JPH05242717A - 照明器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 照明器具10の器具本体11に取付孔を形成し、
この取付孔を挿通するアンカーボルト25，25にナット2
9，29を螺合して、器具本体11を天井面に取付ける。器
具本体11の部品収納空間17に、部品収納ケース31を取付
ける。部品収納ケース31の内部に電子安定器を構成する
回路基板41を収納する。器具本体11の取付孔の位置に対
応して、部品収納ケース31および回路基板41を貫通する
挿通孔36，36を形成する。 【効果】 器具本体11の内部空間を有効に利用し、小型
化あるいは細形化された器具本体11にも、大型の電子安
定器を容易に着脱できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば、電子安定器な
ど比較的大型の電気部品を構成する回路基板を備えた照
明器具に関する。

【０００２】

【従来の技術】今日、照明器具の小型化、細形化、薄型
化などが進められているため、照明器具の器具本体も小
型化され、この結果、器具本体に電子安定器などの電気
部品を収納する空間も狭小化、細形化している。また一
方、このような器具本体に収納される電子安定器は、多
灯用などの多機能化により大型化、細長化、薄平型化
し、特に回路基板の面積が拡大している。

【０００３】このため、器具本体に、電子安定器など比
較的大型の電気部品を取付ける場合には、例えば、器具
本体を天井面などに取付けるアンカーボルトと、これら
の電気部品との取付け位置が重なるため、取付作業が煩
雑になったり、あるいは、電気部品を複数個に分割する
必要があるなどの問題を有している。

【０００４】そこで、例えば、実公昭５９−１２８２号
公報に示されるように、天井面などに取付けられる器具
本体に、上下に貫通する通孔が形成された電池収納ケー
スを取付けた照明器具が提案されている。

【０００５】この電池収納ケースは、上下に貫通する通
孔が形成されているとともに、この通孔の両側に電池収
納室が形成されており、内部に複数個の電池体を一体的
に収納し得るため、電池体同士を接続する配線を短くで
きるとともに、電池体の交換が容易になり、電池交換の
作業効率を向上することができる。さらに、電池収納ケ
ースに形成した通孔を利用して、器具本体を天井面など
に取付けるねじを締め付けたり、電源コードを器具本体
に導入できるため、電池収納ケースを大型化しても、小
型化された器具本体への取付けが容易であるとの効果を
有している。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記実
公昭５９−１２８２号公報に示される構成の照明器具に
よると、電池収納ケースと別個に、器具本体に、安定器
などの電気部品を取付けなければならず、取付作業など
が煩雑であるとの問題を有している。また、この電池収
納ケースに、電池体のように分割が容易なものを収納す
る場合には問題がないが、この電池収納ケースには通孔
が貫通形成されているため、電子安定器など、比較的大
型の電気部品の収納は困難であるとの問題を有してい
る。

【０００７】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、小型化あるいは細形化された器具本体にも、比
較的大型の電気部品を容易に取付け得る照明器具を提供
することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の照明器具は、被
取付部に背面側を取付けられる器具本体と、この器具本
体の前面側に取付けられ、前記背面側から前記前面側に
貫通する挿通部が形成された部品収納ケースと、この部
品収納ケースに収納され、この部品収納ケースの挿通部
に連通する基板挿通部が形成された回路基板とを具備し
たものである。

【０００９】

【作用】本発明の照明器具では、部品収納ケースに挿通
部を形成したため、この挿通部を利用して、例えば、器
具本体を被取付部に取付ける係止具が脱着されたり、電
源コードが器具本体の内部に導入される。そこで、係止
具や電源コードなどの取付け位置と、部品収納ケースの
取付け位置とが互いに制限されることなく、大型の部品
収納ケースが、この器具本体に取付けられる。そして、
電気部品を構成する回路基板に、部品収納ケースの挿通
部に連通する基板挿通部を形成したため、係止具の脱着
や電源コードの導入の障害となることなく、回路基板が
この部品収納ケースに収納される。そこで、器具本体の
内部空間が有効に利用され、小型化あるいは細形化され
た器具本体にも、比較的大型の電気部品が容易に取付け
られる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の照明器具の一実施例の構成を
図面を参照して説明する。

【００１１】図１および図２において、10は例えば被取
付部としての天井面に取付けられる照明器具で、この照
明器具10は、断面略コの字状かつ細長形状の器具本体11
を有している。そして、この器具本体11は、天井面に取
付けられる矩形板状の底板部15と、この底板部15の長手
方向に沿った両側から同方向に向かって折曲形成された
側面部16，16とを有し、これらの底板部15と両側面部1
6，16とで囲まれた空間に、前面側を開口した部品収納
空間17が形成されている。

【００１２】そして、この器具本体11の部品収納空間17
の長手方向の両端部には、対をなすソケット台21，21が
取付けられ、さらに、これらのソケット台21，21に、そ
れぞれ、互いに対向する対をなすランプソケット22，22
が取付けられている。

【００１３】また、25，25は係止具としての一対のアン
カーボルトで、これらのアンカーボルト25，25は、例え
ば天井面から下方に向かって植設されている。そして、
図２に示すように、器具本体11の底板部15に、所定の間
隔Ｌを介して、各アンカーボルト25，25が挿通する取付
孔27，27が形成されている。

【００１４】そして、器具本体11は、各取付孔27，27に
それぞれアンカーボルト25，25を挿通した状態で、これ
らのアンカーボルト25，25に、ワッシャ28，28を挿通
し、さらにナット29，29を螺合して締め付けることによ
り、天井面から吊り下げられた状態で取付けられてい
る。

【００１５】また、図１ないし図３において、31は略箱
状の部品収納ケースで、この部品収納ケース31は、器具
本体11の部品収納空間17のほぼ全面を覆い、幅寸法は、
器具本体11の部品収納空間17の幅寸法よりやや短く、長
さ寸法は、部品収納空間17の長さ寸法よりやや短く、例
えばランプソケット22，22間に装着される図示しない蛍
光ランプの長さ寸法の３分の１以上になっている。

【００１６】そして、この部品収納ケース31は、長手方
向に沿った両側部がそれぞれ正面側に向かって折曲され
た、器具本体11の底板部15に取付けられる基板部32と、
長手方向の両端部および長手方向に沿った両側部が裏面
側に向かってそれぞれ折曲された、基板部32の正面側を
覆う蓋板部33とから、細長略箱状に形成されている。

【００１７】なお、この基板部32の内側面には、絶縁紙
32a が備えられ、この基板部32の長手方向の両端部は、
それぞれ略Ｕ字状に切り欠かれ、取付部34，34が形成さ
れている。

【００１８】また、この部品収納ケース31の基板部32お
よび蓋板部33の、器具本体11の各取付孔27，27に対応す
る位置には、それぞれ円孔35，35，35，35が開口形成さ
れ、挿通部としての挿通孔36，36が形成されている。

【００１９】そして、これらの基板部32と蓋板部33との
間に、回路基板41が収納されている。この回路基板41
は、基板部32の複数箇所から突設された基板固定舌片32
b に支持されており、略矩形板状で、幅寸法は、基板部
32の内側の幅寸法よりやや短く、長さ寸法は、基板部32
の長手寸法より短く、かつ、蓋板部33の長手寸法より長
く、長手方向の両端部が蓋板部33の両端部から外部に突
出している。

【００２０】また、この回路基板41には、回路パターン
が印刷形成されているとともに、多数個の部品42が実装
され、電気部品としての電子安定器が構成されている。
なお、この回路基板41の両端部には、それぞれ複数個の
端子台44が実装されている。

【００２１】そして、この回路基板41の、部品収納ケー
ス31の挿通孔36，36に臨む位置には、それぞれ、基板挿
通部としての貫通孔46，46が開口形成され、挿通孔36，
36が背面側から前面側に連通するようになっている。ま
た、これらの貫通孔46，46は、基板部32および蓋板部33
に形成された各円孔35よりも若干径が大きく、それぞ
れ、略円筒形状で絶縁材からなる筒状体48，48が嵌合さ
れている。

【００２２】また、これらの筒状体48，48の一端部に
は、それぞれ縮径部48a ，48a が肉薄に形成され、これ
らの縮径部48a ，48a が、基板部32の各円孔35，35に嵌
合するようになっている。

【００２３】なお、回路基板41に貫通孔46，46を形成す
る部分を確保するためには、この貫通孔46近傍の回路パ
ターンを一側部近傍あるいは両側部近傍にに片寄せて形
成したり、この貫通孔46近傍を全面的に導通路とする。

【００２４】そして、電子安定器を構成する回路基板41
を収納した部品収納ケース31は、各挿通孔36，36を器具
本体11の各取付孔27，27に位置合わせした状態で、取付
ビス51，51を、取付部34，34を介して器具本体11の底板
部15に螺合することにより、器具本体11の部品収納空間
17に取付けられている。

【００２５】そして、本実施例の照明器具10によれば、
部品収納ケース31に挿通孔36を形成したため、この挿通
孔36を利用して、例えば、器具本体11を天井面に取付け
るアンカーボルト25，25およびナット29，29などを締め
付けることなどができる。

【００２６】そこで、アンカーボルト25，25が挿通する
取付孔27，27を避けて、複数個に分割された小型の部品
収納ケースを器具本体11に取付けたり、あるいは、電子
安定器などの部品を避けて取付孔27，27を形成する必要
がなく、大型の部品収納ケース31を、この器具本体11に
取付けることができる。

【００２７】そして、電子安定器を構成する回路基板41
に、部品収納ケース31の挿通孔36に連通する貫通孔46を
形成したため、ナット29の締め付けや電源コードの導入
の障害となることなく、大型の回路基板31をこの部品収
納ケース31に収納することができる。

【００２８】そこで、器具本体11の内部空間を有効に利
用して、大型の回路基板31すなわち大型の電子安定器な
どの電気部品を収納でき、小型化、細形化された器具本
体11にも、比較的大型の電気部品を容易に取付ることが
でき、あるいは、器具本体11および照明器具10をさらに
小型化することもできる。

【００２９】また、本実施例の照明器具によれば、部品
収納ケース31の挿通孔36を任意の位置に形成し得るた
め、器具本体11の取付孔27同士の間隔Ｌを、官電協規格
にて定められた８００mm、あるいは一般に多用される６
００mmとすることができ、施工性を高めることができ
る。

【００３０】さらに、アンカーボルト25，25、ワッシャ
28，28、およびナット29，29などの、器具本体11を天井
面などに取付ける係止具は、部品収納ケース31の挿通孔
36および回路基板41の貫通孔46を挿通し、ナット29，29
などの締め付け力が部品収納ケース31に加わらず、器具
本体11を天井面などに取付けた後にも、この部品収納ケ
ース31を容易に脱着することができるため、電子安定器
などの保守管理などを容易にすることができる。

【００３１】また、部品収納ケース31の内部において
は、回路基板により部品間の電気的接続がなされるとと
もに、複数の電気回路を一体的に構成することができる
ため、部品収納ケース31の内外における配線作業が省力
化され、照明器具の製造効率を向上することができる。

【００３２】なお、上記の図１ないし図２に示す実施例
においては、係止具として、天井面などに植設されたア
ンカーボルト25，25を用い、これらのアンカーボルト2
5，25にナット29，29などを螺合して、器具本体11を天
井面などの被取付物から吊り下げた状態で取付けたが、
この他にも、例えば、ワッシャおよび木ねじを用いて、
器具本体11を被取付物に密着して取付けることもでき
る。

【００３３】また、上記の図１ないし図３に示す実施例
においては、部品収納ケース31の２箇所に挿通部36，36
を形成し、各挿通部36，36に係止具を挿通させたが、係
止具が挿通する挿通部36を３箇所以上形成したり、ある
いは１箇所のみに挿通部36を形成することもできる。そ
して、１箇所のみに挿通部36を形成した場合には、例え
ば部品収納ケース31を器具本体11の部品収納空間17の長
手方向の一端部に寄せた状態で取付け、係止具の一方の
みを挿通部36を利用して器具本体11に取付け、他の係止
具は、部品収納ケース31の他端側から外れた位置にて器
具本体11に取付ける。

【００３４】また、通常、器具本体11の中央に設けられ
る電源孔から、電源線（Ｆケーブル）を器具本体11の内
部に導入するために、このような電源孔の位置に合わせ
て、図４に示すように、部品収納ケース31の略中央部に
挿通部36を形成することもできる。

【００３５】さらに、上記の各実施例においては、部品
収納ケース31および回路基板41の挿通部および基板挿通
部として、それぞれ挿通孔36およびを貫通孔46を形成し
たが、図５に示すように、部品収納ケース31および回路
基板41に、それぞれ幅方向に延びる切欠部54，54，54を
形成して、挿通部とすることもできる。

【００３６】なお、図４および図５に示す実施例におい
ては、部品収納ケース31の蓋板部33に形成された各円孔
35よりも、基板部32に形成された各円孔35の径を小さく
形成している。そこで、器具本体11を被取付部に取付け
るアンカーボルト25，25およびナット29，29などによっ
て、部品収納ケース31も器具本体11に取付けることがで
きる。

【００３７】また、部品収納ケース31に収納された回路
基板41に、電子安定器のほか、非常用点灯装置、および
非常用のバッテリパックを組み込んで、非常用の照明器
具とすることができ、また、この他にも、調光用電子安
定器、多灯用電子安定器など、基板面積を大きく必要と
する、多機能型の電子安定器を回路基板41に構成するこ
ともできる。

【００３８】なお、上記の各実施例においては、一枚の
回路基板41に貫通孔46を形成したが、回路基板を複数枚
に分割し、各回路基板の間隙を挿通部とすることもでき
る。

【００３９】

【発明の効果】本発明の照明器具によれば、部品収納ケ
ースに挿通部を形成したため、この挿通部を利用して、
例えば、器具本体を被取付部に取付ける係止具を脱着し
たり、電源コードを器具本体の内部に導入することなど
ができる。そこで、係止具や電源コードなどの取付け位
置と、部品収納ケースの取付け位置とが互いに制限され
ることなく、大型の部品収納ケースを、この器具本体に
取付けることができる。そして、電気部品を構成する回
路基板に、部品収納ケースの挿通部に連通する基板挿通
部を形成したため、係止具の脱着や電源コードの導入の
障害となることなく、回路基板をこの部品収納ケースに
収納することができる。そこで、器具本体の内部空間を
有効に利用し、小型化あるいは細形化された器具本体に
も、比較的大型の電気部品を容易に取付ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の照明器具の一実施例を示す分解斜視図
である。

【図２】同上照明器具の断面図である。

【図３】同上部品収納ケースの斜視図である。

【図４】本発明の他の実施例を示す部品収納ケースの斜
視図である。

【図５】本発明の他の実施例を示す部品収納ケースの斜
視図である。

【符号の説明】

10 照明器具 11 器具本体 31 部品収納ケース 36 挿通部としての挿通孔 41 回路基板 46 基板挿通部としての貫通孔

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被取付部に背面側を取付けられる器具本
   体と、 この器具本体の前面側に取付けられ、前記背面側から前
   記前面側に貫通する挿通部が形成された部品収納ケース
   と、 この部品収納ケースに収納され、この部品収納ケースの
   挿通部に連通する基板挿通部が形成された回路基板とを
   具備したことを特徴とする照明器具。