JP2940370B2 - 車両用補助舵角制御装置 - Google Patents

車両用補助舵角制御装置

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JP2940370B2
JP2940370B2 JP33272093A JP33272093A JP2940370B2 JP 2940370 B2 JP2940370 B2 JP 2940370B2 JP 33272093 A JP33272093 A JP 33272093A JP 33272093 A JP33272093 A JP 33272093A JP 2940370 B2 JP2940370 B2 JP 2940370B2
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和孝 安達
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  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヨーレイトフィードバ
ック制御等により補助舵角を与える車両用補助舵角制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フィードフォワード制御+ヨーレ
イトフィードバック制御により後輪に補助舵角を与える
車両用補助舵角制御装置としては、例えば、特開平2−
18168号公報に記載の装置が知られている。
【0003】この従来出典には、所望のヨーレイト応答
モデルである規範モデルを持ち、車速と操舵角と規範モ
デルを用いてヨーレイト目標値を決め、このヨーレイト
目標値に遅れ要素を介在させて得られた値をヨーレイト
フィードバック系で用いるヨーレイト推定値とすること
で、フィードバック系は主に外乱やパラメータ変動を吸
収する場合でのみ作動するようにした技術が開示されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の車両用補助舵角制御装置にあっては、ヨーレイトフ
ィードバック系でヨーレイト偏差に対応した後輪舵角フ
ィードバック目標値の算出処理において、算出された後
輪舵角フィードバック目標値の最大値を車速が大である
ほど小さい値に制限する舵角リミッタ処理が施されてい
たが、舵角リミッタ処理を介して得られる後輪舵角フィ
ードバック目標値には、滑らかではないつながりが発生
し、大きな外乱入力走行時やヨーレイト信号異常等の制
御系フェイル時で、舵角リミッタ処理が作動する時、目
標値の変動に伴うフィードバック制御を原因として車両
挙動の乱れが発生するという問題があった。
【0005】すなわち、従来の舵角リミッタ処理手法
は、図10に示すように、フィルタのない領域と、一
定の割合で増減する領域と、最大値を制限する領域
とに分けてしまう手法がとられていて、〜,〜
に滑らかではないつながりが発生する。
【0006】本発明は、上記のような問題に着目してな
されたもので、その目的とするところは、ヨーレイトフ
ィードバック制御等により補助舵角を与える車両用補助
舵角制御装置において、舵角リミッタ処理が作動する目
標値の急変時につながり感のある車両挙動を確保するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明では、図1のクレーム対応図に示すように、車速
検出手段aと、ステアリング舵角検出手段bと、車速検
出値とステアリング舵角検出値に基づいて自車に生じる
運動状態量を推定する運動状態量推定手段cと、推定さ
れる運動状態量と同種の運動状態量を検出する運動状態
量検出手段dと、運動状態量検出値と運動状態量推定値
との偏差を算出する運動状態量偏差算出手段eと、運動
状態量偏差に基づく補償により補助舵角フィードバック
目標値を算出する補助舵角フィードバック目標値算出手
段fと、補助舵角フィードバック目標値が得られる制御
指令を補助舵角アクチュエータgに出力する補助舵角制
御手段hとを備えている車両用補助舵角制御装置におい
て、前記補助舵角フィードバック目標値算出手段fは、
算出された補助舵角フィードバック目標値の最大値を車
に応じた値に制限すると共に、最大値と目標値の比率
が所定比率以上の領域では目標値が対数関数的に増加す
るように最大値と目標値との比率により対数関数を用い
て算出した値を補助舵角フィードバック目標値とする舵
角リミッタf1を有することを特徴とする。
【0008】
【作用】車両走行時、運動状態量推定手段cにおいて、
車速検出手段aからの車速検出値とステアリング舵角検
出手段bからのステアリング舵角検出値に基づいて自車
に生じる運動状態量が推定され、運動状態量検出手段d
において、推定される運動状態量と同種の運動状態量が
検出され、運動状態量偏差算出手段eにおいて、運動状
態量検出値と運動状態量推定値との偏差が算出され、補
助舵角フィードバック目標値算出手段fにおいて、運動
状態量偏差に基づく補償により補助舵角フィードバック
目標値が算出され、補助舵角制御手段hにおいて、補助
舵角フィードバック目標値が得られる制御指令が補助舵
角アクチュエータgに出力される。上記補助舵角フィー
ドバック目標値算出手段fで補助舵角フィードバック目
標値を算出するにあたっては、舵角リミッタf1におい
て、算出された補助舵角フィードバック目標値の最大値
が車速に応じた値に制限されると共に、最大値と目標値
の比率が所定比率以上の領域では目標値が対数関数的に
増加するように最大値と目標値との比率により対数関数
を用いて算出した値が補助舵角フィードバック目標値と
される。
【0009】したがって、舵角リミッタ処理で得られる
補助舵角フィードバック目標値は、滑らかでつながりの
ある値となり、大きな外乱入力走行時やヨーレイト信号
異常等の制御系フェイル時で舵角リミッタ処理が作動す
る時、つながり感のある緩やかな変化による車両挙動を
示す。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0011】構成を説明する。
【0012】図2は本発明実施例の車両用補助舵角制御
装置が適用された四輪操舵車両を示す全体システム図で
ある。
【0013】図2において、前輪1,2の操舵は、ステ
アリングハンドル3と機械リンク式ステアリング機構4
によって行なわれる。これは、例えば、ステアリングギ
ア、ピットマンアーム、リレーロッド、サイドロッド
5,6、ナックルアーム7,8等で構成される。
【0014】そして、後輪9,10の転舵は、電動式ス
テアリング装置11(補助舵角アクチュエータgに相
当)によって行なわれる。この後輪9,10間は、ラッ
クシャフト12、サイドロッド13,14、ナックルア
ーム15,16により連結され、ラック12が内挿され
たラックチューブ17には、減速機構18とモータ19
とフェイルセーフソレノイド20が設けられ、このモー
タ19とフェイルセーフソレノイド20は、車速センサ
21(車速検出手段aに相当),前輪舵角センサ22
(ステアリング舵角検出手段bに相当),リア舵角サブ
センサ23,リア舵角メインセンサ24,ヨーレイトセ
ンサ25(運動状態量検出手段dに相当)等からの信号
を入力するコントローラ26により駆動制御される。
【0015】図3は電動式ステアリング装置11の具体
的な構成を示す断面図である。
【0016】図3において、ラック12が内挿されたラ
ックチューブ17はブラケットを介して車体に固定され
ている。そして、ラック12の両端部には、ボールジョ
イント30,31を介してサイドロッド13,14が連
結されている。減速機構18は、モータ19のモータ軸
に連結されたモータピニオン32と、該モータピニオン
32に噛合するリングギア33と、該リングギア33に
固定されると共にラックギア12aに噛み合うラックピ
ニオン35とによって構成されている。従って、モータ
19のモータ軸が回転すると、モータピニオン32→リ
ングギア33→ラックピニオン35へと回転が伝達さ
れ、回転するラックピニオン35とラックギア12aと
の噛み合いによりラックシャフト12が軸方向へ移動し
て後輪9,10の転舵が行なわれる。この後輪9,10
の転舵量は、ラックシャフト12の移動量、即ち、モー
タ軸の回転量に比例する。
【0017】前記ラックピニオン35には、その回転量
により後輪舵角を検出するポテンショメータ構造のリア
舵角メインセンサ24が設けられている。
【0018】前記フェイルセーフソレノイド20には、
ロックピン20aが進退可能に設けられていて、電子制
御系等のフェイル時には、ラックシャフト12に形成さ
れたロック溝12bにロックピン20aを嵌入させるこ
とでラックシャフト12を、後輪9,10が中立舵角位
置を保つ位置に固定するようにしている。
【0019】作用を説明する。
【0020】[後輪舵角制御作動]図4はコントローラ
26で行なわれる後輪舵角制御作動の流れを示すフロー
チャートであり、以下、各ステップについて説明する。
【0021】ステップ40では、車速Vとステアリング
舵角θと実ヨーレイトψ'sとリア舵角メインセンサ値δ
rsとが読み込まれる。
【0022】ここで、実ヨーレイトψ'sは、ヨーレイト
センサ25からのヨーレイトセンサ値Vψ' と、温度ド
リフトによる影響を取り除く検出ヨーレイト補正処理に
よって得られた最新のヨーレイトゼロ補正メモリ値V
ψ'om により算出される。
【0023】ステップ41では、車速Vとステアリング
舵角θを用いた位相反転ディレイ制御方式に基づく下記
の式により後輪舵角フィードフォワード目標値δRFF
*(以下、*は目標値を表すものとする。)が算出され
る。
【0024】δRFF*=Kθ+τθ+τ’θ ステップ42では、アクチュエータモデルを用い、後輪
舵角フィードフォワード目標値δRFF*を与えた場合、実
際に後輪舵角アクチュエータが後輪を操舵する量である
後輪舵角推定値δRFF#(以下、#は推定値を表すものと
する。)が算出される。
【0025】ここで、アクチュエータモデルは、後輪舵
角指令値に対し実際のアクチュエータを駆動させて得ら
れる実後輪舵角の伝達特性で与えられる。
【0026】ステップ43では、車両モデルを用い、車
速Vとステアリング舵角θと後輪舵角推定値δRFF#を与
えての走行を想定した場合のヨーレイト推定値ψ'#が算
出される。
【0027】ここで、車両モデルとしては、例えば、線
形2自由度平面車両モデルが用いられる。
【0028】ステップ44では、ヨーレイトセンサモデ
ルを用い、ヨーレイト推定値ψ'#から推定ヨーレイト
ψ's# が算出される。
【0029】ここで、ヨーレイトセンサモデルは、セン
サの周波数応答等のセンサ動特性の実験結果に基づく伝
達関数で与えられる。
【0030】尚、ステップ42〜44は、運動状態量推
定手段cに相当する。
【0031】ステップ45では、実ヨーレイトψ'sと推
定ヨーレイトψ's# との差によりヨーレイト偏差ψ'eが
算出される(運動状態量偏差算出手段eに相当)。
【0032】ステップ46では、一次遅れのフィルタを
構成するフィードバック補償器−1により、ヨーレイト
センサ25の出力に含まれる高周波ノイズが除去され
る。
【0033】このフィードバック補償器−1の入力信号
はψ'eであり、出力信号はψ'ec1である。
【0034】ステップ47では、1次/1次のフィルタ
を構成するフィードバック補償器−2により、外乱に対
する車両の過渡応答が調整される。
【0035】詳しくは後述するが、このフィードバック
補償器−2の入力信号はψ'ec1と車速Vであり、出力信
号はψ'ec2である。
【0036】ステップ48では、フィードバック比例ゲ
インKP によりフィードバック後輪舵角指令値δRFBO*
が算出される。
【0037】この比例ゲインの入力信号はψ'ec2と車速
Vであり、出力信号はδRFBO* である。
【0038】ステップ49では、車速Vに応じて、フィ
ードバック後輪舵角指令値δRFBO*の最大値を滑らかに
制限したフィードバック後輪舵角制限指令値δRFBL*
算出される(舵角リミッタf1に相当)。
【0039】この舵角リミッタの入力信号はδRFBO*
車速Vであり、出力信号はδRFBL* である。
【0040】ステップ50では、フィードバック後輪舵
角制限指令値δRFBL* にヒステリシスを設け、フィード
バックによる微小なヨーレイトの振動を取り除いたフィ
ードバック後輪舵角制限指令値δRFBH* が算出される。
【0041】この微小変化吸収器の入力信号はδRFBL*
と後輪舵角フィードバック目標値δRFB*であり、出力信
号はδRFBH* である。
【0042】ステップ51では、2次/2次のフィルタ
を構成するアクチュエータ位相補償器により、アクチュ
エータ制御系で設定されている伝達特性を希望する伝達
特性に変更して後輪舵角フィードバック目標値δRFB*
算出される。
【0043】このアクチュエータ位相補償器の入力信号
はδRFBH* であり、出力信号はδRFB*である。
【0044】尚、ステップ46〜51は、補助舵角フィ
ードバック目標値算出手段fに相当する。
【0045】ステップ52では、後輪舵角フィードフォ
ワード目標値δRFF*と後輪舵角フィードバック目標値δ
RFB*との和により後輪舵角目標値δR*が算出される。
【0046】ステップ53では、リア舵角メインセンサ
値δrsとロバストモデルマッチング手法を用いて後輪舵
角目標値δR*が得られる指令(PWMによるモータ制御
電流)が出力される(補助舵角制御手段hに相当)。
【0047】[ヨーレイトフィードバック補償]図5は
コントローラ26のヨーレイトフィードバック補償部を
示すブロック図で、このヨーレイトフィードバック補償
部は、車両制御用F/B補償器−1と、車両制御用F/
B補償器−2と、比例ゲインと、舵角リミッタと、微小
変化吸収器と、ACTR位相補償器とによって構成され
ていて、以下、舵角リミッタについて説明する。
【0048】*舵角リミッタ 舵角リミッタでのフィードバック後輪舵角指令値δRFBO
* に対する制限方法は、車速Vに応じたフィードバック
後輪舵角最大値δRFBM* の60%までは特に制限するこ
とはせず、60%以上は対数関数カーブを用いて徐々に
制限を加えるような形式としている。
【0049】図6は舵角リミッタで行なわれる舵角リミ
ッタ処理作動の流れを示すフローチャートで、以下、各
ステップについて説明する。
【0050】ステップ60では、比例ゲインからのフィ
ードバック後輪舵角指令値δRFBO*が入力される。
【0051】ステップ61では、車速Vに応じたフィー
ドバック後輪舵角最大値δRFBM* が図7に示すマップf
MAP_RFBM(V)から求められる。
【0052】ステップ62では、フィードバック後輪舵
角指令値δRFBO* とフィードバック後輪舵角最大値δRF
BM* の比dRFBPが算出される。
【0053】ステップ63では、ステップ62で算出さ
れた比dRFBPが0.6以上かどうかが判断される。
【0054】ステップ64では、dRFBP<0.6の時、
比dRFBPがそのままフィードバック後輪舵角指令制限比
dRFBPL とされる。
【0055】ステップ65では、dRFBP≧0.6の時、
ステップ枠内に記載の比dRFBPを用いた演算式により、
対数関数カーブにより滑らかに変化するフィードバック
後輪舵角指令制限比dRFBPL が算出される。
【0056】尚、この比dRFBPとフィードバック後輪舵
角指令制限比dRFBPL との関係を予め算出しておき、図
8に示すようにマップfMAP_RFBP(dRFBP)として設定
しておけば、ステップ63〜ステップ65の処理に代え
て、ステップ62で算出された比dRFBPとマップfMAP_
RFBP(dRFBP)によりフィードバック後輪舵角指令制限
比dRFBPL を求めることもできる。
【0057】ステップ66では、ステップ64あるいは
ステップ65で算出されたフィードバック後輪舵角指令
制限比dRFBPL と、ステップ61で求められたフィード
バック後輪舵角最大値δRFBM* とによって、フィードバ
ック後輪舵角制限指令値δRFBL* が算出される。
【0058】ステップ67では、ステップ66で求めら
れたフィードバック後輪舵角制限指令値δRFBL* が微小
変化吸収器に出力される。
【0059】[後輪舵角制御作用]走行時の後輪舵角制
御作用は、図4に示すフローチャートにしたがって実行
される。
【0060】すなわち、ステップ41において、車速V
とステアリング舵角θを用いた位相反転ディレイ制御方
式に基づく式により後輪舵角フィードフォワード目標値
δRFF*が算出される。
【0061】一方、ステップ42〜ステップ44におい
て、各モデルを用い自車に生じる推定ヨーレイトψ's#
が算出され、ステップ45において、ヨーレイトセンサ
25からのヨーレイトセンサ値Vψ' に基づく実ヨーレ
イトψ'sと推定ヨーレイトψ's# との差であるヨーレイ
ト偏差ψ'eが算出され、ステップ46〜ステップ51に
おいて、ヨーレイト偏差ψ'eに基づく補償により後輪舵
角フィードバック目標値δRFB*が算出される。
【0062】そして、ステップ52において、後輪舵角
フィードフォワード目標値δRFF*と後輪舵角フィードバ
ック目標値δRFB*との和により後輪舵角目標値δR*が算
出され、ステップ53において、後輪舵角目標値δR*
得られる制御指令が電動式ステアリング装置11のモー
タ19に出力される。
【0063】上記ステップ46〜ステップ51でヨーレ
イト偏差ψ'eに基づくフィードバック補償を行なうにあ
たっては、ステップ49において、比例ゲインからのフ
ィードバック後輪舵角指令値δRFBO* を入力する舵角リ
ミッタでの処理(図6)によりフィードバック後輪舵角
制限指令値δRFBL* とされる。
【0064】すなわち、車速Vに応じたフィードバック
後輪舵角最大値δRFBM* が図7に示すマップfMAP_RFBM
(V)から求められ、フィードバック後輪舵角指令値δ
RFBO*とフィードバック後輪舵角最大値δRFBM* の比dR
FBPが、0.6未満の線形域では比dRFBPがそのままフ
ィードバック後輪舵角指令制限比dRFBPL とされ、0.
6以上の飽和域では対数関数カーブにより滑らかに変化
するフィードバック後輪舵角指令制限比dRFBPL とさ
れ、フィードバック後輪舵角指令制限比dRFBPL とフィ
ードバック後輪舵角最大値δRFBM* とによって、フィー
ドバック後輪舵角制限指令値δRFBL* が算出される。
【0065】したがって、大きな外乱入力走行時やヨー
レイト信号異常等の制御系フェイル時で舵角リミッタ処
理が作動する時、図9に示すように、舵角リミッタ処理
で得られるフィードバック後輪舵角制限指令値δRFBL*
は、滑らかでつながりのある値となり、このフィードバ
ック後輪舵角制限指令値δRFBL* に基づくフィードバッ
ク制御を行なっても後輪舵角が急変することなく、つな
がり感のある緩やかな変化による車両挙動を示す。
【0066】尚、後輪舵角変化に対する車両挙動の乱れ
は、車速Vが高車速であるほど大きくなるが、この点に
関しては、車速Vが高車速であればあるほどフィードバ
ック後輪舵角最大値δRFBM* を小さな値に制限している
ことで、低車速から高車速まで安定して車両挙動の急変
が抑えられることになる。
【0067】次に、効果を説明する。
【0068】フィードフォワード制御+ヨーレイトフィ
ードバック制御により後輪舵角を与える車両用補助舵角
制御装置において、ヨーレイト偏差ψ'eに基づくフィー
ドバック補償を行なうにあたって、車速Vに応じてフィ
ードバック後輪舵角最大値δRFBM* を制限すると共に、
指令値と最大値との比dRFBPが0・6以上の領域では対
数関数カーブにより滑らかに変化するフィードバック後
輪舵角制限指令値δRFBL* を算出する舵角リミッタを設
けた装置としたため、大きな外乱入力走行時やヨーレイ
ト信号異常等の制御系フェイル時のように、舵角リミッ
タ処理が作動する目標値の急変時、つながり感のある車
両挙動を確保することができる。
【0069】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0070】例えば、実施例では、後輪のみに補助舵角
を与える補助舵角制御装置の例を示したが、前輪のみあ
るいは前後輪に補助舵角を与えるような補助舵角制御装
置にも適用することができる。
【0071】実施例では、運動状態量としてヨーレイト
を用いる例を示したが、横速度や横加速度やこれらを複
合的に表したヨー運動量を用いるようにしてもよい。
【0072】実施例では補助舵角アクチュエータとし
て、電動式ステアリング装置を用いる例を示したが、油
圧や空圧式ステアリング装置であっても適用できる。
【0073】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明にあって
は、ヨーレイトフィードバック制御等により補助舵角を
与える車両用補助舵角制御装置において、補助舵角フィ
ードバック目標値算出手段を、算出された補助舵角フィ
ードバック目標値の最大値を車速に応じた値に制限する
と共に、最大値と目標値の比率が所定比率以上の領域で
目標値が対数関数的に増加するように最大値と目標値
との比率により対数関数を用いて算出した値を補助舵角
フィードバック目標値とする舵角リミッタを有する手段
としたため、舵角リミッタ処理が作動する目標値の急変
時につながり感のある車両挙動を確保することができる
という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用補助舵角制御装置を示すクレー
ム対応図である。
【図2】実施例の車両用補助舵角制御装置が適用された
四輪操舵車両を示す全体システム図である。
【図3】実施例装置の電動式ステアリング装置の断面図
である。
【図4】実施例装置のコントローラで行なわれる後輪舵
角制御作動の流れを示すフローチャートである。
【図5】実施例装置のヨーレイトフィードバック補償部
を示すブロック図である。
【図6】ヨーレイトフィードバック補償部の舵角リミッ
タで行なわれる舵角リミッタ処理作動の流れを示すフロ
ーチャートである。
【図7】車速に対するフィードバック後輪舵角最大値マ
ップ図である。
【図8】指令値と最大値の比に対するフィードバック後
輪舵角指令制限比マップ図である。
【図9】実施例装置での指令値の舵角制限状況を示すタ
イムチャート図である。
【図10】従来装置での指令値の舵角制限状況を示すタ
イムチャート図である。
【符号の説明】
a 車速検出手段 b ステアリング舵角検出手段 c 運動状態量推定手段 d 運動状態量検出手段 e 運動状態量偏差算出手段 f 補助舵角フィードバック目標値算出手段 f1 舵角リミッタ g 補助舵角アクチュエータ h 補助舵角制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B62D 137:00 (56)参考文献 特開 平2−18168(JP,A) 特開 平2−14973(JP,A) 特開 昭62−113652(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 6/00 B62D 7/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車速検出手段と、 ステアリング舵角検出手段と、 車速検出値とステアリング舵角検出値に基づいて自車に
    生じる運動状態量を推定する運動状態量推定手段と、 推定される運動状態量と同種の運動状態量を検出する運
    動状態量検出手段と、 運動状態量検出値と運動状態量推定値との偏差を算出す
    る運動状態量偏差算出手段と、 運動状態量偏差に基づく補償により補助舵角フィードバ
    ック目標値を算出する補助舵角フィードバック目標値算
    出手段と、 補助舵角フィードバック目標値が得られる制御指令を補
    助舵角アクチュエータに出力する補助舵角制御手段とを
    備えている車両用補助舵角制御装置において、 前記補助舵角フィードバック目標値算出手段は、算出さ
    れた補助舵角フィードバック目標値の最大値を車速に応
    じた値に制限すると共に、最大値と目標値の比率が所定
    比率以上の領域では目標値が対数関数的に増加するよう
    に最大値と目標値との比率により対数関数を用いて算出
    した値を補助舵角フィードバック目標値とする舵角リミ
    ッタを有することを特徴とする車両用補助舵角制御装
    置。
JP33272093A 1993-12-27 1993-12-27 車両用補助舵角制御装置 Expired - Fee Related JP2940370B2 (ja)

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