JPH0524216U - 穴加工機 - Google Patents

穴加工機

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JPH0524216U
JPH0524216U JP7272491U JP7272491U JPH0524216U JP H0524216 U JPH0524216 U JP H0524216U JP 7272491 U JP7272491 U JP 7272491U JP 7272491 U JP7272491 U JP 7272491U JP H0524216 U JPH0524216 U JP H0524216U
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JP
Japan
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quill
canopy
power transmission
transmission member
cylinder block
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JP7272491U
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English (en)
Inventor
定明 都築
義広 安藤
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Toyoda Koki KK
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Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工中のクイル17の振動を防止し、クイル
17が長くても、真円度が高い穴加工を長期間にわたっ
て行える穴加工機を提供する。 【構成】 送り装置の進退部材にカップリングを介して
クイル17を回転自在に連結する。前記送り装置の前上
方に天蓋19を設け、天蓋19から下方に突出する支持
部材23,24,25a,25bに固定したセラミック
スリーブ26,27,28a,28bにクイル17を抜
き差し自在に軸支する。クイル17を、電動機30によ
り動力伝達部材32を介して回転させつつ、進退部材1
4により前進させ、クイル17の外周面に突出した刃具
によって被加工物35に穴加工を行う。 【作用】 加工中に、クイル17の軸方向の複数個所
を、剛性が大きく硬いセラミックスリーブによって支え
ているので、クイルが振動しにくい。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、エンジンのシリンダブロックに形成したカムシャフト支持用のカ ム穴などを加工するための穴加工機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の穴加工機を図7について説明する。図7において、1は主軸2を回転自 在に軸支した軸頭であり、この軸頭1に設けた電動機3から主軸2に駆動力が伝 達されるように構成されている。前記軸頭1は支持台4上に支持され、この支持 台4は図略の送り装置によって主軸2の軸方向に進退されるように構成されてい る。前記主軸2の先端部にはクイル5の基端部が連結され、クイル5にはこれの 外周面から突出する複数の刃具(バイト)6が所要間隔で装着されている。
【0003】 前述のように構成された従来の穴加工機で、被加工物であるシリンダブロック のカム穴をボーリング加工するには、軸頭1の後退状態で支持台4前方にシリン ダブロックを搬入し、軸頭1を前進させてクイル5をシリンダブロックに形成さ れた複数のカム穴に挿通する。この状態で、電動機3を駆動し主軸2を介してク イル5を回転させると共に、送り装置によって軸頭1,主軸2およびクイル5を 一体に前進させることにより、クイル5に装着した刃具6で複数のカム穴壁を同 時にボーリング加工する。この加工の完了後は、軸頭1を後退させてクイル5を カム穴から引き抜き、シリンダブロックを次工程へ搬出する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
前述した従来の穴加工機では、軸頭1およびクイル5のアンバランスによって 振動が発生し、この振動によって軸頭1が、図7に矢印(a)で示すように、ク イル5の軸方向と直交する左右方向に大きく振動するとともに、矢印(b)で示 すように、上下方向に小さく振動する場合がある。このため、クイル5に装着し た刃具6の先端が楕円運動を行い、ボーリング加工したカム穴の真円度が充分に 得られず、偏平な楕円穴になるという問題点があり、とくにクイル5の長さが長 い場合に前述した問題点が著しい。
【0005】 また、クイルを回転自在に支持する部材としては、ベアリングやメタルが用い られるが、ベアリングは剛性が小さく大きなスペースが必要であり、メタルは摩 耗が早く、精度が短期間の使用で低下するという問題点があった。 この考案は、前述した問題点を解決して、加工中のクイルの振動を防止し、ク イルの長さが長いものでも真円度が高い穴加工が行えると共に、クイルを支持す る部材の改良によって、長期間にわたり高い精度を維持できるようにした穴加工 機を安価に提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この考案の穴加工機は、送り装置に設けた進退部材に、外周面から突出する刃 具が装着されたクイルの基端部をカップリングを介して軸方向と交差する方向へ の移動および回転を自在に連結し、前記送り装置の前側上方に配設した天蓋から 前後方向に相互間隔を設けた複数の支持部材を下方に突出させ、これらの支持部 材に固定したセラミックスリーブに前記クイルを回転および抜き差し自在に軸支 し、前記天蓋に、電動機によって回転される動力伝達部材を回転自在に保持させ 、この動力伝達部材に前記クイルを軸方向移動可能に係合させ、クイルに前記動 力伝達部材から回転力を伝達させるようにしたものである。
【0007】
【作用】
この考案の穴加工機は、送り装置の進退部材にカップリングを介してクイルの 基端部を軸方向と交差する方向への移動可能に連結すると共に、電動機の回転を 天蓋に保持させた動力伝達部材によってクイルに伝達するようにしたので、前記 進退部材にはクイルを回転させる電動機を設けないようにすることができ、加工 中に進退部材が振動しにくい上に、この進退部材とクイルの間の振動を遮断する ことができる。
【0008】 また、クイルの基端部寄りの部分と先端部分との2個所など、クイルの軸方向 に互いに離れた複数個所を天蓋から下方に突出する支持部材に固定したセラミッ クスリーブに軸支させてあるので、クイルの長さが長くなっても、これを2個所 以上で確実に軸支でき、クイルに振動が発生するのを防止できると共に、電動機 によって回転される動力伝達部材を前記天蓋に保持させ、前記動力伝達部材から クイルに回転力を伝達させるようにしたので、回転部の重量を軽くすることがで き、バランスの調整が容易で、これによってもクイルに振動が発生しくにくくな る。さらに主軸がない送り装置でよいので、これを簡易な構成にすることができ る。
【0009】 そして、前記支持部材にセラミックスリーブを固定し、これらのスリーブにク イルを回転および抜き差し自在に支持したので、スペースが小さい先端側,中間 部の支持部材にも容易に設けることができ、セラミックが通常超硬合金からなる クイルとの親和性がないことにより、かじりの心配がなく、耐耗性がよく、剛性 も大きい。したがって、ベアリングやメタルでクイルを軸支するのに比べ、クイ ルの動きが制限されて真円度がより高くなり、基準に対する平行度,位置精度が 向上すると共に、長期間にわたり高い精度の穴加工が行える。
【0010】
【実施例】
以下、この考案の一実施例につき図1ないし図6を参照して説明する。 図1において、11はベッドであり、このベッド11の一側部上に送り装置1 2が設けられている。送り装置12はベッド11上に固定した支持台13に図1 左右方向に水平往復動可能に進退部材14が係合支持され、支持台13に送り用 シリンダ機構15のシリンダ15aが固定され、シリンダ15aに嵌合したピス トン15bの先端部に進退部材14が固定されている。
【0011】 進退部材14の支持台13上方に位置する上面前端部には、左,右1対のカッ プリング16を介して超硬合金からなり先端側上部を若干切欠いた左,右クイル (ボーリングバー)17の基端部が軸方向と交差する方向に若干の移動を許容す るとともに軸回りに回転自在にして連結されている。 左,右クイル17は互いに平行に図1左方に水平に延び、図3,図6に示すよ うに、クイル17には所要間隔で複数の刃具(バイト)18が着脱可能に固定さ れ、刃具18の刃先18aがクイル17の外周面から突出している。
【0012】 前記ベッド11の前側には基台22が連設され、基台22の上方には天蓋19 が配置され、天蓋19は複数本の支柱20により基台22上に振動遮断部材21 を介して固定されている。
【0013】 図2,図3にも示すように、天蓋19下面の後端部,中間部,前端寄り,前端 部に支持部材23,24,25a,25bが相互間隔を設けて垂下され、支持部 材23,24,25a,25bの天蓋19下方に位置する下端部にはセラミック スリーブ26,27,28a,28bがそれぞれ嵌合固定されている。これらの スリーブ26,27,28a,28bにはクイル17が抜き差し自在に挿入され 、前記スリーブ26,27,28a,28bは、クイル17が軸方向移動可能に 挿入されて、クイル17の軸線と一致する軸線上に配置されている。
【0014】 また、図2,図3,図5,図6に示すように、前記スリーブ26,27,28 a,28bは、支持部材23,24,25a,25bにそれぞれボルト締め固定 した左,右押え板53,54によって両端上部が挟着されている。さらに、後端 部,中間部のスリーブ26,27の内周面下部には刃逃げ溝55が形成され、前 端寄り,前端部のスリーブ28a,28bの内周面上部に形成されたクーラント 溝56には支持部材25a,25bに設けたクーラント液供給路57の先端部が 開口し、これらの供給路57はクーラント液供給装置(図示省略)に接続されて いる。
【0015】 前記基台22上の支持台13と天蓋19との間には機台29が固定され、機台 29上に電動機30が固定されている。電動機30の軸30aに設けた駆動側プ ーリ31と従動側プーリからなる動力伝達部材32とに無端ベルト33が掛けら れいる。動力伝達部材32は、後端部の支持部材23に回転自在に保持され、ク イル17と共に回転できるようにされている。
【0016】 また、クイル17には、これの軸方向に沿うキー(図示省略)が刃具18装着 部より基部側(後部側)に設けられ、キーは動力伝達部材32の内周面に設けた キー溝(図示省略)に係合し、クイル17が動力伝達部材32に対し軸方向移動 自在にされている。なお図4に示すように、左,右クイル17は、1台の電動機 30によって左,右動力伝達部材32が共に回転されるように構成されている。
【0017】 前記天蓋19の下方には、図1,図2,図4に示すように、被加工物である自 動車用エンジンのシリンダブロック35を搬入,搬出するための1対のトランス ファバー36が配設され、トランスファバー36上に位置決めピン36aが突出 されている。前記シリンダブロック35を支持してトランスファバー36の上下 に移動される昇降体37の上端部には、後部,中間部,前部の支え金38,39 ,40が設けられ、後部,前部の支え金38,40上に位置決めピン38a,4 0aが突設されている。
【0018】 前記昇降体37は天蓋19の下面に固定された支柱20に昇降可能に支持され 、昇降体37の下端部には揺動部材42の一端部が連結され、揺動部材42の中 間部が支柱20間に固定された下横部材43に枢支され、揺動部材42の他側部 は昇降用シリンダ機構44のピストン44bの下端部に連結され、昇降用シリン ダ機構44のシリンダ44aが天蓋19上に固定されている。
【0019】 天蓋19の前後方向の複数個所にストッパ45が昇降可能に支持され、ストッ パ45は上端部が連結部材46を介してストッパ操作用シリンダ機構49に連結 され、ストッパ操作用シリンダ機構49のシリンダ49aが天蓋19上に固定さ れている。天蓋19下面の複数個所に下方に突出してシリンダブロック35を位 置決めするノックピン47が固定されている。
【0020】 天蓋19に複数の押し棒48が昇降可能に支持され、押し棒48は、図4によ く見られるように、上部が連結部材50を介して揺動部材51の一端部に連結さ れ、揺動部材51の中間部が天蓋19に枢支され、揺動部材51の他端部が押し 棒操作用シリンダ機構52のピストンロッド52bに連結され、押し棒操作用シ リンダ機構52のシリンダ52aが天蓋19上に固定されている。
【0021】 前記シリンダブロック35には、前記位置決めピン36a,38a,40aが 抜き差し可能に嵌合する位置決め穴35a,35b,35cが下面に開口され、 前記ノックピン47が抜き出し可能に嵌合するノック穴35dが上面に開口され ている。さらに、シリンダブロック35上部の長手方向である前後方向の複数個 所に突起部35eが設けられ、図3に示すように、突起部35eを前後方向に貫 通して左,右カムシャフト支持用の左,右カム穴35fがそれぞれ形成されてい る。なお、前記ピン36a,38a,40a,47、ストッパ45、穴35a, 35b,35c,35d,35fなどは、適宜左右方向の2個所に設けられてい る。
【0022】 次に、この実施例による穴加工機の作動について説明する。 まず、進退部材14が後退端に位置し、クイル17は動力伝達部材32に係合 してこれを貫通し、後端部の支持部材22に設けたスリーブ26に係合し、この スリーブ26からクイル17先端が若干突出した位置に停止し、電動機30も停 止した状態にしておく。また、昇降体37は下降して、支え金38,39,40 および位置決めピン38a,40aがトランスファバー36の下方に位置し、複 数の押し棒48は上昇し、ストッパ45は下降した状態にしておく。
【0023】 前述した状態で、トランスファバー36の作動により、これらの位置決めピン 36aに位置決め穴35aを嵌合させて、被下降物であるシリンダブロック35 を天蓋19下方の所定位置に搬入する。次に、昇降用シリンダ機構44の作動に よって、ピストン44bを下降させ、揺動部材を介して昇降体37を上昇させ、 昇降体36に設けた支え金38,39,40でシリンダブロック35の下面を支 持し、位置決めピン38a,40aをシリンダブロック35の位置決め穴35b ,35cに嵌合させる。昇降体37の上昇を続けて、支え金38,39,40の 上面をトランスファバー36の上方に移動させ、これらの位置決めピン36aを シリンダブロック35の位置決め穴35aから抜き出す。
【0024】 シリンダブロック35をクイル17挿入位置まで上昇させ、シリンダブロック 35の上面を下降している複数のストッパ45の下面に当接させ、これらのスト ッパ45と支え金38,39,40とでシリンダブロック35を挟持する。この 状態では、シリンダブロック35は前後方向の複数個所に設けられた突起部35 eのカム穴35fの中心を結ぶ線がクイル17の軸線に対し僅かに下方に位置し てこれらの軸線延長方向に平行になっている。なお、シリンダブロック35のノ ック穴35dが天蓋19に設けたノックピン47に浅く嵌まる。
【0025】 ここで、送り用シリンダ機構15を作動させてピストン15bを前進させ、ク イル17を水平に前進させる。なお、電動機30の軸30aおよび動力伝達部材 32は周方向の所定位置で停止するようにしてあるので、クイル17の刃具18 が下方に位置している。 そして、クイル17は、前進するとセラミックスリーブ26,27,28a, 28bを貫通し、これらを介して支持部材23,24,25a,25bに軸支さ れるとともに、シリンダブロック35のカム穴35fに差し込まれることになる 。そして、クイル17に装着した刃具18の刃先18aはシリンダブロック35 のカム穴35fを貫通して、これらの前方に近接させる。なお、クイル17は、 前進する以前から後端部の支持部材23に固定したスリーブ26に嵌合させてお いてもよい。
【0026】 クイル17を前進端で停止させた後、昇降体37およびストッパ45を僅かに 上昇させて、シリンダブロック35を、カム穴35fの中心を結ぶ線がクイル1 7の軸線と一致する位置まで、即ち天蓋19の下面に設けた固定の当金58にシ リンダブロック35が当接する位置まで上昇させる。この位置では、シリンダブ ロック35のノック穴35dが天蓋19に設けたノックピン47に深く嵌合し、 シリンダブロック35が天蓋19に対し位置決めされる。
【0027】 この状態で、電動機30を駆動し、これの軸30aから駆動側プーリ31,無 端ベルト33を介し動力伝達部材32を回転させるとともに、送り用シリンダ機 構15を再び作動させて、クイル17に前進方向の送りを与えることにより、刃 具18によって、シリンダブロック35のカム穴35fの穴壁をボーリング加工 する。この加工時には、クーラント液供給装置を作動させ、クーラント液供給路 57からスリーブ28a,28b内にクーラント液を供給して、これらとクイル 17との摩擦抵抗を小さくする。加工を終了し、刃具18がカム穴35fの前方 に出た後、送り用シリンダ機構15および電動機を停止させる。
【0028】 この状態で、ストッパ操作用シリンダ機構49を作動させてストッパ45を僅 かに下降させるとともに、昇降用シリンダ機構44を作動させて昇降体37を僅 かに下降させることにより、シリンダブロック35をクイル17のカム穴35f への差し込み位置まで下降させ、この位置で下降を停止させる。なお、この場合 に、押し棒操作用シリンダ機構52を作動させ、ピストン52b,揺動部材51 および連結部材50を介して複数の押し棒48を下降させ、これらによってシリ ンダブロック35の上面を押し下げる操作を加えてもよい。
【0029】 その後、送り用シリンダ機構15を作動させて、進退部材14およびカップリ ング16とともにクイル17を後退させ、シリンダブロック35のカム穴35f およびスリーブ28a,28b,27から抜き出し、クイル17を先端がシリン ダブロック35の後端と干渉しない位置にして停止させる。 次に、昇降用シリンダ機構44を作動させて昇降体37を下降させると共に、 押し棒操作用シリンダ機構52を作動させて押し棒48を下降させ、これらによ ってシリンダブロック35の上面を下方に押し、これに設けたノック穴35dを ノックピン47から抜き出し、シリンダブロック35を下降させる。
【0030】 シリンダブロック35の下降により、これの位置決め穴35aをトランスファ バー36の位置決めピン36aに嵌めて、トランスファバー36上にシリンダブ ロック35の下面を支持させた後、これの位置決め穴35b,35cから位置決 めピン38a,40aを抜き出し、支え金38,39,40がシリンダブロック 35から離れる下降端まで昇降体37を下降させて、これを停止させる。そして 、トランスファバー36によって天蓋19の下方から下降を終了したシリンダブ ロック35を次工程に搬出する。
【0031】 なお、前述した作動は、左,右クイルについて同時に行い、これらのクイル1 7の刃具18によるボーリング加工はシリンダブロック35の全部のカム穴35 fに対して同時に行う。 前述した実施例では、クイルを動力伝達部材から抜き出さないようにしたが、 この考案は、クイル,動力伝達部材の回転を円周方向の所定位置で適宜停止でき るようにして、クイルを動力伝達部材から抜き出せるようにしてもよい。
【0032】 そして、この考案は、天蓋下面の適所から複数のノズルを突出させ、これらの ノズルから刃具によるボーリング加工部にクーラント液を供給しつつ加工を行う ことが好ましい。 前記実施例では電動機を基台上に設けたが、この考案は、電動機を天蓋に設け ても、ビルトインモータとして動力伝達部材の外周面に配置してもよく、また、 前記実施例では電動機をクイルの基端部側に配置したが、この考案は電動機をク イルの先端部側に動力伝達部材と共に設けてもよい。
【0033】 さらに、前記実施例では、クイルの中間部分を含む4個所を天蓋から下方に突 出させた支持部材に固定したセラミックスリーブで軸支したが、この考案は、ク イルの中間部分の支持部材を省略したり、先端寄りと先端部の支持部材を一体化 したりするなど、クイルの基端寄り部分と先端部分との2個所を支持部材に固定 したセラミックスリーブで軸支するだけでもよい。
【0034】 この考案に用いる進退部材にクイルの基端部を連結するカップリングは、フロ ーティング式またはオルダム式のカップリングを用いることが好ましい。そして 、前記実施例ではエンジンのシリンダブロックに形成したカム穴加工用の穴加工 機について説明したが、この考案は、前記カム穴加工やシリンダブロックの加工 に限られるものではなく、外周面から突出する刃具を有するとともに長いクイル を必要とする穴加工機に広く適用でき、被加工物によってはクイルが1本のみで あってもよい。
【0035】
【考案の効果】
以上説明したように、この考案の穴加工機は、送り装置に設けた進退部材に、 外周面から突出する刃具が装着されたクイルの基端部をカップリングを介して軸 方向と交差する方向への移動および回転自在に連結し、前記送り装置の前側上方 に配設した天蓋から前後方向に相互間隔を設けた複数の支持部材を下方に突出さ せ、これらの支持部材に固定したセラミックスリーブに前記クイルを回転および 抜き差し自在に軸支し、前記天蓋に、電動機によって回転される動力伝達部材を 回転自在に保持させ、この動力伝達部材に前記クイルを軸支方向移動可能に係合 させ、クイルに前記動力伝達部材から回転力を伝達させるようにしたので、次の 効果が得られる。
【0036】 すなわち、この考案の穴加工機は、送り装置の進退部材にカップリングを介し てクイルの基端部を軸方向と交差する方向への移動可能に連結すると共に、電動 機の回転を天蓋に保持させた動力伝達部材によってクイルに伝達するようにした ので、前記進退部材にはクイルを回転させる電動機を設けないようにすることが でき、加工中に進退部材が振動しにくい上に、この進退部材とクイルの間の振動 を遮断することができる。
【0037】 また、クイルの基端部寄りの部分と先端部分との2個所など、クイルの軸方向 に互いに離れた複数個所を天蓋から下方に突出する支持部材に固定したセラミッ クスリーブに軸支させてあるので、クイルの長さが長くなっても、これを2個所 以上で確実に軸支でき、クイルに振動が発生するのを防止できると共に、電動機 によって回転される動力伝達部材を前記天蓋に保持させ、前記動力伝達部材から クイルに回転力を伝達させるようにしたので、回転部の重量を軽くすることがで き、バランスの調整が容易で、これによってもクイルに振動が発生しくにくくな る。したがって、この発明によれば、クイルが長いものでも真円度が高い穴加工 を行うことができる。さらに主軸がない送り装置でよいので、これを簡易な構成 にすることができるので、安価に穴加工機を提供することができる。
【0038】 そして、前記支持部材にセラミックスリーブを固定し、これらのスリーブにク イルを回転および抜き差し自在に支持したので、スペースが小さい先端側,中間 部の支持部材にも容易に設けることができ、セラミックが通常超硬合金からなる クイルとの親和性がないことにより、かじりの心配がなく、耐耗性がよく、剛性 も大きい。したがって、ベアリングやメタルでクイルを軸支するのに比べ、クイ ルの動きが制限されて真円度がより高くなり、基準に対する平行度,位置精度が 向上すると共に、長期間にわたり高い精度の穴加工が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例による穴加工機を示す概略
側面図である。
【図2】図1の左側部分の一部を断面した作動説明用の
拡大図である。
【図3】図2の左側部分の一部を断面した作動説明用の
拡大図である。
【図4】図1の拡大横断説明図である。
【図5】図3のA−A線矢視拡大図である。
【図6】図3のB−B線矢視拡大図である。
【図7】従来例の穴加工機を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
11 基台 12 送り装置 13 支持台 14 進退部材 15 送り用シリンダ機構 16 カップリング 17 クイル 18 刃具 19 天蓋 20 支柱 23,24,25a,25b 支持部材 26,27,28a,28b セラミックスリーブ 30 電動機 32 動力伝達部材 35 シリンダブロック(被加工物) 35e 突起部 35f カム穴

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送り装置に設けた進退部材に、外周面か
    ら突出する刃具が装着されたクイルの基端部をカップリ
    ングを介して軸方向と交差する方向への移動および回転
    を自在に連結し、前記送り装置の前側上方に配設した天
    蓋から前後方向に相互間隔を設けた複数の支持部材を下
    方に突出させ、これらの支持部材に固定したセラミック
    スリーブに前記クイルを回転および抜き差し自在に軸支
    し、前記天蓋に、電動機によって回転される動力伝達部
    材を回転自在に保持させ、この動力伝達部材に前記クイ
    ルを軸方向移動可能に係合させ、クイルに前記動力伝達
    部材から回転力を伝達させるようにしたことを特徴とす
    る穴加工機。
JP7272491U 1991-09-10 1991-09-10 穴加工機 Pending JPH0524216U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010214526A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Toyota Motor Corp ボーリング加工装置

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JP2010214526A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Toyota Motor Corp ボーリング加工装置

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