JPH05248768A - 連続加熱装置 - Google Patents

連続加熱装置

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JPH05248768A
JPH05248768A JP8144092A JP8144092A JPH05248768A JP H05248768 A JPH05248768 A JP H05248768A JP 8144092 A JP8144092 A JP 8144092A JP 8144092 A JP8144092 A JP 8144092A JP H05248768 A JPH05248768 A JP H05248768A
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JP
Japan
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slurry
conveyor belt
belt
heat
heating device
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Withdrawn
Application number
JP8144092A
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English (en)
Inventor
Kuniaki Wakabayashi
邦昭 若林
Akio Yanagisawa
明男 柳沢
Tadashi Yamaguchi
忠 山口
Zenichi Imamura
善一 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MARUSHIYOU DENKI KK
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
MARUSHIYOU DENKI KK
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
Application filed by MARUSHIYOU DENKI KK, Mitsubishi Materials Corp filed Critical MARUSHIYOU DENKI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スラリーを急速且つ均一に加熱して粉末を得
るための連続加熱装置を提供することを目的とする。 【構成】 スラリーを載置するコンベアベルトに耐熱性
条鋼を使用し、加熱をパネル型多孔質セラミック加熱器
を採用した。容易にコンベアベルトの横ずれを矯正する
ことができ、又スラリーを均一の厚さでコンベアベルト
に供給するように構成した。 【効果】 良質の粉末が廉価に製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は連続加熱装置に関するも
のである。更に詳しくは、赤外線輻射によりスラリーを
加熱する連続加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来水溶液からの沈澱物を析出させ、洗
浄した後、乾燥、脱水、結晶化又は焼結を行って粉末を
製造するときは、先ず沈澱物を遠心分離又はフイルター
プレス等により固液分離し、トレーに移してバッチ式加
熱装置内で加熱し、冷却後粉砕して粉末とした後篩分す
るのが一般に行われている。
【0003】又、沈澱物を遠心分離又はフイルタープレ
ス等により固液分離した後、コンベア方式の連続加熱装
置により加熱することも行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近時、新しい
機能性セラミック等の各種の粉末が製造されるようにな
ったが、品質の仕様が厳しく、上述の従来の方法では低
廉且つ良質の製品を製造することが困難となってきてい
る。例えば機能性セラミックの一例であるアンチモンド
ープ酸化錫は、酸化錫(SnO2 )に酸化アンチモン
(Sb2 5 )がドープされた導電性セラミックであ
り、1〜70Ω・cmの比抵抗を有する粉末である。透
明性を出すため粉末の粒径は可視光の波長の半分の0.
2μm以下である。充填材としてプラスチックに混合し
て透明導電性シートとするとき、1〜5μmの薄い被膜
を形成するので粒子の形状は球形であり、微細且つ均一
でなければならない。これを従来の方法により塩化錫と
塩化アンチモンの混合水溶液からの沈澱物を析出させ、
洗浄した後、固液分離、乾燥、脱水、焼結を行って粉末
を製造すると、多工程を要するのみならず篩分後得られ
る上述した品質の粉末の収率が低く、粒径及び比抵抗の
ばらつきも大きい。
【0005】又、アルカリ土壌の改良剤(中和剤)及び
土壌に有効な放射菌体類の保存に必要な一水和硫酸第一
鉄(FeSO4 ・H2 O)は水溶液から晶出した七水和
硫酸第一鉄(FeSO4 ・7H2 O)の結晶水の脱水
(80〜123°C)を行って製造するのであるが、ロ
ータリーキルン等の加熱装置を用い、通常大気中で行
う。このために加熱は均一に行われず、各部分の温度は
ゆっくりと順次上昇し、徐々に酸化されて塩化性第二鉄
塩(約156°C以上)となり易い。又一水和物以外の
他の水和物(四水和物、五水和物)の混和物になってし
まう(20〜70°Cで四水和物となる)。又七水和硫
酸第一鉄(融点64°C)が脱水の際、融解し塊状とな
り後工程として粉砕が不可欠である。
【0006】本発明は上記の課題に鑑み、スラリー状被
処理物を急速且つ均一に加熱し、良質の粉末を廉価に得
ることのできる連続加熱装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、被処理物を載
置し、ローラーに担設され連続移動するコンベアベルト
と、コンベアベルトに載置された被処理物を赤外線を輻
射し加熱する加熱手段を有する連続加熱装置において、
コンベアベルトが耐熱性条鋼からなり、且つ加熱手段が
パネル型多孔質セラミック加熱器からなる連続加熱装置
を構成した。更に加熱手段がパネル型多孔質セラミック
加熱器に併せて、焼結型セラミック加熱器からなる連続
加熱装置を構成した。又、コンベアベルトを担設するロ
ーラーの少なくとも一つのローラーの回転軸が、コンベ
アベルトの進行方向に対して直角より偏った角度に変更
し、コンベアベルトの横ずれを矯正することができる連
続加熱装置が望ましいものとして構成した。又、平板
と、両端部に平板に当接する凸部を、中間部に平板に当
接しない凹部を有するローラーとが凹部に形成する間隙
を有し、間隙を通過して被処理物がコンベアベルトに裁
置される連続加熱装置を好ましいものとして構成した。
【0008】
【作用】本発明においてコンベアベルトとして使用して
いる継ぎ目がない平滑な耐熱性条鋼は、又不銹性である
から熱に強く錆びてスラリーを汚染することがなく、熱
伝導率が大きくスラリーに均一に熱を伝え、熱容量が小
さく被処理物から熱を奪うことが少ない。一方、耐熱性
条鋼が反復加熱によりその面が波打ち横ずれするような
ときは、耐熱性条鋼の進行方向に対して直角からずれた
角度にローラーを傾けることにより、耐熱性条鋼がロー
ラー上を横ずれして側方にずれたり側壁にひっかかるこ
とがなく円滑に移動するように矯正できる。これにより
耐熱性条鋼のコンベアベルトとしての使用が容易とな
る。
【0009】スラリーが受け板とローラーとが形成する
幅一様の隙間からベルト上に供給されるので、スラリー
厚さが一様となり均一性の高い加熱が可能である。
【0010】パネル型多孔質セラミック加熱器はセラミ
ックファイバーを使用した高効率・低公害の面状の赤外
線バーナーであって、放射効率(バーナーに投入するガ
ス量と放射する赤外線熱量の比)が高い。バーナー表面
温度は600〜870度まで混合ガス量を調整すること
により温度調節が可能で可視炎はなく、放射面の温度分
布はムラがなく均一である。マトリックス表面はピーク
波長2.5〜3.3μ、出力密度2.58〜8.6kc
al/cm2 /hの赤外線エネルギーを放射し、高いエ
ネルギー密度を有する。パネルは燃焼ガス混合体を自由
に透過させる多孔質パネルで、プレナム圧5〜15cm
水柱(燃焼室内)で燃焼ガス混合体を充満室に充満し燃
焼し、3.2〜3.6μの赤外線を輻射する。加熱炉内
上面の広い面で、単位面積・単位時間当たりの熱量が極
めて高く均一に一般的なスラリーを、概ね100度で乾
燥、300度で脱水、400〜650度で焼結等を行う
のに極めて有効である。
【0011】又焼結セラミック加熱器は加熱炉内上面の
広い面で、表面はピーク波長2.5〜3.3μの赤外線
を輻射し均一に加熱する。温度制御がパネル型多孔質セ
ラミック加熱器に比して良好である。
【0012】
【実施例】本発明の一実施例を図1〜図7により説明す
る。図1は一実施例の縦断面図、図2は一実施例のシュ
ウターを取り外した状態の正面図、図3はベルトを示す
図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は
結合部の拡大側面図、図4は加熱炉の混合ガス室、シー
ルエア室及びマトリックス部分の断面図、図5及び図6
はベルトがローラーにより支持されている状態を示すそ
れぞれ平面図及び側面図、図7は供給ローラー25と受
け板24を示す側面図である。
【0013】連続加熱装置1にはベルト2が移動可能に
設けられている。ベルト2は耐熱性条鋼(ステンレスス
チールフープ)が後述のように無端の輪の状態に結合さ
れたもので、上下に平に畳まれた状態となっている。平
に畳まれた輪の内側に接して、モーター3により駆動さ
れる駆動ローラー4と従動ローラー5とが設置され輪を
伸長している。駆動ローラー4からの駆動力が駆動ロー
ラー4とベルト2との間の摩擦力により伝達されるよう
になっている。ベルト2の上側部分2aは複数のローラ
ー6を介し、架台7の上枠8(図2に示す)に移動可能
に保持されている。ベルト2の下側部分2bは架台7に
設置されたチャンネル9a、9b(図5、図6に示す)
に支持される複数のローラー10を介し、架台7に移動
可能に保持されている。ローラー11の軸は上下に移動
可能で、ベルト2の緊張度を調整し円滑に移動させる。
【0014】ベルト2は図3に示すように所定長さ7m
に切断された幅40cm の耐熱性条鋼(SUS 30
4 ステンレススチールフープ)の両端を折り返し、畳
み込んで結合したたもので、厚さは0.5mmであり、
可撓性が大きく駆動ローラー4と従動ローラー5とによ
り充分に伸長され、表面の平坦性及び平滑性がよい。
る。耐熱性のステンレススチール製で、熱につよく錆び
てスラリー23を汚損する危惧はない。熱伝導率が大き
くスラリー23に均一に熱を伝える。又厚さが0.5m
mに過ぎないから熱容量が小さく、それ自体に熱を奪う
ことが少なく、急速にスラリー23を昇温させることが
でき、エネルギーの節約が可能である。表面の平坦性及
び平滑性、並びに熱容量の小さいことは、メッシュベル
ト等に比して大きな相違である。
【0015】加熱炉12は特許公報昭和59年第262
07号に記載された輻射加熱装置を利用したものであ
る。図1に示すように架台7の上に、ベルト2の上側及
び両側を覆って設置されている。加熱炉12の両端の出
入口17はマトリックス16の下面と同じ高さまで解放
されている。
【0016】混合ガス室13の上面には混合ガス流入口
14とシールエア流入口15とが開口し、混合ガス室1
3の下面に接して、マトリックス16が設けられてい
る。加熱炉12の出入口17に接して排気フード18が
設置され、加熱炉12の炉内空間19と炉外空間20と
に対して開口している。
【0017】混合ガス室13は図4に示すように炉外空
間20を隔てる鉄板13a、シールエア室15aを隔て
る鉄板13b及びマトリックス16の上面16aとに囲
包された混合ガスが充満する空間である。混合ガス流入
口14側部分13fとマトリックス16の上面16aに
面した側部分13eとに鉄板の隔壁13cで分離されて
二室となり、両者の間は孔13dが開口し、気体の流通
が可能となっている。隔壁13cにより混合ガス流入口
14から流入した混合ガスが均一にマトリックス16の
上面16aに行き渡る。
【0018】シールエア室15aは炉外空間20とマト
リックス16の上面16aに対して開口している。
【0019】マトリックス16は混合ガス室13及びシ
ールエア室15aとに接し、四角形の平たい厚さ3cm
のパネル形状をした多孔質セラミック繊維マットであ
る。四辺は鉄製のアングル16bに気密を保持して支持
されている。しかし混合ガス室13に面する上面16a
及び炉内空間19に面する下面16cとは多孔質セラミ
ック繊維マットが露呈し、気体の流通は自在となってい
る。
【0020】4本のローラー10は図5及び図6に示す
ように、ベルト2の両側、図中A側及びB側にそれぞれ
チャンネル9a、9bにシャフトが支持されている。A
側のチャンネル9aは架台7に対して固定されている
が、B側のチャンネル9bは架台7に対してベルト2の
進行方向に沿って移動可能となっている。
【0021】加熱炉12の入口に当たるベルト2の一端
の近傍にはスラリー23を受理しベルト2上に載置する
受け板24とローラー25とが相接して設置されてい
る。図7に示すようにローラー25は両端部25a側に
該平板に当設する凸部25bを、中間部25cに凹部2
5dを有しており、受け板24との間に間隙25eを形
成している。間隙25eの大きさは、両凸部25bの間
がベルト2上の帯状のスラリー23の幅に、凹部25d
の深さがスラリー23の厚さを決定するものである。
【0022】ベルト2の他端の近傍にはベルト2上で加
熱され処理が終了してスラリー23から生成した処理物
26が連続加熱装置1から離脱するシュウター27が設
置されている。
【0023】加熱炉12の混合ガス流入口14には混合
ガス制御弁(不図示)が、及びシールエア流入口15に
はシールエア制御弁(不図示)を介してガス又は空気供
給源が接続し、又点火栓(不図示)及び熱電対(不図
示)が設置されている。又ベルト2の移動速度、加熱炉
12の温度、スラリー23の供給速度等を制御する制御
装置(不図示)が設置されている。
【0024】次に本実施例の動作を、アンチモンドープ
酸化錫の焼成を行うことにより説明する。アンチモンド
ープ酸化錫は酸化錫(SnO2 )に酸化アンチモン(S
25 )がドープされた導電性セラミックである。
【0025】先ず塩化錫(SnCl4 )と塩化アンチモ
ン(SbCl3 )の混合水溶液を水酸化ナトリウム水溶
液で約pH2〜6に中和して水酸化物(Sn(OH)4
・Sb(OH)3 )を共沈させ、洗浄後固液分離を行
う。固液分離は共沈物を水と共に濾布上に傾瀉し、共沈
物がスラリーとして流動可能な程度に水分を減ずる。こ
のスラリーはチキソトロピックな性質を有するので含水
率が大きく、スラリー中の固形物の含有率は、酸化物に
換算して5〜30パーセントである。好ましくは10〜
20パーセントの範囲である。
【0026】次にスラリー23の連続加熱装置1への供
給はスラリー23を受け板24の上に流し込むことによ
り行われる。受け板24には当接してローラー25が設
置されており、ローラー25と受け板24との間に形成
された間隙25eを通過する際所定の幅と厚さが与えら
れる。本実施例では幅30cm、厚さ6mmである。厚
さが大きいと加熱炉12中でスラリー23が順次乾燥し
て粉体となると、それ自体の断熱作用が大きくなり、下
層の粉体の焼成を妨げるようになる。また過度に薄いと
連続加熱装置1の運転効率が低下し、エネルギーの浪費
が生起する。厚さは、焼成の過程を制御するから焼成粉
末の品質に大きな影響を与える因子である。
【0027】スラリー23はベルト2上に厚さ6mmの
帯となり、後に詳述するように加熱炉12を通過し、加
熱され処理が終了して処理物26としてシュウター27
を介して連続加熱装置1から離脱する。
【0028】ベルト2は0.1〜5m/minの速度で
加熱炉12中をスラリー23の供給を受け、従動ローラ
ー5側より駆動ローラー4側に向かって進行する。ベル
ト2は1枚の平たい耐熱性条鋼(ステンレススチールフ
ープ)から作成されており、継ぎ目がなく平坦且つ平滑
であるが、スラリー23が漏れ落ちることは全くない。
そしてローラー25と受け板24との間から均一に供給
されたスラリー23の厚さは乾燥してやや減少するに止
まり、ふわりとした粉体の層の厚さは初めのスラリー2
3の厚さに略そのまま保持され、均一に熱が伝導する。
又ベルト2は薄い条鋼で熱容量が小さく、ベルト2の上
側部分2aにスラリー23が載置されたときに、スラリ
ー23に不必要な熱を与えたり、又は奪うことが極めて
少ない。又加熱炉12から出て戻る時にベルト2の下側
部分2bから無駄に放散される熱量が少なくエネルギー
消費が少なてすむ。
【0029】ベルト2は加熱炉12の内外に循環し、繰
り返し高温と低温とに曝されるために、平板に不規則な
波型変形が発生することがある。これはスラリー23が
受ける輻射熱の均一性を損ねる程大きいものではない
が、ベルト2の上側部分2aを保持している複数のロー
ラー6上を円滑に移動せず、時には横ずれしてローラー
6から側方にずれ、加熱炉12の側壁にひっかかること
が起こりがちである。これを防止するために、架台7に
対して移動可能となっている図5及び図6中のB側のチ
ャンネル9bを移動してベルト2のずれを矯正する。即
ち、ベルト2がA側によるときは、B側のチャンネル9
bを従動ローラー5側に移動させる。図5の中で点線で
示すローラー10の位置に移動させる。ベルト2がB側
によるときは、B側のチャンネル9bを駆動ローラー4
側に移動させるとずれが矯正され、ベルト2は円滑にロ
ーラー6上を移動する。
【0030】加熱炉12はスラリー23の供給に先立ち
予め点火し所定温度に加温しておく。混合ガス流入口1
4に連なる混合ガス制御弁(不図示)及びシールエア流
入口15に連なるシールエア制御弁(不図示)を所定量
開き、点火栓(不図示)により点火する。
【0031】燃料ガスは炭化水素ガス、例えば天然ガス
を使用し、空気と混合して混合ガスとする。本実施例で
は空気比、即ち天然ガス対空気の混合比はほぼ1であ
る。空気比は0.9〜1.1の範囲で変動させて温度制
御することができる。混合ガス流入口14より流入した
混合ガスは孔13dから隔壁13c通過してマトリック
ス16の上面16aに面した側部分13eに流入し、次
いでパネル形状をなしたマトリックス16のシールエア
が流入する周縁部分を除いた全面において均一に拡散し
燃焼する。
【0032】シールエア流入口15より流入したシール
エアはマトリックス16の周縁部分に流入する。シール
エアの圧は混合ガスの圧より僅かに低く、従ってマトリ
ックス16の中央部に拡散することはなく、四辺のアン
グル16bの過度の加熱を防ぐ程度である。
【0033】燃焼ガス及びシールエアは、マトリックス
16の下面16cより炉内空間19に出てから排気フー
ド18より排出される。
【0034】このようなパネル型多孔質セラミック加熱
器によると、マトリックス16の下面16cより高密度
の赤外線がベルト2上に薄い均一の厚さの帯状のスラリ
ー23に輻射される。スラリー23はベルト2上におい
て急速に付着水が離脱し、一定厚さの帯状の嵩高い粉末
の集合物となる。この状態で所定の結晶化温度に、本実
施例では450°Cに加熱される。尚加熱時間は所与の
加熱炉12の長さより算出されたベルト2の移動速度で
与えられる。
【0035】このようにして、スラリー23は一工程
で、従って短時間に処理物26として加熱炉12の出口
においてベルト2からシュウター27に移り回収され
る。処理物26は、互いに焼結したり付着したりしない
粉体であり、又ベルト2の表面は平坦且つ平滑であるか
ら、処理物26は容易に全量が剥離し付着してベルト2
に残ることは殆ど皆無である。
【0036】このようにして、シュウター27から回収
された処理物26は、粉砕を必要とすることがなく、篩
分け後の収率が高く、98パーセントの収率で良品質の
製品が廉価に製造できた。
【0037】次に本発明の他の実施例を図8により説明
する。図8は他の実施例の断面図である。本実施例は加
熱炉がパネル型多孔質セラミック加熱器と焼結型セラミ
ック加熱器とを併用したものであり、その他の部分は前
述の一実施例とほぼ同一の構造なしているから、同一又
は類似の点は説明を省略する。
【0038】連続加熱装置1にはベルト2が移動可能に
設けられ、加熱炉12aと加熱炉12bとの中をスラリ
ー23がベルト2に載置されて加熱されるようになって
いる。加熱炉12aは前述の加熱炉12と同種のパネル
型多孔質セラミック加熱器であるが長さが短く、スラリ
ー23の供給される側のほぼ半分を加熱する。そして加
熱炉12bは焼結型セラミック加熱器であり、加熱炉1
2aに接してスラリー23の排出される側のほぼ半分を
加熱するように設けられている。
【0039】加熱炉12bには複数の棒状のセラミック
ヒーター31が並置され、排気フード30が加熱炉12
bのほぼ中央上部及び出口17aの位置に設けられ、炉
内空間19と炉外空間20とに対して開口している。セ
ラミックヒーター31は電気式ヒーターであり、制御装
置(不図示)により制御されている。
【0040】次に本実施例の動作を、七水和硫酸第一鉄
FeSO4 ・7H2 Oの結晶水を脱水し一水和硫酸第一
鉄FeSO4 ・H2 Oとする工程により説明する。硫酸
第一鉄FeSO4 飽和水溶液から七水和硫酸第一鉄Fe
SO4 ・7H2 Oの結晶を析出させた後固液分離を行
う。固液分離は結晶を硫酸第一鉄飽和水と共に濾布上に
傾瀉し、スラリーとして流動可能な程度に水分を減ず
る。スラリー中の結晶の含有率が約20〜50パーセン
トの範囲が取扱い易い範囲である。
【0041】次にスラリー23を連続加熱装置1の加熱
炉12a側から厚さ4mmで供給する。加熱炉12aは
パネル型多孔質セラミック加熱器であるので赤外線輻射
密度が大きく、付着水分と結晶水とを速やかに除去す
る。付着水分と部分的に結晶水が除去されたスラリー2
3は粉体状になり、加熱炉12b内に移送される。加熱
炉12bは焼結型セラミック加熱器であり赤外線輻射密
度は小さいが、七水和硫酸第一鉄(FeSO4 ・7H2
O)の結晶水の脱水(80〜123°C)に対応する9
0〜120°Cの範囲で、精密な温度制御が可能であ
り、七水和硫酸第一鉄FeSO4 ・7H2 Oから一水和
硫酸第一鉄FeSO4 ・H2 Oのみを純粋に脱水し製造
することができる。
【0042】このようにして、シュウター27から回収
された処理物26は、粉砕を必要とすることがなく、篩
分け後の収率が高く製造できた。そして焼結型セラミッ
ク加熱器のみを使用した場合に比し、電力の消費は抑制
され、又パネル型多孔質セラミック加熱器のみを使用し
た場合に比し、脱水過程での温度制御が厳密に行われて
高純度の一水和硫酸第一鉄FeSO4 ・H2 Oを製造す
ることができた。
【0043】尚実施例においてはスラリーの加熱につい
て説明したが、スラリー以外の、例えば乾燥粉体、高粘
性液体等の加熱も同様に可能なことは言うまでもない。
【0044】又、パネル型多孔質セラミック加熱器が2
以上のパネルからなり、或いは両者が異なった温度に設
定され、更にパネル型多孔質セラミック加熱器と焼結型
セラミック加熱器との併用型の場合、スラリーを何れの
加熱器が先きに加熱するかの順序がスラリーの種類によ
ることは言うまでもない。このためにベルトの進行方向
は駆動ローラーの逆転により、逆進することも可能であ
る。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、コ
ンベアベルトとして継ぎ目がない平滑な耐熱性条鋼を使
用しているから継ぎ目がなく平滑であってスラリーが漏
れ落ちることなくて損失がない。供給された厚さがその
ままに保持され、錆びによる汚染がすくなく、スラリー
は均一に加熱され、小さい熱容量によりエネルギー消費
が少なてすむ。従って一工程で良質の粉末をエネルギー
消費を少なくて得ることができる。耐熱性条鋼の横ずれ
が生起するときは容易にベルトの位置の矯正が可能であ
るから、耐熱性条鋼の使用は容易である。
【0046】又、スラリーは、必要に応じて容易に厚さ
を均一にでき、パネル型多孔質セラミック加熱器により
上面が輻射熱の照射を受け、急速に且つ均一に加熱され
て嵩高な、粉砕の後工程を殆ど必要としない粉末とな
る。そして又各品質の均一性の高い粉末が得られる。
【0047】必要の場合は焼結セラミック加熱器を併用
すると、その部分でスラリーは良い温度制御で加熱さ
れ、所定の脱水度又は焼結度に揃った粉末が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の縦断面図である。
【図2】一実施例の正面図である。
【図3】一実施例のベルトを示す図であり、(a)は平
面図、(b)は側面図、(c)は結合部の拡大側面図で
ある。
【図4】一実施例の加熱炉の混合ガス室、シールエア室
及びマトリックス部分の断面図である。
【図5】一実施例のベルトがローラーにより支持されて
いる状態を示すそれぞれ平面図である。
【図6】一実施例のベルトがローラーにより支持されて
いる状態を示すそれぞれ側面図である。
【図7】一実施例の供給ローラー25と受け板24を示
す側面図である。
【図8】他の実施例の縦断面図である。
【符号の説明】
1...連続加熱装置、 2...ベルト、 3...
モーター、 4...駆動ローラー、 5...従動ロ
ーラー、 6...ローラー、 7...架台、
8...上枠、 9a...チャンネル、 9b...
チャンネル、10...ローラー、 11...ローラ
ー、12...加熱炉、 12a...加熱炉、 12
b...加熱炉、 13...混合ガス室、 13
c...隔壁、 14...混合ガス流入口、 1
5...シールエア流入口、 15a...シールエア
室、 16...マトリックス、 17...出入口、
17a...出口、 18...排気フード、 1
9...炉内空間、 20...炉外空間、 2
3...スラリー、 24...受け板、 25...
ローラー、 25e...間隙、 26...処理物、
27...シュウター、 31...セラミックヒータ
ー、 30...排気フード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 忠 埼玉県大宮市北袋町1−297 三菱マテリ アル株式会社中央研究所内 (72)発明者 今村 善一 兵庫県姫路市岡田26番地の1 丸祥電器株 式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理物を載置し、ローラーに担設され
    連続移動するコンベアベルトと、該コンベアベルトに載
    置された被処理物を赤外線を輻射し加熱する加熱手段を
    有する連続加熱装置において、 該コンベアベルトが耐熱性条鋼からなり、且つ加熱手段
    がパネル型多孔質セラミック加熱器からなることを特徴
    とする連続加熱装置。
  2. 【請求項2】 該加熱手段がパネル型多孔質セラミック
    加熱器に併せて、焼結型セラミック加熱器からなること
    を特徴とする請求項1に記載の連続加熱装置。
  3. 【請求項3】 該コンベアベルトを担設する該ローラー
    の少なくとも一つのローラーの回転軸が、該コンベアベ
    ルトの進行方向に対して直角より偏った角度に変更し、
    該コンベアベルトの横ずれを矯正することができること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の連続加熱装置。
  4. 【請求項4】 平板と、両端部に該平板に当接する凸部
    を、中間部に該平板に当接しない凹部を有するローラー
    とが該凹部に形成する間隙を有し、該間隙を通過して該
    被処理物が該コンベアベルトに裁置されることを特徴と
    する請求項1、2又は3の連続加熱装置。
JP8144092A 1992-03-04 1992-03-04 連続加熱装置 Withdrawn JPH05248768A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09275289A (ja) * 1996-04-03 1997-10-21 Hitachi Ltd 電子装置の冷却構造
JP2016216339A (ja) * 2015-05-20 2016-12-22 丸祥電器株式会社 透明導電膜ターゲット用原料粉体の連続製造装置

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JPH09275289A (ja) * 1996-04-03 1997-10-21 Hitachi Ltd 電子装置の冷却構造
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