JPH05254051A - 化粧板 - Google Patents

化粧板

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Publication number
JPH05254051A
JPH05254051A JP4090032A JP9003292A JPH05254051A JP H05254051 A JPH05254051 A JP H05254051A JP 4090032 A JP4090032 A JP 4090032A JP 9003292 A JP9003292 A JP 9003292A JP H05254051 A JPH05254051 A JP H05254051A
Authority
JP
Japan
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prepreg
decorative
core material
base material
resin
Prior art date
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Pending
Application number
JP4090032A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Hirosaki
邦彦 広崎
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Showa Aircraft Industry Co Ltd
Original Assignee
Showa Aircraft Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1に、極めて肉厚が薄く特に重量が軽くコ
ストも安く、第2に、色むら,色抜け,しわ,凹凸,異
物の付着・混入等の外観不良が確実に防止されると共
に、第3に、織り基材の柄が表面に出る外観不良も確実
に防止され、第4に、カールによる剥がれがなく、第5
に、耐摩耗性や耐光堅牢度に優れ、第6に、発熱量や発
煙性等が低く耐火性に極めて優れてなり、第7に、芯材
の密着性にも優れ剥がれも防止される、化粧板を提案す
る。 【構成】 この化粧板18は、表面の化粧紙Gとしてフ
ィルム状の顔料19入りフッ素系樹脂20、次に芯材H
として、高密度な織り基材21に対し、アクリル系樹脂
22,フェノール系樹脂24,アクリル系樹脂22を順
に組み合わせたプリプレグ23,25,23が順に積層
され、コ・キュア加圧成形法により、相互間が接着され
ると共に硬化され、一体的に成形されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化粧板に関する。すなわ
ち、航空機その他の内装材等として、例えば航空機のカ
ート,ギャレー,コートクロゼットにおいて、そのパネ
ル表面材やパネル外装材として使用される、化粧板に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の化粧板としては、一般にプラス
チックス製シート材や繊維強化プラスチックス製(FR
P製)シート材が用いられている。しかしながら、前者
つまりプラスチックス製シート材の化粧板は、腰が弱く
強度面に難点があり、例えば、パネル等の母材への貼り
付けに際し傷や破れ等が発生し易く熟練した取り扱いを
要し、又、使用に際し耐摩耗性や耐久性等が劣るという
難点があった。他方、後者つまりFRP製シート材の化
粧板は、上述の強度面には優れているものの、厚く重く
価格も高い等、肉厚面,重量面,コスト面に難点が指摘
されていた。ところでこの種の化粧板は、発熱量や発煙
性が低い等、特に耐火性に優れていることが要求される
ことが多く、例えば航空機の内装材として使用される場
合には、所定の厳しい耐火基準を満たすことが要求され
るので、FRP製シート材の化粧板としては、織り基材
にエポキシ系樹脂を含浸させたものに代え、最近は、織
り基材にフェノール系樹脂を含浸させたものが開発使用
されつつある。
【0003】図4は、このようなFRP製シート材より
なる化粧板の従来例の成形説明図である。この従来の化
粧板1は、表面の化粧紙Aと芯材Bと保護材Cとが積層
され、コ・キュア加圧成形法にて相互間が接着されると
共に硬化されてなる。まず、化粧紙Aは4層構造よりな
り、25ミクロンのフィルム状の透明な1フッ化フッ素
系樹脂2、アクリル系接着剤3、シート状の顔料4、3
8ミクロン又は50ミクロンのフィルム状で白色の1フ
ッ化フッ素系樹脂5が順に積層されてなる。次に芯材B
は、朱子織りの織り基材6にフェノール系樹脂7を含浸
させたシート状のプリプレグ8を2枚重ねた2層構造よ
りなり、更に保護材Cとしては、25ミクロンのフィル
ム状で白色の1フッ化フッ素系樹脂9が用いられてい
る。そして従来は、このような化粧紙Aのアクリル系接
着剤3をフッ素系樹脂2に塗る塗工工程Rや、顔料4を
フッ素系樹脂5に塗るグラビア加工工程Sや、更にしか
る後、これらを化粧紙Aとして積層加工するラミネート
加工工程T等を経た後、成形加工工程Uにてコ・キュア
加圧成形法を実施することにより、化粧板1が一体的に
成形されていた。
【0004】ところで図5は、本発明の発明者により最
近開発された化粧板の成形説明図である。この最近開発
された従来例たる化粧板10は、化粧紙Dと芯材Eと保
護材Fとが積層されてなり、まず、表面の化粧紙Dとし
ては、顔料11入りでフィルム状の2フッ化フッ素系樹
脂12、次にシート状の芯材Eとして、高密度な平織り
の織り基材13にフェノール系樹脂14を組み合わせた
プリプレグ15に対し、その片面にアクリル系接着剤1
6をコートしたもの、およびプリプレグ15単体、そし
て、保護材Fとしてフィルム状で白色の1フッ化フッ素
系樹脂17が順に積層されてなり、成形加工工程Vにて
コ・キュア加圧成形法を実施することにより、相互間が
接着されると共に硬化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、まず図4に
示した従来の化粧板1にあっては、次の第1,第2,第
3,第4,第5の問題が指摘されていた。まず第1に、
肉厚面,重量面,コスト面に依然として問題があった。
すなわち、この図4の従来の化粧板1は、その化粧紙A
が所定のフッ素系樹脂2,アクリル系接着剤3,顔料
4,フッ素系樹脂5の4層構造よりなると共に、芯材B
も所定のプリプレグ8の2層構造よりなるので、厚みが
0.5mmで1m2当たりの重量が900g程度と、肉厚が
厚く重量も重く、軽量化等が重要課題である航空機の内
装材等としては問題があった。又、この図4の従来の化
粧板1は、このような多層構造よりなると共に、更に塗
工工程R,グラビア加工工程S,ラミネート加工工程
T,成形加工工程U等を辿って成形され、工程数が多い
ので、価格が高いという問題もあった。
【0006】第2に、色むら,色抜け,しわ,凹凸,異
物の付着・混入等が発生しやすく、外観面に問題があっ
た。すなわち、この図4の従来の化粧板1は、上述のご
とく多層構造よりなり、用いられる樹脂の種類が多いと
共に、成形時の工程数が多く移動が多いので、成形時に
静電気が発生しやすく、もって、このような静電気に起
因して色むら,色抜け,しわ,凹凸,異物の付着・混入
等が多々発生し、外観面に問題があり不良率が高かっ
た。特に、この化粧板1は航空機の内装材等として、例
えば航空機のカート,ギャレー,コートクロゼット等の
製品のパネル表面材やパネル外装材として、人の目にふ
れ美観が重視される箇所に使用されるので、このような
外観不良は製品外観をも損ない問題となっていた。
【0007】第3に、織り基材6の柄が表面に出やす
く、この点からも外観面に問題があった。すなわち、芯
材Bにおけるプリプレグ8の織り基材6の縦糸と横糸の
柄、つまり生地肌が、成形加工工程Uのコ・キュア加圧
成形法の実施時において、化粧紙Aの柔らかく25ミク
ロン程度と薄いフッ素系樹脂2等を介し、表面に出やす
かった。そして、このような従来の化粧板1の外観不良
も、前述に準じ製品外観を損ない問題となっていた。
【0008】第4に、カールが発生して剥がれやすく、
品質面にも問題があった。すなわち、芯材Bのプリプレ
グ8に用いられる朱子織りの織り基材6は、方向性を有
しておりフラットなものが得られ難く、しかも、この織
り基材6にフェノール系樹脂7を含浸させたプリプレグ
8は剛性が高いので、このような2枚のプリプレグ8を
芯材Bに用いた図4の従来の化粧板1では、強固なカー
ルが発生しやすい。そこで、このようにカールが発生し
た化粧板1は、航空機その他の内装材等として、例えば
製品のパネル表面材やパネル外装材として貼り付ける場
合に、フラットな母材に対しその外周部から剥がれ出す
ことが多々あり、品質面に問題があった。又、このよう
な剥がれを防止するためには、貼り付けに際し、接着剤
の使用管理が複雑化すると共に熟練した取り扱いを要
し、工数が非常にかかるという難点があった。
【0009】第5に、耐摩耗性等の強度面や耐光堅牢度
に劣るという問題もあった。すなわち、この図4の従来
の化粧板1は、その表面の化粧紙Aが透明なフッ素系樹
脂2,アクリル系接着剤3,顔料4,フッ素系樹脂5の
4層構造よりなるが、このような構成では、長時間使用
すると摩耗しやすく強度面に問題を生じると共に、変色
しやすく耐光堅牢度に不安が指摘されていた。
【0010】さて、図5の化粧板10については、次の
とおり。すなわち、この図5に示した最近開発された従
来例たる化粧板10は、図4の従来の化粧板1等の問題
点を解決すべくなされたものであり、上述した第1,第
2,第3,第4,第5の各問題点は一応解決されてい
る。すなわち、この化粧板10は、第1に、アクリル系
接着剤16は芯材Eのプリプレグ15にコートされてお
り、積層構造の数が少ないので、厚みが0.35mmで1
m2当たりの重量が500g程度と、肉厚が薄く重量も軽
い。更に工程数が削減されており、成形が容易で安価に
得られる。第2に、積層構造の数および樹脂の種類が少
ないと共に、成形時の工程数および移動が少ないので、
静電気が殆ど発生せず、もって、静電気に起因する色む
ら,色抜け,しわ,凹凸,異物の付着・混入等の外観不
良が防止される。第3に、芯材Eの織り基材13が高密
度な平織りよりなり、柄が出にくいのに加え、表面の化
粧紙Dは顔料11が混入されたフッ素系樹脂12よりな
り、剛性,強度面に優れ厚いので、これらにより、芯材
Eの織り基材13の柄が表面に出る外観不良も防止され
る。第4に、芯材Eの織り基材13が高密度な平織りよ
りなり、方向性が少なく比較的フラットなので、カール
が発生しにくく、内装材等として貼り付ける場合に外周
部から剥がれ出すことはない。第5に、表面の化粧紙D
はフッ素系樹脂12が顔料11にて補強されており、耐
摩耗性や耐光堅牢度等に優れている。
【0011】しかしながら、この図5に示した最近開発
された化粧板10に関しては、更に、全体的な剛性,強
度が若干犠牲になるようなことがあっても、上述の第
1,第2の点をより一層徹底させたいとの要請もあっ
た。すなわち第1に、この化粧板10は、厚みが0.3
5mmで1m2当たりの重量が500g程度であるが、より
重量面そしてコスト面に優れたものをとの要望もあっ
た。特に、この化粧板10の芯材Eでは、プリプレグ1
5にアクリル系接着剤16をコートしたものが用いられ
ているので、コスト高となり、又、この化粧板10では
保護材Fとして、25ミクロン程度のフィルム状のフッ
素系樹脂17が用いられているので、薄くて加工性が悪
くセットして積層する工程に手間取り、この面からもコ
スト高となるという指摘があった。第2に、又このよう
な保護材Fは、セットして積層しコ・キュア加圧成形法
を実施する際に静電気が発生しやすく、もって、このよ
うな静電気に起因して色むら,色抜け,しわ,凹凸,異
物の付着・混入等、外観不良が発生することがあった。
【0012】更にこのような第1,第2の点のほかに、
この図5の化粧板10にあっては、芯材Eの接着性が劣
り、剥がれやすいとの指摘があった。すなわち、この化
粧板10では化粧紙Dと芯材E間は、芯材Eのプリプレ
グ15にコートされたアクリル系接着剤16で強力に接
着されているが、2枚の芯材E間は、両プリプレグ15
のフェノール系樹脂14により接着されている。しかし
ながらこのフェノール系樹脂14どうしの接着力は弱
く、もって芯材E間における接着性が劣り、その密着性
に若干問題があった。
【0013】本発明は、このような実情に鑑みなされた
ものであって、化粧紙として顔料入りフッ素系樹脂を用
いると共に、芯材として、高密度な織り基材にアクリル
系樹脂,フェノール系樹脂,アクリル系樹脂を順に組み
合わせた各プリプレグを用いたことにより、第1に、極
めて薄く軽く安価であり、第2に、静電気による外観不
良が確実に防止されるのを始め、第3に、織り基材の柄
が表面に出る外観不良も防止され、第4に、カールによ
る剥がれもなく、第5に、耐摩耗性や耐光堅牢度が向上
し、第6に、耐火性に極めて優れてなると共に、第7
に、芯材の密着性にも問題がない、化粧板を提案するこ
とを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の技術的手段は、次のとおりである。すなわち、この
化粧板は、表面の化粧紙としてフィルム状の顔料入りフ
ッ素系樹脂、次にシート状の芯材として、高密度な織り
基材にアクリル系樹脂を組み合わせたプリプレグ、高密
度な織り基材にフェノール系樹脂を組み合わせたプリプ
レグ、高密度な織り基材にアクリル系樹脂を組み合わせ
たプリプレグが、順に積層されてなり、コ・キュア加圧
成形法にて相互間が接着されると共に硬化されている。
【0015】
【作用】本発明は、このような手段よりなるので、次の
ように作用する。この化粧板は、表面の化粧紙として顔
料が混入されたフッ素系樹脂が用いられ、又、芯材とし
ては、高密度な織り基材に対し、アクリル系樹脂,フェ
ノール系樹脂,アクリル系樹脂を順に組み合わせた各プ
リプレグが用いられ、コ・キュア加圧成形法にて一体的
に成形されてなる。そこでこの化粧板は、第1に、芯材
中にアクリル系樹脂のプリプレグを用いると共にフッ素
系樹脂の保護材を用いず、積層構造の数が非常に少ない
ので、極めて肉厚が薄く特に重量が軽い。更に工程数が
大幅に削減され、成形が簡単容易で安価に得られる。第
2に、このように積層構造の数および樹脂の種類が少な
いと共に、成形時の工程数および移動が一段と少なく、
特に保護材を用いないので、静電気が発生せず、もって
静電気に起因する色むら,色抜け,しわ,凹凸,異物の
付着・混入等の外観不良は確実に防止される。これらと
共に第3に、芯材の織り基材が高密度なものよりなり、
柄が出にくいのに加え、表面の化粧紙は顔料が混入され
たフッ素系樹脂よりなり、剛性,強度面に優れ厚いの
で、これらにより、芯材の織り基材の柄が表面に出る外
観不良も確実に防止される。第4に、芯材の織り基材が
高密度なものよりなり、方向性が少なく比較的フラット
なので、カールが発生しにくく、内装材等として貼り付
ける場合に外周部から剥がれ出すことはない。第5に、
表面の化粧紙はフッ素系樹脂が顔料にて補強されてお
り、耐摩耗性や耐光堅牢度等に優れている。第6に、フ
ェノール系樹脂を芯材中に用いたこと等により、発熱量
や発煙性等が低く耐火性に極めて優れている。第7に、
芯材中のアクリル系樹脂のプリプレグにより、化粧紙と
芯材間のみならず芯材中のフェノール系樹脂のプリプレ
グとの間も、強力に接着され、芯材間の接着性そして密
着性にも優れている。
【0016】
【実施例】以下本発明を、図面に示すその実施例に基づ
いて詳細に説明する。図1は本発明の実施例の成形説明
図である。なお、図2はコ・キュア加圧成形法による成
形時の拡大説明図、図3はハニカムパネルの断面説明図
である。この化粧板18は、表面の化粧紙Gとしてフィ
ルム状の顔料19入りフッ素系樹脂20、次にシート状
の芯材Hとして、まず、高密度な織り基材21にアクリ
ル系樹脂22を組み合わせたプリプレグ23、次に、高
密度な織り基材21にフェノール系樹脂24を組み合わ
せたプリプレグ25、更に、高密度な織り基材21にア
クリル系樹脂22を組み合わせたプリプレグ23が、順
に積層され、コ・キュア加圧成形法にて相互間が接着さ
れると共に硬化されてなる。
【0017】これらについて詳述すると、まず表面の化
粧紙Gは、50ミクロンのフィルム状をなし、顔料19
が練り込まれ混入されて着色された2フッ化フッ素系樹
脂20よりなる。次に、芯材Hは3層構造よりなり、高
密度な織り基材21に対し、まず、アクリル系樹脂22
を組み合わせたプリプレグ23、次に、フェノール系樹
脂24を組み合わせたプリプレグ25、そして再び、ア
クリル系樹脂22を組み合わせたプリプレグ23の順に
積層されている。織り基材21は、ガラス繊維,ケブラ
ー繊維,カーボン繊維,これらのハイブリット繊維等
が、平織り,朱子織り,綾織り等により、縦糸と横糸を
備えて高密度に織られたものよりなり、縦糸のみの一方
向基材たるユニと称されるもの、その他の織り基材とは
区別されるが、図示例では高密度タイプの平織りのもの
が用いられている。このような高密度な平織りの織り基
材21としては、例えば、1インチ平方当たり60本×
60本程度のものが使用される。そして各プリプレグ2
3,25,23は、このような織り基材21にアクリル
系樹脂22やフェノール系樹脂24を、含浸,付着,重
合等により組み合わせてなり、織り基材21とアクリル
系樹脂22やフェノール系樹脂24とは、重量比で6対
4の割合で用いられている。
【0018】そしてこの化粧板18は、これらが順にセ
ットされて積層されたものに対し、成形加工工程Wにて
コ・キュア加圧成形法を実施することにより、一体的に
成形される。コ・キュア加圧成形法は、いわゆる硬化法
とは異なり、芯材Hのプリプレグ23,25,23を一
旦硬化させることなくそのままで、加圧加熱により化粧
紙G,芯材H等を接着する方式よりなり、これにより、
相互間が接着されると共に各々が硬化して、プリプレグ
23,25,23がFRP化し、所定の化粧板18が得
られる。なお図2は、このような成形加工工程Wのコ・
キュア加圧成形法の1例を示し、金型26表面の版27
の凹凸により、セパレーター紙28を介し化粧板18の
表面の化粧紙Gに梨地模様が形成されるようになってい
る。さてこの化粧板18は、航空機その他の内装材等と
して、例えば航空機のカート,ギャレー,コートクロゼ
ットのパネル表面材やパネル外装材として使用される
が、図3はこのようなハニカムパネルPの1例を示す。
すなわち、図3に示すようにハニカムパネルPは、ハニ
カムコアQの両面にパネル表面材X,Yが貼り付けられ
てなり、更に図示のように適宜、一方の表面側のパネル
表面材X上にパネル外装材Zが貼り付けられる場合もあ
るが、化粧板18は、例えばこの一方のパネル表面材X
として、又は、パネル表面材X上にパネル外装材Zが用
いられる場合は、パネル外装材Zとして用いられる。
【0019】本発明の化粧板18は、以上のようになっ
ている。そこで以下のようになる。この化粧板18で
は、まず表面の化粧紙Gとして、フィルム状をなし顔料
19が練り込まれ混入されて着色されたフッ素系樹脂2
0が用いられ、又、芯材Hとしては、高密度な織り基材
21に対し、アクリル系樹脂22,フェノール系樹脂2
4,アクリル系樹脂22を順に組み合わせた各プリプレ
グ23,25,23が用いられている。そしてこの化粧
板18は、このような化粧紙Gおよび3層の芯材Hを順
に積層し、成形加工工程Wでコ・キュア加圧成形法を実
施することにより、これらが一体的に成形されてなる。
そして、芯材H中の図面上では最上層のプリプレグ23
のアクリル系樹脂22により、化粧紙Gのフッ素系樹脂
20とこの最上層のプリプレグ23とが接着され、又、
芯材H中の最上層のプリプレグ23および最下層のプリ
プレグ23のアクリル系樹脂22により、この両プリプ
レグ23とその間のフェノール系樹脂24のプリプレグ
25とが接着されている。なお、このような芯材Hの最
下層のプリプレグ23が、従来の保護材C,F(図4,
図5参照)に代わって、全体の保護的機能を果たしてい
る。さてそこで、この化粧板18は、次の第1,第2,
第3,第4,第5,第6,第7のようになる。
【0020】第1に、この化粧板18は、その化粧紙G
が顔料19入りフッ素系樹脂20よりなると共に、芯材
H中にアクリル系樹脂22のプリプレグ23を用い、更
に、フッ素系樹脂9,17の保護材C,F(図4,図5
参照)を用いず、積層構造の数が4枚と非常に少ないの
で、厚みが0.35mmで1m2当たりの重量が450g程
度と、極めて肉厚が薄く特に重量が軽い。すなわち、図
4のこの種従来例の化粧板1では、厚みが0.5mmで1
m2当たりの重量が900g程度もあり、又、図5の最近
開発された従来例たる化粧板10でも、厚みが0.35
mmで1m2当たりの重量が500g程度あったのに対し、
この化粧板18では、図5のものと比べても重量が10
%程度軽くなっている。又この化粧板18は、このよう
に積層構造の数が少ないと共に、更に、成形加工工程W
でコ・キュア加圧成形法を実施することにより成形さ
れ、成形時の工程数が大幅に削減されているので、成形
が極めて簡単容易で特に安価に得られる。すなわち、図
4のこの種従来例の化粧板1が、塗工工程R,グラビア
加工工程S,ラミネート加工工程T,成形加工工程Uを
辿って成形され、成形時の工程数が非常に多く、又、図
5の化粧板10では、その芯材Eのプリプレグ15にア
クリル系接着剤16をコートしたり、更に図4,図5の
例共に、フッ素系樹脂9,17の保護材C,Fをセット
し積層する工程に手間取っていたのに比べ、この化粧板
18は、単にセットされ積層されたものにコ・キュア加
圧成形法を実施するだけで得られ、安価に成形される。
【0021】第2に、この化粧板18は、このように積
層構造の数が少なく、用いられる樹脂の種類が少ないと
共に、成形時の工程数が削減されており移動が一段と少
なく、特に、従来静電気が発生しやすかった保護材C,
Fを用いないので、成形時に静電気は発生しない。従っ
てこの化粧板18は、静電気に起因する色むら,色抜
け,しわ,凹凸,異物の付着・混入等の発生が確実に防
止され、図4のこの種従来例の化粧板1および図5の化
粧板10に比し、外観不良が確実に減少する。
【0022】これらと共に第3に、この化粧板18の芯
材Hの織り基材21は高密度なものよりなり、柄が出に
くく、更に、表面の化粧紙Gは顔料19が混入され補強
されたフッ素系樹脂20よりなり、剛性,強度面に優れ
厚いので、これらにより、成形加工工程Wのコ・キュア
加圧成形法の実施時等において、芯材Hの織り基材21
の縦糸と横糸の柄つまり生地肌が表面に出にくい。すな
わち、図4のこの種従来例の化粧板1のように、化粧紙
Aのフッ素系樹脂2が柔らかく25ミクロン程度と薄
く、芯材Bの織り基材6の柄が表面に出やすかったのに
比べ、この化粧板18にあっては、芯材Hの織り基材2
1が密で柄が出にくいのに加え、更に、強く50ミクロ
ン程度と厚い化粧紙Gにより、芯材Hの織り基材21の
柄が表面に出る外観不良は、確実に防止される。
【0023】第4に、この化粧板18は、芯材Hの織り
基材21が高密度なものよりなり、方向性が比較的少な
くフラットとなりやすいので、全体的にもカールが発生
しにくい。すなわち、図4のこの種従来例の化粧板1
は、芯材Bとして2枚の所定のプリプレグ8を用い、剛
性が高く強固なカールが発生しやすかったのに比べ、こ
の化粧板18では、カールは発生しにくくなる。そこで
この化粧板18は、航空機その他の内装材等として、例
えば製品のパネル表面材Xやパネル外装材Zとして貼り
付けられる場合に(図3参照)、フラットな母材(ハニ
カムコアQ又はパネル表面材X)に対し、その外周部か
ら剥がれ出すことはない。
【0024】第5に、この化粧板18の表面の化粧紙G
は、顔料19が練り込まれて着色されたフィルム状のフ
ッ素系樹脂20よりなる。そこで、図4のこの種従来例
の化粧板1のように、表面のフィルム状の透明なフッ素
系樹脂2の下に、シート状の顔料4を配して着色された
化粧紙Aに比し、この化粧板18の化粧紙Gは、フッ素
系樹脂20が顔料19にて補強されている。従って、こ
の化粧紙Gそして化粧板18は、長時間使用しても、摩
耗しにくく耐摩耗性等に優れると共に、変色しにくく変
色度評価が高く耐光堅牢度に優れている。
【0025】第6に、これらと共にこの化粧板18は、
芯材Hにフェノール系樹脂24を用いたこと等により、
火災に際し発熱量や発煙性等が低く、耐火性に極めて優
れている。そこでこの化粧板18は、例えば航空機の内
装材として使用される場合、発熱量測定試験や発煙性試
験において、所定の厳しい耐火基準を満たすことができ
る。
【0026】第7に、更にこの化粧板18は、その芯材
H中のアクリル系樹脂22のプリプレグ23により、化
粧紙Gと芯材H間のみならず芯材H中のフェノール系樹
脂24のプリプレグ25との間も、強力に接着され、芯
材H間の接着性そして密着性にも優れている。すなわち
図5の最近開発された従来例の化粧板10のように、芯
材Eの2枚間の接着力が弱く、その接着性に劣り密着性
に若干問題があった事態は確実に回避される。
【0027】なお、図示例の化粧板18にあっては、そ
の化粧紙Gの顔料19入り2フッ化フッ素系樹脂20と
して、無延伸タイプのフィルムが用いられている。そこ
で、図4のこの種従来例の化粧板1のように、その化粧
紙Aの1フッ化フッ素系樹脂として、2軸延伸タイプの
フィルムを用いてなるものに比し、この化粧板18の化
粧紙Gは、延伸されて引っ張られていない分、成形加工
工程Wでコ・キュア加圧成形法を実施した際に方向性が
出にくい。従って、図示例の化粧紙Gそして化粧板18
は、この点からも図4の従来例の化粧紙Aそして化粧板
1に比し、しわ,凹凸,カール等の発生が防止されると
いう利点がある。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る化粧板は、以上説明したよ
うに、化粧紙に顔料入りフッ素系樹脂を用いると共に、
芯材として、高密度な織り基材にアクリル系樹脂,フェ
ノール系樹脂,アクリル系樹脂を順に組み合わせた各プ
リプレグを用いたことにより、次の第1,第2,第3,
第4,第5,第6,第7の効果を発揮する。
【0029】第1に、肉厚面,重量面,コスト面に非常
に優れている。すなわち、この化粧板は極めて肉厚が薄
いと共に特に重量が軽く、軽量化等が重要課題である航
空機その他の内装材等に最適であり、しかも、成形が極
めて簡単容易で特に安価に得られる。
【0030】第2に、静電気による外観不良が確実に防
止され、外観面に特に優れている。すなわち、この化粧
板は成形時に静電気が発生しないので、静電気に起因す
る色むら,色抜け,しわ,凹凸,異物の付着・混入等、
外観不良が防止され、不良率も非常に低い。特に、この
化粧板は航空機その他の内装材等として、例えばカー
ト,ギャレー,コートクロゼット等のパネル表面材やパ
ネル外装材として、人の目にふれ美観が重視される箇所
に使用されるので、このように外観面に特に優れること
により、製品外観を向上させる。
【0031】第3に、これらと共に、織り基材の柄が表
面に出る外観不良も確実に防止され、この点からも外観
面に特に優れている。すなわち、この化粧板は、芯材中
に用いられる織り基材の縦糸と横糸の柄、つまり生地肌
が表面に出ず、外観面に特に優れているので、上述した
ところに準じ、人の目にふれる箇所に使用されて製品外
観を向上させる。
【0032】第4に、カールによる剥がれがなく、品質
面にも優れている。すなわち、この化粧板は、カールが
発生しにくいので、航空機その他の内装材等として、例
えばパネル表面材やパネル外装材として貼り付けられる
場合に、フラットな母材に対しその外周部から剥がれ出
すようなことがなく、品質面に非常に優れている。そこ
で貼り付けに際し、接着剤の使用管理が複雑化すること
がなく、又、熟練した取り扱いを要するこもなく、工数
が削減される。
【0033】第5に、耐摩耗性等の強度面や耐光堅牢度
にも優れている。すなわち、この化粧板は長時間使用し
ても摩耗しにくい等、強度面に優れると共に、変色しに
くく耐光堅牢度にも優れている。
【0034】第6に、耐火性に極めて優れている。すな
わち、この化粧板は、発熱量や発煙性等が低く耐火性に
極めて優れ、ハイレベルの耐火性が要求される航空機そ
の他の内装材等に最適である。
【0035】第7に、密着性にも問題がない。すなわ
ち、この化粧板にあっては、化粧紙と芯材間のみならず
芯材自身間も強力に接着されており、芯材間の接着性に
優れその密着性が向上するので、剥がれ等の発生は確実
に防止される。このように、この種従来例に存した問題
点が一掃される等、本発明の発揮する効果は顕著にして
大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る化粧板の実施例の成形説明図であ
る。
【図2】コ・キュア加圧成形法による成形時の拡大説明
図である。
【図3】ハニカムパネルの断面説明図である。
【図4】従来例の化粧板の成形説明図である。
【図5】最近開発された従来例の化粧板の成形説明図で
ある。
【符号の説明】
18 化粧板 19 顔料 20 フッ素系樹脂 21 織り基材 22 アクリル系樹脂 23 プリプレグ 24 フェノール系樹脂 G 化粧紙 H 芯材 W 成形加工工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/20 A 6122−4F 27/30 D 8115−4F A 8115−4F 27/42 101 7016−4F // B29K 27:12 33:00 61:04 105:08 105:16 B29L 9:00 4F 31:58 4F

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面の化粧紙としてフィルム状の顔料入
    りフッ素系樹脂、次にシート状の芯材として、高密度な
    織り基材にアクリル系樹脂を組み合わせたプリプレグ、
    高密度な織り基材にフェノール系樹脂を組み合わせたプ
    リプレグ、高密度な織り基材にアクリル系樹脂を組み合
    わせたプリプレグが、順に積層されてなり、コ・キュア
    加圧成形法にて相互間が接着されると共に硬化されてい
    ること、を特徴とする化粧板。
JP4090032A 1992-03-13 1992-03-13 化粧板 Pending JPH05254051A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT408733B (de) * 1999-07-30 2002-02-25 Kaindl M Laminat-werkstoff, verfahren zu dessen herstellung sowie vorrichtung zur durchführung des verfahrens
US7112372B2 (en) * 2003-04-02 2006-09-26 Hexcel Reinforcements Pigmented panel assembly

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT408733B (de) * 1999-07-30 2002-02-25 Kaindl M Laminat-werkstoff, verfahren zu dessen herstellung sowie vorrichtung zur durchführung des verfahrens
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