JPH05238730A - 粒径0.0001〜0.001mmの紡錘状あるいは 球状炭酸カルシウムの製造方法 - Google Patents

粒径0.0001〜0.001mmの紡錘状あるいは 球状炭酸カルシウムの製造方法

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JPH05238730A
JPH05238730A JP8792092A JP8792092A JPH05238730A JP H05238730 A JPH05238730 A JP H05238730A JP 8792092 A JP8792092 A JP 8792092A JP 8792092 A JP8792092 A JP 8792092A JP H05238730 A JPH05238730 A JP H05238730A
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久夫 杉原
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良行 薬師寺
Kiyoshi Sugawara
清 菅原
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    • C01F11/182Preparation of calcium carbonate by carbonation of aqueous solutions and characterised by an additive other than CaCO3-seeds
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    • C01P2004/00Particle morphology
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紙、プラスチックス、ゴム、塗料等の充填剤
及び塗工剤として利用可能な、分散性の良い粒径0.0
001〜0.001mmの紡錘状あるいは球状炭酸カル
シウムの製造方法を得る。 【構成】 水酸化カルシウムの炭酸ガスによる炭酸化反
応における炭酸カルシウムの生成過程において、塩基性
炭酸カルシウムを生成する条件下で、かつバリウムある
いはストロンチウム化合物をそのアルカリ土類金属とし
て水酸化カルシウムに対し0.05〜10重量%を、炭
酸化率が0〜85%の範囲内で添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は、粒径0.0001〜
0.001mmの均一な紡錘状あるいは球状炭酸カルシ
ウムの製造方法に関するものである。更に詳しくは、水
酸化カルシウムから粒径0.0001〜0.001mm
の紡錘状あるいは球状のカルサイト型炭酸カルシウムを
効率的に製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭酸カルシウムは、現在、紙、プラスチ
ックス、ゴム、塗料、インキ等の充填剤として広く利用
されているものである。
【0003】従来沈降製炭酸カルシウムとしては、粒径
0.00003〜0.00006mmの立方状炭酸カル
シウム(一般に膠質炭酸カルシウムと言われている。)
と粒径(長径)0.002〜0.004mmの紡錘状炭
酸カルシウムが市販されている。
【0004】ところが最近炭酸カルシウムに対し、製紙
塗工顔料としては、白紙光沢、印刷光沢、印刷強度、イ
ンキ受理性等や樹脂充填剤としては、高分散性、表面光
沢等の品質向上の要求がされ、粒径を前記従来品の中間
粒径の0.0001〜0.001mmの範囲内で均一に
調整する必要が出てきた。このように粒径をコントロー
ルする立方状炭酸カルシウムの製造方法は、多数提案さ
れているが結晶核として粒径0.0001mm未満の立
方状炭酸カルシウムを用いるため、分散性が低下するの
を避けられない。また今まで粒径(長径)0.0001
〜0.001mmの紡錘状炭酸カルシウムの製造方法
は、数例(特開昭53-73498、特公昭60-33765)提案され
ているに過ぎない。一方粒径0.0001〜0.001
mmの球状炭酸カルシウムの製造方法は、多数提案され
ているが結晶型が非常に不安定なバテライト型である。
【0005】紡錘状炭酸カルシウムを得る方法として、
水酸化カルシウム水懸濁液(以下、石灰乳という。)を
湿式摩砕処理工程や加圧下で石灰乳に水ガラスまたはシ
リカゾルを1〜10%添加し炭酸ガスを導入する等、反
応工程が複雑である。しかもこれらの方法で製造された
紡錘状炭酸カルシウムも十分な分散性を示しているとは
まだ言い難い。
【0006】球状炭酸カルシウムの製造方法は、水溶性
カルシウム塩と水溶性炭酸塩とを水溶液反応させるもの
で、生成物が水に不安定なバテライト型結晶型のため、
特殊な方法で安定化処理をしなければ球状の形態を保て
ないこと、また原料が高価であること等の欠点を有して
いる。例えば表面処理としては特公昭57-92519号(球状
炭酸カルシウムの製造方法)あるいは加熱処理としては
特公昭57-92521号(球状カルサイト型炭酸カルシウム、
その製造方法及び歯磨用研磨剤)等の方法がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記し
た粒径0.0001〜0.001mmの紡錘状あるいは
球状炭酸カルシウムの製造技術に認められる欠点を解決
すべく鋭意検討研究の結果、石灰乳に炭酸ガスを導入し
炭酸化反応を行なわしめる際に、特定の反応条件下にバ
リウムあるいはストロンチウム化合物を共存させると極
めて効率よく粒径0.0001〜0.001mmの均一
で高分散性の紡錘状あるいは球状炭酸カルシウムが得ら
れることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】本発明は、反応操作が容易であり、特殊な
機器や表面処理または加熱処理を必要とせず、一般の沈
降製炭酸カルシウムの製造装置で製造できる、粒径0.
0001〜0.001mmの均一で高分散性の紡錘状あ
るいは球状炭酸カルシウムの製造方法を提供することを
目的とするものである。
【0009】
【発明の構成】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明は、石灰乳に炭酸ガスを導入により炭酸カルシウム
を製造する方法において、炭酸カルシウムの生成過程お
いて塩基性炭酸カルシウムを生成する反応条件下で、か
つバリウムあるいはストロンチウム化合物の共存下に炭
酸化反応を行なわしめることを特徴とする粒径0.00
01〜0.001mmの紡錘状あるいは球状炭酸カルシ
ウムの製造方法に関するものである。
【0010】以下、本発明の構成を詳しく説明する。本
発明は、石灰乳に炭酸ガスを導入して炭酸化反応を行わ
しめ、炭酸カルシウムを製造する、所請炭酸ガス化合法
において、炭酸化の反応過程において塩基性炭酸カルシ
ウムを生成させる反応条件下に、かつバリウムあるいは
ストロンチウム化合物を共存させることに最大の特徴を
有するものである。
【0011】当業界において、炭酸カルシウムの製造過
程にアルカリ土類金属化合物を使用する技術は公知であ
り、例えば特公昭63-5331号 (球状炭酸カルシウムの製
造方法)および特公昭64-11571号(アラゴナイト質炭酸
カルシウムの製造方法)に開示されている。
【0012】しかしながら、前記した従来法において、
前者は水溶性カルシウム塩と水溶性炭酸塩との水溶液反
応により、結晶型がバテライト型の球状炭酸カルシウム
製造方法に関するものであり、この時ストロンチウムあ
るいはマグネシウムイオンはバテライト結晶型の安定剤
として使用されている。また、後者は石灰乳に炭酸ガス
を導入するガス化合法により、結晶型がアラゴナイト型
の針柱状炭酸カルシウム製造方法に関するものであり、
この時のアルカリ土類金属は結晶核形成剤として使用さ
れている。従って、厳密に言えば、石灰乳から炭酸カル
シウムの製造段階でアルカリ土類金属化合物を添加する
のは、後者の方法である。後者の方法をさらに詳細にみ
ると、石灰乳温度が32〜60℃で炭酸ガスを導入し、
炭酸化反応を行なわしめ完結させることが要件となって
いる。
【0013】これに対して、本発明の紡錘状あるいは球
状炭酸カルシウムの製造方法においては、石灰乳に炭酸
ガスを導入するガス化合法であるが、炭酸カルシウムの
生成過程において塩基性炭酸カルシウムを生成する反応
条件下で炭酸化反応を行なわしめることが不可欠であ
る。この塩基性炭酸カルシウムを生成させるには、石灰
乳温度が30℃未満で炭酸ガスを導入しなければならな
い(石膏石灰学会誌「石膏と石灰」No.196)と言
う点で、前記した特公昭64-11571号と相違する。更に本
発明との根本的な相違は生成炭酸カルシウムの結晶型
が、本発明品はカルサイト型結晶であるのに対し前記特
公昭64-11571号はアラゴナイト型結晶であることであ
る。
【0014】また石灰乳に炭酸ガスを導入するガス化合
法で、炭酸カルシウムの生成過程において塩基性炭酸カ
ルシウムを生成する反応条件下で炭酸化反応を行わしめ
ることは、特開平2-184519号(板状炭酸カルシウムの製
造方法)、 特公平2-55370号(アラゴナイト系針状炭酸
カルシウムの製法)や特公平3-3605号(立方状炭酸カル
シウムの製造方法)が知られている。特開平2-184519号
は、板状塩基性炭酸カルシウムの形状を有機ホスホン酸
化合物で安定化し、板状炭酸カルシウムを製造する方法
であり、特公平2-55370号は、炭酸化率50%までは塩
基性炭酸カルシウムを生成する反応条件下で炭酸化反応
を行わしめ、その後強制加熱で45℃以上で炭酸化反応
を継続し炭酸化を完結させ、針状炭酸カルシウムを製造
する方法であり、特公平3-3605号は、塩基性炭酸カルシ
ウムの生成条件下で炭酸化を完結させ、立方状炭酸カル
シウムを製造する方法である。このように本発明とこれ
らの前記特開および特公との相違は明らかなように、製
造物の炭酸カルシウムの形状が本発明品は紡錘状あるい
は球状炭酸カルシウムであるのに対し、前記特開および
特公品は板状、柱状あるいは立方状炭酸カルシウムであ
る。
【0015】本発明者らは、前記した反応条件のもとで
バリウムあるいはストロンチウム化合物を使用した場合
効率よく粒径0.0001〜0.001mmの紡錘状あ
るいは球状炭酸カルシウムが生成されると言う極めて特
異な現象を見出したが、その理論的解明は十分になされ
ていない。
【0016】本発明において、炭酸化反応系の条件は、
即ち石灰乳の濃度、炭酸ガス濃度および炭酸ガス導入量
は別に規制しないが、反応条件として、反応途中で塩基
性炭酸カルシウムあるいは塩基性炭酸カルシウムと水酸
化カルシウムとの混合状態になる条件下の炭酸化反応で
あることが必要である。この条件外の反応系にバリウム
あるいはストロンチウム化合物を添加しても、立方状、
連鎖状、柱状、針状あるいは粒径が0.001mmを越
える紡錘状あるいは球状またはこれらの混合物が生成す
るのみである。
【0017】本発明で使用するバリウム化合物あるいは
ストロンチウム化合物は、水溶性あるいは水難溶性のバ
リウムあるいはストロンチウム化合物であることが必要
で、無機化合物、有機化合物に限定されない。好ましい
バリウムあるいはストロンチウム化合物を具体的に挙げ
れば、塩化バリウム、塩化ストロンチウム、水酸化バリ
ウム、水酸化ストロンチウム、硝酸バリウム、硝酸スト
ロンチウム、硫酸バリウム、硫酸ストロンチウム、酢酸
バリウム、酢酸ストロンチウム、エチレンジアミン二ナ
トリウムバリウム、シュウ酸バリウム等があるが、これ
らの1種あるいは2種以上を併用して使用される。ま
た、バリウムあるいはストロンチウム化合物は、前記し
た具体例に限定されるものではない。
【0018】本発明においてバリウムあるいはストロン
チウム化合物の添加時期としては、反応前、反応途中の
どちらか、あるいはその両方に添加すればよく、実質的
な添加時期としては炭酸化率0〜85%の間で、好まし
くは0〜70%の間がよい。炭酸化率が85%以上で添
加すると、0.001mm以下の立方状炭酸カルシウム
が生成する。ここで炭酸化率とは、数1の式で表すもの
とする。
【0019】
【数1】
【0020】本発明においてバリウムあるいはストロン
チウム化合物の添加量は、バリウムあるいはストロンチ
ウム化合物の種類によるが、バリウムあるいはストロン
チウムとして水酸化カルシウムの重量に対し0.05〜
10重量%であり、0.05重量%未満では0.001
mm以下の立方状炭酸カルシウムが生成する。また添加
量が10重量%を越えても紡錘状あるいは球状炭酸カル
シウムが生成するが、出来れば、経済性の問題から添加
量は、0.5〜8重量%が望ましい。
【0021】以下、本発明を実施例により更に詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例のものに限定されな
い。
【0022】
【実施例】
【実施例1】塩化バリウム二水和物0.96gを溶解し
た液400mlに水酸化カルシウム36gを添加した石
灰乳を15℃に調整後、25%炭酸ガスを600ml/
分で導入し炭酸化反応を終了した。このようにして得ら
れた炭酸カルシウム懸濁液をろ過、脱水、水洗、乾燥し
48gの炭酸カルシウムを得た。この得られた炭酸カル
シウムをX線回折装置で調べたところ、カルサイト型炭
酸カルシウム以外のピークは認められなかった。また、
走査型電子顕微鏡で形状を観察したところ、長径0.0
007mm、短径0.0003mmの紡錘状炭酸カルシ
ウム粒子であった。図1にこのもののX線回折図および
図2に走査型電子顕微鏡写真を示す。
【0023】
【実施例2】塩化バリウム二水和物の代わりに塩化スト
ロンチウム六水和物を1.64g添加した以外は実施例
1と同様の炭酸化反応および操作を行い、炭酸カルシウ
ム48gを得た。この得られた炭酸カルシウムをX線回
折装置で調べたところ、カルサイト型炭酸カルシウム以
外のピークは認められなかった。また、走査型電子顕微
鏡で形状を観察したところ、長径0.0008mm、短
径0.0005mmの紡錘状炭酸カルシウム粒子であっ
た。
【0024】
【実施例3】水酸化カルシウム36gを水に懸濁した石
灰乳400mlを15℃に調整後、25%炭酸ガスを6
00ml/分で導入し、炭酸化率30%の時に酢酸バリ
ウム1.00gを水10mlに溶解した液を添加し、炭
酸化が終了するまで同じ炭酸ガス導入速度で炭酸化し、
以下実施例1と同様の操作で48gの炭酸カルシウムを
得た。この得られた炭酸カルシウムをX線回折装置で調
べたところ、カルサイト型炭酸カルシウム以外のピーク
は認められなかった。また、走査型電子顕微鏡で形状を
観察したところ、長径0.0008mm、短径0.00
05mmの紡錘状炭酸カルシウム粒子であった。
【0025】
【実施例4】塩化バリウム二水和物0.48gを溶解し
た液400mlに水酸化カルシウム36gを添加した石
灰乳を15℃に調整後、25%炭酸ガスを600ml/
分で導入し、炭酸化率10%の時に塩化ストロンチウム
0.82gを水10mlに溶解した液を添加し、炭酸化
が終了するまで同じ炭酸ガス導入速度で炭酸化し、以下
実施例1と同様の操作で48gの炭酸カルシウムを得
た。この得られた炭酸カルシウムをX線回折装置で調べ
たところ、カルサイト型炭酸カルシウム以外のピークは
認められなかった。また、走査型電子顕微鏡で形状を観
察したところ、長径0.0006mm、短径0.000
4mmの紡錘状炭酸カルシウム粒子であった。
【0026】
【実施例5】塩化バリウム二水和物3.22gを溶解し
た液400mlに水酸化カルシウム36gを添加した石
灰乳を15℃に調整後、25%炭酸ガスを2400ml
/分で導入し、炭酸化が終了するまで同じ炭酸ガス導入
速度および石灰乳温度を20℃以下に保ち、以下実施例
1と同様の操作で48gの炭酸カルシウムを得た。この
得られた炭酸カルシウムをX線回折装置で調べたとこ
ろ、カルサイト型炭酸カルシウム以外のピークは認めら
れなかった。また、走査型電子顕微鏡で形状を観察した
ところ、粒径0.0004mmの球状炭酸カルシウム粒
子であった。図3に走査型電子顕微鏡写真を示す。
【0027】
【実施例6】塩化バリウム六水和物5.48gを溶解し
た液400mlに水酸化カルシウム36gを添加した石
灰乳を15℃に調整後、25%炭酸ガスを600ml/
分で導入し、炭酸化が終了するまで同じ炭酸ガス導入速
度および石灰乳温度を20℃以下に保ち、以下実施例1
と同様の操作で48gの炭酸カルシウムを得た。この得
られた炭酸カルシウムをX線回折装置で調べたところ、
カルサイト型炭酸カルシウム以外のピークは認められな
かった。また、走査型電子顕微鏡で形状を観察したとこ
ろ、粒径0.0008mmの球状炭酸カルシウム粒子で
あった。
【0028】
【比較例1】石灰乳温度を30℃とした以外は実施例1
と同様に炭酸化反応および操作を行い、47gの炭酸カ
ルシウムを得た。この得られた炭酸カルシウムをX線回
折装置で調べたところ、カルサイト型炭酸カルシウム以
外のピークは認められなかった。また、走査型電子顕微
鏡で形状を観察したところ、粒径0.0005mm立方
状炭酸カルシウム粒子であった。図4に走査型電子顕微
鏡写真を示す。
【0029】
【比較例2】水酸化カルシウム36gを水に懸濁した石
灰乳400mlを15℃に調整後、25%炭酸ガスを6
00ml/分で導入し、炭酸化率90%の時に硫酸バリ
ウム3.06gを水10mlに溶解した液を添加し、炭
酸化が終了するまで同じ炭酸ガス導入速度で炭酸化し、
以下実施例1と同様の操作で48gの炭酸カルシウムを
得た。この得られた炭酸カルシウムをX線回折装置で調
べたところ、カルサイト型炭酸カルシウム以外のピーク
は認められなかった。また、走査型電子顕微鏡で形状を
観察したところ、粒径0.0005mmの立方状炭酸カ
ルシウム粒子であった。
【0030】
【発明の効果】本発明の粒径0.0001〜0.001
mmの範囲の紡錘状あるいは球状炭酸カルシウムの製造
方法は、従来の紡錘状炭酸カルシウム製造方法に比較し
て加圧装置あるいは摩砕粉砕機という特殊な反応装置ま
たは機械を必要とせず、また従来の球状炭酸カルシウム
の製造方法に比較して特殊な原料や表面処理剤を使用せ
ずに結晶型の安定したものが製造でき、大量生産を前提
とした工業生産が容易な製造方法である。また本発明の
方法で製造された紡錘状あるいは球状炭酸カルシウム
は、結晶表面が安定化されおり、相互凝集することなく
非常に分散し易い特徴を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた炭酸カルシウムのX線回折
パターン図である。
【図2】実施例1で得られた炭酸カルシウムの結晶粒子
構造を示す図面代用の走査型電子顕微鏡写真である。
(×10,000)
【図3】実施例5で得られた炭酸カルシウムの結晶粒子
構造を示す図面代用の走査型電子顕微鏡写真である。
(×10,000)
【図4】比較例1で得られた炭酸カルシウムの結晶粒子
構造を示す図面代用の走査型電子顕微鏡写真である。
(×10,000)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸化カルシウムの二酸化炭素による炭
    酸化反応により炭酸カルシウムを製造する方法におい
    て、炭酸カルシウムの生成過程において塩基性炭酸カル
    シウムを生成する反応条件下で、かつバリウムあるいは
    ストロンチウム化合物の共存下に炭酸化反応を行なわし
    めることを特徴とする粒径0.0001〜0.001m
    mの紡錘状あるいは球状炭酸カルシウムの製造方法。
JP8792092A 1992-02-25 1992-02-25 粒径0.0001〜0.001mmの紡錘状あるいは 球状炭酸カルシウムの製造方法 Pending JPH05238730A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009009057A (ja) * 2007-06-29 2009-01-15 Canon Inc 帯電部材及び電子写真画像形成装置
JP2014201469A (ja) * 2013-04-03 2014-10-27 古手川産業株式会社 カルサイト型炭酸カルシウムおよびその製造方法
CN109502622A (zh) * 2018-11-21 2019-03-22 上海碳酸钙厂有限公司 一种药用轻质碳酸钙的制备方法

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