JPH05239150A - フッ化ビニリデン系重合体およびその製造方法 - Google Patents
フッ化ビニリデン系重合体およびその製造方法Info
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- JPH05239150A JPH05239150A JP4216548A JP21654892A JPH05239150A JP H05239150 A JPH05239150 A JP H05239150A JP 4216548 A JP4216548 A JP 4216548A JP 21654892 A JP21654892 A JP 21654892A JP H05239150 A JPH05239150 A JP H05239150A
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Abstract
く、球晶サイズの小さい結晶化特性を有するPVDFお
よび懸濁重合方法によるその製法を提供する。 【構成】 6フッ化プロピレン又は4フッ化エチレン
(コモノマー)を1〜5重量%含有するフッ化ビニリデ
ン単量体混合物を油溶性開始剤を用い、水性媒体中で懸
濁重合するに際し、フッ化ビニリデン単量体の重合転化
率10〜50%までは対数粘度[η1]が1.3〜1.
9dl/gになるように重合し、該重合転化率において
連鎖移動剤を添加して重合を継続し、最終的に得られる
重合体の対数粘度[η2]が[η1]より0.3〜0.7
dl/g小さく、かつ0.9〜1.3dl/gとなるよ
うに重合する。得られるPVDFのコモノマー含量は
0.5〜4重量%、分子量分布(Mw/Mn)が2.2
〜2.8である。
Description
体およびその製造方法に関するものである。更に詳しく
は、フッ化ビニリデン系重合体(以下「PVDF」と略
す)およびその懸濁重合方法による製造方法に関するも
のである。
より、化学プラントの配管材料やバルブ、また貯槽や反
応槽の内面のライニング、コーティング等の素材として
用いられている。またPVDFは溶融成形加工性に優
れ、かつ熱に対して安定なため、熱安定剤、加工助剤等
の助剤類を用いずに加工することができる。このため成
形物の純度が優れているという特徴を有し、優れた耐薬
品性と相俟って、特に、半導体製造に用いられる超純
水、超純粋薬品の製造、貯蔵設備の素材としても多く用
いられている。
化重合法により製造される。懸濁重合法は水を媒体と
し、単量体を分散剤で媒体中に液滴として分散させ、単
量体中に溶解した有機過酸化物を重合開始剤として重合
させることにより実施され、100〜300ミクロンの
粒状の重合体が得られる。懸濁重合物は乳化重合物に比
較し製造工程が簡単で、粉体の取扱性に優れ、また乳化
重合物のように乳化剤、塩析剤を含まないため、より純
度に優れるという特徴がある反面、成形物に大きな球晶
を生成することが、用途により欠点となる場合がある。
の冷却・固化に際して球晶を生成し、成形物の表面平滑
性は、この球晶の大きさに依存することが知られてい
る。球晶が大きく成長し、成形物の表面平滑性が劣る
と、超純水製造ラインのパイプとして用いた場合、パイ
プ内面の球晶間の微小な窪みが微生物の繁殖の起点にな
り、純水の純度を低下させる。また、反応槽や貯槽のコ
ーティング材として用いた場合、大きな球晶を生じた塗
膜はストレスクラックを生じ易く、その耐久性を低下さ
せる。球晶の大きさは、溶融成形後の冷却速度に依存す
ることが知られており、急冷するほど微細な球晶が生成
するが、成形方法によっては急冷が不可能な場合があ
る。例えば、厚肉パイプの押出成形のように、押出され
たパイプを外面から冷却すると、パイプ内面は急冷され
ないため大きな球晶が生成し、パイプ内面の平滑性が劣
るという問題があり、比較的遅い冷却速度でも微細な球
晶を生成し易い結晶化特性を有する重合体が求められて
いる。
度は可能である。しかし、この方法では効果が十分では
なく、逆に分子量の増大につれて溶融粘度が上昇し加工
が困難になるとか、成形温度を高めることによる分解着
色、フッ化水素の生成等が生じ好ましくない。
特公昭49−17015号に例示されるように、フラバ
ントロンや食塩のような結晶核剤の添加により球晶を小
さくすることができる。しかし、これら核剤の添加はP
VDFの熱安定性を低下させ、成形加工時の重合体の分
解による着色、フッ化水素の生成等があり好ましくな
い。更にこれら結晶核剤は重合体に対し不純物であり、
超純水配管材料のように高純度を要求される用途には不
適である。
エチレン、3フッ化1塩化エチレン、6フッ化プロピレ
ン、フッ化ビニル等と共重合化させることにより球晶を
小さくできることが知られている。しかし、この方法で
球晶サイズを十分に小さくするには、共重合成分を10
重量%以上必要とする。その結果、重合体の結晶化度、
結晶融点の低下が大きくなり、耐熱性、耐薬品性、機械
強度等の低下を生じ、PVDFの特徴が失われる。
VDFより結晶化温度の高いポリマーを生成するフッ素
系単量体を、フッ化ビニリデン単量体の重合が終わった
時点で後添加して、PVDFの粒子内で重合させる方法
が提案されている。この方法では、フッ化ビニルはPV
DFの熱安定性を著しく低下させるし、3フッ化1塩化
エチレンの後添加はPVDFの球晶を小さくする効果が
少なく、しかも熱安定性も低下させる。一方、4フッ化
エチレンの後添加はPVDFの熱安定性、球晶サイズの
低下もともに優れるが、ポリ4フッ化エチレンのPVD
F中への均一分散性に欠け、成形物の球晶の大きさが不
均一となり、表面平滑性にも問題が残されている。
性、加工性、純度等を何ら損なうことなく、球晶サイズ
の小さい結晶化特性を有するPVDF、およびそれを得
るための懸濁重合方法を提供することにある。
を達成すべく鋭意研究の結果、フッ化ビニリデン単量体
の懸濁重合において、少量の共重合可能な単量体と共重
合し、かつ適度な分子量分布を持たせることにより、得
られるPVDFがその成形物中の球晶サイズが著しく小
さくなることを見出し、本発明を完成するに至った。
化ビニリデン構成単位含量99.5〜96重量%と6フ
ッ化プロピレン及び/又は4フッ化エチレンから選ばれ
た単量体(以下「共重合単量体」と略すことがある)構
成単位含量0.5〜4重量%からなり、対数粘度が0.
9〜1.3dl/gであり、かつ重量平均分子量と数平
均分子量との比(Mw/Mn)で表した分子量分布が
2.2〜2.8である。
化ビニリデン単量体を油溶性重合開始剤(以下「重合開
始剤」と略す)の存在下に水性体中で懸濁重合するに際
し、6フッ化プロピレン及び/又は4フッ化エチレンか
ら選ばれた単量体を共重合成分として全単量体の1〜5
重量%使用し、重合開始からフッ化ビニリデン単量体の
重合転化率(以下「重合転化率」と略す)10〜50%
までは重合体の対数粘度[η1]が1.3〜1.9dl
/gとなるように重合し、重合転化率が10〜50%に
達した時点で連鎖移動剤を重合系に添加して重合を継続
し、最終的に得られる重合体の対数粘度[η2]を
[η1]より0.3〜0.7dl/g小さく、かつ0.
9〜1.3dl/gとなるように重合することによって
製造することができる。
った、微細な球晶を生成するPVDFが懸濁重合で容易
に得られ、物性、加工性、純度等を損なうことなく極め
て表面平滑性に優れた成形物を得ることができる。以
下、本発明を詳細に説明する。
レン及び/又は4フッ化エチレンの添加量としては全単
量体の1〜5重量%とすることが必要であり、好ましく
は2〜4重量%である。これらを1重量%以上使用する
ことにより、PVDF成形物中の球晶が充分に小さくな
り、また5重量%以下とすることで、球晶は小さく、P
VDFの結晶融点、結晶化度も低下せず、耐熱性、機械
強度、耐有機溶剤性にも優れる。これら6フッ化プロピ
レン、4フッ化エチレンの添加方法は、最初の仕込み時
に一括して重合容器に添加してもよいし、重合中にその
一部あるいは全量を分割あるいは連続的に後添加しても
良い。
〜50%まで、さらに好ましくは20〜45%までは、
重合体の対数粘度[η1]を1.3〜1.9dl/gな
るように重合する。ここでは対数粘度とは分子量と相関
する特性値で、後記の測定方法により得られる。
[η1]が1.3dl/g未満では最終的に得られるP
VDFの成形物の球晶が充分小さくならず、また1.9
dl/gを越えると、溶融成形時にPVDFの未溶融物
が残り、フィッシュアイとなり、成形物の外観、表面平
滑性を損なう。重合途中における連鎖移動剤を添加して
対数粘度を低下させる時期としては重合転化率が10〜
50%に達した時点である。重合転化率が10%未満で
添加すると最終的に得られるPVDFの球晶が充分には
小さくならず、また、50%を越して添加すると
[η2]を[η1]より0.3〜0.7dl/g小さく
し、かつ[η2]を0.9〜1.3dl/gの範囲にす
るには多量の連鎖移動剤を必要とし、しかも球晶も小さ
くならない。
する時期、即ち重合転化率が10〜50%で[η1]が
1.3〜1.9dl/gとなった時期は、例えば6フッ
化プロピレンを重合初期に比較的に多く仕込んだ場合の
ように、重合の進行と共に重合容器内の圧力が変化する
重合においては圧力変化量と重合転化率を、また圧力変
化が顕著でない重合においては重合時間と重合転化率を
予め予備実験により求めておき、所定の重合転化率にな
る圧力変化量または重合時間により決めることができ
る。
DFの対数粘度[η2]を0.9〜1.3dl/gにす
る必要がある。この値が0.9dl/g未満では成形物
中の球晶が充分に小さくならず、成形物の表面平滑性が
得られないとともに衝撃強度も劣り、ストレスクラック
も発生しやすくなる。一方、1.3dl/gを越えると
PVDFの溶融粘度が大きくなり溶融成形が困難にな
る。更に、[η2]は[η1]よりも0.3〜0.7dl
/gの範囲で小さいことが好ましく、より好ましくは
0.4〜0.5dl/gの範囲である。[η2]と
[η1]の差は、得られるPVDFの分子量分布に関係
している。分子量分布は重量平均分子量(Mw)と数平
均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で表される。
[η2]が[η1]より0.7dl/gを越えて小さく
なると得られるPVDFの分子量分布が2.8を越え、
耐衝撃性が低下したり溶融の均一性が失われ成形物中に
フィッシュアイが増加するなど成形物の性能や成形加工
性に悪影響を及ぼす。またこの両者の差が0.3dl/
g未満では分子量分布が2.2未満となり、球晶を充分
に小さくする効果が得られない。
始剤の種類と量、連鎖移動剤の種類と量により決まる。
即ち、重合開始剤と連鎖移動剤(重合助剤)の種類が同
じときは、重合温度を高めると対数粘度は低下し、重合
温度を下げると対数粘度は高まる。また重合開始剤或い
は連鎖移動剤以外の重合条件を同一としてこれら重合助
剤の量を増すと対数粘度は低下し、逆にこれら重合助剤
の量を減らすと対数粘度は高められる。重合温度、重合
開始剤処方並びに連鎖移動剤処方と対数粘度との相関を
予め予備実験により求めておくことにより、目的とする
対数粘度を設定することができる。更に、重合転化率が
10〜50%の時点における連鎖移動剤の添加量も同様
にして決めることができる。このように重合開始剤、連
鎖移動剤等の種類が決まれば、その使用量を調節するこ
とにより目的とする対数粘度を容易に決めることができ
る。
ては、アセトン、酢酸イソプロピル、酢酸エチル、炭酸
ジエチル、炭酸ジメチル、焦性炭酸エチル、プロピオン
酸、トリフロロ酢酸、トリフロロエチルアルコール、ホ
ルムアルデヒドジメチルアセタール、1,3−ブタジエ
ンエポキサイド、1,4−ジオキサン、β−ブチルラク
トン、エチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等
が挙げられるが、効果的に対数粘度を低下させ、かつP
VDFの熱安定性を阻害しないこと、入手の容易さ、取
り扱いの容易さを考慮すると、アセトン、酢酸エチルが
より好ましく、特に酢酸エチルが好ましい。
剤としては、ジノルマルプロピルパーオキシジカーボネ
ート(NPP)、ジイソプロピルパーオキシジカーボネ
ートが挙げられる。これら重合開始剤、連鎖移動剤は、
所望の対数粘度となるよう、その種類、量が選択され、
それぞれ一種または二種以上組合せて用いることが可能
である。
としては、通常の懸濁重合に用いられる部分鹸化ポリ酢
酸ビニル、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース等の水溶性セルロースエ−テル、
アクリル酸系重合体、ゼラチン等の水溶性ポリマーを例
示できる。水/単量体の比率は通常重量比で1.5/1
〜3/1で行われ、分散剤は単量体100重量部に対し
0.01〜0.1重量部が用いられる。また、本発明に
おいては、必要に応じて、ポリリン酸塩のようなPH緩
衝剤を用いることもできる。
開始剤、その他助剤の仕込み方法としては、通常の懸濁
重合において用いられる如何なる方法も採用することが
できる。例えば、水、分散剤、重合開始剤、連鎖移動
剤、その他の助剤を仕込み、次いで減圧により脱気し、
その後単量体を仕込み、攪拌を開始する。所定の温度に
昇温した後、その温度で重合を進行させ、重合転化率が
10〜50%に達した時点で連鎖移動剤を圧入し、更に
重合を継続する。重合が進行し、重合容器内の圧力が初
期の単量体混合物の平衡圧から10kg/cm2 以上低
下した時点(重合転化率が80%以上に達した時点)で
未反応単量体を回収し、次いで重合体を脱水、水洗、乾
燥する。
フッ化ビニリデン構成単位含量が99.5〜96重量
%、好ましくは99.0〜97.0重量%、共重合単量
体構成単位含量が0.5〜4重量%、好ましくは1.0
〜3.0重量%からなる。両構成単位はランダムに結合
している。また対数粘度[η2]は前記のように0.9
〜1.3dl/gであり、分子量分布は2.2〜2.
8、更に好ましくは2.3〜2.6である。更にPVD
Fの後記測定方法による球晶サイズは1〜30μmであ
り、更に好ましくは5〜25μmであり、同じく結晶融
点は163〜176℃、更に好ましくは168〜173
℃の範囲を有する。
説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定される
ものではない。尚、実施例、比較例中の%、部数は特に
断りのない限り重量基準である。又、各実施例、比較例
で示したPVDFの物性値は次の方法により測定した。
トアミド溶液についてゲルパーミエーションクロマトグ
ラフ(東ソー株式会社製;8010シリーズ、カラムT
SK−GEL GMHXL、直径7.8mm、長さ30
0mm、直列2本;温度40℃、流速0.8ml/mi
n.)を用いて重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
(Mn)との比(Mw/Mn)を測定した。
温したときの吸熱ピークを求め、その時の温度を結晶融
点とした。
溶解した溶液のウベローデ粘度計での30℃における落
下時間から、次式を用い対数粘度を計算により求めた。 対数粘度[η]=1n(ηrel)/C dl/g ここで ηrel =試料溶液の落下秒数/溶媒の落下秒数 C =試料溶液の濃度(0.4g/dl)を表す。
混練し、次いで混練物0.1gを温度240℃で、圧力
100kg/cm2を3分間加えてプレスした。この加
圧状態のまま100℃まで1時間で等速冷却した。得ら
れた厚さ約20μmのフィルム中の球晶を偏光顕微鏡で
写真撮影し、球晶サイズの平均値を測定した。
し、このシートからTYPE3のダンベル型試験片を切
りだし、ASTM−D638に準じて、引張速度10m
m/min.、温度23℃で降伏強度を測定した。
力100kg/cm2で6分間加圧プレスし、厚さ6m
mのプレスシートを作成した。ASTM−D256に準
じてVノッチ(R=0.25mm)付きの試験片の衝撃
強度を測定した。
グラフ{東洋精機(株)製}を用い、温度240℃、剪
断速度50sec.-1における溶融粘度を測定した。
力100kg/cm2で加圧成形し、厚さ1mmのシー
トとする。このシートを空気吹き込み口を有する鉄板と
直径12cmの円形の開口部を有する鉄板との間にゴム
パッキンを介して挟み、クランプで固定する。該シート
の開口部側の表面温度を約150℃に加熱しながら、空
気吹き込み口から空気を圧入し、シートの厚さが約30
0μmになるように膨らませる。得られたフィルムの5
cm×5cmの部分に含まれている未溶融物の数を計数
した。
平滑性を表面粗さ計{東京精密(株)製:サーフコム5
50A型}にて測定し、基準長さ2.5mmでの平均粗
さRaを求めた。
レス製の耐圧オートクレーブに次の単量体ならびに重合
助剤等を仕込み、25℃で重合反応を開始した。 フッ化ビニリデン 97.5 部 (300
0g) 6フッ化プロピレン 2.5 部 純水 300.0 部 メチルセルロース 0.1 部 ピロリン酸ソーダ 0.2 部 NPP 0.61部 重合開始後3時間目(重合転化率35%)に酢酸エチル
3.0部を添加し、重合反応を継続した。重合缶内部の
圧力が重合開始後の平衡圧力(39kg/cm2)から
25kg/cm2 低下した時点で未反応単量体を回収
し、得られた重合体スラリーを脱水、水洗、乾燥した。
得られた重合体の性状値ならびに物性値を表1に示し
た。
の量と添加時期、酢酸エチル添加時の重合体の
[η1]、最終的に得られる重合体の[η2]等を表1、
2に示したように変えた他は、実施例1と同様にして重
合を行った。得られた重合体の性状値ならびに物性値を
表1、2に示した。
とした以外は実施例1と同じ条件で重合を行った。得ら
れた重合体の性状値ならびに物性値を表2に示した。
重合温度を表2に示したように変えた以外は実施例1と
同じ条件で重合を行い、得られた重合体の性状値及び物
性値を表2に示した。
化エチレンに変えた以外は実施例1と同じ条件で重合
し、得られた重合体の性状値及び物性値を表2に示し
た。
並びに添加時期、酢酸エチル添加時の重合体の[η1]
と最終的に得られる重合体の[η2]を表3、4に示し
たように変えた以外は実施例1と同様にして重合を行っ
た。得られた重合体の性状値及び物性値を表3、4に示
した。
とした以外は実施例1と同じ条件で重合を行い、得られ
た重合体の性状値及び物性値を表4に示した。
ルの途中添加を行わない以外は実施例1と同様にして重
合を行った。得られた重合体の性状値及び物性値を表4
に示した。
い以外は実施例1と同様にして重合を行い、得られた重
合体の性状値及び物性値を表5に示した。
い以外は比較例7と同様にして重合を行い、得られた重
合体の性状値及び物性値を表5に示した。
300リットルのステンレス製オートクレーブを用い、
実施例1、比較例8及び比較例9のと同じ重合処方でフ
ッ化ビニリデン量を1200kgとして重合を行った
(それぞれ実施例9、比較例10、11)。得られた重
合体をシリンダー温度をホッパー下で180℃、先端部
で240℃、ダイ温度を230℃とした口径90mmの
単軸押出機を用い、水冷ジャケット付き真空サイジング
ダイを通して、外径100mm、厚み6mmのパイプを
成形した。得られたパイプの内面の平均表面粗さRaは
比較例8処方の重合体では0.9μm(比較例10)、
比較例9処方の重合体では2.2μm(比較例11)に
対し、実施例1処方の重合体では0.3μm(実施例
9)と極めて平滑性に優れていた。
得られなかった、球晶サイズの小さい結晶化特性を有す
るPVDFが懸濁重合で容易に得られ、これを用いるこ
とにより、物性、加工性、純度等を損なうことなく極め
て表面平滑性に優れた成形物を得ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 フッ化ビニリデン単量体を油溶性重合開
始剤の存在下に水性媒体中で懸濁重合するに際し、6フ
ッ化プロピレン及び/又は4フッ化エチレンから選ばれ
た単量体を共重合成分として全単量体の1〜5重量%使
用し、重合開始からフッ化ビニリデン単量体の重合転化
率10〜50%までは重合体の対数粘度[η1]が1.
3〜1.9dl/gとなるように重合し、該重合転化率
が10〜50%に達した時点で連鎖移動剤を重合系に添
加して重合を継続し、最終的に得られる重合体の対数粘
度[η2]を[η1]より0.3〜0.7dl/g小さ
く、かつ0.9〜1.3dl/gとなるように重合する
ことを特徴とするフッ化ビニリデン系重合体の製造方
法。 - 【請求項2】 フッ化ビニリデン構成単位含量99.5
〜96重量%と6フッ化プロピレン及び/又は4フッ化
エチレンから選ばれた単量体構成単位含量0.5〜4重
量%からなり、対数粘度が0.9〜1.3dl/gであ
り、かつ重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/
Mn)で表した分子量分布が2.2〜2.8であるフッ
化ビニリデン系重合体。 - 【請求項3】 結晶融点が168〜173℃で、かつ球
晶サイズが5〜25μmである請求項2に記載のフッ化
ビニリデン系重合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21654892A JP3371001B2 (ja) | 1991-08-01 | 1992-07-22 | フッ化ビニリデン系重合体およびその製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP21626591 | 1991-08-01 | ||
JP3-216265 | 1991-08-01 | ||
JP21654892A JP3371001B2 (ja) | 1991-08-01 | 1992-07-22 | フッ化ビニリデン系重合体およびその製造方法 |
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JP21654892A Expired - Lifetime JP3371001B2 (ja) | 1991-08-01 | 1992-07-22 | フッ化ビニリデン系重合体およびその製造方法 |
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