JPH05246345A - 四輪操舵装置 - Google Patents

四輪操舵装置

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JPH05246345A
JPH05246345A JP5132392A JP5132392A JPH05246345A JP H05246345 A JPH05246345 A JP H05246345A JP 5132392 A JP5132392 A JP 5132392A JP 5132392 A JP5132392 A JP 5132392A JP H05246345 A JPH05246345 A JP H05246345A
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motor
wheel steering
sensor
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rear wheel
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Masahiko Tanabe
昌彦 田部
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Nissan Motor Co Ltd
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  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハンドル操作時に後輪舵角を電動モータによ
り制御する四輪操舵装置において、第1の目的は、イグ
ニッションを入れた時に中立位置修正不要の場合、車両
挙動に影響与えることなくモータ・センサの良否を判断
すること。第2の目的は、イグニッションを入れた直後
に停止し、再びイグニッションを入れるような場合にエ
ンスト等の原因となるバッテリ負荷の増大を抑えるこ
と。 【構成】 第1の構成は、イグニッションを入れた時、
中立ズレ量がズレ許容値以下と判断された場合、電動モ
ータaを車両挙動に影響のない回転角範囲内で回転させ
て電動モータa及びセンサ系が正常であるかどうかチェ
ックするモータ・センサ良否判断手段fを設けた。第2
の構成は、イグニッション電圧が規定値以下の時にモー
タ・センサ良否判断を禁止する手段とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハンドル操作時に後輪
舵角を電動モータにより制御する四輪操舵装置、特に、
モータ・センサの良否チェック技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電動モータをアクチュエータとす
るステアリング機構を後輪に有する四輪操舵装置として
は、例えば、特開昭61−46766号公報に記載のも
のが知られている。
【0003】このような電動モータをアクチュエータと
するモータステアリング機構では、イグニッションスイ
ッチをONにして後輪舵角制御を開始するにあたって、
制御基準となる中立点が設定されていないと制御が開始
できない。そこで、イングニッションスイッチをONと
した時、後輪の絶対舵角を検出する後輪舵角センサから
のセンサ信号に基づいて中立ズレ量を検出し、この中立
ズレ量がズレ許容値から外れている場合、中立ズレ量が
ズレ許容値内に修正されるまで電動モータを動かす中立
位置修正作動指令が出力される。
【0004】よって、中立ズレ量がズレ許容値から外れ
ていて中立位置修正が行なわれる場合には、電動モータ
を回転作動していなければ検出できないモータ・センサ
の故障の有無をチェックすることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな四輪操舵装置にあっては、イグニッションスイッチ
をONにした時、後輪舵角センサ値と中立値との差であ
る中立ズレ量がズレ許容値の範囲内にある場合、モータ
・センサの良否チェックを行なうことなくいきなり後輪
舵角制御が開始される為、電動モータやセンサ系に故障
があった場合には、イグニッションを入れてから後輪舵
角制御中のフェイルセーフ処理で伝動モータやセンサ系
が故障と判断されるまではフェイルセーフ処理が遅れる
という問題が生じる。
【0006】本発明は、上記のような問題に着目してな
されたもので、ハンドル操作時に後輪舵角を電動モータ
により制御する四輪操舵装置において、イグニッション
を入れた時に中立位置修正不要の場合、車両挙動に影響
与えることなくモータ・センサの良否を判断することを
第1の課題とする。
【0007】また、第1の課題に加え、イグニッション
を入れた直後に停止し、再びイグニッションを入れるよ
うな場合にエンスト等の原因となるバッテリ負荷の増大
を抑えることを第2の課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第1の課題を解決す
るため本発明の四輪操舵装置では、イグニッションを入
れた時、中立ズレ量がズレ許容値以下と判断された場
合、電動モータを車両挙動に影響のない回転角範囲内で
回転させて電動モータ及びセンサ系が正常であるかどう
かチェックする手段とした。
【0009】即ち、図1のクレーム対応図に示すよう
に、電動モータaをアクチュエータとし、ハンドル操作
時に後輪舵角を制御するべく設けられたモータステアリ
ング機構bと、後輪舵角を検出する後輪舵角センサc
と、イグニッションを入れた時、前記後輪舵角センサc
からの後輪舵角センサ値と中立値との差である中立ズレ
量がズレ許容値内に入っているかどうかを判断するズレ
量判断手段dと、前記ズレ量判断手段dにより中立ズレ
量がズレ許容値以下と判断された場合、前記電動モータ
aに対し車両挙動に影響のない回転角範囲内で回転指令
を出力するモータ回転指令出力手段eと、前記モータ回
転指令出力手段eからの指令により電動モータaが回転
している時、電動モータa及びセンサ系が正常であるか
どうかチェックするモータ・センサ良否判断手段fとを
備えていることを特徴とする。
【0010】上記第2の課題を解決するため本発明の四
輪操舵装置では、請求項1記載の四輪操舵装置におい
て、前記ズレ量判断手段dは、イグニッションを入れた
時であって、かつ、イグニッション電圧が規定値以上の
時、前記後輪舵角センサcからの後輪舵角センサ値と中
立値との差である中立ズレ量がズレ許容値内に入ってい
るかどうかを判断する手段としたことを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明の作用を説明する。
【0012】イグニッションを入れた時、ズレ量判断手
段dにおいて、後輪舵角センサcからの後輪舵角センサ
値と中立値との差である中立ズレ量がズレ許容値内に入
っていると判断された場合、モータ回転指令出力手段e
において、電動モータaに対し車両挙動に影響のない回
転角範囲内で回転指令が出力され、モータ・センサ良否
判断手段fにおいて、モータ回転指令出力手段eからの
指令により電動モータaが回転している時、電動モータ
a及びセンサ系が正常であるかどうかチェックされる。
【0013】従って、イグニッションを入れた時、本来
は電動モータaを用いた中立修正を要さない場合である
が、車両挙動に影響のない回転角範囲内でのモータ回転
によりモータ・センサの良否がチェックされる。
【0014】請求項2記載の発明の作用を説明する。
【0015】ズレ量判断手段dでの判断は、イグニッシ
ョンを入れた時であって、かつ、イグニッション電圧が
規定値以上の時、後輪舵角センサcからの後輪舵角セン
サ値と中立値との差である中立ズレ量がズレ許容値内に
入っているかどうかが判断されることになり、イグニッ
ション電圧が規定値に満たない時には、モータ回転によ
るモータ・センサの良否チェックが行なわれない。
【0016】従って、イグニッションを入れた直後に停
止し、再びイグニッションを入れるような場合、バッテ
リ電圧が充分に上がっていなくてイグニッション電圧が
規定値に満たないことになり、この時、上記のように、
モータ回転によるモータ・センサの良否をチェックした
場合、バッテリ負荷が増大してエンスト等を引き起す原
因となるのに対し、モータ・センサの良否チェックが禁
止されることでバッテリ負荷の増大が防止される。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0018】(第1実施例)構成を説明する。
【0019】図2は請求項1記載の本発明に対応する第
1実施例の四輪操舵装置が適用された車両を示す全体シ
ステム図、図3は電動式ステアリング装置の具体的構成
を示す断面図、図4はモータ軸の回転角を2つのポテン
ショメータにより検出するモータ軸センサを示す図であ
る。
【0020】第1実施例の四輪操舵装置が適用された車
両の前輪1,2の操舵は、図2に示すように、ステアリ
ングハンドル3と機械リンク式ステアリング機構4によ
って行なわれる。これは、例えば、ステアリングギア、
ピットマンアーム、リレーロッド、サイドロッド5,
6、ナックルアーム7,8等で構成される。
【0021】そして、後輪9,10の転舵は、電動式ス
テアリング装置11(モータステアリング機構に相当)
によって行なわれる。この後輪9,10間は、ラックシ
ャフト12、サイドロッド13,14、ナックルアーム
15,16により連結され、ラック12が内挿されたラ
ックチューブ17には、減速機構18とモータ19(電
動モータに相当)とフェイルセーフソレノイド20が設
けられ、このモータ19とフェイルセーフソレノイド2
0は、車速センサ21,前輪舵角センサ22,ロッド軸
センサ23(後輪舵角センサに相当),第1ポテンショ
メータ24,第2ポテンショメータ25等からの信号を
入力するコントローラ26により駆動制御される。
【0022】前記電動式ステアリング装置11は、図3
に示すように、ラック12が内挿されたラックチューブ
17はブラケットを介して車体に固定されている。そし
て、ラック12の両端部には、ボールジョイント30,
31を介してサイドロッド13,14が連結されてい
る。減速機構18は、モータ19のモータ軸19aに連
結されたモータピニオン32と、該モータピニオン32
に噛合するリングギア33と、該リングギア33に固定
されると共にラックギア12aに噛み合うラックピニオ
ン35とによって構成されている。従って、モータ19
のモータ軸19aが回転すると、モータピニオン32→
リングギア33→ラックピニオン35へと回転が伝達さ
れ、回転するラックピニオン35とラックギア12aと
の噛み合いによりラックシャフト12が軸方向へ移動し
て後輪9,10の転舵が行なわれる。この後輪9,10
の転舵量は、ラックシャフト12の移動量、即ち、モー
タ軸19aの回転量に比例する。
【0023】前記フェイルセーフソレノイド20には、
ロックピン20aが進退可能に設けられていて、電子制
御系等のフェイル時には、ラックシャフト12に形成さ
れたロック溝12bにロックピン20aを嵌入させるこ
とでラックシャフト12を、後輪9,10が中立舵角位
置を保つ位置に固定するようにしている。
【0024】モータ軸センサを構成する前記両ポテンシ
ョメータ24,25は、図3及び図4に示すように、1
回転以上回転可能なモータ軸19aと、該モータ軸19
aと共に回転可能に設けられたロータ36と、該ロータ
36に固定された第1ブラシ37及び第2ブラシ38
と、モータケース39に固定されたベース40と、該ベ
ース40にモータ軸19aの軸心を中心として同心リン
グ上に設けられた第1導電体41,第2導電体42,第
1抵抗体43,第2抵抗体44と、前記第1導電体41
に連結された第1出力端子45と、前記第2導電体42
に連結された第2出力端子46と、前記第1抵抗体43
及び第2抵抗体44の両端部にそれぞれ設けられた不感
帯導電部47,48を介して連結された5V入力端子4
9及びアース端子50とを備えている。
【0025】第1ポテンショメータ24は、第1導電体
41と第1抵抗体43と両者41,43に接触摺動する
第1ブラシ37と第1出力端子45によって構成され、
信号電圧の変化がない不感帯領域と信号電圧が変化する
検出領域を有する第1センサ信号電圧VSEN1を出力す
る。
【0026】第2ポテンショメータ24は、第2導電体
42と第2抵抗体44と両者42,44に接触摺動する
第2ブラシ38と第2出力端子46によって構成され、
第1センサ信号電圧VSEN1とは180°の位相差を有す
る第2センサ信号電圧VSEN2を出力する。
【0027】前記ロッド軸センサ23は、ロッドストロ
ークに比例して変化する電圧を出力するセンサで、絶対
舵角の判別,メカ部やセンサ部の故障の判別の為に設け
られている。尚、ロッド軸センサ23は舵角検出分解能
が低い為、高い検出分解能が要求される後輪舵角制御中
は、絶対舵角の判別が困難であるが分解能が高い前記モ
ータ軸センサからの電圧出力が用いられる。
【0028】作用を説明する。
【0029】(イ)後輪舵角制御作動 図5はイグニッションをOFFからONにした時にコン
トローラ26により行なわれる後輪舵角制御作動の流れ
を示すフローチャートで、以下、各ステップについて説
明する。
【0030】ステップ50では、イグニッションスイッ
チがOFFからONに切り換えられたかどうかが判断さ
れる。
【0031】ステップ50でYESと判断された場合に
は、ステップ51へ進み、ステップ51では、舵角中立
が規定値内、つまり、中立ズレ量がズレ許容値以内かど
うかが判断される(ズレ量判断手段に相当)。
【0032】ここで、中立ズレ量は、中立値とロッド軸
センサ23からの舵角検出値との差の絶対値により演算
され、ズレ許容値は、図6に示すように、真の中立点か
らメカ系のガタやセンサ信号の直線性等の誤差を見込ん
だ±0.03deg (=ロッドストローク±0.1mm )の領域と
して設定される。尚、この±0.03deg は、図6に示すよ
うに、車両挙動に影響が出ない範囲よりも小さな範囲で
ある。
【0033】そして、ステップ51でYESと判断され
た時は、ステップ52へ進み、このステップ52では、
モータ・センサの良否をチェックする為、電動モータ1
9を前記車両挙動に影響のない回転角範囲内で回転させ
る指令を出力する(モータ回転指令出力手段に相当)。
【0034】ここで、後輪舵角急変許容値は、実験値と
して得られているデータが0.1deg/sec程度である為、電
動モータ19の回転速度は、この許容値である0.1deg/s
ec以内となるように回転指令を出力する。
【0035】ステップ53では、電動モータ19やモー
タ軸センサやロッド軸センサ23が故障していないかど
うかチェックする(モータ・センサ良否判断手段に相
当)。
【0036】チェック内容としては、電動モータ19の
チェックの場合、モータ駆動電流が正常に流れるかどう
かを判断し、センサチェックの場合、モータを回転した
分だけセンサ出力が変化するかを判断する。
【0037】このステップ53で正常と判断された時
は、ステップ58以降の後輪舵角制御を開始することに
なるが、ステップ53でモータ・センサのいずれかが故
障と判断された時は、ステップ54へ進み、後輪舵角制
御を中止する。
【0038】一方、ステップ51でNOと判断された時
は、ステップ55へ進み、このステップ55では、舵角
中立ズレ修正の為に電動モータ19を回転させる指令を
出力する。そして、次のステップ56では、ステップ5
3と同様に、モータ回転を利用してモータ・センサの良
否をチェックし、ステップ57では、舵角が中立に修正
されたかどうかが判断され、この判断でNOである限り
はステップ55の中立修正処理が繰り返されることにな
る。
【0039】前記ステップ53あるいはステップ57で
YESと判断されると、ステップ58へ進み、後輪舵角
制御が開始され、後輪舵角を制御目標値に一致させるよ
うに電動モータ19の回転制御が行なわれる。
【0040】ステップ59では、後輪舵角制御中に発生
した故障をチェックする為、電動モータ19が回転して
いる時にステップ53及びステップ56と同様に、モー
タ・センサの良否がチェックされる。
【0041】ステップ60では、イグニッションスイッ
チがONからOFFに切り換えられたかどうかが判断さ
れ、ONである限りはステップ58での後輪舵角制御が
継続される。
【0042】(ロ)イグニッションON時のモータ・セ
ンサチェック作用 イグニッションを入れた時、中立ズレ量がズレ許容値内
に入っていて中立位置修正を必要としない場合には、図
5において、ステップ50→ステップ51→ステップ5
2→ステップ53へと進む流れとなり、電動モータ19
に対し車両挙動に影響のない回転角範囲内で回転指令が
出力され、この指令により電動モータ19が回転してい
る時、電動モータ19及びセンサ系が正常であるかどう
かチェックされる。
【0043】従って、イグニッションを入れた時、中立
ズレ量がズレ許容値内に入っていて本来は電動モータ1
9を回転させての中立修正を要さない場合であるが、車
両挙動に影響を与えない車両挙動に影響のない回転角範
囲内でのモータ回転によりモータ・センサの良否がチェ
ックされる。
【0044】イグニッションを入れた時、中立ズレ量が
ズレ許容値を外れていて中立位置修正を必要とする場合
には、図5において、ステップ50→ステップ51→ス
テップ55→ステップ56→ステップ57へと進む流れ
となり、電動モータ19に対し中立ズレ量がズレ許容値
の範囲内に収まるように回転指令が出力され、この指令
により電動モータ19が回転している時、電動モータ1
9及びセンサ系が正常であるかどうかチェックされる。
【0045】従って、イグニッションを入れた時、中立
修正を要する場合には、中立修正のために電動モータ1
9が回転させられることを利用してモータ・センサの良
否がチェックされる。
【0046】以上のように、イグニッションを入れた
時、中立修正を要さない場合でもモータ・センサの良否
がチェックされることになる為、中立ズレ量がズレ許容
値内に入っている時で、電動モータ19やセンサ系に故
障がある場合に、モータ・センサの良否をチェックしな
い従来技術のように、制御発散等によって車両挙動が不
安定になることが防止される。
【0047】(ハ)後輪舵角制御作用 後輪舵角制御は、車速Vや操舵角θを入力情報とし、所
定の後輪舵角演算式に基づいて制御目標値が演算され
る。そして、この制御目標値を得るべくモータ軸センサ
からの追従値が監視され、その偏差を無くすようにモー
タ制御が行なわれる。尚、モータ制御は、例えば、下記
に示すモータ制御式により行なわれる。
【0048】IM =L・θε−m・ d(θM)+Kp IM :モータ電流 L:比例定数 θε:目標値と追従
値との偏差 m:ダンピング定数 d(θM):モータ回転
角速度 Kp:フリクション補正定数 即ち、モータ軸センサからの回転角検出値がモータ制御
を精度良く達成するにあたって重要となってくる。
【0049】しかし、モータ軸センサとして、ポテンシ
ョ型センサを用いている為、摺動によって生じる抵抗体
の摩耗粉の影響やブラシの接触不良等で、図7に示すよ
うに、ノイズを発生することがある。
【0050】また、位相を180°ずらした2つのポテ
ンショメータ24,25でモータ回転角を検出する場
合、両ポテンショメータ24,25からのセンサ信号の
切り換えが必要になってくる。
【0051】この切り換えは、2つの出力電圧がスレッ
シュホールドを超えたかどうかで行なっているが、ノイ
ズ(外来ノイズもあり得る)によって出力レベルがスレ
ッシュホールドを超えた場合、正しい切り換えポイント
ではないのに誤判断して切り換えが行なわれ、モータ回
転角検出値の検出精度を落とすことがある。
【0052】そこで、この実施例では、図7に示すよう
に、ロッド軸センサ23からの出力電圧がセンサ信号電
圧の切換え領域に相当する電圧範囲V1,V2,V3,V4
時にのみセンサ信号電圧の切換えを行なうようにしてい
る。
【0053】この結果、両センサ信号電圧のいずれかが
用いられる検出領域では、スレッシュホールドを超えて
もセンサ信号電圧の切換えが行なわれず、ノイズにより
電圧低下が生じた場合にこのデータを無視することがで
き、ノイズの影響を受けないでモータ回転角を精度良く
検出することができる。
【0054】効果を説明する。
【0055】イグニッションを入れた時、中立ズレ量が
ズレ許容値以下と判断された場合、電動モータ19を車
両挙動に影響のない回転角範囲内で回転させて電動モー
タ19及びセンサ系が正常であるかどうかチェックする
装置とした為、イグニッションを入れた時に中立位置修
正不要の場合、車両挙動に影響与えることなくモータ・
センサの良否を判断することができる。
【0056】この結果、中立ズレ量がズレ許容値内に入
っている時で、電動モータ19やセンサ系に故障がある
場合に、モータ・センサの良否をチェックしない従来技
術のように、制御発散等によって車両挙動が不安定にな
ることが防止される。
【0057】(第2実施例)次に、請求項2記載の本発
明に対応する第2実施例の四輪操舵装置について説明す
る。
【0058】尚、第2実施例装置の構成(ハード)につ
いては、第1実施例装置と同様であるので、図示並びに
説明を省略する。
【0059】図8はイグニッションをOFFからONに
した時にコントローラ26により行なわれる後輪舵角制
御作動の流れを示すフローチャートで、ステップ50〜
ステップ60は、図5と同様であるので説明を省略す
る。
【0060】異なる点は、ステップ50でイグニッショ
ンスイッチがOFF→ONと判断された場合、ステップ
61へ進み、イグニッション電圧が設定電圧VD 以上か
どうかが判断され、設定電圧VD 以上の時にのみステッ
プ51以降の処理へ進む。
【0061】従って、イグニッションを入れた直後に停
止し、再びイグニッションを入れるような場合、バッテ
リ電圧が充分に上がっていなくてイグニッション電圧が
設定電圧VD に満たないことになり、この時、第1実施
例のように、モータ回転によるモータ・センサの良否を
チェックした場合、バッテリ負荷が増大してエンスト等
を引き起す原因となるのに対し、モータ・センサの良否
チェックが禁止されることでバッテリ負荷の増大が防止
される。
【0062】(第3実施例)次に、第3実施例の四輪操
舵装置について説明する。
【0063】尚、第3実施例装置の構成(ハード)につ
いては、第1実施例装置と同様であるので、図示並びに
説明を省略する。
【0064】図9はイグニッションをOFFからONに
した時にコントローラ26により行なわれる後輪舵角制
御作動の流れを示すフローチャートで、ステップ50〜
ステップ60は、図5と同様であるので説明を省略す
る。
【0065】異なる点は、ステップ50でイグニッショ
ンスイッチがOFF→ONと判断された場合、ステップ
62へ進み、走行中かどうかが判断され、停車中の時に
のみステップ51以降の処理へ進む。
【0066】従って、惰性走行等をしながらイグニッシ
ョンを入れた場合には、モータ・センサの良否チェック
が禁止されることになり、イグニッションを入れてから
車両停止を確認した後、モータ・センサの良否チェック
を行なうようにしていることで、チェックに伴なう走行
影響が防止される。特に、このステップ62の判断が効
果的なのは、ステップ55で大きく電動モータ19を回
転させての中立修正作動が行なわれる時である。尚、ス
テップ52では車両挙動に影響のない範囲でモータ回転
を行なうのみである。
【0067】(第4実施例)次に、第4実施例の四輪操
舵装置について説明する。
【0068】尚、第4実施例装置の構成(ハード)につ
いては、第1実施例装置と同様であるので、図示並びに
説明を省略する。
【0069】図10はイグニッションをOFFからON
にした時にコントローラ26により行なわれる後輪舵角
制御作動の流れを示すフローチャートで、ステップ50
〜ステップ60は、図5と同様であるので説明を省略す
る。
【0070】異なる点は、ステップ52でモータ・セン
サの良否チェックの為、モータを回転させた後、ステッ
プ53で後輪舵角が中立範囲内かどうかが判断され、中
立範囲(ズレ許容値範囲)から外れている場合には、ス
テップ64でモータの回転方向を逆転とする指令を出力
してステップ52へ戻り、ステップ63で後輪舵角が中
立範囲内と判断された時にのみステップ53へ進み、モ
ータ・センサの良否チェックを行なうようにしている。
【0071】従って、中立ズレ量がズレ許容値内に入っ
ている時は、ステップ52にて車両挙動に影響を与えな
い車両挙動に影響のない回転角範囲内で電動モータ19
を回転させるが、このモータ回転方向を一定方向に決め
ておく場合、ステップ52のモータ回転により中立ズレ
量がズレ許容値から外れることがある。そこで、このよ
うな場合には、モータ逆転により中立ズレ量がズレ許容
値内に入るようにしておき、その後の後輪舵角制御での
制御精度を確保するようにしている。
【0072】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0073】
【発明の効果】以上説明してきたように請求項1記載の
本発明にあっては、ハンドル操作時に後輪舵角を電動モ
ータにより制御する四輪操舵装置において、イグニッシ
ョンを入れた時、中立ズレ量がズレ許容値以下と判断さ
れた場合、電動モータを車両挙動に影響のない回転角範
囲内で回転させて電動モータ及びセンサ系が正常である
かどうかチェックするモータ・センサ良否判断手段を設
けた為、イグニッションを入れた時に中立位置修正不要
の場合、車両挙動に影響与えることなくモータ・センサ
の良否を判断することができるという効果が得られる。
【0074】請求項2記載の本発明にあっては、ズレ量
判断をイグニッションを入れた時であって、かつ、イグ
ニッション電圧が規定値以上の時に行なう手段とした
為、上記効果に加え、イグニッションを入れた直後に停
止し、再びイグニッションを入れるような場合にエンス
ト等の原因となるバッテリ負荷の増大を抑えることがで
きるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の四輪操舵装置を示すクレーム対応図で
ある。
【図2】第1実施例の四輪操舵装置が適用された車両を
示す全体システム図である。
【図3】第1実施例装置の電動式ステアリング装置の断
面図である。
【図4】第1実施例装置のモータ軸センサを示す図であ
る。
【図5】第1実施例装置でイグニッションをOFFから
ONにした時にコントローラにより行なわれる後輪舵角
制御作動の流れを示すフローチャートである。
【図6】真の中立位置と中立ズレ量のズレ許容範囲と走
行に影響がでない範囲を示す図である。
【図7】第1実施例装置でモータ軸センサからのセンサ
出力の切換えをロッド軸センサ出力と対応させたセンサ
出力対応図である。
【図8】第2実施例装置でイグニッションをOFFから
ONにした時にコントローラにより行なわれる後輪舵角
制御作動の流れを示すフローチャートである。
【図9】第3実施例装置でイグニッションをOFFから
ONにした時にコントローラにより行なわれる後輪舵角
制御作動の流れを示すフローチャートである。
【図10】第4実施例装置でイグニッションをOFFか
らONにした時にコントローラにより行なわれる後輪舵
角制御作動の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
a 電動モータ b モータステアリング機構 c 後輪舵角センサ d ズレ量判断手段 e モータ回転指令出力手段 f モータ・センサ良否判断手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動モータをアクチュエータとし、ハン
    ドル操作時に後輪舵角を制御するべく設けられたモータ
    ステアリング機構と、 後輪舵角を検出する後輪舵角センサと、 イグニッションを入れた時、前記後輪舵角センサからの
    後輪舵角センサ値と中立値との差である中立ズレ量がズ
    レ許容値内に入っているかどうかを判断するズレ量判断
    手段と、 前記ズレ量判断手段により中立ズレ量がズレ許容値以下
    と判断された場合、前記電動モータに対し車両挙動に影
    響のない回転角範囲内で回転指令を出力するモータ回転
    指令出力手段と、 前記モータ回転指令出力手段からの指令により電動モー
    タが回転している時、電動モータ及びセンサ系が正常で
    あるかどうかチェックするモータ・センサ良否判断手段
    と、 を備えていることを特徴とする四輪操舵装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の四輪操舵装置において、 前記ズレ量判断手段は、イグニッションを入れた時であ
    って、かつ、イグニッション電圧が規定値以上の時、前
    記後輪舵角センサからの後輪舵角センサ値と中立値との
    差である中立ズレ量がズレ許容値内に入っているかどう
    かを判断する手段としたことを特徴とする四輪操舵装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006523271A (ja) * 2003-04-02 2006-10-12 アブロイ オサケ ユキチュア スイングドア装置におけるドアの位置検出装置

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