JPH0524418U - サイドドアビームの取付部構造 - Google Patents
サイドドアビームの取付部構造Info
- Publication number
- JPH0524418U JPH0524418U JP7395491U JP7395491U JPH0524418U JP H0524418 U JPH0524418 U JP H0524418U JP 7395491 U JP7395491 U JP 7395491U JP 7395491 U JP7395491 U JP 7395491U JP H0524418 U JPH0524418 U JP H0524418U
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- door beam
- side door
- door
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 車両側面衝突時にはサイドドアの折れ曲がり
を防止し、車両前面衝突時には後方への移動を阻止する
サイドドアビームを提供する。 【構成】 フロントサイドドア8内の前端部に一端が固
定されたサイドドアビーム10の他端にドアビーム取付
部13が形成され、ドアビーム取付部13の上下に延び
る各延出部14に前側が開放された取付孔15が各々設
けられ、取付孔15は、車両前面衝突時のドアビーム取
付部13の後方への移動を許容する逃げ部17と車両側
面衝突時のドアビーム取付部13の前方への移動を阻止
する係止部18とで構成されている。取付孔15にはス
ライドブロック19が差し込まれてシェアピンPによっ
て固定され、スライドブロック19の長孔21にボルト
16を挿入して、スライドブロック19、即ちドアビー
ム取付部13はブラケット11にナット22によって締
め付け固定されている。
を防止し、車両前面衝突時には後方への移動を阻止する
サイドドアビームを提供する。 【構成】 フロントサイドドア8内の前端部に一端が固
定されたサイドドアビーム10の他端にドアビーム取付
部13が形成され、ドアビーム取付部13の上下に延び
る各延出部14に前側が開放された取付孔15が各々設
けられ、取付孔15は、車両前面衝突時のドアビーム取
付部13の後方への移動を許容する逃げ部17と車両側
面衝突時のドアビーム取付部13の前方への移動を阻止
する係止部18とで構成されている。取付孔15にはス
ライドブロック19が差し込まれてシェアピンPによっ
て固定され、スライドブロック19の長孔21にボルト
16を挿入して、スライドブロック19、即ちドアビー
ム取付部13はブラケット11にナット22によって締
め付け固定されている。
Description
【0001】
この考案は、自動車のドア内に配置されるサイドドアビームの取付部構造に関 するものである。
【0002】
自動車のドアには、車両側面衝突の際にドアの車室内側への折れ曲がりを防止 するために、サイドドアビームが内装されたものがある。
【0003】 このサイドドアビームの一例を図9〜11によって説明すると、サイドドアビ ーム1はフロントサイドドア2の前後方向に内装され、長手方向に設けられたビ ーム3によって、曲げ強度を高めたものである。サイドドアビーム1の両端には ドアビーム取付部4が設けられ、このドアビーム取付部4はドアアウタパネル5 に接合されるドアインナパネル6の内側面に接合されている(この類似構造は、 例えば特開昭57−118919号公報に示されている)。
【0004】
しかしながら、上記従来のサイドドアビーム1の取付部構造においては、車両 前面衝突時において、ドア周囲の車体開口部周縁が変形すると、サイドドアビー ム1の端部に設けられたドアビーム取付部4に直接荷重が入力され、サイドドア 2の後端が移動することになる。この移動によりサイドドア2が図11に矢印で 示すように入力側と反対側の車体開口部周縁のセンターピラーに干渉する可能性 がある。このため、これを防止するにはルーフサイドレールやセンターピラー等 の車体開口部周縁を補強しなければならず、車体重量の増加を招き、高価になっ てしまうという問題があった。
【0005】 そこで、この考案は、車両側面衝突時にはドアの折れ曲がりを防止しつつ、車 両前面(後面)衝突時にはサイドドアビームの後方(前方)への移動を阻止でき 、安価かつ軽量化が可能なサイドドアビームの取付部構造を提供するものである 。
【0006】
車体の車体開口部にドアが設けられ、このドアに固着されたブラケットに、サ イドドアビームの端部に設けられたドアビーム取付部がボルトとナットによって 固定され、前記ブラケットとドアビーム取付部とのいずれか一方の取付孔に、サ イドドアビームの長手方向に引張荷重が作用した場合には前記ボルトに係止する ことによりサイドドアビームの移動を規制する係止部が形成される一方、サイド ドアビームの長手方向に圧縮荷重が作用した場合には、前記ボルトの移動を許容 することによりサイドドアビームの移動を許容する逃げ部が形成されている。
【0007】
車両側面衝突時に、ドアに面方向荷重が作用すると、この荷重はサイドドアビ ームに引張荷重として作用するが、ブラケットとドアビーム取付部とのいずれか 一方に設けられた取付孔の係止部がボルトに係止することによってサイドドアビ ームは移動を規制され、荷重に対抗しドアの折れ曲がりを少なくできる。
【0008】 一方、車両前面(あるいは後面)衝突時にドアに前側(後側)から荷重が作用 すると、この荷重はサイドドアビームに圧縮荷重として作用するが、上記取付孔 の逃げ部によってボルトの移動が許容されるためサイドドアビームのドアに対す る移動が許容され、サイドドアビーム端部に設けられたブラケットに荷重が入力 されなくなり、ドアの後端(前端)が移動することはなくなる。したがって、ド アが入力側と反対側の車体開口部周縁と干渉することが防止される。
【0009】
以下、この考案の一実施例を図面と共に説明する。
【0010】 図5に示すように、車体7のドアとしてのフロントサイドドア8の内部及びリ ヤサイドドア9の内部には各々サイドドアビーム10,10Aがドア本体中央部 の前後方向に内装されている。
【0011】 尚、この実施例ではフロントサイドドア8のサイドドアビーム10について説 明する。
【0012】 フロントサイドドア8の内部であって、その前端部と後端部にはブラケット1 1がスポット溶接で固定され、各ブラケット11にはサイドドアビーム10の前 端部に溶接されたドアビーム取付部12と後端部に溶接されたドアビーム取付部 13が固定されている。尚、FRは前側を示す。
【0013】 ここで、サイドドアビーム10の前端部のドアビーム取付部12はブラケット 11に対してリジッドに固定されているが、サイドドアビーム10の後端部のド アビーム取付部13は一定の条件下で移動できるように固定されている。
【0014】 即ち、図1〜3に示すように、ドアビーム取付部13には、その後端部に上下 に延びる延出部14が形成され、この延出部14の上部前縁と下部前縁とに車両 前方方向に長く前側が開放された取付孔15が形成されている。
【0015】 この取付孔15は、後述する固定用のボルト16のドアビーム取付部13に対 する前方移動を許容する逃げ部17とボルト16のドアビーム取付部13に対す る後方への移動を阻止する係止部18とで構成されており、逃げ部17の長さは 、図1に示すように約50km/hで前面衝突した場合のドアビームの後方移動 量であるドアづまり量d(3mm程度)に設定されている。
【0016】 そして、上記取付孔15には、スライドブロック19がスライド自在に固定さ れている。
【0017】 スライドブロック19は図3,4に示すように、両側にドアビーム取付部13 の逃げ部17に差し込まれるスライド溝20を備えた断面H字状の部材であって 、上記逃げ部17に沿い、表裏を貫通する長孔21(ドアビーム取付部13の取 付誤差を緩和させるもの)が形成され、長孔21の周りにはドアビーム取付部1 3を貫通する樹脂製のシェアピンPが4箇所設けられている。
【0018】 このシェアピンPはサイドドアビーム10に一定の圧縮力が作用するとこの圧 縮力によってドアビーム取付部13とこのスライドブロック19とに作用するせ ん断力によって破断し、ドアビーム取付部13をスライドブロック19に対して 移動可能にするものである。
【0019】 尚、スライドブロック19はドアビーム取付部13の係止部18がスライドブ ロック19の長孔21の後端部に整合する位置で、シェアピンPによってドアビ ーム取付部13に固定されている。
【0020】 そして、ドアビーム取付部13の逃げ部17に取付けられたスライドブロック 19とブラケット11とが図8に示すように前記ボルト16、ナット22によっ て締め付け固定されている。
【0021】 上記実施例のサイドドアビームの取付構造によれば、車両側面衝突時に、フロ ントサイドドア8の面方向に荷重がかかり、車室内側へ折れ曲がろうとするサイ ドドアビーム10に引張荷重が作用すると、ドアビーム取付部13には前方に向 かって引張力がかかるが、図7,8に示すようにボルト16がスライドブロック 19を介してドアビーム取付部13の係止部18に係止しているため、サイドド アビーム10の移動は阻止される。したがって、サイドドアビーム10は曲げ荷 重に対抗してその機能を十分に発揮することができる。
【0022】 一方、図6に示すような車両前面衝突時にフロントサイドドア8の周囲の車体 開口部周縁が変形してサイドドアビーム10に後方に向かう所定値以上の軸荷重 である圧縮荷重が作用すると、この軸荷重によってシェアピンPが破断し、ドア ビーム取付部13は図1,2に示すようにスライドブロック19のスライド溝2 0に沿って後方に移動する。このとき、ボルト16は、ドアビーム取付部13の 逃げ部17によって相対的な移動が許容される。したがって、サイドドアビーム 10が後方へ移動しても、ブラケット11には何ら力が及ぶことはなく、サイド ドアビーム10の端部に設けられたブラケットに荷重が入力されない。これによ りフロントサイドドア8の後端が移動することがなくなり、センターピラーと干 渉することを防止できるので、開扉不能となることはない。よって、サイドドア ビーム10の後方移動を阻止するためにフロントサイドドア8の周囲の車体開口 部周縁、例えば、ルーフサイドレールやセンターピラー等のドア枠部を補強する 必要はなくなり、車体重量を軽減して安価に製造することができる。
【0023】 尚、この考案は上記実施例に限られるものではなく、例えば、サイドドアビー ム10はリヤサイドドアにも適用できる。また、スライドブロック19等をサイ ドドアビーム10の両端に設定しても良く、あるいはサイドドアビーム10の前 端側のみに設定しても良い。そして、ブラケット11に取付孔15を設けるよう にしても良い。
【0024】
以上説明してきたようにこの考案によれば、サイドドアビームの長手方向に引 張荷重が作用した際にはボルトに係止することによりサイドドアビームの移動を 規制する係止部を形成させたことにより、車両側面衝突時には、上記係止部によ ってサイドドアビームの移動を規制して荷重を受けられるようになっているので 、サイドドアビームの機能が損なわれることはないという効果がある。
【0025】 一方、サイドドアビームの長手方向に圧縮荷重が作用した際には前記ボルトの 移動を許容することによりサイドドアビームの移動を許容する逃げ部が形成され ていることにより、車両前面(あるいは後面)衝突時には逃げ部によって軸荷重 が緩和され、ブラケットに直接軸荷重が入力されることはない。したがって、ド アが取付けられる車体開口部周縁が変形しサイドドアビームが移動した場合でも 、サイドドアビーム端部に設けられたブラケットに荷重が入力されない。これに よりドアの後端(前端)が移動することがなくなる。従って、ドアが入力側と反 対側の車体開口部周縁との干渉を防止でき、衝突後におけるドアの開扉性を阻害 することはなく、その結果、上記ドア周囲の車体開口部周縁を補強する必要がな くなり、車体重量を軽減して安価に製造することができるという効果がある。
【図1】この考案の一実施例の図6のA部拡大図。
【図2】図1の側面図。
【図3】スライドブロックの斜視図。
【図4】図3のB−B線に沿う断面図。
【図5】車両の側面図。
【図6】車両前面衝突時の側面図。
【図7】図5のC部拡大図。
【図8】図7の側面図。
【図9】従来技術のサイドドアビームの斜視図。
【図10】図11のD−D線に沿う断面図。
【図11】従来のドアの側面図。
8…フロントサイドドア(ドア)、10…サイドドアビ
ーム、11…ブラケット、13…ドアビーム取付部、1
5…取付孔、16…ボルト、17…逃げ部、18…係止
部、22…ナット。
ーム、11…ブラケット、13…ドアビーム取付部、1
5…取付孔、16…ボルト、17…逃げ部、18…係止
部、22…ナット。
Claims (1)
- 【請求項1】 車体の車体開口部にドアが設けられ、こ
のドアの内部に固着されたブラケットに、サイドドアビ
ームの端部に設けられたドアビーム取付部がボルトとナ
ットによって固定され、前記ブラケットとドアビーム取
付部とのいずれか一方の取付孔に、サイドドアビームの
長手方向に引張荷重が作用した場合には前記ボルトに係
止することによりサイドドアビームの移動を規制する係
止部が形成される一方、サイドドアビームの長手方向に
圧縮荷重が作用した場合には前記ボルトの移動を許容す
ることによりサイドドアビームの移動を許容する逃げ部
が形成されていることを特徴とするサイドドアビームの
取付部構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7395491U JPH0524418U (ja) | 1991-09-13 | 1991-09-13 | サイドドアビームの取付部構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7395491U JPH0524418U (ja) | 1991-09-13 | 1991-09-13 | サイドドアビームの取付部構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0524418U true JPH0524418U (ja) | 1993-03-30 |
Family
ID=13532985
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7395491U Pending JPH0524418U (ja) | 1991-09-13 | 1991-09-13 | サイドドアビームの取付部構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0524418U (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60142132A (ja) * | 1983-12-28 | 1985-07-27 | Sekisui Chem Co Ltd | 排気フ−ド |
JPS6222115B2 (ja) * | 1981-12-25 | 1987-05-15 | Nippon Electric Co |
-
1991
- 1991-09-13 JP JP7395491U patent/JPH0524418U/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6222115B2 (ja) * | 1981-12-25 | 1987-05-15 | Nippon Electric Co | |
JPS60142132A (ja) * | 1983-12-28 | 1985-07-27 | Sekisui Chem Co Ltd | 排気フ−ド |
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