JPH05238915A - 固体化粧料 - Google Patents

固体化粧料

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JPH05238915A
JPH05238915A JP7897091A JP7897091A JPH05238915A JP H05238915 A JPH05238915 A JP H05238915A JP 7897091 A JP7897091 A JP 7897091A JP 7897091 A JP7897091 A JP 7897091A JP H05238915 A JPH05238915 A JP H05238915A
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JP
Japan
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oil
metal salt
hydroxystearic acid
liquid
alkaline earth
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JP7897091A
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Naomi Otsuka
直美 大塚
Takashi Suetake
貴 末武
Yuichi Nishida
勇一 西田
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Lion Corp
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高温などでの液状成分の溶出や、しみ出しを押
さえ、保存安定性が良好であり、且つベタツキが少ない
固形化粧料を提供することを目的とする。 【構成】12−ヒドロキシステアリン酸、1%分散水溶
液のpHが7.0以上を示す化合物であって、無機化合
物または分子内にカルボキシル基を有する化合物のアル
カリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩、及び液状油性
成分を含有することを特徴とする。12−ヒドロキシス
テアリン酸とアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属
塩とが液状油性成分のためのゲル化剤を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固形化粧料に係り、特に
高温などでの液状成分の溶出や、しみ出しを押さえ、保
存安定性が良好であり、且つベタツキが少ない固形化粧
料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ゲル化剤を用いて油性成分をゲル
化する技術として、種々の例が知られている。例えば、
ナトリウム塩石けんなどを使用して燃料を固体化し、ナ
パーム弾の製造を行っていた例がある。又、食用油の廃
棄方法として、廃食用油に12−ヒドロキシステアリン
酸を添加し、加熱溶解後に冷却して廃食用油をゲル化す
る方法が知られている(特開昭55−106298号公
報)。更に、12−ヒドロキシステアリン酸と炭素数1
6〜24の高級脂肪酸またはジベンジリデンソルビト−
ルとを併用して油ゲル化剤を得ること(特開昭61−1
9681号公報、同61−19682号公報)が知られ
ている。また、12−ヒドロキシステアリン酸の極性溶
剤溶液としての使用(特開昭63−90599号公報)
も報告されている。
【0003】金属塩をゲル化剤として用いる技術とし
て、ステアリン酸アルミニウム(特開昭57−1516
69号公報)、セルロース誘導体と金属石けんとの併用
(同59−142274号公報)、水溶性アルギン酸塩
と、多価金属塩と、乳化剤との併用(特開昭59−14
2274号公報)、消火薬剤としての炭酸カリウムと油
脂硬貨剤との併用(特開昭60−161475号公報)
などが報告されている。化粧料の分野でゲル化剤を用い
た例として、12−ヒドロキシステアリン酸に重質流動
イソパラフィンと液状油性成分とを含有する化粧料に1
2−ヒドロキシステアリン酸を配合した例(特開平2−
264707)が報告されている。しかし、このような
ゲル化剤を用いた化粧料では、安定性、使用感等の点で
未だ十分なものとはいえなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来より、整髪油剤を
固体化した毛髪化粧料製品として、チック等がある。こ
れらは、鯨ロウやミツロウなどの高融点物質を主原料と
しており、液体油にこれらロウ類を混合することにより
ステック状製品としていた。
【0005】しかし、ロウ類を使用した製品をつくるに
は、液体油を多量に添加することが必要であり、それに
伴いベタツキも生じるという問題点がある。又、ロウ類
の外観が白色であるため、どの様な液体油を混合して
も、透明なステック製品を得ることができなかった。
【0006】即ち、液体油とロウ類との単純な混合溶解
による融点上昇は実現しているが、構造的な液体油の安
定化はなされていないため、油のしみ出しなどという懸
念もあり、使用感等の点で必ずしも満足のいくものでは
なかった。
【0007】従って、固形化粧料としては、透明性に優
れ、ベタツキが少なく、使用感が良好であり、高温にお
ける油性成分のしみ出しに対する安定性を有することが
必要である。
【0008】本発明の目的は、透明性に優れ、ベタツキ
が少なく、使用感が良好であるとともに、小量の液体油
の添加量で大きなゲル強度が得られ、液体油のしみ出し
が少ない固形化粧料ゲル化剤を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の固形化粧料は、
12−ヒドロキシステアリン酸、1%分散水溶液のpH
が7.0以上を示す化合物であって、無機化合物または
分子内にカルボキシル基を有する有機化合物のアルカリ
金属塩もしくはアルカリ土類金属塩、及び液状油性成分
を含有することを特徴とする。
【0010】本発明において用いられる12−ヒドロキ
システアリン酸は、ベタツキが少なく広い温度範囲にわ
たって硬度の変化が少ない化合物である。また透明性も
良好である。その配合量は1.0重量%〜10.0重量
%が好ましい。
【0011】本発明において12−ヒドロキシステアリ
ン酸とともに油性成分に対するゲル化(固形化)処理剤
を構成する化合物は、その1%分散水溶液のpHが7.
0以上、好ましくは8〜12の無機又は有機化合物(高
分子化合物を含む)のアルカリ金属塩又はアルカリ土類
金属塩である。無機化合物としては、炭酸塩、炭酸水素
塩、リン酸塩、ケイ酸塩、水酸化合物などが例示され
る。有機化合物としては、分子内にカルボキシル基を有
するものが用いられ、C1 〜C22の脂肪酸塩、安息香酸
塩、エチレンジアミン四酢酸塩などの低分子化合物が用
いられる。高分子化合物としては、カルボキシメチルセ
ルロール塩、アルギン酸塩、ポリアクリル酸塩などが挙
げられる。これら無機又は有機化合物の対イオンとして
は、ナトリウム、カルシウム、リチウム、カリウム、マ
グネシウムなどが望ましい。
【0012】これらアルカリ金属塩又はアルカリ土類金
属塩の配合量は、12−ヒドロキシステアリン酸に対し
て0.1〜20重量%、好ましくは1〜20重量%、更
に好ましくは5〜20重量%である。
【0013】アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩
は、あらかじめ12−ヒドロキシステアリン酸に配合し
て油中に添加してもよく、あるいは、12−ヒドロキシ
ステアリン酸粉末と粉末添加剤とを一緒に、ゲル化処理
時に投入してもよい。12−ヒドロキシステアリン酸と
アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩とからなるゲル
化(固形化)処理剤は、油中に可能な限り分散、加熱溶
解させ、ゲル化処理することが望ましく、その後冷却す
ることにより油がゲル化して固化される。
【0014】本発明において用いられる液状油性成分
は、通常、化粧料に配合される液状油性成分から選ばれ
た少なくとも1種以上が適用される。例えば天然トリグ
リセリドとして、ホホバ油、アボガド油、杏仁油、グレ
ープシード油、サザンカ油、サフラワー油、スイートア
ルモンド油、トウモロコシ油、ヒマワリ油、マカデミア
ンナッツ油、落花生油、ローズヒップ油、月見草油、大
豆油等;エステル油として、ミリスチン酸イソプロピ
ル、イソステアリン酸イソプロピルリノール酸エチル、
リノール酸イソプロピル、オリーブオレイン酸エテル、
イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソセチル、パル
ミチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシ
ル、アジピン酸ジイソプロピル、トリ2ーエチルヘキサ
ン酸グリセリル、トリイソステアリン酸トリメチロール
プロパン、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、コハ
ク酸ポリプロピレングリコールオリゴエステル、リンゴ
酸ジイソステアリル、ジイソステアリン酸ジグリセリ
ル、トリオクタン酸グリセリル、ポリアルキレングリコ
ール誘導体、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル
等;シリコン油として、ジメチルポリシロキサンオイル
等;炭化水素として、ヘキサメチルテトラコサン、ヘキ
サメチルテトラコサヘキサエン、流動パラフィン等が挙
げられる。本発明の固形化粧料には、上記成分の他に、
抗酸化剤、防腐剤、色素、香料等を本発明の目的を達成
する範囲で適宜配合することが可能である。
【0015】本発明の固形化粧料の形態は、固形状であ
れば特に特定されず、チック、枝毛コ−ト、ヘアリキッ
ド(ソリッドタイプ)等の毛髪固体化粧料、口紅、制汗
スティック等の各種化粧品基剤として広く利用できる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
高温における液状成分の溶出や、しみ出しを生ずること
がなく、保存安定性が良好であり、且つベタツキが少な
い固形化粧料を得ることが出来る。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を示し、本
発明を更に詳細に説明する。尚、各例で採用した保存安
定性、油のしみ出し、ベタツキの評価方法は次の通りで
ある。 <ゲル形成能>50mlのバイヤルビンに試料を設入し、
加熱しつつ攪拌して溶解した後、冷却固体化して得た試
料を下記の評価基準により判定する。 評 価 固いゲルを形成する ○ やわらいかい(緩い)ゲルを形成する △ ゲル形成しない × <保存安定性>
【0018】2つの試料をそれぞれ5℃,45℃の恒温
槽に3ケ月間保存した後、45℃の保存品の油のにじみ
を5℃の保存品と比較した時の両者に於ける、油のしみ
出しの変化を比較した。 評 価 全く同じ ◎ ごくわずかに油のしみ出しがある ○ やや油のしみ出しがある △ 油のしみ出しが著しい × <ベタツキ>
【0019】試料1gを手のひらにとり、両手のひらを
すりり合わせたり放したりして手のひらに残留したベタ
ツキ度合を市販品チックを対照試料として用い、シェッ
フェの一対比較法を用いて判定した。 評 価 対照と比較しベタツキが少ない +1 対照と比較しベタツキは同じ 0 対照と比較しベタツキが多い −1 実施例1〜5
【0020】表1に示す組成の試料を調製し、以上の評
価方法で保存安定性、油のしみ出し、及びベタツキを評
価し、固形化粧料の適正さを評価した。その結果を表1
に並記する。
【0021】表1から明らかなように、12−ヒドロキ
システアリン酸とステアリン酸を含有する本発明の範囲
内の試料(実施例1〜5)は、いずれも優れた性能を示
しているが、12−ヒドロキシステアリン酸を含有しな
い試料(比較例1)及びステアリン酸を含有しない試料
(比較例2)は、いずれも性能が劣っている。
【0022】
【表1】 実施例6 下記の配合組成の口紅を調製し、その保存安定性、油の
しみ出し、及びベタツキを評価したところ、優れた性能
を示した。 12−ヒドロキシステアリン酸 5.0 ステアリン酸カルシウム 0.2 カルナウバロウ 3.0 マイクロクリスタリンワックス 3.0 ラノリン 10.0 硬化ヒマシ油 3.0 キンデリラロウ 10.0 セレシン 5.0 顔料 適量 香料 〃 防腐剤 〃 ヒマシ油 残 実施例7 下記の配合組成の制汗ステックを調製し、その保存安定
性、油のしみ出し、及びベタツキを評価したところ、優
れた性能を示した。 塩化ヒドロキシアルミニウム 10.0 イルガサンDP−300 0.2 環状シリコーン 5.0 12−ヒドロキシステアリン酸 5.0 リン酸ナトリウム 0.1 ミリスチン酸イソプロピル 残 実施例8 下記の配合組成の枝毛コートを調製し、その保存安定
性、油のしみ出し、及びベタツキを評価したところ、優
れた性能を示した。 ジメチルシリコン(30cs) 96.9 ソルビタンセスキオレート 0.5 カチオン化セルロース 0.5 12−ヒドロキシステアリン酸 1.0 酢酸ナトリウム 0.1 香料 1.0 実施例9
【0023】下記の配合組成のヘアリキッド(ソリッド
タイプ)を調製し、その保存安定性、油のしみ出し、及
びベタツキを評価したところ、優れた性能を示した。 ポリオキシプロピレンブチルエーテル 20.0 ラノリン 1.0 青色3号 0.00005 黄色4号 0.0001 オキシベンゾン 0.1 香料 1.0 12−ヒドロキシステアリン酸 3.0 ステアリン酸カルシウム 0.15 流動パラフィン 残

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 12−ヒドロキシステアリン酸、1%分
    散水溶液のpHが7.0以上を示す化合物であって、無
    機化合物または分子内にカルボキシル基を有する有機化
    合物のアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩、及
    び液状油性成分を含有することを特徴とする固形化粧
    料。
  2. 【請求項2】 前記アルカリ金属塩もしくはアルカリ土
    類金属塩の配合量は、12−ヒドロキシステアリン酸に
    対し、0.1%〜20%であることを特徴とする請求項
    1に記載の固形化粧料。
  3. 【請求項3】 前記液状油性成分は、天然トリグリセリ
    ド、エステル油、シリコン油、及び炭化水素類からなる
    群から選ばれた少なくとも1種であり、その配合量は、
    化粧料全体に対し、0.5%〜95%であることを特徴
    とする請求項1に記載の固形化粧料。
JP7897091A 1991-04-11 1991-04-11 固体化粧料 Pending JPH05238915A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0707845A3 (en) * 1994-10-17 1997-06-18 Dow Corning Gels containing an alkylmethylsiloxane
EP0704204A3 (en) * 1994-09-23 1997-06-18 Dow Corning Siloxane gels
JP2010180164A (ja) * 2009-02-05 2010-08-19 Mandom Corp 整髪用乳化組成物
JP2011514398A (ja) * 2008-01-29 2011-05-06 中津 哲夫 機能性素材とデリバリーゲル組成物とその製造方法

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