JPH0524202U - 筒状ワークの内周面の溝形成加工装置 - Google Patents

筒状ワークの内周面の溝形成加工装置

Info

Publication number
JPH0524202U
JPH0524202U JP4048891U JP4048891U JPH0524202U JP H0524202 U JPH0524202 U JP H0524202U JP 4048891 U JP4048891 U JP 4048891U JP 4048891 U JP4048891 U JP 4048891U JP H0524202 U JPH0524202 U JP H0524202U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peripheral surface
inner peripheral
tool holder
cylindrical work
tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4048891U
Other languages
English (en)
Inventor
忠友 畑山
栄明 佐藤
Original Assignee
本田技研工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 本田技研工業株式会社 filed Critical 本田技研工業株式会社
Priority to JP4048891U priority Critical patent/JPH0524202U/ja
Publication of JPH0524202U publication Critical patent/JPH0524202U/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Drilling And Boring (AREA)
  • Turning (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】簡略且つ小型な構成で筒状ワークの内周面に切
削加工により略円弧状の溝を形成することができると共
に、その溝形成加工の高速化を容易に図ることができ、
さらには、その加工時に高負荷が加わるような場合にも
容易にその負荷に耐え得る構成とすることができる溝形
成加工装置を提供する。 【構成】カッター15を先端部に有する工具保持体11
と、工具保持体11の中間部を揺動自在に支持する揺動
支持体12と、工具保持体11の後端部に枢着された公
転体13と、公転体13を中心軸20の回りに公転駆動
する駆動手段14とを備える。公転体13を公転駆動す
ることにより、工具保持体11を筒上ワークWの内周面
に沿って往復揺動させる。カッター15は、工具保持体
11が筒状ワークWに向かって往路側に揺動された時に
略円弧状の軌跡を描き、復路側に揺動された時に略直線
状の軌跡を描く。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車のパワーステアリング装置に用いられるロータリーバルブの スリーブ等の筒状ワークの内周面に切削加工により溝を形成するための装置に関 する。
【0002】
【従来の技術】
図5に示すように、例えば、ロータリーバルブのスリーブWの内周面には、そ の中間部に、該スリーブWの軸方向に延在する縦断面、略円弧形状のポート溝a が該スリーブWの周方向に間隔を存して複数形成され、この種の、ポート溝aを を形成する溝形成加工装置としては、従来、例えば特公昭49−49541号広 報に開示されているものが知られている。
【0003】 この溝形成加工装置は、ポート溝aの形成・加工に際して、スリーブWを揺動 可能に保持すると共に、カッターを先端部に備えた切削工具をスリーブW内に挿 入し、この時、該スリーブW及び切削工具を共に揺動させながら、該スリーブW の内周面の中間部の所定の箇所を切削工具のカッターにより徐々に切削し、これ によって、ポート溝aを形成するようにしている。
【0004】 しかしながら、かかる溝形成加工装置では、スリーブW及び切削工具の両者を 適当なタイミングで揺動させなければならず、このため、スリーブWの揺動機構 や切削工具の揺動機構等が複雑なものとなると共に大型化し、また、高価なもの となるという不都合があった。そして、かかる溝形成加工装置では、スリーブW 及び切削工具の両者の揺動のタイミングを適切にとりつつ、両者を高速で揺動さ せることは困難であり、従って、溝加工を短時間で効率よく行うことが困難であ った。
【0005】 また、この種の溝形成加工装置としては、例えば特開昭62−34714号広 報に開示されているものも知られている。
【0006】 この溝形成加工装置は、先端部に上下一対のカッターを有するクランクアーム をクランク軸から延設すると共にその中間部で揺動自在に枢支したものであり、 ポート溝aの加工に際しては、カッターを所定位置に固定保持したスリーブW内 に挿入した状態でクランク軸を回動させることにより、両カッターをクランクア ームと共にスリーブWの略軸方向で往復動させつつ上下に揺動させて、両カッタ ーに略楕円形状の軌跡を同位相で描かせ、この時、その軌跡の半工程において各 カッターによりスリーブWの内周面を切削し、これによって、スリーブWの内周 面に上下一対のポート溝a,aを同時に形成するようにしている。
【0007】 しかしながら、かかる溝形成加工装置では、スリーブWの一対の溝加工を並行 して行うことができるものの、一般には、両カッターをクランクアームに高精度 の位置関係で取付けることは困難であり、このため、両カッターの軌跡が微妙に 異なるものとなって、各ポート溝aを高精度で同一形状に加工することが困難な ものとなっていた。
【0008】 また、かかる溝形成加工装置では、各カッターの軌跡が略楕円形状となるため 、その半工程において各カッターがスリーブの内周面を切削した後に残りの半工 程において原位置に復帰する際には、該カッターがこれを取付けたクランクアー ムの先端部と共にその研削箇所からスリーブWの軸心側に比較的大きく離反する こととなる。このため、各カッターによる切削時に各カッターに高負荷が加わる ような場合に、該カッターを取付けたクランクアームの先端部の径を大きくして その剛性を高めようとしても、該クランクアームとスリーブWとの干渉を避ける ために該クランクアームの先端部の径をあまり大きくできず、従って、各カッタ ーに加わる高負荷に耐え得る十分な剛性を確保することが困難であるという不都 合があった。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】 本考案はかかる不都合を解消し、簡略且つ小型な構成でロータリーバルブのス リーブ等の筒状ワークの内周面に切削加工により略円弧状の溝を形成することが できると共に、その溝形成加工の高速化を容易に図ることができ、さらには、そ の加工時に高負荷が加わるような場合にも容易にその負荷に耐え得る構成とする ことができる溝形成加工装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案はかかる目的を達成するために、所定の位置に保持された筒状ワークの 内周面にその軸方向に延在する略円弧形状の溝を切削加工により形成するための 装置において、前記溝の切削加工に際して前記筒状ワークに挿入される切削工具 を先端部に備え、該筒状ワークの略軸心方向に延在する工具保持体と、該工具保 持体の中間部を前記筒状ワークの内周面に沿って揺動自在に支持する揺動支持体 と、該工具保持体の後端部の位置に所定の回転軸心の回りに公転自在に設けられ 、その公転により工具保持体を揺動させるべく該工具保持体の後端部に枢着され た公転体と、該公転体を公転駆動する駆動手段とを備え、前記揺動支持体と公転 体とは、該公転体の半周期の公転時に前記切削工具を前記筒状ワークの内周面を 略円弧状に切削する軌跡を描かせて揺動させ、さらに、該公転体の残りの半周期 の公転時に該切削工具を該筒状ワークの内周面から離反した位置で該筒状ワーク の軸心と略平行な軌跡を描かせて揺動させる位置関係で配設されていることを特 徴とする。
【0011】
【作用】
本考案によれば、前記切削工具を前記筒状ワークに挿入した状態で前記駆動手 段により前記公転体を公転駆動すると、前記揺動支持体の揺動支点を中心として 該切削工具が前記工具保持体と共に該筒状ワークの内周面に沿って揺動する。
【0012】 この時、該切削工具は、公転体の半周期の公転においては、筒状ワークの内周 面に向かって略円弧状の軌跡を描いて揺動し、この時、筒状ワークの内周面を略 円弧状に切削される。
【0013】 また、切削工具は、公転体の残りの半周期の公転においては、筒状ワークの内 周面から離反した位置で、筒状ワークの軸心と略平行な直線的な軌跡を描いて原 位置に復帰し、以下、かかる切削工具の往復運動が繰り返される。
【0014】
【実施例】
本考案の溝形成加工装置の一例を図1乃至図4に従って説明する。
【0015】 図1は該溝形成加工装置の平面図、図2乃至図4はその作動説明図である。
【0016】 図1で、1は前記ポート溝a(図5参照)を形成すべき筒状ワークであるスリ ーブWを着脱自在に保持するワーク保持ユニット、2は該スリーブWの内周面に 切削加工によりポート溝aを形成する加工ユニットであり、これらは基台3上に 設けられている。
【0017】 ワーク保持ユニット1は、基台3上に敷設されたガイドレール4上を基台3の 長手方向に移動自在に設けられたスライドテーブル5と、該スライドテーブル5 上にガイドレール4と直交して敷設されたガイドレール6上を基台3の幅方向に 移動自在に設けられたスライドテーブル7と、該スライドテーブル7上に立設さ れた取付部8に回動自在に取付けられた回転保持部9とを備えている。
【0018】 この場合、回転保持部9は、その軸心が基台3の長手方向に向けられ、その先 端部にスリーブWを同心に着脱自在に挿着・保持する。そして、回転保持部9は 、取付部8を介してモータ10に接続され、後述の溝形成加工の際には、保持し たスリーブWの内周面に一つのポート溝a(図5参照)が形成される毎に、該モ ータ10の駆動下に所定の角度毎に回動される。
【0019】 尚、スライドテーブル5,7は、それぞれ図示しないシリンダ等により回転保 持部9と共にガイドレール4,6上を移動される。
【0020】 加工ユニット2は、基台3上に回転保持部9に向かってその軸心と概略平行に 延在して配設されたロッド状の工具保持体11と、該工具保持体11の回転保持 部9寄りの前部を揺動自在に支持する揺動支持体12、工具保持体11の後端部 を支持する公転体13と、公転体13を公転駆動する駆動手段14とを備え、工 具保持体11の先端部の側部には、切削工具であるカッター15が突設・固着さ れている。この場合、工具保持体11の先端部は、前記回転保持部9にスリーブ Wを保持した状態で該回転保持部9を前記スライドテーブル7と共に工具保持体 11に向かって前進させることによりスリーブWに挿入され、この時カッター1 5がスリーブWの内周面に対向する。
【0021】 揺動支持体12は、工具保持体11の前部から支軸16を介して揺動自在に側 方に延設されたリンクアーム17を有し、このリンクアーム17の先端部は、基 台3上に立設された支持部18上に固定支軸19を介して枢着されている。
【0022】 かかる構成により、揺動支持体12は、支持部18にリンクアーム17を介し て工具保持体11を支持し、このとき、リンクアーム17が固定支軸19を支点 として前記回転保持部9に向かって接近・離反するように揺動することにより、 工具保持体11をカッター15と共に、回転保持部9に保持されるスリーブWの 内周面に沿って揺動自在としている。
【0023】 公転体13は、工具保持体11の後端部の位置で基台3上に回動自在に立設し た中心軸20に一体に回動自在に挿着された回転板21の周縁上部に突設された ピン状のものであり、この回転板21の回動により中心軸20の回りに公転自在 とされている。そして、工具保持体11の後端部は、この公転体13に枢着され 、公転体13と共に中心軸20の回りに公転自在とされている。
【0024】 かかる構成により、工具保持体11は、公転体13の公転に伴って、前記揺動 支持体12の固定支軸19を揺動支点として、回転保持部9に保持されるスリー ブWの内周面に沿って工具保持体11の概略長手方向に揺動する。
【0025】 この場合、公転体13と揺動支持体12のリンクアーム17等との位置関係は 例えば、次のような位置関係とされている。
【0026】 すなわち、リンクアーム17と工具保持体11とを連結する前記支軸16と、 公転体13の公転中心である中心軸20とは、リンクアーム17が同図実線示の ように回転保持部9に保持したスリーブWの軸心と直交する向きにある時には、 該スリーブWの軸心と平行な直線C上に並ぶようになっている。
【0027】 また、公転体13がワーク保持ユニット1から最も離反する位置(同図実線示 の状態から90度時計回りに公転した仮想線示の位置、以下、最後方公転位置と いう)では、リンクアーム17は同図実線示の状態から中心軸20に最も近づく 位置(ワーク保持ユニット1から離反する側に揺動した仮想線示の位置、以下、 最後方揺動位置という)に揺動し、且つ、公転体13がワーク保持ユニット1に 最も離反する位置(最後方公転位置から180度時計回りに公転した仮想線示の 位置、以下、最前方公転位置という)では、リンクアーム17は同図実線示の状 態からワーク保持ユニット1に最も接近する仮想線示の位置(以下、最前方揺動 位置という)に揺動するようになっている。
【0028】 加工ユニット2の駆動手段14は、前記回転板21の側方で基台3上に固設さ れたモータ21と、モータ21の駆動軸21aに一体に回動自在に挿着された駆 動プーリ22と、前記中心軸20に一体に回動自在に挿着された被動プーリ23 とを備え、両プーリ22,23はプーリベルト24を介して接続されている。
【0029】 かかる構成により、駆動手段14は、モータ21により駆動プーリ22、プー リベルト24、被動プーリ23及び中心軸20を介して回転板21を例えば時計 回りに回動させ、これにより、公転体13を中心軸20の回りに公転させるよう にしている。
【0030】 次に、かかる溝形成加工装置の作動を図1を参照しつつ図2乃至図4に従って 説明する。
【0031】 図1及び図2において、前記スリーブWの内周面にポート溝a(図5参照)を 形成する際には、該スリーブWをワーク保持ユニット1の回転保持部9に挿着し た後に、前記スライドテーブル7を回転保持部9及びスリーブWと共に工具保持 体11に向かって前進させ、これにより、工具保持体11の先端部をカッター1 5と共にスリーブWに所定の位置まで挿入する。
【0032】 次いで、前記駆動手段14のモータ21を作動させて公転体13を中心軸20 の回りに時計回りに回動させ、これによって、工具保持体14をその概略長手方 向に往復揺動させる。
【0033】 この時、前記カッター15は、工具保持体11と共に、スリーブW内でその内 周面に沿って以下に説明するような軌跡を描いて往復揺動する。
【0034】 すなわち、図2において、工具保持体14がワーク保持ユニット1側に向かっ て往路方向に揺動する際には、公転体13が、前記最後方公転位置(同図実線示 の状態)から前記最前方公転位置に向かって時計方向に中心軸20の回りに公転 し、これに伴って、前記リンクアーム17が前記最後方揺動位置(同図実線示の 状態)から前記最前方揺動位置に向かって前記固定支軸19を揺動支点として揺 動する。
【0035】 この時、工具保持体11の先端部のカッター15は、工具保持体11と共にリ ンクアーム17の固定支軸19の回りにスリーブW内に進入する向きに揺動する 。また、この時、公転体13が最後方公転位置から最前方公転位置に向かって時 計回りに公転するに伴って、その公転運動の前半では、リンクーアーム17に連 結された工具保持体11の前部は、スリーブWの軸心と直交する方向においてス リーブWの内周面のカッター15に対向する箇所に接近する側に移動し、さらに 、公転体13に連結された工具保持体11の後端部は、スリーブWの軸心と直交 する方向において該工具保持体11の前部の移動と逆向きに移動する。
【0036】 そして、かかる公転体13の公転運動の後半では、工具保持体11の前部は、 スリーブWの軸心と直交する方向においてスリーブWの内周面のカッター15に 対向する箇所から離反する側に移動し、さらに、工具保持体11の後端部は、ス リーブWの軸心と直交する方向において該工具保持体11の前部の移動と逆向き に移動する。
【0037】 このため、工具保持体11の先端部のカッター15は、工具保持体11の往路 方向への揺動の際には、スリーブWの内周面に沿ってこれに徐々に接近、離反す るようにこの往路方向に移動し、従って、図4に示すような円弧状の軌跡Xaを 描く。
【0038】 一方、図3において、工具保持体11がスリーブWから抜脱する向きに復路方 向に揺動する際には、公転体13が、前記最前方公転位置(同図実線示の状態) から前記最後方公転位置に向かって時計方向に中心軸20の回りに公転し、これ に伴って、前記リンクアーム17が前記最前方揺動位置(同図実線示の状態)か ら前記最後方揺動位置に向かって前記固定支軸19を揺動支点として揺動する。
【0039】 この時、工具保持体11の先端部のカッター15は、工具保持体11と共にス リーブW内から抜脱する向きに揺動する。また、この時、公転体13が最前方公 転位置から最後方公転位置に向かって時計回りに公転するに伴って、その公転運 動の前半では、リンクーアーム17に連結された工具保持体11の前部は、スリ ーブWの軸心と直交する方向においてスリーブWの内周面のカッター15に対向 する箇所に接近する側に移動し、さらに、公転体13に連結された工具保持体1 1の後端部は、スリーブWの軸心と直交する方向において該工具保持体11の前 部の移動と同じ向きに移動する。
【0040】 そして、かかる公転体13の公転運動の後半では、工具保持体11の前部は、 スリーブWの軸心と直交する方向においてスリーブWの内周面のカッター15に 対向する箇所から離反する側に移動し、さらに、工具保持体11の後端部は、ス リーブWの軸心と直交する方向において該工具保持体11の前部の移動と同じ向 きに移動する。
【0041】 このため、工具保持体11の先端部のカッター15は、工具保持体11の復路 方向への揺動の際には、工具保持体14の復路方向への揺動の際には、図4に示 すように、スリーブWの内周面に沿ってその軸方向に直線的な軌跡Xbを描く。
【0042】 従って、カッター15は、工具保持体14の上記の往復揺動の際に、図4に示 すように、スリーブWの内周面に沿って略弓形状の軌跡Xを描いて往復動するこ ととなる。
【0043】 そして、このようにカッター15を往復動させた状態で、次に、図1に示すワ ーク保持ユニット1のスライドテーブル5を前記ガイドレール4上で移動させる ことにより、スリーブWの内周面のカッター15に対向する箇所を該カッター1 5に徐々に接近させる。
【0044】 この時、カッター15は、その円弧状の軌跡Xaに沿った往路方向への移動時 に該スリーブWの内周面を徐々に切削し、これによって、その切削箇所に前記ポ ート溝a(図5参照)が形成される。また、この時、カッター15は、その直線 状の軌跡Xbに沿った復路方向への移動時には、該スリーブWの切削箇所から離 反した状態で該切削箇所に沿ってスリーブWの軸方向に移動して原位置に復帰す る。
【0045】 そして、このようにスリーブWの内周面に一つのポート溝aが形成された後に は、該カッター15が再びスリーブWの内周面から軸心側に離反された状態で、 前記回転保持部7がスリーブWと共に前記モータ10(図1参照)により所定角 度回動されて他のポート溝aを形成すべき箇所がカッター15に対向され、この 状態で再び前記と同様に他のポート溝aが形成される。以下、かかる作動を繰り 返すことにより、スリーブWに複数のポート溝aが形成される。
【0046】 このように、本実施例の溝形成加工装置においては、スリーブWの内周面に略 円弧形状のポート溝aを切削・形成するためのカッター15の往復運動を、工具 保持体11、リンクアーム17、公転体13等による簡略且つ小型な構成で行わ しめることができる。そして、カッター15の往復運動においては、スリーブW の内周面の切削を行わない復路方向への移動時に該スリーブWの内周面に沿って 直線的に移動させるようにしているので、その非切削時のカッター15及び工具 保持体11のスリーブWの軸心側への移動量を小さなものとすることができ、従 って、工具保持体11の先端部の径を大きくしてその剛性を高めても支障なくカ ッター15の往復運動を行わしめることができ、切削時にカッター15に加わる 負荷が大きい場合であっても該カッター15及び工具保持体11をその負荷に充 分耐え得る構成とすることができる。
【0047】 尚、本実施例では、工具保持体11の往路方向への揺動時にカッター15によ り溝形成加工を行うようにしたが、これと逆に工具保持体11の復路方向への揺 動時に溝形成加工を行うようにすることも可能であることはもちろんである。
【0048】 この場合には、例えば、公転体13を本実施例の場合と逆方向に回動させれば 、明らかにカッター15の軌跡が本実施例の場合と逆向きとなるので、該カッタ ー15の刃先を工具保持体11の復路方向へ向けることにより、本実施例と同様 に溝形成加工装置が構成される。
【0049】
【考案の効果】
上記の説明から明らかなように、本発明によれば、先端部に切削工具を有する 工具保持体の中間部を揺動支持体により、筒状ワークの内周面に沿って揺動自在 に支持すると共に、該工具保持体の後端部に枢着された公転体を駆動手段により 、所定の回転軸心回りに公転させることにより、該切削工具を筒上ワークの内周 面に沿って往復揺動させ、さらに、揺動支持体と公転体との位置関係を適切に設 定することにより、該公転体の半周期の公転時に切削工具を筒状ワークの内周面 を略円弧状に切削する軌跡を描かせて揺動させ、さらに、該公転体の残りの半周 期の公転時に該切削工具を該筒状ワークの内周面から離反した位置で該筒状ワー クの軸心と略平行な軌跡を描かせて揺動させるようにしたことによって、筒状ワ ークの内周面に略円弧形状の溝を形成するための切削工具の駆動を極めて簡略且 つ小型な構成で行うことができる。
【0050】 そして、このように、簡略且つ小型な構成としたことによって、工具保持体や 切削工具等の可動部の慣性重量を小さなものとすることができると共に、公転体 を高速で回動させるだけで、切削工具を所定の軌跡を描かせて高速で往復運動さ せることができるので、筒状ワークの溝形成加工を短時間で行うことができると 共に、精度の良い加工を行うことができる。
【0051】 また、切削工具の往復運動において、筒状ワークの非切削時に該切削工具を筒 状ワークの略軸心方向に直線的に移動させるようにしたことによって、該切削工 具の筒状ワークの径方向への移動量を小さなものとすることができ、従って、該 切削工具を比較的大きなものとしてその剛性を高めるようにしても該切削工具が 筒状ワークと干渉せずに支障なく往復運動することができ、該切削工具に高負荷 が加わるような場合であっても、その負荷に充分耐え得る構成とすることができ る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の溝形成加工装置の一例の平面図、
【図2】溝加工形成装置の作動説明図、
【図3】溝加工形成装置の作動説明図、
【図4】溝加工形成装置の作動説明図、
【図5】溝を形成した筒状ワークの縦断面図。
【符号の説明】
11…工具保持体、12…揺動支持体、13…公転体、
14…駆動手段、15…カッター(切削工具)、W…ス
リーブ(筒状ワーク)、a…ポート溝、X…軌跡

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の位置に保持された筒状ワークの内周
    面にその軸方向に延在する略円弧形状の溝を切削加工に
    より形成するための装置において、前記溝の切削加工に
    際して前記筒状ワークに挿入される切削工具を先端部に
    備え、該筒状ワークの略軸心方向に延在する工具保持体
    と、該工具保持体の中間部を前記筒状ワークの内周面に
    沿って揺動自在に支持する揺動支持体と、該工具保持体
    の後端部の位置に所定の回転軸心の回りに公転自在に設
    けられ、その公転により工具保持体を揺動させるべく該
    工具保持体の後端部に枢着された公転体と、該公転体を
    公転駆動する駆動手段とを備え、前記揺動支持体と公転
    体とは、該公転体の半周期の公転時に前記切削工具を前
    記筒状ワークの内周面を略円弧状に切削する軌跡を描か
    せて揺動させ、さらに、該公転体の残りの半周期の公転
    時に該切削工具を該筒状ワークの内周面から離反した位
    置で該筒状ワークの軸心と略平行な軌跡を描かせて揺動
    させる位置関係で配設されていることを特徴とする筒状
    ワークの内周面の溝形成加工装置。
JP4048891U 1991-05-31 1991-05-31 筒状ワークの内周面の溝形成加工装置 Pending JPH0524202U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4048891U JPH0524202U (ja) 1991-05-31 1991-05-31 筒状ワークの内周面の溝形成加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4048891U JPH0524202U (ja) 1991-05-31 1991-05-31 筒状ワークの内周面の溝形成加工装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0524202U true JPH0524202U (ja) 1993-03-30

Family

ID=12581976

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4048891U Pending JPH0524202U (ja) 1991-05-31 1991-05-31 筒状ワークの内周面の溝形成加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0524202U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4628605A (en) Orbital bayonet saw
US7448137B2 (en) Reciprocating saw
US4255858A (en) Jig saw with orbitally movable blade
JPH0737006B2 (ja) 動力式往復動鋸
JP3738029B2 (ja) 回転運動を往復運動に変換する伝動装置
JP4029579B2 (ja) セーバソー
US20230226628A1 (en) Reciprocating saw
JP3988370B2 (ja) セーバソー
JPH0155957B2 (ja)
JPH0524202U (ja) 筒状ワークの内周面の溝形成加工装置
JPH0729242B2 (ja) 円筒形スリーブポート溝加工装置
CN105643006A (zh) 一种自定心夹紧的锯切装置
JP2670205B2 (ja) 筒状ワークの内周面の溝形成加工装置
JPH0663813A (ja) 筒状ワークの内周面の溝形成加工装置
JPH0524481Y2 (ja)
JP2521711Y2 (ja) 鋳型バリ取り工具ホルダー
JP2001293533A (ja) ばね製造機のツール取付装置
JP2001353618A (ja) 往復動切断工具
JPH03295601A (ja) 往復切断式の走行丸のこ盤
JPS6012288A (ja) チツプドレツサ
JPS59192411A (ja) 盲溝加工装置
JPH1080851A (ja) 倣い加工装置
JPH02106265A (ja) 電動研磨装置
JP4454850B2 (ja) 鋸歯を有する加工物を機械加工するための機械
JPS5866609A (ja) 工作機械