JPH05238189A - 鉛筆芯 - Google Patents
鉛筆芯Info
- Publication number
- JPH05238189A JPH05238189A JP4075388A JP7538892A JPH05238189A JP H05238189 A JPH05238189 A JP H05238189A JP 4075388 A JP4075388 A JP 4075388A JP 7538892 A JP7538892 A JP 7538892A JP H05238189 A JPH05238189 A JP H05238189A
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- JP
- Japan
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- pencil lead
- pencil
- lead
- fine powder
- weight
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 例えば13nmとか16nmとかといった小
さな平均粒子径のシリカやアルミナなど非潤滑性の無機
微粉末を表面に付着した鉛筆芯。 【効果】 シャ−プペンシル用として使用したときチャ
ック把持性が向上し、使用中、不意に滑り後退するのを
抑制できる。
さな平均粒子径のシリカやアルミナなど非潤滑性の無機
微粉末を表面に付着した鉛筆芯。 【効果】 シャ−プペンシル用として使用したときチャ
ック把持性が向上し、使用中、不意に滑り後退するのを
抑制できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉛筆芯に関する。シャ−
プペンシル用として使用すると好適である。
プペンシル用として使用すると好適である。
【0002】
【従来の技術】よく知られているように、鉛筆芯には焼
成タイプのものと非焼成タイプのものがある。焼成タイ
プのものは、粘土や樹脂などを結合材として使用し、黒
鉛や窒化硼素などの体質材や必要に応じて使用される顔
料、滑剤、可塑剤、溶剤などとを混練,成形した後、焼
結あるいは焼成のための高温熱処理を施して一般に製造
されている。後処理として、油状物を含浸したものが多
い。また、非焼成タイプのものは、このような高温熱処
理を施さないまま製造されているもので、結合材として
は、スチロ−ル系やセルロ−ス系の樹脂がしばしば選択
されている。
成タイプのものと非焼成タイプのものがある。焼成タイ
プのものは、粘土や樹脂などを結合材として使用し、黒
鉛や窒化硼素などの体質材や必要に応じて使用される顔
料、滑剤、可塑剤、溶剤などとを混練,成形した後、焼
結あるいは焼成のための高温熱処理を施して一般に製造
されている。後処理として、油状物を含浸したものが多
い。また、非焼成タイプのものは、このような高温熱処
理を施さないまま製造されているもので、結合材として
は、スチロ−ル系やセルロ−ス系の樹脂がしばしば選択
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような鉛筆芯に対
して、筆跡濃度、曲げ強度、書き味の滑らかさについて
の向上は種々なされているが、シャ−プペンシル用とし
て使用した場合のチャック把持の確実性、即ち、シャ−
プペンシルのチャックで鉛筆芯を把持して筆圧を加えた
とき、どの程度まで滑り後退を生じることなく鉛筆芯を
チャックに把持できるかについての改良は、専らシャ−
プペンシル本体の構造面からなされてきたと言える。
して、筆跡濃度、曲げ強度、書き味の滑らかさについて
の向上は種々なされているが、シャ−プペンシル用とし
て使用した場合のチャック把持の確実性、即ち、シャ−
プペンシルのチャックで鉛筆芯を把持して筆圧を加えた
とき、どの程度まで滑り後退を生じることなく鉛筆芯を
チャックに把持できるかについての改良は、専らシャ−
プペンシル本体の構造面からなされてきたと言える。
【0004】しかし、ボ−ルペン使用の普及の影響か、
全体的傾向として筆圧平均値が高くなりつつある現在、
シャ−プペンシル本体の改良だけでは不十分になってき
ている。そこで、本発明は、鉛筆芯自体についてチャッ
ク把持性を改良せんとしたものでる。
全体的傾向として筆圧平均値が高くなりつつある現在、
シャ−プペンシル本体の改良だけでは不十分になってき
ている。そこで、本発明は、鉛筆芯自体についてチャッ
ク把持性を改良せんとしたものでる。
【0005】
【課題を解決するための手段】表面に摩擦性の無機微粉
末を付着したものとする。即ち、本発明は、表面に摩擦
性の無機微粉末を付着してなる鉛筆芯を要旨とする。
末を付着したものとする。即ち、本発明は、表面に摩擦
性の無機微粉末を付着してなる鉛筆芯を要旨とする。
【0006】ここで、付着させる摩擦性の無機微粉末と
しては、例えば、炭化珪素、アルミナ、チタニア、シリ
カ、カ−ボンブラックなどを挙げられ、適宜組合せ使用
もできるが、代表的な体質材である黒鉛、雲母、タル
ク、窒化硼素など、また、顔料としての使用が知られて
いる亜鉛華、それに、硫化モリブデン、二硫化タングス
テンなど、所謂、固体潤滑剤として知られているもの以
外のものである。なるべく小さな粒子径のものとして、
数十nm以下の粒子径のものを選択すると付着性を良好
にする上で好ましい。
しては、例えば、炭化珪素、アルミナ、チタニア、シリ
カ、カ−ボンブラックなどを挙げられ、適宜組合せ使用
もできるが、代表的な体質材である黒鉛、雲母、タル
ク、窒化硼素など、また、顔料としての使用が知られて
いる亜鉛華、それに、硫化モリブデン、二硫化タングス
テンなど、所謂、固体潤滑剤として知られているもの以
外のものである。なるべく小さな粒子径のものとして、
数十nm以下の粒子径のものを選択すると付着性を良好
にする上で好ましい。
【0007】付着させるには、芯と無機微粉末とを容器
に入れ、振動などを加えて付着させる乾式法によった
り、無機微粉末の分散液、例えば、コロイドゾルなど
に、芯を浸漬し、取り出し、乾燥して付着させる湿式法
によったりすればよい。使用する芯としては、最終的な
鉛筆芯であってもよいし、また、例えば、焼結や焼成前
の芯であったり、揮発成分の乾燥前の芯であったりして
もよい。
に入れ、振動などを加えて付着させる乾式法によった
り、無機微粉末の分散液、例えば、コロイドゾルなど
に、芯を浸漬し、取り出し、乾燥して付着させる湿式法
によったりすればよい。使用する芯としては、最終的な
鉛筆芯であってもよいし、また、例えば、焼結や焼成前
の芯であったり、揮発成分の乾燥前の芯であったりして
もよい。
【0008】付着は、鉛筆芯の外周壁に、所謂、単分子
膜のような均質状態で無機微粉末が被服するようになる
のが好ましいが、また、そのために、付着力を高めるた
めの接着剤などを併用しても構わないが、これら接着剤
などの併用は往々にして鉛筆芯の他の特性を損なうこと
があるので、むしろ、鉛筆芯の表面凹部に選択的に付着
している程度でも十分であることを考慮し、ファンデア
ワ−ルス力の利用により、また、焼成タイプのものなら
ば含浸油状物、非焼成タイプのものならば芯体成分中の
滑剤や可塑剤など、それぞれ一般的に使用されているも
のの粘着性を利用するなどして、単に無機微粉末のみを
付着するようにした方が好ましい。
膜のような均質状態で無機微粉末が被服するようになる
のが好ましいが、また、そのために、付着力を高めるた
めの接着剤などを併用しても構わないが、これら接着剤
などの併用は往々にして鉛筆芯の他の特性を損なうこと
があるので、むしろ、鉛筆芯の表面凹部に選択的に付着
している程度でも十分であることを考慮し、ファンデア
ワ−ルス力の利用により、また、焼成タイプのものなら
ば含浸油状物、非焼成タイプのものならば芯体成分中の
滑剤や可塑剤など、それぞれ一般的に使用されているも
のの粘着性を利用するなどして、単に無機微粉末のみを
付着するようにした方が好ましい。
【0009】
【実施例】以下、焼成タイプ黒色鉛筆芯の場合と、非焼
成タイプ赤色鉛筆芯の場合について各々製法例を挙げ
る。
成タイプ赤色鉛筆芯の場合について各々製法例を挙げ
る。
【0010】<製法例1>(呼び径0.5のシャ−プペ
ンシル用の焼成タイプ黒色鉛筆芯) ポリ塩化ビニル 50重量部 黒鉛 60重量部 ジオクチルフタレ−ト 25重量部 ステアリン酸塩 1重量部 ステアリン酸 1重量部 メチルエチルケトン 100重量部
ンシル用の焼成タイプ黒色鉛筆芯) ポリ塩化ビニル 50重量部 黒鉛 60重量部 ジオクチルフタレ−ト 25重量部 ステアリン酸塩 1重量部 ステアリン酸 1重量部 メチルエチルケトン 100重量部
【0011】上記配合物を用いてミキサ−による混合と
ロ−ルによる混練をし、押出成形して得た細線状物をシ
リカ微粉末(日本アエロジル(株)製、R−972:平
均粒子径16nm)の0.5重量%メタノ−ル分散液に
1分間浸漬し、取り出して自然乾燥後、300℃まで1
2時間かけて昇温(空気雰囲気中)する熱処理と100
0℃まで10時間かけて昇温(窒素雰囲気中)する熱処
理を施し、得た焼成芯体にスピンドル油を含浸した。こ
うして得た鉛筆芯の表面を顕微鏡観察したところ、熱処
理によって生じたと思しき長手方向の縞状凹部の部分を
高密度として微粉末が分布付着していた。付着量は外周
壁の面積のおよそ20%である。
ロ−ルによる混練をし、押出成形して得た細線状物をシ
リカ微粉末(日本アエロジル(株)製、R−972:平
均粒子径16nm)の0.5重量%メタノ−ル分散液に
1分間浸漬し、取り出して自然乾燥後、300℃まで1
2時間かけて昇温(空気雰囲気中)する熱処理と100
0℃まで10時間かけて昇温(窒素雰囲気中)する熱処
理を施し、得た焼成芯体にスピンドル油を含浸した。こ
うして得た鉛筆芯の表面を顕微鏡観察したところ、熱処
理によって生じたと思しき長手方向の縞状凹部の部分を
高密度として微粉末が分布付着していた。付着量は外周
壁の面積のおよそ20%である。
【0012】<製法例2>(呼び径0.7のシャ−プペ
ンシル用の非焼成タイプ赤色鉛筆芯) ニトロセルロ−ス 20重量部 タルク 25重量部 赤色顔料 12重量部 ステアリン酸アルミニウム 10重量部 ステアリン酸 2重量部 ポリエチレンワックス 5重量部 メチルエチルケトン 100重量部
ンシル用の非焼成タイプ赤色鉛筆芯) ニトロセルロ−ス 20重量部 タルク 25重量部 赤色顔料 12重量部 ステアリン酸アルミニウム 10重量部 ステアリン酸 2重量部 ポリエチレンワックス 5重量部 メチルエチルケトン 100重量部
【0013】上記配合物を用いてロ−ルによる混練を
し、溶剤分を調整してから押出成形をし、更に十分に乾
燥した。これを60mm長さに切断後、約1000本を
アルミナ微粉末(デグサ社製、アルミニウムオキサイド
(Aluminium Oxide)C:平均粒子径13nm)1gと
ともに容器に入れ、5分間振動させた。こうして得た鉛
筆芯の表面を顕微鏡観察したところ、乾燥によって生じ
たと思しき小さいながらも長手方向の縞状凹部の部分を
僅かに高密度として微粉末が分布付着していた。付着量
は外周壁の面積のおよそ50%である。
し、溶剤分を調整してから押出成形をし、更に十分に乾
燥した。これを60mm長さに切断後、約1000本を
アルミナ微粉末(デグサ社製、アルミニウムオキサイド
(Aluminium Oxide)C:平均粒子径13nm)1gと
ともに容器に入れ、5分間振動させた。こうして得た鉛
筆芯の表面を顕微鏡観察したところ、乾燥によって生じ
たと思しき小さいながらも長手方向の縞状凹部の部分を
僅かに高密度として微粉末が分布付着していた。付着量
は外周壁の面積のおよそ50%である。
【0014】上記各例で得たものについて、シャ−プペ
ンシルのチャック把持性を測定した結果を表1に示す。
ンシルのチャック把持性を測定した結果を表1に示す。
【0015】
【表1】 (注)試験は、シャ−プペンシルの芯保護管から鉛筆芯
を突出し、台秤上に垂直に押し付け、鉛筆芯が滑り後退
したときの荷重(単位:kg)を測定した。使用したシ
ャ−プペンシルは、真鍮製三つ割りチャックを有するも
の(A)と樹脂製二つ割りチャックを有するもの(B)
の市販品2種である。また、比較例は、上記それぞれの
製造例において微粉末付着の処理をしない以外すべて同
様にして得た鉛筆芯である。更に、表中の数値は10本
測定した平均値である。
を突出し、台秤上に垂直に押し付け、鉛筆芯が滑り後退
したときの荷重(単位:kg)を測定した。使用したシ
ャ−プペンシルは、真鍮製三つ割りチャックを有するも
の(A)と樹脂製二つ割りチャックを有するもの(B)
の市販品2種である。また、比較例は、上記それぞれの
製造例において微粉末付着の処理をしない以外すべて同
様にして得た鉛筆芯である。更に、表中の数値は10本
測定した平均値である。
【0016】
【発明の効果】上記表1より明らかなとおり、本発明の
鉛筆芯は、シャ−プペンシル用として使用したときチャ
ック把持性が向上し、使用中、不意に鉛筆芯が滑り後退
するのを抑制できる。
鉛筆芯は、シャ−プペンシル用として使用したときチャ
ック把持性が向上し、使用中、不意に鉛筆芯が滑り後退
するのを抑制できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 表面に摩擦性の無機微粉末を付着してな
る鉛筆芯。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4075388A JPH05238189A (ja) | 1992-02-26 | 1992-02-26 | 鉛筆芯 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4075388A JPH05238189A (ja) | 1992-02-26 | 1992-02-26 | 鉛筆芯 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05238189A true JPH05238189A (ja) | 1993-09-17 |
Family
ID=13574761
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4075388A Pending JPH05238189A (ja) | 1992-02-26 | 1992-02-26 | 鉛筆芯 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05238189A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200118488A (ko) * | 2018-02-15 | 2020-10-15 | 슈반-스타빌로 코스메틱스 게엠베하 운트 콤파니 카게 | 분말 심의 생산 방법 및 이로 생산된 제품 |
-
1992
- 1992-02-26 JP JP4075388A patent/JPH05238189A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200118488A (ko) * | 2018-02-15 | 2020-10-15 | 슈반-스타빌로 코스메틱스 게엠베하 운트 콤파니 카게 | 분말 심의 생산 방법 및 이로 생산된 제품 |
US11648185B2 (en) | 2018-02-15 | 2023-05-16 | Schwan-Stabilo Cosmetics Gmbh & Co. Kg | Method for producing powder leads and products produced therewith |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |