JPH05247486A - 自動車用油圧作動油 - Google Patents
自動車用油圧作動油Info
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- JPH05247486A JPH05247486A JP8593392A JP8593392A JPH05247486A JP H05247486 A JPH05247486 A JP H05247486A JP 8593392 A JP8593392 A JP 8593392A JP 8593392 A JP8593392 A JP 8593392A JP H05247486 A JPH05247486 A JP H05247486A
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- base oil
- ester
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Abstract
(57)【要約】
【目的】自動車の操縦性や走行安定性を向上し、乗り心
地を良くするために採用されているアクティブサスペン
ション用の油圧作動油を提供する。 【構成】(1)100℃における動粘度が3.5〜30
cStのシリコーン油10〜90vol%と、100℃
における動粘度が1〜3cStのエステル90〜10v
ol%とからなる混合基油に、(2)一般式R1−O−
C(=O)−O−R2(ここで、R1、R2は、ともに
炭素数5〜20のアルキル基である)で表されるジアル
キルカーボネートを、前記混合基油の重量の10〜30
重量%含有させてなる。上記(1)および(2)の成分
により、(1)粘度−温度特性、(2)低温流動性、
(3)せん断安定性、(4)蒸発損失特性、(5)摩擦
摩耗防止性に優れた油圧作動油となる。
地を良くするために採用されているアクティブサスペン
ション用の油圧作動油を提供する。 【構成】(1)100℃における動粘度が3.5〜30
cStのシリコーン油10〜90vol%と、100℃
における動粘度が1〜3cStのエステル90〜10v
ol%とからなる混合基油に、(2)一般式R1−O−
C(=O)−O−R2(ここで、R1、R2は、ともに
炭素数5〜20のアルキル基である)で表されるジアル
キルカーボネートを、前記混合基油の重量の10〜30
重量%含有させてなる。上記(1)および(2)の成分
により、(1)粘度−温度特性、(2)低温流動性、
(3)せん断安定性、(4)蒸発損失特性、(5)摩擦
摩耗防止性に優れた油圧作動油となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用油圧作動油に
関し、特に、自動車の操縦性や走行安定性を向上し、乗
り心地を良くするために採用されているアクティブサス
ペンション用の作動油に関する。
関し、特に、自動車の操縦性や走行安定性を向上し、乗
り心地を良くするために採用されているアクティブサス
ペンション用の作動油に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のアクティブサスペンションは、
従来のスプリングを用いた緩衝器と異なり、自動車の各
車輪ごとに取り付けられた油圧アクチュエーター、圧力
制御バルブ、油圧ポンプ等の組み合わせにより、エンジ
ンを動力として車体の姿勢を安定に制御しようとするも
のである。
従来のスプリングを用いた緩衝器と異なり、自動車の各
車輪ごとに取り付けられた油圧アクチュエーター、圧力
制御バルブ、油圧ポンプ等の組み合わせにより、エンジ
ンを動力として車体の姿勢を安定に制御しようとするも
のである。
【0003】このアクティブサスペンション用作動油
(Active Suspension Fluid
以下、「ASF」と略す。)は、その使用条件から、
(1)粘度−温度特性、(2)低温流動性、(3)せん
断安定性、(4)蒸発損失特性、(5)摩擦摩耗防止
性、に優れることが要求されている。具体的には、
(1)、(2)については、100℃における動粘度が
4〜7cSt(mm2/s)程度、−30℃の低温粘度
は1000cp(mpas)程度が要求されている。
(Active Suspension Fluid
以下、「ASF」と略す。)は、その使用条件から、
(1)粘度−温度特性、(2)低温流動性、(3)せん
断安定性、(4)蒸発損失特性、(5)摩擦摩耗防止
性、に優れることが要求されている。具体的には、
(1)、(2)については、100℃における動粘度が
4〜7cSt(mm2/s)程度、−30℃の低温粘度
は1000cp(mpas)程度が要求されている。
【0004】従来のASFとしては、鉱油基油に高分子
量の粘度指数向上剤(例えば、ポリメタクリレート、オ
レフィン共重合体等)を多量に配合したものがある。さ
らに、上記要件を満足させるために、シリコーン系油圧
流体とエステル系油圧流体との混合基油を使用したもの
も開示されている(特開平1−319590号公報参
照)。
量の粘度指数向上剤(例えば、ポリメタクリレート、オ
レフィン共重合体等)を多量に配合したものがある。さ
らに、上記要件を満足させるために、シリコーン系油圧
流体とエステル系油圧流体との混合基油を使用したもの
も開示されている(特開平1−319590号公報参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、鉱油基油を用
いたものでは、基油粘度が低いため、引火点が低い、蒸
発ロスが多い、せん断安定性が劣る等の諸問題がある。
また、シリコーン系油圧流体とエステル系油圧流体との
混合基油を用いたものでは、摩耗防止性が劣るという問
題がある。
いたものでは、基油粘度が低いため、引火点が低い、蒸
発ロスが多い、せん断安定性が劣る等の諸問題がある。
また、シリコーン系油圧流体とエステル系油圧流体との
混合基油を用いたものでは、摩耗防止性が劣るという問
題がある。
【0006】本発明は、AFSに要求される上記(1)
〜(5)の特性を全て満足する自動車用油圧作動油を提
供することを目的とする。
〜(5)の特性を全て満足する自動車用油圧作動油を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するために鋭意検討を行った結果、シリコーン油
とエステル油との混合基油に、特定のジアルキルカーボ
ネートを添加すればよいとの知見を得て、本発明を完成
するに至った。
を達成するために鋭意検討を行った結果、シリコーン油
とエステル油との混合基油に、特定のジアルキルカーボ
ネートを添加すればよいとの知見を得て、本発明を完成
するに至った。
【0008】すなわち本発明の要旨は、(1)100℃
における動粘度が3.5〜30cStのシリコーン油1
0〜90vol%と、100℃における動粘度が1〜3
cStのエステル90〜10vol%とからなる混合基
油に、(2)一般式R1−O−C(=O)−O−R
2(ここで、R1、R2は、ともに炭素数5〜20のア
ルキル基である)で表されるジアルキルカーボネート
を、前記混合基油の重量の10〜30重量%含有してな
ることを特徴とする自動車用油圧作動油に存する。
における動粘度が3.5〜30cStのシリコーン油1
0〜90vol%と、100℃における動粘度が1〜3
cStのエステル90〜10vol%とからなる混合基
油に、(2)一般式R1−O−C(=O)−O−R
2(ここで、R1、R2は、ともに炭素数5〜20のア
ルキル基である)で表されるジアルキルカーボネート
を、前記混合基油の重量の10〜30重量%含有してな
ることを特徴とする自動車用油圧作動油に存する。
【0009】本発明で使用されるシリコーン油は、化1
の一般式で示されるものである。
の一般式で示されるものである。
【0010】
【化1】
【0011】化1の一般式中、nは、重合度で、10〜
100であり、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、オクチルメチル、イソブチル、アミル等の直
鎖または分岐のアルキル基を示す。
100であり、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、オクチルメチル、イソブチル、アミル等の直
鎖または分岐のアルキル基を示す。
【0012】本発明のシリコーン油では、C4以下のア
ルキル基のものが好ましく、特にジメチルポリシロキサ
ンがよい。フェニル基やC6以上のアルキル基のもの
は、粘度−温度特性を低下させるため、好ましくない。
ルキル基のものが好ましく、特にジメチルポリシロキサ
ンがよい。フェニル基やC6以上のアルキル基のもの
は、粘度−温度特性を低下させるため、好ましくない。
【0013】また、本発明のシリコーン油は、粘度−温
度特性、摩耗防止性の観点から、100℃の動粘度が約
3.5〜30cSt、好ましくは約5〜28cStのも
のを使用する。この動粘度が低すぎると、引火点が低く
なり、蒸発量も多くなる。逆に、この動粘度が高すぎる
と、エステルとの相溶性が悪くなる。
度特性、摩耗防止性の観点から、100℃の動粘度が約
3.5〜30cSt、好ましくは約5〜28cStのも
のを使用する。この動粘度が低すぎると、引火点が低く
なり、蒸発量も多くなる。逆に、この動粘度が高すぎる
と、エステルとの相溶性が悪くなる。
【0014】本発明のシリコーン油は、粘度−温度特性
は優れているものの、後述する添加剤の相溶性において
問題を生じる。このため、本発明では、シリコーン油と
ともに、エステルを併用する。
は優れているものの、後述する添加剤の相溶性において
問題を生じる。このため、本発明では、シリコーン油と
ともに、エステルを併用する。
【0015】本発明のエステルとしては、モノエステ
ル、ジエステル、その他のポリオールエステルで、10
0℃における動粘度が1〜3cStのものが使用でき
る。この動粘度が高すぎると、上記のシリコーン油と相
溶せず、動粘度が低すぎると、引火点が低くなり、好ま
しくない。
ル、ジエステル、その他のポリオールエステルで、10
0℃における動粘度が1〜3cStのものが使用でき
る。この動粘度が高すぎると、上記のシリコーン油と相
溶せず、動粘度が低すぎると、引火点が低くなり、好ま
しくない。
【0016】上記のモノエステルは、例えば、炭素数1
〜4のアルコールと炭素数10〜20のモノカルボン酸
との反応によって得られるものが使用できる。この炭素
数1〜4のアルコールとしては、ブチルアルコール、プ
ロピルアルコール、イソプロピルアルコール等を用いる
ことができ、炭素数10〜20のモノカルボン酸として
は、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、オレイン酸等を用いることができる。モノエス
テルの具体例としては、ミリスチン酸イソプロピル、ラ
ウリン酸ブチル等がある。
〜4のアルコールと炭素数10〜20のモノカルボン酸
との反応によって得られるものが使用できる。この炭素
数1〜4のアルコールとしては、ブチルアルコール、プ
ロピルアルコール、イソプロピルアルコール等を用いる
ことができ、炭素数10〜20のモノカルボン酸として
は、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、オレイン酸等を用いることができる。モノエス
テルの具体例としては、ミリスチン酸イソプロピル、ラ
ウリン酸ブチル等がある。
【0017】上記のジエステルは、例えば、炭素数4〜
8のアルコールと炭素数4〜9のジカルボン酸との反応
によって得られるものが使用できる。この炭素数4〜8
のアルコールとしては、アミルアルコール、ヘキシルア
ルコール、2−エチルヘキサノール等を用いることがで
き、炭素数4〜9のジカルボン酸としては、アジピン
酸、セバシン酸、アゼライン酸、コハク酸等を用いるこ
とができる。ジエステルの具体例としては、アジピン酸
ジ−2−エチルヘキシル(DOA)、アジピン酸ジ−イ
ソデシル(DIDA)、アゼライン酸ジ−2−エチルヘ
キシル(DOZ)、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル
(DOS)等がある。
8のアルコールと炭素数4〜9のジカルボン酸との反応
によって得られるものが使用できる。この炭素数4〜8
のアルコールとしては、アミルアルコール、ヘキシルア
ルコール、2−エチルヘキサノール等を用いることがで
き、炭素数4〜9のジカルボン酸としては、アジピン
酸、セバシン酸、アゼライン酸、コハク酸等を用いるこ
とができる。ジエステルの具体例としては、アジピン酸
ジ−2−エチルヘキシル(DOA)、アジピン酸ジ−イ
ソデシル(DIDA)、アゼライン酸ジ−2−エチルヘ
キシル(DOZ)、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル
(DOS)等がある。
【0018】上記のポリオールエステルは、例えば、ポ
リオールと炭素数4〜12のカルボン酸との反応によっ
て得られるものが使用できる。なお、このポリオールと
有機酸とからのポリオールエステルの合成は、従来から
知られている方法、例えば、酸性触媒の存在下で脱水縮
合する方法等によって行うことができる。上記のポリオ
ールとしては、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトール等を用いることができ、炭素数4〜12のカル
ボン酸としては、酪酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウ
リン酸等を用いることができる。ポリオールエステルの
具体例としては、トリメチロールカプリン酸エステル、
ペンタエリスリトールカプリン酸エステル等が挙げられ
る。
リオールと炭素数4〜12のカルボン酸との反応によっ
て得られるものが使用できる。なお、このポリオールと
有機酸とからのポリオールエステルの合成は、従来から
知られている方法、例えば、酸性触媒の存在下で脱水縮
合する方法等によって行うことができる。上記のポリオ
ールとしては、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトール等を用いることができ、炭素数4〜12のカル
ボン酸としては、酪酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウ
リン酸等を用いることができる。ポリオールエステルの
具体例としては、トリメチロールカプリン酸エステル、
ペンタエリスリトールカプリン酸エステル等が挙げられ
る。
【0019】上記のシリコーン油とエステルとからなる
混合基油において、シリコーン油とエステルの混合割合
は、シリコーン油10〜90vol%とエステル90〜
10vol%、好ましくはシリコーン油70〜90vo
l%とエステル30〜10vol%である。シリコーン
油が少なすぎると粘度−温度特性が悪くなり、多過ぎる
と摩耗防止性が劣る。
混合基油において、シリコーン油とエステルの混合割合
は、シリコーン油10〜90vol%とエステル90〜
10vol%、好ましくはシリコーン油70〜90vo
l%とエステル30〜10vol%である。シリコーン
油が少なすぎると粘度−温度特性が悪くなり、多過ぎる
と摩耗防止性が劣る。
【0020】以上のシリコーン油とエステルとの混合基
油は、摩耗防止性に劣るため、本発明では、この混合基
油に、一般式R1−O−C(=O)−O−R2(ここ
で、R1、R2は、ともに炭素数5〜20のアルキル基
である)で表されるジアルキルカーボネートを配合す
る。
油は、摩耗防止性に劣るため、本発明では、この混合基
油に、一般式R1−O−C(=O)−O−R2(ここ
で、R1、R2は、ともに炭素数5〜20のアルキル基
である)で表されるジアルキルカーボネートを配合す
る。
【0021】このジアルキルカーボネートは、グリニャ
ール試薬を用いたアルコールとケトンとの反応、塩化カ
ルボニルとアルコールとの反応、あるいはハロゲン化ア
ルキルと炭酸塩との反応等のような公知の方法によって
製造することができる。本発明のジアルキルカーボネー
トのアルキル基R1、R2の炭素数は、5〜20、好ま
しくは炭素数12〜20である。これらのアルキル基R
1、R2は、直鎖であっても分岐であっても良い。
ール試薬を用いたアルコールとケトンとの反応、塩化カ
ルボニルとアルコールとの反応、あるいはハロゲン化ア
ルキルと炭酸塩との反応等のような公知の方法によって
製造することができる。本発明のジアルキルカーボネー
トのアルキル基R1、R2の炭素数は、5〜20、好ま
しくは炭素数12〜20である。これらのアルキル基R
1、R2は、直鎖であっても分岐であっても良い。
【0022】このジアルキルカーボネートの配合量は、
上記の混合基油の重量の約10〜30重量%、好ましく
は約20〜30重量%である。ジアルキルカーボネート
が多すぎると、粘度−温度特性が劣る。
上記の混合基油の重量の約10〜30重量%、好ましく
は約20〜30重量%である。ジアルキルカーボネート
が多すぎると、粘度−温度特性が劣る。
【0023】本発明においては、上記の混合基油および
上記の一般式で表されるジアルキルカーボネートの他
に、油圧作動油の性能を向上させるために、各種の添加
剤を加えてもよい。例えば、摩擦調整剤、摩耗防止向上
剤として、りん酸エステル、亜りん酸エステルまたはこ
れらのアミン塩等が添加できる。分散剤として、コハク
酸イミドおよび/またはその誘導体等が添加できる。さ
らに、公知の金属不活性化剤、各種粘度指数向上剤も添
加できる。これらの添加剤の配合量は、上記の混合基油
の重量の約0.001〜10wt%とすることが好まし
い。
上記の一般式で表されるジアルキルカーボネートの他
に、油圧作動油の性能を向上させるために、各種の添加
剤を加えてもよい。例えば、摩擦調整剤、摩耗防止向上
剤として、りん酸エステル、亜りん酸エステルまたはこ
れらのアミン塩等が添加できる。分散剤として、コハク
酸イミドおよび/またはその誘導体等が添加できる。さ
らに、公知の金属不活性化剤、各種粘度指数向上剤も添
加できる。これらの添加剤の配合量は、上記の混合基油
の重量の約0.001〜10wt%とすることが好まし
い。
【0024】
【作用】本発明の油圧作動油では、混合基油を構成して
いる100℃における動粘度が3.5〜30cStのシ
リコーン油と、100℃における動粘度が1〜3cSt
のエステルとの相乗作用に、さらに一般式R1−O−C
(=O)−O−R2で表されるジアルキルカーボネート
の作用が相乗され、(1)粘度−温度特性、(2)低温
流動性、(3)せん断安定性、(4)蒸発損失特性、
(5)摩擦摩耗防止性、のいずれもが優れたものとな
る。すなわち、高温になっても、粘度が低くなり過ぎ
ず、具体的には100℃における動粘度が4〜7cSt
程度を示し、蒸発損失もなく、また低温になっても、粘
度が高くなり過ぎず、具体的には、−30℃の低温粘度
が1000cp程度を示し、上記の(1)、(2)およ
び(4)の粘度−温度特性、低温流動性および蒸発損失
特性に優れたものとなる。そして、各車輪ごとの激しい
衝撃を受けても、成分が分離することはなく、アクティ
ブサスペンションの構成部材の摩擦や摩耗を効果的に防
止し、上記の(3)せん断安定性および(5)の摩擦摩
防止性に優れたものとなる。
いる100℃における動粘度が3.5〜30cStのシ
リコーン油と、100℃における動粘度が1〜3cSt
のエステルとの相乗作用に、さらに一般式R1−O−C
(=O)−O−R2で表されるジアルキルカーボネート
の作用が相乗され、(1)粘度−温度特性、(2)低温
流動性、(3)せん断安定性、(4)蒸発損失特性、
(5)摩擦摩耗防止性、のいずれもが優れたものとな
る。すなわち、高温になっても、粘度が低くなり過ぎ
ず、具体的には100℃における動粘度が4〜7cSt
程度を示し、蒸発損失もなく、また低温になっても、粘
度が高くなり過ぎず、具体的には、−30℃の低温粘度
が1000cp程度を示し、上記の(1)、(2)およ
び(4)の粘度−温度特性、低温流動性および蒸発損失
特性に優れたものとなる。そして、各車輪ごとの激しい
衝撃を受けても、成分が分離することはなく、アクティ
ブサスペンションの構成部材の摩擦や摩耗を効果的に防
止し、上記の(3)せん断安定性および(5)の摩擦摩
防止性に優れたものとなる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
表1および表2に示す基油、添加剤成分、配合割合で自
動車用油圧作動流体を調製した。次に、これらの自動車
用油圧作動油について、各種の評価項目を試験し、この
結果を表3および表4に示した。
表1および表2に示す基油、添加剤成分、配合割合で自
動車用油圧作動流体を調製した。次に、これらの自動車
用油圧作動油について、各種の評価項目を試験し、この
結果を表3および表4に示した。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】表1〜表4から明らかなように、実施例
1、2は、ジメチルポリシロキサンとジエステルを特定
量配合した混合基油に、ジアルキルカーボネートを添加
しているため、粘度−温度特性、蒸発損失、摩耗防止性
およびせん断安定性に優れることが判る。これに対し、
比較例1では、ジエステルを用いていないため、粘度−
温度特性が劣る。また、比較例2では、ジアルキルカー
ボネートを添加していないため、摩耗防止性が劣る。さ
らに、比較例3では、鉱油基油に、粘度指数向上剤を多
量に添加しているため、蒸発損失およびせん断安定性が
著しく劣る。
1、2は、ジメチルポリシロキサンとジエステルを特定
量配合した混合基油に、ジアルキルカーボネートを添加
しているため、粘度−温度特性、蒸発損失、摩耗防止性
およびせん断安定性に優れることが判る。これに対し、
比較例1では、ジエステルを用いていないため、粘度−
温度特性が劣る。また、比較例2では、ジアルキルカー
ボネートを添加していないため、摩耗防止性が劣る。さ
らに、比較例3では、鉱油基油に、粘度指数向上剤を多
量に添加しているため、蒸発損失およびせん断安定性が
著しく劣る。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
シリコーン油とエステルの特定配合割合の混合基油に、
ジメチルカーボネートを添加しているため、自動車用油
圧作動油に要求される諸特性をことごとく満足すること
ができる。このため、本発明の作動油では、アクティブ
サスペンションの長期に安定な作動を確保することがで
きる。
シリコーン油とエステルの特定配合割合の混合基油に、
ジメチルカーボネートを添加しているため、自動車用油
圧作動油に要求される諸特性をことごとく満足すること
ができる。このため、本発明の作動油では、アクティブ
サスペンションの長期に安定な作動を確保することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 20:02 30:02 30:06 30:08 40:08
Claims (1)
- 【請求項1】 (1)100℃における動粘度が3.5
〜30cStのシリコーン油10〜90vol%と、1
00℃における動粘度が1〜3cStのエステル90〜
10vol%とからなる混合基油に、(2)一般式R1
−O−C(=O)−O−R2(ここで、R1、R2は、
ともに炭素数5〜20のアルキル基である)で表される
ジアルキルカーボネートを、前記混合基油の重量の10
〜30重量%含有させてなることを特徴とする自動車用
油圧作動油
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8593392A JPH05247486A (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | 自動車用油圧作動油 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8593392A JPH05247486A (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | 自動車用油圧作動油 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05247486A true JPH05247486A (ja) | 1993-09-24 |
Family
ID=13872567
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8593392A Pending JPH05247486A (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | 自動車用油圧作動油 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05247486A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007106878A (ja) * | 2005-10-13 | 2007-04-26 | Showa Shell Sekiyu Kk | 油圧作動油 |
JP2012207082A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Jx Nippon Oil & Energy Corp | 潤滑油組成物 |
WO2019198377A1 (ja) * | 2018-04-13 | 2019-10-17 | 株式会社Moresco | 潤滑油組成物およびそれを用いた潤滑剤 |
US20230190497A1 (en) * | 2020-07-31 | 2023-06-22 | Ottobock Se & Co. Kgaa | Orthopedic device |
-
1992
- 1992-03-09 JP JP8593392A patent/JPH05247486A/ja active Pending
Cited By (6)
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