JPH0524517A - 車両の自動制動装置 - Google Patents
車両の自動制動装置Info
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- JPH0524517A JPH0524517A JP3187331A JP18733191A JPH0524517A JP H0524517 A JPH0524517 A JP H0524517A JP 3187331 A JP3187331 A JP 3187331A JP 18733191 A JP18733191 A JP 18733191A JP H0524517 A JPH0524517 A JP H0524517A
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- Japan
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- automatic braking
- obstacle
- distance
- collision
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 対向車線上の障害物によって自動制動がかか
るのを防止して、信頼性の向上を図る。 【構成】 自車と障害物との距離及び相対速度を検出
し、その検出結果から障害物との衝突の危険性を判断し
て自動制動をかけることを前提とする。そして、障害物
が対向車線上のものであることを判断手段51で判断
し、対向車線上のものと判断されたとき、自動制動規制
手段52で自動制動を規制する。また、上記自動制動規
制手段52は、障害物が対向車線上のものであっても該
障害物と自車との距離が、操舵により障害物との接触を
回避し得る最小操舵回避可能距離よりも短くなったとき
は自動制動の規制を行わないようにする。
るのを防止して、信頼性の向上を図る。 【構成】 自車と障害物との距離及び相対速度を検出
し、その検出結果から障害物との衝突の危険性を判断し
て自動制動をかけることを前提とする。そして、障害物
が対向車線上のものであることを判断手段51で判断
し、対向車線上のものと判断されたとき、自動制動規制
手段52で自動制動を規制する。また、上記自動制動規
制手段52は、障害物が対向車線上のものであっても該
障害物と自車との距離が、操舵により障害物との接触を
回避し得る最小操舵回避可能距離よりも短くなったとき
は自動制動の規制を行わないようにする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自車と障害物との距離
及び相対速度を検出し、その検出結果から接触の可能性
を判断して自動的に各車輪のブレーキをかける車両の自
動制動装置に関するものである。
及び相対速度を検出し、その検出結果から接触の可能性
を判断して自動的に各車輪のブレーキをかける車両の自
動制動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種車両の自動制動装置と
して、例えば特公昭39−2565号公報及び特公昭3
9−5668号公報等に開示されるように、光学的方法
または超音波周波数等を用いて自車と前方の障害物との
距離及び相対速度を連続的に検出するとともに、その検
出された自車と前方障害物との距離及び相対速度から衝
突の危険性があるか否かを判断し、衝突の危険性がある
と判断された場合アクチュエータを作動させて各車輪の
ブレーキを自動的にかけ衝突を防止するようにしたもの
は知られている。
して、例えば特公昭39−2565号公報及び特公昭3
9−5668号公報等に開示されるように、光学的方法
または超音波周波数等を用いて自車と前方の障害物との
距離及び相対速度を連続的に検出するとともに、その検
出された自車と前方障害物との距離及び相対速度から衝
突の危険性があるか否かを判断し、衝突の危険性がある
と判断された場合アクチュエータを作動させて各車輪の
ブレーキを自動的にかけ衝突を防止するようにしたもの
は知られている。
【0003】そして、このような自動制動装置において
は、車両の走行中常に自動制動がかかる状態にして置く
ものではなく、安全性の面からハンドル入力があったと
き、または自車の車速が所定値以下にさがったときなど
に自動制動がかからないようにすることが一般的である
(実開平1−62961号公報及び特開平2−1937
41号公報等参照)。
は、車両の走行中常に自動制動がかかる状態にして置く
ものではなく、安全性の面からハンドル入力があったと
き、または自車の車速が所定値以下にさがったときなど
に自動制動がかからないようにすることが一般的である
(実開平1−62961号公報及び特開平2−1937
41号公報等参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
自動制動装置では、単に超音波等で自車と前方障害物と
の距離及び相対速度を検出しているに過ぎないため、自
車が直線道路から旋回道路に進入して行くときなどに、
対向車線上の車両を自車が走行する車線上の車両と誤っ
て判断することがある。この直線道路から旋回道路に進
入して行く時点では、未だハンドル入力はなく、また車
速も余り減速されないことがあるので、自動制動は規制
されず誤ってかかることになる。
自動制動装置では、単に超音波等で自車と前方障害物と
の距離及び相対速度を検出しているに過ぎないため、自
車が直線道路から旋回道路に進入して行くときなどに、
対向車線上の車両を自車が走行する車線上の車両と誤っ
て判断することがある。この直線道路から旋回道路に進
入して行く時点では、未だハンドル入力はなく、また車
速も余り減速されないことがあるので、自動制動は規制
されず誤ってかかることになる。
【0005】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、対向車線上の障害物に
よって自動制動がかかるのを防止して、信頼性の向上を
図り得る車両の自動制動装置を提供せんとするものであ
る。
あり、その目的とするところは、対向車線上の障害物に
よって自動制動がかかるのを防止して、信頼性の向上を
図り得る車両の自動制動装置を提供せんとするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、自車と障害物との距離及び
相対速度を検出し、その検出結果から障害物との接触の
可能性を判断して自動制動をかける車両の自動制動装置
において、障害物が対向車線上のものであることを判断
する判断手段と、該判断手段で障害物が対向車線上のも
のと判断されたとき自動制動を規制する自動制動規制手
段とを備える構成とするものである。尚、自動制動を規
制するとは、自動制動が全くかからないようにするだけ
でなく、自動制動開始のしきい値を短くして自動制動が
かかり難くすることも含む意である。また、接触の可能
性とは、自車前方の障害物との衝突の可能性(危険性)
のみならず、自車後方の障害物との接触の可能性をも含
む意である。
め、請求項1記載の発明は、自車と障害物との距離及び
相対速度を検出し、その検出結果から障害物との接触の
可能性を判断して自動制動をかける車両の自動制動装置
において、障害物が対向車線上のものであることを判断
する判断手段と、該判断手段で障害物が対向車線上のも
のと判断されたとき自動制動を規制する自動制動規制手
段とを備える構成とするものである。尚、自動制動を規
制するとは、自動制動が全くかからないようにするだけ
でなく、自動制動開始のしきい値を短くして自動制動が
かかり難くすることも含む意である。また、接触の可能
性とは、自車前方の障害物との衝突の可能性(危険性)
のみならず、自車後方の障害物との接触の可能性をも含
む意である。
【0007】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明に従属し、障害物が対向車線上のものであって
も該障害物と自車との距離が、操舵により障害物との接
触を回避し得る最小操舵回避可能距離よりも短くなった
ときは上記自動制動規制手段が自動制動の規制を行わな
いように構成するものである。
載の発明に従属し、障害物が対向車線上のものであって
も該障害物と自車との距離が、操舵により障害物との接
触を回避し得る最小操舵回避可能距離よりも短くなった
ときは上記自動制動規制手段が自動制動の規制を行わな
いように構成するものである。
【0008】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
障害物が対向車線上のものであるとき、そのことを判断
手段が判断し、その判断に基づいて自動制動規制手段が
自動制動を規制するようになり、自動制動が誤ってかか
るのを防止できる。
障害物が対向車線上のものであるとき、そのことを判断
手段が判断し、その判断に基づいて自動制動規制手段が
自動制動を規制するようになり、自動制動が誤ってかか
るのを防止できる。
【0009】また、請求項2記載の発明では、障害物が
対向車線上のものであっても該障害物と自車との距離
が、操舵により障害物との接触を回避し得る最小操舵回
避可能距離よりも短くなったときには、上記自動制動規
制手段による自動制動の規制は行われず、自動制動がか
かり、接触の回避が図られる。
対向車線上のものであっても該障害物と自車との距離
が、操舵により障害物との接触を回避し得る最小操舵回
避可能距離よりも短くなったときには、上記自動制動規
制手段による自動制動の規制は行われず、自動制動がか
かり、接触の回避が図られる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0011】図1〜図3は本発明の第1実施例に係わる
車両の自動制動装置を示し、図1及び図2は自動制動装
置の油圧回路構成を示し、図3は自動制動装置のブロッ
ク構成を示す。
車両の自動制動装置を示し、図1及び図2は自動制動装
置の油圧回路構成を示し、図3は自動制動装置のブロッ
ク構成を示す。
【0012】図1及び図2において、1は運転者による
ブレーキペダル2の踏込力を増大させるマスタバック、
3は該マスタバック1により増大された踏込力に応じた
制動圧を発生するマスタシリンダであって、該マスタシ
リンダ3で発生した制動圧は、最初自動制動バルブユニ
ット4に送給され後、ABS(アンチスキッドブレーキ
装置)バルブユニット5を通して各車輪のブレーキ装置
6に供給されるようになっている。
ブレーキペダル2の踏込力を増大させるマスタバック、
3は該マスタバック1により増大された踏込力に応じた
制動圧を発生するマスタシリンダであって、該マスタシ
リンダ3で発生した制動圧は、最初自動制動バルブユニ
ット4に送給され後、ABS(アンチスキッドブレーキ
装置)バルブユニット5を通して各車輪のブレーキ装置
6に供給されるようになっている。
【0013】上記自動制動バルブユニット4は、上記マ
スタシリンダ3とブレーキ装置6側との連通を遮断する
シャッターバルブ11と増圧バルブ12と減圧バルブ1
3とを有しており、これら三つのバルブ11〜13はい
ずれも電磁式の2ポート2位置切換バルブからなる。上
記増圧バルブ12とマスタシリンダ3との間には、モー
タ駆動式の油ポンプ14と、該油ポンプ14から吐出さ
れる圧油を貯溜して一定圧に保持するためのアキュムレ
ータ15とが介設されている。そして、上記シャッター
バルブ11が開位置にあるときには、ブレーキペダル2
の踏込力に応じて各車輪のブレーキ装置6で制動がかか
る。一方、シャッターバルブ11が閉位置にあるとき、
増圧バルブ12を開位置に、減圧バルブ13を閉位置に
それぞれ切換えると、上記アキュムレータ15からの圧
油が各車輪のブレーキ装置6に供給されて制動がかか
り、増圧バルブ12を閉位置に、減圧バルブ13を開位
置にそれぞれ切換えると、上記ブレーキ装置6から圧油
が戻されて制動が弱められるようになっている。上記三
つのバルブ11〜13の切換えは、それらに対し各々電
圧を印加する電圧源等からなるアクチュエータ16によ
って行われ、また、該アクチュエータ16はコントロー
ルボックス17からの信号を受けて制御される。
スタシリンダ3とブレーキ装置6側との連通を遮断する
シャッターバルブ11と増圧バルブ12と減圧バルブ1
3とを有しており、これら三つのバルブ11〜13はい
ずれも電磁式の2ポート2位置切換バルブからなる。上
記増圧バルブ12とマスタシリンダ3との間には、モー
タ駆動式の油ポンプ14と、該油ポンプ14から吐出さ
れる圧油を貯溜して一定圧に保持するためのアキュムレ
ータ15とが介設されている。そして、上記シャッター
バルブ11が開位置にあるときには、ブレーキペダル2
の踏込力に応じて各車輪のブレーキ装置6で制動がかか
る。一方、シャッターバルブ11が閉位置にあるとき、
増圧バルブ12を開位置に、減圧バルブ13を閉位置に
それぞれ切換えると、上記アキュムレータ15からの圧
油が各車輪のブレーキ装置6に供給されて制動がかか
り、増圧バルブ12を閉位置に、減圧バルブ13を開位
置にそれぞれ切換えると、上記ブレーキ装置6から圧油
が戻されて制動が弱められるようになっている。上記三
つのバルブ11〜13の切換えは、それらに対し各々電
圧を印加する電圧源等からなるアクチュエータ16によ
って行われ、また、該アクチュエータ16はコントロー
ルボックス17からの信号を受けて制御される。
【0014】また、上記ABSバルブユニット5は、各
車輪毎に設けられた3ポート2位置切換バルブ21を有
しており、制動時には該バルブ21の切換えにより各ブ
レーキ装置6に印加される制動圧を制御して各車輪がロ
ックしないようになっている。ABSの構成は詳述しな
いが、上記切換バルブ21の他にモータ駆動式の油ポン
プ22及びアキュムレータ23,24等を備えている。
各車輪のブレーキ装置6は、車輪と一体的に回転するデ
ィスク26と、マスタシリンダ3側から制動圧を受けて
上記ディスク26を挟持するキャリパ27とからなる。
車輪毎に設けられた3ポート2位置切換バルブ21を有
しており、制動時には該バルブ21の切換えにより各ブ
レーキ装置6に印加される制動圧を制御して各車輪がロ
ックしないようになっている。ABSの構成は詳述しな
いが、上記切換バルブ21の他にモータ駆動式の油ポン
プ22及びアキュムレータ23,24等を備えている。
各車輪のブレーキ装置6は、車輪と一体的に回転するデ
ィスク26と、マスタシリンダ3側から制動圧を受けて
上記ディスク26を挟持するキャリパ27とからなる。
【0015】一方、図3において、31は車体前部に設
けられる超音波レーダユニットであって、該超音波レー
ダユニット31は、図に詳示していないが、周知の如く
レーザレーダ波を発信部から自車の前方の車両等の障害
物に向けて送信するとともに、上記前方障害物に当たっ
て反射してくる反射波を受信部で受信する構成になって
おり、このレーダユニット31からの信号を受ける演算
ユニット32は、レーダ受信波の送信時点からの遅れ時
間(ドップラーシフト)によって前方障害物との距離及
び相対速度を演算するようになっている。33及び34
は車体前部の左右に各々設けられる一対のレーダヘッド
ユニットであって、該各レーダヘッドユニット33,3
4は、パルスレーザ光を発信部から自車の前方の障害物
に向けて送信するとともに、上記前方障害物に当たって
反射してくる反射光を受信部で受信する構成になってお
り、上記演算ユニット32は、これらのレーダヘッドユ
ニット33,34からの信号を信号処理ユニット35を
通して受け、レーザ受信光の送信時点からの遅れ時間に
よって前方障害物との距離及び相対速度を演算するよう
になっている。そして、演算ユニット32は、上記レー
ダヘッドユニット33,34の系統による距離及び相対
速度の演算結果を優先し、超音波レーダユニット31の
系統による距離及び相対速度の演算結果を補助的に用い
るようになっており、また、これらにより、自車と前方
の障害物との距離及び相対速度を検出する距離・相対速
度検出手段36が構成されている。
けられる超音波レーダユニットであって、該超音波レー
ダユニット31は、図に詳示していないが、周知の如く
レーザレーダ波を発信部から自車の前方の車両等の障害
物に向けて送信するとともに、上記前方障害物に当たっ
て反射してくる反射波を受信部で受信する構成になって
おり、このレーダユニット31からの信号を受ける演算
ユニット32は、レーダ受信波の送信時点からの遅れ時
間(ドップラーシフト)によって前方障害物との距離及
び相対速度を演算するようになっている。33及び34
は車体前部の左右に各々設けられる一対のレーダヘッド
ユニットであって、該各レーダヘッドユニット33,3
4は、パルスレーザ光を発信部から自車の前方の障害物
に向けて送信するとともに、上記前方障害物に当たって
反射してくる反射光を受信部で受信する構成になってお
り、上記演算ユニット32は、これらのレーダヘッドユ
ニット33,34からの信号を信号処理ユニット35を
通して受け、レーザ受信光の送信時点からの遅れ時間に
よって前方障害物との距離及び相対速度を演算するよう
になっている。そして、演算ユニット32は、上記レー
ダヘッドユニット33,34の系統による距離及び相対
速度の演算結果を優先し、超音波レーダユニット31の
系統による距離及び相対速度の演算結果を補助的に用い
るようになっており、また、これらにより、自車と前方
の障害物との距離及び相対速度を検出する距離・相対速
度検出手段36が構成されている。
【0016】上記両レーダヘッドユニット33,34に
よるパルスレーザ光の送受信方向は、モータ37により
左右水平方向に変更可能に設けられており、上記モータ
37の作動は演算ユニット32により制御される。38
は上記モータ37の回転角からパルスレーザ光の送受信
方向を検出する角度センサであって、該角度センサ38
の検出信号は上記演算ユニット32に入力され、該演算
ユニット32におけるレーダヘッドユニット33,34
の系統による距離及び相対速度の演算にパルスレーザ光
の送受信方向が加味されるようになっている。
よるパルスレーザ光の送受信方向は、モータ37により
左右水平方向に変更可能に設けられており、上記モータ
37の作動は演算ユニット32により制御される。38
は上記モータ37の回転角からパルスレーザ光の送受信
方向を検出する角度センサであって、該角度センサ38
の検出信号は上記演算ユニット32に入力され、該演算
ユニット32におけるレーダヘッドユニット33,34
の系統による距離及び相対速度の演算にパルスレーザ光
の送受信方向が加味されるようになっている。
【0017】また、41は舵角を検出する舵角センサ、
42は車速を検出する車速センサ、43は車両の前後加
速度(前後G)を検出する前後Gセンサ、44は路面の
摩擦係数(μ)を検出する路面μセンサであり、これら
各種センサ41〜44の検出信号は、上記アクチュエー
タ16を制御する制御ユニット45に入力される。該制
御ユニット45には、上記演算ユニット32で求められ
た自車と前方障害物との距離及び相対速度の信号も入力
されており、この両ユニット45,32は、上記コント
ロールボックス17(図2参照)内に収納されている。
46は車室内のインストルメントパネルに設けられる警
報表示ユニットであって、該警報表示ユニット46に
は、上記制御ユニット45から各々信号を受ける警報ブ
ザー47及び距離表示部48が設けられている。
42は車速を検出する車速センサ、43は車両の前後加
速度(前後G)を検出する前後Gセンサ、44は路面の
摩擦係数(μ)を検出する路面μセンサであり、これら
各種センサ41〜44の検出信号は、上記アクチュエー
タ16を制御する制御ユニット45に入力される。該制
御ユニット45には、上記演算ユニット32で求められ
た自車と前方障害物との距離及び相対速度の信号も入力
されており、この両ユニット45,32は、上記コント
ロールボックス17(図2参照)内に収納されている。
46は車室内のインストルメントパネルに設けられる警
報表示ユニットであって、該警報表示ユニット46に
は、上記制御ユニット45から各々信号を受ける警報ブ
ザー47及び距離表示部48が設けられている。
【0018】図4は上記制御ユニット45による衝突防
止のための自動制動の制御フローを示す。この制御フロ
ーにおいては、先ず、スタートした後、ステップS1 で
各種信号を読込み、ステップS2 で各種のしきい値L0
,L2 ,L3 を算出する。しきい値L0 は、自車と前
方障害物との衝突の危険性があり衝突防止のために自動
制動を開始する、自車と前方障害物との距離であり、こ
の自動制動開始のしきい値L0 の算出は、図5に示すよ
うなしきい値マップを用いて行われる。しきい値L2 は
自動制動の開始に先立って警報を発する、自車と前方障
害物との距離であり、この警報発生のしきい値L2 は、
上記自動制動開始のしきい値L0 よりも所定量大きく設
定される。また、しきい値L3 は、自動制動開始後衝突
の危険性がなくなり自動制動を解除する、自車と前方障
害物との距離であり、この自動制動解除のしきい値L3
は、上記自動制動開始のしきい値L0 よりも所定量大き
く設定される。
止のための自動制動の制御フローを示す。この制御フロ
ーにおいては、先ず、スタートした後、ステップS1 で
各種信号を読込み、ステップS2 で各種のしきい値L0
,L2 ,L3 を算出する。しきい値L0 は、自車と前
方障害物との衝突の危険性があり衝突防止のために自動
制動を開始する、自車と前方障害物との距離であり、こ
の自動制動開始のしきい値L0 の算出は、図5に示すよ
うなしきい値マップを用いて行われる。しきい値L2 は
自動制動の開始に先立って警報を発する、自車と前方障
害物との距離であり、この警報発生のしきい値L2 は、
上記自動制動開始のしきい値L0 よりも所定量大きく設
定される。また、しきい値L3 は、自動制動開始後衝突
の危険性がなくなり自動制動を解除する、自車と前方障
害物との距離であり、この自動制動解除のしきい値L3
は、上記自動制動開始のしきい値L0 よりも所定量大き
く設定される。
【0019】ここで、図5に示すしきい値マップについ
て説明するに、このマップにおいて、しきい値線Aは、
前方車両がその前方障害物と衝突して停車したときこの
車両との衝突を防止するために必要な車間距離を示する
ものであり、相対速度V1 の大きさに拘らず常に、前方
障害物が停止物であるとき(つまり相対速度V1 が自車
速v0 と同一のとき)と同じ値(数値式v02 /2μ
g)をとる。しきい値線Bは前方車両がフル制動をかけ
たときこの車両との衝突を防止するために必要な車間距
離(数値式V1 ・(2v0 −V1 )/2μg)を示し、
しきい値線Cは前方車両が減速度μ/2gの緩制動をか
けたときこの車両との衝突を防止するために必要な車間
距離を示し、しきい値線Dは前方車両が一定車速を保っ
たときこの車両との衝突を防止するために必要な車間距
離(数値式V1 2 /2μg)を示す。さらに、しきい値
線Eは、自車が自動制動をかけても前方車両との衝突を
防止できないが、衝突時の衝撃力を緩和できる車間距離
を示す。本実施例の場合、しきい値線Bが選択されてい
て、このしきい値線Bで現時点の相対速度V1 に対応す
るしきい値L0 が求められる。
て説明するに、このマップにおいて、しきい値線Aは、
前方車両がその前方障害物と衝突して停車したときこの
車両との衝突を防止するために必要な車間距離を示する
ものであり、相対速度V1 の大きさに拘らず常に、前方
障害物が停止物であるとき(つまり相対速度V1 が自車
速v0 と同一のとき)と同じ値(数値式v02 /2μ
g)をとる。しきい値線Bは前方車両がフル制動をかけ
たときこの車両との衝突を防止するために必要な車間距
離(数値式V1 ・(2v0 −V1 )/2μg)を示し、
しきい値線Cは前方車両が減速度μ/2gの緩制動をか
けたときこの車両との衝突を防止するために必要な車間
距離を示し、しきい値線Dは前方車両が一定車速を保っ
たときこの車両との衝突を防止するために必要な車間距
離(数値式V1 2 /2μg)を示す。さらに、しきい値
線Eは、自車が自動制動をかけても前方車両との衝突を
防止できないが、衝突時の衝撃力を緩和できる車間距離
を示す。本実施例の場合、しきい値線Bが選択されてい
て、このしきい値線Bで現時点の相対速度V1 に対応す
るしきい値L0 が求められる。
【0020】上記各種しきい値L0 ,L2 ,L3 の算出
後、ステップS3 で自車と前方障害物との相対速度V1
が零以上、つまり両者が近付きつつあるか否かを判定す
る。この判定がYESのときには、更にステップS4 で
上記相対速度V1 が自車の車速v0 よりも小さいか否か
を判定する。ここで、前方障害物が対向車線上のもので
あるとき自車と前方障害物との相対速度V1 は自車の車
速v0 よりも大きくなり、前方障害物が自車と同じ車線
上のものであるとき自車と前方障害物との相対速度V1
は自車の車速v0 よりも小さくなる。従って、ステップ
S4 での判定は、実質的には前方障害物が対向車線上の
ものであるか否かを判断しているのであり、このステッ
プS4 により前方障害物が対向車線上のものであること
を判断する判断手段51が構成されており、該判断手段
51は制御ユニット45内に収納されている。
後、ステップS3 で自車と前方障害物との相対速度V1
が零以上、つまり両者が近付きつつあるか否かを判定す
る。この判定がYESのときには、更にステップS4 で
上記相対速度V1 が自車の車速v0 よりも小さいか否か
を判定する。ここで、前方障害物が対向車線上のもので
あるとき自車と前方障害物との相対速度V1 は自車の車
速v0 よりも大きくなり、前方障害物が自車と同じ車線
上のものであるとき自車と前方障害物との相対速度V1
は自車の車速v0 よりも小さくなる。従って、ステップ
S4 での判定は、実質的には前方障害物が対向車線上の
ものであるか否かを判断しているのであり、このステッ
プS4 により前方障害物が対向車線上のものであること
を判断する判断手段51が構成されており、該判断手段
51は制御ユニット45内に収納されている。
【0021】そして、上記ステップS4 での判定がYE
Sのとき、つまり相対速度V1 が自車速v0 よりも小さ
く前方障害物が自車と同じ車線上のものであるときに
は、ステップS5 で自車と前方障害物との距離(以下、
車間距離という)L1 が上記警報発生のしきい値L2 よ
りも小さいか否かを判定し、この判定がYESのとき
は、ステップS6 で警報ブザー47を鳴らす。続いて、
ステップS7 で車間距離L1 が自動制動開始のしきい値
L0 よりも小さいか否かを判定し、この判定がYESの
ときは、ステップS8 でフル制動でもって自動制動をか
けるようアクチュエータ16を作動させ、しかる後リタ
ーンする。上記ステップS5 またはS7 の判定がNOの
ときは直ちにリターンする。
Sのとき、つまり相対速度V1 が自車速v0 よりも小さ
く前方障害物が自車と同じ車線上のものであるときに
は、ステップS5 で自車と前方障害物との距離(以下、
車間距離という)L1 が上記警報発生のしきい値L2 よ
りも小さいか否かを判定し、この判定がYESのとき
は、ステップS6 で警報ブザー47を鳴らす。続いて、
ステップS7 で車間距離L1 が自動制動開始のしきい値
L0 よりも小さいか否かを判定し、この判定がYESの
ときは、ステップS8 でフル制動でもって自動制動をか
けるようアクチュエータ16を作動させ、しかる後リタ
ーンする。上記ステップS5 またはS7 の判定がNOの
ときは直ちにリターンする。
【0022】一方、上記ステップS3 での判定がNOの
とき、つまり自車と前方障害物(前方車両)とが遠ざか
りつつあるときには、ステップS9 で車間距離L1 が自
動制動解除のしきい値L3 よりも小さいか否かを判定す
る。この判定がYESのときはステップS10で自動制動
をかけた状態のままリターンする一方、判定がNOのと
きはステップS11で自動制動を解除した後リターンす
る。
とき、つまり自車と前方障害物(前方車両)とが遠ざか
りつつあるときには、ステップS9 で車間距離L1 が自
動制動解除のしきい値L3 よりも小さいか否かを判定す
る。この判定がYESのときはステップS10で自動制動
をかけた状態のままリターンする一方、判定がNOのと
きはステップS11で自動制動を解除した後リターンす
る。
【0023】また、上記ステップS4 での判定がNOの
とき、つまり相対速度V1 が自車速v0 よりも大きく前
方障害物が対向車線上のものであるときには、ステップ
S12で操舵により前方車両との衝突を回避し得る最小操
舵回避可能距離L4 を算出した後、ステップS13で自車
と前方車両との距離がL1 が上記最小操舵回避可能距離
L4 よりも小さいか否かを判定する。この判定がYES
のときはステップS14で自動制動をかけた状態のままリ
ターンする一方、判定がNOのときはステップS15で自
動制動を解除した後リターンする。上記ステップS12〜
S15のフローにより、上記判断手段51で前方障害物が
対向車線上のものと判断されたとき自動制動を規制し、
かつ前方障害物が対向車線上のものであっても該前方障
害物と自車との距離が最小操舵回避可能距離よりも短く
なったときは自動制動の規制を行わない自動制御規制手
段52が構成されており、該自動制御規制手段52は判
断手段51と共に制御ユニット45内に収納されてい
る。
とき、つまり相対速度V1 が自車速v0 よりも大きく前
方障害物が対向車線上のものであるときには、ステップ
S12で操舵により前方車両との衝突を回避し得る最小操
舵回避可能距離L4 を算出した後、ステップS13で自車
と前方車両との距離がL1 が上記最小操舵回避可能距離
L4 よりも小さいか否かを判定する。この判定がYES
のときはステップS14で自動制動をかけた状態のままリ
ターンする一方、判定がNOのときはステップS15で自
動制動を解除した後リターンする。上記ステップS12〜
S15のフローにより、上記判断手段51で前方障害物が
対向車線上のものと判断されたとき自動制動を規制し、
かつ前方障害物が対向車線上のものであっても該前方障
害物と自車との距離が最小操舵回避可能距離よりも短く
なったときは自動制動の規制を行わない自動制御規制手
段52が構成されており、該自動制御規制手段52は判
断手段51と共に制御ユニット45内に収納されてい
る。
【0024】ここで、上記最小操舵回避可能距離L4 を
理論式から求める方法について説明する。自車速をv0
,対向車両の車速をv1 ,操舵により対向車両との衝
突を回避するのに要する最小操舵回避可能時間をT1と
すると、最小操舵回避可能距離L4 は、下記の式で求め
られる。
理論式から求める方法について説明する。自車速をv0
,対向車両の車速をv1 ,操舵により対向車両との衝
突を回避するのに要する最小操舵回避可能時間をT1と
すると、最小操舵回避可能距離L4 は、下記の式で求め
られる。
【0025】L4 =(v0 +v1 )・T1
最小操舵回避可能時間T1 の求め方は、車両の横加速度
(横G)を限界の値にとる方法と、操舵時の舵角または
舵角速度を人間が操舵できる限界の値にとる方法とがあ
る。
(横G)を限界の値にとる方法と、操舵時の舵角または
舵角速度を人間が操舵できる限界の値にとる方法とがあ
る。
【0026】横Gを限界値にとる方法によれば、最小操
舵回避可能時間T1 は、 T1 =(2πy0 /d2 y0 )1/2 =(2πy0 /μ・g)1/2 である。但し、y0 は横方向移動距離、d2 y0 は最大
の横G、μは路面摩擦係数、gは重力加速度である。
舵回避可能時間T1 は、 T1 =(2πy0 /d2 y0 )1/2 =(2πy0 /μ・g)1/2 である。但し、y0 は横方向移動距離、d2 y0 は最大
の横G、μは路面摩擦係数、gは重力加速度である。
【0027】また、舵角または舵角速度を限界の値にと
る方法によれば、限界舵角をθmax、限界舵角速度をd
θmax とすると、最小操舵回避可能時間T1 は、 T1 =(2πy0 /θmax ・Gs )1/2 又は T1 =(4π2 y0 /dθmax ・Gs )1/3 である。
る方法によれば、限界舵角をθmax、限界舵角速度をd
θmax とすると、最小操舵回避可能時間T1 は、 T1 =(2πy0 /θmax ・Gs )1/2 又は T1 =(4π2 y0 /dθmax ・Gs )1/3 である。
【0028】ここで、Gs は、
Gs =v0 2 /{(1+A・v0 2 )・L・N}
である。但し、Aはスタビリティファクタ、v0 は自車
速、Lはホイールベース、Nはステアリングギヤ比であ
る。
速、Lはホイールベース、Nはステアリングギヤ比であ
る。
【0029】次に、上記第1実施例の作動、特にコント
ロールボックス17内の制御ユニット45による衝突防
止のための自動制動の制御について説明するに、前方の
障害物が自車と同じ車線上のものときには、自車が前方
障害物に近付いてその間の距離L1 が衝突の危険性があ
るしきい値L0 よりも小さくなると、制御ユニット45
はアクチュエータ16を作動させ、該アクチュエータ1
6で発生する電圧を介して自動制動バルブユニット4内
のバルブの開閉を切換えることにより自動制動が行われ
る(ステップS8 )。つまり、シャッターバルブ11を
閉じるとともに、増圧バルブ12を開位置に、減圧バル
ブ13を閉位置にそれぞれ切換える。これにより、アキ
ュムレータ15からの圧油が各車輪のブレーキ装置6
(キャリパ27)にそれぞれ供給され、該ブレーキ装置
6の作動により各車輪にフル制動力が作用することにな
り、この結果、前方障害物との衝突を防止することがで
きる。
ロールボックス17内の制御ユニット45による衝突防
止のための自動制動の制御について説明するに、前方の
障害物が自車と同じ車線上のものときには、自車が前方
障害物に近付いてその間の距離L1 が衝突の危険性があ
るしきい値L0 よりも小さくなると、制御ユニット45
はアクチュエータ16を作動させ、該アクチュエータ1
6で発生する電圧を介して自動制動バルブユニット4内
のバルブの開閉を切換えることにより自動制動が行われ
る(ステップS8 )。つまり、シャッターバルブ11を
閉じるとともに、増圧バルブ12を開位置に、減圧バル
ブ13を閉位置にそれぞれ切換える。これにより、アキ
ュムレータ15からの圧油が各車輪のブレーキ装置6
(キャリパ27)にそれぞれ供給され、該ブレーキ装置
6の作動により各車輪にフル制動力が作用することにな
り、この結果、前方障害物との衝突を防止することがで
きる。
【0030】一方、前方の障害物が対向車線上の車両で
あるときには、そのことが制御ユニット45内の判断手
段51によって自車と前方車両との相対速度V1 と自車
速v0 との大小関係から認識され、自動制動規制手段5
2の指令に基づいてアクチュエータ16を介して、シャ
ッターバルブ11を開くとともに、増圧バルブ12を閉
位置に、減圧バルブ13を開位置にそれぞれ切換えるこ
とにより自動制動が解除される(ステップS15)。この
ため、衝突の危険性のない対向車線上の車両の存在によ
って自動制動が誤ってかかるのを防止することができ、
作動の信頼性を向上させることができる。
あるときには、そのことが制御ユニット45内の判断手
段51によって自車と前方車両との相対速度V1 と自車
速v0 との大小関係から認識され、自動制動規制手段5
2の指令に基づいてアクチュエータ16を介して、シャ
ッターバルブ11を開くとともに、増圧バルブ12を閉
位置に、減圧バルブ13を開位置にそれぞれ切換えるこ
とにより自動制動が解除される(ステップS15)。この
ため、衝突の危険性のない対向車線上の車両の存在によ
って自動制動が誤ってかかるのを防止することができ、
作動の信頼性を向上させることができる。
【0031】しかも、前方の障害物が対向車線上のもの
であっても該障害物と自車とが近付いて両者間の距離
が、自車の操舵により衝突を回避し得る最小操舵回避可
能距離よりも短くなったときには、上記自動制動規制手
段52による自動制動の規制は行われず、自動制動がか
かる(ステップS14)ので、衝突の回避を図ることがで
きる。
であっても該障害物と自車とが近付いて両者間の距離
が、自車の操舵により衝突を回避し得る最小操舵回避可
能距離よりも短くなったときには、上記自動制動規制手
段52による自動制動の規制は行われず、自動制動がか
かる(ステップS14)ので、衝突の回避を図ることがで
きる。
【0032】尚、上記第1実施例では、自動制動開始の
しきい値L0 を求めるに当たり、図5中のしきい値線B
を一義的に選択し、このしきい値線Bから現時点の相対
速度V1 に対応するしきい値L0 を求めたが、本発明
は、自車速v0 又は道路状況等に応じて、図5中の複数
のしきい値線A〜Eの中から選択的に一つのしきい値線
を選択し、この選択したしきい値線から現時点の相対速
度に対応するしきい値L0 を選択するように構成しても
よい。
しきい値L0 を求めるに当たり、図5中のしきい値線B
を一義的に選択し、このしきい値線Bから現時点の相対
速度V1 に対応するしきい値L0 を求めたが、本発明
は、自車速v0 又は道路状況等に応じて、図5中の複数
のしきい値線A〜Eの中から選択的に一つのしきい値線
を選択し、この選択したしきい値線から現時点の相対速
度に対応するしきい値L0 を選択するように構成しても
よい。
【0033】図6は本発明の第2実施例に係わる衝突防
止のための自動制動の制御フローを示し、この制御フロ
ーでは、前方の障害物が対向車線上のものであることを
判断する方法ないし判断手段が第1実施例の場合と異な
る。
止のための自動制動の制御フローを示し、この制御フロ
ーでは、前方の障害物が対向車線上のものであることを
判断する方法ないし判断手段が第1実施例の場合と異な
る。
【0034】すなわち、ステップS21で各種信号を読込
んだ後、ステップS22で図7に示すサブルーチンAを実
行する。このサブルーチンAでは、先ず、ステップS41
で自車と前方障害物としての対象車との距離L1 を認識
した後、レーダヘッドユニット33,34で対象車の左
右両側をスキャンし、道路幅a1 及び対象車左端と道路
左側の路肩(ガイドレール)との間の距離a2 を算出す
る(図8参照)。続いて、ステップS44で上記距離a2
が道路幅a1 の1/2以上であるか否かを判定する。こ
の判定は、対象車の左側に該対象車が走行する車線とは
別の車線があるか否か、つまり対象車が対向車線上のも
のであるか否かを判定しているのである。そして、判定
がYESの対向車線上のものであるときには、ステップ
S45でフラグIFを「1」とした後リターンし、判定が
NOの対向車線上のものでないとき、つまり自車と同じ
車線上のものであるときには、ステップS46でフラグI
Fを「0」とした後リターンする。以上の如きサブルー
チンAにより、前方の障害物が対向車線上のものである
ことを判断する判断手段61が構成されている。
んだ後、ステップS22で図7に示すサブルーチンAを実
行する。このサブルーチンAでは、先ず、ステップS41
で自車と前方障害物としての対象車との距離L1 を認識
した後、レーダヘッドユニット33,34で対象車の左
右両側をスキャンし、道路幅a1 及び対象車左端と道路
左側の路肩(ガイドレール)との間の距離a2 を算出す
る(図8参照)。続いて、ステップS44で上記距離a2
が道路幅a1 の1/2以上であるか否かを判定する。こ
の判定は、対象車の左側に該対象車が走行する車線とは
別の車線があるか否か、つまり対象車が対向車線上のも
のであるか否かを判定しているのである。そして、判定
がYESの対向車線上のものであるときには、ステップ
S45でフラグIFを「1」とした後リターンし、判定が
NOの対向車線上のものでないとき、つまり自車と同じ
車線上のものであるときには、ステップS46でフラグI
Fを「0」とした後リターンする。以上の如きサブルー
チンAにより、前方の障害物が対向車線上のものである
ことを判断する判断手段61が構成されている。
【0035】上記サブルーチンAを実行した後、制御フ
ローにおいては、ステップS23でフラグIFが「0」で
あるか否かを判定し、この判定がYESのとき、つまり
対象車が自車と同じ車線上のものであるときには、ステ
ップS24で各種しきい値L0,L2 ,L3 を算出した
後、ステップS25以下のフローで対象車との衝突の危険
性を判断し、その有無に応じて自動制動又はその解除を
行う。一方、ステップS23での判定がNOのとき、つま
り対象車が対向車線上のものであるときには、直ちにリ
ターンする。上記ステップS23により、上記判断手段6
1で前方障害物が対向車線上のものと判断されたとき自
動制動を行わず、キャンセルする自動制御規制手段62
が構成されている。
ローにおいては、ステップS23でフラグIFが「0」で
あるか否かを判定し、この判定がYESのとき、つまり
対象車が自車と同じ車線上のものであるときには、ステ
ップS24で各種しきい値L0,L2 ,L3 を算出した
後、ステップS25以下のフローで対象車との衝突の危険
性を判断し、その有無に応じて自動制動又はその解除を
行う。一方、ステップS23での判定がNOのとき、つま
り対象車が対向車線上のものであるときには、直ちにリ
ターンする。上記ステップS23により、上記判断手段6
1で前方障害物が対向車線上のものと判断されたとき自
動制動を行わず、キャンセルする自動制御規制手段62
が構成されている。
【0036】図9は本発明の第3実施例に係わる自動制
動装置のブロック構成を示す。この第3実施例の場合、
第1実施例の場合において自車と前方障害物との距離及
び相対速度を検出する超音波レーダユニット31(図3
参照)の代りに、映写装置71及び画像処理ユニット7
2を備えている。上記画像処理ユニット72は、映写装
置71により写された自車前方の画像から自車と前方障
害物との距離L1 及び相対速度、並びに自車と前方障害
物とを結ぶ直線が道路の中央分離線と交わる交点までの
距離La を検出するようになっている。上記画像処理ユ
ニット72の信号は、演算ユニット32を通して制御ユ
ニット45に入力されており、この制御ユニット45内
には、後述する判断手段73および自動制動規制手段7
4が収納されている。尚、その他の構成は第1実施例の
場合と同じであり、同一部材には同一符号を付してその
説明は省略する。
動装置のブロック構成を示す。この第3実施例の場合、
第1実施例の場合において自車と前方障害物との距離及
び相対速度を検出する超音波レーダユニット31(図3
参照)の代りに、映写装置71及び画像処理ユニット7
2を備えている。上記画像処理ユニット72は、映写装
置71により写された自車前方の画像から自車と前方障
害物との距離L1 及び相対速度、並びに自車と前方障害
物とを結ぶ直線が道路の中央分離線と交わる交点までの
距離La を検出するようになっている。上記画像処理ユ
ニット72の信号は、演算ユニット32を通して制御ユ
ニット45に入力されており、この制御ユニット45内
には、後述する判断手段73および自動制動規制手段7
4が収納されている。尚、その他の構成は第1実施例の
場合と同じであり、同一部材には同一符号を付してその
説明は省略する。
【0037】図10は上記制御ユニット45による衝突
防止のための自動制動の制御フローを示す。この制御フ
ローにおいては、先ず、スタートした後、ステップS51
で各種信号を読込み、ステップS52で画像処理ユニット
72の信号から自車と前方障害物との距離L1 が道路中
央分離線上の交点までの距離La よりも大きいか否かを
判定する。この判定は、結局、前方障害物が対向車線上
のものであるか否かを判定しているのであり、このステ
ップS52及び上記映写装置71及び画像処理ユニット7
2により、前方の障害物が対向車線上のものであること
を判断する判断手段73が構成されている。
防止のための自動制動の制御フローを示す。この制御フ
ローにおいては、先ず、スタートした後、ステップS51
で各種信号を読込み、ステップS52で画像処理ユニット
72の信号から自車と前方障害物との距離L1 が道路中
央分離線上の交点までの距離La よりも大きいか否かを
判定する。この判定は、結局、前方障害物が対向車線上
のものであるか否かを判定しているのであり、このステ
ップS52及び上記映写装置71及び画像処理ユニット7
2により、前方の障害物が対向車線上のものであること
を判断する判断手段73が構成されている。
【0038】そして、上記ステップS52での判定がYE
Sのとき、つまり前方障害物が対向車線上のものである
ときには、ステップS53で図5中のしきい値線Eを選択
し、しかる後にステップS55へ移行する。一方、判定が
NOのとき、つまり前方障害物が対向車線上のものでな
く自車と同じ車線上のものであるときには、ステップS
54で図5中のしきい値線Dを選択し、しかる後にステッ
プS55へ移行する。ステップS55では各種しきい値L0
,L2 ,L3 を算出し、しかる後、ステップS56以下
のフローで対象車との衝突の危険性を判断し、その有無
に応じて自動制動又はその解除を行う。ここで、図5に
おいて、しきい値線Eはしきい値線Dに比べてしきい値
L0 が小さなものであるので、このしきい値線Eを選択
することは、自動制動開始距離が短く、自動制動がかか
り難くなる。従って、ステップS52,53により、上記判
断手段73で前方障害物が対向車線上のものと判断され
たとき自動制動を規制する自動制動規制手段74が構成
されている。
Sのとき、つまり前方障害物が対向車線上のものである
ときには、ステップS53で図5中のしきい値線Eを選択
し、しかる後にステップS55へ移行する。一方、判定が
NOのとき、つまり前方障害物が対向車線上のものでな
く自車と同じ車線上のものであるときには、ステップS
54で図5中のしきい値線Dを選択し、しかる後にステッ
プS55へ移行する。ステップS55では各種しきい値L0
,L2 ,L3 を算出し、しかる後、ステップS56以下
のフローで対象車との衝突の危険性を判断し、その有無
に応じて自動制動又はその解除を行う。ここで、図5に
おいて、しきい値線Eはしきい値線Dに比べてしきい値
L0 が小さなものであるので、このしきい値線Eを選択
することは、自動制動開始距離が短く、自動制動がかか
り難くなる。従って、ステップS52,53により、上記判
断手段73で前方障害物が対向車線上のものと判断され
たとき自動制動を規制する自動制動規制手段74が構成
されている。
【0039】そして、上記第3実施例においても、第1
実施例の場合と同様に、前方の障害物が自車と同じ車線
上のものであるときには、衝突の危険性を判断して自動
制動をかけ、衝突を防止することができる。また、前方
の障害物が対向車線上のものであるときには、自動制動
開始のしきい値L0 を小さくすることで自動制動を規制
し、これにより、対向車線上の車両の存在によって自動
制動が誤ってかかるのを防止することができ、作動の信
頼性を向上させることができる。
実施例の場合と同様に、前方の障害物が自車と同じ車線
上のものであるときには、衝突の危険性を判断して自動
制動をかけ、衝突を防止することができる。また、前方
の障害物が対向車線上のものであるときには、自動制動
開始のしきい値L0 を小さくすることで自動制動を規制
し、これにより、対向車線上の車両の存在によって自動
制動が誤ってかかるのを防止することができ、作動の信
頼性を向上させることができる。
【0040】
【発明の効果】以上の如く、本発明における車両の自動
制動装置によれば、障害物が対向車線上のものであると
きには、そのことを検知して自動制動が規制されるの
で、自動制動の誤作動を防止でき、作動の信頼性の向上
を図ることができる。
制動装置によれば、障害物が対向車線上のものであると
きには、そのことを検知して自動制動が規制されるの
で、自動制動の誤作動を防止でき、作動の信頼性の向上
を図ることができる。
【0041】特に、請求項2記載の発明では、障害物が
対向車線上のものであっても操舵により障害物との接触
が回避されないほど近付いて来たときには自動制動がか
かり、接触の回避が極力図られることになり、安全性の
向上をより図ることができる。
対向車線上のものであっても操舵により障害物との接触
が回避されないほど近付いて来たときには自動制動がか
かり、接触の回避が極力図られることになり、安全性の
向上をより図ることができる。
【図1】本発明の第1実施例に係わる車両の自動制動装
置の油圧回路図である。
置の油圧回路図である。
【図2】同自動制動装置の油圧回路の構成部品配置図で
ある。
ある。
【図3】同自動制動装置のブロック構成図である。
【図4】制御ユニットによる衝突防止のための自動制動
の制御フローを示すフローチャート図である。
の制御フローを示すフローチャート図である。
【図5】同じくしきい値算出用のマップを示す図であ
る。
る。
【図6】本発明の第2実施例を示す図4相当図である。
【図7】同じくサブルーチAのフローチャート図であ
る。
る。
【図8】自車と対向車線上の車両との位置関係を示す模
式図である。
式図である。
【図9】本発明の第3実施例を示す図3相当図である。
【図10】同じく図4相当図である。
6 ブレーキ装置
16 アクチュエータ
36 距離・相対速度検出手段
51,61,73 判断手段
52,62,74 自動制動規制手段
フロントページの続き
(72)発明者 高木 毅
広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ
株式会社内
(72)発明者 森岡 里志
広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ
株式会社内
(72)発明者 松岡 悟
広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ
株式会社内
(72)発明者 疋田 尚之
広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ
株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 自車と障害物との距離及び相対速度を検
出し、その検出結果から障害物との衝突の危険性を判断
して自動制動をかける車両の自動制動装置において、 障害物が対向車線上のものであることを判断する判断手
段と、 該判断手段で障害物が対向車線上のものと判断されたと
き自動制動を規制する自動制動規制手段とを備えたこと
を特徴とする車両の自動制動装置。 - 【請求項2】 上記自動制動規制手段は、障害物が対向
車線上のものであっても該障害物と自車との距離が、操
舵により障害物との接触を回避し得る最小操舵回避可能
距離よりも短くなったときは自動制動の規制を行わない
ように設けられている請求項1記載の車両の自動制動装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18733191A JP3320752B2 (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 車両の自動制動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18733191A JP3320752B2 (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 車両の自動制動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0524517A true JPH0524517A (ja) | 1993-02-02 |
JP3320752B2 JP3320752B2 (ja) | 2002-09-03 |
Family
ID=16204132
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18733191A Expired - Fee Related JP3320752B2 (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 車両の自動制動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3320752B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000038121A (ja) * | 1998-07-22 | 2000-02-08 | Mitsubishi Motors Corp | 車両の走行制御方法 |
JP2005162045A (ja) * | 2003-12-03 | 2005-06-23 | Nissan Motor Co Ltd | 車両用制動制御装置 |
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