JP2940343B2 - 四輪操舵装置 - Google Patents

四輪操舵装置

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JP2940343B2 JP7128793A JP7128793A JP2940343B2 JP 2940343 B2 JP2940343 B2 JP 2940343B2 JP 7128793 A JP7128793 A JP 7128793A JP 7128793 A JP7128793 A JP 7128793A JP 2940343 B2 JP2940343 B2 JP 2940343B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前輪操舵時にヨーレイ
トフィードバック制御により補助舵角を与える四輪操舵
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、前輪操舵時にヨーレイトフィード
バック制御により後輪に補助舵角を与える四輪操舵装置
としては、例えば、特開昭63−192667号公報に
記載の装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の四輪操舵装置にあっては、目標ヨーレイトを得るた
めの車速及びステアリング舵角に応じた目標ヨーレイト
定常値として、各車速毎に単位ステアリング舵角あたり
のヨーレイト値として設定しているのみであるため、図
10の一点鎖線特性に示すように、従来はステアリング
舵角に対するヨーレイト特性が目標ヨーレイト定常値に
沿って発生する。
【0004】しかし、狙いとするヨーレイト特性は、図
10の実線特性に示すように、高ステアリング舵角領域
でヨーレイトの上昇が抑えられた特性であり、低横加速
度旋回時においては、従来特性も狙いとする特性も舵角
−ヨーレイトの関係において線形性を保つことでほぼ一
致して問題ないが、中〜高横加速度旋回領域(大舵角領
域)においては、狙いの特性が非線形であるにもかかわ
らず、従来は線形特性を保ったままヨーレイトが上昇
し、この発生ヨーレイトのズレにより、中〜高横加速度
旋回時にヨーレイトフィードバック制御の働きに適正を
欠き、高ゲイン感やピクツキ感を示してしまう。
【0005】本発明は、上記のような問題に着目してな
されたもので、その目的とするところは、前輪操舵時に
ヨーレイトフィードバック制御により補助舵角を与える
四輪操舵装置において、中〜高横加速度旋回時にヨーレ
イトフィードバック制御による高ゲイン感やピクツキ感
を解消すると共に、舵角応動補助舵角の補正応答を、舵
の切り増し側で高応答とし、舵の切り戻し側で低応答と
することで、ドライバーに与える車両挙動違和感を無く
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の四輪操舵装置では、車速とステアリング舵角
中立から遠ざかる方向のステアリング舵角変化時の値を
中立へ近づく方向のステアリング舵角変化時の値よりも
小さくした遅れ定数により、旋回横加速度が大きくなれ
ばなるほど大きくなる舵角応動補助舵角量を算出する舵
角応動補助舵角量算出手段と、目標ヨーレイト定常値に
基づくフィードバック補助舵角量により発生するヨーレ
イトを舵角応動補助舵角量により低減させる方向に補正
して目標補助舵角量を算出する目標補助舵角量算出手段
を設けた。
【0007】即ち、図1のクレーム対応図に示すよう
に、外部からの指令により少なくとも前後輪の一方に補
助舵角を与えることができる補助舵角アクチュエータa
と、車速を検出する車速検出手段bと、ステアリング舵
角を検出するステアリング舵角検出手段cと、ヨーレイ
トを検出するヨーレイト検出手段dと、車速及びステア
リング舵角に応じて目標ヨーレイトを算出する目標ヨー
レイト算出手段fと、前記目標ヨーレイトに前記ヨーレ
イト検出手段dからの実ヨーレイトが一致するフィード
バック補助舵角量を算出するフィードバック補助舵角量
算出手段gと、車速とステアリング舵角と中立から遠ざ
かる方向のステアリング舵角変化時の値を中立へ近づく
方向のステアリング舵角変化時の値よりも小さくした遅
れ定数により、旋回横加速度が大きくなればなるほど大
きくなる舵角応動補助舵角量を算出する舵角応動補助舵
角量算出手段hと、前記フィードバック補助舵角量によ
り発生するヨーレイトを舵角応動補助舵角量により低減
させる方向に補正して目標補助舵角量を算出する目標補
助舵角量算出手段iと、前記目標補助舵角量が得られる
制御指令を前記補助舵角アクチュエータaに出力する補
助舵角制御手段jと、を備えている。
【0008】
【作用】前輪操舵時には、目標ヨーレイト算出手段
おいて、車速検出手段bからの車速及びステアリング舵
角検出手段cからのステアリング舵角に応じ目標ヨー
レイトが算出され、フィードバック補助舵角量算出手段
gにおいて、目標ヨーレイトにヨーレイト検出手段dか
らの実ヨーレイトが一致するフィードバック補助舵角量
が算出される。
【0009】同時に、舵角応動補助舵角量算出手段hに
おいて、車速とステアリング舵角と中立から遠ざかる方
向のステアリング舵角変化時の値を中立へ近づく方向の
ステアリング舵角変化時の値よりも小さくした遅れ定数
により、旋回横加速度が大きくなればなるほど大きくな
る舵角応動補助舵角量が算出される。
【0010】そして、目標補助舵角量算出手段iにおい
て、フィードバック補助舵角量により発生するヨーレイ
トを舵角応動補助舵角量により低減させる方向に補正し
て目標補助舵角量が算出され、補助舵角制御手段jにお
いて、目標補助舵角量が得られる制御指令が補助舵角ア
クチュエータaに出力され、少なくとも前後輪の一方に
補助舵角が与えられる。
【0011】したがって、例えば、後輪に補助舵角を与
える場合、ステアリング舵角が大きな中〜高横加速度旋
回時には、舵角応動補助舵角量の算出に基づいて、フィ
ードバック補助舵角量により与えられる逆相量が舵角応
動補助舵角量の分だけ小さくなり、車両のヨーレイト発
生が小さく抑えられる。これにより、中〜高横加速度旋
回領域でのヨーレイト特性は、狙った特性にほぼ一致す
ることになり、ヨーレイトフィードバック制御による高
ゲイン感やピクツキ感が解消される。
【0012】そして、舵角応動補助舵角量算出手段hで
の舵角応動補助舵角量の算出において、中立から遠ざか
る方向のステアリング舵角変化時の値を中立へ近づく方
向のステアリング舵角変化時の値よりも小さくした遅れ
定数が用いられることで、中〜高横加速度旋回時のヨー
レイトフィードバック制御において、舵角応動補助舵角
の補正応答が舵の切り増し側で高応答となり、舵の切り
戻し側で低応答となり、ドライバーに与える車両挙動違
和感を無くすることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0014】構成を説明する。
【0015】図2は本発明実施例の四輪操舵装置が適用
された車両を示す全体システム図である。
【0016】図2において、前輪1,2の操舵は、ステ
アリングハンドル3と機械リンク式ステアリング機構4
によって行なわれる。これは、例えば、ステアリングギ
ア、ピットマンアーム、リレーロッド、サイドロッド
5,6、ナックルアーム7,8等で構成される。
【0017】そして、後輪9,10の転舵は、電動式ス
テアリング装置11(補助舵角アクチュエータaに相
当)によって行なわれる。この後輪9,10間は、ラッ
クシャフト12、サイドロッド13,14、ナックルア
ーム15,16により連結され、ラック12が内挿され
たラックチューブ17には、減速機構18とモータ19
とフェイルセーフソレノイド20が設けられ、このモー
タ19とフェイルセーフソレノイド20は、車速センサ
21(車速検出手段bに相当),前輪舵角センサ22
(ステアリング舵角検出手段cに相当),リア舵角サブ
センサ23,リア舵角メインセンサ24,ヨーレイトセ
ンサ25(ヨーレイト検出手段dに相当)等からの信号
を入力するコントローラ26により駆動制御される。
【0018】図3は電動式ステアリング装置11の具体
的な構成を示す断面図である。
【0019】図3において、ラック12が内挿されたラ
ックチューブ17はブラケットを介して車体に固定され
ている。そして、ラック12の両端部には、ボールジョ
イント30,31を介してサイドロッド13,14が連
結されている。減速機構18は、モータ19のモータ軸
に連結されたモータピニオン32と、該モータピニオン
32に噛合するリングギア33と、該リングギア33に
固定されると共にラックギア12aに噛み合うラックピ
ニオン35とによって構成されている。従って、モータ
19のモータ軸が回転すると、モータピニオン32→リ
ングギア33→ラックピニオン35へと回転が伝達さ
れ、回転するラックピニオン35とラックギア12aと
の噛み合いによりラックシャフト12が軸方向へ移動し
て後輪9,10の転舵が行なわれる。この後輪9,10
の転舵量は、ラックシャフト12の移動量、即ち、モー
タ軸の回転量に比例する。
【0020】前記ラックピニオン35には、その回転量
により後輪舵角を検出するポテンショメータ構造のリア
舵角メインセンサ24が設けられている。
【0021】前記フェイルセーフソレノイド20には、
ロックピン20aが進退可能に設けられていて、電子制
御系等のフェイル時には、ラックシャフト12に形成さ
れたロック溝12bにロックピン20aを嵌入させるこ
とでラックシャフト12を、後輪9,10が中立舵角位
置を保つ位置に固定するようにしている。
【0022】作用を説明する。
【0023】[後輪舵角制御作動]図4はコントローラ
26で行なわれる後輪舵角制御作動の流れを示すフロー
チャートであり、以下、各ステップについて説明する。
【0024】ステップ40では、図5の処理により求め
られるフィードバック後輪舵角δrF/Bと、図6の処理に
より求められる舵角応動後輪舵角δrmと、リア舵角メイ
ンセンサ値δrSとが読み込まれる。
【0025】ステップ41では、フィードバック後輪舵
角δrF/Bと舵角応動後輪舵角δrmにより後輪舵角目標値
δrMが算出される(目標補助舵角量算出手段iに相
当)。
【0026】ステップ42では、ステップ41での後輪
舵角目標値δrMがモータ回転目標値THi に変換される。
【0027】ステップ43では、リア舵角メインセンサ
値δrSがモータ回転実際値THNOに変換される。
【0028】ステップ44では、モータ制御電流IM が
モータ回転目標値THi とモータ回転実際値THNOにより算
出される。
【0029】ステップ45では、出力指令に応じてPW
Mのデューティ比が制御され、モータ制御電流IM が出
力される。
【0030】なお、ステップ42〜ステップ45は、補
助舵角制御手段jに相当する。
【0031】[フィードバック後輪舵角演算処理]図5
はコントローラ26で行なわれるフィードバック後輪舵
角演算処理の流れを示すフローチャートであり、以下、
各ステップについて説明する。
【0032】ステップ50では、車速V,ステアリング
舵角θ,ヨーレイト検出値ψ'Sが読み込まれる。
【0033】ステップ51では、車速Vとステアリング
舵角θにより、各車速毎に単位ステアリング舵角あたり
のヨーレイト値としての目標ヨーレイト定常値ψ'MO が
算出される(目標ヨーレイト定常値算出手段eに相
当)。
【0034】ステップ52では、遅れ時定数TOが、例え
ば、舵角の変化方向に応じて設定される。
【0035】ステップ53では、目標ヨーレイト定常値
ψ'MO と遅れ時定数TOにより下記の式で目標ヨーレイト
ψ'Mが算出される(目標ヨーレイト算出手段fに相
当)。
【0036】ψ'M=ψ'MO /(1+TO・S) S;
ラプラス演算子 ステップ54では、目標ヨーレイトψ'Mとヨーレイト検
出値ψ'Sとの偏差εが算出される。
【0037】ステップ55では、車速Vに応じて偏差ε
の比例項KP 及び微分項KD がマップに基づいて設定さ
れる。
【0038】ステップ56では、前記偏差εと比例項K
P と微分項KD に基づいてフィードバック後輪舵角δrF
/Bが算出される(フィードバック補助舵角量算出手段g
に相当)。
【0039】[舵角応動後輪舵角演算処理]図5はコン
トローラ26で行なわれる舵角応動後輪舵角演算処理の
流れを示すフローチャートであり、以下、各ステップに
ついて説明する(舵角応動補助舵角量算出手段hに相
当)。
【0040】ステップ60では、ヨーレイト検出値ψ'
S,車速V,ステアリング舵角θが読み込まれる。
【0041】ステップ61では、ヨーレイト検出値ψ'S
と車速Vにより横加速度YG が推定される。
【0042】ステップ62では、推定された横加速度Y
G により横加速度ゲインGO が設定される。例えば、横
加速度YG が所定値より大きい領域で、一定値による横
加速度ゲインGO を与える。
【0043】ステップ63では、車速Vにより各パラメ
ータA,B,C,θ1,θ2,θ3がマップに基づいて
設定される。
【0044】ステップ64では、ステアリング舵角方向
が判断される。
【0045】ステップ65では、ステアリング舵角方向
が中立から遠ざかる方向であると判断された時には、1
次遅れ定数τ1,τ2,τ3がτ1p,τ2p,τ3pに設定
される。
【0046】ステップ66では、ステアリング舵角方向
が中立に近づく方向であると判断された時には、1次遅
れ定数τ1,τ2,τ3がτ1m,τ2m,τ3mに設定され
る。なお、(τ1p,τ2p,τ3p)<(τ1m,τ2m,τ3
m)である。
【0047】ステップ67では、舵角応動後輪舵角δrm
が下記の式により算出される。
【0048】(1) θ<θ1の時 δrm=0 (2) θ1≦θ<θ2の時 δrm=−1/N・{(Kr+A)・(θ−θ1)}・1/(1+τ1・S)・GO (3) θ2≦θ<θ3の時 δrm=−1/N・{(Kr+A)・(θ−θ1)+(Kr+B)・(θ−θ2)}・
1/(1+τ2・S)・GO (4) θ3≦θの時 δrm=−1/N・{(Kr+A)・(θ−θ1)+(Kr+B)・(θ−θ2)+
(Kr+C)・(θ−θ3)}・1/(1+τ3・S)・GO であり、舵角応動後輪舵角δrmを線図あらわすと図7に
示すようになる。
【0049】ステップ68では、ステアリング舵角方向
と推定の横加速度YG 方向とが同じであるかどうかによ
りカウンター走行時かどうかが判断される。なお、通常
の旋回時には、ステアリング舵角方向と推定の横加速度
YG 方向が逆方向にあらわれる。
【0050】ステップ69では、カウンター走行時であ
ると判断された時、舵角応動後輪舵角δrmが、δrm=0
と設定される。
【0051】[低横加速度旋回時]ステアリング舵角の
小さな低横加速度旋回時には、図7に示すように、舵角
応動後輪舵角δrmが、δrm=0と設定される。
【0052】したがって、図4のステップ41で算出さ
れる後輪舵角目標値δrMは、フィードバック後輪舵角δ
rF/Bに等しくなり、このフィードバック後輪舵角δrF/B
は、線形特性で与えた目標ヨーレイト定常値ψ'MO に応
じたものとなり、図9に示すように、低横加速度旋回時
には、狙いの線形特性にほぼ一致するヨーレイト特性を
得ることができる。
【0053】[中〜高横加速度旋回時]ステアリング舵
角が大きな中〜高横加速度旋回時には、図7に示すよう
に、舵角応動後輪舵角δrmが、ステアリング舵角が大き
ければ大きいほど負側の絶対値の大きなδrmの値に設定
される。
【0054】したがって、図4のステップ41で算出さ
れる後輪舵角目標値δrMは、フィードバック後輪舵角δ
rF/Bから舵角応動後輪舵角δrmの分を差し引いた値とな
り、フィードバック後輪舵角δrF/Bで与えられる逆相量
が舵角応動後輪舵角δrmにより減じられ、ヨーレイトの
発生が抑えられることで、図9に示すように、中〜高横
加速度旋回時においても、狙いの非線形特性にほぼ一致
するヨーレイト特性を得ることができる。
【0055】つまり、線形特性で与えた目標ヨーレイト
定常値ψ'MO を、舵角応動後輪舵角δrmによる補正で非
線形化する制御と等価のことが行なわれる。
【0056】これにより、中〜高横加速度旋回領域での
ヨーレイト特性は、狙った特性にほぼ一致することにな
り、ヨーレイトフィードバック制御による高ゲイン感や
ピクツキ感が解消される。
【0057】効果を説明する。
【0058】(1)前輪1,2の操舵時にヨーレイトフ
ィードバック制御により後輪9,10に補助舵角を与え
る四輪操舵装置において、車速Vとステアリング舵角θ
に応じて旋回横加速度が大きくなればなるほど大きくな
る舵角応動後輪舵角δrmを算出し、目標ヨーレイト定常
値ψ'MO に基づくフィードバック後輪舵角δrF/Bにより
発生するヨーレイトを舵角応動後輪舵角δrmにより低減
させる方向に補正して後輪舵角目標値δrMを算出し、ヨ
ーレイト検出値ψ'Sがこの後輪舵角目標値δrMに一致す
るようにヨーレイトフィードバック制御を行なう装置と
したため、中〜高横加速度旋回時にヨーレイトフィード
バック制御による高ゲイン感やピクツキ感を解消するこ
とができる。
【0059】(2)舵角応動後輪舵角δrmの算出に用い
られる1次遅れ定数τ1,τ2,τ3を、中立から遠ざ
かる方向のステアリング舵角変化時の1次遅れ定数τ1
p,τ2p,τ3pを、中立から近づく方向のステアリング
舵角変化時の1次遅れ定数τ1m,τ2m,τ3mよりも小さ
くしたため、中〜高横加速度旋回時にヨーレイトフィー
ドバック制御において、舵角応動後輪舵角δrmの補正応
答が舵の切り増し側で高応答となり、舵の切り戻し側で
低応答となり、ドライバーに与える車両挙動違和感を無
くすことができる。特に、舵の切り戻し時にドライバー
が車両応答が過敏と感じてしまうことが防止される。
【0060】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0061】例えば、実施例では、電動アクチュエータ
を用いた四輪操舵装置の例を示したが、油圧アクチュエ
ータによる四輪操舵装置にも適用することができる。
【0062】実施例では、後輪のみを補助操舵する例を
示したが、前後輪共に補助操舵する装置にも適用するこ
とができる。
【0063】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明にあって
は、前輪操舵時にヨーレイトフィードバック制御により
補助舵角を与える四輪操舵装置において、車速とステア
リング舵角と中立から遠ざかる方向のステアリング舵角
変化時の値を中立へ近づく方向のステアリング舵角変化
時の値よりも小さくした遅れ定数により、旋回横加速度
が大きくなればなるほど大きくなる舵角応動補助舵角量
を算出する舵角応動補助舵角量算出手段と、目標ヨーレ
イト定常値に基づくフィードバック補助舵角量により発
生するヨーレイトを舵角応動補助舵角量により低減させ
る方向に補正して目標補助舵角量を算出する目標補助舵
角量算出手段を設けたため、中〜高横加速度旋回時にヨ
ーレイトフィードバック制御による高ゲイン感やピクツ
キ感を解消することができると共に、舵角応動補助舵角
の補正応答を、舵の切り増し側で高応答とし、舵の切り
戻し側で低応答とすることで、ドライバーに与える車両
挙動違和感を無くすという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の四輪操舵装置を示すクレーム対応図で
ある。
【図2】実施例の四輪操舵装置が適用された車両を示す
全体システム図である。
【図3】実施例装置の電動式ステアリング装置の断面図
である。
【図4】実施例装置のコントローラで行なわれる後輪舵
角制御作動の流れを示すフローチャートである。
【図5】実施例装置のコントローラで行なわれるフィー
ドバック後輪舵角演算処理の流れを示すフローチャート
である。
【図6】実施例装置のコントローラで行なわれる舵角応
動後輪舵角演算処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図7】ステアリング舵角に対する舵角応動後輪舵角特
性図である。
【図8】ステアリング舵角に対する後輪舵角目標値特性
図である。
【図9】ある車速における実施例装置でのステアリング
舵角に対するヨーレイト特性図である。
【図10】ある車速における従来装置でのステアリング
舵角に対するヨーレイト特性図である。
【符号の説明】
a 補助舵角アクチュエータ b 車速検出手段 c ステアリング舵角検出手段 d ヨーレイト検出手段 f 目標ヨーレイト算出手段 g フィードバック補助舵角量算出手段 h 舵角応動補助舵角量算出手段 i 目標補助舵角量算出手段 j 補助舵角制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B62D 137:00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部からの指令により少なくとも前後輪
    の一方に補助舵角を与えることができる補助舵角アクチ
    ュエータと、 車速を検出する車速検出手段と、 ステアリング舵角を検出するステアリング舵角検出手段
    と、 ヨーレイトを検出するヨーレイト検出手段と、 車速及びステアリング舵角に応じて目標ヨーレイトを算
    出する目標ヨーレイト算出手段と、 前記目標ヨーレイトに前記ヨーレイト検出手段からの実
    ヨーレイトが一致するフィードバック補助舵角量を算出
    するフィードバック補助舵角量算出手段と、 車速とステアリング舵角と中立から遠ざかる方向のステ
    アリング舵角変化時の値を中立へ近づく方向のステアリ
    ング舵角変化時の値よりも小さくした遅れ定数により、
    旋回横加速度が大きくなればなるほど大きくなる舵角応
    動補助舵角量を算出する舵角応動補助舵角量算出手段
    と、 前記フィードバック補助舵角量により発生するヨーレイ
    トを舵角応動補助舵角量により低減させる方向に補正し
    て目標補助舵角量を算出する目標補助舵角量算出手段
    と、 前記目標補助舵角量が得られる制御指令を前記補助舵角
    アクチュエータに出力する補助舵角制御手段と、 を備えていることを特徴とする四輪操舵装置。
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