JPH0525134U - ホツパ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 排ガスダクトに設けたダスト捕集用ホッパ本
体からのダストの巻上げを確実に防止する。 【構成】 排ガスダクト１における水平部９と垂直立上
り部５との接続コーナー部の下部に設けられたダスト８
捕集用ホッパ本体７の排ガスダクト水平部９取付部に、
前記水平部９の内側下面と連続するように再飛散防止板
１０をホッパ本体７の上方に向って突設し、該再飛散防
止板１０の突設長さ寸法ｌを、ホッパ本体７の上面水平
方向１１の寸法Ｌの０．２〜０．４倍の範囲とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、排ガスダクトに設けるダスト捕集用のホッパに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般にボイラには、図３に示すように排ガスダクト１の途中に、排ガス２を脱 硝触媒３へ通して脱硝を行うようにした脱硝装置４が設けられているが、該脱硝 触媒３は目が細かいため排ガス２中に大粒のダストがあると目詰りを起こしてし まうので、脱硝装置４の入口でボイラ、特に石炭焚ボイラの排ガス２中の大粒の ダストを確実に除去する必要がある。

【０００３】 そこで、従来は、図３・図４に示すように、排ガスダクト１の水平部９を途中 で垂直上方に曲げて垂直立上り部５とし、該垂直立上り部５の上端部に脱硝装置 ４上端の入口部６を接続すると共に、排ガスダクト１の水平部９と垂直立上り部 ５とのコーナー部の下部に逆円錐状をしたホッパ本体７を一体に形成して、図示 しないボイラから出て排ガスダクト１の水平部９に流れてきた排ガス２の向きを 垂直立上り部５のところで急激に変化させることにより、排ガス２から大粒のダ スト８を分離させ、ホッパ本体７へ捕集させるようにしていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来のホッパには、以下のような問題があった。

【０００５】 即ち、排ガス２がコーナー部で流れの向きを変える時に、排ガス２の一部が図 ４に矢印２ａで示すようにホッパ本体７の内部へ入り込んで、ホッパ本体７内部 に捕集されたダスト８が巻上げられ、脱硝触媒３に目詰りを生じさせてしまう。

【０００６】 本考案は、上述の実情に鑑み、ホッパ本体からのダストの巻上げを確実に防止 し得るようにしたホッパを提供することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、排ガスダクト１における水平部９と垂直立上り部５との接続コーナ ー部の下部に設けられたダスト８捕集用ホッパ本体７の排ガスダクト水平部９取 付部に、前記水平部９の内側下面と連続するように再飛散防止板１０をホッパ本 体７の上方に向って突設し、該再飛散防止板１０の突設長さ寸法ｌを、ホッパ本 体７の上面水平方向１１の寸法Ｌの０．２〜０．４倍の範囲としたことを特徴と するホッパにかかるものである。

【０００８】

【作用】

本考案によれば、ホッパ本体７の水平方向１１の寸法Ｌの０．２〜０．４倍の 長さ寸法ｌの再飛散防止板１０により、ホッパ本体７からのダストの巻上げが防 止される。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

【００１０】 図１・図２は、本考案の一実施例である。

【００１１】 又、図中、図３・図４に示すものと同一の構成部分については同一の符号を付 すことによって説明を省略するものとし、以下、本考案に特有の構成についての み説明して行く。

【００１２】 ホッパ本体７上部における排ガスダクト１の水平部９との取付部に、排ガスダ クト１の水平部９内側下面と連続するように水平な再飛散防止板１０を設ける。

【００１３】 該再飛散防止板１０の水平方向１１の長さ寸法ｌは、ホッパ本体７の水平方向 １１の寸法Ｌの０．２〜０．４倍の範囲とする。

【００１４】 次に、作動について説明する。

【００１５】 排ガス２を、排ガスダクト１の水平部９から垂直立上り部５を通過させて脱硝 装置４へ導き、脱硝装置４内で脱硝触媒３に通すことにより脱硝反応を行わせる 過程、及び、排ガスダクト１の水平部９を水平に流れてきた排ガス２の向きを垂 直立上り部５のところで急激に変化させることにより、排ガス２から大粒のダス ト８を分離させ、ホッパ本体７で捕集する過程については図３・図４と同様なの で説明を省略する。

【００１６】 本考案では、ホッパ本体７の上部に再飛散防止板１０を設けることによって、 ホッパ本体７の上部が排ガスダクト１に対し一部閉じた状態となるため、排ガス ダクト１の水平部９と垂直立上り部５とのコーナー部で排ガス２が流れの向きを 変える時に、排ガス２がホッパ本体７内部へ入り込み難くなり、且つ、ホッパ本 体７の内部へ入り込む排ガス２の流れが、図１に矢印２ｂで示すようにホッパ本 体７内部へ巻き込むように変化するので、ホッパ本体７内部に捕集されたダスト ８が排ガス２によって巻上げられ再飛散することが防止される。

【００１７】 図２に再飛散防止板１０を設けた場合の効果を示す。

【００１８】 図２は、ホッパ本体７におけるダスト８の捕集効率と、ホッパ本体７の水平方 向１１の寸法Ｌに対する再飛散防止板１０の水平方向１１の長さｌの比（ｌ／Ｌ ）との関係を示すグラフであり、線イは平均粒径が脱硝触媒３の目の大きさと等 しいダスト８を排ガスダクト１へ通した場合の捕集効率を、線ロは平均粒径が脱 硝触媒３の目の大きさよりも小さいダスト８を排ガスダクト１へ通した場合の捕 集効率を、線ハは平均粒径が脱硝触媒３の目の大きさよりも大きいダスト８を排 ガスダクト１へ通した場合の捕集効率をそれぞれ示している。

【００１９】 図２によると、平均粒径が脱硝触媒３の目の大きさと等しいダスト８を１００ パーセント捕集し且つ再飛散を防止できるのは、比ｌ／Ｌが０．２〜０．４の範 囲であることが分る。

【００２０】 従って、比ｌ／Ｌを０．２〜０．４の範囲とすることにより、確実に脱硝触媒 ３の目詰りが防止される。

【００２１】 尚、本考案は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本考案の要旨を 逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。

【００２２】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案のホッパによれば、ホッパ本体からのダストの巻 上げを確実に防止し得るという優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す排ガスダクトの部分拡
大図である。

【図２】ホッパ本体におけるダストの捕集効率と、ホッ
パ本体の水平方向の寸法に対する再飛散防止板の水平方
向の長さの比（ｌ／Ｌ）との関係を示すグラフである。

【図３】脱硝装置部分における一般的な排ガスダクトの
形状を示す概略側面図である。

【図４】従来例の部分拡大図である。

【符号の説明】

１ 排ガスダクト ５ 垂直立上り部 ７ ホッパ本体 ８ ダスト ９ 水平部 １０ 再飛散防止板 １１ 水平方向 ｌ 再飛散防止板１０の水平方向１１の長さ寸法 Ｌ ホッパ本体７の水平部延長方向１１の寸法

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 排ガスダクト１における水平部９と垂直
   立上り部５との接続コーナー部の下部に設けられたダス
   ト８捕集用ホッパ本体７の排ガスダクト水平部９取付部
   に、前記水平部９の内側下面と連続するように再飛散防
   止板１０をホッパ本体７の上方に向って突設し、該再飛
   散防止板１０の突設長さ寸法ｌを、ホッパ本体７の上面
   水平方向１１の寸法Ｌの０．２〜０．４倍の範囲とした
   ことを特徴とするホッパ。