JPH0524675Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はローラ・シートユニツトに関し、より
詳細には、テープ（シート）に貼付するトランス
フアーレタリング文字の位置ずれを防止するロー
ラ・シートユニツトに関する。

〔従来の技術〕

本件出願人は、先に、多項目入力装置等に使用
するのに特に適したローラ・テープ駆動装置やロ
ーラ・テープユニツト等を開示した（特開昭60−
171960号公報、特開昭63−82268号公報、特開昭
62−191357号公報、実開昭61−185746号公報等参
照）。これらのローラ・テープ駆動装置の代表的
な一例によれば、ローラ・テープ駆動装置は、第
１Ａ，１Ｂ図に示すように、相互に並置した少な
くとも一対のローラ（第１ローラ１及び第２ロー
ラ２）と、シート一面を内側にしてシート一端か
ら第１ローラに巻かれシート反対面を内側にして
シート他端から第２ローラに巻かれたシート（テ
ープ）３と、第１及び第２ローラを互に反対方向
に同時回転させる機構（例えば、第１及び第２ロ
ーラ端部に固着され相互噛合する歯車４，５）
と、第１及び第２ローラを所定回転ずつ（例え
ば、1/5回転ずつ）回転駆動する駆動手段（例え
ばパルスモータ）６と、から成る。しかして多項
目入力装置として使用する場合、項目文字を印
刷、手書き等でシート面に直接書込むか、又はト
ランスフアーレタリング項目文字をシート面に貼
付する。そして、前記駆動手段により所望の項目
文字を表示面Ｐに位置決めする。項目文字をシー
ト面に直接書込む場合は項目文字の修正（消去、
書換え）が面倒なので、剥がして取替えるのが簡
単なトランスフアーレタリングにより項目文字を
シート面に貼付することが一般に好まれている。

〔考案が解決しようとする問題点〕 トランスフアーレタリングをシート面に貼付す
ると、それだけシートの厚みが増し、表示面Ｐに
対する項目文字の位置ずれが生じる。この原因
は、シートにトランスフアーレタリング文字を貼
付する前後に拘らず第１及び第２ローラが所定量
回転するのに対し、シートにトランスフアーレタ
リング文字を貼付する前と後とでシートの巻き径
が変るためである。そこで本考案は、トランスフ
アーレタリング文字をどのような順番でシートに
貼付しても項目文字の位置ずれが生じないように
したローラ・シートユニツトを提供するものであ
る。

〔考案の構成〕

本考案のローラ・シートユニツトは、ユニツト
フレームと、このユニツトフレームに回転可能に
装着され相互に並置した第１ローラ及び第２から
成る最低一対のローラと、一面を内側にして一端
から第１ローラに巻かれ反対面を内側にして他端
から第２ローラに巻かれたシートと、第１及び第
２ローラの端部にそれぞれ設けられた相互噛合す
る歯車と、から成り、その特徴とするところは、
ローラに巻付けたシートの両縁部の肉厚をシート
の残りの部分の肉厚よりも、所定量だけ厚くした
ことである。

好適には、シート両縁部の肉厚とシートの残り
の部分の肉厚との差を、トランスフアーレタリン
グ膜（フイルム）の肉厚（10ミクロン程度）の２
倍よりも若干大きくする（例えば２×15ミクロ
ン）。

〔実施例〕

図を用いて本考案の実施例について説明する。

第２図に示すように、本考案のローラ・シート
ユニツト１０は、当該ユニツト１０全体を支承し
ているユニツトフレーム１１と、このユニツトフ
レーム１１に回転可能に装着された一対のシヤフ
ト１２ａ，１３ａへ相互に隣接するように並置し
た対をなす第１ローラ１２及び第２ローラ１３
と、これらのローラ１２，１３へ巻かれているシ
ート１４と、第１ローラ１２及び第２ローラ１３
のシヤフト１２ａ，１３ａの端部にそれぞれ固着
され相互噛合する同径の歯車１５，１６とから成
る。これらの歯車１５，１６は、第１ローラ１２
及び第２ローラ１３を互いに反対方向に同時回転
させる手段を構成する。シート１４は、その一面
を内側にして一端から第１ローラ１２に巻かれシ
ート反対面を内側にしてシート他端から第２ロー
ラ１３に巻かれている（第３図）。

好適には、第１ローラ１２、第２ローラ１３の
一方を特願昭61−33168号明細書に記載した如き
スプリングローラにして、ローラ回転中のシート
移動に伴うシートの弛みを吸収する。

このようなローラ・シートユニツトは、本件出
願人が先に開発した、前述の多項目入力装置等に
使用するのに特に適したローラテープ駆動装置に
使用するのに適する。そして、前述のように、多
項目入力装置として使用する場合、トランスフア
ーレタリングにより項目文字をシート面に貼付す
るほうが好ましい。

本考案においては、トランスフアーレタリング
を貼付けないシート両縁部の肉厚がシートの残り
の部分の肉厚より所定量だけ厚くなつている。こ
の肉厚を厚くするため、第４図に示す実施例では
トランスフアーレタリング１７の厚み（キヤリア
フイルムで通常約10ミクロン）より若干厚い（例
えば15ミクロン）細長いテープ又はリボン１８
を、シート１４の両縁部において、シートの両面
に連続的又は間欠的に貼付ける。このようにする
と、ローラに巻かれたシート間の間隔はトランス
フアーレタリングの厚みの２倍より大きくなり、
後でトランスフアーレタリングによる項目文字を
シートの両面に貼つてもその厚みによりシートの
巻き径が変らないから、項目文字の位置ずれは全
く生じない。

第５図に示す別の実施例によれば、トランスフ
アーレタリング１７の厚みの２倍よりも大きな肉
厚（例えば30〜50ミクロン）の細長いテープ又は
リボン１９を、シート１４の両縁部において、シ
ートの片面に連続的又は間欠的に貼付ける。この
ようにしても、ローラに巻かれたシート間の間隔
はトランスフアーレタリングの厚みの２倍よりも
大きくなるから、後でトランスフアーレタリング
による項目文字をシートの両面に貼つても、項目
文字の位置ずれは全く生じない。

〔考案の効果〕

以上のような構成のため、本考案のローラ・シ
ートユニツトにおいては、トランスフアーレタリ
ング項目文字をどのような順番でシートに貼付し
ても項目文字の位置ずれが全く生じない。

【図面の簡単な説明】

第１Ａ図は従来のローラ・テープ駆動装置の原
理を示す概略端面図。第１Ｂ図は第１Ａ図の従来
装置の概略部分平面図。第２図は本件考案に係る
ローラ・シートユニツトの平面図。第３図は第２
図の−線に沿つて見たローラとシートの関係
図。第４図は本考案の１実施例を示す誇張図。第
５図は本考案の別の実施例を示す拡大誇張図であ
る。 符号の説明、１０……ローラ・シートユニツ
ト、１１……ユニツトフレーム、１２……第１ロ
ーラ、１３……第２ローラ、１４……シート、１
５，１６……歯車、１７……トランスフアーレタ
リング、１８，１９……テープ又はリボン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ユニツトフレームと、このユニツトフレーム
   に回転可能に装着されかつ相互に並置した少な
   くとも一対のローラと、一面を内側にして一端
   から前記一対のローラの一方のローラに巻かれ
   反対面を内側にして他端から前記一対のローラ
   の他方のローラに巻かれたシートと、前記一対
   のローラを互いに反対方向に同時回転させる手
   段と、から成るローラ・シートユニツトにおい
   て、 前記一対のローラ間に巻かれた前記シートの
   両縁部の肉厚を、シートの残りの部分の肉厚よ
   りも、所定量だけ厚くしたことを特徴とするロ
   ーラ・シートユニツト。 ２ 前記肉厚を厚くするため、前記シートの両縁
   部に沿つて、所定厚のテープ又はリボンを、連
   続的又は間欠的にシートに貼つたことを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項に記載のロ
   ーラ・シートユニツト。