JPH0525201Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は小型モータ、特にPM型パルスモー
タなどのコイルボビンの自動端子巻き作業が容易
かつスピーデイにできる端子構造に関するもので
ある。

（従来の技術） 一般に、小型モータなどのコイルの端末処理は
リード線形あるいは端子形などで行なわれること
が多いが、第４図は従来の小型モータ例えばPM
型パルスモータの端子形端未処理を行なつた２個
のコイルボビンの端子構造部を示している上面図
であり、コイル１ａ，１ｂは同一形状なのでコイ
ルボビン１ａのみで構造を説明する。巻軸２ａの
両端には巻軸２ａの外径より大きいつば３ａ，４
ａが設けられ、一方のつば４ａの外側周縁には絶
縁ストツパ部８ａと端子６ａ，７ａを植立した端
子部５ａとが櫛状に突設している。コイルボビン
１ａ，１ｂを巻軸２ａ，２ｂの軸上で端子部５
ａ，５ｂとストツパ部８ａ，８ｂとをだき合せる
と、端子部５ａ，５ｂが互いに櫛状間隙に嵌合
し、絶縁ストツパ８ａ，８ｂ間で挟持され、この
状態で図示しないステータ内に収容される。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、近年、電子機器の低価格化、小
型化及び高信頼性化が進展するに伴ない、使用さ
れるパルスモータなどの小型化、薄形化などが要
求される状況にある。このような要求を満たすた
めには、上記構成のように、コイル端子のピツチ
間隔も狭小にしなければならず、このため、コイ
ルの端末を端子に接続するための自動端子巻き作
業が複雑となり、作業速度をアツプすることが困
難であるなどの問題点があつた。

本考案は前記従来技術が有していた問題点を除
去した自動端子巻き作業が容易かつスピーデイな
コイルボビンの端子構造を提供することを目的と
するものである。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するための本考案の構成を、実
施例に対応する第１図，第２図を用いて説明する
と、本考案は、コイルボビンの端子構造におい
て、端子部が、一定間隙をおいて突出成形された
複数の単独端子片１３，１４で櫛状に形成され、
一方のコイルボビン１１の該櫛状端子片１３，１
４が他方のコイルボビン２１の櫛状間隙に相補的
に嵌合して、両端子片１３，１４及び１６，１７
が両コイルボビン１１，２１の絶縁ストツパ１
５，２５間に挟持されるようにしたものである。

（作用） 本考案によれば、以上のようなコイルボビンの
端子構造としたので、組立てた２つのコイルボビ
ン１１，２１の端子構造は、各端子１６，２７，
１７，２６間の各間隔が従来例と同一寸法に形成
されていても、各コイルボビン１１，２１の各端
子１６，１７（又は２６，２７）のピツチ間隔は
従来例に比して倍増しているため、自動端子巻き
作業が従前より著しく容易となり、かつ、作業速
度が向上する。したがつて、前記問題点を除去す
ることが可能になるのである。

以下、本考案の実施例を図を用いて説明する。

（実施例） 第１図は本考案の一実施例を示すコイルボビン
の上面図、断面図及び側面図で、第２図は本考案
に係る２つのコイルボビン１１，２１の要部組立
上面図である。第１図，第２図において、１１は
コイルボビンで一方のつば１２には外側面上部に
突出成形した独立端子片１３，１４及び絶縁スト
ツパ部１５が設けられており、１６，１７はコイ
ルボビン１１の独立端子片１３，１４に植立され
た端子である。また、２１は他方のコイルボビ
ン、２２はコイルボビン２１の一方のつば、２
３，２４は突出成形した独立端子片、２５は絶縁
ストツパ、２６，２７は端子片２３，２４に植立
された端子である。そして、コイルボビン１１，
２１の各端子片間には端子片が嵌合し得る間隙が
あり、又、各絶縁ストツパ１５，２５はそれぞれ
隣りの端子片１４，２４との間に端子片が嵌合可
能な間隙を有しているから、第３図のように、コ
イルボビン１１，１２を対設し、コイルボビン２
１を図示の矢印方向に移動しコイルボビン１１に
嵌合すれば、両コイルボビン１１，２１は相補的
に嵌着され、端子片１３，１４及び端子片２３，
２４はそれぞれ絶縁ストツパ１５，２５間に第２
図のように直列に挟着される。図示していない
が、実際には、絶縁ストツパ１５，２５外方には
ステータが配置されるので、ストツパ１５，２５
はステータから端子１６，２６を絶縁する機能も
果たしている。

尚、コイルボビン１１の端子１６，１７間のピ
ツチ間隔及びコイルボビン２１の端子２６，２７
間のピツチ間隔は約３mmに設定されているので、
第４図に説明した従来例における端子部３，４に
一列に植立された端子５，５′及び６，６′間のピ
ツチ間隔（約1.5mm）に比べて本考案の端子間ピ
ツチ間隔は倍増しており、したがつて、本考案に
係るコイルボビンの端子へのコイル端末を巻付け
る自動端子巻き作業は従来例に比して著しく容易
になりかつ、作業速度もアツプする。

（考案の効果） 以上詳細に説明したように本考案によれば、コ
イル端末を接続する端子を、コイルボビンの一方
のつば外側面端部に成形突出した複数の独立端子
片にそれぞれ植立し、同一形状の他のコイルボビ
ンの端子片を前者の端子片間に相補的に嵌合し、
端子とステータ間の絶縁を端子片と並設したスト
ツパ部によつて行なうようにしたので、２つのコ
イルボビンを組立てる時、ストツパは各端子嵌合
のための案内もしくは位置決め効果を奏する他、
コイルボビンの端子間のピツチ間隔を従来に比し
て倍増させることが可能となり、これら端子への
コイル端末接続の自動機による巻付け作業が著し
くし易くなり、かつ、作業速度をアツプすること
が可能になるなどの効果が期待できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す上面図、断面図
及び側面図、第２図はコイルボビン配置状態を示
す上面図、第３図は左右コイルボビン嵌合前の状
態を示す端子部詳細図、第４図は従来例の左右コ
イルボビン配置図である。 １１，２１……コイルボビン、１３，１４，２
３，２４……端子片、１６，１７，２６，２７…
…端子、１５，２５……ストツパ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 巻軸の両端に、該巻軸の外径より大きい相向き
   合つたつばを有し、一方のつばの外側周縁に絶縁
   ストツパ部と端子の一端側を埋め込んだ端子部と
   が櫛状に突設された２個のコイルボビンを上記巻
   軸の軸上でだき合せると、両端子部が互いに櫛状
   間隙に嵌合して、上記絶縁ストツパ部間に挟持さ
   れるコイルボビンの端子構造において、 上記端子部が複数の単独端子片で且つ互いに相
   手の間隙を相補する櫛状に形成されたことを特徴
   とするコイルボビンの端子構造。