JPH05238Y2 - - Google Patents

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JPH05238Y2
JPH05238Y2 JP8824186U JP8824186U JPH05238Y2 JP H05238 Y2 JPH05238 Y2 JP H05238Y2 JP 8824186 U JP8824186 U JP 8824186U JP 8824186 U JP8824186 U JP 8824186U JP H05238 Y2 JPH05238 Y2 JP H05238Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、ゼンマイの巻上げ装置具体的には引
き紐によつてゼンマイを巻き上げる装置に関す
る。
(従来の技術) 例えば、玩具の駆動源としてのゼンマイを巻上
げる手段の一つに、ラチエツト機構を引き紐で駆
動してゼンマイを巻き上げるものがある。ラチエ
ツト機構の、駆動部は引き紐に連結され、従動部
は実質的にゼンマイ軸に連結されている。引き紐
をゼンマイ巻上げ方向に引つ張ると、駆動部が従
動部を回転させてゼンマイを巻き上げると共に引
き紐をリターンさせるばねを蓄勢する。そして、
引き紐への引張力を解くと、引き紐は、蓄勢され
たばねの力によつてゼンマイの巻上げ開始位置へ
クイツクリターンする。このとき、ラチエツト機
構の駆動部は弾性変形させられて巻上げ開始位置
へ戻る。引き紐を数回引くことによりゼンマイの
巻上げを完了する分割巻上げ方式もある。
(考案が解決しようとする問題点) 従来のゼンマイ巻上げ装置は、構成部品が多く
て比較的大きなスペースを必要とすると共にその
組み立てもやや複雑でありコストも高かつた。ま
た、ゼンマイと引き紐との間に設けるラチエツト
機構を合成樹脂で構成している場合、引き紐の引
張力をあまり強くできないので、巻上げ装置の耐
久性が乏しい、という問題点があつた。またさら
に、引き紐をクイツクリターンするばねの力が弱
いと引き紐のリターン速度が遅くなり、ばね力が
強過ぎるとゼンマイ巻上げに大きな力を必要とす
るというように、スムーズな巻上げが難しいとい
う問題点もあつた。
(問題点を解決するための手段) 本考案は、上記問題点を解決したゼンマイの巻
上げ装置の提供を目的としていて、ゼンマイの一
端を固着されたゼンマイ車と、このゼンマイ車に
係脱するプーリ車と、このプーリ車を、上記ゼン
マイ車に噛み合う第1の位置と、上記ゼンマイ車
との噛み合いを解かれた第2の位置との間で移動
自在に案内する案内部を有する基体と、上記プー
リ車に巻き回されていて、これを引いたとき上記
プーリ車を上記第1の位置に移動させると共に該
プーリ車を回転させる引き紐と、上記プーリ車に
巻き回されてその一端を該プーリ車に他端を上記
基体にそれぞれ係止されていて、上記プーリ車を
上記第2の位置に移動させる向きに付勢すると共
に上記引き紐が引かれて上記プーリ車がゼンマイ
巻上げ方向に回転させられたとき引き紐巻き取り
方向に蓄勢されるコイルスプリングとからなつて
いる。
(作用) 引き紐を引つ張ると、コイルスプリングの弾力
によつて第2の位置に置かれていたプーリ車は第
1の位置へ移動させられて、ゼンマイ車に係合し
て回転し、該ゼンマイ車を回転させてゼンマイを
巻き上げる。プーリ車がゼンマイ巻上げ方向に回
転するとき、引き紐巻き取り方向にコイルスプリ
ングが蓄勢され、引き紐への引張力が解かれる
と、コイルスプリングは、プーリ車を第2の位置
に移動させると共に引き紐を巻き取る。
(構成) 以下、図示の実施例に基づいて本考案を詳細に
説明する。
はじめに、第1図と第2図において、ゼンマイ
の巻上げ装置とこれに連なる歯車列の配置の概要
を説明しておくと、ゼンマイ1の一端1aをゼン
マイ巻き付け部2bに固着されたゼンマイ車2の
外周面には、歯部2aが形成されている。歯部2
aには、ピニオン3が噛み合つている。ピニオン
3は、2番歯車4と同軸上に配置されている。ピ
ニオン3と2番歯車4との間には、ゼンマイ車2
によつて駆動されるピニオン3の、第1図におけ
る時計方向(第2図においては反時計方向)への
回転のみを2番歯車4に伝達する一方向クラツチ
5(詳細な構成は後述する)が配設されている。
2番歯車4には、3番歯車6の小径歯部6aが噛
み合つている。3番歯車6の大径歯部6bは、ウ
オーム歯車8と一体の小径歯部7に噛み合つてい
る。ウオーム歯車7はウオーム9に噛み合つてい
る。ウオーム9は、調速機構10の一部を成して
いて、2番歯車4からウオーム9に至る増速歯車
列によつて高速で回転させられる。調速機構10
は、ウオーム9の一端に圧入されていて、遠心力
で拡開する弾性腕11aを有する回転体11と、
ウオーム9の一軸端を支承すると共に回転体11
を囲繞していて、これを摺擦する弾性腕11aに
制動を加える周壁部12aを有する制動部材12
(第4図参照)と、ウオーム9の回転を停止させ
るストツパが係合する係止片13とからなつてい
る。
ゼンマイ車2の近傍には、プーリ車14が配置
されている。このプーリ車14には、引き紐15
が巻き回されると共にその端面に歯部16が一体
的に形成されている。プーリ車14は、第1図に
二点鎖線で示すように、その歯部16がゼンマイ
車2の歯部2aに噛み合う第1の位置と、一点鎖
線で示すように、その歯部16と歯部2aとの噛
み合いを解かれた第2の位置との間で移動自在で
ある。プーリ車14には、第2の位置に移動する
向きの習性がコイルスプリング17によつて与え
られている。引き紐15を引つ張ると、プーリ車
14はその歯部16をゼンマイ車2に噛み合わせ
る第1の位置に移動させられる。
上述した歯車列とプーリ車は、第3図に示すよ
うに、互いに分割可能な第1ケース18aと第2
ケース18bとからなる基体18にそれぞれ格納
されている。
第2図乃至第4図において、プーリ車14は、
その一方の軸部14aを、第1ケース18aに形
成された案内部としての案内長孔19(第7図、
第10図参照)に遊嵌され、他方の軸部14bを
第2ケース18bに形成された案内長孔20(第
6図、第8図参照)に遊嵌されて、これら案内長
孔の範囲で移動自在に支持されている。プーリ車
14の環状凹部14cには、コイルスプリング1
7の一部が嵌入されていて、その一端17aを係
止ピン14dに係止されている。コイルスプリン
グ17の他端17bは、第1ケース18aに形成
された係止ピン21(第7図、第10図参照)に
係止されている。コイルスプリング17は、これ
が蓄勢されていると、プーリ車14の歯部16と
ゼンマイ車2の歯部2aとの噛み合いを解除した
第2の位置(第5図参照)へ向かうようにプーリ
車を付勢している。そして、引き紐15をゼンマ
イ巻上げ方向に引つ張ると、プーリ車14は、そ
の歯部16をゼンマイ車2の歯部2aに噛み合わ
せる第1の位置(第4図参照)へ移動させられ
る。プーリ車14には、引き紐15の一端が固着
され、その他端15aは第1ケース18aに形成
された孔22(第7図、第10図参照)からケー
ス外に引き出されている。第5図に示すように、
プーリ車14が第2の位置に置かれているとき、
プーリ車にはコイルスプリング17の作用によつ
て引き紐15が巻き回されている。
ゼンマイ車2は、その軸部2cをケース18a
に形成された軸受孔23に嵌合させ、かつ該車に
圧入された軸24の一端を第2ケース18bの支
持孔25に嵌合させることにより両ケースに回転
自在に支持されている。ゼンマイ1は、第1ケー
ス18aと第2ケース18bに互いに対向して形
成されたゼンマイ巻込み口26,27から第2ケ
ース18bの凹部28に引き込まれている。ゼン
マイ車の軸部2cの角孔2dには、図示しないゼ
ンマイ巻込み機構の駆動軸が係合されるようにな
つていて、ゼンマイ1の巻込み時にゼンマイ車2
を回転させてゼンマイを凹部28に巻き込むよう
になつている。ゼンマイ1の外端1bはゼンマイ
巻込み口26,27に係止される。
2番歯車4は、そのボス部4aを第1ケース1
8aに形成された軸受孔29に嵌合させ、ボス部
4bを第2ケース18bの軸受部30(第6図、
第8図参照)に嵌合させることにより、回転自在
に支持されている。2番歯車4のボス部には、そ
の両端31a,31bをそれぞれ角軸に形成され
た出力軸31が圧入されている。角軸部31aに
は、歯車部32aとカム部32bを形成されたカ
ム32が圧入され、角軸部31bには、歯車部3
3aとカム部33bを形成されたカム33が圧入
されている。
ピニオン3は、2番歯車4のボス部4aに回転
自在に挿通されていて、該歯車4の一端面と軸受
部30とで、軸方向の移動を規制されている。
ここで、一方向クラツチ5の構成を説明する。
ピニオン3の一端部には、図示の例の場合二本の
弾性腕5a,5aが形成されている。弾性腕5
a,5aは、円周方向に延びていて、その先端に
は半径方向外方へ突出した係合部5b,5bが形
成されている。一方、2番歯車4の凹部4cの周
壁には、逆止歯5cが形成されている。そして、
弾性腕5aの係合片5bは、逆止歯5cに係合す
る向きの拡開習性を与えられている。ゼンマイ1
が巻き上げられるとき、第4図に示す矢印方向に
回動するピニオン3の回転は、弾性腕5aが撓わ
んで逃げることによつて、これを2番歯車4に伝
達せず、ゼンマイ1が開放されるときにのみ逆止
歯5cに係合してゼンマイの開放力を2番歯車4
に伝達する。
3番歯車6は、軸34に回転自在に支持されて
いる。軸34は、第1ケース18aの支持孔35
(第7図参照)と第2ケース18bの支持孔36
(第6図、第9図参照)とに圧入されている。ウ
オーム歯車8は、軸39によつて回転自在に支持
されている。軸39は、第1ケース18aの孔4
0(第7図参照)と第2ケース18bの孔41
(第6図、第9図参照)とに圧入されている。
調速機構10の制動部12は、その対向側縁1
2b,12cを、第1ケース18aと第2ケース
18bに互いに対向して形成された支持溝42,
43(第7図及び第6図参照)にそれぞれ係合さ
せて固定されている。ウオーム9の一端9aは、
制動部材12に形成された孔12dに挿入されて
いる。ウオーム9の他端9bは、第1ケース18
aに形成された軸受部44の溝44a(第7図参
照)と、第2ケース18bに形成されていて軸受
部44aに嵌合される軸押さえ突起45(第6
図、第9図参照)によつて回転自在に支持されて
いる。
また、第1ケース18aと第2ケース18bに
形成された軸受孔46a,46b(第7図及び第
6図参照)には、ストツパ47の軸部47aが嵌
合されている。ストツパ47は、その係止部47
bを調速機構10の係止片13に係脱可能に位置
させている。ストツパ47は、その弾性腕47c
を第2ケース18bに形成された突起48に係合
させることによつて、その係止部47bを係止片
13に係合させる向きの揺動習性を有している。
また、ストツパ47には、該ストツパを揺動させ
る押動部47dが形成されていて、この押動部
は、第2ケース18bのスリツト49からケース
外部に突出させられている。
また、第2ケース18bと第1ケース18aに
は、玩具の可動部例えば動物の玩具に於ける耳と
鼻を動かすためのレバー(図示せず)を揺動自在
に支承する支軸50,51,52がそれぞれ設け
られている。この図示しないレバーは、第2図に
示すカム32,33に係合して揺動する。上記し
た歯車列等を組み込まれた第1ケース18aと第
2ケース18bとは、固定ねじ18c,18dに
よつて互いに固定される。
以上のように構成された実施例の作用を説明す
る。
はじめに、ゼンマイ巻上げ動作を第4図に基づ
いて説明する。このとき、ストツパ47は、その
係止部47bを係止片13に係止させていて、ゼ
ンマイ1の開放方向への歯車列の回転を阻止して
いるものとする。引き紐15を示矢方向に引つ張
ると、プーリ車14は、コイルスプリング17の
弾力に抗して移動させられ、その歯部16をゼン
マイ車2の歯部2aに噛み合わせる第1の位置に
位置させられる。第1の位置におかれたプーリ車
14は、引き紐15によつて半時計方向に回転さ
せられ、これの歯部16に噛み合つているゼンマ
イ車2を時計方向に回転させてゼンマイ1を巻き
上げる。ゼンマイ車2が回転するとき、ピニオン
3が半時計方向に回転させられるが、該ピニオン
の回転は、一方向クラツチ5の作用により、増速
歯車列には伝達されない。ピニオン3が半時計方
向に回転すると、弾性腕5aは弾性変形して逆止
歯5cを乗り越えながら同方向に回動する。そし
て、引き紐15への引張り力が中断されると、ピ
ニオン3は、巻き上げられたゼンマイ1の開放力
で半時計方向に回転しようとするゼンマイ車2に
よつて、時計方向に回転する向きの力を受ける
が、このゼンマイ車2の回転は、一方向クラツチ
5の弾性腕5aの係合部5bが逆止歯5cに係合
することにより阻止される。
引き紐15を引いてプーリ車14が半時計方向
に回転すると、コイルスプリング17は、その一
端17aが該スプリングを巻き締める向きに回動
させられる。従つて、コイルスプリング17は、
プーリ車14の回転すなわちゼンマイの巻上げ動
作に連れてチヤージされることになる。そして、
ゼンマイ巻上げ方向への引き紐15の引張り力を
解除すると、プーリ車14は、蓄勢されたコイル
スプリング17の弾力によつて時計方向に回転す
る。このとき、プーリ車14は、その歯部16が
ゼンマイ車の歯部2aに噛み合つているので、ゼ
ンマイ車2の周りを時計方向に遊星移動し、第5
図に示すように、歯部2aとの噛み合いを解かれ
た第2の位置へ移動する。このとき、ゼンマイ車
2が停止させられているのは上述の通りである。
そして、ゼンマイ1は、引き紐15の引張り動
作を複数回繰り返すことによつて次第に巻上げら
れてゆき、巻上げが完了した時点で引き紐15が
引けなくなる。ゼンマイ1の巻上げが完了したの
ち、引き紐15への引張り力を解除すると、プー
リ14は、蓄勢されているコイルスプリング17
の弾力によつて第2の位置へ移動すると共に引き
紐15を巻き取る。なお、コイルスプリング17
の一端17bを第1ケース18aに固定し、この
一端部の弾力によつてプーリ車14を第2の位置
に戻すようにしてもよい。
さて、かかるゼンマイ巻上げ装置を組み込んだ
玩具を作動させるには、押動部47dを示矢方向
(第4図参照)に押し込んで、ストツパ47の係
合部47bと係止部13との係合を外せばよい。
ウオーム9の回転を阻止する作用が解除される
と、巻上げられたゼンマイ1の開放力は、ゼンマ
イ車2、ピニオン3、一方向クラツチ5(弾性腕
5bと逆止歯5c)、2番歯車4、3番歯車6、
ウオーム歯車8を介してウオーム9に増速して伝
達され、これを高速で回転駆動する。ウオーム9
が回転すると、弾性腕11a,11aが遠心力で
拡開する。そして、ウオーム9の回転が所定速度
を越える度に、弾性腕11aが周壁部12aを摺
擦することによつてウオームに制動をかけて、ゼ
ンマイ1の開放による2番歯車4の回転速度を一
定の範囲内に維持する。従つて、2番歯車4と共
に回転する出力軸31の回転は、一定の範囲内に
おさまることになる。出力軸31の回転は、その
両端に固着されたカム32,33を回転させ、図
示されない可動部を駆動する。
ところで、ゼンマイ1が巻き解されているとき
(ストツパ47が示矢方向に押し込まれている状
態のとき)、引き紐15を引つ張ると、プーリ1
4が第1の位置へ移動させられて、その歯部16
をゼンマイ車2の歯部2aに噛み合わせてしま
う。そのために、プーリ車14は、第4図におい
て半時計方向に回転しているゼンマイ車2によつ
て、時計方向すなわちコイルスプリング17を巻
き解す向きに回転させられることになる。すなわ
ち、ゼンマイを巻き上げるには小さ過ぎるが、コ
イルスプリングに抗してプーリ車を第2の位置に
移動させるには充分な力が引き紐15に加えられ
ると、プーリ車14はゼンマイ車2によつて不用
意に回転駆動されてしまう。かかる現象が発生す
ると、コイルスプリング17が早期に劣化してし
まい、ゼンマイ巻上げ時に引き出した引き紐15
を巻き込めなくなるという問題が生じる。かかる
現象を防止するためには、ゼンマイが開放されて
いるとき、すなわち、ストツパ47が押動されて
出力軸31が回転しているときには、ゼンマイの
巻上げ動作をできないようにすればよい。かかる
思想を実施した例を説明する。
第11図及び第12図において、ストツパ47
Aには、レバー53が一体的に形成されている。
レバー53の先端には、ピン54が固植されてい
る。ピン54には、巻上げ阻止レバー55の一腕
56が係合させられている。巻上げ阻止レバー5
5の他腕57の先端は、プーリ車14の軸部14
bに係合可能な位置まで延びている。巻上げ阻止
レバー55は、支軸58によつて第1ケース18
aと第2ケース18bに揺動自在に支持されてい
る。そして、巻上げ阻止レバー55には、ねじり
ばね59によつて支軸58を中心として反時計方
向への揺動習性が与えられている。従つて、スト
ツパ47Aには、第11図に示すように、その係
止部47bを係止片13に係合させる向きの揺動
習性が与えられていることになる。
第11図に示すように、引き紐15が引つ張ら
れていないとき、プーリ車14はその歯部16A
で示すように、コイルスプリング17(第5図参
照)の弾力によつて、歯部16がゼンマイ車2の
歯部2aに係合しない第2の位置に位置させられ
ている。第11図において、引き紐15を引つ張
ると、プーリ車14は、第1の位置に移動させら
れて、その歯部16をゼンマイ車2の歯部2aに
噛み合わせる。プーリ車14が第2の位置に移動
すると、その軸部14bが巻上げ阻止レバー47
を半時計方向に押動して、これに結合されている
ストツパ47Aを第11図に示す停止位置に強制
的に保持する。
引き紐15への引張力が解かれている状態(プ
ーリ車14が第2の位置に置かれている状態)に
おいて、第12図に示すように、ストツパ47A
を押動すると、その係止部47bが係止片13か
ら離れるので、ウオーム9が回転を開始する。ス
トツパ47Aが押動されると、これに結合されて
いる巻上げ阻止レバー55が反時計方向に揺動さ
せられて、その一腕57をプーリ車14の移動軌
跡上に位置させ、第2の位置に置かれているプー
リ車14が第1の位置に移動するのを阻止する。
従つて、ゼンマイが開放されてゼンマイ車2が示
矢方向に回転しているとき、引き紐15を引いて
ゼンマイを巻上げようとしても、プーリ車を第1
の位置に移動させられないから、その歯部16と
ゼンマイ車2が噛み合うことがない。よつて、コ
イルスプリング17を強制的に巻き解す向きの力
が発生しない。なお、第12図に示すように、巻
上げ阻止レバー55がプーリ車の移動を阻止する
位置に置かれたとき、その他腕57は、プーリ車
の軸部14bを押圧するものではない。
図示の実施例においては、巻上げ阻止レバー5
5の一腕57をプーリ車14の軸部14bに係合
させるように位置させたが、引き紐が引かれたと
きのプーリ車の回転中心軸線の傾きを防止するに
は、他腕57は、プーリ車14の外周縁または巻
き回されている引き紐に直接係合させた方がよ
い。また、第11図、第12図に示した実施例に
おいては、ゼンマイ巻上げ後引き紐15を解放す
るとウオーム9への規制が解かれてゼンマイ1が
回転するようになつているが、第4図に示した実
施例においては、ストツパ47を適宜の手段によ
つて押し込み位置に保持するようにしてもよい。
(考案の効果) 以上のように、引き紐を引いたときプーリ車を
第1の位置に移動させてゼンマイ車を回転させる
ことによりゼンマイを巻き上げる本考案によれ
ば、少ない部品で済み且つコストの易いゼンマイ
の巻上げ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の概要を示す概略正面図、第2
図は本考案の一実施例を示す分解斜視図、第3図
は同上の平断面であつて、第4図中の−線断
面図、第4図はプーリ車が第1の位置に置かれた
状態を示す同上の部分断面正面図、第5図はプー
リ車が第2の位置に置かれた状態を示す同上の部
分断面要部正面図、第6図は基体としての第2ケ
ースを示す正面図、第7図は同第1ケースを示す
内面図、第8図は第6図中のA−A線断面図、第
9図は第6図中のB−B線断面図、第10図は第
7図中のC−C線断面図、第11図は巻上げ阻止
手段を備えた本考案の別の実施例であつて、プー
リ車が第1の位置に置かれた状態を示す概略正面
図、第12図はプーリ車が第2の位置に保持され
た状態を示す同上の概略正面図である。 1……ゼンマイ、2……ゼンマイ車、14……
プーリ車、15……引き紐、17……コイルスプ
リング、18……基体。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 ゼンマイの一端を固着されたゼンマイ車と、 このゼンマイ車に係脱するプーリ車と、 このプーリ車を、上記ゼンマイ車に噛み合う第
    1の位置と、上記ゼンマイ車との噛み合いを解か
    れた第2の位置との間で移動自在に案内する案内
    部を有する基体と、 上記プーリ車に巻き回されていて、これを引い
    たとき上記プーリ車を上記第1の位置に移動させ
    ると共に該プーリ車を回転させる引き紐と、 上記プーリ車に巻き回されてその一端を該プー
    リ車に他端を上記基体にそれぞれ係止されてい
    て、上記プーリ車を上記第2の位置に移動させる
    向きに付勢すると共に上記引き紐が引かれて上記
    プーリ車がゼンマイ巻上げ方向に回転させられた
    とき引き紐巻き取り方向に蓄勢されるコイルスプ
    リング とからなるゼンマイの巻上げ装置。
JP8824186U 1986-06-10 1986-06-10 Expired - Lifetime JPH05238Y2 (ja)

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