JPH05244468A - 画像受信装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 動画像伝送システムにおいて、受信側のみ
で、伝送路誤り等によるデータ欠落部分の画質劣化を減
らした画像受信装置を得る。 【構成】 ブロック単位の画像受信デ−タに対し、フレ
−ム間のブロック画像の時間変化量計算手段と、フレ−
ムメモリと、隣接ブロック平均値計算手段と、置換え制
御手段を設けた。そしてブロック画像が欠落すると、フ
レ−ム間のブロックの時間変化量が大きいときは隣接ブ
ロック平均値を選択し、フレ−ム間のブロックの時間変
化量が小さいときは前フレ−ムの同一ブロックの値を選
択するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、テレビジョン信号の
伝送において発生する画像データの欠落部分の補間を目
的とする置換え処理が可能な画像受信装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来、送信画像データのブロックの欠落
を補間する装置として図３に示す装置がある。この図
は、特許公報平３−１２４１８３『セル廃棄補償画像復
号装置』に示されている画像データ伝送システムの原理
構成を示すブロック図である。図において、８は逆ブロ
ック化部、９はブロック化部、１０は符号化部、１１は
伝送路、１２は復号化部、１３は大小関係情報送信手
段、１４は廃棄補償手段である。

【０００３】次に、この従来装置の動作について説明す
る。入力画像信号200 は、ブロック化部９でブロック化
され、以降ブロック単位に処理される。ブロックされた
画像データ201 は、符号化部１０で符号化される。ま
た、大小関係情報送信手段１３においては、現在符号化
されているブロック201 が前フレームの該ブロックと同
一位置にあるブロックとの差があらかじめ定められたし
きい値より大きいか小さいかを示す大小関係情報202 が
作られる。この符号化された画像データ203と大小関係
情報202は、伝送路１１を通り復号化部１２に伝えられ
る。符号化された画像データ203 は復号化部１２におい
てブロック単位の画像データ204 に復号化される。通常
はこのブロック単位の画像データ204 が、逆ブロック化
部８においてラインスキャンに変換され出力画像データ
205 が得られる。伝送路１１において符号化画像データ
203 に誤りが起きたり、データの廃棄等が起きて欠落
し、再生不能になった場合には、廃棄補償手段１４にお
いて伝送された大小関係情報202 により、小さい時には
１フレーム前の該ブロックに対応するブロックの直流成
分で補償する。大小関係情報202 が大きい時には該ブロ
ックを含むフレーム内で該ブロックに隣接するブロック
の直流成分を用いて補償を行うことにより、受信部にお
いてデータ廃棄時の画質への影響を少なくすることがで
きる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の動画受信装置は
以上のように構成されているので、画像データの欠落に
対しては、大小関係情報により置換えた時の直流分の誤
差を減らすことができ、視覚上劣化を目立たなくでき
る。しかしながら送信装置に回路追加が必要になるほ
か、大小関係情報を余計に送る必要があり伝送効率が落
ちてしまうなどの課題があった。

【０００５】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、使用している送信装置は変更せ
ず、また余分な情報を送ることなく、画像データが欠落
して再生不能となった時に、受信装置のみで最適の補間
を行い、画質劣化を減らし、違和感の少ない画像を得る
ことを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明に係わる画像受
信装置は、ブロック単位の画像受信デ−タに対し、フレ
−ム間のブロック画像の時間変化量計算手段と、フレ−
ムメモリと、隣接ブロック平均値計算手段と、置換え制
御手段を設けた。そしてブロック画像が欠落すると、フ
レ−ム間のブロックの時間変化量が大きいときは隣接ブ
ロック平均値を選択し、フレ−ム間のブロックの時間変
化量が小さいときは前フレ−ムの同一ブロックの値を選
択するようにした。

【０００７】

【作用】この発明における画像受信装置は、ブロック画
像が欠落したときは、フレ−ム間のブロックの変化量に
よりブロック画像の補間デ−タが選ばれる。

【０００８】

【実施例】実施例１．図１は、この発明の一実施例を示
す構成ブロック図であり、図３に示した従来装置の受信
部分に対応した、画像を受信する装置である。図におい
て、１は欠落ブロック検出部、２は置換え制御部、３は
復号部、４はブロック画像の時間変化量計算部である。
５はフレームメモリ、６は画像値の隣接ブロックの値の
平均値計算部、７はセレクタ、８は逆ブロック変換部で
ある。図２は、図１の置換え制御部の置換え動作を説明
する図である。

【０００９】次に本発明の一実施例の動作について説明
する。通常の場合は、符号化された画像信号100 は復号
部３において画像ブロックデータ101に復号される。次
に画像ブロックデータ101 は、通常はセレクタ７をその
まま通り、逆ブロック化部８においてラインスキャンに
変換され出力画像データ108 が得られる。伝送路上の誤
りやデータの廃棄等によって画像データ100 が欠落した
場合は、欠落ブロック検出部１において欠落をしたブロ
ックの位置102 が置換え制御部２に示される。一方、ブ
ロック画像時間変化量計算部４はブロック平均値104 か
ら欠落したブロックに隣接するブロックの平均値の変化
量を、隣接ブロックの平均値とその隣接ブロックと時間
的に１フレーム前の同一位置のブロックの平均値とでフ
レーム間差分を取ることにより検出している。そして、
この値を置換え制御部２に出力している。

【００１０】この隣接ブロックの平均値のフレーム間差
分が、あらかじめ設定しておいたしきい値より大きくな
るブロックの数が多い時、すなわち隣接ブロックの変化
量が大きい場合には、置換え制御部２は、あらかじめ隣
接ブロック平均値計算部６で計算しておいた欠落ブロッ
クの隣接ブロックに相当するブロックの平均値106 で置
換えを行うような選択信号103 セレクタを出力する。逆
に大きいブロックの数が少ない、すなわち隣接ブロック
の変化量が少ない場合には時間的に１フレーム前で同一
位置のブロック105 に置換えをするような選択信号103
を出力する。よって選択信号103 によりセレクタ６で
は、隣接ブロック平均値計算部６の出力である欠落ブロ
ックの隣接ブロックの平均値のブロック106 か、又はフ
レームメモリにより１フレーム分遅延した前フレームの
欠落したブロックと同一位置のブロック105 のどちらか
が欠落したブロックの代りに選択され動画受信装置の出
力108 となる。

【００１１】なお上記実施例では、１フレーム前のブロ
ックで置換え処理の例を示したが、インタレース信号の
場合には１フィールド前のブロックに置換してもよい。

【００１２】また、上記実施例では置換えブロックを隣
接ブロックの平均値のブロックとしたが、隣接ブロック
の直流成分の信号レベルが近いものが多い場合には、平
均値を計算せずにその信号レベルに直接置換えてもよ
い。

【００１３】なお、上記実施例では動画像伝送装置の受
信部に対して適用したが、ブロック単位で処理する動画
像の蓄積装置の再生部に適用してもよい。

【００１４】

【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、欠落し
た画像信号の周辺の画像信号の変化を見ながら置換え処
理を行うため、送信装置は変更せず、かつ余分な情報を
伝送しないでも、受信装置のみで画質劣化を減らし、違
和感の少ない画像を得ることができるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例による画像受信装置の構成
ブロック図である。

【図２】この発明の一実施例の置換え動作を説明するた
めの図である。

【図３】従来画像データ伝送システムを示す構成ブロッ
ク図である。

【符号の説明】

１ 欠落ブロック検出部 ２ 置換え制御部 ３ 復号部 ４ ブロック画像の時間変化量計算部 ５ フレームメモリ ６ 隣接ブロック平均値計算部 ７ セレクタ ８ 逆ブロック化部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のフレ−ム間にわたり、ブロック単
   位で伝送されてくる画像信号を受信する装置において、 ブロック時間変化量計算手段と、フレ−ムメモリと、隣
   接ブロック平均値計算手段と、置換え制御手段を設け、 伝送されたブロックの画像の欠落を検出すると、上記ブ
   ロック時間変化量計算手段の計算結果が設定値を越えて
   いるときは上記置換え制御手段は上記隣接ブロック平均
   値計算手段出力を選択し、上記変化量計算手段の計算結
   果が設定値以下のときは上記フレ−ムメモリの前フレ−
   ムの同一ブロックの出力を選択して該ブロックの画像信
   号とすることを特徴とする画像受信装置。