JPH05246797A - 四ほう酸リチウム単結晶の製造方法 - Google Patents

四ほう酸リチウム単結晶の製造方法

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JPH05246797A
JPH05246797A JP4080428A JP8042892A JPH05246797A JP H05246797 A JPH05246797 A JP H05246797A JP 4080428 A JP4080428 A JP 4080428A JP 8042892 A JP8042892 A JP 8042892A JP H05246797 A JPH05246797 A JP H05246797A
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lithium tetraborate
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Toshihiko Riyuuou
俊彦 流王
Shinji Makikawa
新二 牧川
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 本発明はSAWデバイス製造に有用とされ
る四ほう酸リチウム単結晶の製造方法の提供を目的とす
るものである。 【構成】 本発明による四ほう酸リチウム単結晶の製
造方法は、ブリッジマン法で融液から四ほう酸リチウム
単結晶を成長させる方法において、種結晶をその方位が
<100>±10度(ただし <100>は除く)、 <110>±10度
(ただし <110>は除く)、 <112>±10度のものとしてな
ることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は四ほう酸リチウム単結晶
の製造方法、特にはSAWデバイスの作製に有用とされ
る四ほう酸リチウム単結晶の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、SAWデバイス用の単結晶材料と
してはタンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、水晶、
四ほう酸リチウムなどが実用化されており、これらの単
結晶のなかでは四ほう酸リチウムが電気機械結合係数が
比較的大きく、かつデバイスの周辺温度の変動に伴なう
特性変化が非常に小さいことから、コードレス電話器、
自動車電話器に用いられるフィルターに有用な材料とさ
れている。
【0003】そして、この四ほう酸リチウム単結晶は、
一般にチョコラルスキー法もしくはブリッジマン法によ
って融液から成長させ、この単結晶を円柱状に加工し、
さらに一定の結晶面方位を有するウエーハ状に切断し、
研磨した基板の形で各種デバイス用に提供されており、
例えばSAWデバイスはこのようにして製作されたウエ
ーハ基板上に主としてAlからなる電極を形成したの
ち、四角形のチップを切り出すことによって作られてい
る。
【0004】また、このブリッジマン法による四ほう酸
リチウム単結晶の育成法については、小さな直径の種
管がついた白金製のルツボを用いて、成長速度が 0.3mm
/時以下という非常に遅い速度で結晶を引上げ、このと
きの結晶成長方位を <001>、<100>、 <110>とするという
方法(J. Cryst. Growth, 99(1990)811 参照)、容器
材として白金、金、白金−金合金、イリジウム、銅、ニ
ッケル、モリブデン、タングステン、鉄、グラファイ
ト、パイロリテイックチイ化ほう素を用いて四ほう酸リ
チウム単結晶の引上げを行ない、その濡れ性を接触角測
定法でくらべたところ、グラファイトが最適である(第
9回人工鉱物工学会特別講演会、P.17(特3)参照)と
報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このブリッジ
マン法での単結晶の成長速度は、ルツボの移動速度で決
まるマイロ的なものと、結晶成長界面のミクロな移動で
決まるものがあり、上記したの報告ではルツボ移動速
度で決まるマクロ的な成長速度とすれば <100>、<001>、
<110>間に差がないとされているが、四ほう酸リチウム
の結晶速度で重要なことは気泡状の介在物を含まない結
晶を得ることであり、この介在物の有無が固液界面の移
動現象、つまりミクロ的な結晶の成長速度と関係してい
るのである。また、上記の報告では四ほう酸リチウム
はルツボ材である白金と融着し易いとされているので、
この点の改良が必要とされる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決した四ほう酸リチウム単結晶の製造方法に関する
ものであり、これはブリッジマン法で融液から四ほう酸
リチウム単結晶を成長させる方法において、種結晶をそ
の方位が <100>±10度(ただし <100>は除く)、 <110>
±10度(ただし <110>は除く)、 <112>±10度のものと
してなることを特徴とするものである。
【0007】すなわち、本発明者らはSAWデバイス用
の四ほう酸リチウム単結晶の成長方法について種々検討
した結果、これについては結晶の成長方位と結晶中にみ
られる気泡状介在物および白金容器との融着の程度をし
らべたところ、ここに使用する種結晶とその方位が <10
0>±10度(ただし <100>は除く)、 <110>±10度(ただ
し <110>は除く)、 <112>±10度のものとすれば気泡状
介在物が結晶に取りこまれることを避けることができる
し、白金容器の融着もなくなるということを見出して本
発明を完成させた。以下にこれをさらに詳述する。
【0008】
【作用】本発明は四ほう酸リチウム単結晶の製造方法に
関するものであり、これはブリッジマン法で融液から四
ほう酸リチウム単結晶を成長させる方法において、種結
晶をその方位が <100>±10度(ただし <100>は除く)、
<110>±10度(ただし <110>は除く)、 <112>±10度の
ものとしてなることを特徴とするものであるが、これに
よれば気泡状介在物の結晶への混入および白金ルツボの
融着性を防ぐことができるという有利性が与えられる。
【0009】本発明による四ほう酸リチウム単結晶の製
造は前記したようにブリッジマン法で行なわれる。この
ブリッジマン法は公知のものであるが、これは例えば図
1に示した装置で行なわれる。図1はブリッジマン法に
よる単結晶成長方法の縦断面図を示したものであり、こ
の電気炉1の中には耐火物であるアルミナシリケート製
のウール状保温材2とカンタル線またはシリコニットか
らなる加熱体で構成されるヒーター部3が高純度アルミ
ナパイプ4の中に収容されており、炭化けい素または石
英製のルツボ台5の上には白金ルツボ6が格納されてい
る。
【0010】この装置による四ほう酸リチウム単結晶の
製造は、白金ルツボ6の中に原料としての四ほう酸リチ
ウム多結晶体の所定量を仕込み、これをヒーター部3で
920〜 980℃に加熱して溶融するのであるが、この四ほ
う酸リチウム多結晶体はできるだけ高純度のものとする
ことがよいので、通常は純度 99.95%以上のものとさ
れ、これは予じめ育成した単結晶を原料としたものであ
ってもよい。
【0011】この白金ルツボ6で溶融された融体は種管
部7に格納されている種結晶8の方位にしたがってルツ
ボ中で単結晶とされるのであるが、この成長は白金ルツ
ボ6を支えているルツボ台5を上下動駆動装置9により
下げることによって行なわれる。この種結晶8の方位は
<100>、 <110>、 <112>方位を選択すると、四ほう酸リチ
ウムではこれがファセット成長をし易い方位であり、フ
ァセット成長では成長界面がそうでない面と比較してス
ムーズであるとされ、気泡状介在物の吐き出しがうまく
いっているためか、 <001>方位の場合と比較して気泡状
介在物の量が減少する。
【0012】したがって、本発明で使用される種結晶は
その方位が <100>、 <110>、 <112>のものであるとされる
が、この方位の種結晶を選択し、白金ルツボで結晶を育
成すると、種結晶と直交する方位が白金ルツボと接触す
る方位となり、この <100>では <010>方位が、また、 <
110>では <110>方位があり、このファセット成長し易い
面は白金ルツボとの融着性が強く、結晶育成後に白金ル
ツボを破って結晶を取り出すときにクラック、カケが生
じ易いという欠点があるので、この種結晶についてはこ
の方位を <100>、 <110>、 <112>からわずかに傾斜した方
位、したがって<100>±10度(ただし <100>は除く)、
<110>±10度(ただし <110>は除く)、<112>±10度の範
囲とすることが必要とされ、これによれば気泡状介在物
の混入がなく、白金ルツボとの融着を避けることがで
き、クラック、カケのない四ほう酸リチウムを容易に得
ることができるという有利性が与えられる。
【0013】
【実施例】つぎに本発明の実施例をあげる。 実施例1〜6、比較例1〜5 所定のモル比で調合された純度4Nの四ほう酸リチウム
多結晶体を秤量したのち約 500℃で仮焼し、ブリッジマ
ン用の直径50mm、長さ 100mmの白金ルツボに500g入れ、
直径5mm、長さ50mmでその方位が表1に示した四ほう酸
リチウム単結晶を種管に挿入し、種を溶かさないように
920℃以上で原料を溶解した。
【0014】ついで、育成点での温度勾配を30℃/cmと
すると共に、ルツボの降下速度を 0.8mm/時とし、ルツ
ボを 100mm移動させて単結晶を成長させたのち、降温し
てから白金ルツボを破いて四ほう酸リチウム単結晶を取
り出して、このものにおける気泡状介在物の有無および
このものの白金ルツボとの融着性をしらべたところ、表
1に示したとおりの結果が得られた。
【0015】
【表1】
【0016】
【発明の効果】本発明は四ほう酸リチウム単結晶の製造
方法に関するものであり、これは前記したようにブリッ
ジマン法で融液から四ほう酸リチウム単結晶を成長させ
る方法において、種結晶をその方位が <100>±10度(た
だし <100>は除く)、 <110>±10度(ただし <110>は除
く)、 <112>±10度のものとしてなることを特徴とする
ものであるが、これによれば気泡状介在物が存在せず、
白金ルツボと融着しない四ほう酸リチウム単結晶を得る
ことができるので、SAWデバイスの作成に有用とされ
る四ほう酸単結晶を容易に得ることができるという工業
的な有利性が与えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブリッジマン法による四ほう酸リチウム単結晶
製造装置の縦断面図要図を示したものである。
【符号の説明】
1……電気炉、 2……保温材、 3……ヒーター部、 4……高純度アルミナパ
イプ、 5……ルツボ台、 6……白金ルツボ、 7……種管部、 8……種結晶、 9……上下動駆動装置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブリッジマン法で融液から四ほう酸リチウ
    ム単結晶を成長させる方法において、種結晶をその方位
    が <100>±10度(ただし <100>は除く)、 <110>±10度
    (ただし <110>は除く)、 <112>±10度のものとしてな
    ることを特徴とする四ほう酸リチウム単結晶の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013184884A (ja) * 2012-03-12 2013-09-19 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 単結晶製造方法及び単結晶製造装置

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