JPH05240768A - 花粉検出器 - Google Patents

花粉検出器

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JPH05240768A
JPH05240768A JP4039381A JP3938192A JPH05240768A JP H05240768 A JPH05240768 A JP H05240768A JP 4039381 A JP4039381 A JP 4039381A JP 3938192 A JP3938192 A JP 3938192A JP H05240768 A JPH05240768 A JP H05240768A
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潔 鷲田
Yasuhisa Noma
靖久 野間
Shigeki Matsuoka
茂樹 松岡
Katsuyuki Fukui
克行 福井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 前処理及び顕微鏡による目視計数が不要で、
しかも測定すべき場所でリアルタイムに花粉を検出する
ことができる花粉検出器を提供する。 【構成】 発光ダイオード11から発せられ偏光フィル
ター13を透過した光を、レンズ12によって検出点F
に入射光として集光させる。検出点Fに集光した偏光
は、ヒーター22,23の上昇気流に含まれている浮遊
粒子によって散乱され、偏光解消作用を受ける。前方散
乱光の入射光偏光方向と同方向の偏光強度を偏光フィル
ター17及びレンズ18を介してフォトトランジスタ1
9で測定し、側方散乱光のうち、入射光の偏光方向に直
角方向の偏光強度を偏光フィルター14及びレンズ15
を介してフォトトランジスタ16で測定する。フォトト
ランジスタ19の信号から所定範囲の大きさの浮遊粒子
を選別し、更にフォトトランジスタ16の信号から偏光
解消度の大きい粒子を選別して花粉粒子を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、花粉症の原因となる大
気中に浮遊する花粉粒子の検出に用いられる花粉検出器
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、大気中に浮遊する花粉の計数
は、ガラス板を大気中に晒して、これに付着する花粉を
染色処理し、熟達者が顕微鏡を用いて目視で計数する方
法によって行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、染色という手間のかかる前処理に多くの時間
を要するうえに、目視計数を行う者には高度の熟練が要
求される。また、ガラス板を一定時間大気中に晒さなけ
ればならないため、リアルタイムで花粉を検出すること
ができないという問題点がある。更に、測定すべき場所
で測定結果を得ることができないという問題点がある。
【0004】本発明はこのような問題点を解決するもの
であり、本発明の目的は、特別な熟練を要することな
く、測定すべき場所でしかもリアルタイムで花粉計数し
得る花粉検出器を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る花粉検出器
は、空中の浮遊粒子のうち花粉粒子のみを検出する花粉
検出器であって、所定方向に偏光した入射光を前記浮遊
粒子に照射する偏光光源部と、前記浮遊粒子による散乱
光を受光して該浮遊粒子の粒子径を表す信号を出力する
散乱光強度測定部と、前記散乱光を受光して該散乱光の
偏光解消度を表す信号を出力する偏光解消度測定手段
と、前記偏光解消度を表す信号と前記粒子径を表す信号
とに基づいて、粒子径が所定範囲内にあり且つ偏光解消
度が所定値より大きい浮遊粒子を花粉粒子として検出す
る判別手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】また、本発明の花粉検出器は、空中の浮遊
粒子のうち花粉粒子のみを検出する花粉検出器であっ
て、空中に浮遊する直径約100μm以上の粒子を予め
除去するフィルターと、所定方向に偏光した入射光を前
記フィルター通過後の浮遊粒子に照射する偏光光源部
と、前記フィルター通過後の浮遊粒子による散乱光を受
光して該散乱光の偏光解消度を表す信号を出力する偏光
解消度測定手段と、前記偏光解消度を表す信号に基づい
て、偏光解消度が所定値より大きい浮遊粒子を花粉粒子
として検出する判別手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】また、上記の2つの構成において、前記偏
光解消度測定手段は、前記散乱光のうち前方散乱光の前
記入射光の偏光方向と同じ方向の偏光強度と、前記散乱
光のうち側方散乱光の前記入射光の偏光方向に直交する
方向の偏光強度とに基づいて、前記偏光解消度を表すデ
ータを出力する構成とすることもできる。
【0008】更に、前述の2つの構成において、前記偏
光解消度測定手段は、前記散乱光のうち側方散乱光の前
記入射光の偏光方向に直交する方向の偏光強度に基づい
て、前記偏光解消度を表すデータを出力する構成とする
こともできる。
【0009】なお、本明細書において、前方散乱光とは
入射光軸の延長方向に直進する散乱光を、側方散乱光と
は前方散乱光以外の散乱光をいうものとする。
【0010】本発明は、大気中の花粉粒子による散乱光
の偏光解消作用が、花粉粒子と同様の粒子径を有する他
の浮遊粒子のそれより著しく大きいことに基づいてい
る。ここで、散乱光の偏光解消度は、所定方向に偏光し
た入射光が花粉に照射されて散乱された場合に、散乱光
の偏光度が入射光の偏光度に対して低下する度合いを表
している。入射光が直線偏光の場合(以下、その偏光方
向を「入射偏光方向」という)、散乱光の偏光解消度
は、散乱光の入射偏光方向と同じ方向における偏光強度
に対する、散乱光の入射偏光方向に直交する方向におけ
る偏光強度の比によって表される。
【0011】一般に、偏光解消度は前方散乱光について
測定した場合より側方散乱光について測定した方が大き
く、入射光軸に直角の方向で最大となる。側方偏光解消
度は側方散乱光の入射偏光方向の偏光強度に対する側方
散乱光の入射偏光方向に直角方向の偏光強度の比で表さ
れる。しかし、便宜的には、前方散乱光の入射偏光方向
の偏光強度Ipar に対する、側方散乱光の入射偏光方向
に直交する方向の偏光強度Iver の比Iver /Ipar に
よっても表すことができる。本出願明細書においては、
後者の場合を含めて側方偏光解消度というものとする。
花粉粒子と他の浮遊粒子とのIver /Ipar の値を比較
すると、花粉の側方偏光解消度は他の浮遊粒子のそれの
約5倍程度である。また、入射光が直線偏光の場合に
は、散乱光に含まれる入射偏光方向に直角の偏光強度の
みによって偏光解消度を知ることができる。
【0012】また、一般に、粒子径が大きくなるほど偏
光解消度も大きくなるので、大きな粒子が存在すると偏
光解消度のみの測定では花粉粒子を検出することができ
なくなる。しかし、花粉の粒子径は花粉と同程度の偏光
解消度を有する他の浮遊粒子より小さく、その分布は狭
いので、偏光解消度と同時に粒子径を散乱光強度から求
めることにより、花粉粒子のみを検出することが可能と
なる。即ち、偏光解消度が大きく、且つ粒子径が所定範
囲内にある粒子を検出することにより、花粉粒子のみを
検出することが可能となる。
【0013】本発明の原理を図5に示す。偏光した入射
光を発する偏光光源部は一般的な光源1と偏光素子3に
よって構成され、偏光素子3を通過した光は鉛直方向に
偏光している。図5において実線の矢印は光の偏光方向
を、破線の矢印は偏光素子の偏光軸の方向をそれぞれ表
している。この偏光光線はレンズ2によって所定位置に
集光され、この位置を通過する浮遊粒子10によって散
乱される。
【0014】散乱光のうち入射光軸に直角の方向に散乱
された側方散乱光は、偏光素子4及びレンズ5を介して
受光素子6に達する。偏光素子4の偏光軸は偏光素子3
のそれとは直角の方向に設定されている。従って、受光
素子6によって、側方散乱光の入射偏光方向に直角方向
の偏光強度Iver が得られる。
【0015】一方、散乱光のうち入射光軸の延長上に散
乱された前方散乱光は、偏光素子7及びレンズ8を介し
て受光素子9に達する。偏光素子7の偏光軸は偏光素子
3のそれと同方向に設定されている。従って、受光素子
9によって、前方散乱光の入射偏光方向の偏光強度Ipa
r が得られる。上記で得られたIver とIpar とによっ
て、側方偏光解消度Iver /Ipar を得ることができ
る。また、入射光が直線偏光の場合には、Iver のみに
よって偏光解消作用の大きさを知ることもできる。
【0016】更に、粒子径が大きいほど前方散乱光強度
も大きくなるので、前方散乱光強度の測定によって粒子
の大きさを知ることができる。従って、側方偏光解消度
Iver /Ipar が所定値以上であり、且つ、前方散乱光
強度が所定範囲内にある浮遊粒子を検出することによ
り、花粉粒子を識別することができる。また、前方散乱
光強度が大きいほどIpar も大きくなるので、前方散乱
光強度に代えてIpar を用いても粒子の大きさを知るこ
とができる。
【0017】また、粒子径が大きく偏光解消度が大きい
浮遊粒子を予めフィルターで除去しておくことにより、
側方偏光解消度のみの測定によって花粉粒子を識別する
ことができる。
【0018】
【作用】電磁波としての光の中に浮遊粒子が存在する
と、浮遊粒子は電界の振動方向に分極し、電気双極子が
形成される。この分極の方向は粒子の異方性に大きく影
響される。等方質的な微粒子の分極方向は入射偏光方向
に等しくなるため、散乱されて出てくる光の偏光方向は
入射偏光方向に等しい。
【0019】しかし、異方性を有する粒子や、入射光の
波長に比べてその径が大きな粒子では、分極方向は粒子
に特有の分極テンソルによって決定される。花粉のよう
な粒子は他の空気中の浮遊粒子に比べて異方性が大きい
ため、直線偏光の入射光が花粉粒子によって散乱される
と、散乱光は入射偏光方向に直角の偏光成分を含むこと
になる。このような直角方向の偏光成分は、入射光軸に
対して90゜の側方散乱光で最大となる。
【0020】図6に大気中の浮遊粒子の粒度分布を表す
ヒストグラムを示す。同図の斜線部に示すように、花粉
の粒子径は20〜50μmの範囲に分布が集中してい
る。例えば、スギ花粉は30〜40μm、ヒメヤシャブ
シ花粉は20〜30μmの粒子径を有している。これに
対し、沈降性大気塵埃とフライアシュとは単調減少する
分布を有している。前述のように、粒子径が大きいほど
前方散乱光の入射偏光方向の偏光強度Ipar も大きくな
るので、図6の横軸をIpar に置き換えても同様であ
る。従って、図6からIpar の情報のみでは花粉と沈降
性大気塵埃及びフライアシュとを区別できないことが分
かる。
【0021】ところが、図7に示すように、側方偏光解
消度Iver /Ipar を横軸にとると、花粉と沈降性大気
塵埃及びフライアシュとは異なった分布となり、分布の
重複部Sを除いて花粉の検出が可能である。重複部S
は、花粉の中でも偏光解消度の比較的小さいスギ花粉等
による部分と、沈降性大気塵埃のうちの100μm以上
の大きな粒子による部分との重なった部分である。従っ
て、この重複部Sでは、100μm以上の大きな粒子を
除去すると、花粉のみを検出することができることが分
かる。図8は、前方散乱光の入射偏光方向の偏光強度I
par を横軸に、側方偏光解消度Iver /Ipar を縦軸に
とった場合の花粉と沈降性大気塵埃との分布を示してい
る。同図から、花粉と沈降性大気塵埃とを明確に区別で
きることが分かる。
【0022】本発明では、側方偏光解消度と前方散乱光
若しくは前方散乱光の入射偏光方向の偏光強度Ipar と
を測定することにより、偏光解消度が0.3以上で粒子
径が20〜50μmの範囲内にある粒子を花粉粒子とし
て検出している。
【0023】更に、100μm以上の粒子を予めフィル
ターで除去するれば粒子径を求める必要がなくなり、側
方偏光解消度のみの測定によって花粉を検出することも
できる。入射光が直線偏光の場合には、側方散乱光の入
射偏光方向に直角の偏光強度のみの測定によって、側方
偏光解消作用の大きさを知ることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいてさら
に詳細に説明する。図1は本発明の一実施例に係る花粉
検出器の平面構成を示しており、図2は図1のP−P線
断面図を示している。本実施例の花粉検出器は、ハウジ
ング25内に設けられ所定方向に偏光した入射光を浮遊
粒子に照射する偏光光源部26と、浮遊粒子による前方
散乱光の偏光強度を測定する前方偏光測定部27と、浮
遊粒子による側方散乱光の偏光強度を測定する側方偏光
測定部28とを備えている。本実施例では、最大の偏光
解消度が得られるように、側方偏光測定部28を入射光
軸に直交する方向の散乱光を測定するように設定した
が、他の任意の角度に設定することも可能である。
【0025】ハウジング15の底面には吸入口21が設
けられ、吸入口21の側方にはヒーター22,23が設
けられている。ヒーター22,23の熱によって上昇気
流が生じ、これによってサンプルエアーがハウジング2
5内に供給される。従って、サンプルエアーは図1の紙
面下方から紙面の上方に向かって供給されることにな
る。本実施例ではサンプルエアーの流速は180mm/秒
であった。
【0026】偏光光源部26は赤色発光ダイオード(東
芝製;TLOA180AP)11と、図1の紙面に垂直
な方向に偏光軸を設定した偏光フィルター(ポラロイド
社製;HN38)13と、焦点距離f=10mmのプラス
チックレンズ12とによって構成されている。レンズ2
は偏光フィルター3を透過した光を検出点Fに集光させ
るように設定されている。
【0027】前方偏光測定部27は、外部から直接入射
する光をカットする光トラップ24と、偏光フィルター
(ポラロイド社製;HN38)17と、焦点距離f=1
0mmのプラスチックレンズ18と、偏光フィルター1
7の透過光を検出するためのフォトトランジスタ(スタ
ンレー製;PD101)19とによって構成されてい
る。偏光フィルター17の偏光軸は、偏光フィルター1
3と同様に、図1の紙面に垂直な方向に設定されてい
る。
【0028】側方偏光測定部28は、偏光フィルター
(ポラロイド社製;HN38)14と、焦点距離f=1
0mmのプラスチックレンズ15と、偏光フィルター1
4の透過光を検出するためのフォトトランジスタ(スタ
ンレー製;PD101)16とによって構成されてい
る。偏光フィルター14の偏光軸は、偏光フィルター1
3の偏光軸に対して直角となるように、即ち図1の紙面
に平行となるように設定されている。
【0029】なお、本実施例では、散乱光強度測定部は
前方偏光測定部27に対応しており、偏光解消度測定手
段は側方偏光測定部28に対応している。
【0030】本実施例の花粉検出器においては、偏光光
源部26の赤色発光ダイオード11から発せられた光の
うち、図1の紙面に垂直な偏光方向を有する成分のみが
偏光フィルター13を透過する。偏光フィルター13を
透過した光は、レンズ12を透過した後、検出点Fに集
光する。検出点Fにはヒーター22,23が起こす気流
によってサンプルエアーが供給されている。このサンプ
ルエアーに含まれている浮遊粒子が検出点Fを通過する
と、集光した偏光が散乱される。
【0031】散乱光のうち、入射光の進行方向に散乱さ
れた前方散乱光は前方偏光測定部27の光トラップ24
を透過し、更に偏光フィルター17に達する。偏光フィ
ルター17では、浮遊粒子の偏光解消作用によって生じ
た入射偏光方向と直角の偏光成分がカットされ、入射偏
光方向と同じ方向の偏光のみがフォトトランジスタ19
に達する。これにより、フォトトランジスタ19は光電
変換信号Sig.2を出力する。
【0032】一方、入射光の進行方向に直角の方向に散
乱された側方散乱光のうち、入射偏光方向と直角の偏光
成分のみが側方偏光測定部28の偏光フィルター14を
透過し、フォトトランジスタ16に達する。これによ
り、フォトトランジスタ16は光電変換信号Sig.1を出
力する。
【0033】フォトトランジスタ16及び19からそれ
ぞれ出力された光電変換信号Sig.1及びSig.2は、例え
ば図3に示すような判別回路で処理される。本実施例に
おいて、例えば図4(a)及び(b)にそれぞれ示す光
電変換信号Sig.2及びSig.1が得られたとする。図4
(a)及び(b)では、パルス状の信号のそれぞれが1
個の浮遊粒子に対応している。
【0034】図4(b)に示す光電変換信号Sig.1は側
方散乱光における偏光解消度を表しており、この光電変
換信号Sig.1がV3 以上となるものが、花粉粒子と10
0μm以上の粒子径を有する浮遊粒子とに対応してい
る。図3に示すように、AMP2に入力されるSig.1が
3 より大きいと、トランジスタQ1 及びQ2 により供
試電圧Vs がAMP1に供給される。これにより、AM
P1はon状態となる。
【0035】AMP1はon状態ではSig.2をA点にそ
のまま出力するので、図4の(c)に示すように、A点
には側方散乱光の偏光解消度が大きい粒子についての光
電変換信号Sig.2のみが現れる。
【0036】光電変換信号Sig.2は前方散乱光のうち入
射光の偏光方向と同じ方向の偏光強度Ipar を表してお
り、このIpar は粒子径の大きさに対応している。図3
のQ3 及びQ4 はSig.2がV1 以下の場合にのみAMP
3をon状態とするように機能し、AMP3はon状態
のときにV2 より大きいSig.2をB点に出力する。従っ
て、V1 とV2 とを適切な値に設定することにより、所
定範囲の粒子径の浮遊粒子のみを検出することができ
る。これにより、図4(d)に示すように、図3のB点
には側方散乱光の偏光解消度が所定値より大きく、且つ
粒子径が所定範囲内にある浮遊粒子のみが花粉粒子とし
て検出される。
【0037】B点に現れたパルス信号はカウンター30
で計数され、ディスプレイ31に表示される。なお、図
3の判別回路及びディスプレイ31は図1に示すパネル
部20に設けられている。
【0038】なお、本実施例では偏光解消度を前方散乱
光と側方散乱光とによって求めたが、前方散乱光のみ又
は側方散乱光のみを用いて求めることもできる。その場
合には、前方散乱光又は側方散乱光をウォラストンプリ
ズム等の偏光ビームスプリッターによって直交する偏光
成分に分離すれば、これらの偏光成分から偏光解消度と
散乱光強度とを求めることができる。
【0039】また、サンプルエアーに含まれる径の大き
い浮遊粒子を、例えば脱臭器、集塵機等に用いられるフ
ィルターで除去しておくことにより、側方偏光測定部2
8からの光電変換信号Sig.1のみによって花粉粒子を識
別することが可能となる。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る花粉検出器を用いれば、従
来のように染色等の前処理が不要となり、しかも熟練を
要する顕微鏡の観察も必要ないので、誰でも容易に花粉
粒子の測定を行うことができる。更に、測定すべき場所
でしかもリアルタイムで花粉粒子を計数することができ
るので、花粉情報をいち早く得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る花粉検出器の一部を破
断した平面図である。
【図2】図1のP−P線断面図である。
【図3】前方散乱光の入射偏光方向の偏光強度と、側方
散乱光の入射偏光方向に直角の方向の偏光強度とに基づ
いて、花粉粒子を判別する判別回路の実施例を示す回路
図である。
【図4】(a)は前方散乱光の入射偏光方向の偏光強度
をしめす光電変換信号の一例を示す図、(b)は側方散
乱光の入射偏光方向に直角の方向の偏光強度をしめす光
電変換信号の一例を示す図、(c)は図3のA点に現れ
る信号を示す図、(d)は図3のB点に現れる信号を示
す図である。
【図5】本発明の花粉検出器の原理を示す図である。
【図6】大気中の浮遊粒子の粒度分布を表すヒストグラ
ムである。
【図7】側方偏光解消度Iver /Ipar を横軸にとった
場合の大気中の浮遊粒子の分布を表すヒストグラムであ
る。
【図8】前方散乱光の入射偏光方向の偏光強度を横軸
に、側方偏光解消度を縦軸にとった場合の花粉と沈降性
大気塵埃との分布を示す図である。
【符号の説明】
11…赤色発光ダイオード 12,15,18…レンズ 13,14,17…偏光フィルター 16,19…フォトトランジスタ 21…吸入口 22,23…ヒーター 24…光トラップ 26…偏光光源部 27…前方偏光測定部 28…側方偏光測定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福井 克行 兵庫県神戸市西区室谷2丁目2番7 神栄 株式会社中央研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空中の浮遊粒子のうち花粉粒子のみを検
    出する花粉検出器であって、所定方向に偏光した入射光
    を前記浮遊粒子に照射する偏光光源部と、前記浮遊粒子
    による散乱光を受光して該浮遊粒子の粒子径を表す信号
    を出力する散乱光強度測定部と、前記散乱光を受光して
    該散乱光の偏光解消度を表す信号を出力する偏光解消度
    測定手段と、前記偏光解消度を表す信号と前記粒子径を
    表す信号とに基づいて、粒子径が所定範囲内にあり且つ
    偏光解消度が所定値より大きい浮遊粒子を花粉粒子とし
    て検出する判別手段とを備えたことを特徴とする花粉検
    出器。
  2. 【請求項2】 空中の浮遊粒子のうち花粉粒子のみを検
    出する花粉検出器であって、空中に浮遊する直径約10
    0μm以上の粒子を予め除去するフィルターと、所定方
    向に偏光した入射光を前記フィルター通過後の浮遊粒子
    に照射する偏光光源部と、前記フィルター通過後の浮遊
    粒子による散乱光を受光して該散乱光の偏光解消度を表
    す信号を出力する偏光解消度測定手段と、前記偏光解消
    度を表す信号に基づいて、偏光解消度が所定値より大き
    い浮遊粒子を花粉粒子として検出する判別手段とを備え
    たことを特徴とする花粉検出器。
  3. 【請求項3】 前記偏光解消度測定手段は、前記散乱光
    のうち前方散乱光の前記入射光の偏光方向と同じ方向の
    偏光強度と、前記散乱光のうち側方散乱光の前記入射光
    の偏光方向に直交する方向の偏光強度とに基づいて、前
    記偏光解消度を表すデータを出力することを特徴とする
    請求項1又は2記載の花粉検出器。
  4. 【請求項4】 前記偏光解消度測定手段は、前記散乱光
    のうち側方散乱光の前記入射光の偏光方向に直交する方
    向の偏光強度に基づいて、前記偏光解消度を表すデータ
    を出力することを特徴とする請求項1又は2記載の花粉
    検出器。
JP04039381A 1992-02-26 1992-02-26 花粉検出器 Expired - Lifetime JP3113720B2 (ja)

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