JPH05245807A - 改質木材の製造方法 - Google Patents

改質木材の製造方法

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JPH05245807A
JPH05245807A JP4084895A JP8489592A JPH05245807A JP H05245807 A JPH05245807 A JP H05245807A JP 4084895 A JP4084895 A JP 4084895A JP 8489592 A JP8489592 A JP 8489592A JP H05245807 A JPH05245807 A JP H05245807A
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JP
Japan
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lumber
formaldehyde
wood
thermosetting resin
aqueous solution
Prior art date
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Pending
Application number
JP4084895A
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English (en)
Inventor
Shigeru Morishita
滋 森下
Takashi Ono
敬 小野
Takayo Ogawa
貴代 小川
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Daiken Trade and Industry Co Ltd
Original Assignee
Daiken Trade and Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 寸法安定性、耐久性等に優れ、残留ホルムア
ルデヒドの少ない熱硬化性樹脂を充填した改質木材を提
供する。 【構成】 単板や製材、集成材、合板などの木材に、フ
ェノール、メラミン、ユリアなどのホルムアルデヒド系
熱硬化性樹脂水溶液を含浸した後、加熱処理を施して木
材内で該ホルムアルデヒド系熱硬化性樹脂を硬化させ、
その後、尿素類、チオ尿素類、メラミン類、カルボン酸
アミド類、アクリル酸アミド類、セミカルバジド類など
のアミノ基を必須成分とし、希釈剤として水またはアル
コールにより5〜50重量%濃度に希釈した、実質的に
塗膜を形成しない水性溶液を、刷毛やスプレー、浸漬な
どにより、上記処理木材の表面から塗布して、処理木材
内の遊離ホルムアルデヒドとアミノ基を反応させて、残
留ホルムアルデヒドの少ない改質木材を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホルムアルデビド系熱
硬化性樹脂液を木材に含浸硬化し寸法安定性や耐久性、
耐汚染性を向上させる改質木材の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から、木材の細胞壁内にフェノール
ホルムアルデビド樹脂などの熱硬化性樹脂液を含浸し、
加熱処理を施すことにより耐久性や寸法安定性を改善す
ることが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ホルム
アルデビド系樹脂は加熱硬化後に未反応のホルムアルデ
ビドが残留して異臭を発生し、濃度が高い場合には健康
を害するなどの報告もあり、木材に充填しても同様の欠
点が生じる。
【0004】このため、木材工業においては例えば、特
開昭49−18952「接着剤」において開示されてい
るように、遊離ホルムアルデヒドの捕捉剤として尿素を
添加するものがある。
【0005】これは、尿素と遊離のホルムアルデヒドと
を反応させて、残留ホルムアルデヒド濃度を低下するも
のであるが、上記先行技術の「接着剤」のように材表面
に塗布するものとは異なり、本願発明のように、ホルム
アルデヒド系熱硬化性樹脂水溶液を、木材の細胞内壁に
まで注入させる必要がある場合には、注入前に処理液中
の尿素とホルムアルデヒドが反応して白濁や沈殿を生じ
ると木材への含浸性が極めて悪くなり、その結果、改質
効果が出ないという問題点がある。
【0006】加えて、樹脂化反応を促進させるため酸な
どの触媒を添加する場合、上記のように尿素を添加する
とホルムアルデヒドとの反応が更に進むので、上記欠点
が顕著に現れるという問題点もあった。
【0007】本発明はこのような問題点に鑑みて成され
たもので、改質木材からの遊離ホルムアルデヒドを低下
させるとともに、木材本来の外観を維持する改質木材の
製造方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の改質
木材の製造方法は、木材に、ホルムアルデヒド系熱硬化
性樹脂水溶液を含浸した後、加熱処理を施して木材内で
該ホルムアルデヒド系熱硬化性樹脂を硬化させ、その
後、塗膜を形成しないアミノ基を必須成分とする水性溶
液を塗布浸透させるものである。
【0009】
【作用】アミノ基を必須成分とする水性溶液を塗布浸透
することにより、ホルムアルデヒド系樹脂処理木材の表
層付近の残留ホルムアルデヒドと反応するため、改質処
理木材表層付近には未反応の遊離ホルムアルデビドが少
なくなり、使用中に異臭を発生したり、健康を害するこ
とがなく、塗膜を形成するものでないので木材本来の外
観を維持できる。
【0010】
【実施例】次に、本発明の実施例を詳しく述べると、木
材に注入するホルムアルデヒド系熱硬化性樹脂として
は、フェノール、メラミン、ユリア、フランの単体また
は混合体でホルムアルデヒドと反応して樹脂化する熱硬
化性樹脂である。
【0011】これらの添加量は、希釈する水に対してホ
ルムアルデヒド系熱硬化性樹脂の濃度を5〜50重量%
に調整する。
【0012】上記の水溶液を、単板や製材、集成材、合
板などの木材に、減圧、加圧、浸漬およびそれらの組み
合わせ操作など公知の方法で木材の微細な空隙まで浸透
するように含浸する。
【0013】なお、加熱処理条件を緩和する目的で、フ
ェノールスルホン酸やベンゼンスルホン酸、トルエンス
ルホン酸、シュウ酸、ホウ酸、リン酸など酸性触媒を
0.01〜5重量%添加しても良く、それによって水溶
液が白濁や沈殿を生じるものではない。
【0014】木材内に、該ホルムアルデヒド系熱硬化性
樹脂水溶液を注入後、ドライヤーの熱風やホットプレス
等の熱圧により加熱処理して樹脂を硬化させるものであ
るが、急激に加熱すると蒸気圧などで割れを生じること
があるので、初期は水の揮散程度の緩和な条件下で加熱
処理し、最終的に80〜150度Cで一定時間加熱処理
を行い樹脂化して、ホルムアルデヒド系熱硬化性樹脂処
理木材が得られる。
【0015】上記樹脂処理木材の表面に塗布するアミノ
基を必須成分とする水性溶液としては、尿素類、チオ尿
素類、メラミン類、カルボン酸アミド類、アクリル酸ア
ミド類、セミカルバジド類の単体又は混合物が上げら
れ、希釈剤として水またはアルコールにより5〜50重
量%濃度に希釈したもので、溶液単独では実質的に反応
せず、塗膜とならないものであり、これらを刷毛やスプ
レー、浸漬などにより、上記処理木材の表面から浸透す
るように塗布する。
【0016】その後、風乾やドライヤー等で乾燥させる
が、常温よりも80〜150度C程度の高温域での乾燥
のほうが、塗布剤のアミノ基とホルムアルデヒドとの反
応が進み好ましい。
【0017】なお、上記の化合物のうちで、特に、NH
基を持つ共にC=C2重結合を有する化合物であるカ
ルボン酸アミド類、アクリル酸アミド、メタクリル酸ア
ミド、スルフィン酸アミド系物質、スルフェン酸アミド
系物質、スルフォン酸アミド系物質、イタコン酸アミ
ド、マレイン酸アミドなどの主としてモノマー類で、オ
リゴマー類や上記物質の混合物などは、処理木材中の遊
離フェノールと反応するので、フェノールが酸化して樹
脂処理木材の濃色化することを防止して好ましい。
【0018】また、同様にNH基を有するとともにS
=C2重結合を有するチオ尿素類、具体的にはチオ尿
素、エチレンチオ尿素、ジエチルチオ尿素、ジブチルチ
オ尿素、グアニルチオ尿素なども、処理木材の遊離フェ
ノールと反応するので、樹脂処理木材の濃色化を防止し
て好ましい。
【0019】さらに、セミカルバジドまたはその誘導体
は、NH基を持つ共にC=O2重結合を有するので、
フェノールが酸化して着色された処理木材表面の着色物
質を還元し、木材表面を淡色にするので好ましい。
【0020】次に、本発明の具体的な実施例および比較
例を示す。
【0021】実施例 1 樹脂不揮発分10重量%のフェノール樹脂水溶液を作成
した。
【0022】上記水溶液を、厚さ3mm、幅10cm、
長さ10cmのベイツガ材に、50mmHgの減圧下で
30分、および5kg/cmの加圧下で30分処理し
て含浸したあと、熱風乾燥機内で60度Cで6日間加熱
処理して水を揮散した後、さらに100度Cで12時間
加熱処理して樹脂を硬化させて樹脂処理木材を得た後、
30%濃度のセミカルバジド塩酸塩水溶液を刷毛により
概ね20g/m程度塗布し、80度C熱風ドライヤー
で乾燥して、実施例1の改質木材を得た。
【0023】なお、上記フェノール樹脂水溶液を25度
Cの室内に放置したところ、7日目に白濁、沈殿を生
じ、ポットライフは概ね1週間であった。
【0024】実施例 2 処理木材に塗布する溶液を10重量%のアクリルアミド
モノマーとする他は実施例1と同様の操作により実施例
2を得た。
【0025】比較例 1 上記実施例1において、同様のフェノール樹脂水溶液を
同条件で加熱硬化した樹脂処理木材をそのまま比較例1
として供した。
【0026】実施例1および実施例2の改質木材中の遊
離ホルムアルデヒド、遊離フェノールを定量したとこ
ろ、それぞれの定量値は1.4mg/l、1.7mg/
lであった一方、比較例1の定量値は3.5mg/lで
あり、本願発明が約1/2に減じていることが分かっ
た。
【0027】また、実施例1および比較例1について5
0時間、カーボンアーク光を照射したところ実施例1で
はわずかに濃色化した一方、比較例1では著しく濃色化
し、樹脂処理木材中の遊離フェノールによる変色を防止
する硬化があることも判った。
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明の改質木材によれ
ば、木材に、ホルムアルデヒド系熱硬化性樹脂水溶液を
含浸した後、加熱処理を施して木材内で該ホルムアルデ
ヒド系熱硬化性樹脂を硬化させ、その後、アミノ基を必
須成分とする塗膜を形成しない水性溶液を塗布浸透させ
るものであるから、加熱硬化後の処理木材に残留するホ
ルムアルデヒドとアミノ基を必須成分とする水性溶液と
が反応し、改質木材には未反応のホルムアルデビドの残
留が少なくなり、異臭を発生したり健康を害することが
ない。
【0029】また、ホルムアルデヒドを低下するために
木材注入前の水溶液の組成を変えるわけでないので、処
理液には白濁や沈殿が生じず、木材内の微細な空隙にま
で含浸がなされ安定した改質効果を発揮するものであ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】木材に、ホルムアルデヒド系熱硬化性樹脂
    水溶液を含浸した後、加熱処理を施して木材内で該ホル
    ムアルデヒド系熱硬化性樹脂を硬化させ、その後、アミ
    ノ基を必須成分とする塗膜を形成しない水性溶液を塗
    布、浸透させる事を特徴とする改質木材の製造方法。
JP4084895A 1992-03-06 1992-03-06 改質木材の製造方法 Pending JPH05245807A (ja)

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JP (1) JPH05245807A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09193103A (ja) * 1996-01-22 1997-07-29 Tottori Pref Gov 木質系材料のアルデヒド類放散抑制方法
EP1808278A1 (de) * 2006-01-17 2007-07-18 Basf Aktiengesellschaft Verfahren zur Reduktion der Formaldehydemission bei Holzwerkstoffen
AU2007206994B2 (en) * 2006-01-17 2011-02-10 Basf Se Method for the reduction of formaldehyde emissions in wood materials

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09193103A (ja) * 1996-01-22 1997-07-29 Tottori Pref Gov 木質系材料のアルデヒド類放散抑制方法
EP1808278A1 (de) * 2006-01-17 2007-07-18 Basf Aktiengesellschaft Verfahren zur Reduktion der Formaldehydemission bei Holzwerkstoffen
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