JPH05245899A - 電動式射出成形機の射出制御方式 - Google Patents

電動式射出成形機の射出制御方式

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JPH05245899A
JPH05245899A JP8026992A JP8026992A JPH05245899A JP H05245899 A JPH05245899 A JP H05245899A JP 8026992 A JP8026992 A JP 8026992A JP 8026992 A JP8026992 A JP 8026992A JP H05245899 A JPH05245899 A JP H05245899A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基準波形に基く射出条件を僅かな記憶容量で
多数記憶する。 【構成】 射出圧力が基準波形と一致するようにフィー
ドバック制御を行ってスクリュー位置をサンプリング
し、スクリュー位置とサンプリング周期との関係を記憶
領域Cに格納する(S1〜S3)。サンプリングの順に
従ってスクリュー位置を3組ずつ読み出し、前後の位置
関係から各読み出し時における第2のサンプリング位置
におけるスクリュー移動速度の変化率を求め(S4〜S
7)、変化率の大きな順にm個のスクリュー位置を抽出
した後(S14〜S24)、該スクリュー位置によって
射出工程におけるスクリュー移動区間を複数に分割する
(S25)。各区間毎に(S26,S31〜S32)、
平均的なスクリュー移動速度と最大射出圧力を求めて以
降の射出条件としてメモリに保存することにより(S2
7〜S30)、基準波形に基く射出条件を僅かな記憶容
量で多数記憶すると共に、速度優先の制御で基準波形と
同等の射出特性を再現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動式射出成形機の射
出制御方式に関する。
【0002】
【従来の技術】射出開始後の経過時間と射出圧力、また
は、射出開始後のスクリュー位置と射出圧力の基準波形
を制御装置に設定して射出工程でのスクリュー移動を射
出圧力波形が基準波形となるように制御するようにした
電動式射出成形機は、特開平3−58821号公報等に
より既に公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開平3−58821
号公報等で開示された電動式射出成形機は、CRT/M
DI等のデータ入力装置を介して射出開始後の経過時間
と射出圧力との関係を示す基準波形を制御装置に設定し
た後、射出開始後の射出圧力の変化が基準波形と一致す
るように実際の射出圧力をフィードバック制御するもの
であるため、安定した射出成形作業を繰り返し実行する
ことができるが、基準波形を再現するために、経過時間
と射出圧力の関係を示す点要素の全てを制御装置に記憶
させていたので、単一の制御装置に多数の成形品の射出
条件を同時に記憶させておくような場合にはメモリの記
憶容量が不足する可能性があった。射出開始後のスクリ
ュー位置と射出圧力の基準波形を制御装置に設定して射
出圧力をフィードバック制御する場合もこれと同様であ
り、スクリュー位置と射出圧力の関係を示す点要素の全
てを制御装置に記憶させるので、やはり、メモリの記憶
容量不足という問題が生じる。そこで、本発明の目的
は、前記従来技術の欠点を解消し、僅かな記憶容量で多
数の成形品の射出条件を記憶することができ、しかも、
基準波形をそのまま記憶した場合と同様に精密な射出成
形作業を行うことのできる電動式射出成形機の射出制御
方式を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による電動式射出
成形機の射出制御方式は、射出開始後の経過時間と射出
圧力、または、射出開始後のスクリュー位置と射出圧力
の基準波形を制御装置に設定し、射出工程での射出圧力
が前記基準波形と一致するようにスクリュー移動をフィ
ードバック制御した時のスクリュー移動速度の変化を検
出し、略一定のスクリュー移動速度が持続するスクリュ
ー移動区間によって射出開始位置から保圧完了位置まで
の区間を複数に分割すると共に、分割された各移動区間
毎にスクリュー移動速度を求め、各スクリュー移動区間
の開始位置および各開始位置毎のスクリュー移動速度を
射出条件として制御装置に記憶した後、この射出条件に
基いて以降の射出成形作業を行わせることにより前記目
的を達成した。また、分割された各移動区間毎に最大射
出圧力を求め、各スクリュー移動区間の開始位置および
各開始位置毎のスクリュー移動速度と共に各スクリュー
移動区間毎の最大射出圧力を射出条件として制御装置に
記憶することにより、スクリュー移動速度を優先制御し
た時の射出圧力の異常な上昇を抑制し、金型の破損やバ
リの発生を未然に防止した。
【0005】
【作用】まず、射出開始後の経過時間と射出圧力、また
は、射出開始後のスクリュー位置と射出圧力の基準波形
を制御装置に設定し、該制御装置により、射出工程での
射出圧力が前記基準波形と一致するようにスクリュー移
動のフィードバック制御を開始させる。
【0006】スクリュー移動のフィードバック制御を開
始した制御装置は、所定周期毎にスクリュー現在位置と
現在射出圧力をサンプリングし、該制御装置内のメモリ
に順次記憶する。
【0007】1射出工程のフィードバック制御を終了し
た制御装置は、メモリに記憶されたスクリュー位置をサ
ンプリングの順に従って逐次3組ずつ読み出し、読み出
された第1のサンプリング位置から第2のサンプリング
位置に至るスクリュー移動距離と読み出された第2のサ
ンプリング位置から第3のサンプリング位置に至るスク
リュー距離との差を各読み出し時における第2のサンプ
リング位置のスクリュー移動速度の変化率として求め、
変化率の大きな順に所定数のスクリュー位置を抽出し、
該所定数のスクリュー位置によって射出開始位置から保
圧完了位置までの区間を複数に分割する。または、各サ
ンプリング位置におけるスクリュー移動速度の変化率を
求めた後、変化率が設定値を越える全てのスクリュー位
置を抽出し、該抽出したスクリュー位置によって射出開
始位置から保圧完了位置までの区間を複数に分割する。
【0008】次いで、制御装置は、分割された各移動区
間のスクリュー位置とサンプリング周期数とに基いて各
移動区間毎に平均的なスクリュー移動速度を求め、各ス
クリュー移動区間の開始位置および各開始位置毎のスク
リュー移動速度と各スクリュー移動区間毎の最大射出圧
力を射出条件として記憶し、以降の射出成形作業では、
該記憶した射出条件に基いて射出工程におけるスクリュ
ーの移動を制御する。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明の方式を適用した一実施例の電動式
射出成形機の要部を示すブロック図で、符号1は射出シ
リンダ、符号2はスクリューであり、該スクリュー2
は、プッシャープレート7のボールナット部に螺合した
リードネジ4やリードネジ4と一体のプーリ5に巻回さ
れた動力伝達ベルト6等を介して射出用サーボモータM
1により射出軸方向に駆動される。スクリュー2の基部
とプッシャープレート7との間に介装された圧力検出器
3は、スクリュー2の軸方向に作用する樹脂圧力を射出
圧力として検出するようになっており、射出用サーボモ
ータM1には、スクリュー2の現在位置を検出するパル
スコーダP1が装着されている。なお、符号8は射出成
形金型である。
【0010】射出成形機の制御装置100は、数値制御
およびサーボ制御用のマイクロプロセッサ等を備えたN
C用制御部107と、プログラマブルマシンコントロー
ラ用のマイクロプロセッサ等を備えたシーケンス制御部
104、および、樹脂に加わる圧力の測定や後述する
「射出条件検出設定処理」等の処理を行うためのマイク
ロプロセッサを備えた計測用制御部105、並びに、表
示制御用のマイクロプロセッサを備えた表示制御部11
4を有し、バス111を介して相互の入出力を選択する
ことにより各制御部間での情報伝達が行えるようになっ
ている。また、シーケンス制御部104には、射出成形
機のシーケンス動作を制御するシーケンスプログラム等
を記憶したROMや演算データの一時記憶等に利用され
るRAM等によって構成されるメモリ108と、射出成
形機の各部に配備したリミットスイッチや操作盤からの
信号を受信したり射出成形機の周辺機器等に各種の指令
を伝達したりするための入出力インターフェイス101
が接続される。NC用制御部107には、射出成形機を
全体的に制御するプログラム等を記憶したROMや射出
成形機の各種動作を指令するNCプログラムおよび各種
設定値,パラメータ,マクロ変数等を記憶する不揮発性
のメモリや、演算データの一時記憶等に利用されるRA
M等によって構成されるメモリ110と、各軸のサーボ
制御用マイクロプロセッサからの指令に基いて型締め
用,スクリュー回転用,エジェクタ用および射出用等の
各軸のサーボモータを駆動するサーボアンプが接続され
いる(図1では射出用サーボモータM1のサーボアンプ
103のみを表示)。メモリ110の不揮発性メモリに
は、制御装置100に外部から入力された基準波形、即
ち、経過時間と射出圧力の関係を示す点要素の全て、ま
たは、スクリュー位置と射出圧力の関係を示す点要素の
全てを記憶する1組の初期条件記憶領域と、スクリュー
移動区間の開始位置および開始位置毎のスクリュー移動
速度と最大射出圧力とを対応させて射出条件として記憶
する多数組の射出条件記憶領域が設けられている。
【0011】そして、NC用制御部107のマイクロプ
ロセッサがメモリ110に書き込んだデータをシーケン
ス制御部104のマイクロプロセッサが所定周期毎にメ
モリ110から読取ってメモリ108に格納する一方、
シーケンス制御部104のマイクロプロセッサがメモリ
108に書き込んだデータをNC用制御部107のマイ
クロプロセッサが所定周期毎にメモリ108から読取っ
てメモリ110に格納することにより、NC用制御部1
07およびシーケンス制御部104のマイクロプロセッ
サが利用する各種のデータが前記メモリ110,108
に共に記憶されるようになっている。
【0012】また、射出用サーボモータM1に配備した
パルスコーダP1からの出力はNC用制御部107に入
力され、パルスコーダP1からのフィードバックパルス
に基いて算出されたスクリュー2の現在位置がメモリ1
10の現在位置記憶レジスタに常時更新記憶されるよう
になっている。射出工程(いわゆる保圧工程全般を含
む)において圧力検出器3から出力される射出圧力の現
在値は、A/D変換器102を介して所定のサンプリン
グ周期毎に計測用制御部105に入力されているる。計
測用制御部105のマイクロプロセッサはサンプリング
した射出圧力と該サンプリング周期に同期してメモリ1
10の現在位置記憶レジスタに記憶するスクリュー2の
現在位置およびそのサンプリング時におけるトルク指令
値を読み出し、該サンプリング周期毎に射出圧力の現在
値P(x)とスクリュー2の現在位置Q(x)および射
出用サーボモータM1へのトルク指令値T(x)を対応
させて最大N個まで前記RAM109の書き込み・表示
データ記憶領域(以下、単に記憶領域という)に記憶す
る。
【0013】図5において概念的に示すように、RAM
109には2組の記憶領域AおよびBが設けられてお
り、1射出工程が完了する毎に記憶領域AとBの間で表
示ポインタと書き込みポインタが交互に移動して、前記
3種のサンプリングデータの記憶先が選択されるように
なっている。例えば、図6に示されるように、連続射出
成形作業を行っているときの第1回目の射出工程で記憶
領域Aに書き込みポインタが設定され、記憶領域Bに表
示ポインタが設定されていたとすれば、第2回目の射出
工程では、記憶領域Aに表示ポインタが設定され、記憶
領域Bには書き込みポインタが設定されることとなる。
計測用制御部105のマイクロプロセッサは書き込みポ
インタが設定されている側の記憶領域AまたはBを選択
して前記3種のサンプリングデータを記憶するので、記
憶領域AまたはBに記憶された1射出工程分のサンプリ
ングデータは次の次の1射出工程が開始されるまでの間
RAM109内に保持される。例えば、図6における第
1回目の射出工程で記憶領域Aに記憶されたサンプリン
グデータは第3回目の射出工程が開始されるまで、その
状態を維持して該記憶領域Aに保持されることとなる。
つまり、現時点で表示ポインタが設定されている側の記
憶領域は、直前に完了した1射出工程のサンプリングデ
ータを保存する記憶領域であり、一方、現時点で書き込
みポインタが設定されている側の記憶領域は、実行中の
1射出工程のサンプリングデータを新たに記憶する記憶
領域である。
【0014】更に、実際の射出動作による射出開始後の
経過時間と射出圧力およびスクリュー位置の関係をグラ
フ表示するための高速モニタ機能が選択されている状態
では、表示制御部114のマイクロプロセッサの処理に
より、表示ポインタが設定されている側の記憶領域Aま
たはBのサンプリングデータに基いて、水平軸をサンプ
リング周期数〔i〕として各サンプリング周期に対応す
る射出圧力P(x−1)〔i〕およびスクリュー位置Q
(x−1)〔i〕がCRT表示装置付手動データ入力装
置118の表示画面に図3のような状態で表示される。
なお、図3では実線による線図でサンプリング周期数
(射出開始後の経過時間)と射出圧力との関係を示し、
また、一点鎖線による線図でサンプリング周期数とスク
リュー位置との関係を示している。
【0015】NC用制御部107の数値制御用マイクロ
プロセッサはNCプログラムに基づいて各軸のサーボモ
ータにパルス分配を行い、サーボ制御用マイクロプロセ
ッサは、各軸にパルス分配された移動指令とパルスコー
ダP1で検出された位置のフィードバック信号とに基づ
いて、従来と同様に位置ループ制御,速度ループ制御お
よび電流ループ制御等のディジタルサーボ制御を行う。
なお、射出工程を圧力フィードバック制御モードにした
ときには数値制御用マイクロプロセッサが各処理周期毎
に初期条件記憶領域の基準圧力波形に基いて圧力指令を
出力し、サーボ制御用マイクロプロセッサは圧力検出器
3で検出された樹脂圧力がこの指令圧力と一致するよう
に制御する。
【0016】118はCRT/MDIインターフェイス
117を介して表示制御部114に接続されたCRT表
示装置付手動データ入力装置(以下、CRT/MDIと
いう)であり、CRT表示画面上に各種設定画面や作業
メニューを表示したり、各種操作キー(ソフトキーやテ
ンキー等)を操作することにより様々な設定データの入
力や設定画面の選択ができるようになっており、ソフト
キーの操作によって高速モニタ機能が選択されると、前
述の処理により、直前に実行された射出工程における経
過時間と射出圧力およびスクリュー位置の関係をグラフ
表示する。
【0017】112はホストコンピュータを接続するた
めのシリアルインターフェイスであり、セルコントロー
ラとしてのホストコンピュータ115との間で各種情報
の入出力を行う。ホストコンピュータ115には、作業
場内に併設された射出成形機毎の制御装置が多数接続さ
れており、ホストコンピュータ115と各射出成形機の
制御装置100との間で、成形条件や作業スケジュール
およびショット数データ等の入出力が行われるようにな
っている。また、113はデータのハードコピーを出力
するプリンタやプロッタ116を接続するためのインタ
ーフェイスである。
【0018】以上のような構成において、メモリ110
の不揮発性メモリ部に記憶されたNCプログラムや設定
メモリ部に記憶された各種成形条件、および、メモリ1
08に格納されたシーケンスプログラム等により、シー
ケンス制御部104がシーケンス制御を行いながら、N
C用制御部107の数値制御マイクロプロセッサが射出
成形機各軸のサーボモータにパルス分配し、サーボ制御
用マイクロプロセッサがディジタルサーボ制御を行って
射出成形機を駆動制御するものである。
【0019】本発明は、与えられた基準波形のデータ、
即ち、経過時間と射出圧力の関係を示す点要素の全て、
または、スクリュー位置と射出圧力の関係を示す点要素
の全てを制御装置100に恒常的に記憶させる代わり
に、該基準波形のデータを実質的にこれと同等な内容を
有する他の縮小データに変換して制御装置100に記憶
させることによってメモリの記憶領域を節約しようとす
るものである。よって、与えられた基準波形のデータを
一旦射出成形機に設定して圧力フィードバック制御モー
ドで射出圧力優先の射出工程を実際に実施し、この段階
で縮小データを得るためのサンプリング処理を行う必要
があるが、基準波形のデータを制御装置100に設定す
る時の処理については、特開昭3−58821号公報等
で既に公知である。また、本願出願人が特願平3−15
959号で提案した、良品を成形したときに検出した実
際の圧力波形を基準波形として設定する方法、さらに、
類似する金型に対して設定された圧力波形を修正して基
準波形を設定する方法を適用して基準波形のデータを制
御装置100に設定しても良い。
【0020】そして、オペレータが基準波形のデータを
制御装置100に設定した後、射出成形機を圧力フィー
ドバック制御モードにして射出成形動作を行わせると、
数値制御用マイクロプロセッサは初期条件記憶領域の基
準波形に基いて各処理周期毎に基準波形に基いて圧力指
令を出力し、サーボ制御用マイクロプロセッサは圧力検
出器3で検出された樹脂圧力がこの指令圧力と一致する
ように射出用サーボモータM1を駆動制御してスクリュ
ー2を射出移動させる。この間、計測用制御部105の
マイクロプロセッサは、前述の処理により、書き込みポ
インタが設定されている側の記憶領域AまたはBに、サ
ンプリング周期毎、射出圧力の現在値P(x)とスクリ
ュー2の現在位置Q(x)および射出用サーボモータM
1へのトルク指令値T(x)を対応させて記憶してゆ
く。
【0021】一般に、射出成形作業を開始した直後の段
階で射出成形機各部の動作が安定するわけではないか
ら、オペレータは射出成形機を自動運転状態として基準
波形に基く射出成形作業を連続的に実行させ、この間、
前述の高速モニタ機能によりCRT/MDI118の表
示画面に図3に示されるようなモニタ画面を表示させ、
1射出工程毎に切り替え表示されるグラフを参照して射
出動作の安定状態を監視し、射出動作が安定したことを
確認した段階で、CRT/MDI118の設定変換キー
(ソフトキー)を操作する。
【0022】図10〜図13はROM106に記憶され
た「射出条件検出設定処理」の概略を示すフローチャー
トであり、この処理は、前述の高速モニタ機能が選択さ
れた状態で、計測用制御部105のマイクロプロセッサ
(以下、MPUという)により繰り返し実行されてい
る。
【0023】ステップS1の判別処理でオペレータによ
る設定変換キーの操作を検出したMPUは、まず、表示
ポインタのセットされている記憶領域AまたはBから直
前の1射出工程のサンプリングデータとその個数n(n
≦N)を読み込んでRAM109の記憶領域Cに一旦格
納する(ステップS2,図5参照)。次に、各サンプリ
ング位置におけるスクリュー移動速度変化量の絶対値を
上位から順に所定の数mだけ記憶するRAM109内の
変化率記憶ファイルFx(図7参照)の各データを0に
初期化する(ステップS3)。そして、サンプリングデ
ータ検索指標iに初期値2をセットした後(ステップS
4)、該検索指標iの値に基いて、記憶領域Cから第
〔i−1〕番目,第〔i〕番目,第〔i+1〕番目の各
サンプリング周期に対応して記憶されたスクリュー位置
Q(x−1)〔i−1〕,Q(x−1)〔i〕,Q(x
−1)〔i+1〕を読み込み(ステップS5)、スクリ
ュー2がサンプリング位置Q(x−1)〔i−1〕から
サンプリング位置Q(x−1)〔i〕まで移動した時の
平均移動速度Q(x−1)〔i〕−Q(x−1)〔i−
1〕と、サンプリング位置Q(x−1)〔i〕からサン
プリング位置Q(x−1)〔i+1〕まで移動した時の
平均移動速度Q(x−1)〔i+1〕−Q(x−1)
〔i〕を求め、後者の値から前者の値を減じることによ
りサンプリング位置Q(x−1)〔i〕を基準とするス
クリュー移動速度変化量の絶対値Δxを算出する(ステ
ップS6)。なお、Q(x−1)〔i〕−Q(x−1)
〔i−1〕およびQ(x−1)〔i+1〕−Q(x−
1)〔i〕は距離の変化量であって厳密な意味での移動
速度ではないが、平均移動速度を算出するときの分母と
なるサンプリング周期が共通であるから、距離の変化量
自体を平均移動速度として扱っている。
【0024】従って、ステップS5およびステップS6
の処理を初めて実行する段階では、スクリュー2が第1
回目のサンプリング位置Q(x−1)〔1〕から第2回
目のサンプリング位置Q(x−1)〔2〕まで移動した
時の平均移動速度と、第2回目のサンプリング位置Q
(x−1)〔2〕から第3回目のサンプリング位置Q
(x−1)〔3〕まで移動した時の平均移動速度が求め
られ、第2回目のサンプリング位置Q(x−1)〔2〕
を基準とするスクリュー移動速度変化量の絶対値Δxが
算出されることとなる。
【0025】次いで、MPUは変化率記憶ファイル検索
指標jに初期値〔m−1〕をセットし(ステップS
7)、該指標jの値に基いて変化率記憶ファイルFxの
第〔j〕番目のアドレスに記憶されたスクリュー移動速
度変化量の絶対値Qy〔j〕を読み込み(ステップS1
4)、スクリュー移動速度変化量の絶対値Qy〔j〕と
Δxとの大小関係を比較するが(ステップS15)、ス
クリュー移動速度変化量の絶対値Δxの値がスクリュー
移動速度変化量の絶対値Qy〔j〕の値よりも大きけれ
ば、更に、変化率記憶ファイル検索指標jの現在値が2
以下になっているか否かを判別する(ステップS1
6)。そして、変化率記憶ファイル検索指標jの現在値
が2以下になっていなければ、該指標jの値を1ディク
リメントした後(ステップS17)、ステップS14の
処理へと復帰して、以下、スクリュー移動速度変化量の
絶対値Δxの値がスクリュー移動速度変化量の絶対値Q
y〔j〕の値よりも小さくなるか(ステップS15の判
別結果が偽)、または、変化率記憶ファイル検索指標j
の値が2以下になるまでの間(ステップS16の判別結
果が真)、前記と同様にしてステップS14〜ステップ
S17の処理を繰り返し実行する。
【0026】変化率記憶ファイルFxを初期化した直後
の段階では、該ファイルFxに記憶されているスクリュ
ー移動速度変化量の絶対値Qy〔j〕(但し、jは1〜
mの整数)の全てが0にセットされているので、MPU
は、ステップS16の判別結果が真となった段階でステ
ップS14〜ステップS17の処理ループを抜け、変化
率記憶ファイルFxの第〔j〕番目以降のアドレスに記
憶されている全てのデータを1アドレスずつ後位にシフ
トし(ステップS20)、変化率記憶ファイル検索指標
jの現在値に基いて、該ファイルFxの第〔j〕番目の
アドレスにスクリュー移動速度変化量の絶対値Δxとサ
ンプリングデータ検索指標iの現在値を対応させて記憶
する(ステップS21)。現時点では、変化率記憶ファ
イル検索指標jの値が2、サンプリングデータ検索指標
iの値が2であるから、まず、変化率記憶ファイルFx
の第2番目のアドレスに、第2回目のサンプリング位置
Q(x−1)〔2〕を基準とするスクリュー移動速度変
化量の絶対値Δxと、サンプリング位置Q(x−1)
〔2〕に対応する記憶領域Cのサンプリングアドレスの
値2が記憶され、ファイルFxにおける別のアドレスの
データは全て0に保持される。
【0027】次いで、MPUはサンプリングデータ検索
指標iの値を1インクリメントし(ステップS22)、
該指標iの現在値が記憶領域Cにおけるサンプリングデ
ータの個数nに達しているか否かを判別する(ステップ
S23)。
【0028】そして、サンプリングデータ検索指標iの
値がサンプリングデータの個数nに達していなければ、
MPUは再びステップS5の処理に復帰し、該指標iの
現在値に基いて再び前記と同様の処理を繰り返し実行
し、第2番目,第3番目,第4番目の各サンプリング周
期に対応して記憶されたスクリュー位置Q(x−1)
〔2〕,Q(x−1)〔3〕,Q(x−1)〔4〕の値
を記憶領域Cから読み込み(ステップS5)、スクリュ
ー2がサンプリング位置Q(x−1)〔2〕からサンプ
リング位置Q(x−1)〔3〕まで移動した時の平均移
動速度とサンプリング位置Q(x−1)〔3〕からサン
プリング位置Q(x−1)〔4〕まで移動した時の平均
移動速度を求め、サンプリング位置Q(x−1)〔3〕
を基準とするスクリュー移動速度変化量の絶対値Δxを
求めて(ステップS6)、再び変化率記憶ファイル検索
指標jに初期値〔m−1〕をセットし(ステップS
7)、変化率記憶ファイルFxの第〔j〕番目のアドレ
スに記憶されたスクリュー移動速度変化量の絶対値Qy
〔j〕を読み込み(ステップS14)、スクリュー移動
速度変化量の絶対値Qy〔j〕とΔxとの大小関係を比
較する(ステップS15)。
【0029】現時点では、変化率記憶ファイルFxの第
3番目のアドレスから第〔m−1〕番目のアドレスのデ
ータは全て0であるから、変化率記憶ファイル検索指標
jの値が3になるまでの間、ステップS14〜ステップ
S17の処理ループが無条件で繰り返される。そして、
ステップS17の処理でディクリメントされた変化率記
憶ファイル検索指標jの値が2となり、変化率記憶ファ
イルFxの第2番目のアドレスに記憶されているスクリ
ュー移動速度変化量の絶対値Qy〔2〕、即ち、サンプ
リング位置Q(x−1)〔2〕を基準とするスクリュー
移動速度変化量の絶対値がステップS14の処理で読み
出されると、MPUは、サンプリング位置Q(x−1)
〔3〕を基準とするスクリュー移動速度変化量の絶対値
Δxとサンプリング位置Q(x−1)〔2〕を基準とす
るスクリュー移動速度変化量の絶対値Qy〔2〕との大
小関係を比較することとなる(ステップS15)。
【0030】そして、サンプリング位置Q(x−1)
〔3〕を基準とするスクリュー移動速度変化量の絶対値
Δxがサンプリング位置Q(x−1)〔2〕を基準とす
るスクリュー移動速度変化量の絶対値Qy〔2〕よりも
大きければ、MPUは前記と同様に、変化率記憶ファイ
ル検索指標jの現在値が2以下になっているか否かを判
別するが(ステップS16)、この場合判別結果は真と
なるから、変化率記憶ファイルFxの第2番目以降のア
ドレスに記憶されている全てのデータを1アドレスずつ
後位にシフトした後(ステップS20)、変化率記憶フ
ァイル検索指標jの現在値に基いて、該ファイルFxの
第2番目のアドレスにサンプリング位置Q(x−1)
〔3〕を基準とするスクリュー移動速度変化量の絶対値
Δxとサンプリングデータ検索指標iの現在値、即ち、
サンプリング位置Q(x−1)〔3〕に対応するサンプ
リングアドレスの値3を対応させて記憶する(ステップ
S21)。つまり、変化率記憶ファイルFxの第2番目
のアドレスには、サンプリング位置Q(x−1)〔3〕
を基準とするスクリュー移動速度変化量の絶対値Δxと
サンプリング位置Q(x−1)〔3〕に対応する記憶領
域Cのサンプリングアドレスの値3(スクリュー移動速
度変化量の絶対値が大きい方)が記憶され、また、変化
率記憶ファイルFxの第3番目のアドレスには、サンプ
リング位置Q(x−1)〔2〕を基準とするスクリュー
移動速度変化量の絶対値とサンプリング位置Q(x−
1)〔2〕に対応する記憶領域Cのサンプリングアドレ
スの値2(スクリュー移動速度変化量の絶対値が小さい
方)が記憶されることとなる。
【0031】一方、ステップS15の判別結果が偽とな
った場合、即ち、サンプリング位置Q(x−1)〔2〕
を基準とするスクリュー移動速度変化量の絶対値Qy
〔2〕がサンプリング位置Q(x−1)〔3〕を基準と
するスクリュー移動速度変化量の絶対値Δxよりも大き
かった場合は、MPUは、次いで、変化率記憶ファイル
検索指標jの現在値が変化率記憶ファイルFxの最大記
憶数mより1を減じた値と一致しているか否かを判別す
るが(ステップS18)、現段階では変化率記憶ファイ
ル検索指標jの値が2であって判別結果が偽となるの
で、MPUは変化率記憶ファイル検索指標jの値を1イ
ンクリメントし(ステップS19)、変化率記憶ファイ
ルFxの第3番目以降のアドレスに記憶されている全て
のデータを1アドレスずつ後位にシフトした後(ステッ
プS20)、変化率記憶ファイル検索指標jの現在値に
基いて、該ファイルFxの第3番目のアドレスにサンプ
リング位置Q(x−1)〔3〕を基準とするスクリュー
移動速度変化量の絶対値Δxとサンプリングデータ検索
指標iの現在値3を対応させて記憶する(ステップS2
1)。つまり、変化率記憶ファイルFxの第2番目のア
ドレスには、サンプリング位置Q(x−1)〔2〕を基
準とするスクリュー移動速度変化量の絶対値とサンプリ
ング位置Q(x−1)〔2〕に対応する記憶領域Cのサ
ンプリングアドレスの値2(スクリュー移動速度変化量
の絶対値が大きい方)がそのまま保持され、また、変化
率記憶ファイルFxの第3番目のアドレスには、サンプ
リング位置Q(x−1)〔3〕を基準とするスクリュー
移動速度変化量の絶対値Δxとサンプリング位置Q(x
−1)〔3〕に対応する記憶領域Cのサンプリングアド
レスの値3(スクリュー移動速度変化量の絶対値が小さ
い方)が新たに記憶されることとなる。
【0032】以下、MPUは、ステップS23の判別処
理でサンプリングデータ検索指標iの値が記憶領域Cに
おけるサンプリングデータの個数nに達したことが確認
されるまでの間、ステップS22の判別処理でサンプリ
ングデータ検索指標iの値を順次インクリメントしてス
テップS5〜ステップS7およびステップS14〜ステ
ップS21の処理を繰り返し実行し、サンプリング位置
Q(x−1)〔i〕を基準とするスクリュー移動速度変
化量の絶対値Δxを求める毎に(ステップS5〜ステッ
プS6)、変化率記憶ファイルFxに既に記憶されてい
るスクリュー移動速度変化量の絶対値を該ファイルFx
の後位側から順に読み出して、サンプリング位置Q(x
−1)〔i〕を基準とするスクリュー移動速度変化量の
絶対値Δxとの大小関係を比較し(ステップS14〜ス
テップS17)、スクリュー移動速度変化量の絶対値が
大きい順に、その移動速度変化量の絶対値とこれに対応
する記憶領域Cのサンプリングアドレスの値を対応さ
せ、順次、変化率記憶ファイルFxの先頭側から記憶し
てゆく(ステップS18〜ステップS21)。
【0033】つまり、ステップS14〜ステップS17
の処理ループを繰り返し実行している間にステップS1
6の判別結果が真となった場合には、変化率記憶ファイ
ルFxに既に記憶されているスクリュー移動速度変化量
の絶対値のどれと比べても今回の処理で求められたスク
リュー移動速度変化量の絶対値Δxの方が大きいことを
意味するので、MPUは、変化率記憶ファイルFxの第
2番目以降のアドレスに既に記憶されているスクリュー
移動速度変化量の絶対値とこれに対応する記憶領域Cの
サンプリングアドレスの値を全て1アドレスずつ後位に
シフトした後、今回の処理で求められたスクリュー移動
速度変化量の絶対値Δxとこれに対応する記憶領域Cの
サンプリングアドレスの値を変化率記憶ファイルFxの
第2番目のアドレスに記憶する(ステップS20〜ステ
ップS21)。
【0034】また、ステップS14〜ステップS17の
処理ループを繰り返し実行している間にステップS15
の判別結果が偽となった場合には、今回の処理で求めら
れたスクリュー移動速度変化量の絶対値Δxの値が変化
率記憶ファイルFxの第〔j+1〕番目のアドレスに記
憶されているスクリュー移動速度変化量の絶対値よりも
大きく、かつ、第〔j〕番目のアドレスに記憶されてい
るスクリュー移動速度変化量の絶対値よりは小さいこと
を意味する。しかし、今回の処理で求められたスクリュ
ー移動速度変化量の絶対値Δxの値が、変化率記憶ファ
イルFxの最後のアドレスに記憶されたスクリュー移動
速度変化量の絶対値Qy〔m−1〕よりも小さな値であ
れば、今回の処理で求められたスクリュー移動速度変化
量の絶対値Δxが上位(m−2)個に達していないこと
を意味するので、該スクリュー移動速度変化量の絶対値
Δxを変化率記憶ファイルFxに登録する必要はない。
一方、今回求めた絶対値Δxの値が変化率記憶ファイル
Fxの最後のアドレスに記憶されたスクリュー移動速度
変化量の絶対値Qy〔m−1〕よりも大きな値であった
とするなら、今回の処理で求められたスクリュー移動速
度変化量の絶対値Δxが上位(m−2)個の範囲に位置
することを意味するので、該スクリュー移動速度変化量
の絶対値Δxを変化率記憶ファイルFxにおける第〔j
+1〕番目のアドレスに割り込ませて登録する必要があ
る。
【0035】そこで、ステップS15の判別結果が偽と
なった場合、MPUは、該ステップS15の判別処理で
比較の対象となっていたスクリュー移動速度変化量の絶
対値Qy〔j〕が変化率記憶ファイルFxの最後のアド
レスに記憶されていたものであるか否かを判別するた
め、更に、変化率記憶ファイル検索指標jの現在値が
(m−1)と一致しているか否かを判別することとなる
(ステップS18)。この時、変化率記憶ファイル検索
指標jの現在値が(m−1)以外の値であれば、前述し
たように、今回の処理で求められたスクリュー移動速度
変化量の絶対値Δxを変化率記憶ファイルFxにおける
第〔j+1〕番目のアドレスに割り込ませて登録する必
要があるので、MPUは変化率記憶ファイル検索指標j
の値を1インクリメントして(ステップS19)、変化
率記憶ファイルFxの第〔j〕番目以降のアドレスに既
に記憶されているスクリュー移動速度変化量の絶対値と
これに対応する記憶領域Cのサンプリングアドレスの値
を全て1アドレスずつ後位にシフトした後、今回の処理
周期で求められたスクリュー移動速度変化量の絶対値Δ
xとこれに対応する記憶領域Cのサンプリングアドレス
の値を変化率記憶ファイルFxの第〔j〕番目のアドレ
ス、即ち、ステップS15で検出されたアドレス位置
〔j〕を基準として〔j+1〕の位置に記憶する(ステ
ップS20〜ステップS21)。
【0036】また、今回の処理で求められたスクリュー
移動速度変化量の絶対値Δxが変化率記憶ファイルFx
の第〔m−1〕番目のアドレスに記憶されたスクリュー
移動速度変化量の絶対値よりも小さいと判別された場
合、即ち、ステップS15の判別結果が偽でステップS
18の判別結果が真となった場合には、前述したよう
に、今回の処理で求められたスクリュー移動速度変化量
の絶対値Δxが上位(m−2)個に達していないことを
意味するので、ファイルFxへの記憶の必要はなく、ス
テップS19〜ステップS21の処理は非実行とされ
る。
【0037】従って、サンプリング位置Q(x−1)
〔i〕(但し、iは2〜n−1の整数)の全てに対して
ステップS5〜ステップS7およびステップS14〜ス
テップS21の処理が完了してステップS23の判別結
果が偽となった段階では、変化率記憶ファイルFxの第
2番目のアドレスから第〔m−1〕番目のアドレスの間
に、スクリュー移動速度変化量の絶対値が大きなサンプ
リングアドレスの値が、変化量の大きさに従って上位か
ら順に〔m−2〕個だけ記憶されることとなる。また、
変化率記憶ファイルFxに記憶されていないサンプリン
グアドレスに対応する位置でのスクリュー移動速度変化
量の値は比較的小さなものであるから、変化率記憶ファ
イルFxに記憶されたサンプリングアドレスで分割され
る各区間でのスクリュー移動速度は略一定と見做すこと
ができる。
【0038】例えば、現段階で記憶領域Cに記憶されて
いる射出圧力およびスクリュー位置のサンプリングデー
タとサンプリングアドレスとの関係が図2に示されるよ
うな状態にあり、サンプリングアドレスDbのスクリュ
ー位置Qbにおけるスクリュー移動速度変化量の絶対値
ΔQb,サンプリングアドレスDdのスクリュー位置Q
dにおけるスクリュー移動速度変化量の絶対値ΔQd,
サンプリングアドレスDaのスクリュー位置Qaにおけ
るスクリュー移動速度変化量の絶対値ΔQa,サンプリ
ングアドレスDcのスクリュー位置Qcにおけるスクリ
ュー移動速度変化量の絶対値ΔQcがこの順に大きなも
のであったとすれば、変化率記憶ファイルFxの最大記
憶数mの値が6の場合、変化率記憶ファイルFxの記憶
内容は図8に示されるような状態になる。変化率記憶フ
ァイルFxは各サンプリング時のスクリュー位置におけ
るスクリュー移動速度変化量の絶対値の大小に基いて、
移動速度変化量の大きなサンプリングアドレスを上位か
ら順に〔m−2〕個だけ記憶するものであるから、サン
プリングアドレス自体の並びは時系列と無関係であり、
また、該ファイルFxに射出開始時や射出完了時のサン
プリングアドレスが記憶されているという保証もない。
【0039】そこで、ステップS23の処理ループを抜
けて全てのサンプリング位置に対して前述の処理を完了
したMPUは、変化率記憶ファイルFxの第1番目のア
ドレスに射出開始時のサンプリングアドレス1を記憶さ
せ、かつ、変化率記憶ファイルFxの第〔m〕番目のア
ドレスに射出完了時のサンプリングアドレスnを記憶さ
せた後(ステップS24)、サンプリングアドレスのオ
ーダーに基いてファイルFxをソーティングして、図9
に示されるように、サンプリングアドレスの小さい順に
サンプリングアドレスの並べ変えを行う(ステップS2
5)。
【0040】次いで、MPUは変化率記憶ファイル検索
指標jに1を再設定して(ステップS26)、変化率記
憶ファイルFxの第〔j〕番目のアドレスに記憶された
サンプリングアドレスTy〔j〕に対応するスクリュー
位置Q(x−1)[Ty〔j〕]と変化率記憶ファイル
Fxの第〔j+1〕番目のアドレスに記憶されたサンプ
リングアドレスTy〔j+1〕に対応するスクリュー位
置Q(x−1)[Ty〔j+1〕]を記憶領域Cから読
み込み(ステップS27)、この区間におけるスクリュ
ー2の移動量Q(x−1)[Ty〔j+1〕]−Q(x
−1)[Ty〔j〕]と所用時間[Ty〔j+1〕−T
y〔j〕]・Δt(但し、Δtはサンプリング周期)と
に基いて当該区間のスクリュー移動速度の平均値V
〔j〕を求め、該スクリュー移動速度V〔j〕を射出
〔j〕段の射出速度として設定候補記憶メモリに記憶す
ると共に、スクリュー位置Q(x−1)[Ty〔j+
1〕]の値を射出〔j〕段から射出〔j+1〕段への射
出速度切替位置S〔j〕として設定候補記憶メモリに記
憶する(ステップS28)。現段階では変化率記憶ファ
イル検索指標jの値が1であるから、図2および図9の
例でいえば、サンプリングアドレス1に対応する射出開
始位置Q1からサンプリングアドレスDaに対応するス
クリュー位置Qaまでの区間のスクリュー移動量Qa−
Q1とその所用時間Da・Δtとの関係により、射出1
段のスクリュー移動速度V〔1〕(例えば30mm/s)が
求められ、スクリュー位置Qaの値が射出1段から射出
2段への射出速度切替位置S〔1〕(例えば28mm/s)
として記憶されることとなる。なお、スクリュー移動速
度V〔j〕の算出に際しては、図2に破線で示すような
単純な平均化による処理の他、サンプリングアドレスT
y〔j〕からサンプリングアドレスTy〔j+1〕に至
る区間の全てのサンプリングデータを用いて最小二乗法
を適用したり、射出用サーボモータM1の時定数を考慮
して曲線補間を行ったりすることも可能である。
【0041】次いで、MPUは記憶領域Cのサンプリン
グアドレスTy〔j〕からTy〔j+1〕までの区間に
記憶されている射出圧力を全て検索し、最も値の大きな
射出圧力を射出〔j〕段の最大射出圧P〔j〕として一
時記憶すると共に、同区間のサンプリングで記憶された
最も値の大きなトルク指令値を検出し、射出〔j〕段の
トルクリミット値T〔j〕として設定候補記憶メモリに
記憶する(ステップS29)。図2および図9の例でい
えば、サンプリングアドレス1からサンプリングアドレ
スDaの区間で最も値の大きな射出圧力、例えば、80
0 Kg/cm2 が射出1段の最大射出圧P〔1〕として一時
記憶され、また、この時のサンプリングアドレスに対応
するトルク指令値が射出1段のトルクリミット値T
〔1〕として設定候補記憶メモリに記憶されることとな
る。
【0042】以上のようにして、射出〔j〕段のスクリ
ュー移動速度V〔j〕,射出〔j〕段から射出〔j+
1〕段への射出速度切替位置S〔j〕,射出〔j〕段の
最大射出圧P〔j〕および射出〔j〕段のトルクリミッ
ト値T〔j〕を求めたMPUは、表示制御部114を介
し、これらの値をCRT/MDI118の文字表示領域
における第〔j〕行に表示し(ステップS30)、以
下、ステップS32における変化率記憶ファイル検索指
標jの値が該ファイルFxの最大記憶数mに達するまで
の間、ステップS31の処理で指標jの値を逐次インク
リメントしてステップS27〜ステップS30の処理を
繰り返し実行し、射出〔j〕段(但し、jは1〜〔m−
1〕の整数)のスクリュー移動速度V〔j〕,射出速度
切替位置S〔j〕,最大射出圧P〔j〕およびトルクリ
ミット値T〔j〕を求め、設定候補記憶メモリに射出条
件として記憶すると共に、これらの値を図4に示すよう
にしてCRT/MDI118の表示画面に表示する。
【0043】そして、ステップS32の判別結果が偽と
なって前述の処理が終了すると、MPUは設定条件確定
フラグFをセットし(ステップS33)、一旦、この
「射出条件検出設定処理」を終了し、以下、再びCRT
/MDI118の設定変換キーが操作されるまでの間、
もしくは、設定キーや終了キーが操作されるまでの間、
CRT/MDI118の表示状態を維持したまま、所定
の処理周期毎にステップS1,ステップS8,ステップ
S9の判別処理を繰り返し実行することとなる。
【0044】このような処理を繰り返し実行する間にオ
ペレータが金型番号等を指定してCRT/MDI118
の設定キーを操作すると、MPUはステップS8の判別
処理でこの操作を検出し、設定条件確定フラグFがセッ
トされているか否か、即ち、記憶すべき新たな射出条件
が既に設定候補記憶メモリに保存されているか否かを判
別する(ステップS10)。設定条件確定フラグFが既
にセットされており、新たに記憶すべき射出条件が設定
候補記憶メモリに保存されていれば、MPUは指定され
た金型番号等に応じてメモリ110の射出条件記憶領域
を選択し、現段階で設定候補記憶メモリ保存されている
射出条件、即ち、射出各段の射出速度切替位置,射出各
段のスクリュー移動速度および射出各段の最大射出圧力
(トルクリミット値)を正規の射出条件として、金型番
号等に対応する射出条件記憶領域に恒常的に記憶し(ス
テップS11)、更に、設定条件確定フラグFをリセッ
トして(ステップS12)、「射出条件検出設定処理」
に関わる処理を一旦終了する。なお、設定条件確定フラ
グFがセットされていない場合には設定候補記憶メモリ
に新たな射出条件が保存されていないことを意味するの
で、ステップS11〜ステップS12の処理は非実行と
される。
【0045】そして、設定候補記憶メモリに保存された
射出条件を金型番号等と対応させて射出条件記憶領域に
恒常的に記憶させたオペレータがCRT/MDI118
の終了キーを操作すると、MPUはステップS9の判別
処理でこの操作を検出してCRT/MDI118の表示
をクリアし(ステップS13)、設定条件確定フラグF
をリセットして(ステップS12)、「射出条件検出設
定処理」に関わる全ての処理を終了する。
【0046】以下、オペレータは必要に応じ、様々な基
準波形を制御装置100に設定して圧力フィードバック
制御モードによる射出工程を実際に実施させ、この際の
サンプリングデータに基く前述の処理で、経過時間と射
出圧力の関係を示す多数の点要素、または、スクリュー
位置と射出圧力の関係を示す多数の点要素からなる与え
られた基準波形のデータを、実質的にこれと同等な内容
を有する他の縮小データ、即ち、射出各段の射出速度切
替位置,射出各段のスクリュー移動速度および射出各段
の最大射出圧力(トルクリミット値)からなる射出条件
に変換し、縮小データからなる射出条件の各々を金型番
号等に対応させてメモリ110の射出条件記憶領域に恒
常的に記憶させることとなるが、従来のように、基準波
形を構成する多大な数の点要素の全てを記憶させる必要
はなく、射出各段の射出速度切替位置,射出各段のスク
リュー移動速度および射出各段の最大射出圧力(トルク
リミット値)のみを記憶させれば良いから、特に、多数
の金型の射出条件を制御装置100に同時に保存させて
おくような場合、記憶に必要とされるメモリ容量が従来
のものに比べて大幅に節約される。
【0047】そして、再び同じ金型を用いて射出成形作
業を行わせる場合は、CRT/MDI118から金型番
号を指定して所望する金型の射出条件をメモリ110の
射出条件記憶領域から呼び出した後、従来と同様のスク
リュー移動速度優先の制御方式で射出工程を制御するこ
ととなるが、同一射出段内でのスクリュー移動速度が略
一定となるように射出速度切替位置が設定されているの
で、各射出段毎に設定されたスクリュー移動速度に従っ
て射出工程を制御することにより、基準波形を制御装置
100に設定して圧力フィードバック制御モードで射出
工程を制御した場合と同等の速度・圧力特性を再現する
ことができる。また、圧力フィードバック制御を行った
時のトルク指令値の実測値に基いて射出各段毎に射出用
サーボモータM1のトルクリミットを設定して速度制御
を行うようにしているので、ゲートの詰まり等によって
スクリュー移動が疎外されて位置偏差が増大した場合で
も不用意に射出用サーボモータM1の駆動トルクが増大
することはなく、金型の破損や許容できないバリの発生
等を未然に防止することができる。
【0048】以上、一実施例として、スクリュー移動速
度変化量の絶対値、即ち、スクリュー移動速度の変化率
の大きな順に所定数のスクリュー位置を抽出し、該スク
リュー位置を射出速度切替位置として射出開始位置から
保圧完了位置までの区間を複数に分割すると共に、分割
された各射出段毎の平均的なスクリュー移動速度を求め
て射出条件を設定するようにした例について説明した
が、射出速度切替位置の個数を予め規制する代わりに、
スクリュー移動速度が大きく変化するスクリュー位置の
個数に応じて射出速度切替位置の個数を決めるようにし
ても良い。例えば、スクリュー移動速度変化量の絶対値
Δxに対する比較値として変化量許容値εを任意に設定
できるようにし、図10〜図13に示されるような処理
において、ステップS7およびステップS14〜ステッ
プS21の処理に代え、スクリュー移動速度変化量の絶
対値Δxと変化量許容値εとの大小関係を比較して変化
量許容値εを越えるスクリュー移動速度変化量の絶対値
Δxを有する全てのサンプリングアドレスiを変化率記
憶ファイルFx(アドレス無制限)に記憶するように
し、以下、変化率記憶ファイルFxに記憶された全ての
サンプリングアドレスに対して前述の実施例と同様にし
てステップS27〜ステップS30の処理を実施するよ
うにする。
【0049】この場合、変化量許容値εの大きさに応じ
て変化率記憶ファイルFxに記憶されるサンプリングア
ドレスの数が変化するが、記憶されるサンプリングアド
レスの数、即ち、射出速度切替位置の個数が多過ぎると
射出条件を記憶するメモリ容量が増大し、また、射出速
度優先制御の時の射出速度の設定に支障を来たす場合も
ある(通常、設定可能な射出段数は10段前後であ
る)。そこで、このような場合には、変化量許容値εの
値を小さな値に再設定して再びステップS3以降の処理
を繰り返し実行させ、ステップS30の処理で最終的に
表示されるjの値が射出成形機に設定可能な射出段数の
範囲に収まるようにする。
【0050】
【発明の効果】本発明による電動式射出成形機の射出制
御方式は、射出圧力が基準波形と一致するようにスクリ
ュー移動をフィードバック制御した時に略一定のスクリ
ュー移動速度が持続するスクリュー移動区間によって射
出開始位置から保圧完了位置までの区間を複数に分割す
ると共に、分割された各移動区間毎に平均的なスクリュ
ー移動速度を求め、各スクリュー移動区間の開始位置お
よび各開始位置毎のスクリュー移動速度を射出条件とし
て制御装置に記憶した後、この射出条件に基いて以降の
射出成形作業を行わせるようにしたので、常に基準波形
を用いて射出工程を制御する従来の電動式射出成形機の
ように基準波形を構成する時間−圧力や位置−圧力等の
点要素の全てを制御装置に恒常的に記憶させる必要がな
く、射出条件の記憶に必要とされるメモリ容量が大幅に
節約される。しかも、略一定のスクリュー移動速度が持
続するスクリュー移動区間によって射出開始から保圧完
了位置までの区間を分割し、各区間毎のスクリュー移動
速度を求めて射出条件として記憶するようにしているの
で、各移動区間毎の速度制御を行うだけで、基準波形を
用いて射出工程を制御した場合と同等な射出特性を再現
することができる。
【0051】更に、圧力フィードバック制御を行った時
の実測値に基いて各スクリュー移動区間毎に射出用サー
ボモータのトルクリミットを設定して速度制御を行うよ
うにしているので、ゲートの詰まり等によってスクリュ
ー移動が疎外されて位置偏差が増大した場合でも不用意
に射出用サーボモータの駆動トルクが増大することはな
く、金型の破損や許容できないバリの発生等を未然に防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方式を適用した一実施例の電動式射出
成形機の要部を示すブロック図である。
【図2】同実施例における射出制御方式の作用原理を示
す概念図である。
【図3】同実施例の電動式射出成形機のモニタ画面を例
示する図である。
【図4】射出条件検出設定処理が完了した段階でのモニ
タ画面を例示する図である。
【図5】サンプリングデータを記憶するファイル手段を
示す概念図である。
【図6】ファイル手段に対するサンプリングデータの書
き込み周期を示す図である。
【図7】同実施例における変化率記憶ファイルを示す概
念図である。
【図8】ソーティング前の変化率記憶ファイルを示す概
念図である。
【図9】ソーティング後の変化率記憶ファイルを示す概
念図である。
【図10】同実施例の射出条件検出設定処理の概略を示
すフローチャートである。
【図11】射出条件検出設定処理の概略を示すフローチ
ャートの続きである。
【図12】射出条件検出設定処理の概略を示すフローチ
ャートの続きである。
【図13】射出条件検出設定処理の概略を示すフローチ
ャートの続きである。
【符号の説明】
2 スクリュー 3 圧力検出器 100 制御装置 102 A/D変換器 103 サーボアンプ 104 シーケンス制御部 105 計測用制御部(MPU) 106 ROM 107 主制御およびサーボ制御部 109 RAM 111 バス 114 表示制御部 117 CRT/MDIインターフェイス 118 CRT表示装置付手動データ入力装置付(CR
T/MDI) M1 射出用サーボモータ P1 パルスコーダ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出開始後の経過時間と射出圧力、また
    は、射出開始後のスクリュー位置と射出圧力の基準波形
    を制御装置に設定し、射出工程での射出圧力が前記基準
    波形と一致するようにスクリュー移動をフィードバック
    制御できるようにした電動式射出成形機において、前記
    基準波形を制御装置に設定して射出工程での射出圧力が
    基準波形と一致するようにスクリュー移動を制御した時
    のスクリュー移動速度の変化を検出し、略一定のスクリ
    ュー移動速度が持続するスクリュー移動区間によって射
    出開始位置から保圧完了位置までの区間を複数に分割す
    ると共に、分割された各移動区間毎にスクリュー移動速
    度を求め、各スクリュー移動区間の開始位置および各開
    始位置毎のスクリュー移動速度を射出条件として制御装
    置に記憶した後、該射出条件に基いて以降の射出成形作
    業を行わせるようにしたことを特徴とする電動式射出成
    形機の射出制御方式。
  2. 【請求項2】 前記基準波形を制御装置に設定して射出
    工程での射出圧力が基準波形と一致するようにスクリュ
    ー移動を制御した時のスクリュー位置を所定周期毎にサ
    ンプリングして制御装置に記憶した後、該制御装置に記
    憶されたスクリュー位置をサンプリングの順に従って逐
    次読み出してスクリュー移動速度の変化率を求め、変化
    率の大きな順に所定数のスクリュー位置を抽出し、所定
    数のスクリュー位置によって射出開始位置から保圧完了
    位置までの区間を複数に分割すると共に、分割された各
    移動区間のスクリュー位置とサンプリング周期数とに基
    いて各移動区間毎に平均的なスクリュー移動速度を求
    め、各スクリュー移動区間の開始位置および各開始位置
    毎のスクリュー移動速度を射出条件として制御装置に記
    憶するようにした請求項1記載の電動式射出成形機の射
    出制御方式。
  3. 【請求項3】 前記基準波形を制御装置に設定して射出
    工程での射出圧力が基準波形と一致するようにスクリュ
    ー移動を制御した時のスクリュー位置を所定周期毎にサ
    ンプリングして制御装置に記憶した後、該制御装置に記
    憶されたスクリュー位置をサンプリングの順に従って逐
    次読み出してスクリュー移動速度の変化率を求め、変化
    率が設定値を越える全てのスクリュー位置を抽出し、該
    抽出されたスクリュー位置によって射出開始位置から保
    圧完了位置までの区間を複数に分割すると共に、分割さ
    れた各移動区間のスクリュー位置とサンプリング周期数
    とに基いて各移動区間毎に平均的なスクリュー移動速度
    を求め、各スクリュー移動区間の開始位置および各開始
    位置毎のスクリュー移動速度を射出条件として制御装置
    に記憶するようにした請求項1記載の電動式射出成形機
    の射出制御方式。
  4. 【請求項4】 射出開始後の経過時間と射出圧力、また
    は、射出開始後のスクリュー位置と射出圧力の基準波形
    を制御装置に設定し、射出工程での射出圧力が前記基準
    波形と一致するようにスクリュー移動をフィードバック
    制御できるようにした電動式射出成形機において、前記
    基準波形を制御装置に設定して射出工程での射出圧力が
    基準波形と一致するようにスクリュー移動を制御した時
    のスクリュー移動速度の変化と射出圧力の変化を検出
    し、略一定のスクリュー移動速度が持続するスクリュー
    移動区間によって射出開始位置から保圧完了位置までの
    区間を複数に分割すると共に、分割された各移動区間毎
    にスクリュー移動速度と最大射出圧力を求め、各スクリ
    ュー移動区間の開始位置および各開始位置毎のスクリュ
    ー移動速度と各スクリュー移動区間毎の最大射出圧力を
    射出条件として制御装置に記憶した後、該射出条件に基
    いて以降の射出成形作業を行わせるようにしたことを特
    徴とする電動式射出成形機の射出制御方式。
  5. 【請求項5】 前記基準波形を制御装置に設定して射出
    工程での射出圧力が基準波形と一致するようにスクリュ
    ー移動を制御した時のスクリュー位置と射出圧力を所定
    周期毎にサンプリングして制御装置に記憶した後、該制
    御装置に記憶されたスクリュー位置をサンプリングの順
    に従って逐次読み出してスクリュー移動速度の変化率を
    求め、変化率の大きな順に所定数のスクリュー位置を抽
    出し、所定数のスクリュー位置によって射出開始位置か
    ら保圧完了位置までの区間を複数に分割すると共に、分
    割された各移動区間のスクリュー位置とサンプリング周
    期数とに基いて各移動区間毎に平均的なスクリュー移動
    速度を求め、各スクリュー移動区間の開始位置および各
    開始位置毎のスクリュー移動速度と各スクリュー移動区
    間毎の最大射出圧力を射出条件として制御装置に記憶す
    るようにした請求項4記載の電動式射出成形機の射出制
    御方式。
  6. 【請求項6】 前記基準波形を制御装置に設定して射出
    工程での射出圧力が基準波形と一致するようにスクリュ
    ー移動を制御した時のスクリュー位置と射出圧力を所定
    周期毎にサンプリングして制御装置に記憶した後、該制
    御装置に記憶されたスクリュー位置をサンプリングの順
    に従って逐次読み出してスクリュー移動速度の変化率を
    求め、変化率が設定値を越える全てのスクリュー位置を
    抽出し、該抽出されたスクリュー位置によって射出開始
    位置から保圧完了位置までの区間を複数に分割すると共
    に、分割された各移動区間のスクリュー位置とサンプリ
    ング周期数とに基いて各移動区間毎に平均的なスクリュ
    ー移動速度を求め、各スクリュー移動区間の開始位置お
    よび各開始位置毎のスクリュー移動速度と各スクリュー
    移動区間毎の最大射出圧力を射出条件として制御装置に
    記憶するようにした請求項4記載の電動式射出成形機の
    射出制御方式。
  7. 【請求項7】 制御装置に記憶されたスクリュー位置を
    サンプリングの順に従って逐次3組ずつ読み出し、読み
    出された第1のサンプリング位置から第2のサンプリン
    グ位置に至るスクリュー移動距離と読み出された第2の
    サンプリング位置から第3のサンプリング位置に至るス
    クリュー距離との差を第2のサンプリング位置における
    スクリュー移動速度の変化率として求めるようにした請
    求項2,請求項3,請求項5または請求項6記載の電動
    式射出成形機の射出制御方式。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010137460A1 (ja) * 2009-05-29 2010-12-02 株式会社ソディックプラステック 射出成形機の射出速度プログラムパターンの作成方法および射出成形機の制御装置
JP2015066736A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 ファナック株式会社 射出成形機の制御装置及び制御方法

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