JPH05240257A - 半導体製造設備用転がり軸受 - Google Patents

半導体製造設備用転がり軸受

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JPH05240257A
JPH05240257A JP4084892A JP4084892A JPH05240257A JP H05240257 A JPH05240257 A JP H05240257A JP 4084892 A JP4084892 A JP 4084892A JP 4084892 A JP4084892 A JP 4084892A JP H05240257 A JPH05240257 A JP H05240257A
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JP
Japan
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molecular weight
bearing
atmosphere
rolling
corrosion inhibitor
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Pending
Application number
JP4084892A
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English (en)
Inventor
Hiromitsu Kondo
博光 近藤
Hiroshi Yamada
博 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 腐食性雰囲気下で使用するのに適した半導体
製造設備用転がり軸受を提供する。 【構成】 内・外輪1、2の転走面および転動体3の表
面にはそれぞれ平均分子量が5000以下のポリテトラ
フルオロエチレンに腐食防止剤を含有させたものからな
る潤滑皮膜1a、2a、3aが形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造設備に使用
される転がり軸受に関し、特に腐食性雰囲気下での使用
に適したものに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造設備に使用される軸受は、高
い清浄度が要求される密封真空下で運転されるため、そ
の潤滑には、一般に、二硫化モリブデン等の層状物質、
金、銀、鉛等の軟質金属、PTFE、ポリイミド等の高
分子材料などの固体潤滑剤が用いられている。
【0003】ところで、近年、半導体製造分野では半導
体の集積度が増すにつれて回路パターンの線幅が微細化
しており、軸受から排出される固体潤滑剤の摩耗粉がパ
ターン上に付着すると種々の弊害を引き起こす可能性が
あることから、固体潤滑剤の特性として、本来の潤滑性
・耐久性の他に、特に低発塵性を要求するようになって
きている。
【0004】このような現状に鑑み、本出願人は、転が
り軸受を構成する部品のうち少なくとも転がり摩擦また
は滑り摩擦を生ずる表面に、平均分子量が5000以下
のポリテトラフルオロエチレン(以下、簡単のため、低
分子量PTFEと略記する。)からなる潤滑皮膜を形成
した固体潤滑転がり軸受について既に出願している(特
願平3−190150号等)。従来より、軸受の固体潤
滑剤として用いられているPTFEは平均分子量が1×
105 以上、主に、1×106〜1×107のものである
が、低分子量PTFEを用いて潤滑皮膜を形成すること
により、潤滑性、耐久性、低発塵性等に優れた潤滑皮膜
を得ることができることを上記出願において示した。こ
れらの効果は、低分子量PTFEが、従来より固体潤滑
剤として用いられている高分子量のPTFEに比べて、
剪断強度が著しく小く、また、転着性に優れていること
によるものであった。さらに、本出願人は連続した島状
分布の固体潤滑皮膜を形成した半導体製造設備用転がり
軸受について出願し、この出願において、PTFEの固
体潤滑皮膜を島状分布とすることにより、軸受の低発塵
性がさらに向上することを示した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、半導体のエ
ッチング工程やCVD(化学蒸着)皮膜処理工程では、
フッ素系や塩素系などの反応ガスを使用するため、処理
装置に組込まれた軸受がこれら腐食性を有する反応ガス
に接触する可能性がある。例えば、CVD装置において
は、軸受は反応槽に使用されることは殆どなく主にバッ
ファ槽に使用されるので、反応ガスと直接接触すること
はないが、槽間でウェーハのやりとりをする際に、反応
ガスが反応槽からバッファ槽に流入し、軸受に接触する
場合がある。したがって、このような雰囲気下で使用さ
れる軸受には、特に耐蝕性が要求される。
【0006】元来、低分子量PTFE自体も化学的に安
定したものであるが、潤滑皮膜が剥離・転着を繰り返す
際に膜厚さが減少する時があり、このような場合、薄く
なった皮膜部分から腐食性ガス等が浸透して母材を侵す
ことがある。また、潤滑皮膜を島状に分布させた場合で
は、島と島との間の皮膜部分はもともと薄く、この部分
から腐食性ガス等が浸透しやすい。
【0007】そこで、本発明の目的は、半導体製造設備
用転がり軸受において、特に腐食性雰囲気下で使用する
のに適した転がり軸受を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体製造設備
用転がり軸受は、転がり軸受を構成する部品のうち少な
くとも転がり摩擦または滑り摩擦を生ずる表面に、平均
分子量が5000以下のポリテトラフルオロエチレンか
らなる潤滑皮膜を形成したものであって、この潤滑皮膜
が腐食防止剤を含有することを特徴とする。
【0009】
【作用】潤滑皮膜に含有された腐食防止剤が腐食性ガス
等から軸受母材を保護するので、母材に腐食が生じにく
くなる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0011】図1は、本発明を深溝玉軸受に適用した実
施例について説明する。この軸受は、内輪1、外輪2、
内・外輪1、2間に介在する複数の転動体3、転動体3
を円周等間隔に保持する保持器4といった軸受部品で構
成される。そして、内・外輪1、2の転走面および転動
体3の表面にはそれぞれ平均分子量が5000以下のP
TFE(低分子量PTFE)の潤滑皮膜1a、2a、3
aが形成されている。これらの潤滑皮膜は、低分子量P
TFE(例えば、デュポン製バイダックスAR)を有機
溶媒に分散または溶解させ、これに腐食防止剤(例え
ば、日本チバガイギー製IRGANOX565)を加え
てなる処理液中に、軸受部品または軸受完成品を浸漬
後、大気中で乾燥させて形成したものである。この場合
の平均皮膜厚さは0.6μm程度であった。ただし、同
図では皮膜厚さをかなり誇張してある。皮膜形成材料で
ある低分子量PTFEとしては上記バイダックスARの
他、セントラルガラス社製のDー1等を用いることがで
きる。また、腐食防止剤としては上記IRGANOX5
65(有機アミン類)の他、有機スルホン酸およびリン
酸の金属塩、その他の有機アミン類を用いることができ
る。さらに、皮膜形成面への付着方法として上記浸漬法
による他、スプレー法によることもでき、いずれの場合
でも同様の効果が得られる。
【0012】尚、本実施例では内・外輪1、2の転走面
および転動体3の表面に潤滑皮膜を形成するようにした
が、潤滑皮膜は少なくとも転動体3の表面に形成すれば
良い。また、同図aでは内・外輪1、2の外表面全体に
潤滑皮膜1a、2aが形成されているが、同図bに示す
ように、嵌合面等の潤滑皮膜が本来不要な部分について
は、マスキングによって皮膜処理を施さない、あるい
は、最終製品となる前に除去するようにすると良い。さ
らに、軸受の形式は、同図に示すような深溝玉軸受に限
らず、広く転がり軸受一般に適用することができる。
【0013】図2は、腐食防止剤を含む低分子量PTF
Eの潤滑皮膜を形成した上記構成の転がり軸受(軸受A
とする)と、腐食防止剤を含まない低分子量PTFEの
潤滑皮膜を形成した転がり軸受(軸受Bとする)とにつ
いて行なった耐蝕性試験の結果を示す。耐蝕性試験は、
軸を支承させた2個の試験軸受を、室温、0.001T
orrの塩素ガス雰囲気中、スラスト荷重10N、回転
数50rpmの条件下に回転させ、軌道輪の転走面およ
びボールの表面の発錆状況を観察することにより行なっ
た。同図に示すように、軸受Aは軸受Bに比べ2倍以上
の耐蝕性を示した。
【0014】尚、詳細は省略するが、上記軸受Aと軸受
Bとについて発塵試験を行なったところ、両者は同程度
の良好な低発塵性を示した。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、平均分子量が50
00以下のPTFEからなる潤滑皮膜に腐食防止剤を含
有させることにより、軸受母材を腐食性ガス等から効果
的に保護することができる。したがって、本発明の転が
り軸受は、腐食性雰囲気下で使用された場合にも耐久性
を低下させることなく、その優れた低発塵性、大気・真
空両用性、低トルク性(二硫化モリブデンのスパッタリ
ング皮膜と同程度)、耐熱性(潤滑皮膜の軟化点は32
0℃以上)等を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わる深溝玉軸受を示す断面
図(a)、嵌合面等の潤滑皮膜を除去等した状態を示す
断面図(図b)である。
【図2】耐蝕性試験の結果を示す図である。
【符号の説明】
1 内輪 1a 潤滑皮膜 2 外輪 2a 潤滑皮膜 3 転動体 3a 潤滑皮膜 4 保持器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転がり軸受を構成する部品のうち少なく
    とも転がり摩擦または滑り摩擦を生ずる表面に、平均分
    子量が5000以下のポリテトラフルオロエチレンから
    なる潤滑皮膜を形成したものであって、この潤滑皮膜が
    腐食防止剤を含有することを特徴とする半導体製造設備
    用転がり軸受。
JP4084892A 1992-02-27 1992-02-27 半導体製造設備用転がり軸受 Pending JPH05240257A (ja)

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JP4084892A JPH05240257A (ja) 1992-02-27 1992-02-27 半導体製造設備用転がり軸受

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JPH05240257A true JPH05240257A (ja) 1993-09-17

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ID=12592003

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JP4084892A Pending JPH05240257A (ja) 1992-02-27 1992-02-27 半導体製造設備用転がり軸受

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006080527A1 (ja) 2005-01-31 2006-08-03 Nsk Ltd. 薄肉軸受

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006080527A1 (ja) 2005-01-31 2006-08-03 Nsk Ltd. 薄肉軸受
US8016490B2 (en) 2005-01-31 2011-09-13 Nsk Ltd. Thin-wall bearing

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