0.84当量)とジクロロメタン2
5mlを加えた。2時間後に更にカルボベンゾキシクロラ
イド0.72g(4.2ミリモル,0.84当量)と炭
酸水素ナトリウム0.55g(6.5ミリモル,1.3
当量)を加えた。攪拌し続けるとジクロロメタン層に白
色結晶が析出した。これにジクロロメタンを足して結晶
を完全に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム液でジクロロ
メタンを洗った。ジクロロメタン層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した後、減圧濃縮し、ジクロロメタン−ヘキサ
ンで再結晶化し、白色の化合物(IV)1.46gを得
た。生成物の理化学的データは以下のとおりである。
1.00g(5.0ミリモル,1.0当量)と炭酸水素
ナトリウム1.09g(13.0ミリモル,2.6当
量)とを蒸留水40mlに溶解した。この溶液を室温で攪
拌しながらカルボベンゾキシクロライド0.72g
(4.2ミリモル,0.84当量)とジクロロメタン2
5mlを加えた。2時間後に更にカルボベンゾキシクロラ
イド0.72g(4.2ミリモル,0.84当量)と炭
酸水素ナトリウム0.55g(6.5ミリモル,1.3
当量)を加えた。攪拌し続けるとジクロロメタン層に白
色結晶が析出した。これにジクロロメタンを足して結晶
を完全に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム液でジクロロ
メタンを洗った。ジクロロメタン層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した後、減圧濃縮し、ジクロロメタン−ヘキサ
ンで再結晶化し、白色の化合物(IV)1.46gを得
た。生成物の理化学的データは以下のとおりである。
【0034】収率:99.0% 融点:160.1〜162.1℃ 元素分析(%): 実測値:C,68.32;H,5.93;N,9.38 計算値(C17H18N2 O3 に対して): C,68.44;H,6.08;N,9.39 〔α〕D :−5.55°(c 1.0,CH3 OH)1 H−NMR(CDCl3 ); δ3.05(dd,1H,J=13.8Hz,7.3H
z)フェニルアラニルCH2 δ3.13(dd,1H,J=13.8Hz,7.3H
z)フェニルアラニルCH2 δ4.30(m,1H)NCHCO δ5.09(S,2H)φ−CH2 O δ5.35(br,2H)CONH2 δ5.66(br,1H)CONH2 IR(KBr)νmax :3425m,3210s,16
90m,1660s(アミド基) Rf:0.42 5%メタノール−ジクロロメタン (リンモリブデン酸試薬 UV+)
z)フェニルアラニルCH2 δ3.13(dd,1H,J=13.8Hz,7.3H
z)フェニルアラニルCH2 δ4.30(m,1H)NCHCO δ5.09(S,2H)φ−CH2 O δ5.35(br,2H)CONH2 δ5.66(br,1H)CONH2 IR(KBr)νmax :3425m,3210s,16
90m,1660s(アミド基) Rf:0.42 5%メタノール−ジクロロメタン (リンモリブデン酸試薬 UV+)
【0035】(2)N−カルボベンゾキシ−L−フェニ
ルアラニル−D,L−2−ヒドロキシグリシンベンジル
エステル(IIIa−1)の合成
ルアラニル−D,L−2−ヒドロキシグリシンベンジル
エステル(IIIa−1)の合成
【0036】
【化17】
【0037】カルボベンゾキシフェニルアラニンアミド
(IV)2.81g(9.4ミリモル,1.0当量)のジ
クロロメタン懸濁液中に、室温で攪拌しながらベンジル
グリオキシル酸1.93g(11.8ミリモル,1.2
5当量)を加え、約160時間反応させた。得られた反
応懸濁液を減圧濃縮し、析出した白色結晶を得た。これ
をジクロロメタン−ヘキサンで洗いながら吸引濾過し、
次に乾燥して化合物(IIIa−1)3.78gを得た。
(IV)2.81g(9.4ミリモル,1.0当量)のジ
クロロメタン懸濁液中に、室温で攪拌しながらベンジル
グリオキシル酸1.93g(11.8ミリモル,1.2
5当量)を加え、約160時間反応させた。得られた反
応懸濁液を減圧濃縮し、析出した白色結晶を得た。これ
をジクロロメタン−ヘキサンで洗いながら吸引濾過し、
次に乾燥して化合物(IIIa−1)3.78gを得た。
【0038】収率:86.8% 融点:120.6〜127.7℃ 元素分析(%): 実測値:C,67.00;H,5.66;N,6.77 計算値(C26H26N2 O6 に対して): C,67.52;H,5.67;N,6.06 〔α〕D :−13.0°(c 1.0,CH3 OH)1 H−NMR(CDCl3 ): δ3.06(m,2H)フェニルアラニルCH2 δ3.86(d,0.5H)OH δ3.97(d,0.5H)OH δ4.43(m,1H)φ−CH2 −CH δ5.06(m,2H)Z基 CH2 δ5.20(m,2H)ベンジルエステル CH2 δ5.49(t,2H)グリシル CH δ7.1〜7.4(m,15H)芳香環 IR(KBr)νmax :3420m(NH),3310
s(NH),1750m(COO),1695m,16
60s(CONH) Rf:0.45 5%メタノール−ジクロロメタン (リンモリブデン酸試薬 UV+)
s(NH),1750m(COO),1695m,16
60s(CONH) Rf:0.45 5%メタノール−ジクロロメタン (リンモリブデン酸試薬 UV+)
【0039】(3)N−カルボベンゾキシ−L−フェニ
ルアラニル−D,L−2−アセトキシグリシンベンジル
エステル(IIIb−1)の合成
ルアラニル−D,L−2−アセトキシグリシンベンジル
エステル(IIIb−1)の合成
【0040】
【化18】
【0041】N−カルボベンゾキシ−L−フェニルアラ
ニン−D,L−2−ヒドロキシグリシンベンジルエステ
ル(IIIa−1)4.82g(10.4ミリモル)を室温
で無水酢酸50.0mlとピリジン36.5mlに溶解し、
約24時間攪拌した。薄層クロマトグラフィーで反応が
完結したことを確認した後、100mlの酢酸エチルで抽
出し、この有機層を100mlの蒸留水で3回、次に10
0mlの飽和食塩水で2回洗浄した。この洗浄有機層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、黄色油状物
5.64gを得た。この油状物をn−ヘキサン/酢酸エ
チル(2/1)によるシリカゲルクロマトグラフィーを
用いて精製し、酢酸エチル−n−ヘキサンで再結晶して
化合物(IIIb−1)1.31gを得た。
ニン−D,L−2−ヒドロキシグリシンベンジルエステ
ル(IIIa−1)4.82g(10.4ミリモル)を室温
で無水酢酸50.0mlとピリジン36.5mlに溶解し、
約24時間攪拌した。薄層クロマトグラフィーで反応が
完結したことを確認した後、100mlの酢酸エチルで抽
出し、この有機層を100mlの蒸留水で3回、次に10
0mlの飽和食塩水で2回洗浄した。この洗浄有機層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、黄色油状物
5.64gを得た。この油状物をn−ヘキサン/酢酸エ
チル(2/1)によるシリカゲルクロマトグラフィーを
用いて精製し、酢酸エチル−n−ヘキサンで再結晶して
化合物(IIIb−1)1.31gを得た。
【0042】収率:34.0% 融点:112.5〜114.0℃ 元素分析(%): 実測値:C,66.63;H,5.52;N,5.68 計算値(C28H28N2 O7 に対して): C,66.66;H,5.59;N,5.55 〔α〕D :−7.0°(c 1.0,CH3 OH)1 H−NMR(CDCl3 ): δ2.05(s,3H)アセチルCH3 δ3.07(m,2H)フェニルアラニルCH2 δ4.46(m,1H)フェニルアラニルN−CHCO δ5.06(m,2H)Z基CH2 δ5.19(m,2H)ベンジルエステルCH2 δ6.37(d,1H)グリシルCH δ7.1〜7.4(m,15H)芳香環 IR(KBr)νmax :3300s(NH),3060
w,3030w,2973w,1770s,1740
s,1695s,1665s Rf:0.42 ヘキサン:酢酸エチル=2:1 (リンモリブデン酸試薬 UV+)
w,3030w,2973w,1770s,1740
s,1695s,1665s Rf:0.42 ヘキサン:酢酸エチル=2:1 (リンモリブデン酸試薬 UV+)
【0043】(4)N−カルボベンゾキシ─L─フェニ
ルアラニル─2(5─フルオロウラシル−1−イル−
D,L−グリシンベンジルエステル(II−1)の合成
ルアラニル─2(5─フルオロウラシル−1−イル−
D,L−グリシンベンジルエステル(II−1)の合成
【0044】
【化19】
【0045】N−カルボベンゾキシ−L−フェニルアラ
ニル−D,L−2−アセトキシグリシンベンジルエステ
ル(IIIb−1)0.25g(0.5ミリモル,1.0当
量)と73.5mgの5−フルオロウラシル(0.57ミ
リモル,1.13当量)をジメチルホルムアミド1.0
mlに室温で溶解し、0.51gのトリエチルアミン
(5.0ミリモル,10.0当量)を加えて約20分間
攪拌した。薄層クロマトグラフィーで反応が完結したこ
とを確認した後、この反応液を減圧濃縮し、50mlの酢
酸エチルで抽出した。その有機層を20mlの蒸留水及び
40mlの飽和食塩水で洗浄した。洗浄層を無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、減圧濃縮し、酢酸エチル−n−ヘキサ
ンで再結晶して化合物(II−1)0.16gを得た。
ニル−D,L−2−アセトキシグリシンベンジルエステ
ル(IIIb−1)0.25g(0.5ミリモル,1.0当
量)と73.5mgの5−フルオロウラシル(0.57ミ
リモル,1.13当量)をジメチルホルムアミド1.0
mlに室温で溶解し、0.51gのトリエチルアミン
(5.0ミリモル,10.0当量)を加えて約20分間
攪拌した。薄層クロマトグラフィーで反応が完結したこ
とを確認した後、この反応液を減圧濃縮し、50mlの酢
酸エチルで抽出した。その有機層を20mlの蒸留水及び
40mlの飽和食塩水で洗浄した。洗浄層を無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、減圧濃縮し、酢酸エチル−n−ヘキサ
ンで再結晶して化合物(II−1)0.16gを得た。
【0046】収率:53.1% 融点:170.3〜175.0℃ 元素分析(%): 実測値:C,62.68;H,4.68;N,9.76 計算値(C30H27N4 O7 Fに対して): C,62.71;H,4.74;N,9.75 〔α〕D :−7.0°(c 1.0,CH3 OH)1 H−NMR(CDCl3 ): δ2.8〜3.0(m,1.5H)ジアステレオメリッ
クフェニルアラニルCH2 δ3.12(dd,0.5H,J=13.8,5.9H
z) δ4.67(d,0.5H,J=7.3Hz)フェニル
アラニルCHCO δ4.73(d,0.5H,J=6.4Hz)フェニル
アラニルCHCO δ4.9〜5.2(m,4H)ベンジルCH2 δ5.51(d,0.5H) δ5.57(d,0.5H) δ5.80(d,0.5H)グリシルCH δ5.84(d,0.5H)グリシルCH δ7.0〜7.3(m,15H)芳香環 δ7.50(d,0.5H,J=5.5Hz)ウラシル
6H δ7.60(d,0.5H,J=5.5Hz)ウラシル
6H δ9.19(br,0.5H)ウラシル3NH δ9.66(br,0.5H)ウラシル3NH IR(KBr)νmax : 3405m,3300s,3160m,3140m, 1760s,1700s,1660s
クフェニルアラニルCH2 δ3.12(dd,0.5H,J=13.8,5.9H
z) δ4.67(d,0.5H,J=7.3Hz)フェニル
アラニルCHCO δ4.73(d,0.5H,J=6.4Hz)フェニル
アラニルCHCO δ4.9〜5.2(m,4H)ベンジルCH2 δ5.51(d,0.5H) δ5.57(d,0.5H) δ5.80(d,0.5H)グリシルCH δ5.84(d,0.5H)グリシルCH δ7.0〜7.3(m,15H)芳香環 δ7.50(d,0.5H,J=5.5Hz)ウラシル
6H δ7.60(d,0.5H,J=5.5Hz)ウラシル
6H δ9.19(br,0.5H)ウラシル3NH δ9.66(br,0.5H)ウラシル3NH IR(KBr)νmax : 3405m,3300s,3160m,3140m, 1760s,1700s,1660s
【0047】(5)L−フェニルアラニル−2−(5−
フルオロウラシル−1−イル)−D,L−グリシン(I
−1)の合成
フルオロウラシル−1−イル)−D,L−グリシン(I
−1)の合成
【0048】
【化20】
【0049】10%パラジウム炭素246.5mgに0℃
下でメタノールを少量ずつ加えた。これに、N−カルボ
ベンゾキシ−L−フェニルアラニル−2−(5−フルオ
ロウラシル−1−イル)−D,L−グリシンベンジルエ
ステル(II−1)0.29g(0.5ミリモル)をメタ
ノールに溶解しシクロヘキセンを加えた溶液を0℃下で
少量ずつ加え、70〜80℃で約20分間加熱還流し
た。薄層クロマトグラフィーで反応が完結したことを確
認した後、反応液をメタノールで希釈し、ひだ折り濾紙
にて濾過した。濾過液を減圧濃縮して白色結晶を得た。
これを酢酸エチルで洗浄して化合物(I−1)0.16
gを得た。
下でメタノールを少量ずつ加えた。これに、N−カルボ
ベンゾキシ−L−フェニルアラニル−2−(5−フルオ
ロウラシル−1−イル)−D,L−グリシンベンジルエ
ステル(II−1)0.29g(0.5ミリモル)をメタ
ノールに溶解しシクロヘキセンを加えた溶液を0℃下で
少量ずつ加え、70〜80℃で約20分間加熱還流し
た。薄層クロマトグラフィーで反応が完結したことを確
認した後、反応液をメタノールで希釈し、ひだ折り濾紙
にて濾過した。濾過液を減圧濃縮して白色結晶を得た。
これを酢酸エチルで洗浄して化合物(I−1)0.16
gを得た。
【0050】収率:89.6% 融点:197.3〜201.3℃ 元素分析(%): 実測値:C,48.8;H,4.5;N,14.8 計算値(C15H15O5 N4 F・H2 Oに対して): C,48.9;H,4.7;N,15.2 〔α〕D :11.9°(c 2.0,CH3 OH)1 H−NMR(D2 O): δ2.93〜2.97(dd,2H) ジアステレオメリックフェニルアラニンCH2 δ3.20〜3.29(dd,2H) ジアステレオメリックフェニルアラニンCH2 δ4.26〜4.33(m,2H) δ5.79(s,1H)グリシルCH δ5.90(s,1H)グリシルCH δ7.0〜7.3(m,10H)芳香環 δ7.55(d,1H,J=6Hz)ウラシル6H δ7.85(d,1H,J=6Hz)ウラシル6H IR(KBr)νmax : 3400m,3170m,3030m,2800m, 1690s,1500m,1370s,1240s Rf:0.62,0.57 ブタノール:酢酸:ピリジン:蒸留水=4:1:1:2 (ニンヒドリン試薬 UV+)
【0051】実施例1(4)及び(5)の操作を繰り返
すが、5−フルオロウラシルの代わりに、5−〔ビス
(2−クロロエチル)アミノ〕ウラシルを用いてL−フ
ェニルアラニル−2−〔5−(ビス(2−クロロエチ
ル)アミノ)ウラシル−1−イル〕−D,L−グリシン
を収率45%で得た。元素分析の結果は以下のとおりで
あった。 実測値:C48.01,H4.73,N15.02 計算値(C19H23O5 N5 Cl2 に対して): C48.32,H4.91,N14.83
すが、5−フルオロウラシルの代わりに、5−〔ビス
(2−クロロエチル)アミノ〕ウラシルを用いてL−フ
ェニルアラニル−2−〔5−(ビス(2−クロロエチ
ル)アミノ)ウラシル−1−イル〕−D,L−グリシン
を収率45%で得た。元素分析の結果は以下のとおりで
あった。 実測値:C48.01,H4.73,N15.02 計算値(C19H23O5 N5 Cl2 に対して): C48.32,H4.91,N14.83
【0052】実施例2 (1)N−カルボベンゾキシ−L−フェニルアラニル−
D,L−2−ヒドロキシグリシンエチルエステル(IIIa
−2)の合成
D,L−2−ヒドロキシグリシンエチルエステル(IIIa
−2)の合成
【0053】
【化21】
【0054】実施例1(1)で調製したカルボベンゾキ
シフェニルアラニンアミド(IV)0.94g(3.1ミ
リモル,1.0当量)のジクロロメタン懸濁液中に、室
温で攪拌しながら0.40gのエチルグリオキシル酸
(3.9ミリモル,1.25当量)を加えた後、約16
0時間攪拌した。懸濁液を減圧濃縮し、析出した白色結
晶を得た。これをジクロロメタン−ヘキサンで洗いなが
ら吸引濾過し、乾燥して化合物(IIIa−2)3.78g
を得た。
シフェニルアラニンアミド(IV)0.94g(3.1ミ
リモル,1.0当量)のジクロロメタン懸濁液中に、室
温で攪拌しながら0.40gのエチルグリオキシル酸
(3.9ミリモル,1.25当量)を加えた後、約16
0時間攪拌した。懸濁液を減圧濃縮し、析出した白色結
晶を得た。これをジクロロメタン−ヘキサンで洗いなが
ら吸引濾過し、乾燥して化合物(IIIa−2)3.78g
を得た。
【0055】収率:77.6% 融点:143.7〜148.7℃ 元素分析(%): 実測値:C,61.60;H,5.72;N,7.02 計算値(C21H24N2 O6 に対して): C,62.99;H,6.04;N,7.00 〔α〕D :6.85°(c 1,DMSO)1 H−NMR(d6 −DMSO): δ1.19(t,3H,J=6.91)エチルエステル
CH3 δ2.74(m,1H)フェニルアラニルCH2 δ2.98(m,1H)フェニルアラニルCH2 δ4.13(m,2H)エチルエステルCH2 δ4.31(m,1H)フェニルアラニルCH δ4.93(d,2H,J=3.33)Z基CH2 δ5.49(t,2H)グリシルCH δ6.60(d,0.5H,J=6.67)OH δ6.68(d,0.5H,J=6.67)OH δ7.19〜7.34(m,10H)芳香環 IR(KBr)νmax : 3300s,3060m,3030m,2950w, 1747s,1685s,1658s,1530s Rf:0.32 5%メタノール−ジクロロメタン (リンモリブデン酸試薬 UV+)
CH3 δ2.74(m,1H)フェニルアラニルCH2 δ2.98(m,1H)フェニルアラニルCH2 δ4.13(m,2H)エチルエステルCH2 δ4.31(m,1H)フェニルアラニルCH δ4.93(d,2H,J=3.33)Z基CH2 δ5.49(t,2H)グリシルCH δ6.60(d,0.5H,J=6.67)OH δ6.68(d,0.5H,J=6.67)OH δ7.19〜7.34(m,10H)芳香環 IR(KBr)νmax : 3300s,3060m,3030m,2950w, 1747s,1685s,1658s,1530s Rf:0.32 5%メタノール−ジクロロメタン (リンモリブデン酸試薬 UV+)
【0056】(2)N−カルボベンゾキシ−L−フェニ
ルアラニル−D,L−2−アセトキシグリシンエチルエ
ステル(IIIb−2)の合成
ルアラニル−D,L−2−アセトキシグリシンエチルエ
ステル(IIIb−2)の合成
【0057】
【化22】
【0058】N−カルボベンゾキシ−L−フェニルアラ
ニン−D,L−2−ヒドロキシグリシンエチルエステル
(IIIa−2)2.65g(6.6ミリモル)を室温で無
水酢酸31.8mlとピリジン23.2mlに溶解し、約3
時間攪拌した。薄層クロマトグラフィーで反応が完結し
たことを確認した後、反応液を70mlの酢酸エチルで抽
出し、有機層を70mlの蒸留水で3回、そして70mlの
飽和食塩水で2回洗浄した。洗浄有機層を無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、減圧濃縮し、黄色油状物2.31gを
得た。この油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(n
−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製し、次に再結
晶(酢酸エチル−ヘキサン)して化合物(IIIb−2)
1.18gを得た。
ニン−D,L−2−ヒドロキシグリシンエチルエステル
(IIIa−2)2.65g(6.6ミリモル)を室温で無
水酢酸31.8mlとピリジン23.2mlに溶解し、約3
時間攪拌した。薄層クロマトグラフィーで反応が完結し
たことを確認した後、反応液を70mlの酢酸エチルで抽
出し、有機層を70mlの蒸留水で3回、そして70mlの
飽和食塩水で2回洗浄した。洗浄有機層を無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、減圧濃縮し、黄色油状物2.31gを
得た。この油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(n
−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製し、次に再結
晶(酢酸エチル−ヘキサン)して化合物(IIIb−2)
1.18gを得た。
【0059】収率:40.3% 融点:141.5〜147.0℃ 元素分析(%): 実測値:C,62.13;H,5.65;N,6.32 計算値(C23H26N2 O7 に対して): C,62.43;H,5.92;N,6.33 〔α〕D :23.55°(c 1,CHCl3 )1 H−NMR(CDCl3 ): δ1.27(t,3H,J=7.10)エチルエステル
CH3 δ2.08(s,1H)アセチルCH δ3.11(m,2H)フェニルアラニルCH2 δ4.22(m,2H)エチルエステルCH2 δ4.49(br,1H)フェニルアラニルCHCO δ5.09(s,2H)Z基CH2 δ5.23(br,1H)フェニルアラニルCONH δ6.32(d,1H,J=9.16)グリシルCH δ7.16〜7.37(m,10H)芳香環 IR(KBr)νmax : 3300s,3050w,3030w,2960m, 1735s,1690m,1660s,1540m Rf:0.54 ヘキサン:酢酸エチル=1:1 (リンモリブデン酸試薬 UV+)
CH3 δ2.08(s,1H)アセチルCH δ3.11(m,2H)フェニルアラニルCH2 δ4.22(m,2H)エチルエステルCH2 δ4.49(br,1H)フェニルアラニルCHCO δ5.09(s,2H)Z基CH2 δ5.23(br,1H)フェニルアラニルCONH δ6.32(d,1H,J=9.16)グリシルCH δ7.16〜7.37(m,10H)芳香環 IR(KBr)νmax : 3300s,3050w,3030w,2960m, 1735s,1690m,1660s,1540m Rf:0.54 ヘキサン:酢酸エチル=1:1 (リンモリブデン酸試薬 UV+)
【0060】(3)N−カルボベンゾキシ−L−フェニ
ルアラニル−2(5−フルオロウラシル−1−イル)−
D,L−グリシンエチルエステル(II−2)の合成
ルアラニル−2(5−フルオロウラシル−1−イル)−
D,L−グリシンエチルエステル(II−2)の合成
【0061】
【化23】
【0062】N−カルボベンゾキシ−L−フェニルアラ
ニル−D,L−2−アセトキシグリシンエチルエステル
(IIIb−2)0.47g(1.1ミリモル,1.0当
量)と5−フルオロウラシル0.15g(1.20ミリ
モル,1.13当量)をジメチルホルムアミド2.2ml
に室温で溶解し、1.06gのトリエチルアミン(1
0.5ミリモル,10.0当量)を加えて室温で約20
分間攪拌した。薄層クロマトグラフィーで反応が完結し
たことを確認した後、この反応液を減圧濃縮し、100
mlの酢酸エチルで抽出した。抽出有機層を40mlの蒸留
水及び80mlの飽和食塩水で洗浄した。洗浄した有機層
を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮し、再結
晶(酢酸エチル−ヘキサン)して化合物(II−2)0.
54gを得た。
ニル−D,L−2−アセトキシグリシンエチルエステル
(IIIb−2)0.47g(1.1ミリモル,1.0当
量)と5−フルオロウラシル0.15g(1.20ミリ
モル,1.13当量)をジメチルホルムアミド2.2ml
に室温で溶解し、1.06gのトリエチルアミン(1
0.5ミリモル,10.0当量)を加えて室温で約20
分間攪拌した。薄層クロマトグラフィーで反応が完結し
たことを確認した後、この反応液を減圧濃縮し、100
mlの酢酸エチルで抽出した。抽出有機層を40mlの蒸留
水及び80mlの飽和食塩水で洗浄した。洗浄した有機層
を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮し、再結
晶(酢酸エチル−ヘキサン)して化合物(II−2)0.
54gを得た。
【0063】収率:90.7% 融点:98.0〜102.3℃ 元素分析(%): 実測値:C,57.98;H,4.94;N,10.5
6 計算値(C25H25N4 O7 Fに対して): C,58.59;H,4.92;N,10.93 〔α〕D :−10.32°(c 2,CHOH)1 H−NMR(CDCl3 ): δ1.19(t,1.5H,J=7.11)エチルエス
テルCH3 δ1.25(t,1.5H,J=7.11)エチルエス
テルCH3 δ3.01(m,1.5H)フェニルアラニルCH2 δ3.15(dd,0.5H,J=13.75,5.9
6Hz)フェニルアラニルCH2 δ4.24(m,2H)エチルエステルCH2 δ4.67(d,0.5H,J=7.3Hz)フェニル
アラニルCHCO δ4.73(d,0.5H,J=6.4Hz)フェニル
アラニルCHCO δ5.05(m,2H)Z基CH2 δ5.63(d,0.5H,J=8.25Hz)フェニ
ルアラニルCONH δ5.70(d,0.5H,J=8.25Hz)フェニ
ルアラニルCONH δ5.78(d,0.5H,J=7.33Hz)グリシ
ルCH δ5.83(d,0.5H,J=7.33Hz)グリシ
ルCH δ7.05〜7.31(m,10H)芳香環 δ7.56(d,0.5H,J=5.04Hz)ウラシ
ルCH δ7.65(d,0.5H,J=5.04Hz)ウラシ
ルCH δ9.70(br,0.5H)ウラシルNH δ10.0(br,0.5H)ウラシルNH IR(KBr)νmax : 3300s,3050m,3020m,1750s, 1700s,1660s,1510m Rf:0.26 ヘキサン:酢酸エチル=1:1 (リンモリブデン酸試薬 UV+)
6 計算値(C25H25N4 O7 Fに対して): C,58.59;H,4.92;N,10.93 〔α〕D :−10.32°(c 2,CHOH)1 H−NMR(CDCl3 ): δ1.19(t,1.5H,J=7.11)エチルエス
テルCH3 δ1.25(t,1.5H,J=7.11)エチルエス
テルCH3 δ3.01(m,1.5H)フェニルアラニルCH2 δ3.15(dd,0.5H,J=13.75,5.9
6Hz)フェニルアラニルCH2 δ4.24(m,2H)エチルエステルCH2 δ4.67(d,0.5H,J=7.3Hz)フェニル
アラニルCHCO δ4.73(d,0.5H,J=6.4Hz)フェニル
アラニルCHCO δ5.05(m,2H)Z基CH2 δ5.63(d,0.5H,J=8.25Hz)フェニ
ルアラニルCONH δ5.70(d,0.5H,J=8.25Hz)フェニ
ルアラニルCONH δ5.78(d,0.5H,J=7.33Hz)グリシ
ルCH δ5.83(d,0.5H,J=7.33Hz)グリシ
ルCH δ7.05〜7.31(m,10H)芳香環 δ7.56(d,0.5H,J=5.04Hz)ウラシ
ルCH δ7.65(d,0.5H,J=5.04Hz)ウラシ
ルCH δ9.70(br,0.5H)ウラシルNH δ10.0(br,0.5H)ウラシルNH IR(KBr)νmax : 3300s,3050m,3020m,1750s, 1700s,1660s,1510m Rf:0.26 ヘキサン:酢酸エチル=1:1 (リンモリブデン酸試薬 UV+)
【0064】(4)L−フェニルアラニル−2(5−フ
ルオロウラシル−1−イル)−D,L−グリシンエチル
エステル(I−2)の合成
ルオロウラシル−1−イル)−D,L−グリシンエチル
エステル(I−2)の合成
【0065】
【化24】
【0066】10%パラジウム炭素98.6mgに0℃下
で0.1N塩酸−メタノール溶液を少量ずつ加えた。こ
れに、N−カルボベンゾキシ−L−フェニルアラニル−
2(5−フルオロウラシル−1−イル)−D,L−グリ
シンエチルエステル(II−2)0.10g(0.2ミリ
モル)の0.1N塩酸−メタノール(全量で4.7ml)
溶液を0℃下で少量ずつ加え、H2 気流下にて室温で3
時間攪拌した。薄層クロマトグラフィーで反応が完結し
たことを確認した後、反応液をメタノールで希釈し、ひ
だ折り濾紙にて濾過した。この濾液を減圧濃縮して白色
結晶を得た。これをジエチルエーテルで洗浄し、結晶を
濾過し、化合物(I−2)65.4gを得た。
で0.1N塩酸−メタノール溶液を少量ずつ加えた。こ
れに、N−カルボベンゾキシ−L−フェニルアラニル−
2(5−フルオロウラシル−1−イル)−D,L−グリ
シンエチルエステル(II−2)0.10g(0.2ミリ
モル)の0.1N塩酸−メタノール(全量で4.7ml)
溶液を0℃下で少量ずつ加え、H2 気流下にて室温で3
時間攪拌した。薄層クロマトグラフィーで反応が完結し
たことを確認した後、反応液をメタノールで希釈し、ひ
だ折り濾紙にて濾過した。この濾液を減圧濃縮して白色
結晶を得た。これをジエチルエーテルで洗浄し、結晶を
濾過し、化合物(I−2)65.4gを得た。
【0067】収率:72.4% 融点:174.0〜185.3℃ 元素分析(%): 実測値:C,45.72;H,4.66;N,12.4
1 計算値(C17H19O5 N4 F・2HClに対して): C,45.25;H,4.69;N,12.41 〔α〕D :27.03°(c 1,CH3 OH)1 H−NMR(D2 O): δ1.31(t,1.5H,J=7.10Hz)エチル
エステルCH3 δ1.36(t,1.5H,J=7.10Hz)エチル
エステルCH3 δ3.12(dd,0.5H,J=13.29,10.
54Hz)フェニルアラニルCH2 δ3.38(m,1H)フェニルアラニルCH2 δ3.47(dd,0.5H,J=13.29,5.5
0Hz)フェニルアラニルCH2 δ4.37(m,2H)エチルエステルCH2 δ4.47(m,1H)フェニルアラニルCHCO δ6.36(d,1H,J=7.33Hz)グリシルC
H δ7.26〜7.54(m,5H)芳香環 δ7.90(d,0.5H,J=5.5Hz)ウラシル
CH δ8.05(d,0.5H,J=5.5Hz)ウラシル
CH IR(KBr)νmax : 3420m,3180m,3020s,1705s, 1530m,1495m,1470m Rf:0.24 5%メタノール−ジクロロメタン (リンモリブデン酸試薬 UV+)
1 計算値(C17H19O5 N4 F・2HClに対して): C,45.25;H,4.69;N,12.41 〔α〕D :27.03°(c 1,CH3 OH)1 H−NMR(D2 O): δ1.31(t,1.5H,J=7.10Hz)エチル
エステルCH3 δ1.36(t,1.5H,J=7.10Hz)エチル
エステルCH3 δ3.12(dd,0.5H,J=13.29,10.
54Hz)フェニルアラニルCH2 δ3.38(m,1H)フェニルアラニルCH2 δ3.47(dd,0.5H,J=13.29,5.5
0Hz)フェニルアラニルCH2 δ4.37(m,2H)エチルエステルCH2 δ4.47(m,1H)フェニルアラニルCHCO δ6.36(d,1H,J=7.33Hz)グリシルC
H δ7.26〜7.54(m,5H)芳香環 δ7.90(d,0.5H,J=5.5Hz)ウラシル
CH δ8.05(d,0.5H,J=5.5Hz)ウラシル
CH IR(KBr)νmax : 3420m,3180m,3020s,1705s, 1530m,1495m,1470m Rf:0.24 5%メタノール−ジクロロメタン (リンモリブデン酸試薬 UV+)
【0068】実施例3 (1)N−カルボベンゾキシ−L−フェニルアラニル−
2〔p−(ビス(2−クロロエチル)アミノ)−L−フ
ェニルアラニンメチルエステル−2−イル〕−D,L−
グリシンエチルエステル(II−3)の合成
2〔p−(ビス(2−クロロエチル)アミノ)−L−フ
ェニルアラニンメチルエステル−2−イル〕−D,L−
グリシンエチルエステル(II−3)の合成
【0069】
【化25】
【0070】実施例2(2)で得た化合物(IIIb−2)
に、実施例2(3)と同様の方法により、メルファラン
メチルエステル〔p−(ビス(2−クロロエチルアミ
ノ)−L−フェニルアラニンメチルエステル〕を反応さ
せて化合物(II−3)を得た。メルファランメチルエス
テルを炭酸水素ナトリウム(2.2当量)溶液で処理し
て塩酸塩を外し、ジクロロメタンで抽出したものを用い
た。
に、実施例2(3)と同様の方法により、メルファラン
メチルエステル〔p−(ビス(2−クロロエチルアミ
ノ)−L−フェニルアラニンメチルエステル〕を反応さ
せて化合物(II−3)を得た。メルファランメチルエス
テルを炭酸水素ナトリウム(2.2当量)溶液で処理し
て塩酸塩を外し、ジクロロメタンで抽出したものを用い
た。
【0071】収率:84.3% 融点:112.3〜115.3℃ 元素分析(%): 実測値:C,60.04;H,6.00;N,7.93 計算値(C35H42O7 N4 Cl2 に対して): C,59.91;H,6.03;N,7.98 〔α〕D :19.1°(c 1,CHCl3 )1 H−NMR(CDCl3 ): δ1.26(t,3H,J=7.10Hz)エチルエス
テルCH3 δ2.73(dd,0.5H,J=13.75,7.7
9Hz)フェニルアラニンCH2 δ2.91(dd,0.5H,J=13.98,5.7
3Hz)フェニルアラニンCH2 δ3.05(m,2H)メルファランφ−CH2 δ3.57〜3.62(m,4H)メルファランCH2
−CH2 δ3.65〜3.70(m,4H)メルファランCl−
CH2 δ3.69(s,3H)メルファランCH3 δ4.14(m,2H)エチルエステルCH2 δ4.36(m,1H)メルファランCH−CO δ5.07(m,2H)Z基CH2 δ5.18(m,1H)メルファランNH δ6.59(d,1H,J=8.71Hz)グリシルC
H δ6.96〜7.31(m,14H)芳香環 IR(KBr)νmax : 3300s,3070m,3040m,2950m, 1730s,1645s,1610m,1520s Rf:0.50,0.56 ヘキサン:酢酸エチル=1:1 (リンモリブデン酸試薬 UV+)
テルCH3 δ2.73(dd,0.5H,J=13.75,7.7
9Hz)フェニルアラニンCH2 δ2.91(dd,0.5H,J=13.98,5.7
3Hz)フェニルアラニンCH2 δ3.05(m,2H)メルファランφ−CH2 δ3.57〜3.62(m,4H)メルファランCH2
−CH2 δ3.65〜3.70(m,4H)メルファランCl−
CH2 δ3.69(s,3H)メルファランCH3 δ4.14(m,2H)エチルエステルCH2 δ4.36(m,1H)メルファランCH−CO δ5.07(m,2H)Z基CH2 δ5.18(m,1H)メルファランNH δ6.59(d,1H,J=8.71Hz)グリシルC
H δ6.96〜7.31(m,14H)芳香環 IR(KBr)νmax : 3300s,3070m,3040m,2950m, 1730s,1645s,1610m,1520s Rf:0.50,0.56 ヘキサン:酢酸エチル=1:1 (リンモリブデン酸試薬 UV+)
【0072】(2)L−フェニルアラニル−2〔p−
(ビス(2−クロロエチル)アミノ)−L−フェニルア
ラニンメチルエステル−2−イル〕−D,L−グリシン
エチルエステル(I−3)の合成
(ビス(2−クロロエチル)アミノ)−L−フェニルア
ラニンメチルエステル−2−イル〕−D,L−グリシン
エチルエステル(I−3)の合成
【0073】
【化26】
【0074】実施例2(4)と同様の方法により、実施
例3(1)で得た化合物(II−3)をH2 気流下でパラ
ジウム炭素と反応させて化合物(I−3)を得た。
例3(1)で得た化合物(II−3)をH2 気流下でパラ
ジウム炭素と反応させて化合物(I−3)を得た。
【0075】収率:89.7% 融点:102.3〜108.0℃ 元素分析(%): 実測値:C,47.33;H,5.97;N,8.16 計算値(C27H36O5 N4 Cl・3HClに対して): C,47.90;H,5.80;N,8.28 〔α〕D :36.5°(c 1,CH3 OH)1 H−NMR(D2 O): δ1.25(t,3H,J=7.10Hz)エチルエス
テルCH3 δ3.17(m,2H)フェニルアラニルCH2 δ3.27(m,2H)メルファランφ−CH2 δ3.70〜3.76(m,4H)メルファランCH2
−CH2 − δ3.86〜3.90(m,4H)メルファランCl−
CH2 δ3.89(s,3H)メルファランCH3 δ4.37(m,2H)エチルエステルCH2 δ4.55(m,1H)メルファランCH−CO δ7.35〜7.71(m,9H)芳香環 IR(KBr)νmax : 3410s,3150m,2950s,1740s, 1705s,1610m Rf:0.38,0.44 5%メタノール−ジクロロメタン (リンモリブデン酸試薬 UV+)
テルCH3 δ3.17(m,2H)フェニルアラニルCH2 δ3.27(m,2H)メルファランφ−CH2 δ3.70〜3.76(m,4H)メルファランCH2
−CH2 − δ3.86〜3.90(m,4H)メルファランCl−
CH2 δ3.89(s,3H)メルファランCH3 δ4.37(m,2H)エチルエステルCH2 δ4.55(m,1H)メルファランCH−CO δ7.35〜7.71(m,9H)芳香環 IR(KBr)νmax : 3410s,3150m,2950s,1740s, 1705s,1610m Rf:0.38,0.44 5%メタノール−ジクロロメタン (リンモリブデン酸試薬 UV+)
【0076】実施例4:急性毒性 (1)飼育室は温度23±1℃、相対湿度55±5%、
換気回数1時間20回、12時間照明の環境で、生後5
週令のウイスター系ラット(雄;120〜141g)を
使用して実施した。ラットを金属製の前面・床網目ケー
ジに5匹ずつ収容した。固形飼料MF(オリエンタル酵
母)を水道水とともに自由に摂取させた。 (2)投与方法 実施例1(5)で得られた本発明結合体(I−1)を
1.5%メチルセルロース水溶液に懸濁した。この懸濁
液を金属製胃ゾンデを用いて強制経口投与した。投与容
量は、18時間絶食させた動物に体重100gあたり1
mlとし、250mg/kgの量を投与した。中毒症状及び生
死の観察は投与後8時間までは1時間間隔、それ以後は
1日2回で投与後14日まで行った。死亡は認められな
かった。
換気回数1時間20回、12時間照明の環境で、生後5
週令のウイスター系ラット(雄;120〜141g)を
使用して実施した。ラットを金属製の前面・床網目ケー
ジに5匹ずつ収容した。固形飼料MF(オリエンタル酵
母)を水道水とともに自由に摂取させた。 (2)投与方法 実施例1(5)で得られた本発明結合体(I−1)を
1.5%メチルセルロース水溶液に懸濁した。この懸濁
液を金属製胃ゾンデを用いて強制経口投与した。投与容
量は、18時間絶食させた動物に体重100gあたり1
mlとし、250mg/kgの量を投与した。中毒症状及び生
死の観察は投与後8時間までは1時間間隔、それ以後は
1日2回で投与後14日まで行った。死亡は認められな
かった。
【0077】実施例5:抗腫瘍活性 Sarcoma−180固形癌細胞を無菌操作下に、培
養液〔10%牛胎児血清添加MEM(Eagles’
Minimum Essential Medium)
を濾過滅菌して4℃で保存したもの〕で1×106 /
0.2mlに調整し、1群10匹のICRマウス(5週
令;雌)の腋下部皮下に移植した。次の日より隔日に1
0回、表1に示した試料(0.15%生理食塩水溶液)
を腹腔内に投与した。22日目に腫瘍を摘出して腫瘍の
重量から増殖抑制率(IR)を求めて表1の結果を得
た。本発明結合体の効果が認められた。なお、増殖抑制
率(IR)(%)は以下の式から計算した。 IR=1−(T/C)×100 ここで、Tは薬物投与群平均的腫瘍重量であり、Cは対
照群平均腫瘍重量である。
養液〔10%牛胎児血清添加MEM(Eagles’
Minimum Essential Medium)
を濾過滅菌して4℃で保存したもの〕で1×106 /
0.2mlに調整し、1群10匹のICRマウス(5週
令;雌)の腋下部皮下に移植した。次の日より隔日に1
0回、表1に示した試料(0.15%生理食塩水溶液)
を腹腔内に投与した。22日目に腫瘍を摘出して腫瘍の
重量から増殖抑制率(IR)を求めて表1の結果を得
た。本発明結合体の効果が認められた。なお、増殖抑制
率(IR)(%)は以下の式から計算した。 IR=1−(T/C)×100 ここで、Tは薬物投与群平均的腫瘍重量であり、Cは対
照群平均腫瘍重量である。
【0078】
【表1】
【0079】実施例6:注射剤の調製 実施例1(5)で得られた本発明結合体(I−1)50
0mgをエタノール50mlに溶解して注射剤とした。
0mgをエタノール50mlに溶解して注射剤とした。
【0080】
【発明の効果】フェニルアラニン−グリシン誘導体と抗
腫瘍性物質との新規な結合体は、抗腫瘍性物質を単独で
投与する場合や該抗腫瘍性物質をフェニルアラニンとの
混合物として投与する場合と比較して、優れた抗腫瘍活
性を示す。
腫瘍性物質との新規な結合体は、抗腫瘍性物質を単独で
投与する場合や該抗腫瘍性物質をフェニルアラニンとの
混合物として投与する場合と比較して、優れた抗腫瘍活
性を示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項9
【補正方法】変更
【補正内容】
【化4】 のフェニルアラニンアミドの塩にカルボベンゾキシクロ
ライドを反応させて請求項8記載の式(IV)の化合物
を得、(2)該式(IV)の化合物と一般式(VI)
ライドを反応させて請求項8記載の式(IV)の化合物
を得、(2)該式(IV)の化合物と一般式(VI)
【化5】 (式中、R2はベンジルオキシ基又は炭素数1〜4個の
アルコキシ基を示す)のグリオキシル酸化合物とを反応
させて一般式(IIIa)
アルコキシ基を示す)のグリオキシル酸化合物とを反応
させて一般式(IIIa)
【化6】 (式中、R2はベンジルオキシ基又は炭素数1〜4個の
アルコキシ基を示す)の化合物を得、(3)該一般式
(IIIa)の化合物に無水酢酸を反応させて一般式
(IIIb)
アルコキシ基を示す)の化合物を得、(3)該一般式
(IIIa)の化合物に無水酢酸を反応させて一般式
(IIIb)
【化7】 (式中、R2はベンジルオキシ基又は炭素数1〜4個の
アルコキシ基を示す)の化合物を得、(4)該一般式
(IIIb)の化合物に抗腫瘍性物質を反応させて一般
式(II)
アルコキシ基を示す)の化合物を得、(4)該一般式
(IIIb)の化合物に抗腫瘍性物質を反応させて一般
式(II)
【化8】 (式中、R2はベンジルオキシ基又は炭素数1〜4個の
アルコキシ基を示し、Rは抗腫瘍性物質の残基を示す)
の化合物を得、(5)該一般式(II)の化合物の保護
基を外すことを特徴とする一般式(I)のL−フェニル
アラニン−グリシン誘導体の製造方法。
アルコキシ基を示し、Rは抗腫瘍性物質の残基を示す)
の化合物を得、(5)該一般式(II)の化合物の保護
基を外すことを特徴とする一般式(I)のL−フェニル
アラニン−グリシン誘導体の製造方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】
【化11】 (式中、R2はベンジルオキシ基又は炭素数1〜4個の
アルコキシ基を示し、Rは抗腫瘍性物質の残基を示す)
アルコキシ基を示し、Rは抗腫瘍性物質の残基を示す)
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】工程(a)においては、一般式(III
b)の化合物と抗腫瘍性物質とを、有機溶媒(例えばジ
メチルホルムアミド)及び好ましくは塩基の存在下で−
10〜50℃好ましくは10〜30℃で、10〜120
分間好ましくは15〜60分間反応させ、一般式(I
I)の化合物を得る。塩基としてはトリエチルアミンや
ピリジン等が挙げられる。反応終了後、生成物をそのま
まか或いは再結晶、蒸留、抽出、沈殿、洗浄、カラム分
離、濃縮又は冷凍乾燥等を用いて精製する。工程(b)
で、一般式(II)の化合物溶液をパラジウム炭素のア
ルコール溶液に加え、−10〜120℃好ましくは−5
〜100℃で、10〜300分間好ましくは15〜24
0分間処理する。冷却後、濾過液を濃縮し、結晶を得
る。更にこの結晶を再結晶又は溶媒で洗浄して純度の高
い一般式(I)の化合物を得る。更に、必要に応じて、
一般式(I)の化合物又はそのエステルのD型及びL型
の分離を、例えばクロマトグラフィー等によって行う。
一般式(1)の化合物を塩又はエステル化して抗腫瘍剤
として用いてもよい。
b)の化合物と抗腫瘍性物質とを、有機溶媒(例えばジ
メチルホルムアミド)及び好ましくは塩基の存在下で−
10〜50℃好ましくは10〜30℃で、10〜120
分間好ましくは15〜60分間反応させ、一般式(I
I)の化合物を得る。塩基としてはトリエチルアミンや
ピリジン等が挙げられる。反応終了後、生成物をそのま
まか或いは再結晶、蒸留、抽出、沈殿、洗浄、カラム分
離、濃縮又は冷凍乾燥等を用いて精製する。工程(b)
で、一般式(II)の化合物溶液をパラジウム炭素のア
ルコール溶液に加え、−10〜120℃好ましくは−5
〜100℃で、10〜300分間好ましくは15〜24
0分間処理する。冷却後、濾過液を濃縮し、結晶を得
る。更にこの結晶を再結晶又は溶媒で洗浄して純度の高
い一般式(I)の化合物を得る。更に、必要に応じて、
一般式(I)の化合物又はそのエステルのD型及びL型
の分離を、例えばクロマトグラフィー等によって行う。
一般式(1)の化合物を塩又はエステル化して抗腫瘍剤
として用いてもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】本発明結合体の例を示す。 (1)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウラ
シル−1−イル)−D,L−グリシン (2)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウラ
シル−1−イル)−D,L−グリシンアミド (3)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウラ
シル−1−イル)−D,L−グリシンメチルエステル (4)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウラ
シル−1−イル)−D,L−グリシンエチルエステル (5)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウラ
シル−1−イル)−D,L−グリシンプロピルエステル (6)L−フェニルアラニル−2−〔5−(ビス(2−
クロロエチル)アミノ)ウラシル−1−イル〕−D,L
−グリシン (7)L−フェニルアラニル−2−〔5−(ビス(2−
クロロエチル)アミノ)ウラシル−1−イル〕−D,L
−グリシンメチルエステル (8)L−フェニルアラニル−2−〔5−(ビス(2−
クロロエチル)アミノ)ウラシル−1−イル〕−D,L
−グリシンエチルエステル (9)L−フェニルアラニル−2−〔p−(ビス(2−
クロロエチル)アミノ)−L−フェニルアラニンメチル
エステル−2−イル〕−D,L−グリシンエチルエステ
ル (10)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウ
ラシル−1−イル)−L−グリシン (11)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウ
ラシル−1−イル)−D−グリシン。
シル−1−イル)−D,L−グリシン (2)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウラ
シル−1−イル)−D,L−グリシンアミド (3)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウラ
シル−1−イル)−D,L−グリシンメチルエステル (4)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウラ
シル−1−イル)−D,L−グリシンエチルエステル (5)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウラ
シル−1−イル)−D,L−グリシンプロピルエステル (6)L−フェニルアラニル−2−〔5−(ビス(2−
クロロエチル)アミノ)ウラシル−1−イル〕−D,L
−グリシン (7)L−フェニルアラニル−2−〔5−(ビス(2−
クロロエチル)アミノ)ウラシル−1−イル〕−D,L
−グリシンメチルエステル (8)L−フェニルアラニル−2−〔5−(ビス(2−
クロロエチル)アミノ)ウラシル−1−イル〕−D,L
−グリシンエチルエステル (9)L−フェニルアラニル−2−〔p−(ビス(2−
クロロエチル)アミノ)−L−フェニルアラニンメチル
エステル−2−イル〕−D,L−グリシンエチルエステ
ル (10)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウ
ラシル−1−イル)−L−グリシン (11)L−フェニルアラニル−2−(5−フルオロウ
ラシル−1−イル)−D−グリシン。
Claims (15)
- 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 のフェニルアラニン−グリシン誘導体、その塩、又はそ
のエステル。 - 【請求項2】 抗腫瘍性物質が代謝拮抗性抗腫瘍性物質
である請求項1記載の誘導体、その塩、又はそのエステ
ル。 - 【請求項3】 代謝拮抗性抗腫瘍性物質が5−フルオロ
ウラシルである請求項2記載の誘導体、その塩、又はそ
のエステル。 - 【請求項4】 抗腫瘍性物質がアルキル化剤系抗腫瘍性
物質である請求項1記載の誘導体、その塩、又はそのエ
ステル。 - 【請求項5】 アルキル化剤系抗腫瘍性物質が5−〔ビ
ス(2−クロロエチル)アミノ〕−ウラシルである請求
項4記載の誘導体、その塩、又はそのエステル。 - 【請求項6】 アルキル化剤系抗腫瘍性物質がp−〔ビ
ス(2−クロロエチル)アミノ〕−L−フェニルアラニ
ンである請求項4記載の誘導体、その塩、又はそのエス
テル。 - 【請求項7】 一般式(III) 【化2】 の化合物。
- 【請求項8】 式(IV) 【化3】 のカルボベンゾキシフェニルアラニンアミド。
- 【請求項9】 請求項1記載の一般式(I)のフェニル
アラニン−グリシン誘導体を製造するにあたり、(1)
式(V) 【化4】 のフェニルアラニンアミドの塩にカルボベンゾキシクロ
ライドを反応させて請求項8記載の式(IV)の化合物を
得、(2)該式(IV)の化合物と一般式(VI) 【化5】 のグリオキシル酸化合物とを反応させて一般式(IIIa) 【化6】 の化合物を得、(3)該一般式(IIIa)の化合物に無水
酢酸を反応させて一般式(IIIb) 【化7】 の化合物を得、(4)該一般式(IIIb)の化合物に抗腫
瘍性物質を反応させて一般式(II) 【化8】 の化合物を得、(5)該一般式(II)の化合物の保護基
を外すことを特徴とする一般式(I)のL−フェニルア
ラニン−グリシン誘導体の製造方法。 - 【請求項10】 請求項1記載の一般式(I)のフェニ
ルアラニン−グリシン誘導体、その塩、又はそのエステ
ルを含有することを特徴とする抗腫瘍剤。 - 【請求項11】 抗腫瘍性物質が代謝拮抗性抗腫瘍性物
質である請求項10記載の抗腫瘍剤。 - 【請求項12】 代謝拮抗性抗腫瘍性物質が5−フルオ
ロウラシルである請求項11記載の抗腫瘍剤。 - 【請求項13】 抗腫瘍性物質がアルキル化剤系抗腫瘍
性物質である請求項10記載の抗腫瘍剤。 - 【請求項14】 アルキル化剤系抗腫瘍性物質が5−
〔ビス(2−クロロエチル)アミノ〕−ウラシルである
請求項13記載の抗腫瘍剤。 - 【請求項15】 アルキル化剤系抗腫瘍性物質がp−
〔ビス(2−クロロエチル)アミノ〕−フェニルアラニ
ンである請求項13記載の抗腫瘍剤。
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---|---|---|---|
JP4089564A JP2578044B2 (ja) | 1992-03-14 | 1992-03-14 | フェニルアラニン−グリシン誘導体、その製造方法、及びその誘導体を含有する抗腫瘍剤 |
CA002091316A CA2091316A1 (en) | 1992-03-14 | 1993-03-09 | Phenylalanine-glycine derivatives, process for preparation thereof, and pharmaceutical composition containing said derivatives |
CA002159661A CA2159661A1 (en) | 1992-03-14 | 1993-03-09 | Phenylalanine-glycine derivatives, process for preparation thereof, and pharmaceutical composition containing said derivatives |
PH45841A PH30753A (en) | 1992-03-14 | 1993-03-09 | Phenylalanine-glycine compounds having anti-tumor activity, process for preparation thereof, and pharmaceutical composition containing said compounds. |
CA002159660A CA2159660A1 (en) | 1992-03-14 | 1993-03-09 | Phenylalanine-glycine derivatives, process for preparation thereof, and pharmaceutical composition containing said derivatives |
AU35182/93A AU650198B2 (en) | 1992-03-14 | 1993-03-11 | Phenylalanine-glycine derivatives, process for preparation thereof, and pharmaceutical composition containing said derivatives |
TW082101812A TW264463B (ja) | 1992-03-14 | 1993-03-11 | |
EP93104083A EP0561303B1 (en) | 1992-03-14 | 1993-03-12 | Conjugates of phenylalanine-glycine with antitumor substances |
KR1019930003835A KR930019608A (ko) | 1992-03-14 | 1993-03-13 | 페닐알라닌-글리신 유도체, 그의 제조방법 및 그 유도체를 함유하는 약학 조성물 |
US08/031,478 US5411964A (en) | 1992-03-14 | 1993-03-15 | Phenylalanine-glycine compounds having anti-tumor activity, process for preparation thereof, and pharmaceutical composition containing said compounds |
US08/371,564 US5470960A (en) | 1992-03-14 | 1995-01-11 | Phenylalanine-glycine derivatives, process for preparation thereof, and pharmaceutical composition containing said derivatives |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4089564A JP2578044B2 (ja) | 1992-03-14 | 1992-03-14 | フェニルアラニン−グリシン誘導体、その製造方法、及びその誘導体を含有する抗腫瘍剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05255387A true JPH05255387A (ja) | 1993-10-05 |
JP2578044B2 JP2578044B2 (ja) | 1997-02-05 |
Family
ID=13974316
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JP4089564A Expired - Lifetime JP2578044B2 (ja) | 1992-03-14 | 1992-03-14 | フェニルアラニン−グリシン誘導体、その製造方法、及びその誘導体を含有する抗腫瘍剤 |
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EP (1) | EP0561303B1 (ja) |
JP (1) | JP2578044B2 (ja) |
KR (1) | KR930019608A (ja) |
AU (1) | AU650198B2 (ja) |
CA (1) | CA2091316A1 (ja) |
PH (1) | PH30753A (ja) |
TW (1) | TW264463B (ja) |
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1992
- 1992-03-14 JP JP4089564A patent/JP2578044B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
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- 1993-03-09 PH PH45841A patent/PH30753A/en unknown
- 1993-03-09 CA CA002091316A patent/CA2091316A1/en not_active Abandoned
- 1993-03-11 TW TW082101812A patent/TW264463B/zh active
- 1993-03-11 AU AU35182/93A patent/AU650198B2/en not_active Ceased
- 1993-03-12 EP EP93104083A patent/EP0561303B1/en not_active Expired - Lifetime
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- 1995-01-11 US US08/371,564 patent/US5470960A/en not_active Expired - Fee Related
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