JPH05254049A - 化粧板 - Google Patents

化粧板

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JPH05254049A
JPH05254049A JP4090030A JP9003092A JPH05254049A JP H05254049 A JPH05254049 A JP H05254049A JP 4090030 A JP4090030 A JP 4090030A JP 9003092 A JP9003092 A JP 9003092A JP H05254049 A JPH05254049 A JP H05254049A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
decorative
base material
decorative paper
woven base
pigment
Prior art date
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JP4090030A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Hirosaki
邦彦 広崎
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Showa Aircraft Industry Co Ltd
Original Assignee
Showa Aircraft Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1に、肉厚が薄く重量が軽くコストも安
く、第2に、色むら,色抜け,しわ,凹凸,異物の付着
・混入等の外観不良が防止され、第3に、織り基材の柄
が表面に出る外観不良も防止され、第4に、カールによ
る剥がれが殆どなく、第5に、耐摩耗性や耐光堅牢度に
優れ、第6に、これらと共に発熱量や発煙性等が低く耐
火性に極めて優れてなる、化粧板を提案する。 【構成】 この化粧板10は、表面の化粧紙Dとしてフ
ィルム状の顔料11入りフッ素系樹脂12、次にアクリ
ル系接着剤13を介し、シート状の芯材Eとして、織り
基材14にフェノール系樹脂15を含浸等により組み合
わせたプリプレグ16および織り基材14単体、更に保
護材Fが、順に積層されている。そして、成形加工工程
Vでコ・キュア加圧成形法を実施することにより、相互
間が接着されると共に硬化され、一体的に成形されてな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化粧板に関する。すなわ
ち、航空機その他の内装材等として、例えば航空機のカ
ート,ギャレー,コートクロゼットにおいて、そのパネ
ル表面材やパネル外装材として使用される、化粧板に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の化粧板としては、一般にプラス
チックス製シート材や繊維強化プラスチックス製(FR
P製)シート材が用いられている。しかしながら、前者
つまりプラスチックス製シート材の化粧板は、腰が弱く
強度面に難点があり、例えば、パネル等の母材への貼り
付けに際し傷や破れ等が発生し易く熟練した取り扱いを
要し、又、使用に際し耐摩耗性や耐久性等が劣るという
難点があった。他方、後者つまりFRP製シート材の化
粧板は、上述の強度面には優れているものの、厚く重く
価格も高い等、肉厚面,重量面,コスト面に難点が指摘
されていた。ところでこの種の化粧板は、発熱量や発煙
性が低い等、特に耐火性に優れていることが要求される
ことが多く、例えば航空機の内装材として使用される場
合には、所定の厳しい耐火基準を満たすことが要求され
るので、FRP製シート材の化粧板としては、織り基材
にエポキシ系樹脂を含浸させたものに代え、最近は、織
り基材にフェノール系樹脂を含浸させたものが開発使用
されつつある。
【0003】図4は、このようなFRP製シート材より
なる化粧板の従来例の成形説明図である。この従来の化
粧板1は、表面の化粧紙Aと芯材Bと保護材Cとが積層
され、コ・キュア加圧成形法にて相互間が接着されると
共に硬化されてなる。まず、化粧紙Aは4層構造よりな
り、25ミクロンのフィルム状の透明な1フッ化フッ素
系樹脂2、アクリル系接着剤3、シート状の顔料4、3
8ミクロン又は50ミクロンのフィルム状で白色の1フ
ッ化フッ素系樹脂5が順に積層されてなる。次に芯材B
は、朱子織りの織り基材6にフェノール系樹脂7を含浸
させたシート状のプリプレグ8を2枚重ねた2層構造よ
りなり、更に保護材Cとしては、25ミクロンのフィル
ム状で白色の1フッ化フッ素系樹脂9が用いられてい
る。そして従来は、このような化粧紙Aのアクリル系接
着剤3をフッ素系樹脂2に塗る塗工工程Rや、顔料4を
フッ素系樹脂5に塗るグラビア加工工程Sや、更にしか
る後、これらを化粧紙Aとして積層加工するラミネート
加工工程T等を経た後、成形加工工程Uにてコ・キュア
加圧成形法を実施することにより、化粧板1が一体的に
成形されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の化粧板1にあっては、次の第1,第2,第3,第
4,第5の問題が指摘されていた。まず第1に、肉厚
面,重量面,コスト面に依然として問題があった。すな
わち、従来の化粧板1は、その化粧紙Aが所定のフッ素
系樹脂2,アクリル系接着剤3,顔料4,フッ素系樹脂
5の4層構造よりなると共に、芯材Bも所定のプリプレ
グ8の2層構造よりなるので、厚みが0.5mmで1m2
たりの重量が900g程度と、肉厚が厚く重量も重く、
軽量化等が重要課題である航空機の内装材等としては問
題があった。又、この従来の化粧板1は、このような多
層構造よりなると共に、更に塗工工程R,グラビア加工
工程S,ラミネート加工工程T,成形加工工程U等を辿
って成形され、工程数が多いので、価格が高いという問
題もあった。
【0005】第2に、色むら,色抜け,しわ,凹凸,異
物の付着・混入等が発生しやすく、外観面に問題があっ
た。すなわち、この従来の化粧板1は、上述のごとく多
層構造よりなり用いられる樹脂の種類が多いと共に、成
形時の工程数が多く移動が多いので、成形時に静電気が
発生しやすく、もって、このような静電気に起因して色
むら,色抜け,しわ,凹凸,異物の付着・混入等が多々
発生し、外観面に問題があり不良率が高かった。特に、
この化粧板1は航空機の内装材等として、例えば航空機
のカート,ギャレー,コートクロゼット等の製品のパネ
ル表面材やパネル外装材として、人の目にふれ美観が重
視される箇所に使用されるので、このような外観不良は
製品外観をも損ない問題となっていた。
【0006】第3に、織り基材6の柄が表面に出やす
く、この点からも外観面に問題があった。すなわち、芯
材Bにおけるプリプレグ8の織り基材6の縦糸と横糸の
柄、つまり生地肌が、成形加工工程Uのコ・キュア加圧
成形法の実施時において、化粧紙Aの柔らかく25ミク
ロン程度と薄いフッ素系樹脂2等を介し、表面に出やす
かった。そして、このような従来の化粧板1の外観不良
も、前述に準じ製品外観を損ない問題となっていた。
【0007】第4に、カールが発生して剥がれやすく、
品質面にも問題があった。すなわち、芯材Bのプリプレ
グ8に用いられる朱子織りの織り基材6は、方向性を有
しておりフラットなものが得られ難く、しかも、この織
り基材6にフェノール系樹脂7を含浸させたプリプレグ
8は剛性が高いので、このような2枚のプリプレグ8を
芯材Bに用いた従来の化粧板1では、強固なカールが発
生しやすい。そこで、このようにカールが発生した化粧
板1は、航空機その他の内装材等として、例えば製品の
パネル表面材やパネル外装材として貼り付ける場合に、
フラットな母材に対しその外周部から剥がれ出すことが
多々あり、品質面に問題があった。又、このような剥が
れを防止するためには、貼り付けに際し、接着剤の使用
管理が複雑化すると共に熟練した取り扱いを要し、工数
が非常にかかるという難点があった。
【0008】第5に、耐摩耗性等の強度面や耐光堅牢度
に劣るという問題もあった。すなわち、従来の化粧板1
は、その表面の化粧紙Aが透明なフッ素系樹脂2,アク
リル系接着剤3,顔料4,フッ素系樹脂5の4層構造よ
りなるが、このような構成では、長時間使用すると摩耗
しやすく強度面に問題を生じると共に、変色しやすく耐
光堅牢度に不安が指摘されていた。
【0009】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の問題点を解決すべくなされたものであって、化粧
紙に顔料入りフッ素系樹脂を用いると共に、芯材の1枚
に織り基材単体を用いたことにより、第1に、薄く軽く
安価であり、第2に、静電気による外観不良が防止さ
れ、第3に、織り基材の柄が表面に出る外観不良も防止
され、第4に、カールによる剥がれも殆どなく、第5
に、耐摩耗性や耐光堅牢度が向上すると共に、第6に、
耐火性に極めて優れてなる、化粧板を提案することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の技術的手段は、次のとおりである。すなわち、この
化粧板は、表面の化粧紙としてフィルム状の顔料入りフ
ッ素系樹脂、次にアクリル系接着剤を介し、シート状の
芯材として織り基材にフェノール系樹脂を組み合わせた
プリプレグおよび該織り基材単体が、積層されてなり、
コ・キュア加圧成形法にて相互間が接着されると共に硬
化されている。
【0011】
【作用】本発明は、このような手段よりなるので、次の
ように作用する。この化粧板は、表面の化粧紙として顔
料が混入されたフッ素系樹脂が用いられ、又、芯材の1
枚には織り基材単体が用いられ、コ・キュア加圧成形法
にて一体的に成形されてなる。そこでこの化粧板は、第
1に、積層構造の数が少ないので、肉厚が薄く重量も軽
い。更に工程数が削減されており、成形が簡単容易で安
価に得られる。第2に、このように積層構造の数および
樹脂の種類が少ないと共に、成形時の工程数および移動
が少ないので、静電気が発生しにくく、もって、静電気
に起因する色むら,色抜け,しわ,凹凸,異物の付着・
混入等の外観不良は防止される。第3に、表面の化粧紙
は顔料が混入されたフッ素系樹脂よりなり、剛性,強度
面に優れ厚いので、芯材の織り基材の柄が表面に出る外
観不良も防止される。第4に、芯材は1枚が織り基材単
体よりなり、フェノール系樹脂の量が比較的少なくフレ
キシブル性を有しており、強固なカールが発生しにくい
ので、航空機その他の内装材等として貼り付ける場合
に、外周部から剥がれ出すことは殆どない。第5に、表
面の化粧紙はフッ素系樹脂が顔料にて補強されており、
耐摩耗性や耐光堅牢度等に優れている。第6に、フェノ
ール系樹脂を芯材に用いたこと等により、発熱量や発煙
性等が低く耐火性に極めて優れている。
【0012】
【実施例】以下本発明を、図面に示すその実施例に基づ
いて詳細に説明する。図1は本発明の実施例の成形説明
図である。なお、図2はコ・キュア加圧成形法による成
形時の拡大説明図、図3はハニカムパネルの断面説明図
である。この化粧板10は、表面の化粧紙Dとしてフィ
ルム状の顔料11入りフッ素系樹脂12、次にアクリル
系接着剤13を介し、シート状の芯材Eとして、織り基
材14にフェノール系樹脂15を組み合わせたプリプレ
グ16および織り基材14単体、そして保護材Fが順に
積層され、コ・キュア加圧成形法にて相互間が接着され
ると共に硬化されてなる。
【0013】これらについて詳述すると、まず表面の化
粧紙Dは、50ミクロンのフィルム状をなし、顔料11
が練り込まれ混入されて着色された2フッ化フッ素系樹
脂12よりなる。又、アクリル系接着剤13としては、
例えば50ミクロンのフィルム状のものが用いられる。
次に、芯材Eは2層構造よりなり、その極薄のシート状
の1枚は、織り基材14にフェノール系樹脂15を組み
合わせたプリプレグ16よりなり、他の極薄のシート状
の1枚は、織り基材14単体よりなり、図示例ではプリ
プレグ16そして織り基材14単体の順に配されてい
る。織り基材14は、ガラス繊維,ケブラー繊維,カー
ボン繊維,これらのハイブリット繊維等が、平織り,朱
子織り,綾織り等により、縦糸と横糸を備えて織られた
ものよりなり、縦糸のみの一方向基材たるユニと称され
るものとは区別されるが、図示例では朱子織りのものが
用いられている。そしてプリプレグ16は、このような
織り基材14にフェノール系樹脂15を、含浸,付着,
重合等により組み合わせてなり、織り基材14とフェノ
ール系樹脂15は重量比で6対4の割合で用いられてい
る。又、保護材Fとしては、25ミクロンのフィルム状
で白色の1フッ化フッ素系樹脂17が用いられている。
【0014】そしてこの化粧板10は、これらが順にセ
ットされて積層されたものに対し、成形加工工程Vにて
コ・キュア加圧成形法を実施することにより、一体的に
成形される。コ・キュア加圧成形法は、いわゆる硬化法
とは異なり、芯材Eのプリプレグ16を一旦硬化させる
ことなくそのままで、加圧加熱により化粧紙D,芯材
E,保護材F間等を接着する方式よりなり、これによ
り、相互間が接着されると共に各々が硬化してプリプレ
グ16がFRP化し、所定の化粧板10が得られる。な
お図2は、このような成形加工工程Vのコ・キュア加圧
成形法の1例を示し、金型18表面の版19の凹凸によ
り、セパレーター紙20を介し化粧板10の表面の化粧
紙Dに梨地模様が形成されるようになっている。さてこ
の化粧板10は、航空機その他の内装材等として、例え
ば航空機のカート,ギャレー,コートクロゼットのパネ
ル表面材やパネル外装材として使用されるが、図3はこ
のようなハニカムパネルPの1例を示す。すなわち、図
3に示すようにハニカムパネルPは、ハニカムコアQの
両面にパネル表面材X,Yが貼り付けられてなり、更に
図示のように適宜、一方の表面側のパネル表面材X上に
パネル外装材Zが貼り付けられる場合もあるが、化粧板
10は、例えばこの一方のパネル表面材Xとして、又
は、パネル表面材X上にパネル外装材Zが用いられる場
合はパネル外装材Zとして用いられる。
【0015】本発明の化粧板10は、以上のようになっ
ている。そこで以下のようになる。この化粧板10で
は、まず表面の化粧紙Dとして、フィルム状をなし顔料
11が練り込まれ混入されて着色されたフッ素系樹脂1
2が用いられ、又、芯材Eの1枚には、織り基材14に
フェノール系樹脂15を組み合わせたシート状のプリプ
レグ16が用いられ、更に、芯材Eの他の1枚には、シ
ート状の織り基材14単体が用いられている。そしてこ
の化粧板10は、このような化粧紙D,アクリル系接着
剤13,芯材E,保護材Fを順に積層し、成形加工工程
Vでコ・キュア加圧成形法を実施することにより、これ
らが一体的に成形されてなり、化粧紙Dと芯材E間がア
クリル系接着剤13にて接着されると共に、芯材Eのプ
リプレグ16中のフェノール系樹脂15が織り基材14
単体そして保護材F中に浸透している。さてそこで、こ
の化粧板10は、次の第1,第2,第3,第4,第5,
第6のようになる。
【0016】第1に、この化粧板10は、その化粧紙D
が顔料11入りフッ素系樹脂12よりなると共に、芯材
Eのうち1枚に織り基材14単体を用いてなり、積層構
造の数が少ないので、厚みが0.4mmで1m2当たりの重
量が700g程度と、肉厚が薄く重量も軽い。すなわ
ち、図4のこの種従来例の化粧板1では、厚みが0.5
mmで1m2当たりの重量が900g程度であったのに対
し、この化粧板10では、肉厚が20%程度薄く重量が
23%程度軽くなっている。又この化粧板10は、この
ように積層構造の数が少ないと共に、更に、成形加工工
程Vでコ・キュア加圧成形法を実施することにより成形
され、成形時の工程数が削減されているので、成形が簡
単容易で安価に得られる。すなわち、図4のこの種従来
例の化粧板1が、塗工工程R,グラビア加工工程S,ラ
ミネート加工工程T,成形加工工程Uを辿って成形さ
れ、成形時の工程数が多かったのに比べ、この化粧板1
0は、セットされ積層されたものにコ・キュア加圧成形
法を実施するだけでよく、安価に成形される。
【0017】第2に、この化粧板10は、このように積
層構造の数が少なく、用いられる樹脂の種類が少ないと
共に、成形時の工程数が削減されており移動が少ないの
で、成形時に静電気が発生しにくい。従ってこの化粧板
10は、静電気に起因する色むら,色抜け,しわ,凹
凸,異物の付着・混入等の発生が防止され、図4のこの
種従来例の化粧板1に比し外観不良が減少する。
【0018】第3に、この化粧板10の表面の化粧紙D
は、顔料11が混入され補強されたフッ素系樹脂12よ
りなり、剛性,強度面に優れ厚いので、成形加工工程V
のコ・キュア加圧成形法の実施時等において、芯材Eの
織り基材14の縦糸と横糸の柄つまり生地肌が表面に出
にくい。すなわち、図4のこの種従来例の化粧板1のよ
うに、化粧紙Aのフッ素系樹脂2が柔らかく25ミクロ
ン程度と薄く、芯材Bの織り基材6の柄が表面に出やす
かったのに比べ、この化粧板10にあっては、強く50
ミクロン程度と厚い化粧紙Dにより、芯材Eの織り基材
14の柄が表面に出る外観不良が防止される。
【0019】第4に、この化粧板10においては、芯材
Eの1枚は、織り基材14にフェノール系樹脂15を組
み合わせたプリプレグ16よりなるが、芯材Eの他の1
枚は、織り基材14単体よりなる。そこでこの芯材E
は、全体的なフェノール系樹脂15の量が比較的少な
く、フレキシブル性を有している。従ってこの化粧板1
0では、織り基材14の方向性がこのようなフレキシブ
ル性にて補われており、強固なカールは発生しにくい。
すなわち、図4のこの種従来例の化粧板1は、芯材Bと
して2枚の所定のプリプレグ8を用い、剛性が高く強固
なカールが発生しやすいのに比べ、この化粧板10で
は、強固なカールは発生しにくくなる。そこでこの化粧
板10は、航空機その他の内装材等として、例えば製品
のパネル表面材Xやパネル外装材Zとして貼り付けられ
る場合に(図3参照)、フラットな母材(ハニカムコア
Q又はパネル表面材X)に対し、その外周部から剥がれ
出すことは殆どない。
【0020】第5に、この化粧板10の表面の化粧紙D
は、顔料11が練り込まれて着色されたフィルム状のフ
ッ素系樹脂12よりなる。そこで、図4のこの種従来例
の化粧板1のように、表面のフィルム状の透明なフッ素
系樹脂2の下に、シート状の顔料4を配して着色された
化粧紙Aに比し、この化粧板10の化粧紙Dは、フッ素
系樹脂12が顔料11にて補強されている。従って、こ
の化粧紙Dそして化粧板10は、長時間使用しても、摩
耗しにくく耐摩耗性等に優れると共に、変色しにくく変
色度評価が高く耐光堅牢度に優れている。
【0021】第6に、これらと共にこの化粧板10は、
芯材Eにフェノール系樹脂15を用いたこと等により、
火災に際し発熱量や発煙性等が低く、耐火性に極めて優
れている。そこでこの化粧板10は、例えば航空機の内
装材として使用される場合、発熱量測定試験や発煙性試
験において、所定の厳しい耐火基準を満たすことができ
る。
【0022】なお、図示例の化粧板10にあっては、そ
の化粧紙Dの顔料11入り2フッ化フッ素系樹脂12と
して、無延伸タイプのフィルムが用いられている。そこ
で、図4のこの種従来例の化粧板1のように、その化粧
紙Aの1フッ化フッ素系樹脂として、2軸延伸タイプの
フィルムを用いてなるものに比し、この化粧板10の化
粧紙Dは、延伸されて引っ張られていない分、成形加工
工程Vでコ・キュア加圧成形法を実施した際に方向性が
出にくい。従って、図示例の化粧紙Dそして化粧板10
は、この点からも図4の従来例の化粧紙Aそして化粧板
1に比し、しわ,凹凸,カール等の発生が防止されると
いう利点がある。
【0023】
【発明の効果】本発明に係る化粧板は、以上説明したよ
うに、化粧紙に顔料入りフッ素系樹脂を用いると共に、
芯材の1枚に織り基材単体を用いたことにより、次の第
1,第2,第3,第4,第5,第6の効果を発揮する。
【0024】第1に、肉厚面,重量面,コスト面に優れ
ている。すなわち、この化粧板は肉厚が薄いと共に重量
も軽く、軽量化等が重要課題である航空機その他の内装
材等に最適であり、しかも成形が簡単容易で安価に得ら
れる。
【0025】第2に、静電気による外観不良が防止さ
れ、外観面に優れている。すなわち、この化粧板は成形
時に静電気が発生しにくいので、静電気に起因する色む
ら,色抜け,しわ,凹凸,異物の付着・混入等、外観不
良が防止され、不良率も低い。特に、この化粧板は航空
機その他の内装材等として、例えばカート,ギャレー,
コートクロゼット等のパネル表面材やパネル外装材とし
て、人の目にふれ美観が重視される箇所に使用されるの
で、このように外観面に優れることにより製品外観を向
上させる。
【0026】第3に、織り基材の柄が表面に出る外観不
良も防止され、この点からも外観面に優れている。すな
わち、この化粧板は、芯材中に用いられる織り基材の縦
糸と横糸の柄、つまり生地肌が表面に出にくく、外観面
に優れているので、上述したところに準じ、人の目にふ
れる箇所に使用されて製品外観を向上させる。
【0027】第4に、カールによる剥がれが殆どなく、
品質面にも優れている。すなわち、この化粧板は、芯材
がフレキシブル性を有し強固なカールが発生しにくいの
で、航空機その他の内装材等として、例えばパネル表面
材やパネル外装材として貼り付けられる場合に、フラッ
トな母材に対しその外周部から剥がれ出すようなことが
殆どなく、品質面に優れている。そこで貼り付けに際
し、接着剤の使用管理が複雑化することがなく、又、熟
練した取り扱いを要するこもなく、工数が削減される。
【0028】第5に、耐摩耗性等の強度面や耐光堅牢度
にも優れている。すなわち、この化粧板は長時間使用し
ても摩耗しにくい等、強度面に優れると共に、変色しに
くく耐光堅牢度にも優れている。
【0029】第6に、これらと共に耐火性に極めて優れ
ている。すなわち、この化粧板は、発熱量や発煙性等が
低く耐火性に極めて優れ、ハイレベルの耐火性が要求さ
れる航空機その他の内装材等に最適である。このよう
に、この種従来例に存した問題点が一掃される等、本発
明の発揮する効果は顕著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る化粧板の実施例の成形説明図であ
る。
【図2】コ・キュア加圧成形法による成形時の拡大説明
図である。
【図3】ハニカムパネルの断面説明図である。
【図4】従来例の化粧板の成形説明図である。
【符号の説明】
10 化粧板 11 顔料 12 フッ素系樹脂 13 アクリル系接着剤 14 織り基材 15 フェノール系樹脂 16 プリプレグ D 化粧紙 E 芯材 V 成形加工工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/12 7258−4F 27/20 A 6122−4F 27/30 D 8115−4F 27/42 101 7016−4F // B29K 27:12 61:04 105:08 105:16 B29L 9:00 4F 31:58 4F

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面の化粧紙としてフィルム状の顔料入
    りフッ素系樹脂、次にアクリル系接着剤を介し、シート
    状の芯材として織り基材にフェノール系樹脂を組み合わ
    せたプリプレグおよび該織り基材単体が、積層されてな
    り、コ・キュア加圧成形法にて相互間が接着されると共
    に硬化されていること、を特徴とする化粧板。
JP4090030A 1992-03-13 1992-03-13 化粧板 Pending JPH05254049A (ja)

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JP4090030A JPH05254049A (ja) 1992-03-13 1992-03-13 化粧板

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JP4090030A JPH05254049A (ja) 1992-03-13 1992-03-13 化粧板

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JP4090030A Pending JPH05254049A (ja) 1992-03-13 1992-03-13 化粧板

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT408733B (de) * 1999-07-30 2002-02-25 Kaindl M Laminat-werkstoff, verfahren zu dessen herstellung sowie vorrichtung zur durchführung des verfahrens
JP2007090546A (ja) * 2005-09-27 2007-04-12 Suminoe Textile Co Ltd 列車用内装布帛

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