JPH0525220U - 空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 天井内に埋込み又は天井から吊下げる空気調
和機の吸込みグリルのフィルタの清掃等のための着脱を
容易、かつ迅速を行うことができるようにする。 【構成】 ユニット本体２を天井１内に埋設し又は天井
１から吊下げ、ユニット本体２の下部に天井パネル８又
はフィルタ１３を内蔵した吸込みグリル１１を着脱自在
に装着した空気調和機において、ユニット本体２又は天
井パネル８にモータ２０によって正逆回転駆動される回
転ドラム２１を設け、このドラム２１に一端が巻着され
たワイヤ２２の他端を、天井パネル８又は吸込みグリル
１１に連結し、前記モータ２０が所定の時間駆動したと
き、又は前記回転ドラム２１が所定の回転数回転したと
き前記モータ２０を停止させるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、天井内に埋込んだり、天井から吊下げることによって設置される空 気調和機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の天井埋込み形の空気調和機の１例が図５に示されている。

【０００３】 天井１内に埋設されたユニット本体２の内部には熱交換器７、ドレンパン１０ 、送風機６、モータ５、導風板１２等が配置され、このユニット本体２には、そ の下部開口を覆う天井パネル８が着脱自在に装着されている。天井パネル８の中 央部には吸込み口３が形成され、この吸込み口３の両側には吹出し口４が形成さ れている。吸込み口３には吸込みグリル１１が嵌合され、その背後にフィルタ１ ３が着脱自在に係止されている。

【０００４】 モータ５によって送風機６を駆動すると、室９内の室内空気が、吸込み口３か ら吸込みグリル１１及びフィルタ１３を通り、導風板１１に案内されて送風機６ に吸入されて付勢される。次いで、熱交換器７を流過する過程で冷却又は加熱さ れることにより調和空気となって吹出し口４から室９内に吹き出される。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

前記の天井埋込み形空気調和機の運転を長期に亘って継続すると、フィルタ１ ３はこれに捕捉された塵埃によって目詰まりするので、通気抵抗が増大するのみ ならず空気調和機の能力が低下する。そこで、フィルタ１３が目詰まりする度に 、又は予め設定した運転時間が経過する度に、作業者が脚立上に乗って天井パネ ル８又はフィルタ１３を取り外してフィルタ１３を洗浄したり新しいフィルタに 交換していた。

【０００６】 従って、フィルタ１３の洗浄、交換には多大の手数及び時間を要するのみなら ず、天井パネル８およびフィルタ１１は大型、大重量でこの着脱作業は脚立上の 高所作業になるため危険であり、かつ、多大の労力を要するという問題があった 。

【０００７】 本考案は、従来の空気調和機の以上の問題点を解決しようとするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、熱交換器、送風機等を内蔵したユニット本体を、天井内に埋設し、 又は天井から吊下げ、このユニット本体の下部に天井パネル又はフィルタを内蔵 した吸込みグリルを着脱自在に装着してなる空気調和機において、前記ユニット 本体又は天井パネルにモータによって正逆回転駆動される回転ドラムを設け、こ のドラムに一端が巻着されたワイヤの他端を前記天井パネル又は吸込みグリルに 連結し、前記モータが所定の時間駆動したとき、又は前記回転ドラムが所定の回 転数回転したとき前記モータを停止させるようにした。

【０００９】

【作用】

本考案は前記構成を具えているため、モータによって回転ドラムを正逆回転さ せることによってワイヤが回転ドラムに巻き取られ又は回転ドラムから巻き戻さ れ、これに伴って天井パネル又はフィルタを内蔵した吸込みグリルが昇降する。

【００１０】 また、天井パネル又はフィルタを内蔵した吸込みグリルの降下の際、モータが 所定の時間駆動したとき、或いは回転ドラムが所定の回転数回転したときモータ が停止され、これによって天井パネル又は吸込みグリルが自動的に所定の降下位 置で停止される。

【００１１】

【実施例】

本考案の第１の実施例を、図１ないし図３によって説明する。本実施例は、図 ５に示す従来の空気調和機と同様な天井内に埋設された空気調和機に係るもので あり、同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。

【００１２】 ユニット本体２の頂板２ａの下面には、モータ２０によって正逆回転駆動され る回転ドラム２１が取付けられている。この回転ドラム２１はモータ２０に連結 されたウォーム３２と噛合するウォームギア３３と連結されている。前記モータ ２０には例えばＤＣモータが使用され、リレー又はスイッチによりモータ２０に 供給される電流の正負を切り換えることによって正回転又は逆回転し、ウォーム ３２、ウォームギア３３を介して回転ドラム２１が正回転又は逆回転されるよう になっている。回転ドラム２１には複数のワイヤ２２の一端が巻着され、このワ イヤ２２の他端には天井パネル８が連結されている。なお、このワイヤ２２は少 なくとも３本以上用いるのが望ましく、これらワイヤ２２は、ユニット本体２内 に取付けられた複数のガイドローラ２３を経て天井パネル８の外周縁に導かれて いる。

【００１３】 本実施例では、モータ２０を逆転すると、ウォーム３２及びウォームギア３３ を介して回転ドラム２１が逆回転され、回転ドラム２１からワイヤ２２が巻き戻 されて天井パネル８が水平状態のまま降下する。そして、床上の適当な高さに到 達したとき、モータ２０を停止し、床上の作業者が天井パネル８からフィルタ１ ３を取り外してこれを洗浄する。洗浄が終了すればフィルタ１３は天井パネル８ に再び取り付けられ、そこでモータ２０を正回転することにより回転ドラム２１ がワイヤ２２を巻き取る。そして天井パネル８が上昇してユニット本体２の下面 に当接したときモータ２０を停止する。

【００１４】 本実施例におけるモータ２０の電気的制御回路が図３に示されている。 即ち、電源の一極には、後記するリレー４１の常開接点４１ａ、モータ２０の 復帰型の起動スイッチ４０、及び後記するタイマ４２の限時接点４２ａが並列に 接続されている。前記タイマ４２の限時接点４２ａとリレー４４は直列に接続さ れ、電源の他極に接続されている。前記リレー４１の常開接点４１ａには、リレ ー４４の常開接点４４ａとリレー４４の常閉接点４４ｂが並列に接続され、前記 常開接点４４ａとランプ４５は直列に接続されて電源の前記他極に接続されてい る。また、前記起動スイッチ４０とリレー４４の常閉接点４４ｂは電線４６で互 いに接続され、同電線４６と電源の前記他極との間にはモータ２０、リレー４１ 及びタイマ４２が並列に接続されている。

【００１５】 以上の構成をもつ本実施例のモータ２０の電気制御回路において、モータ２０ の起動スイッチ４０を投入すると、リレー４１が励磁され、このリレー４１の常 開接点４１ａがＯＮとなってモータ２０が駆動されると共に、タイマ４２がカウ ント開始する。タイマ４２がカウントアップすると、タイマ４２の限時接点４２ ａがＯＮとなり、リレー４４が励磁されて、モータ２０と直列に接続された常閉 接点４４ｂがＯＦＦとなりモータ２０は自動的に停止されるとともに、常開接点 ４４ａがＯＮとなりランプ４５が点灯されて天井パネル８の降下完了の旨が報知 される。

【００１６】 また、降下した天井パネル８をユニット本体２へ戻す時には、モータ２０を正 転させてワイヤ２２を介して天井パネル８を上昇させる。この際には、前記図３ に示される電気制御回路によって、天井パネル８は降下した距離だけ上昇するこ ととなり、天井パネル８はユニット本体２内の所定の位置へ復帰する。

【００１７】 従って、本実施例では、天井パネル８の降下完了によって自動的にモータ２０ が停止されるので、降下状態を目視してモータ２０を停止させるという煩わしさ がなくなる。また、タイマ４２の設定時間等を選択してモータ２０の駆動時間を 適宜変更することによって空気調和機が設置される天井１の高さに応じて天井パ ネル８の降下高さを自由に変更することができる。

【００１８】 なお、本実施例ではモータ２０の駆動時間によって降下位置を調整しているが 、回転ドラム２１の回転数を検出して、この回転数が所定値になったときにモー タ２０を停止させるようにすることもできる 本考案の第２の実施例を、図４によって説明する。本実施例が前記第１の実施 例と異なる点は次の通りである。 天井パネル８に回転ドラム２１が固定され、この回転ドラム２１に一端が巻着 されたワイヤ２２の他端が吸込みグリル１１に連結されている。即ち、本実施例 にあっては、回転ドラム２１は吸込みグリル１１と一定の位置関係にある天井パ ネル８に固定されてこれと一体となっている。

【００１９】 本実施例では、前記第１の実施例における天井パネルに代えて吸込みグリル１ １がモータ２０の回転によって昇降することとなり、かつ、前記図３に示される 電気的制御回路によって、吸込みグリル１１が所定の高さまで降下した時に、吸 込みグリル１１の降下を停止させ、またランプ４５を点灯させることができる。

【００２０】 また、空気調和機は、美観上天井１の目地に合致するように天井パネル８が位 置調整されるので、天井パネル８はユニット本体２に対して正規の取付け位置と はズレて装着される場合があるが、このような場合にあっても、ワイヤ２２を介 して回転ドラム２１の駆動により吸込みグリル１１が上昇されたとき、この吸込 みグリル１１は天井パネル８に形成されている吸込み口３の正規の位置に到達す ることとなる。

【００２１】

【考案の効果】

本考案においては、モータによって回転ドラムを正逆回転させることによって 天井パネル又はフィルタを内蔵した吸込みグリルが昇降する。これによって、フ ィルタの着脱の手数及び時間が低減するとともに着脱作業が容易、かつ、安全と なる。

【００２２】 また、天井パネル又は吸込みグリルの降下の際、モータが所定の時間駆動した とき、又は回転ドラムが所定の回転数回転したときモータが停止して天井パネル 又は吸込みグリルを自動的に所定の降下位置で停止させることができるので、作 業者が降下状態を終始目視しながらモータを停止するという操作が不要となる他 、空気調和機が設置される天井の高さに応じて降下位置を自由に変更することが できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施例に係る空気調和機の縦断
面図である。

【図２】同実施例の要部の側面図である。

【図３】同実施例の電気的制御回路図である。

【図４】本考案の第２の実施例に係る空気調和機の要部
縦断面図である。

【図５】従来の空気調和機を示す縦断面図である。

【符号の説明】

１ 天井 ２ ユニット本体 ６ 送風機 ７ 熱交換器 ８ 天井パネル １１ 吸込みグリル １３ フィルタ ２０ モータ ２１ 回転ドラム ２２ ワイヤ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 熱交換器、送風機等を内蔵したユニット
   本体を、天井内に埋設し、又は天井から吊下げ、このユ
   ニット本体の下部に天井パネル又はフィルタを内蔵した
   吸込みグリルを着脱自在に装着してなる空気調和機にお
   いて、前記ユニット本体又は天井パネルにモータによっ
   て正逆回転駆動される回転ドラムを設け、このドラムに
   一端が巻着されたワイヤの他端を前記天井パネル又は吸
   込みグリルに連結し、前記モータが所定の時間駆動した
   とき、又は前記回転ドラムが所定の回転数回転したとき
   前記モータを停止させるようにしたことを特徴とする空
   気調和機。