JPH0523948Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はガス燃焼機、更に詳しくはガスを供給
する導管内のガスを他の種類のガスに、又は空気
をガスに、あるいはガスを空気に置換する場合
に、ガスを燃焼させて放出あるいは消費するため
に使用するガス燃焼機に関する。

（従来の技術） 従来、この種のガス燃焼機として本願出願人が
先に出願した実願平１−30072号及び実願平１−
32418号の明細書及び図面に記載されたものがあ
る。

前者はメインバーナ、パイロツトバーナ、これ
ら各バーナ用に配管等必要な機器、配管類を持運
び可能な運搬ケース内に組込み収納すると共に、
折畳むことにより運搬ケース内に収納可能で、展
開することにより上記両バーナを囲んで立設可能
な遮熱筒を備えたもので、ガスの置換時の置換率
を計測するために配管から、計測器にガスを供給
する計器用ガス供給口と、計測を終了したガスを
計測器から配管に戻すガス戻し口を、メインバー
ナに連絡するメイン配管に設けてある。

また後者は、メインバーナ、パイロツトバー
ナ、これら各バーナ用の配管、両バーナを囲む遮
熱筒等必要な機器、配管類を台車上に配設装備し
たもので、計器用ガス供給口とガス戻し口を、メ
イン配管から分岐してパイロツトバーナに連絡す
るパイロツト用配管に設けている。

（考案が解決しようとする課題） 上記のような従来のガス燃焼機にあつては、ガ
スの置換率を計測する計測器、即ちガス濃度計測
器としてダイヤフラムポンプによりガスを吸引す
るタイプのものを使用するときには、配管内のガ
ス圧力が高い（約100mmH₂Ｏ以上）場合、ダイヤ
フラムが動きにくくなりガスを吸引できないため
ガス濃度、即ち置換率が測定できなくなる。

本考案は従来技術が有する上記問題点に鑑みて
なされたもので、ガスを置換する導管からガス燃
焼機へ導入されるガス圧力が100mmH₂Ｏ以上の高
圧である場合でも、ダイヤフラムポンプによりガ
スを吸引するタイプの計測器を使用してガスの置
換率を計測できるようにすることを目的とするも
のである。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために本考案のガス燃焼機
は、ガスを置換する導管に接続して該導管をバー
ナに連絡する配管の途中に、ガス置換率計測用の
計測器の吸引口を接続して計測器にガスを供給す
る計器用ガス供給口と計測器の排出口に接続して
計測器からの排出ガスを配管に戻すガス戻し口を
設けたガス燃焼機において、上記配管の計器用ガ
ス供給口とガス戻し口との間に絞り部を設けるも
のである。

本考案において配管とは、導管とメインバーナ
を連絡するメイン配管であつても、メイン配管か
ら分岐してパイロツトバーナに連絡するパイロツ
ト用配管であつてもよい。

（作用） 上記のように構成したガス燃焼機は、配管内を
流動するガスが絞り部により絞られ、絞り部下流
側に位置するガス戻し口部分の圧力が絞り部上流
側に位置する計器用ガス供給口部分の圧力より低
くなり、この圧力差により入圧が100mmH₂Ｏ以上
あつてもガスは上記両口に接続した計測器内を通
過して流動する。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図に基づいて説明す
る。

図面においてＡはガス燃焼機で、トランク型の
運搬ケース５に、メインバーナ１、パイロツトバ
ーナ６、ガスを置換する導管を上記両バーナ１，
６に連絡してガスを両バーナ１，６に導くための
配管２等の必要な機器、配管類を収納配備すると
共に上記両バーナ１，６を囲んで起立する遮熱筒
７を備えており、該遮熱筒７は運搬ケース５に着
脱自在で、取り外すことにより折畳んで運搬ケー
ス５内に収納し得るように構成されている。

上記配管２はメインバーナ１に接続されるメイ
ン配管２ａと、該メイン配管２ａから分岐してパ
イロツトバーナ６に接続されるパイロツト用配管
２ｂからなり、上記メイン配管２ａの途中には、
ガス置換率計測用の計測器の吸気口を接続する計
器用ガス供給口３と同計測器の排出口を接続する
戻し口４が前者３を上流側にして夫々運搬ケース
５から突出状に設けられている。

斯るガス燃焼機Ａの構造は前述の実願平１−
30072号のガス燃焼機の構造と基本的に同じであ
るが、本考案においては上記メイン配管２ａの計
器用ガス供給口３とガス戻し口４との間に絞り部
ａを設ける。

絞り部ａは計器用ガス供給口３とガス戻し口４
との間においてメイン配管２ａ内壁面に邪魔板８
を該配管２ａ内に突出するように取付けることに
より構成する。

上記邪魔板８は、このガス燃焼機Ａの通常の使
用において計器用ガス供給口３部分とガス戻し口
４部分に10mmH₂Ｏ以上の圧力差が確保でき、か
つガスパージに必要なガス流量が得られるような
大きさに決定する。

計器用ガス供給口３部分とガス戻し口４部分に
上記のように10mmH₂Ｏ以上の圧力差があれば、
計器用ガス供給口３とガス戻し口４に夫々吸引口
と排出口を接続して使用される置換率計測用の計
測器は十分に作動する。

（効果） 本考案は上記のような構成であるから以下に記
載するような効果を奏する。

計器用ガス供給口とガス戻し口を設けた配管の
上記両口間に絞り部を設けたので、絞り部下流側
に位置するガス戻し口部分の配管内圧力が絞り部
上流側に位置する計器用ガス供給口部分の配管内
圧力より低くなり、この圧力差によりガスが上記
両口に吸引口と排出口を接続した計測器内を通過
して流動するため、仮に配管内圧力が高い場合で
あつても、確実にガス濃度測定、即ち置換率の測
定ができる。

しかも計器用ガス供給口とガス戻し口を、メイ
ン配管、パイロツト配管のいずれの配管に設けて
も同様の効果が得られるので、設計の自由度が大
きくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すガス燃焼機の
平面図、第２図は第１図の−線拡大断面図、
第３図は第１図のイ部拡大断面図である。 Ａ……ガス燃焼機、ａ……絞り部、１……バー
ナ（メインバーナ）、２……配管、３……計器用
ガス供給口、４……ガス戻し口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガスを置換する導管に接続して該導管をバーナ
   に連絡する配管の途中に、ガス置換率測定用の計
   測器の吸引口を接続して計測器にガスを供給する
   計器用ガス供給口と計測器の排出口に接続して計
   測器からの排出ガスを配管に戻すガス戻し口を設
   けたガス燃焼機において、上記配管の計器用ガス
   供給口とガス戻し口との間に絞り部を設けてなる
   ガス燃焼機。