JPH05241949A - プライオリティ制御方式 - Google Patents

プライオリティ制御方式

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JPH05241949A
JPH05241949A JP4325192A JP4325192A JPH05241949A JP H05241949 A JPH05241949 A JP H05241949A JP 4325192 A JP4325192 A JP 4325192A JP 4325192 A JP4325192 A JP 4325192A JP H05241949 A JPH05241949 A JP H05241949A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アクセス種間のスループットが極端に相違し
ないようになったプライオリティ制御方式を提供するこ
とを目的としている。 【構成】 二種(ストアとフェッチ)のアクセス要求を
発行できる少なくとも一つ以上のアクセス要求源と、複
数のバンクにインタリーブされた主記憶と、アクセス要
求の優先順位を決定するプライオリティ決定回路と、プ
ライオリティ決定回路の決定した優先順位に従ってポー
トに保持されているアクセス要求を主記憶へ発信するア
クセス要求処理部とを備えるデータ処理装置において、
プライオリティ決定回路の各ポート毎に、ポートに一つ
のアクセス要求が保持されている時間を計測する時間計
測手段を設け、時間計測手段で計測された時間を優先順
位決定の要素として用いるものである。本発明によれ
ば、ポートに長時間滞留しているアクセス要求を優先的
に主記憶へ送ることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、データ処理装置におけ
るプライオリティ制御方式の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】計算機システムは、二種(フェッチとス
トア)のアクセス要求を発行できる複数のアクセス要求
源と、複数バンクにインタリーブされた主記憶と、アク
セス要求の優先順位を決定するプライオリティ決定回路
と、プライオリティ決定回路の決定した優先順位に従っ
てアクセス要求を主記憶に発信するアクセス要求処理部
とを有している。この種の計算機システムにおいては、
ストア・アクセスはプライオリティが取れてからデータ
の整列(アライン)を行うため、プライオリティが取れ
てから実際に主記憶にデータが到達する迄に時間がかか
る。フェッチには此のようなインタバルがないので、こ
の間に同一アドレスがフェッチされると、データの参照
順序が保証されない場合が起こる。
【0003】従って、ストア・アクセスには余分なバン
ク・ビジーを立てることによって、プライオリティが取
れてから実際に主記憶にデータが到達する迄にフェッチ
が割り込まないことを保証している。このため、先行ス
トアから後続のフェッチに対して長いビジーが見える。
ストア・アクセスが連続した場合には、フェッチに対し
て多くのバンクが同時にビジーに見えるが、バンク数が
十分に大きければ、フェッチのスループットは問題にな
るほど低下しない。上記のような計算機システムにおけ
るプライオリティ制御方式では、ポートにアクセス要求
が保持されている時間を優先順位の決定要素としては積
極的に用いていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】フェッチに対して多く
のバンクがビジーに見える此の種の計算機システムにお
いては、インタリーブ数が大きい場合には問題がない
が、インタリーブ数が小さくなると、ストア・アクセス
が連続的に発信されたときには、フェッチに対して全て
のバンクがビジーになる。従来の技術では、ポートに保
持されている時間をプライオリティの決定要素して用い
ていないため、フェッチ・アクセスは必要なバンクのビ
ジーが全て解除されるまで、場合によっては非常に長時
間、ポートに保持される。その結果、フェッチのアクセ
スのスループットがストア・アクセスのスループットに
比べて非常に低くなる恐れがある。本発明は、この点に
鑑みて創作されたものであって、アクセス種間のスルー
プットが極端に相違しないようになったプライオリティ
制御方式を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。同図に示すように、請求項1のプライオリテ
ィ制御方式は、少なくとも二種のアクセス要求を発行で
きる少なくとも一つ以上のアクセス要求源と、複数のバ
ンクにインタリーブされた主記憶と、前記アクセス要求
源からのアクセス要求を受け付ける少なくとも二つ以上
のポートを持ち、各ポートのアクセス要求の内容と,ポ
ート間の競合と,前記主記憶のバンク毎のビジー状況と
からアクセス要求の優先順位を決定するプライオリティ
決定回路と、プライオリティ決定回路の決定した優先順
位に従って前記ポートに保持されているアクセス要求を
前記主記憶へ発信するアクセス要求処理部とを備えるデ
ータ処理装置において、プライオリティ決定回路の各ポ
ート毎に、ポートに一つのアクセス要求が保持されてい
る時間を計測する時間計測手段を持ち、その計測された
時間を優先順位決定の要素として用いることを特徴とす
るものである。請求項2のプライオリティ制御方式は、
請求項1において、時間計測手段としてカウンタを用い
ることを特徴とするものである。請求項3のプライオリ
ティ制御方式は、請求項1又は請求項2において、二つ
以上のアクセス要求源がある場合、これを認識する手段
を設け、特定のアクセス要求源からのアクセス要求につ
いてのみ、保持されている時間を計測することを特徴と
するものである。請求項4のプライオリティ制御方式
は、請求項3において、アクセス要求源を認識する手段
として、アクセス要求にアクセス要求源認識フラグを付
加することを特徴とするものである。請求項5のプライ
オリティ制御方式は、請求項3において、アクセス要求
源を認識する手段として、アクセス要求源とポートとを
1対1あるいは1対N(Nは2以上)に対応させること
を特徴とするものである。請求項6のプライオリティ制
御方式は、請求項3において、アクセス要求源毎に決ま
ったアクセス種についてのみ、保持されている時間を計
測することを特徴とするものである。請求項7のプライ
オリティ制御方式は、請求項1または請求項2または請
求項3において、アクセス要求について計測されている
時間が予め決められた時間Tを越えたことを検出する手
段を設け、越えたことが検出されると1になり、該アク
セス要求が発信されると0になるようなフラグを持ち、
そのフラグを優先順位決定の要素として用いることを特
徴とするものである。請求項8のプライオリティ制御方
式は、請求項7において、予め決められた時間Tを可変
とする手段を有することを特徴とするものである。請求
項9のプライオリティ制御方式は、請求項7または請求
項8において、1のフラグが存在する場合には、ポート
にセットされているストア・アクセス要求を無効なもの
として、アクセス要求の優先順位を決定することを特徴
とするものである。
【0006】
【作用】請求項1のプライオリティ制御方式の作用を説
明する。ポートにアクセス要求がセットされると、対応
する時間計測手段が時間計測を開始する。時間計測手段
の時間計測値は、プライオリティ決定回路に入力され
る。プライオリティ決定回路は、時間計測手段の時間計
測値をも優先順位決定の要素として、ポートのアクセス
要求を優先選択する。時間計測手段として、請求項2の
ようにカウンタを用いることができる。請求項3のプラ
イオリティ制御方式の作用について説明する。例えば、
ベクトル処理部から発信されたアクセス要求がポートに
セットされた場合のみ、時間計測を開始し、I/O処理
部からのアクセス要求がポートにセットされた場合には
時間計測を開始しない。請求項4のプライオリティ制御
方式の作用について説明する。アクセス要求源は、アク
セス要求源を示すアクセス要求認識フラグを付加してア
クセス要求を発信する。時間計測手段は、アクセス要求
認識フラグを調べ、予め決められているアクセス要求源
の場合のみ、時間計測を開始する。請求項5のプライオ
リティ制御方式の作用について説明する。請求項5のプ
ライオリティ制御方式では、アクセス要求源とポートと
が1対1又は1対Nに対応付けられている。例えば、ベ
クトル処理部から発信されたアクセス要求は1番目(一
番上の)のポートにセットされ、I/O処理部から発信
されたアクセス要求は2番目のポートにセットされる。
1番目のポートにアクセス要求がセットされた時に1番
目の時間計測手段が時間計測を開始し、2番目のポート
にアクセス要求がセットされても、2番目の時間計測手
段は時間計測を開始しない。請求項6のプライオリティ
制御方式の作用について説明する。例えば、一番目のア
クセス要求源がベクトル処理部であるとすると、1番目
の時間計測手段は、ベクトル処理部からのフェッチ・ア
クセス要求が1番目のポートにセットされた時に、時間
計測を開始する。請求項7のプライオリティ制御方式の
作用について説明する。例えば、1番目のポートにアク
セス要求がセットされた時に1番目の時間計測手段が時
間計測を開始し、その値が予め決められた閾値Tになる
と、フラグを“1”にする。このフラグは、フラグが
“1”とされたポートのアクセス要求が優先選択され、
アクセス要求処理部に送られた時に、“0”にされる。
プライオリティ決定回路は、フラグの値を優先順位決定
の要素として使用する。請求項8のプライオリティ制御
方式の作用について説明する。例えば、閾値Tを可変と
することにより、時間計測開始の原因となったアクセス
要求の優先選択され易さを可変にすることが出来る。例
えば、閾値Tを小さくすることにより、対応するアクセ
ス要求を優先選択され易くすることが出来る。請求項9
のプライオリティ制御方式の作用について説明する。先
行アクセス後続アクセスの組合せがストア→フェッチの
場合には、バンク・ビジー時間が長いので、フェッチ・
アクセス要求が優先選択され難くなる。そこで、時間計
測手段の計測値が閾値を越えてフラグが1になった場合
には、プライオリティ決定回路は、ストア・アクセス要
求を無効なものとして、アクセス要求の優先順位を決定
する。これにより、ポートにセットされているフェッチ
・アクセス要求を主記憶に送ることが可能になる。
【0007】
【実施例】図2は本発明の1実施例のブロック図であ
る。同図において、11はベクトル処理部、12はスカ
ラ処理部、13はI/O処理部、21ないし23はポー
ト、31ないし33はカウンタ、41ないし43は時間
検出器、51ないし53は時間選択信号、56ないし5
8はセレクタ、6はプライオリティ決定回路、7はアク
セス要求処理部、8は主記憶、91ないし98は主記憶
アクセス・バス、101ないし103はフラグ・リセッ
ト信号をそれぞれ示している。
【0008】ベクトル処理部11から発信されたアクセ
ス要求はポート21にセットされ、スカラ処理部12か
ら発信されたアクセス要求はポート22にセットされ、
I/O処理部13から発信されたアクセス要求はポート
23にセットされる。ポート21にセットされたアクセ
ス要求はプライオリティ決定回路6に入力される。ポー
ト22,23についても同様である。主記憶8は、バン
ク0ないし31の32バンクにインタリーブされてい
る。インタリーブされた主記憶8に対し、図の横方向4
バンクを1組として、アクセス処理部7より8本のアク
セス・バス91,92,…,98が張られている。主記
憶アクセス・バス91ないし98を使用して、8個のバ
ンクに対して同時にデータを書き込むことができ、8個
のバンクから同時にデータを読み出すことが出来る。
【0009】アクセス要求源から発信される要求は、次
の4種類である。 ブロック・フェッチ 主記憶の縦1列8バンクに対して同時にフェッチする。 ブロック・ストア 主記憶の縦1列8バンクに対して同時にストアする。 シングル・フェッチ 主記憶の1バンクに対してフェッチする。 シングル・ストア 主記憶の1バンクに対してストアする。
【0010】プライオリティ決定回路6では、上記の4
種のアクセスについて、ポート間のアクセス・バスのコ
ンフリクト,アクセスする主記憶バンクのビジー,ポー
ト間の固定の優先順位を参照して、アクセス要求の優先
順位を決定する。主記憶バンク・ビジーは、先行アクセ
ス後続アクセスの組合せにより、次のようになってい
る。 (a) フェッチ→フェッチ 1τビジー (b) フェッチ→ストア 0τビジー (c) ストア→フェッチ 8τビジー (d) ストア→ストア 1τビジー また、ブロック・アクセスの場合はアクセスした全バン
クがビジーとなる。
【0011】図5および図6は主記憶バンクのビジーを
示す図である。同図において、A1は先行アクセス、A
2は後続アクセス、×はバンク・ビジー時間をそれぞれ
示している。説明を簡単にするために、ベクトル処理部
11のみがアクセス要求を発行し、そのアクセス・アド
レスがバンク0であると仮定する。(a) はフェッチ→フ
ェッチの場合を説明する図である。ベクトル処理部11
がバンク0に対するフェッチ・アクセス要求A1を発行
すると、フェッチ・アクセス要求A1が優先選択され、
バンク0を含むメモリが起動され、バンク0からフェッ
チ・アクセス要求A1に対応するデータが読み出され
る。バンク0に対するフェッチ・アクセス要求が優先選
択された場合には、1τの期間、バンク0に関するフェ
ッチ→フェッチのバンク・ビジー・フラグはオンされ
る。ベクトル処理部11がフェッチ・アクセス要求A1
に続いてバンク0に対するフェッチ・アクセス要求A2
を発信したと仮定する。このフェッチ・アクセス要求A
2は、バンク0についてのフェッチ→フェッチのバンク
・ビジー・フラグがオフされた後で優先選択され、バン
ク0を含むメモリが起動され、フェッチ・アクセス要求
A2に対応するデータがバンク0から読み出される。
【0012】(b) はフェッチ→ストアの場合を説明する
図である。ベクトル処理部11がバンク0に対するフェ
ッチ・アクセス要求A1を発行すると、フェッチ・アク
セス要求A1が優先選択され、バンク0を含むメモリが
起動され、フェッチ・アクセス要求A1に対応するデー
タがバンク0から読み出される。バンク0に対するフェ
ッチ・アクセス要求が優先選択された場合には、バンク
0に関するフェッチ→ストアのバンク・ビジー・フラグ
はオンされない。ベクトル処理部11がフェッチ・アク
セス要求A1に続いてバンク0に対するストア・アクセ
ス要求A2を発信したと仮定する。このストア・アクセ
ス要求A2は直ちに優先選択され、バンク0を含むメモ
リが起動され、ストア・アクセス要求A2のデータがバ
ンク0に書き込まれる。
【0013】(c) はストア→フェッチの場合を説明する
図である。ベクトル処理部11がバンク0に対するスト
ア・アクセス要求A1を発行すると、ストア・アクセス
要求A1が優先選択され、バンク0を含むメモリが起動
され、ストア・アクセス要求A1のデータがバンク0に
書き込まれる。バンク0に対するストア・アクセス要求
が優先選択された場合には、8τの間、バンク0に関す
るストア→フェッチのバンク・ビジー・フラグはオンさ
れる。ベクトル処理部11がストア・アクセス要求A1
に続いてバンク0に対するフェッチ・アクセス要求A2
を発信したと仮定する。このフェッチ・アクセス要求A
2は、バンク0についてのストア→フェッチのバンク・
ビジー・フラグがオフされた後で優先選択され、バンク
0を含むメモリが起動され、フェッチ・アクセス要求A
2に対応するデータがバンク0から読み出される。図示
のように、フェッチ・アクセス要求A2′がビジーの間
に優先選択されたと仮定すると、書き込み前(ストア・
アクセス要求A1によるデータ更新前)のデータを読み
出してしまう。
【0014】(d) はストア→ストアの場合を説明する図
である。ベクトル処理部11がバンク0に対するストア
・アクセス要求A1を発行すると、ストア・アクセス要
求A1が優先選択され、バンク0を含むメモリが起動さ
れ、ストア・アクセス要求A1のデータがバンク0に書
き込まれる。バンク0に対するストア・アクセス要求が
優先選択された場合には、1τの間、バンク0に関する
ストア→ストアのバンク・ビジー・フラグはオンされ
る。ベクトル処理部11がストア・アクセス要求A1に
続いてバンク0に対するストア・アクセス要求A2を発
信したと仮定する。ストア・アクセス要求A2は、バン
ク0についてのストア→ストアのバンク・ビジー・フラ
グがオフされた後で優先選択され、バンク0を含むメモ
リが起動され、ストア・アクセス要求A2のデータがバ
ンク0に書き込まれる。
【0015】図2の実施例では、各ポート毎に時間計測
用のカウンタを設け、アクセス要求がポートに保持され
た時間を計測する。即ち、ポート21に対応してカウン
タ31が設置され、ポート22に対応してカウンタ32
が設置され、ポート23に対応してカウンタ33が設置
されている。カウンタ31はポート21がリクエスト・
バリッドを出力し且つフラグ・リセット信号101がオ
フであることを条件としてカウントを開始し、カウンタ
32はポート22がリクエスト・バリッドを出力し且つ
フラグ・リセット信号102がオフであることを条件と
してカウントを開始し、カウンタ33はポート23がリ
クエスト・バリッドを出力し且つフラグ・リセット信号
103がオフであることを条件としてカウントを開始す
る。
【0016】特に、フェッチ・アクセス要求がポートに
セットされた場合に、保持された時間を計測するように
することも出来る。この場合には、ポートにフェッチ・
アクセス要求がセットされたこと,ポートからリクエス
ト・バリッドが出力されていること及び対応するフラグ
・リセット信号がオフであることを条件として、カウン
タはカウントを開始する。
【0017】カウンタ31に対応して3個の時間検出器
41a,41b,41cが設けられている。時間検出器
41aはカウンタ21の値がTa1になった時にフラグを
立て、時間検出器41bはカウンタ21の値がTb1にな
った時にフラグを立て、時間検出器41cはカウンタ2
1の値がTc1になった時にフラグを立てる。同様に、カ
ウンタ32に対応して検出時間の異なる3個の時間検出
器42a,42b,42cが設けられている。カウンタ
33に対応して1個の時間検出器43が設けられてい
る。
【0018】時間検出器41a,41b,41cからの
フラグ出力はセレクタ56に入力され、セレクタ56の
出力はプライオリティ決定回路6に入力される。セレク
ト信号51によって時間検出器41a,41b,41c
の出力を選択することでフラグが立つまでの時間を可変
としていると共に、フラグが立つのを抑止することも可
能としている。フラグ・リセット信号101がオンする
と、カウンタ31はリセットされると共に、時間検出器
41a,41b,41cのフラグもリセットされる。フ
ラグ・リセット信号101は、ポート21のフラグがセ
ットされている状態の下でポート21のアクセス要求の
プライオリティが取れ、そのアクセス要求がバス(ポー
ト21の場合は一番上の)を介してプライオリティ決定
回路6からアクセス要求処理部7に送られた時に、オン
になる。フラグ・リセット信号102,103も同様な
条件でオンになる。
【0019】時間検出器42a,42b,42cからの
フラグ出力はセレクタ57に入力され、セレクタ57の
出力はプライオリティ決定回路6に入力される。セレク
ト信号52によって時間検出器42a,42b,42c
の出力を選択することでフラグが立つまでの時間を可変
としていると共に、フラグが立つのを抑止することも可
能としている。フラグ・リセット信号102がオンする
と、カウンタ32はリセットされると共に、時間検出器
42a,42b,42cのフラグもリセットされる。
【0020】時間検出器43からのフラグ出力はセレク
タ58に入力され、セレクタ58の出力はプライオリテ
ィ決定回路6に入力される。セレクト信号53によって
フラグが立つのを抑止することも可能としている。フラ
グ・リセット信号103がオンすると、カウンタ33は
リセットされると共に、時間検出器43のフラグもリセ
ットされる。また、ポート23では、アクセス要求源認
識フラグを用いてアクセス要求源を識別し、特定のアク
セス要求源からのアクセス要求に対してはフラグを立つ
のを抑止できる。そのための回路構成を図3に示す。
【0021】図3において、201はアクセス要求源識
別回路を示している。図示の例では、I/O処理装置1
3は3個のI/O装置を管理しており、例えば1番目
(最上段)のI/O装置からのデータを主記憶にストア
する場合には、1番目のI/O装置であることを表すア
クセス要求源認識フラグを付加してストア・アクセス要
求を発信する。このストア・アクセス要求がポート23
にセットされると、アクセス要求源認識回路201は、
ポート23から出力するアクセス要求源認識フラグが該
当するものか否かを調べ、該当するものである場合に
は、時間検出器43からのフラグ出力がプライオリティ
決定回路6に入力されないようにする。
【0022】プライオリティ決定回路6では、何れかの
ポートにおいてフラグが立つと、他ポートのストア・ア
クセスを抑止する。この状態はフラグが立ったポートの
アクセス要求が主記憶に対して発信できるまで続く。複
数のポートで同時にフラグが立っている場合は、これら
複数のポートのアクセス要求が主記憶に対して発信でき
るまで続く。これらの機能は図4のような回路で実現さ
れる。発信されたポートに対してはフラグ・リセット信
号(101,102,103)を送り、フラグとカウン
タをリセットする。
【0023】図4はストア・アクセス抑止のための構成
例を示す図である。同図において、61はORゲート、
621ないし623はストア命令検出回路、631ない
し633はNANDゲート、641ないし643はAN
Dゲートをそれぞれ示している。同図において、ポート
21ないし23を除く部分は、プライオリティ決定回路
6の中に存在する。
【0024】アクセス要求がポート21にセットされる
と、リクエスト・バリッド信号REQ-VALID が“1”にな
る。ポート21のリクエスト・バリッド信号REQ-VALID
はANDゲート641を介してプライオリティ部65に
入力され、ポート21のアクセス要求はプライオリティ
部65に直接入力される。ポート22,23についても
同様である。ORゲート61には、時間検出器41より
のフラグ出力信号,時間検出器42よりのフラグ出力信
号,時間検出器43よりのフラグ出力信号が入力され
る。ストア命令検出回路621は、ポート21にセット
されたアクセス要求がストア・アクセス要求である場合
には、“1”を出力する。ストア命令検出回路622,
623も同様な動作を行う。
【0025】NANDゲート631にはORゲート61
の出力とストア検出回路621の出力とが入力され、N
ANDゲート632にはORゲート61の出力とストア
命令検出回路622の出力が入力され、NANDゲート
633にはORゲート61の出力とストア命令検出回路
623の出力が入力される。ANDゲート641にはポ
ート21からのリクエスト・バリッド信号REQ-VALID と
NANDゲート631の出力が入力され、ANDゲート
642にはポート22からのリクエスト・バリッド信号
REQ-VALID とNANDゲート632の出力が入力され、
ANDゲート643にはポート23からのリクエスト・
バリッド信号REQ-VALID とNANDゲート633の出力
が入力される。ANDゲート641,642,643の
出力は、プライオリティ部65に入力される。
【0026】図4の回路において、ORゲート61が
“1”を出力し、ポート21にフェッチ・アクセス要求
がセットされ、ポート22にもフェッチ・アクセス要求
がセットされ、ポート23にストア・アクセス要求がセ
ットされていると仮定する。このような状態の下では、
プライオリティ部65は、ポート21,22のフェッチ
・アクセス要求を有効なものとし、ポート23のストア
・アクセス要求を無効なものとして、アクセス要求の優
先選択を行う。
【0027】
【発明の効果】上述のようなバンク・ビジー・タイミン
グの組合せでは、ストア→フェッチのビジーが長いの
で、フェッチ・アクセスに比べてストア・アクセスが発
信され易くなる。また、ベクトル処理部やI/O処理部
の発行するアクセス要求には主記憶の連続領域に対する
連続ブロック・ストアがあり、これは主記憶の縦列を順
番にアクセスして行くものであるが、このときフェッチ
・アクセスに対してバンク・ビジーは殆ど隙間がなくな
ることが予想される。したがって、他のポートにあるフ
ェッチ・アクセス、特にブロック・フェッチ・アクセス
は非常に発信されずらくなる。
【0028】そこで、本発明のような回路を付加する
と、少なくとも“検出時間+ビジー”の間隔でフェッチ
を発信することが可能となる。特にスカラ処理部,ベク
トル処理部のフェッチに対してスループットを必要とす
る場合には、時間検出回路を切り換えることによって検
出時間を短く設定し、発信間隔を狭め、スループットを
上げることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の1実施例を示す図である。
【図3】アクセス要求源の認識のための構成例を示す図
である。
【図4】ストア・アクセス抑止のための構成例を示す図
である。
【図5】主記憶バンクのビジーを説明する図である。
【図6】主記憶バンクのビジー(続き)を説明する図で
ある。
【符号の説明】
11 ベクトル処理部 12 スカラ処理部 13 I/O処理部 21ないし23 ポート 31ないし33 カウンタ 41ないし43 時間検出器 51ないし53 時間選択信号 6 プライオリティ決定回路 7 アクセス要求処理部 8 主記憶 91ないし98 主記憶アクセス・バス 101ないし103 フラグ・リセット信号 201 アクセス要求源識別回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも二種のアクセス要求を発行
    できる少なくとも一つ以上のアクセス要求源と、 複数のバンクにインタリーブされた主記憶と、 前記アクセス要求源からのアクセス要求を受け付ける少
    なくとも二つ以上のポートを持ち、各ポートのアクセス
    要求の内容と,ポート間の競合と,前記主記憶のバンク
    毎のビジー状況とからアクセス要求の優先順位を決定す
    るプライオリティ決定回路と、 プライオリティ決定回路の決定した優先順位に従って前
    記ポートに保持されているアクセス要求を前記主記憶へ
    発信するアクセス要求処理部とを備えるデータ処理装置
    において、 プライオリティ決定回路の各ポート毎に、ポートに一つ
    のアクセス要求が保持されている時間を計測する時間計
    測手段を持ち、 その計測された時間を優先順位決定の要素として用いる
    ことを特徴とするプライオリティ制御方式。
  2. 【請求項2】 時間計測手段としてカウンタを用いる
    ことを特徴とする請求項1のプライオリティ制御方式。
  3. 【請求項3】 二つ以上のアクセス要求源がある場
    合、これを認識する手段を設け、 特定のアクセス要求源からのアクセス要求についての
    み、保持されている時間を計測することを特徴とする請
    求項1または請求項2のプライオリティ制御方式。
  4. 【請求項4】 アクセス要求源を認識する手段とし
    て、アクセス要求にアクセス要求源認識フラグを付加す
    ることを特徴とする請求項3のプライオリティ制御方
    式。
  5. 【請求項5】 アクセス要求源を認識する手段とし
    て、アクセス要求源とポートとを1対1あるいは1対N
    (Nは2以上)に対応させることを特徴とする請求項3
    のプライオリティ制御方式。
  6. 【請求項6】 アクセス要求源毎に決まったアクセス
    種についてのみ、保持されている時間を計測することを
    特徴とする請求項3のプライオリティ制御方式。
  7. 【請求項7】 アクセス要求について計測されている
    時間が予め決められた時間Tを越えたことを検出する手
    段を設け、 越えたことが検出されると1になり、該アクセス要求が
    発信されると0になるようなフラグを持ち、 そのフラグを優先順位決定の要素として用いることを特
    徴とする請求項1または請求項2または請求項3のプラ
    イオリティ制御方式。
  8. 【請求項8】 予め決められた時間Tを可変とする手
    段を有することを特徴とする請求項7のプライオリティ
    制御方式。
  9. 【請求項9】 プライオリティ決定回路が、1のフラ
    グが存在する場合には、ポートにセットされているスト
    ア・アクセス要求を無効なものとして、アクセス要求の
    優先順位を決定することを特徴とする請求項7または請
    求項8のプライオリティ制御方式。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63245551A (ja) * 1987-03-31 1988-10-12 Toshiba Corp マルチプロセツサシステムのメモリアクセス方式
JPH0434629A (ja) * 1990-05-31 1992-02-05 Nec Corp メモリアクセス制御装置のビジーチェック方式

Patent Citations (2)

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