JPH05247338A - 熱可塑性樹脂組成物およびその二次加工品 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物およびその二次加工品

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JPH05247338A
JPH05247338A JP4276760A JP27676092A JPH05247338A JP H05247338 A JPH05247338 A JP H05247338A JP 4276760 A JP4276760 A JP 4276760A JP 27676092 A JP27676092 A JP 27676092A JP H05247338 A JPH05247338 A JP H05247338A
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靖朗 鈴木
Kaoru Kitadono
馨 北殿
Takashi Sanada
隆 真田
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ポリフェニレンエーテル−ポリアミド組成
物に金属粒子を混合するとその耐光変色性を改良するこ
とができることに基くもので、 【構成】 (A) ポリフェニレンエーテル単独またはスチ
レンポリマーとの組合わせ、(B) ポリアミド、(C) 場合
によっては1つまたはそれ以上の耐衝撃性改良剤、(D)
場合によっては1つまたはそれ以上の、ポリフェニレン
エーテルとポリアミドとの相溶性改良剤、および(E) 金
属粒子からなる改良された耐光変色性を有する熱可塑性
樹脂組成物である。 【効果】 本発明の熱可塑性樹脂組成物は光に曝露した
ときの耐光変色性が優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐光変色性を有する熱
可塑性樹脂に関する。
【0002】
【従来技術】ポリフェニレンエーテルとポリアミドとの
ブレンド物は古くから知られている。米国特許3,37
9,792号はポリフェニレンエーテル中に25重量%
までのポリアミドを混合することによってポリフェニレ
ンエーテルの加工性が改良されることを教示している。
【0003】最近そのようなブレンド物に相溶性改良剤
(compatibilizing agent)を混合することによってブレ
ンド物の相溶性が改良されてきている。
【0004】米国特許4,315,086号は、液状ジ
エンポリマー、エポキシ化合物、および(a) 炭素−炭素
二重結合または炭素−炭素三重結合と(b) カルボン酸、
酸無水物、酸アミド、イミド、カルボン酸エステル、ア
ミノ基またはヒドロキシル基、の両者を分子中を有する
化合物を相溶性改良剤(compatibilizers)として使用す
ることを教示している。ヨーロッパ特許46040号は
芳香族ビニル化合物とα,β−不飽和ジカルボン酸無水
物またはそのイミド化合物の何れかとのコポリマーを相
溶性改良剤として教示している。
【0005】米国特許4,659,763号はキノン化
合物を、同4,600,741号は無水トリメリト酸の
塩化物および類似のものを、同4,659,760号は
酸化されたポリエチレンのワックスを、国際公開特許
(WO)85/05372はクエン酸のようなポリカル
ボン酸を、同87/07281号はビニルトリメトキシ
シランを、それぞれ相溶性改良剤として使用することを
教示している。
【0006】上述した、相溶化されたポリフェニレンエ
ーテル−ポリアミドのブレンド物の耐衝撃強度をさらに
高めるために、各種のゴム状のポリマーおよびコポリマ
ーを添加することも知られている。
【0007】上述したポリフェニレンエーテル−ポリア
ミドのブレンド物は、高められた溶融流動性、改良され
た耐薬品性、また相溶化されたときは、優れた機械的性
質を示すが、これらのブレンド物は、光に曝露すること
によって容易に変色するという点で、1つの大きな欠点
をもっている。その上、表面を塗料の被覆層で被覆した
二次加工品でさえも、被覆層の厚さおよび色によって
は、変色が認められる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は改良さ
れた耐光変色性を有するポリフェニレンエーテル−ポリ
アミド組成物を提供することである。
【0009】ポリフェニレンエーテルと金属粉末のブレ
ンド物も古くから知られている。米国特許4,404,
125号はアルミニウム粉末とカーボンブラックを混合
した、高い導電性を有するポリフェニレンエーテル−ポ
リスチレン組成物を教示している。しかし、耐光変色性
の改良については言及されていない。
【0010】
【課題を解決するための手段】検討の結果、全く驚くべ
きことに、ポリフェニレンエーテル−ポリアミド組成物
の耐光変色性は、その組成物中に金属粒子を混合するこ
とによって改良できることが見出された。
【0011】すなわち本発明によれば、ポリフェニレン
エーテル−ポリアミド組成物中に、金属粒子を、変色を
改良するのに有効な量、混合することによって、光に暴
露した際に引起こされる変色に対する耐性、つまり耐光
変色性が驚くべき程改良されたポリフェニレンエーテル
−ポリアミド組成物を作ることができる。
【0012】一般的に本発明の組成物は、 (I)(A) 少なくとも1つのポリフェニレンエーテル単
独またはポリフェニレンエーテルとスチレンポリマーと
の組合わせ、と(B) 少なくとも1つのポリアミド、と
(C) 場合によっては1つまたはそれ以上の、耐衝撃性改
良剤、と(D) 場合によっては1つまたはそれ以上の、ポ
リフェニレンエーテルとポリアミドとの相溶性改良剤、
からなる樹脂組成物と、 (II)(E) 金属粒子、から作られる。
【0013】本発明の組成物は、基本的には (A)5〜9
5重量%、好ましくは30〜70重量%のポリフェニレ
ンエーテル単独またはポリフェニレンエーテルとスチレ
ンポリマーとの組合わせの何れか、 (B)約5〜95重量
%、好ましくは30〜70重量%のポリアミド、および
(E) ポリフェニレンエーテルとポリアミドとの合計の1
00重量部に対して約0.1〜約10重量部、好ましくは
約0.5〜約5重量部の、平均粒子径が約10ミクロン以
下であり、アスペクト比が3以上である金属粒子から作
られる。
【0014】1つまたはそれ以上の相溶性改良剤を使用
するときは、その量はポリフェニレンエーテルとポリア
ミドの合計の100重量部に対して約0.01〜30重量
部、好ましくは約0.1〜約5重量部である。耐衝撃性改
良剤を使用するときは、その量はポリフェニレンエーテ
ルとポリアミドとの合計の100重量部に対して約2〜
約50部、好ましくは約5〜約30重量部である。
【0015】本発明で使用されるポリフェニレンエーテ
ルは、次の化1、または化1と化2とで示される繰り返
し単位からなるホモポリマーまたはコポリマーである。
【化1】
【化2】 (但し、式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 およびR
6 は同じでも良く、異なっていても良く、これらの各々
は、ターシャリーブチル基を除く炭素原子数1〜4のア
ルキル基、アリール基、ハロゲン原子または水素原子の
ような1価の残基であり、そしてR3 とR5 が同時に水
素原子であることはない。)
【0016】ポリフェニレンエーテルは、該ホモポリマ
ーと該コポリマーとの混合物でも良く、またはスチレン
と該ポリマーとのグラフトコポリマーでも良い。
【0017】ポリフェニレンエーテルのホモポリマーに
は、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エ
ーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェ
ニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−
フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−t−n−プ
ロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6
−ジ−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2−メチル−6−n−ブチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−イソプロピル−
1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6
−クロロ−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−
メチル−6−ヒドロキシエチル−1,4−フェニレン)
エーテル、およびポリ(2−メチル−6−クロロエチル
−1,4−フェニレン)エーテル、が含まれる。
【0018】ポリフェニレンエーテルのコポリマーに
は、o−クレゾールまたは化3で表わされる2,3,6
−トリメチルフェノールのようなアルキル置換フェノー
ルとの共重合によって得られる、主としてポリフェニレ
ンエーテル構造からなるポリフェニレンエーテルコポリ
マーが含まれる:
【化3】 (但し、式中、R3 、R4 、R5 およびR6 は、各々、
ターシャリーブチル基を除く炭素原子類1〜4のアルキ
ル基、アリール基、ハロゲン原子または水素原子のよう
な1価の残基を表わし、R3 とR5 は同時に水素原子で
あることはない。)
【0019】本発明で使用されるポリアミド成分 (B)は
当該技術分野で良く知られており、脂肪族ポリアミドま
たは熱可塑性芳香族コポリアミドあるいはそれらの組合
わせの何れからも選ぶことができる。脂肪族ポリアミド
の分子量は10,000以上であって、炭素原子数4〜12の
飽和脂肪族ジカルボン酸と炭素原子数2〜12の脂肪族
ジアミンとを等モル結合させて作ることからできる。し
かし、製造する際に、必要ならば、ポリアミド中にカル
ボキシル末端基よりもアミン末端基の方が多くなるよう
に、ジアミンを過剰に用いても良く、或いは、酸基の方
が多くなるように、二塩基酸を過剰に用いても良い。同
様にこれらのポリアミドは、上記した酸およびアミンの
エステル、酸塩化物またはアミン塩のような酸生成誘導
体とアミン生成誘導体から都合よく作ることができる。
【0020】ポリアミドの製造に使用される脂肪族ジカ
ルボン酸の代表例にはアジピン酸、ピメリン酸、アゼラ
イン酸、スベリン酸、セバシン酸およびドデカン二酸が
含まれる。他方、脂肪族ジアミンの代表例にはヘキサメ
チレンジアミン、オクタメチレンジアミンおよび類似の
ものが含まれる。その他、脂肪族ポリアミドはラクタム
の自己縮合によって作ることもできる。
【0021】脂肪族ポリアミドの例は、ポリヘキサメチ
レンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレン
アゼラミド(ナイロン69)、ポリヘキサメチレンセバ
カミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカ
ナミド(ナイロン612)、ポリ−ビス−(p−アミノ
シクロヘキシル)メタンドデカナミド、ポリテトラメチ
レンアジパミド(ナイロン46)、およびポリカプロラ
クタム(ナイロン6)およびポリラウリルラクタムのよ
うなラクタムの開環によって作られるポリアミドであ
る。さらに、例えばアジピン酸、セバシン酸およびヘキ
サメチレンジアミンから作られる上記のポリマーの製造
に使用されるものから選択される少なくとも2つのアミ
ンまたは酸の重合によって作られるポリアミドも使用す
ることができる。脂肪族ポリアミドには、さらにナイロ
ン66/6のようなコポリマーを含む、ナイロン6とナ
イロン66のブレンドのような上記したポリアミドのブ
レンドも含まれる。
【0022】好ましくは、本発明で使用される脂肪族ポ
リアミドはポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン6
6)、ポリカプロラクタム(ナイロン6)およびポリヘ
キサメチレンアジパミド(ナイロン66)とポリカプロ
ラクタム(ナイロン6)のブレンド物である。
【0023】熱可塑性芳香族コポリアミドは、その中に
芳香族成分を含むコポリアミド、例えばポリヘキサメチ
レンイソフタラミド(ナイロン6I)である。芳香族成
分をその中に含むコポリアミドは、パラアミノメチル安
息香酸、パラアミノエチル安息香酸、テレフタル酸およ
びイソフタル酸のような芳香族アミノ酸および/または
芳香族ジカルボン酸を1つの主成分として含む溶融重合
可能なポリアミドを意味する。
【0024】ポリアミドのもう1つの成分を構成してい
るジアミンには、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメ
チレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4
−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、
m−キシレンジアミン、p−キシレンジアミン、ビス
(p−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(p−アミ
ノシクロヘキシル)プロパン、ビス(3−メチル−4−
アミノシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノ
メチル)シクロヘキサンおよび1,4−ビス(アミノメ
チル)シクロヘキサンが含まれる。ジアミンの代りにイ
ソシアナートを使用しても良い。
【0025】必要ならば他のどのようなコモノマーを使
用しても良い。そのようなコモノマーの例には、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアナートおよびトリレ
ンジイソシアナートがある。それらの他の例は、ラクタ
ムのユニット、炭素原子数4〜12のω−アミノ酸のユ
ニット、炭素原子数4〜12の脂肪族ジカルボン酸と炭
素原子数2〜12の脂肪族ジアミンから誘導される化合
物、例えばε−カプロラクタム、ω−カプロラクタム、
11−アミノウンデカン酸および12アミノドデカン酸
のようなラクタムおよびアミノ酸、および上記した各種
ジアミンとアジピン酸、アゼライン酸またはセバシン酸
の等モル塩である。
【0026】これらの成分からなる熱可塑性芳香族コポ
リアミドの代表的な例は、p−アミノメチル安息香酸と
ε−カプロラクタムのコポリマーポリアミド(ナイロン
AMBA/6)、主として2,2,4−/2,4,4
−トリメチルヘキサメチレン・テレフタルアミドからな
るポリアミド(ナイロン TMDTとナイロン TMD
T/6I)、主としてヘキサメチレン・イソフタルアミ
ドおよび/またはヘキサメチレン・テレフタルアミドか
らなり、コモノマーとして、ビス(p−アミノシクロヘ
キシル)メタン・テレフタルアミドおよび/またはビス
(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン・イ
ソフタルアミドおよび/またはビス(3−メチル−4−
アミノシクロヘキシル)プロパン・イソフタルアミドお
よび/またはビス(p−アミノシクロヘキシル)プロパ
ン・テレフタルアミドを含むポリアミド(ナイロン 6
I/PACM I、ナイロン 6I/DMPACM
I、ナイロン 6I/PACP I、ナイロン 6I/
6T/PACMI/PACM T、ナイロン 6I/6
T/DMPACM I/DMPACMT、ナイロン 6
I/6T/PACP I/PACP T)、主としてヘ
キサメチレン・イソフタルアミドまたはヘキサメチレン
テレフタルアミドからなり、コモノマーとして、ε−カ
プロラクタム、12−アミノドデカン酸、ヘキサメチレ
ン・アジパミド、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メ
タン・アジパミドまたはビス(3−メチル−4−アミノ
シクロヘキシル)メタン・アジパミドを含むポリアミド
(ナイロン 6I、6I/6T、6I/12、6T/
6、6T/66、6I/PACM 6、6I/DMPA
CM 6)、および主としてビス(p−アミノシクロヘ
キシル)メタン・イソフタルアミドまたはビス(3−メ
チル−4−アミノシクロヘキシル)メタン・イソフタル
アミドからなり、コモノマーとして、ヘキサメチレン・
ドデカンジオラミドまたは12−アミノ−ドデカン酸を
含むポリアミド(ナイロン PACM I/612およ
びナイロン DMPACM I/12)である。
【0027】(B) 成分の水素化された芳香族環を持つコ
ポリアミドは、上記の芳香族コポリアミドの酸成分であ
るテレフタル酸またはイソフタル酸の代りにテレフタル
酸またはイソフタル酸の核水素化によって得られるシク
ロヘキサン−1,4−ジカルボン酸またはシクロヘキサ
ン−1,3−ジカルボン酸を使用することによって得ら
れる脂環式コポリアミドである。さらに、ジアミン、ま
たは4,4′−ジフェニルメタンジイソシアナートまた
はトリレンジイソシアナートのようなジイソシアナート
の核水素化生成物もモノマーとして使用できる。
【0028】本発明の実施に使用される平均粒子径が約
10ミクロン以下であり、アスペクト比が3以上である
金属粒子の例は、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、
ステンレス鋼、ニッケル、マンガン、銅またはそれらの
類似の物のフレークまたは粉末である。最も好ましい金
属粒子はアルミニウムである。さらに好ましくはアスペ
クト比が5以上のアルミニューム粒子/である。
【0029】本発明の実施に使用できる相溶性改良剤の
例は、(a) 液状ジエンポリマー、(b) エポキシ化合物、
(c) 不飽和官能基を持つ化合物、(d) 後に述べるような
脂肪族ポリカルボン酸化合物またはそれらの誘導体、
(e) 下に述べるような多官能基を持つ酸ハロゲン化物、
および(f) 芳香族ビニル化合物とα,β不飽和ジカルボ
ン酸無水物またはそのイミド化合物との何れかとのコポ
リマー、である。
【0030】本発明で使用するのに適した液状ジエンポ
リマーには、数平均分子量が150から10,000、好まし
くは 150〜5,000 である共役ジエンのホモポリマー、共
役ジエンと他の共役ジエン、例えばイソブチレンとのコ
ポリマーおよび共役ジエンとビニルモノマー、例えばエ
チレン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オク
テン−1およびドデセン−1およびそれらの混合物から
なる群から選ばれる少なくとも1つのモノマーとのコポ
リマーが含まれる。これらのホモポリマーおよびコポリ
マーには、とりわけ、ポリブタジエン、ポリイソプレ
ン、ポリ(1,3−ペンタジエン)、ポリ(ブタジエン
−イソプレン)、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ
クロロプレン、ポリ(ブタジエン−α−メチルスチレ
ン)、ポリ(ブタジエン−スチレン−イソプレン)、ポ
リ(ブチレン−ブタジエン)およびそれらの類似物が含
まれる。
【0031】本発明の実施に使用するのに適したエポキ
シ化合物としては、(1) 多価フェノール(例えばビスフ
ェノールA、テトラブロモビスフェノールA、レゾルシ
ノールおよびヒドロキノン)とエピクロロヒドリンを縮
合させて作られるエポキシ樹脂;(2) 多価アルコール
(例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、
ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ペンタエリトリトール、トリメチ
ロールエタンおよびそれらの類似物)とエピクロロヒド
リンを縮合させることによって作られるエポキシ樹脂;
(3) フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエ
ーテル、ブチルグリシジルエーテルおよびクレジルグリ
シジルエーテルを含む水酸基1つを持つ化合物のグリシ
ジルエーテル化生成物;(4) アミノ化合物のグリシジル
誘導体、例えばアニリンのジグリシジル誘導体、および
(5) 上記の液状ジエンポリマーの他に高級オレフィンま
たはシクロアルケンまたは天然不飽和オイル(例えば大
豆油)のエポキシ化生成物が挙げられる。
【0032】不飽和官能基を持つ化合物は、分子中に、
(a) エチレン系炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三
重結合と(b) 少なくとも1つのカルボン酸、酸無水物、
酸ハロゲン化物、酸アミド、酸エステル、イミド、アミ
ノまたはヒドロキシル基との両者を有する化合物であ
る。そのような多官能基を持つ不飽和化合物の例は、マ
レイン酸;無水マレイン酸;フマル酸;シトラコン酸;
イタコン酸;マレイミド;マレイン酸ヒドラジン;ジア
ミンと無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸等から生
成される反応生成物;無水ジクロルマレイン酸;マレイ
ン酸アミド;(アクリル酸、ブテン酸、メタクリル酸、
t−ブチルアクリル酸、ペンテン酸、デケン酸、ウンデ
ケン酸、ドデケン酸、リノレン酸のような)不飽和モノ
カルボン酸;グリシジル(メタ)アクリレートを含む上
記の不飽和カルボン酸のエステル、酸アミドまたは無水
物;(アリルアルコール、クロチルアルコール、メチル
ビニルカルビノール、4−ペンテン−1−オール、1,
4−ヘキサジエン−3−オール、3−ブテン−1,4−
ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキセン−2,5−
ジオール、および下記の化4、5および6の式で示され
るアルコール、上記不飽和アルコールの水酸基をアミノ
基で置換して生成される不飽和アミン;および官能化し
たジエンポリマーおよびコポリマーである。
【化4】
【化5】
【化6】 (但し、式中、nは30までの正の整数である。)
【0033】好ましい脂肪族ポリカルボン酸化合物また
はその誘導体は化7で表わされる:
【化7】 (但し、式中、Rは炭素原子数2から20、好ましくは
2〜10の直鎖または分岐鎖の飽和脂肪族炭化水素;R
I は水素、または炭素原子数1〜10、好ましくは1〜
6、最も望ましくは1〜4のアルキル、アリール、アシ
ルまたはカルボニルジオキシ基からなる群から選ばれ、
特に好ましいのは水素である;各RIIは、独立に、水素
原子または炭素原子数1から20の、好ましくは1から
10までのアルキルまたはアリール基から選ばれ;R
III とRIVの各々は、独立して、本質的に、水素原子ま
たは炭素原子数1から10の、好ましくは1から6の、
最も望ましくは1〜4のアルキルまたはアリール基から
なる群れから選ばれ;mは1であり、(n+s)は2そ
れ以上、好ましくは2または3であり、nとsはそれぞ
れ0以上であり、その場合(ORI )はカルボニル基に
対してαまたはβ位置にあり、また少なくとも2つのカ
ルボニル基は2〜6の炭素原子によって隔っている。)
それぞれの置換基が6以下の炭素原子を有するときは、
当然RI 、RII、RIII およびRIVはアリールではな
い。好ましいポリカルボン酸の実例はクエン酸、リンゴ
酸およびアガリシン酸である。
【0034】ここで使用するのに適した多官能基を持つ
酸ハロゲン化物は、(a) 少なくとも1つの酸ハロゲン化
物基、好ましくは酸クロリド基と(b) 少なくとも1つの
カルボン酸、無水カルボン酸、酸エステルまたは酸アミ
ド基、好ましくはカルボン酸または無水カルボン酸基と
の両者をもつことが特徴である。このグループに含まれ
る相溶性改良剤の例は、無水トリメリト酸の塩素化物、
無水クロロホルミルコハク酸およびそれらの類似物であ
る。
【0035】本発明の実施に用いることができる耐衝撃
性改良剤の例は、 a)ポリオレフィン、 b)エチレン/オレフィンのコポリマーゴム、 c)エチレン/オレフィン/ポリエン・ターポリマーゴ
ム、 d)不飽和官能基を持つ化合物少なくとも1つでグラフ
ト化させて官能化された前記オレフィンポリマー、 e)スチレンをグラフトしたエチレン/オレフィン/ポ
リエン・ターポリマーゴム、 f)スチレン/アクリロニトリルまたはメチルメタクリ
レートをグラフトしたエチレン/オレフィン/ポリエン
・ターポリマーゴム、 g)エチレンと少なくとも1つの不飽和官能基を持つ化
合物のコポリマーまたはターポリマー、 h)ジエンゴム、および i)水素化された、または水素化されていない、芳香族
ビニル化合物とジエンとのブロックコポリマー、であ
る。
【0036】本発明の実施に使用するのに適したポリオ
レフィンには、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、結晶
性プロピレン−エチレンコポリマー、ポリブテン−1、
ポリメチルペンテン−1、ポリイソブチレンおよびそれ
らの類似物が含まれる。本発明の実施に使用されるエチ
レン/オレフィンコポリマーゴムには、EPRとも呼ば
れるエチレン/プロピレンコポリマーゴム、エチレン/
ブテン−1コポリマーゴムおよびそれらの類似物が含ま
れる。本発明の実施に使用されるエチレン/オレフィン
/ポリエン・ターポリマーゴムには、EPDMと総称さ
れる、エチレン/プロピレン/エチリデンノルボルネン
・ターポリマーゴム、エチレン/プロピレン/ジシクロ
ペンタジエン・ターポリマーゴム、エチレン/プロピレ
ン/1,4−ヘキサジエン・ターポリマーゴムおよび、
それらの類似物が含まれる。
【0037】本発明の実施に有用な官能化されたオレフ
ィン系ポリマーには、不飽和官能基を持つ化合物少くと
も1つでグラフト化した上記a)、b)およびc)に記
載されたオレフィンポリマーが含まれる。不飽和官能性
化合物の実例は、アクリル酸、メタクリル酸、例えばメ
チル(メタ)クリレート、エチル(メタ)クリレート、
ブチル(メタ)クリレートおよびそれらの類似物のよう
なアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル、
例えばフマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコ
ン酸およびそれらの類似物のようなジカルボン酸または
酸無水物、アクリルアミド、N−(ヒドロキシメチル)
アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレートのよ
うな(メタ)アクリル酸のグリシジル誘導体、酢酸ビニ
ル、塩化ビニル、スチレンおよびそれらの類似物であ
る。オレフィンポリマーに不飽和官能基を持つ化合物を
グラフトする方法は本発明の実施においては臨界的では
なく、当該技術分野で知られているいかなる方法も利用
できる。オレフィンポリマーと不飽和官能基を持つ化合
物を適当な量のフリーラジカル重合開始剤と共に溶融混
合する方法が利用できる。適当な量のフリーラジカル重
合開始剤および分散剤と共にオレフィンポリマーを水に
懸濁にした状態で、不飽和官能基を持つ化合物をグラフ
トさせる方法も都合よく利用できる。本発明の実施に有
用な、エチレンと不飽和官能基を持つ化合物少なくとも
1つとのコポリマーまたはターポリマーには、エチレン
/(メタ)アクリル酸コポリマー、エチレン/アルキル
(メタ)アクリレートコポリマー、エチレン/酢酸ビニ
ルコポリマー、エチレン/アルキル(メタ)アクリレー
ト/無水マレイン酸・ターポリマー、エチレン/メチル
(メタ)アクリレート/グリシジル(メタ)アクリレー
ト・ターポリマーおよびそれらの類似物が含まれる。本
発明の実施に有用なジエンゴムには、ポリブタジエン、
SBRとも呼ばれるスチレンとブタジエンとのランダム
コポリマー、天然ゴム、ポリイソプレンおよびそれらの
類似物が含まれる。
【0038】水素化されたまたは水素化されていない芳
香族ビニル化合物とジエンとのブロックコポリマーは当
該技術分野で良く知られている。このブロックコポリマ
ーの実例は、スチレン/ブタジエンジブロックコポリマ
ー、スチレン/イソプレンジブロックコポリマー、スチ
レン/ブタジエン/スチレン・トリブロックコポリマ
ー、スチレン/イソプレン/スチレン・トリブロックコ
ポリマー、スチレンとブタジエンのラジカルテレブロッ
クコポリマー、上記したブロックコポリマーの水素化
物、およびそれらの類似物である。上記耐衝撃性改良剤
は単独で、またはそれら組合わせて使用することができ
る。
【0039】上記のポリフェニレンエーテルとポリアミ
ドとのブレンド物は、さらにタルク、アルミノケイ酸
塩、雲母、カーボンブラック、ガラス繊維およびそれら
の類似物のような無機充填剤、顔料、熱安定化剤、紫外
線劣化防止剤、酸化防止剤、難燃剤、可塑剤およびそれ
らの類似物を含んでいても良い。
【0040】本発明の熱可塑性樹脂組成物から得られる
成形物は、自動車部品および電気・電子部品用に都合よ
く使用することができる。本発明の組成物が適用できる
自動車部品としては、バンパー、泥よけ、エプロン、フ
ードパネル、帯部材(fascia) 、ロッカーパネル、ロッ
ターパネル補強材、床板、後側パネル、ドアパネル、ド
ア支持材、屋根およびトランク・リッドのような車体外
装部品、計器類パネル、コンソウルボックス、物入れ、
シフトノブ、ピラ・ガーニッシュ、ドア・トリム、ハン
ドル、ひじかけ、ウインド・ルーバー、カーペット、シ
ートベルトおよびシートのような車体内装部品、デイス
トリビューター・キャップ、空気清浄器、ラジエータ・
タンク、バッテリー・ケース、ラジエータ囲い板、洗浄
液タンク、冷却フアンおよびヒータケースのようなエン
ジンルームの内装部品、ミラーボディ、ホイール・カバ
ー、トランク・トリム、トランク・マットおよびそれら
の類似物が挙げられる。
【0041】下記の実施例は、さらに本発明を説明する
ものであるが、本発明はそれらに限定されるものではな
い。本明細書中の実施例に開示されているポリフェニレ
ンエーテルとポリアミドとのブレンド物の製造に際して
は、東芝機械株式会社製の二軸スクリュー押出し機TE
M−50を使用した。押出し機はL/D比が36であ
り、L/D比が1の位置に第1フイードの開口部が付い
ており、L/D比が18の位置に第2フイードの開口部
が付いていた。(L:スクリューの長さ、D:スクリュ
ーの直径) シリンダー温度は約260℃に設定され、スクリューの
速度は330rpm に設定された。個々のブレンド物の配
合は表1に示した。各ブレンド物について測定した変色
度も表1に示した。
【0042】表1では、金属粒子、相溶性改良剤および
フリーラジカル重合開始剤は高分子材料の合計量100
重量部に対する重量部で示されており、各々の高分子材
料は高分子材料の合計に対する重量%で示されている。
表1の“フイード−1”の欄に記載された成分は第1フ
イード開口部から供給された。表1の“フイード−2”
の欄に記載された成分は第2フイード開口部から供給さ
れた。第1フイード開口部または第2フイード開口部か
ら供給された成分全ては、タンブラーミキサーで充分に
混合してからそれぞれ供給された。
【0043】第1フイード開口部および第2フイード開
口部からの供給速度は、表1に明記されたそれぞれのブ
レンド物の配合比を保つように、自動計量式供給コント
ロールシステムによって調節された。実施例で使用した
ポリフェニレンエーテルは、日本ポリエーテル株式会社
製のポリフェニレンエーテルで0.5g/dlの濃度のクロ
ロフオルム溶液中で25℃で測定された還元粘度が0.5
6dl/gのものであった。(以下、PPEと略記す
る)。実施例で使用されたポリアミド6は、ユニチカ株
式会社製のナイロン6 A1030 BRLであった。
実施例で使用したポリアミド66は、宇部興産株式会社
製の宇部ナイロン66 2015Bであった。実施例中
で使用した芳香族ポリアミドはイー・エム・エス化学
(EMS chemie) の Grivory(登録商標)XE303
8またはヒュルス(Huels AG)の Trogamid (登録商
標)T2010の何れかであった。
【0044】実施例で使用したフリーラジカル重合開始
剤は、三建化工株式会社製のジクミルパーオキサイド、
Sanperox (登録商標)DCPであった。このフリーラ
ジカル開始剤を使用したときは、それは事前にポリフェ
ニレンエーテルと混合してから、第1フイード開口部か
ら供給した。ポリフェニレンエーテルは常に第1フイー
ド開口部から供給し、ポリアミドは常に第2開口部から
供給した。
【0045】実施例で使用した耐衝撃性改良剤は次の通
りである: 1)スチレンをグラフトしたEPDM(以下Sg−EP
DMと略記する)は、次の方法で作られた:100リッ
トルのステンレス鋼のオートクレーブ中に、10kgの微
粉砕したEPDM(住友化学株式会社製 Esprene(登録
商標)502)と45kgの脱イオン水を供給し、攪拌機
で強く攪拌した。攪拌しながら、4kgのスチレン中に7
5gのベンゾイルパーオキシドを溶解した溶液と、分散
安定剤として10kgの脱イオン水中にポリビニルアルコ
ール(日本合成株式会社製のGosenol GL-05)400gを
溶解した溶液とを順に加えた。混合物を室温で1時間攪
拌してスチレンとフリーラジカル開始剤をEPDM中に
含浸させた。次いで、90℃で6時間および引続いて1
15℃で2時間グラフト反応を行なわせた。反応終了
後、生成物を濾過し、脱イオン水で洗浄し、乾燥して約
14kgのスチレンをグラフトしたEPDM(Sg−EP
DM)を得た。かくして得られたSg−EPDMは、約
29重量%のポリスチレンを含んでおり、その約8重量
%はグラフトしていない、フリーのホモポリスチレンで
あった。
【0046】2)本明細書における実施例の何れかで使
用されたときは、スチレン/アクリロニトリルをグラフ
トしたEPDM(以下、SAg−EPDMと略記す
る)、は次の方法で作られた:100リットル容量のス
テンレス鋼のオートクレーブ中に、10kgのEPDM
(住友化学株式会社製の Esprene(登録商標)E50
2)と45kgの脱イオン水とを供給し、攪拌機で強く攪
拌した。攪拌しながら、3.35kgのスチレンと0.2kgの
アクリロニトリルとの中に溶解した75gのベンゾイル
パーオキシドの溶液と、分散安定剤として、ポリビニル
アルコール(日本合成株式会社製の Gosenol GL-05) 4
00gを10kgの脱イオン水中に溶解した溶液とを順に
加えた。混合物を1時間室温で攪拌してスチレン、アク
リルニトリルおよびベンゾイルパーオキシドをEPDM
中に含浸させた。次いで、90℃で6時間および引続い
て115℃で2時間グラフト反応を行なわせた。反応終
了後、生成物を濾過し、水で洗浄し、乾燥して約13.3
kgのグラフトゴム(SAg−EPDM)を得た。
【0047】3)スチレン・ブタジエン・スチレン・ト
リブロックコポリマー(以下、SBSと略記する)とし
てはシェル化学の Kraton D1101を用いた。 4)水素化されたスチレン・ブタジエン・スチレン・ト
リブロックコポリマー(以下、SEBSと略記する)と
してはシェル化学の Kraton G1651を用いた。ポリ
スチレンとしては、日本ポリスチレン株式会社の Esbri
te(登録商標)500HR−Y3(以下HIPSと略記
する高耐衝撃性ポリスチレン)を用いた。
【0048】実施例で使用した金属粒子は次の通りであ
る: 1)アルミニウム・フレーク:平均粒径が約5ミクロ
ン、アスペクト比が5のアルミニウム・フレークを30
重量%を含む住化カラー 株式会社製のアルミニウム・
フレーク着色濃縮物(color concentrate)(以下、SP
EM−8E408と略記する)。 2)銅フレーク:和光純薬株式会社製の試薬級の銅フレ
ーク、粒径350メッシュ以下 粒径のより小さい金属粉末がより良い耐光変色性をもた
らすことが合理的に期待される。
【0049】
【実施例】
【0050】〔実施例1〕表1の実施例1のフィード1
の欄に規定された40kgのPPEと10kgのSBSと
を、100リットルのタンブラーミキサーを用いて3分
間予備混合した後TEM−50二軸スクリュー押出し機
の第1フィード開口部に供給した。第1フィード開口部
用の予備混合物を以下、第1フィード・プリミックスと
呼ぶ。表1の実施例1のフィード2の欄に規定された5
0kgのナイロン6と5kgのSPEM−8E408とを、
タンブラーミキサーを用いて3分間予備混合した後、T
EM−50二軸スクリュー押出し機の第2フィード開口
部に供給した。第2フィード開口部用の予備混合物を以
下、第2フィード・プリミックスと呼ぶ。押出し機のシ
リンダー温度を約260℃に設定し、スクリュー速度を
300rpm に設定した。
【0051】第1フィード・プリミックスを第1フィー
ド開口部に、第2フィード・プリミックスを第2フィー
ド開口部に、同時に1時間で供給した。生成した溶融ブ
レンド物を約10℃の冷水の入った水溶中で冷却し、ペ
レット化し、乾燥した。このようにして作られた小粒の
ブレンド物を射出成形して40mm×40mm×3mmの試験
板2枚を作製した。
【0052】この試験板を、岩崎電気株式会社製の Eys
per UVテスターを用いて、波長が290nmから459
nmの範囲で、強度が100mW/cm2 の紫外線に63℃で
69時間曝露した。曝露完了後、マクビス(Macbech)株
式会社製の分光色彩計“マクビスカラーアイMS−20
20+”を用いて各試験板の変色度を測定し、数1のよ
うなCIE1976色差式にしたがってΔEを計算し
た;
【数1】 但し、式中、ΔL* 、Δa* およびΔb* は数2、数3
および数4で示され、
【数2】
【数3】
【数4】 その場合、L* -1、a* -1およびb* -1は曝露試験前に
分光色彩計を用いて各試験板についてそれぞれ測定した
明度、赤色度および黄色度であり、L* -2、a* -2およ
びb* -2は曝露後の各試験板について測定した明度、赤
色度および黄色度の値である。2枚の板のΔEの平均値
を表1に示した。
【0053】〔比較例1〕アルミニウム・フレークの代
りに1.5kgの灰色の顔料(住化カラー株式会社製のPA
M8E626)を使用した他は実施例1と同じ方法で実
験を行なった。
【0054】〔実施例2〕0.25kgの無水マレイン酸、
50gのジクミルパーオキシドおよびフリーラジカル重
合開始剤を第1フィード・プリミックスに加えた他は実
施例1と同じ方法で実験を行なった。
【0055】〔実施例3〕2.5kgのSPEM−8E40
8の代りに5kgのアルミニウム・フレークを第2フィー
ド・プリミックスに添加した他は実施例2と同じ方法で
実験を行なった。
【0056】〔実施例4〕PPEの40重量%中の10
重量%を、10重量%のHIPSで置換えた他は実施例
3と同じ方法で実験を行なった。
【0057】〔実施例5〕SBSの代りにEPSAを用いた
他は実施例3と同じ方法で実験を行なった。
【0058】〔実施例6〕ナイロン6の代りにナイロン
66を、SBSの代りにEPSAを用いた他は実施例2
と同じ方法で実験を行なった。
【0059】〔比較例2〕アルミニウム粉末の代りに灰
色顔料を使用した他は実施例2と同じ方法で実験を行な
った。
【0060】〔実施例7〕SBSの代りにSEBSを、
無水マレイン酸の代りにクエン酸を用いる他は実施例2
と同じ方法で実験を行なった。
【0061】〔実施例8〕2.5kgのSPEM−8E40
8の代りに0.75kgの銅フレークを用いて他は実施例7
と同じ方法で実験を行なった。
【0062】〔実施例9〕灰色顔料を加えた50kgの N
orylGTX−600、ジーイー・プラスチックス・ジャ
パン製造・販売の相溶化されたPPE/PAブレンド物
および2.5kgのSPEM−8E408をタンブラー・ミ
キサーによって予備混合し、次いでこのプリミックスを
TEM−50二軸スクリュー押出し機の第1フィード開
口部に供給して溶融押出し成形を行なった。生成した小
粒を射出成形して40mm×40mm×3mmの試験板を作成
し、前述した実施例と同じ方法で変色度を測定した。
【0063】〔比較例3〕実施例9と同じNoryl GTX
600に金属フレークを加えることなく、射出成形して
試験板を作成し、変色度を測定した。
【0064】〔実施例10〕Noryl GTXの代りに灰色
顔料を加えた Xylon A1400(旭化成工業株式会社
製造・販売の相溶化されたPPE/PAブレンド)を用
いた他は実施例9と同じ方法で実験を行なった。
【0065】〔実施例11〕実施例3で作られたPPE
/PAブレンドを使用して追加の2枚の試験板を作っ
た。試験板に塗料をスプレイして約5ミクロンの塗料の
層を形成し、次いで、これを赤外線塗料硬化炉中で70
℃で30分間硬化させた。使用した塗料はオリジン電気
株式会社製の“オリジプレートZ−NYメタリックシル
バー”であった。このようにして硬化処理された板を紫
外線に曝露し、前述した実施例と同じ方法で試験板の変
色度を測定した。
【0066】〔比較例4〕実施例3で作られたPPE/
PAブレンド物の代りに比較例2で作られたブレンド物
を使用した他は実施例1と同じ方法で実験を行なった。
【0067】<抽出試験>相溶化されたPPE/PAブ
レンド物と相溶化されていないPPE/PAブレンド物
との間の差を示すために、比較例1、実施例2、比較例
3(Noryl GTX−600)および実施例10( Xylon
A1400)のPPE/PAブレンド物を用いて、次
の抽出試験を行なった。4種類のブレンド物について測
定された抽出不可能な成分(以下、NEと略記)の重量
パーセントを表1に示した。 抽出試験法: 1)5gの粉砕した樹脂組成物を、抽出溶媒としてクロ
ロホルムを使用して、ソックスレー抽出法によって9時
間抽出した。 2)その後、上記1)で抽出不可能な残留物を2,2,
2−トリフルオロエタノールを用いてステップ1)と同
じ方法で、18時間さらに抽出した。 3)引続き、上記2)の抽出不可能な残留物をクロロホ
ルムを用いてステップ1)と同じ方法で、再度9時間抽
出した。 4)最後に、上記3)で抽出不可能な残留物を真空下に
100℃で5時間乾燥した後秤量した。
【0068】
【表1】
【0069】
【発明の効果】本発明のポリフェニレンエーテルまたは
ポリフェニレンエーテル/スチレンポリマー、とポリア
ミドとのブレンドは光に曝露したときの耐光変色性が優
れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 77/00 LQS 9286−4J LQV 9286−4J 101/00 LSY 7167−4J

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) ポリフェニレンエーテル単独または
    ポリフェニレンエーテルとスチレンポリマーとの組合わ
    せ、(B) ポリアミド、(C) 場合によっては1つまたはそ
    れ以上の耐衝撃性改良剤、(D) 場合によっては1つまた
    はそれ以上の、ポリフェニレンエーテルとポリアミドと
    の相溶性改良剤、および (E)平均粒子径が約10ミクロ
    ン以下であり、アスペクト比が3以上である金属粒子、
    とからなる改良された耐光変色性を有する熱可塑性樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 金属粒子が該樹脂組成物の耐光変色性を
    改良するために有効な量存在する請求項1記載の熱可塑
    性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 金属粒子がアルミニウム、マグネシウ
    ム、亜鉛、ニッケル、ステンレス鋼、クロムおよび銅の
    フレークまたは粉末から選ばれる請求項1記載の熱可塑
    性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ポリアミドが高分子成分 (A)、 (B)およ
    び (C)の合計に対して約35重量%から約80重量%ま
    での量で存在する請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 ポリアミドがポリアミド6、ポリアミド
    6/6、ポリアミド6/4、ポリアミド6/10、ポリ
    アミド6/12、ポリアミド11およびポリアミド12
    から選ばれる請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 ポリフェニレンエーテルがポリ(2,6
    −ジメチル−1,4フェニレン)エーテルおよび、2−
    6ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノ
    ールとのコポリマーから選ばれる請求項1記載の熱可塑
    性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 ポリフェニレンエーテルが、高分子成分
    (A)、 (B)および (C)の合計に対して約20重量%から
    約65重量%までの量で存在する請求項1記載の熱可塑
    性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 (D) 1つまたはそれ以上の、ポリフェニ
    レンエーテルとポリアミドとの相溶性改良剤がそれらの
    相溶性を改良する量存在する請求項1記載の熱可塑性樹
    脂組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物が、
    クロロホルムおよび2,2,2−トリフルオロエタノー
    ルに不溶なポリマーセグメントを、高分子成分 (A)、
    (B)および (C)の合計に対して約5重量%以上含有する
    ことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物か
    らなることを特徴とする二次加工品。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の熱可塑性樹脂組成物か
    らなることを特徴とする、屋外で使用するための二次加
    工品。
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