JPH05246697A - フォークリフトトラックにおける電動式サイドシフト装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フォークリフトトラックのフォーク爪を左右
に移動自在となるサイドシフト装置において、フォーク
爪を左右に移動する際のエネルギーのロスを小さくする
と共に、騒音を小さくし、かつ油もれをなくす。 【構成】 車体の前方のマスト１に昇降自在となる昇降
部材３を設け、該昇降部材３の前面にレール部材４を設
け、該レール部材４に左右に移動自在となる移動部材６
を設けると共に、電動モータ９を固着し、該電動モータ
９に減速機８を介して左右水平方向に向うスクリュー部
材１０を設け、該スクリュー部材１０に螺合したナット
部材１２を設け、該ナット部材１２に連結部材１３を介
して移動部材６に固着するようになり、この移動部材６
の前面にフォーク爪保持部材１４を介してフォーク爪１
５を装着するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、フォークリフトトラッ
クにおいて、フォーク爪を左右に移動するサイドシフト
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のフォークリフトトラックにおい
て、フォーク爪を左右に移動するサイドシフト装置は、
図３、図４に示すように、車体の前方に立設する左右一
対のマスト２１にローラ２２を介して昇降自在に左右一
対の昇降部材２３が設けられ、該昇降部材２３の前面上
部と下部とに水平方向に細長の板状のレール部材２４が
それぞれ固着され、該レール部材２４に移動部材２６が
左右に移動自在に係合されている。そして、前記レール
部材２４の前面中央部に油圧シリンダ２７が水平方向に
固着され、該油圧シリンダ２７のピストンロッド２７ａ
が移動部材２６に固着されて、油圧シリンダ２７で移動
部材２６が左右に移動可能となり、また、前記移動部材
２６の前面上部と下部とに水平方向に細長の板状のフォ
ーク爪保持部材２８がそれぞれ固着され、該フォーク爪
保持部材２８の前面にフォーク爪２９が装着されてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来、フォークリフト
トラックのサイドシフト装置においては、フォーク爪を
左右へ移動するために油圧シリンダを用いているが、油
圧シリンダを用いた場合、次のような問題が生じてい
た。 （１）バッテリ式フォークリフトトラックに従来のサイ
ドシフト装置を用いた場合、そのバッテリ式フォークリ
フトトラックを稼動するバッテリの電力により駆動する
電動モータで油圧ポンプを駆動して、油圧ポンプから圧
油を油圧シリンダに供給し、油圧シリンダを作動するよ
うになっていたため、電動モータで油圧ポンプを駆動す
る際のエネルギーのロスと油圧ポンプで油圧シリンダを
作動する際のエネルギーのロスとが生じて、フォーク爪
を左右に移動する際のエネルギーのロスが大となり、フ
ォーク爪の左右移動時にバッテリの電力消費量が多くな
りバッテリ式フォークリフトトラックの稼動時間が短か
くなるという問題があった。 （２）油圧シリンダへ圧油を供給する油圧ポンプ駆動時
に、その油圧ポンプより発生する騒音が大きいという問
題があった。 （３）長期間の使用において、油圧シリンダのシール類
が劣化し、ここより油もれが発生して荷物に油が付着す
るという問題があり、特に、食品関係においては、大き
な問題となっていた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題を解
消するためフォークリフトトラックのサイドシフト装置
において、レール部材に固着する電動モータと、該電動
モータに減速機を介して接続し、かつ左右水平方向に設
けられ、回転自在となるスクリュー部材と、移動部材側
に固着すると共にスクリュー部材に螺合するナット部材
とを有した構成にする。

【０００５】

【作 用】前記のようにフォークリフトトラックのサ
イドシフト装置を構成することにより、電動モータを作
動し、減速機を介してスクリュー部材を回転して、この
スクリュー部材に螺合するナット部材をスクリュー部材
に沿って左右に移動し、このナット部材が固着する移動
部材もレール部材に沿って左右に移動することで、この
移動部材側に装着したフォーク爪を左右に移動すること
ができる。

【０００６】

【実 施 例】本発明の一実施例であるフォークリフト
トラックのサイドシフト装置について説明すると、図
１、図２に示すように、車体の前方に立設する左右一対
のマスト１にローラ２を介して昇降自在となる左右一対
の昇降部材３を設け、該昇降部材３の前面上部と下部と
に水平方向に細長形状のレール部材４をそれぞれ固着
し、該レール部材４に沿って左右に移動自在となる移動
部材６を設ける。該移動部材６は、上部のレール部材４
の上面を転動するローラ５ａと上部のレール部材４の後
面を転動するローラ５ｂとを介して上部のレール部材４
に支承すると共に、下部のレール部材４の前面を転動す
るローラ５ｃと下部のレール部材の下端部に遊接するフ
ック部６ａとを介して下部のレール部材４に支承するも
のである。そして、上部のレール部材４の下面に固着す
ると共に、下部のレール部材４の上面に固着するモータ
固定用部材７を設け、該モータ固定用部材７に減速機８
を設けた電動モータ９を固着する。そして、電動モータ
９に減速機８を介して左右水平方向に向ってスクリュー
部材１０を設け、該スクリュー部材１０はらせん状の溝
１０ａを有し、その先端部をベアリング１１を介してレ
ール部材４側に回転自在に保持されている。さらに、ス
クリュー部材１０にナット部材１２を螺合する。該ナッ
ト部材１２は、連結部材１３に固着してあり、その連結
部材１３の前の移動部材６に固着してある。そして、前
記移動部材６の前面上部と下部とに左右水平方向に細長
形状のフォーク爪保持部材１４をそれぞれ固着し、該フ
ォーク爪保持部材１４の前面に左右一対のフォーク爪１
５を装着するように構成している。

【０００７】このように構成することにより、フォーク
爪１５の左右への移動は、電動モータ９を作動し、減速
機８を介してスクリュー部材１０を回転して、スクリュ
ー部材１０に螺合するナット部材１２をスクリュー部材
１０に沿って左右に移動し、このナット部材１２に連結
部材１３を介して連結する移動部材６もレール部材４に
沿って左右に移動することで、この移動部材６側に装着
したフォーク爪１５を左右に移動するようになるもので
ある。

【０００８】

【発明の効果】本発明によるフォークリフトトラックに
おけるサイドシフト装置は、次のような効果が奏せられ
る。 （１）バッテリ式フォークリフトトラックに用いた場
合、従来の電動モータで油圧ポンプを駆動し、油圧ポン
プで油圧シリンダを作動してフォーク爪を左右に移動す
る方式に比べ、電動モータで直接的にフォーク爪を左右
に移動することができ、ここでのエネルギーのロスを小
さくすることで、フォークリフトトラックの稼動用のバ
ッテリの消費量を低減して、稼動時間の延長を行うこと
ができる。 （２）従来と比べ油圧ポンプを用いないで、電動モータ
のみで行うため、騒音の発生を小さくすることができ
る。 （３）従来と比べ油圧シリンダ等を用いないので、油も
れがなく、荷物への油の付着を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるサイドシフト装置の正面図であ
る。

【図２】図１の側面での縦断面図である。

【図３】従来のサイドシフト装置の正面図である。

【図４】図３の側面での縦断面図である。

【符号の説明】

１…マスト、２…ローラ、３…昇降部材、４…レール部
材、５ａ，５ｂ，５ｃ…ローラ、６…移動部材、６ａ…
フック部、７…モータ固定用部材、８…減速機、９…電
動モータ、１０…スクリュー部材、１０ａ…溝、１１…
ベアリング、１２…ナット部材、１３…連結部材、１４
…フォーク爪保持部材、１５…フォーク爪、２１…マス
ト、２２…ローラ、２３…昇降部材、２４…レール部
材、２６…移動部材、２７…油圧シリンダ、２７ａ…ピ
ストンロッド、２８…フォーク爪保持部材、２９…フォ
ーク爪。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車体の前方に立設するマスト１に沿って
   昇降する昇降部材３にレール部材４を設け、該レール部
   材４に対し左右に移動自在となる移動部材６を設けて、
   該移動部材６にフォーク爪１５を装着したフォークリフ
   トトラックのサイドシフト装置において、 前記レール部材４側に固着する電動モータ９と、 該電動モータ９に減速機８を介して接続し、かつ左右水
   平方向に設けられ回転自在となるスクリュー部材１０
   と、 前記移動部材６側に固着すると共に、スクリュー部材１
   ０に螺合するナット部材１２とを有したことを特徴とす
   るフォークリフトトラックにおける電動式サイドシフト
   装置。