JP3204529B2 - 曲面ハニカムパネルの製造方法 - Google Patents

曲面ハニカムパネルの製造方法

Info

Publication number
JP3204529B2
JP3204529B2 JP07521192A JP7521192A JP3204529B2 JP 3204529 B2 JP3204529 B2 JP 3204529B2 JP 07521192 A JP07521192 A JP 07521192A JP 7521192 A JP7521192 A JP 7521192A JP 3204529 B2 JP3204529 B2 JP 3204529B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
panel
mold
curved
honeycomb
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07521192A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05237954A (ja
Inventor
邦彦 広崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Aircraft Industry Co Ltd
Original Assignee
Showa Aircraft Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Aircraft Industry Co Ltd filed Critical Showa Aircraft Industry Co Ltd
Priority to JP07521192A priority Critical patent/JP3204529B2/ja
Publication of JPH05237954A publication Critical patent/JPH05237954A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3204529B2 publication Critical patent/JP3204529B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、曲面ハニカムパネルの
製造方法に関する。すなわち、2次曲面や3次曲面、更
にはこれらの曲面が一体的に連続した曲面その他の多次
曲面を備え、ロケットの先端部外壁を始め各種の機器,
構造材に使用される、曲面ハニカムパネルの製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】このような曲面ハニカムパネルは、芯材
たるハニカムコアの両面に繊維強化プラスチックス製つ
まりFRP製の内面板と外面板が接着され、所定曲率を
備えてなる。そして、このような曲面ハニカムパネルに
おいて内面板と外面板は、芯材たるハニカムコアの肉厚
分だけ相互のアールが異なるので、従来この内面板と外
面板は、プリプレグの状態で各々専用の型を使用して加
圧成形された後、ハニカムコアの両面に接着されて曲面
ハニカムパネルが加圧成形加工されていた。しかしなが
ら、このような従来の製造方法では、内面板と外面板が
各々専用の型を使用し加圧成形されていたので、手間,
期間,コスト,品質等々の面で問題が指摘されていた。
そこで最近、共通の型を使用して内面板と外面板を加圧
成形した後、ハニカムコアの両面へ接着する加圧成形加
工の製造方法も開発されていた。
【0003】図6は、この最近開発された曲面ハニカム
パネルの製造方法の説明に供し、(1)図は、内面板と
外面板の加圧成形時の正断面図、(2)図は、最終的な
加圧成形加工時の正断面図、(3)図は、クラックが入
った状態の斜視説明図である。すなわち、この図6の従
来例の製造方法では、まず(1)図に示すように、所定
曲率の共通の型Cを使用して内面板1と外面板2が順次
加圧成形され、次に(2)図に示すように、その型Cを
使用して内面板1と外面板2間に所定肉厚Hのハニカム
コア3を挟んで接着する加圧成形加工が実施され、もっ
て、芯材たるハニカムコア3の両面にFRP製の内面板
1と外面板2が接着され所定曲率を備えた曲面ハニカム
パネルが製造されていた。図中4はバキュームシートで
ある。そして、この図6の曲面ハニカムパネルの製造方
法にあっては、共通の型Cが使用されるので、前述した
従来例で指摘されていた手間,期間,コスト,品質等々
の面での問題は解決されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
図6の従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。
この最近開発された曲面ハニカムパネルの製造方法にお
いて、内面板1と外面板2としては、織基材にレジン等
のプラスチックスを組み合わせたFRP製のものが用い
られていた。つまり、ガラス繊維その他の繊維が平織
り,朱子織り,綾織り等され、縦糸と横糸を備えて織ら
れた織基材が用いられ、これにレジン等を含浸,付着せ
しめたものが使用されており、ユニと称される縦糸のみ
の一方向基材を用いることは困難とされていた。すなわ
ち、織基材を用いたFRP製のものはフレキシブル性・
コントロール性を有しており、共通の型Cを使用して
も、図6の(2)図の加圧成形加工時にそれぞれに応じ
たアールRが容易に形成される等、所定形状の内面板1
と外面板2が得られる。これに対し、もしもユニと称さ
れる一方向基材にレジン等を含浸,付着せしめたFRP
製のものを使用すると、図6の(2)図の加圧成形加工
時に、内面板1,外面板2等に図6の(3)図に示した
クラック5が入ってしまい、使用不能となっていた。
【0005】これは、ユニつまり一方向基材を用いたも
のは、引張り強度,弾性率が高い反面、織基材を用いた
もののようなフレキシブル性・コントロール性に乏し
く、もって、内面板1,外面板2のアールRが異なるに
もかかわらず共通の型Cを使用すると、加圧成形加工時
に伸縮しにくい内面板1,外面板2に応力が加わり、細
い割れ目状のクラック5が発生していた。このように、
従来の共通の型Cを用いる曲面ハニカムパネルの製造方
法にあっては、ユニつまり一方向基材のものは、その内
面板1と外面板2に使用できないという問題があった。
【0006】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の問題点を解決すべくなされたものであって、ハニ
カムコアの両面にFRP板が添着されると共に所定曲率
かつ所定肉厚のスペーサーパネルを用いたことにより、
第1に、共通の型にて内面板と外面板を加圧成形する場
合に、ユニつまり一方向基材にレジン等のプラスチック
スを組み合わせたものが使用可能となると共に、第2
に、このスペーサーパネルは軽量性,剛性,硬度,耐熱
性,平滑性,耐久性,平面精度等にも優れてなる、曲面
ハニカムパネルの製造方法を提案することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の技術的手段は、次のとおりである。すなわち、この
製造方法は、芯材たるハニカムコアの両面にFRP製の
内面板と外面板が接着され、所定曲率を備えた曲面ハニ
カムパネルの製造方法に関する。そして予め、所定曲率
を備えたその製造用の型により、スペーサー用のハニカ
ムコアの両面にFRP板が添着されると共に、製造され
る上記曲面ハニカムパネルより上記内面板の分だけ肉厚
が薄い、スペーサーパネルが加圧成形される。それから
まず、上記型により上記外面板を加圧成形すると共に、
上記型に該スペーサーパネルを重ね、その外表面側にて
上記内面板を加圧成形する。そして次に、このように成
形された上記内面板と外面板間に上記芯材たるハニカム
コアを接着剤を介し挟み込み、上記型により加圧成形加
工を実施することにより、上記曲面ハニカムパネルが得
られる。
【0008】
【作用】本発明は、このような手段よりなるので、次の
ように作用する。この製造方法では所定曲率の共通の型
が用いられ、まず予め加圧成形された内面板と外面板間
に芯材たるハニカムコアを挟み、加圧成形加工を実施す
ることにより、曲面ハニカムパネルが得られる。そして
その際、スペーサー用のハニカムコアの両面にFRP板
が添着されると共に所定曲率かつ所定肉厚のスペーサー
パネルを介裝して、内面板が予め加圧成形されるように
なっている。そこで第1に、内面板そして外面板は、芯
材たるハニカムコアの肉厚分だけ異なるアールが形成さ
れる等、容易かつ正確に所定形状に加圧成形される。従
って、ユニつまり一方向基材を用いたものでも、加圧成
形加工の際にクラックが入るようなことはない。第2
に、しかもこのスペーサーパネルは、ハニカムコアにF
RP板を添着してなるので、軽量性,剛性,硬度,耐熱
性,平滑性,耐久性,平面精度等に優れている。
【0009】
【実施例】以下本発明を、図面に示すその実施例に基づ
いて詳細に説明する。図1,図2,図3,図4,図5
は、本発明の実施例の説明に供し、図1の(1)図は、
スペーサーパネルSの加圧成形時の正断面図であり、
(2)図は、スペーサーパネルSの要部拡大図である。
図2の(1)図は、外面板7の加圧成形時の正断面図、
図2の(2)図は、内面板6の加圧成形時の正断面図、
図2の(3)図は、更に当板を使用した内面板6の加圧
成形時の正断面図である。図3は、加圧成形された内面
板6と外面板7およびハニカムコア8等の斜視図であ
り、図4は、最終的な加圧成形加工時の正断面図であ
り、図5の(1)図は、製造された曲面ハニカムパネル
9の斜視図であり、図5の(2)図は、その正断面図で
ある。
【0010】この製造方法では、まず図1に示したよう
にスペーサーパネルSが製作,準備される。すなわち予
め、曲面ハニカムパネル9(図5参照)の製造用の型C
により、スペーサー用のハニカムコアS1 の両面にFR
P板S2 がそれぞれ添着されると共に、製造される曲面
ハニカムパネル9より内面板6の分だけ肉厚が薄い、ス
ペーサーパネルSが加圧成形される。この成形用治具た
るスペーサーパネルSについて、まず詳述する。このス
ペーサーパネルSの肉厚は、製品たる曲面ハニカムパネ
ル9の肉厚から内面板6の肉厚を除いたもの、つまり、
芯材たるハニカムコア8の肉厚H(図4,図5参照)に
外面板7の肉厚を加えたものに設定される。スペーサー
パネルSの両面のFRP板S2 としては、ガラス繊維,
ケブラー繊維,カーボン繊維,これらのハイブリット繊
維等が使用され、これらの織基材又はユニつまり一方向
基材(後で詳述する)に対し、エポキシ変性レジン,フ
ェノール系レジン等のプラスチックスを、含浸,付着,
重合等により組み合わせたものが用いられる。なお、こ
のFRP板S2 には製品たる曲面ハニカムパネル9の内
面板6,外面板7と同一の材質のものを用いることが、
加圧成形時の膨張率の関係で望ましい。
【0011】更に、スペーサーパネルSのFRP板S2
は、このような材質のものが積層して加圧成形される
が、その耐久性そして平面精度をより一層向上させるた
め、その間に、アルミニウム,チタン,鉄等の金属箔,
金属薄板を介裝するようにしてもよく、又、硬質樹脂の
薄板等を介裝するようにしてもよい。なお、このような
スペーサーパネルSのFRP板S2 は、事後の使用時に
おいて加圧成形される内面板6との離型性を考慮し、両
者間に離型紙,離型剤等を介在させるが、この離型紙等
は、内面板6表面にしわ等を発生させる可能性がある。
そこで、このFRP板S2 の成形時に、その最外層にシ
リコーン等をレジン中に10%以内で添加するか又はコ
ーティングしておくことにより、離型紙を用いることな
く上述の離型性を確保せしめるようにしてもよい。なお
この場合、前述により硬質樹脂の薄板を積層したFRP
板S2 に適用する際は、その層間強度に悪影響を与えな
い範囲とすべく考慮が必要である。
【0012】さて、このようなFRP板S2 をハニカム
コアS1 の両面に添着したスペーサーパネルSは、製品
たる曲面ハニカムパネル9の製造用の型C、つまりアル
ミニウム,鉄等の金属製又はFRP製のツール・マンド
レル上に、ハニカムコアS1をまだプリプレグの状態の
FRP板S2 で挟んで加圧成形して得られる。なおこの
型Cは、例えば2次曲面や3次曲面、更にはこれらの曲
面が一体的に連続した曲面その他の多次曲面を備えた形
状よりなり、例えば、従来より使用されている内面板6
又は外面板7用のもののいずれかを使用することが考え
られが、いずれにしても、共通の型Cを使用して所定の
FRP板S2 が加圧成形される。又、このスペーサーパ
ネルSの加圧成形時において、バキュームシート10と
の間に、所定のバキュームパネルK(後述の図2の
(1)図,(3)図参照)を当板として介裝しておく
と、型Cと反対側の外表面の平滑性にも優れたスペーサ
ーパネルSつまりそのFRP板S2 が得られ、もって、
このようなスペーサーパネルSを用いることにより、外
表面の平滑性に優れた内面板6が得られるようになる。
【0013】次に、図2の(1)図に示したごとく、外
面板7が共通の型Cを用いて加圧成形される。この図示
例では、前述したバキュームパネルKが当板として用い
られ、型Cと反対側の外表面の平滑性にも優れた外面板
7が得られるようになっている。なお、この成形用治具
たるバキュームパネルKは、セル間が連通されたバキュ
ーム用のハニカムコアの上面に通気材が添着されると共
に、下面にFRP板,金属板等の薄板材が添着され、所
定曲率を備えたものよりなる。さてこれと共に、図2の
(2)図,(3)図に示したごとく、型Cにスペーサー
パネルSを重ね、その外表面側にて内面板6が加圧成形
される。なお、外面板7が先に加圧成形された場合は、
事後にスペーサーパネルSを型C上にセットして内面板
6が加圧成形され、逆に、内面板6が先に加圧成形され
た場合は、事後にスペーサーパネルSを型C上から取り
外してから外面板7が加圧成形される。又、(3)図の
例では、前述のバキュームパネルKが当板として用いら
れ、型CそしてスペーサーパネルSと反対側の外表面の
平滑性にも優れた内面板6が得られるようになってい
る。
【0014】さて、このような加圧成形は、バキューム
バック法又はオートクレーブ法等にて行われる。すなわ
ち型C,スペーサーパネルS上に、基材にレジン等のプ
ラスチックスを組み合わせたプリプレグの状態のものを
載せ、その上に非通気性でフレキシブル性に富んだバキ
ュームシート10を被せ、その周囲を型Cに取り付けて
密封した後、内部を吸引・減圧・バキュームして外部か
ら密に加圧することにより(オートクレーブ法の場合に
は、これに加え更に外部からエアー圧を加えることによ
り)、スペーサーパネルS,型C等に密に圧接されて内
面板6と外面板7が加圧成形される。そして、この内面
板6と外面板7は、その成形温度と時間等により硬化又
は硬化直前の状態、つまり半硬化のプリプレグの状態か
ら最終的に硬化板とされるか、又はその間の硬化直前の
状態となって得られる。例えば前者の最終的に硬化した
ものが、摂氏150度の温度にて60分間で得られると
したら、後者の硬化直前の状態のものは、例えば摂氏1
50度の温度にて30分間又は摂氏130度の温度にて
60分間で得られる。このようにして、例えば図3中に
示したごとく2次曲面と3次曲面を備えこれらの曲面が
一体的に連続した、所定曲率のFRP製の内面板6と外
面板7が加圧成形される。
【0015】次に図4に示したように、このような成形
された所定のFRP製の内面板6と外面板7間に、プラ
スチックス製等の芯材たるハニカムコア8を接着剤を介
し挟み込み、型Cを使用して加圧成形加工を実施するこ
とにより、図5に示した曲面ハニカムパネル9が得られ
る。すなわち、前述した型Cを再び用い、その上にまず
成形された外面板7、次に、多数のセルの平面的集合体
であるハニカムコア8を一定肉厚Hにスライスしたも
の、更にその上に成形された内面板6を、順に積み重ね
ると共に相互間に接着剤を介裝し、又、内面板6上にバ
キュームシート10を被せる。そして、前述したところ
に準じバキュームバック法又はオートクレーブ法等に
て、加圧成形加工を実施することにより、図5に示した
ように、芯材たるハニカムコア8の両面にFRP製の表
面板である内面板6と外面板7が接着されると共に、例
えば2次曲面Dと3次曲面Eを備えこれらが一体的に連
続した所定曲率の曲面ハニカムパネル9が製造される。
【0016】なお、このような内面板6と外面板7の材
質等について述べておく。FRP製の内面板6と外面板
7は、基材にレジン等のプラスチックスを組み合わせた
ものが用いられ、このようなプラスチックスとしては、
例えばエポキシ変性レジン,フェノール系レジン等が使
用され、これらが含浸,付着,重合等により基材に組み
合わされている。基材としては、織基材やユニつまり一
方向基材が用いられ、まず織基材は、ガラス繊維,ケブ
ラー繊維,カーボン繊維,これらのハイブリット繊維等
が、平織り,朱子織り,綾織り等により、縦糸と横糸を
備えて織られたものである。これに対し、ユニつまり一
方向基材は、同じくガラス繊維,ケブラー繊維,カーボ
ン繊維,これらのハイブリット繊維等が用いられるもの
の、縦糸のみよりなる。
【0017】このようなユニつまり一方向基材として
は、第1に、完全なユニとも称され、横糸が全く無く縦
糸だけが一方向に引き揃えられたもの、第2に、このよ
うな縦糸を引き揃えるため細い横糸で縫われてかがら
れ、織り時の加工性および積層時の作業性に優れたも
の、第3に、ハイモジュラス織とも称され、このような
ユニを縦糸が直交する方向に重ねて留めかがり用の横糸
でクリンプしたもの、その他が知られている。なお、上
述した第2,第3のユニつまり一方向基材において使用
されている横糸は、縦糸の強度にほとんど影響がない材
質等よりなり、一般にユニつまり一方向基材の範囲内と
されている。そして、このユニつまり一方向基材は、織
基材に比し、引張り強度,弾性等が高い反面、成形条件
に容易にフィットするフレキシブル性・コントロール
性、つまり追従性・伸縮性に劣っている。
【0018】本発明に係る曲面ハニカムパネル9の製造
方法は、以上のようになっている。そこで以下のように
なる。この曲面ハニカムパネル9の製造方法では所定曲
率の共通の型Cが用いられ、まず、プリプレグの状態で
加圧成形が行われ、硬化又は硬化直前の状態となった内
面板6と外面板7間に芯材たるハニカムコア8を挟み、
接着等を行う加圧成形加工を実施することにより、所定
の曲面ハニカムパネル9が得られる。そしてその際、こ
の製造方法では、スペーサー用のハニカムコアS1 の両
面にFRP板S2 が添着されると共に所定曲率かつ所定
肉厚のスペーサーパネルS、つまり、製造される曲面ハ
ニカムパネル9より内面板6の分だけ肉厚が薄いスペー
サーパネルSを介裝して、内面板6が予め加圧成形され
るようになっている。そこで、この曲面ハニカムパネル
9の製造方法では、次の第1,第2のようになる。
【0019】第1に、共通の型Cの上に、スペーサーパ
ネルSを介裝して内面板6を加圧成形するので、内面板
6そして外面板7は、芯材たるハニカムコア8の肉厚H
分だけ異なるアールRが形成される等、容易かつ正確に
所定形状に加圧成形される。そこで、内面板6と外面板
7としてユニつまり一方向基材を用いたものは、引張り
強度,弾性率が高い反面、フレキシブル性・コントロー
ル性に乏しく伸縮しにくいが、このように正確に加圧成
形されるので、芯材たるハニカムコア8を挟んで接着す
る加圧成形加工を実施しても、この種従来例のようにク
ラック5(図6の(3)図参照)が入るようなことはな
い。第2に、しかもこのように用いられるスペーサーパ
ネルSは、ハニカムコアS1 にFRP板S2 を添着して
なるので、それらの特性を生かし、軽量性,剛性,硬
度,耐熱性,平滑性,耐久性,平面精度等に優れてい
る。
【0020】
【発明の効果】本発明に係る曲面ハニカムパネル9の製
造方法は、以上説明したごとく、ハニカムコアの両面に
FRP板が添着されると共に所定曲率かつ所定肉厚のス
ペーサーパネルを用いたことにより、次の効果を発揮す
る。第1に、共通の型にて内面板と外面板を加圧成形す
る場合に、ユニつまり一方向基材にレジン等のプラスチ
ックスを組み合わせたものが、クラックスが入らず使用
可能となる。そこで、ユニつまり一方向基材の特性を生
かし、引張り強度,弾性等に優れた曲面ハニカムパネル
が得られるようになる。第2に、スペーサーパネルは、
軽量性,剛性,硬度,耐熱性,平滑性,耐久性,平面精
度等に優れ、ハンドリングが容易で使い勝手が良く丈夫
であり、人手による型へのセットおよび取り外しが容易
であり、もって、内面板,外面板,曲面ハニカムパネル
の製造に何ら支障は生じない。このように、この種従来
例に存した問題点が一掃される等、本発明の発揮する効
果は顕著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る曲面ハニカムパネルの製造方法の
実施例の説明に供し、(1)図は、スペーサーパネルの
加圧成形時の正断面図であり、(2)図は、スペーサー
パネルの要部拡大図である。
【図2】同実施例の説明に供し、(1)図は、外面板の
加圧成形時の正断面図、(2)図は、内面板の加圧成形
時の正断面図、(3)図は、更に当板を使用した内面板
の加圧成形時の正断面図である。
【図3】同実施例の説明に供し、加圧成形された内面板
と外面板、およびハニカムコア等の斜視図である。
【図4】同実施例の説明に供し、最終的な加圧成形加工
時の正断面図である。
【図5】同実施例の説明に供し、(1)図は、製造され
た曲面ハニカムパネルの斜視図であり、(2)図は、そ
の正断面図である。
【図6】従来例に係る曲面ハニカムパネルの製造方法の
説明に供し、(1)図は、内面板と外面板の加圧成形時
の正断面図、(2)図は、最終的な加圧成形加工時の正
断面図、(3)図は、クラックが入った状態の斜視説明
図である。
【符号の説明】
1 内面板 2 外面板 3 ハニカムコア 4 バキュームシート 5 クラック 6 内面板 7 外面板 8 ハニカムコア 9 曲面ハニカムパネル 10 バキュームシート C 型 D 2次曲面 E 3次曲面 H 肉厚 R アール S スペーサーパネル S1 ハニカムコア S2 FRP板 K バキュームパネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29C 65/70 B29C 65/70 B32B 3/12 B32B 3/12 A 31/20 31/20 // B29L 31:60 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 69/00 - 69/02 B29C 43/00 - 43/20 B29C 70/00 - 70/56 B32B 3/12 B32B 31/20 WPI(DIALOG)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯材たるハニカムコアの両面にFRP製
    の内面板と外面板が接着され、所定曲率を備えた曲面ハ
    ニカムパネルの製造方法であって、 予め、所定曲率を備えたその製造用の型により、スペー
    サー用のハニカムコアの両面にFRP板が添着されると
    共に、製造される上記曲面ハニカムパネルより上記内面
    板の分だけ肉厚が薄い、スペーサーパネルを加圧成形し
    ておき、 まず、上記型により上記外面板を加圧成形すると共に、
    上記型に該スペーサーパネルを重ねその外表面側にて上
    記内面板を加圧成形し、次に、このように成形された上
    記内面板と外面板間に上記芯材たるハニカムコアを接着
    剤を介し挟み込み、上記型にて加圧成形加工を実施する
    ことにより上記曲面ハニカムパネルを得ること、を特徴
    とする曲面ハニカムパネルの製造方法。
JP07521192A 1992-02-26 1992-02-26 曲面ハニカムパネルの製造方法 Expired - Fee Related JP3204529B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07521192A JP3204529B2 (ja) 1992-02-26 1992-02-26 曲面ハニカムパネルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07521192A JP3204529B2 (ja) 1992-02-26 1992-02-26 曲面ハニカムパネルの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05237954A JPH05237954A (ja) 1993-09-17
JP3204529B2 true JP3204529B2 (ja) 2001-09-04

Family

ID=13569644

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07521192A Expired - Fee Related JP3204529B2 (ja) 1992-02-26 1992-02-26 曲面ハニカムパネルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3204529B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4078017B2 (ja) * 2000-06-27 2008-04-23 三菱重工業株式会社 宇宙環境で使用されるハニカムサンドイッチパネル
US6991695B2 (en) 2002-05-21 2006-01-31 3M Innovative Properties Company Method for subdividing multilayer optical film cleanly and rapidly
US20080145602A1 (en) * 2006-12-15 2008-06-19 Gary Lee Hendren Processes for making shaped honeycomb and honeycombs made thereby
JP5374866B2 (ja) * 2006-12-26 2013-12-25 東レ株式会社 積層体の圧縮賦形装置およびプリフォームの製造方法およびプリプレグ成形体の製造方法
JP5703638B2 (ja) * 2010-09-06 2015-04-22 東レ株式会社 車両車室用補助構造体
JP5700276B2 (ja) * 2010-10-15 2015-04-15 東レ株式会社 パネル構造体
CN111113916A (zh) * 2020-01-02 2020-05-08 株洲时代新材料科技股份有限公司 一种轨道车辆弧形地板成型方法及轨道车辆弧形地板

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05237954A (ja) 1993-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0155820B1 (en) Forming fibre-plastics composites
US4249976A (en) Manufacture of honeycomb sandwich
US20110195230A1 (en) Apparatuses, Systems, and Methods for Manufacturing Composite Parts
US20060008611A1 (en) Sealing of honeycomb core and the honeycomb core assembly made with the same
US7531121B2 (en) Method for manufacturing thermosetting fiber reinforced plastic
EP1504888A1 (en) Method for forming a laminate with a rebate
JP3204529B2 (ja) 曲面ハニカムパネルの製造方法
US5124196A (en) Prestressed article and method
WO2020158916A1 (ja) 積層複合材、および積層複合材の製造方法
US5122213A (en) Prestressed article and method
JPH02175135A (ja) 繊維強化樹脂部材の製造方法
WO2022260186A1 (ja) プレス用積層体及びプレス済積層体
JP3233971B2 (ja) 曲面ハニカムパネルの製造方法
JPH10305523A (ja) 金属・繊維強化樹脂複合体及びそれを用いた強化積層体
JPH07180281A (ja) ハニカムサンドイッチパネル及びその製造方法
JP3204528B2 (ja) 曲面ハニカムパネルの製造方法
US2407867A (en) Method of producing curved "sandwich" material
JP3004309B2 (ja) 繊維強化樹脂積層体の製造方法
JP7218043B2 (ja) ハニカム積層体
JPS5942621B2 (ja) ハニカムサンドイツチ構造物の製造法
JPH05185542A (ja) 多層ハニカムコアを有する構造体及びその製造方法
JPH11264906A (ja) 繊維強化プラスチック製反射鏡およびその製造方法
WO2023062870A1 (ja) 金属-プリプレグ複合体
CN211000263U (zh) 高分子基材复合材料支撑结构
JP4597111B2 (ja) 熱硬化型frpの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees