JPH0525276A - アリーレンスルフイドケトン共重合体及びその製造法 - Google Patents

アリーレンスルフイドケトン共重合体及びその製造法

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JPH0525276A
JPH0525276A JP3229737A JP22973791A JPH0525276A JP H0525276 A JPH0525276 A JP H0525276A JP 3229737 A JP3229737 A JP 3229737A JP 22973791 A JP22973791 A JP 22973791A JP H0525276 A JPH0525276 A JP H0525276A
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JP
Japan
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formula
bis
parts
naphthalene
arylene sulfide
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Application number
JP3229737A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Sugie
潔 杉江
Hiroo Inada
博夫 稲田
Shunichi Matsumura
俊一 松村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、耐熱性に優れ、かつ成形性に
優れたポリマーを得ることである。 【構成】ビス(p―ハロベンゾイル)ナフタレン、芳香
族ジヒドロキシ化合物及びスルフィド化剤を、有機極性
溶媒中で縮合せしめることにより得られるアリーレンス
ルフィドケトン共重合体である。該共重合体は高い二次
転移温度に比較して融点が低く、成形性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビス(p―ハロベンゾ
イル)ナフタレンから得られるアリーレンスルフィドケ
トン共重合体及びその製造方法に関するものである。更
に詳しくは耐薬品性、耐熱性、成形性に優れたアリーレ
ンスルフィドケトン共重合体及びその製造法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ポリアリーレンスルフィドケトンは耐薬
品性、耐酸性、耐アルカリ性、寸法安定性、機械的特性
に優れ、エンプラ、繊維、フイルム、複合材料用マトリ
ックス等として種々検討されている。
【0003】例えばシャーナル オブ ポリマー サイ
エンス:PartA.27,611―669(198
9)には、4,4′―ジフルオロベンゾフェノンと硫化
ナトリウムから得られるポリアリーレンスルフィドケト
ンが開示されている。
【0004】また、DE3,405,523には1,4
―ビス(4―フルオロベンゾイル)ベンゼンと硫化ナト
リウムから得られるポリアリーレンスルフィドケトンが
開示されている。
【0005】しかしながら、これらのポリアリーレンス
ルフィドケトンは、上記の優れた特性を有しているもの
の、耐熱性及び成形性について更に優れた特性が望まれ
ていた。
【0006】一方、ポリ(アリーレンエーテルケトン)
は、耐薬品性、耐酸性、耐アルカリ性、寸法安定性、機
械的特性に優れ、エンプラ、繊維、フイルム、複合材料
用マトリックス等として種々検討されている。
【0007】例えば、USP4,870,153号公報
には、4,4′―ビス(p―フルオロベンゾイル)ナフ
タレンとハイドロキノンから得られるポリ(アリーレン
エーテルケトン)が開示されている。
【0008】しかしながら、これらのポリ(アリーレン
エーテルケトン)は、上記の優れた特性を有しているも
のの、更に優れた耐熱性が望まれていた。またその原料
としては、重合性が低く重合時ゲル化も起こりやすい等
の理由のため塩素化合物が用いられず、専らフッ素化合
物を用いるため製造コストが高くなるという欠点があっ
た。
【0009】
【発明の目的】本発明の目的は、新規なアリーレンスル
フィドケトン共重合体を提供することにある。本発明の
他の目的は従来のポリアリーレンスルフィドケトンホモ
ポリマーよりも優れた成形性を備えたアリーレンスルフ
ィドケトン共重合体を提供することにある。
【0010】本発明のさらに他の目的は、従来のポリ
(アリーレンスルフィドケトン)ホモポリマーよりも優
れた耐熱性を備えたアリーレンスルフィドケトン共重合
体を提供することにある。本発明のさらに他の目的は、
本発明の上記アリーレンスルフィドケトン共重合体を工
業的に有利に製造する方法を提供することにある。本発
明のさらに他の目的及び利点は、以下の説明から明らか
となろう。
【0011】
【発明の構成】本発明によれば、本発明の上記目的及び
利点は、第1に下記式(I)及び(II)
【0012】
【化4】
【0013】[ここで、Ar1 は、1,5―、2,6―
および2,7―ナフタレン環の少くとも1種である。A
2 は、下記式(1)、(2)および(3)で表わされ
る芳香族残基
【0014】
【化5】
【0015】の少なくとも1種である。また、式(1)
中のXは直接結合、―O―,―CO―または―CR3
4 ―であり、R3 、R4 は同一もしくは異なり、水素原
子、メチル、エチルもしくはプロピルであるか、または
3 、R4 はそれらが結合している炭素原子を含んでシ
クロヘキサン環を形成していてもよい。R1 ,R2 は同
一もしくは異なり、メチル、エチルもしくはプロピルで
ある。i,jは0〜4の整数である。式(2)の結合手
の位置は1,5―、2,6―もしくは2,7―である。
式(3)の結合手の位置はm―もしくはp―である。m
及びnは当量比を表わし、m:n=95:5〜5:95
の範囲にある。]
【0016】で表わされる繰返し単位から主としてな
り、且つ濃硫酸中30℃で測定した固有粘度が少なくと
も0.3であることを特徴とするアリーレンスルフィド
ケトン共重合体によって達成される。
【0017】上記式(I)及び(II)において、Ar1
は、1,5―、2,6―および2,7―ナフタレン環の
少くとも1種である。これらのうち、2,6―ナフタレ
ン環が好ましい。
【0018】また、上記式(II)において、Ar2 は、
上記式(1)、(2)および(3)で表わされる芳香族
残基の少なくとも一種である。これらのうち、
【0019】
【化6】 が好ましく、
【0020】
【化7】 が特に好ましい。
【0021】しかして、上記式(I)で表わされる繰返
し単位としては、下記式
【0022】
【化8】
【0023】で表わされる繰返し単位(式(I)中、A
1 が2,6―ナフタレン環である場合に相当する)が
好ましく、上記式(II)で表わされる繰り返し単位とし
ては、下記式
【0024】
【化9】 で表わされる繰返し単位(式(II)中、Ar1 が2,6
―ナフタレン環であり、Ar2
【0025】
【化10】 である場合に相当する)が好ましい。
【0026】m及びnは当量比を表わし、m:n=9
5:5〜5:95の範囲にある。ここでm:n=95:
5〜60:40の範囲にあることが好ましく、m:n=
90:10〜70:30の範囲にあることが特に好まし
い。
【0027】本発明のアリーレンスルフィドケトン共重
合体は、30モル%以下、好ましくは20モル%以下、
更に好ましくは10モル%以下の割合で他の共重合成分
を含有することもできる。
【0028】本発明のアリーレンスルフィドケトン共重
合体は濃硫酸中30℃で測定した固有粘度が少なくとも
0.3である。固有粘度は好ましくは少なくとも0.4
である。固有粘度が0.3未満の場合にはポリマー機械
的特性が不十分であり、好ましくない。固有粘度の上限
値は好ましくは2.0であり、より好ましくは1.5で
ある。好適な成形性は上記の如き適当な固有粘度を示す
アリーレンスルフィドケトン共重合体によって達成され
る。
【0029】本発明のアリーレンスルフィドケトン共重
合体は式(I)からなるポリアリーレンスルフィドケト
ンホモポリマーに比べて融点(Tm)が低いことをその
特徴的性質の一つとして有している。その融点はDSC
により、好ましくは320℃〜420℃の間を示し、よ
り好ましくは340℃〜410℃の間を示す。
【0030】また、本発明のアリーレンスルフィドケト
ン共重合体は式(II)からなるポリ(アリーレンエーテ
ルケトン)ホモポリマーに比べて二次転移温度(Tg)
が高いことをその特徴的性質の一つとして有している。
その二次転移温度は示差熱分析法により、好ましくは少
くとも180℃を示し、より好ましくは少くとも185
℃を示す。
【0031】本発明のアリーレンスルフィドケトン共重
合体は、本発明によれば、下記式(III)
【0032】
【化11】
【0033】[ここで、Ar1 は式(I)及び式(II)
の定義に同じである。Yはハロゲン原子である。]で表
わされるビス(p―ハロベンゾイル)ナフタレン、下記
式(IV) HO―Ar2 ―OH …(IV) [ここでAr2 は式(II)の定義に同じである。]で表
わされる芳香族ジヒドロキシ化合物及びスルフィド化剤
を、アルカリ性化合物の存在下有機極性溶媒中で縮合せ
しめることを特徴とする方法によって製造できる。
【0034】上記式(III) においてAr1 の定義は上記
式(I)及び(II)に同じである。上記式(III) におい
てYの定義はハロゲン原子である。具体的には、ヨウ
素、臭素、塩素、フッ素であり、これらのうち塩素、フ
ッ素であることが好ましい。
【0035】上記式(III) で表わされるビス(p―ハロ
ベンゾイル)ナフタレンとしては、具体的には、1,5
―ビス(p―フルオロベンゾイル)ナフタレン、2,6
―ビス(p―フルオロベンゾイル)ナフタレン、2,7
−ビス(p−フルオロベンゾイル)ナフタレン、1,5
―ビス(p−クロロベンゾイル)ナフタレン、2,6―
ビス(p―クロロベンゾイル)ナフタレン、2,7―ビ
ス(p―クロロベンゾイル)ナフタレン、1,5−ビス
(p−ブロモベンゾイル)ナフタレン、2,6―ビス
(ブロモベンゾイル)ナフタレン、2,7―ビス(ブロ
モベンゾイル)等及びこれらの組合せを挙げることがで
きる。これらのうち、2,6―ビス(p−フルオロベン
ゾイル)ナフタレン、2,6―ビス(p−クロロベンゾ
イル)ナフタレンが好ましい。尚、本発明に於ては、上
記式(III) の化合物の一部、例えば30モル%以下を例
えば4,4′―ジフルオロベンゾフェノン、1,4―ビ
ス(p―フルオロベンゾイル)ベンゼン、4,4′―ビ
ス(p―フルオロベンゾイル)ジフェニル、1,3′−
ビス(p−フルオロベンゾイル)ベンゼン、4,4′―
ビス(p−フルオロベンゾイル)ジフェニルエーテル、
4,4′―ジロロジフェニルスルホン、4―フルオロ―
4′―ヒドロキシベンゾフェノン、4―クロル―4′―
ヒドロキシベンゾフェノン、4―(p―フルオロベンゾ
イル)―4′―ヒドロキシジフェニルエーテル、2―
(p―フルオロベンゾイル)―6―ヒドロキシナフタレ
ン、4―クロル―4′―ヒドロキシジフェニルスルホン
等の他のハロゲン化物で置き換えてもよい。
【0036】上記式(IV)においてAr2 の定義は上記
式(II)に同じである。式(IV)で表わされる芳香族ジ
ヒドロキシ化合物としては、具体的には、2,2―ビス
(4―ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2―ビス
(4―ヒドロキシフェニル)ブタン、ビス(4―ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1―ビス(4―ヒドロキシ
フェニル)シクロヘキサン、ジ(4―ヒドロキシフェニ
ル)エーテル、4,4′―ジヒドロキシジフェニル、
3,3′,5,5′―テトラメチル―4,4′―ジヒド
ロキシジフェニル、4,4′―ジヒドロキシベンゾフェ
ノン、1,5―ジヒドロキシナフタレン、2,6―ジヒ
ドロキシナフタレン、2,7―ジヒドロキシナフタレ
ン、ハイドロキノン、レゾルシノールなどであり、又こ
れらの組合せを挙げることができる。これらのうち、ハ
イドロキノン、ジヒドロキシナフタレン、4,4′―ジ
ヒドロキシジフェニル、2,2―ビス(4―ヒドロキシ
フェニル)プロパン、ジ(4―ヒドロキシフェニル)エ
ーテル、3,3′,5,5′―テトラメチル―4,4′
―ジヒドロキシジフェニルが好ましく、ハイドロキノ
ン、4,4′―ジヒドロキシジフェニル、2,2―ビス
(4―ヒドロキシフェニル)プロパンが特に好ましい。
式(IV)の化合物の使用割合は式(III) の化合物に対し
て5〜95モル%あり、好ましくは5〜40モル%、特
に好ましくは10〜30モル%である。
【0037】スルフィド化剤としては硫化ナトリウム、
硫化リチウム、硫化カリウム及び硫化ルビジウム等の硫
化アルカリを用いることができる。これらのうち、硫化
ナトリウム及び硫化カリウムが好ましい。又、硫化水素
と水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウ
ム等のアルカリ水酸化物との反応により生成されるアル
カリ硫化物を用いることができる。いずれの場合も硫化
物及び水酸化物の混合物を用いることができる。スルフ
ィド剤の使用割合は、上記式(III) の化合物に対し上記
式(IV)の化合物との和が90〜110モル%とするの
が好ましく、より好ましくは95〜105モル%であ
る。
【0038】アルカリ性化合物としては、アルカリ金属
の水酸化物、炭酸塩又は重炭酸塩或はフッ化物が用いら
れる。これらは一種又は二種以上組合せて使用すること
ができる。アルカリ性化合物としては、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウ
ム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム等を好ましいも
のとして挙げることができる。これらのうち、炭酸カリ
ウムおよび炭酸ナトリウムが特に好ましい。アルカリ性
化合物の使用割合は、上記スルフィド化剤との和が、上
記式(III) の化合物中のハロゲンに対して90当量%以
上とするのが好ましく、より好ましくは95〜200当
量%とする。尚、本発明に於て、上記式(III) の化合物
に於てYがフッ素であり、スルフィド化剤として硫化ナ
トリウム或は硫化カリウムを使用する場合には、反応に
よって生成するフッ化ナトリウム、或はフッ化カリウム
がアルカリ性化合物であるため、必ずしも他のアルカリ
性化合物を使用する必要はない。
【0039】反応に用いられる有機極性溶媒としては、
非プロトン性の極性溶媒、すなわち、ジメチルアセトア
ミド、ジエチルアセトアミド、N―エチルピロリドン、
N―メチルカプロラクタム、N―メチルピロリドン、N
―シクロヘキシル―2―ピロリドン、ジメチルスルホキ
シド、スルホラン、ジメチルイミダゾリジノン、テトラ
メチル尿素、ヘキサメチルホスホルトアミドなどが挙げ
られる。これらのうち、N―メチルカプロラクタム、N
―シクロヘキシル―2―ピロリドンが好ましく用いられ
る。
【0040】反応は常圧もしくは加圧下で、好ましくは
200〜360℃、更に好ましくは250〜340℃、
特に好ましくは250〜320℃の範囲の温度に加熱す
ることにより実施される。。
【0041】重合反応が所望の程度まで進行したのち、
場合により、反応系内に一官能性の末端停止剤を添加し
て、生成した重合体の末端水酸基を末端停止剤で封鎖す
ることができる。一官能性の末端停止剤としては、例え
ばp―クロロベンゾフェノン、p−フルオロベンゾフェ
ノンあるいは塩化メチル等を好ましいものとして挙げる
ことができる。末端停止した重合体は、成形時例えば溶
融成形時に良好な安定性を示す。
【0042】重合時にはポリマーの分子量向上のため助
剤を用いることができる。スルフィド化剤中に結晶水や
自由水を含む場合には重合に先立って脱水を行うことで
きる。得られたポリマーは水中への再沈澱等により単離
することができ、水洗や有機溶媒による洗浄の後乾燥す
ることにより粉末や粒子状のポリマーを得ることができ
る。
【0043】
【発明の効果】本発明のアリーレンスルフィドケトン共
重合体は、コストも安く、工業的に有利に製造すること
が可能である。また、本発明の共重合体は、高い二次転
移温度に比較して融点が低く、成形性に優れている。従
って、本発明の共重合体は、射出成形、押出成形、圧縮
成形等の通常の溶融成形方法をそのまま適用することが
でき、フイルム、シート、プラスチック等種々の耐熱性
成型品の成型に好ましく適用することができる。
【0044】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、
実施例は説明のためのものであって、本発明はこれに限
定されるものではない。なお、実施例中「部」「重量
部」を意味する。また、ポリマーの固有粘度(ηin
h)を濃硫酸を溶媒とし、0.5g/dlの濃度で30
℃にて測定した。更にまた、ポリマーの二次転移点(T
g)、融点(Tm)はDSCを用い、10℃/分の昇温
速度で測定した。
【0045】
【実施例1】硫化ナトリウム2.11部及びN―シクロ
ヘキシル―2―ピロリドン54.1部を撹拌装置及び留
出系を備えた反応器に入れ、窒素置換した後常圧下窒素
気流中加熱して溶解した。一旦放冷後、ハイドロキノン
0.33部及び2,6―ビス(p―フロロベンゾイル)
ナフタレン11.17部を加え250℃の浴につけ1時
間かけて300℃まで昇温した。さらに300℃に保ち
2時間反応させた。
【0046】得られた反応物を冷却し、79部のメタノ
ールで希釈後還流下に抽出処理を行い濾別して粉末状ポ
リマーを得た。更に水還流下で3回、溶媒及び無機塩を
抽出除去し、次いで120℃で8時間真空乾燥した。得
られた共重合体はηinh=0.459、Tg=187
℃、Tm=378℃であった。
【0047】
【実施例2】実施例1において、ハイドロキノンと共に
炭酸カリウム0.37部を加える他は同様にして共重合
体を得た。得られた共重合体ηinh=0.636,T
g=185℃,Tm=383℃であった。更に、得られ
た共重合体を390℃で型に入れて圧縮することによ
り、小球(直径15mm、高さ10mm)が得られた。
【0048】
【実施例3】4,4′―ジヒドロキシジフェニル1.7
6部、炭酸カリウム3.53部、水酸化ナトリウム0.
001部及びN―メチルカプロラクタム89部を撹拌装
置、窒素導入部及び留出系を備えた反応器にいれ、窒素
気流下に250℃まで加熱した。2時間加熱撹拌を続け
た後、放冷し、2,6―ビス(p―フロロベンゾイル)
ナフタレン11.17部を添加した。再び加熱し、26
0℃で5時間重合した。放冷後メタノールを加えて共重
合体を析出させ濾別した。さらに残存する溶媒等を除去
するためにメタノール及び水とともにリフラックスして
精製し、100℃で5時間真空乾燥した。得られた共重
合体はηinh=0.40、Tg=184℃、Tm=3
58℃であった。
【0049】
【比較例1】2,6―ビス(p―フロロベンゾイル)ナ
フタレン13.96部、硫化ナトリウム3.00部、お
よびN―シクロヘキシル―2―ピロリドン54.1部を
撹拌装置及び留出系を備えた反応器に入れ、窒素置換し
た後常圧下窒素気流中、200℃の浴につけ、30分か
けて290℃まで昇温した。さらに120分反応させ
た。得られた反応物を冷却し、79部のメタノールで希
釈後還流下に抽出処理を行い濾別して粉末状ポリマーを
得た。更に水還流下で3回、溶媒及び無機塩を抽出除去
し、次いで120℃で8時間真空乾燥した。得られたポ
リマーはηinh=0.54、Tg=187℃、Tm=
400℃であった。
【0050】
【実施例4】2,6―ビス(p―フロロベンゾイル)ナ
フタレン37.24部、N―シクロヘキシルピロリドン
155部及びメシチレン30部を撹拌装置、窒素導入部
及び留出系を備えた反応器に入れ、窒素気流下に230
℃まで加熱した。ここに炭酸カリウム1.38部と炭酸
水素カリウム0.40部を加え、次いで硫化ナトリウム
9水塩21.62部、ビスフェノールA(2,2―ビス
(p―ヒドロキシフェニル)プロパン)2.28部及び
N―シクロヘキシルピロリドン41部からなる溶液を添
加した。生成する水を共沸除去し、さらに280℃に加
熱して3時間反応させた。
【0051】得られた反応物を10%リン酸水溶液中に
注ぎ、重合物を沈澱させた。更に残存する溶媒等を除去
するためにミキサーで粉砕水洗後、メタノールと共にリ
フラックスして精製し、100℃で5時間乾燥した。得
られた共重合体はηinh=0.65、Tg=192
℃、Tm=378℃であった。
【0052】
【実施例5及び6】2,6―ビス(p―フロロベンゾイ
ル)ナフタレン、4,4′―ジヒドロキシジフェニル、
硫化ナトウリム、炭酸カリウムもしくは水酸化ナトリウ
ムを表1に記載した仕込量及びN―シクロヘキシルピロ
リドン52部を撹拌装置、窒素導入部及び留出系を備え
た反応器に入れ、窒素気流下に250℃まで加熱した。
2時間加熱撹拌を続けた後、放冷し、2,6―ビス(p
―フロロベンゾイル)ナフタレン11.17部及びN―
シクロヘキシルピロリドン52部を添加した。再び加熱
し、305℃で5時間重合した。放冷後160部のメタ
ノールを加えて共重合体を析出させ濾別した。更に残存
する溶媒等を除去するためにメタノール及び水と共にリ
フラックスして精製し、100℃で5時間真空乾燥し
た。得られた共重合体のηinh、Tg、Tmを表2に
示した。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【実施例7】実施例4と同様にして表3に記載の仕込量
で重合を行った。得られた共重合体の特性を表4に示
す。
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
【比較例2】2,6―ビス(p―フルオロベンゾイル)
ナフタレン37.24部、ハイドロキノン9.91部、
4,4′―ジヒドロキシフェニル1.86部及びジフェ
ニルスルホン70部を撹拌装置及び流出系を備えた反応
器にいれ窒素置換した後200℃に加熱した。約15分
後内容物は融解し、均一な溶液となった。次に無水炭酸
カリウム12.5部を添加し、常圧下窒素気流中200
℃で1時間、次に昇温して250℃で同じくく1時間、
更に340℃に昇温して120分間反応させた。得られ
た反応物を冷却し、これを粉砕して粒径500μm以下
のチップとし、該チップをアセトン還流下で2回、水還
流下で2回、更にアセトン還流下で1回抽出処理し、ジ
フェニルスルホン及び無機塩を除去し、ついで150℃
で3時間乾燥した。得られたポリマーはηinh=0.
68、Tg=175℃、Tm=366℃であった。
【0059】
【実施例8】3,3′,5,5′―テトラメチル―4,
4′―ジヒドロキシジフェニル0.76部、炭酸カリウ
ム0.39部、硫化ナトリウム2.21部、水酸化ナト
リウム0.014部及びN―メチルカプロラクタム51
部を撹拌装置、窒素導入部及び留出系を備えた反応器に
入れ、窒素気流下に250℃まで加熱した。2時間加熱
撹拌を続けた後、放冷し、2,6―ビス(p―フロロベ
ンゾイル)ナフタレン11.17部及びN―メチルカプ
ロラクタム51部を添加した。再び加熱し、260℃で
5時間重合した。放冷後160部のメタノールを加えて
共重合体を析出させ濾別した。更に残存する溶媒等を除
去するためにメタノール及び水と共にリラックスして精
製し、100℃で5時間真空乾燥した。得られた共重合
体はηinh=0.32、Tg=211℃、Tm=39
6℃であった。
【0060】
【実施例9】実施例1において2,6―ビス(p―フル
オロベンゾイル)ナフタレン11.17部に替えて2,
6―ビス(p―クロロベンゾイル)ナフタレン12.1
6部を用いる他は同様にして共重合体を得た。得られた
共重合体のηinh=0.40、Tg=185℃、Tm
=377℃であった。
【0061】
【比較例3】ハイドロキノン5.62部、無水炭酸カリ
ウム7.05部を撹拌装置、窒素導入口及び流出系を備
えた反応器にいれ、窒素置換を3回繰り返した。1―シ
クロヘキシル―2―ピロリドン50部を加え、窒素気流
中撹拌しながら250℃に加熱し、溶解した。一旦放冷
後、2,6―ビス(p−クロロベンゾイル)ナフタレン
20.26部を加え、再び250℃に加熱し1時間保持
した。更に300℃まで昇温し、5.5時間保持した。
放冷後、水とともにリフラックスを繰り返して溶媒を抽
出除去した後乾燥してポリマーを得た。得られたポリマ
ーは薄茶色粉末状でηinh0.19と重合度は低かっ
た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(I)及び(II) 【化1】 [ここで、Ar1 は、1,5―、2,6―および2,7
    ―ナフタレン環の少くとも1種である。Ar2 は、下記
    式(1)、(2)および(3)で表わされる芳香族残基 【化2】 の少なくとも1種である。また、式(1)中のXは直接
    結合、―O―,―CO―または―CR3 4 ―であり、
    3 、R4は同一もしくは異なり、水素原子、メチル、
    エチルもしくはプロピルであるか、またはR3 、R4
    それらが結合している炭素原子を含んでシクロヘキサン
    環を形成していてもよい。R1 ,R2 は同一もしくは異
    なり、メチル、エチルもしくはプロピルである。i,j
    は0〜4の整数である。式(2)の結合手の位置は1,
    5―、2,6―もしくは2,7―である。式(3)の結
    合手の位置はm―もしくはp―である。m及びnは当量
    比を表わし、m:n=95:5〜5:95の範囲にあ
    る。]で表わされる繰返し単位から主としてなり、且つ
    濃硫酸中30℃で測定した固有粘度が少なくとも0.3
    であることを特徴とするアリーレンスルフィドケトン共
    重合体。
  2. 【請求項2】下記式(III) 【化3】 [ここで、Ar1 は式(I)及び式(II)の定義に同じ
    である。Yはハロゲン原子である。]で表わされるビス
    (p―ハロベンゾイル)ナフタレン、下記式(IV) HO―Ar2 ―OH …(IV) [ここでAr2 は式(II)の定義に同じである。]で表
    わされる芳香族ジヒドロキシ化合物及びスルフィド化剤
    を、アルカリ性化合物の存在下有機極性溶媒中で縮合せ
    しめることを特徴とする請求項1記載のアリーレンスル
    フィドケトン共重合体の製造方法。
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