JPH0523676A - 廃液の処理方法および装置 - Google Patents

廃液の処理方法および装置

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JPH0523676A
JPH0523676A JP3186436A JP18643691A JPH0523676A JP H0523676 A JPH0523676 A JP H0523676A JP 3186436 A JP3186436 A JP 3186436A JP 18643691 A JP18643691 A JP 18643691A JP H0523676 A JPH0523676 A JP H0523676A
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JP
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waste liquid
water
acid
ion concentration
hydrogen ion
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JP3186436A
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Hiroshi Shimizu
啓 清水
Masayuki Kurematsu
雅行 榑松
Satoshi Yuzawa
聡 湯沢
Hiroyuki Atoyama
弘之 後山
Toshiaki Kawada
俊明 川田
Yukio Yoshiokaya
悠紀夫 吉岡屋
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Konica Minolta Inc
Sanyo Electric Co Ltd
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
Original Assignee
Tokyo Electric Power Co Inc
Konica Minolta Inc
Sanyo Electric Co Ltd
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
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  • Heat Treatment Of Water, Waste Water Or Sewage (AREA)
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  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡潔な装置を使って、廃液のpH規制の上下
限値内に抑える。また、有害ガスを発生させない廃液処
理方法と装置を提供する。 【構成】 水素イオン濃度以外の水質基準を満たすよう
に処理された廃液に、酸、塩基、または塩の少なくとも
1つを含む第一pH調整物質を添加した後、該第一pH
調整物質を中和する第二pH調整物質を滴定し、中和に
よって生じた前記廃液の電気電導度の変曲点を検出する
ことにより、その水素イオン濃度の上限と下限を確定・
制御し、変曲点の不動性を利用して水質基準の上下限を
クリヤできるようにした。また、アンモニア態窒素また
は有機酸の少なくとも一方を含む廃液を、PH6.0以
下に調整した後、該廃液をヒートポンプ式熱交換器によ
り蒸留して水分と固形分に分離・濃縮し、さらに分離し
た水分を、白金および白金を含む化合物を表面に有する
陽極電位+1.5V以上で電解処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、産業活動で発生した
廃液の処理方法および処理装置、特に、水素イオン濃度
以外の水質基準を満たすように処理された廃液や、アン
モニア態窒素または有機酸を少なくとも1つ含む廃液に
好適な処理方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境破壊が大きな問題となっ
てきており、産業界も、いわゆる「地球にやさしい」商
品の開発を求められるようになっている。しかしなが
ら、産業活動における不純・有害物質を含む廃棄物や廃
液の発生は、ある程度必然的なものである。このため、
発生してしまった廃棄物・廃液について、これらを安
全、確実、かつ安価に無公害化する処理方法の確立が求
められている。
【0003】現在まで、廃液の処理方法として提案され
ているものには、例えば、活性汚泥法(特公昭51−1
2943号および、特公昭51−7952号等)、蒸発
法(特開昭49−89437号および同56−3399
6号等)、電解酸化法(特開昭48−84462号、同
49−119458号、特公昭53−43478号、特
開昭49−119457号等)、イオン交換法(特公昭
51−37704号、特開昭53−383号、特公昭5
3−43271号等)、逆浸透法(特開昭50−224
63号等)、化学的処理法(特開昭49−64257
号、特公昭57−37396号、特開昭53−1215
2号、同49−58833号、同53−63763号、
特公昭57−37395号)などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの技術は一部実
用化されているものもあるが、まず、 無公害化処理して得られた廃液の水質監視に非常な手
間がかかるという問題点を有していた。即ち、人間によ
る監視が必要であったり、自動監視装置を用いるとき
は、装置自体の細かい調整や保守点検が必要であった。
特に、水質をあらわす主要項目の1つである水素イオン
濃度の測定は、通常、複合ガラス電極で行われている
が、一般に、ガラス電極は、測定前後に純水等を利用し
て洗浄しなければならず、また、測定の直前(あるいは
測定日の朝)に、校正しなければ測定誤差が大きくなる
という欠点を有していた。
【0005】ところが、産業廃液は、それが有害物質等
を除去するように処理されていたとしても、その水素イ
オン濃度を所定の上限値と下限値の間に調整しなけれ
ば、下水や河川などに放出することは法律上規制されて
いる。このため、従来の水素イオン濃度測定法は、長期
間、継続的に監視しなければならない廃液処理水の測定
方法としては甚だ欠点が多く、簡潔で確実な測定方法の
確立が望まれていた。
【0006】本願第1の発明の目的は、上記の点に鑑
み、水素イオン濃度以外の水質基準を満たすように処理
された廃液の水素イオン濃度を長期にわたって安定に監
視して、水素イオン濃度をある上限と下限の間に調整で
き、しかも、洗浄や校正が不要な測定方法を有する廃液
処理方法と廃液処理装置を提供することにある。次に、
従来の処理技術は、特に、アンモニア態窒素含む廃液の
場合、 例えば、活性汚泥法は、大がかりな装置が必要で、設
置スペースの制約がある上、非常に細かな管理が要求さ
れ、うまく稼働させるには専門知識が必要となる。ま
た、活性汚泥法は、アンモニア態窒素を分解するのが難
しいという欠点を有している。 蒸発法は、多成分の有害物質を含んだ廃液の処理を単
独で行うには不向きであり、何らかの前処理や後処理が
必要となる。 電解酸化法は、廃液の成分によっては有毒ガスを発生
する恐れがあり、一般に多大の電力を必要とするため、
処理コストがかさむという欠点を有している。 イオン交換法と逆浸透法は、廃液中の有害物質の濃度
が高い場合、処理効率が悪くなってしまう問題点があ
る。また、イオン交換樹脂や交換膜の再生・交換が必要
であり、メンテナンス性が悪い。 化学的処理法は多量の添加剤を必要とし、また、単独
では充分な処理ができない等の問題があった。
【0007】このほかに、これらの処理方法を組み合わ
せて使用する方法について、特開昭62−201442
等に記載があるが、種々問題点がある。特に、廃液中に
アンモニア態窒素のような揮発性アルカリや、有機酸の
ような生物による分解によらなくては分解しづらい有機
酸などが含まれる場合は、上述の技術では不十分なもの
であった。また、いくつかの方式を組み合わせることも
考えられるが、具体的な方法は明示されていなかった。
【0008】本願第2の発明の目的は、アンモニア態窒
素または有機酸を少なくとも1つ含む廃液を処理して、
有害ガスの発生を伴わずに、水分(溶質をほとんど含ま
ない)と固形分(溶質を高濃度に含む)に分離する廃液
処理方法と装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、第1の発明の廃液処理方法は、水素イオン濃度以外
の水質基準を満たすように処理された廃液に、酸、塩基
または塩のうち少なくとも1つを含む第一pH調整物質
を添加した後、該第一pH調整物質を中和する第二pH
調整物質を滴定し、中和により生じた前記廃液の電気電
導度の変曲点を検出することにより、その水素イオン濃
度の上限と下限を確定・制御できるようにしたものであ
る。
【0010】ここで、前記第一及び第二pH調整物質
は、生物学的酸素要求量または沃素消費量の負荷となら
ない酸、塩基または塩とし、水素イオン濃度測定を行う
ことにより、水質低下を招くことがないように配慮した
ものである。また、第1の発明を実施する廃液処理装置
は、水素イオン濃度以外の水質基準を満たすように処理
された廃液に、酸、塩基、または塩の少なくとも1つを
含む第一pH調整物質を添加する手段と、該第一pH調
整物質を中和する第二pH調整物質を滴定する手段と、
中和によって生じた該廃液の電気電導度の変曲点を検出
することにより、その水素イオン濃度の上限と下限を確
定・制御する手段を備えた構成とし、電気電導度の変曲
点の不動性を活用して、その水素イオン濃度の上限と下
限を確定・制御できるようにしたものである。
【0011】上記第2の目的を達成するため、第2の発
明の廃液の処理方法は、アンモニア態窒素または有機酸
の少なくとも一方を含む廃液を、pH6.0以下となる
ように調整した後、該廃液を蒸留して水分と固形分に分
離し、さらに分離した水分を陽極電位+1.5V(vs
SCE)以上で電解処理するようにして、有害物質を
発生することなく、水分を無公害化処理できるようにし
たものである。
【0012】また、第2の発明を実施する装置は、アン
モニア態窒素または有機酸の少なくとも一方を含む廃液
を、pH6.0以下となるように調整する手段と、該廃
液を加熱手段により蒸留して水分と固形分に分離する手
段と、さらに分離した水分を陽極電位+1.5V(vs
SCE)以上で電解処理する手段を備え、有害物質を
発生することなく、水分を無公害化処理できるように構
成したものである。
【0013】また、前記電極は、白金および白金を含む
化合物を表面に有するものとし、電解処理の効率と電極
の安定性を向上できるようにした。また、前記加熱手段
は、ヒートポンプ式熱交換器とし、高効率でコンパクト
な装置を構成できるようにした。
【0014】
【作用】第1の方法発明において、廃液中に予め添加さ
れた第一pH物質を、第二pH調整物質で滴定していく
と、まず、第1の中和点を越えると、滴定した第二pH
調整物質は中和反応に利用されず、イオンになるか、処
理水中に存在していた別のpH物質との中和反応に使わ
れるため、電気電導度の増加率が中和する以前とは異な
ることになる。即ち、電気電導度の上昇(減少)曲線に
変曲点が生じる。次に、第2の中和点に達すると(第1
PH調整物質に複数の酸、塩基、または塩を含む場合、
または、第1PH調整物質が多段階に乖離する物質の場
合)、同様の理由により第2の変曲点が生じる。これら
の変曲点は、中和に寄与する物質で決まるため、予め別
の測定で確定することができる。このため、第一pH物
質と第二pH調整物質の2つの中和点が、法的に規制さ
れる水素イオン濃度の上限値と下限値(ないしは規制値
内の近傍)に一致するように選択しておくことにより、
廃液の水素イオン濃度を規制値内に制御することができ
る。
【0015】第1の発明の廃液処理方法において、第一
及び第二pH調整物質は、生物学的酸素要求量または沃
素消費量の負荷とならない、酸、塩基または塩のうち少
なくとも1つを含むものであるから、これらpH調整物
質の添加によって、水質低下を招くことはない。第1の
発明の装置において、添加手段で廃液中に予め導入され
た第一pH調整物質を、滴定手段により第二pH調整物
質で中和していくと、まず、第1の中和点を越えると、
滴定した第二pH調整物質は中和反応に利用されず、イ
オンになるか、処理水中に存在していた別のpH物質と
の中和反応に使われるため、電気電導度の増加率が中和
する以前とは異なることになる。即ち、電気電導度の上
昇(減少)曲線に変曲点が生じる。次に、第2の中和点
に達すると、同様の理由により第2の変曲点が生じる。
これらの変曲点は、中和に寄与する物質で決まるため、
予め別の測定で確定することができる。このため、第一
pH物質と第二pH調整物質の2つの中和点が、法的に
規制される水素イオン濃度の上限値と下限値(ないしは
その近傍)に対応するように選択しておくことにより、
廃液の水素イオン濃度を規制値内に制御することができ
る。
【0016】第2の発明の廃液処理方法において、廃液
を処理するのに、まず、廃液をpH6.0以下に調整し
た後、ヒートポンプを熱交換器に利用して蒸留(加熱蒸
留、減圧蒸留、および加熱・減圧蒸留のいずれかの方法
で蒸留)し、溶質を高濃度に含む固形分と、溶質を殆ど
含まない(有機酸は含む)水分に分離する。ここで、蒸
留前の廃液が酸性であれば、水分中に有機酸が含まれ、
特に、アンモニア態窒素はほとんど含まないようにする
ことができる。すなわち、蒸留前の廃液のpHを6.0
以下、好ましくは5.5以下に調整しておけばよい。こ
れにより、電解処理で問題になる、可燃性ガスや有毒ガ
ス発生の恐れのある物質を蒸留により除去してしまうこ
とができる。
【0017】次に、廃液を蒸留して水分と固形分に分離
し、得られた有機酸を含む水分(他の溶質はこの時点で
除去)を電解処理で2次処理することにより、酢酸等の
有機酸を分解・無公害化する。通常の蒸留法では、アン
モニア態窒素や、酢酸等の有機酸が、水分中に混入する
のを防止することは困難であった。これに対し、本発明
では、蒸留前の廃液の水素イオン濃度を変化させること
により、分離した水分に有機酸のような酸が含まれるよ
うにすることができ、しかもこの水分中の有機酸を電気
分解処理することによって無公害化処理が可能となる。
【0018】
【実施例】
(第1の発明)実施例の説明に先立ち、第1の発明にお
いて、廃液を処理して得られた処理水の水素イオン濃度
を測定し、調整する方法について述べる。この発明でい
う「水素イオン濃度以外の水質基準を満たすように処理
された廃液」(以下、処理水と呼ぶ)は、下水放流や河
川への放流について規制している法律、日本国内であれ
ば、例えば、下水道法や各地方自治体条例等の水素イオ
ン濃度以外の規制値を満たすような水質であり、多種多
量の不純・有害成分は含まれていないものとする。
【0019】この処理水の水素イオン濃度や電気電導度
は、関連する法律の規制の範囲内で変動する各種成分の
残量によって変動するため、電気電導度の絶対値と水素
イオン濃度の相関を直接取ることはできない。即ち、単
に、電気電導度を監視するだけでは、水素イオン濃度を
確定することができない。ところで、pH調整物質(塩
基、酸またはこれらと塩からなる)が中和反応を起こす
時の水素イオン濃度は、それら塩基、酸、塩の種類が同
じであれば濃度によらず一定であることが知られてい
る。また、中和反応する塩基、酸、塩、及び中和してで
きた塩の、電気電導度への寄与率は違うので、中和滴定
を続けていった際、中和点の酸性側、アルカリ側で、そ
の電気電導度の増加率は変化することになる。
【0020】このため、例えば、処理水中に一定濃度の
塩基を添加し、これを酸で中和滴定していくと、処理水
中に含まれる不純・有害成分があまり多種類でなく、濃
度も低ければ、酸の添加量にほぼ比例して電気電導度は
上昇する(または下降する。最初に添加した塩基の性質
によって変わる)。ところが、処理水中に添加した塩基
が、滴定した酸で中和されてしまうと、それ以降は、滴
定した酸が、中和反応に利用されず、イオンになるか、
処理水中に存在していた別の塩基との中和反応に使われ
るため、電気電導度の増加率が中和する以前とは異なる
増加率で一定に上昇することになる。即ち、電気電導度
の上昇(減少)曲線に変曲点が生じる。この変曲点(=
増加率が変わったところ)の水素イオン濃度は、塩基、
酸、塩の種類によって確定でき、予め知ることができ
る。
【0021】塩基、酸が複数種類含まれている場合は、
それぞれイオン化傾向の強いものから順番に中和されて
いくので、電気電導度は、中和点と中和点の間で一定の
増加率を示し、中和の前後ではその増加率を変えること
になる。そこで、処理水の中和滴定に用いる第1pH調
整物質(酸、塩基または塩)と第2pH調整物質(酸、
塩基または塩)の電気電導度の変曲点を予め測定してお
けば、その水素イオン濃度が基準値として確定できる。
即ち、ごく少量の未知の成分が含まれている処理水に、
該第一pH調整物質を一定量添加し、これを第二pH調
整物質で中和していき、電気電導度の変化の度合いが、
予め測定した基準値と同じであれば、そのときの水素イ
オン濃度が確定できることになる。
【0022】通常、前出の法律等で規制されている水素
イオン濃度は上限と下限があるため、これら上限と下限
近傍の2つの中和点で中和反応を起こす酸または塩基ま
たは塩2種をあらかじめ処理水中に添加しておき、これ
を塩基または酸または塩で、電気電導度を測定しながら
滴定し、その上限、下限で中和反応を起こしたときの前
後の電気電導率の増加率の変化を検出すれば、処理水の
水素イオン濃度を法規制値の上限と下限の間にすること
簡便にできる。しかも、このときの水素イオン濃度が、
規制値内にあることを確認できる。
【0023】尚、ここでいう水素イオン濃度の上限と下
限とは、廃液を無公害化処理するためのものであるか
ら、中性近傍にあることが望ましく、例えば、pH5〜
9、ないしはpH5.7〜8.7、より好ましくは、p
H6.5〜7.5程度であることが望ましい。 (PH物質について)次に、第1の発明で、第一及び第
二pH調整物質として使用できる酸、塩基、塩について
述べる。これらの酸、塩基、塩は、水素イオン濃度以外
の法規制値(日本国内だと主に、生物学的酸素要求量と
沃素消費量等)を上昇させず、かつリンや重金属等を含
まないものであればどんなものでもよい。
【0024】例えば、酸として、 HBr,HCl,HClO3,HClO4,HF,HI,HIO3,HIO4,HMnO4,HNO3,HNC
S,H2CrO4,H2SO4,H2SiF6等 塩基として KOH,LiOH,NH3,NaOH,Ba(OH)2,Ca(OH)2等 塩として BaCl2,Ba(NO3)3,CaCl2,Ca(NO3)2,CaSO4,KBr,KBrO3,KCl,
KClO3,KClO4,KF,KHCO3,KI,KIO4,KNCS,KNO3,K2CO3,K2SO
4,NH4Cl,NH4NO3,NH4NCS,(NH4)2SO4,NaBr,NaBrO3,NaBrO
4,NaCl,NaClO3,NaClO4,NaHCO3,NaI,NaNO3,Na2B4O7,Na2C
O3,Na2S,Na2SO4 等 が考えられる。
【0025】一般に、有機物は生物化学的酸素要求量を
増大させるので、多量に用いるのは好ましくない。これ
ら、酸、塩基、塩の種類は、処理水中に予め含まれてい
る成分との中和反応よっておこる電導度の増加率変化と
区別できるようにするため、中和前後の電導度の増加率
の差ができるだけ大きいものを選択し、さらにその量を
適宜決定する。こうした考察から特に、酸は、硫酸を用
いるのが好ましい。 (工程の説明)以下、第1の発明を添付の図面に基づい
て説明するが、この発明はこれに限定されるものではな
い。
【0026】図1は本発明の廃液処理方法のフローチャ
ート、図2は処理水の水素イオン濃度をある上限と下限
に調整する装置の概念図、図3は電気伝導度の変曲点と
pH上下限値との関係を示す説明図である。まず、図1
のフローチャートに即して、各工程を説明する。工程S
1で導入された未処理廃液は、第一pH調整工程S3に
おいて、第一pH調整物質を添加されて、規制値の下限
よりやや低いpH濃度に調整される。次に、この廃液
は、滴定工程S4において、第二pH調整物質により徐
々に中和滴定され、適宜間隔で、その電気伝導度が測定
工程S5で測定される。
【0027】そして、判定工程S6において、電気伝導
度の勾配変化から第1変曲点の通過(即ち、規制値の下
限通過)を確認したら、第2の変曲点に向けて、もう一
度滴定する。この時、滴定時の電導度の増加率が、その
直前と変化してしていない(即ち、第2変曲点を通過し
ていない)ことを確認し、処理工程を終了する。以下、
本発明を適用した簡単な実施例として、処理水にあらか
じめ2種の塩基を添加し、これを酸で滴定していく装置
に即して説明するが、この説明中の用語「酸と塩基」、
「アルカリ性と酸性」、「上限と下限」は、互いに入れ
替わっても良いものとする。
【0028】図2において、1はタンクで、該タンク1
には、一定容積の処理水W(水質基準を満たすように処
理された廃液)がパイプH1 を介してストックされ、一
定量ずつバッチ処理できるようになっている。即ち、タ
ンク1内の液面センサー1aにより、処理水が一定量に
達したのを感知したら、まず、処理水Wの電気電導度を
測定し、次に、電磁弁2を制御して、塩基タンク11内
にある第一pH調整物質P1 (2種類の塩基、これらの
塩基は、滴定する酸と中和したときの前後の電気電導度
の増加率があらかじめわかっているものとする)をタン
ク1内に添加する。添加後まず、もう一度電気電導度を
測定し、さらに酸タンク12内の少量の第二pH調整物
質(酸を電磁弁3を制御して添加し、更にもう一度電気
電導度を測定する。このとき、処理水Wそのものの電気
電導度と、2種類の塩基を入れてからの電気電導度の差
より、その値が通常と大きくずれていれば、廃液の処理
がうまく行かなかったことを検出できる。
【0029】次に、2種の塩基を入れてからの電気電導
度と、第二pH調整物質P2 (少量の酸)を入れてから
の電気電導度の差より、酸添加量による初期電気電導度
の増加率を計算することができる。このときの初期増加
率、および、処理水Wそのものの電気電導度より、処理
水W中に含まれている成分の種類がある程度分かってい
れば、処理水W中の大まかな成分濃度を算出することが
できる。
【0030】次に、あらかじめ添加した2種の塩基のう
ち、滴定して最初に中和するほうの塩基と等化学当量よ
りもやや少ない量の第二pH調整物質P2 (酸)をポン
プ3を制御することによって添加する。このときまた、
電気電導度を測定することにより、少量の酸を入れたと
きの電導度との差から増加率を計算、初期増加率とのズ
レがないかを確認する(ずれがあった場合は、異常があ
ったと判断し、停止する)。ズレがなかったら以降は少
量づつ酸を添加し、そのつど、電導度の増加率を計算し
ていき、増加率が変わる点(第1変曲点=pHがわか
る)を検出する。
【0031】中和点を検出しても更にもう一回酸を添加
して、増加率が変わらないことを確認する。増加率が変
わったことを検出した時点で、すでに、水素イオン濃度
は最初に中和する点の水素イオン濃度よりもアルカリ性
側にあり、水素イオン濃度規制値の下限より大きいこと
がわかる(図3)。次に、増加率をもう一点測定し、さ
らに増加率が変わっていないことを確かめることによ
り、そのときの水素イオン濃度が、規制値の上限より小
さい(第2変曲点のpHより小さい)ことを確認するこ
とができる。
【0032】このようなバッチ処理を繰り返すことによ
り、処理済み廃液をパイプH2 より順次排出することが
できる。処理水中にあらかじめ添加する塩基の濃度を、
処理水中に含まれていると予想される塩基濃度よりもか
なり高くしておくことによって、増加率の変化の誤検出
を防ぐことができる。また、処理水中に含まれる塩基の
種類が予想できる時は、これと滴定する酸の中和前後の
電導度の変化を利用することもできる。
【0033】第1の発明に適応できる処理水は、既知の
どのような廃液の処理方法で処理したものでも良い。例
えば、活性汚泥法、蒸発法、蒸留法、電解酸化法、イオ
ン交換法、逆浸透法、化学的処理法等である。このなか
では、蒸留法、蒸発法、電解法、逆浸透法、イオン交換
法で処理した処理水が本発明を適用するのに好ましく、
特に、蒸留法、蒸発法で処理した処理水が好ましい。 (第1の発明の実施例1)以下、第1の発明の実施例1
を説明するが、本発明はこの実施例に限定されるもので
はない。 (処理水の製法)本実施例1では、黒白ハロゲン化銀写
真感光材料の処理廃液(現像廃液、定着廃液)を、一部
混合して水素イオン濃度を調整し、2回繰り返し蒸留し
たものを処理水として用いた。この処理水の成分は、ア
ンモニアが約400ppm、酢酸が約10ppm 、その他の成分は
ほぼ測定限界以下であり(但し、空気中からの炭酸ガス
の溶け込みはある)、生物学的酸素要求量が約20ppm 、
沃素消費量が1ppm以下、水素イオン濃度がpH9.51であ
った(水素イオン濃度以外は、日本国内で下水放流に関
する法規制値をクリヤーしている)。 (水素イオン濃度の調整)水素イオン濃度の調整には、
図2の概念図に示したような装置を用い、調整後の水素
イオン濃度の上限と下限は、下水道法での規制値5.7〜
8.7をクリヤーするようにした。
【0034】図2において、装置中タンク1の容量を5
lとし、処理水中に添加する塩基を10%炭酸カリウム
水溶液250 mlとし、5%硫酸水溶液で滴定した。処理水
そのものの電導度は、1.68 mS/cm、10%炭酸カルシウ
ム水溶液 250 ml添加後が、4.49 mS/cmであった。これ
に5%硫酸水溶液を最初に10ml添加し、このときの電導
度は6.28 mS/cmであり、電導度の増加率ΔCはおよそ ΔC=0.018 (mS/cm)/硫酸ml であった。
【0035】次に、硫酸を10mlづつ添加し、そのつど電
導度を測定して増加率を計算した。この結果を表1に示
す。 (比較例1)10%炭酸カリウム水溶液を添加しない以外
は上記実施例1と同様におこない、増加率を計算した。
【0036】この結果、表1に示すように、実施例1で
は硫酸添加量130〜140 ml、 170〜180 mlの部分で増加
率が大きく代わっている。このときの水素イオン濃度は
それぞれ7.25、6.25であり、これらの増加率が変化する
変曲点間にあれば、充分に下水道法をクリヤーできる水
素イオン濃度に制御できることが分かる。
【0037】
【表1】
【0038】これに対し、比較例1では硫酸添加量60〜
70ml、110 〜120 mlの部分で増加率が代わるが、硫酸添
加量120mlでは水素イオン濃度が3.02であり、上記規制
値の下限を越えてしまうことが明らかである。 〔実施例2〕上記実施例1で使用した装置および試料を
使用し、3ヶ月間にわたり連続100回続けて処理した。
そのときの増加率が変化した2点の水素イオン濃度の再
現性を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】表2により本発明の方法と装置で測定する
水素イオン濃度は、非常に安定な値を示すことがわか
る。 〔比較例2〕次に従来法による測定誤差を明らかにする
実験結果を示す。pH測定に複合電極(東亜電波工業
(株)製、Type GST-5311C)を用い、上記実施例1で用
いた処理水をビュレットを用いて5%硫酸水溶液で滴
定、水素イオン濃度を6.0〜7.0にすることを、3ヶ月間
にわたって100 回繰り返した。このとき前記電極を測定
前に毎回校正し、中和したあとの水素イオン濃度を併せ
て測定した。これら2点の差(誤差)を表3に示す。
【0041】
【表3】
【0042】表3より、複合電極を用いた水素イオン濃
度の測定は、校正をしない場合、日数を経るほど誤差が
大きくなり、本比較例では3ヶ月後には最大0.8 もの誤
差がでてしまうことが分かる。またこの方法では人手を
かけて滴定するため非常に手間がかかる。 (第2の発明)以下、第2の発明を添付の図面に示す一
実施例に基づいて説明する。
【0043】図4は本願第2の発明の方法のフローチャ
ート、図5は廃液を水分と固形分に分離する装置の原理
構成図、図6は電解処理装置の原理構成図である。以下
の説明において、廃液を水分と固形分に分離するのに有
効な方法としては、例えば、加熱による蒸留、減圧によ
る蒸留、加熱・減圧による蒸留等の各種蒸留方式が考え
られるが、蒸留時の有毒ガスや臭気の発生を抑えるに
は、加熱のみの蒸留ではなく、減圧、または加熱・減圧
による蒸留が好ましい。また、蒸留装置中の熱交換プロ
セスにヒートポンプを用いるのは、エネルギーを効率的
に利用できる点で非常に好ましい。
【0044】まず、図4のフローチャートに従って、第
2の発明の全体の工程を説明しておく。図において、工
程S21の廃液は、アンモニア態窒素または有機酸の少
なくとも一方を含むものであり、該廃液は、工程S22
において、酢酸等の有機酸を適宜添加されてpH<6.
0以下に調整される。pH調整された廃液は、工程S2
3において加熱手段により蒸留され、水分を分離する工
程S24、固形分を分離する工程S26へと分岐する。
【0045】次に、蒸留・分離された水分は、工程S2
5において、電解槽内で、白金および白金を含む化合物
を表面に有する陽極を電位+1.5〔V〕(vsSC
E)以上に印加することにより、電解処理される。尚、
工程S26で分離された固形分は、例えば、工程S27
において、焼却・廃棄処理される。 (第2の発明の装置)以下、上記の処理プロセスを実現
する装置に即して、説明する。
【0046】図6の廃液を水分と固形分に分離する装置
において、21はストックタンクで、該タンク21内に
は、処理すべき廃液がまとめてストックされる。該スト
ックタンク21内にはpHメーター21aが装置され、
該pHメーター21aにより水素イオン濃度が検出で
き、必要であれば水素イオン濃度を調整する物質を適宜
添加できるようになっている。
【0047】L1 は該ストックタンク21内に設けられ
た液面センサーで、該液面センサーL1 は、ストックタ
ンク21内の廃液の液面が所定レベルに達すると、電磁
弁B 1 に作動指令を送って自動開放するとともに、エジ
ェクターポンプ210を稼働させてエバポレーター22
内の減圧を開始するように構成されている。該エバポレ
ーター22は、中心部に加熱室221、その周囲に凝縮
室222を備えている。ここで、該加熱室221と凝縮
室222は、上部の連通路のみを介して互いに連通し、
加熱室221内で発生した蒸気が凝縮室222内へ流入
できるようになっている。
【0048】前記加熱室221の周囲には、コンプレッ
サ23に連通する加熱管Kが螺旋状に配設され、前記タ
ンク21より加熱室221内に吸引された廃液を加熱・
蒸留できるように構成されている。同様に、凝縮室22
2内には、凝縮水タンク211に連通する凝縮管Gが螺
旋状に配設され、加熱室221より流入した蒸気を冷却
・凝縮できるようになっている。該加熱管Kと凝縮管G
内には、熱媒体となる気体(例えば、フレオンガスな
ど)が封入されている。
【0049】前記加熱室221内への吸引量は、エバポ
レーター22内に設けられた液面センサーL2 が所定レ
ベルを検知した時点で、前記電磁弁B1 を閉めることに
よって制御する。尚、エバポレーター22の形状はどの
ようなものでも構わないが、加工しやすく強度が高い特
性を得る上で、円柱状が好ましい。前記加熱管K、エバ
ポレーターの外部において、コンプレッサー23、空冷
凝縮機26(ファンモーター25とプロペラファン24
にて冷却)を介して凝縮管Gと連通し、さらにキャピラ
リーチューブ28、凝縮水タンク211(及びその内部
配管27)を経て還流するように、直列に配管されてい
る。即ち、コンプレッサー23によるガス圧調整、空冷
凝縮機26での冷却、キャビラリーチューブ28内での
ガス圧変化などにより、加熱管Kが加熱室221を出る
時の温度が30℃以上50℃以下(好ましくは35〜4
0℃)、凝縮管Gが凝縮室222を出る時の温度が−5
℃以上15℃以下(好ましくは0〜10℃)程度に保た
れるようになっている。
【0050】即ち、熱媒体となる気体は、コンプレッサ
ー23にて圧縮されることにより高温となり、加熱管K
に送り込まれる。このとき、エバポレーター22内の温
度検出器Tにより、廃液の温度が高すぎる場合はファン
モーター25がまわり、加熱管Kに送り込まれる熱媒体
の温度が適宜下げられるようになっている。加熱管Kで
廃液を加熱した熱媒体はキャピラリーチューブ28に至
るが、この部分は気体が通過しにくい構造になってお
り、停滞する。そして、キャピラリーチューブ28を抜
けた熱媒体は、1部づつしか抜けられないため、断熱膨
張による温度低下をきたし、凝縮水タンク211に至っ
て、その内部配管を介してタンク211内の凝縮水を冷
却する。これは、凝縮水の臭気を低減させるとともに、
エバポレーター22内の減圧効率を上げるためである。
さらに熱媒体は凝縮管Gに至り、加熱管Kにより温めら
れ、蒸発してきた蒸気を冷却、凝集した後、コンプレッ
サー23に戻るようになっている。
【0051】凝集された蒸気は、エジェクタ29を経
て、エジェクタポンプ210で循環する水に引き込まれ
凝縮水タンク211へ至る。該エジェクタポンプ210
は、エバポレーター22内の減圧にも同時に利用される
ように構成されている。凝集蒸気は凝集水タンク211
からオーバーフローすることによりオーバーフロー水タ
ンク212内に溜められる。また、エバポレーター22
内の廃液が、液面センサーL2 で感知できないレベルに
まで減少すると、電磁弁B1 が自動的に一定期間開放
し、一定量の廃液を自動的に補充するようになってい
る。
【0052】以上が、第2の発明において、廃液を固形
物と水分に分離する装置の概要であるが、上記の形態に
限られるものではなく、上記の装置と同様な機能を持つ
ものであればどのような形態にて構成してもよいことは
もちろんである。エバポレーター22を構成する壁部材
は、減圧しても変形しない強度を持ち、廃液が高濃度に
なっても腐食されない材質であればどのようなものでも
良いわけであるが、値段、加工し易さ等を考えるとステ
ンレス等の金属が好ましい。加熱管K、凝縮管Gは、ス
テンレスでも構わないが、特に腐食し易いため、チタン
合金等のより腐食しにくい材質のものを用いるのがより
好ましい。廃液タンク21、エバポレーター22、凝縮
水タンク211をつなぐ各配管は、加工の容易さから、
減圧してもつぶれない耐圧ホースを用いるのが好まし
い。
【0053】熱媒体として利用する気体は、クーラーや
冷蔵庫等で利用されている公知のフロン・ガス、例え
ば、CFC−11、CFC−12、CFC−113、C
FC−22、CFC−134a等が考えられるが、この
なかではCFC−22が好ましい。廃液の水素イオン濃
度を調整するための酸としては、種々のものが利用でき
るが、コストと安全性の面から、低濃度の硫酸水溶液が
好ましい。また、該エバポレーター22は、加熱管Kの
出口の温度を検出して、廃液の熱吸収効率を検出し、該
エバポレーター22内の廃液の含水率が充分に下がった
ことを感知し、自動的に運転を停止する機能をもたせる
ことが好ましい。 (電解処理)次に、本発明における電解処理について記
す。本発明での電解処理は、陽極の電位が+1.5V
(vs.SCE)以上であり、十分な処理速度を実現可
能な電流密度を得られるものなら、どのような形態を持
つものでも良い。ただし、陽極の電位を+1.5V以上
に保つために、陽極の材質は、白金または白金を含んだ
材質を使うものとする。
【0054】本発明の装置は、例えば図5の原理図に示
されるように構成される。図5において、前述の蒸留処
理によって得られた水分は、サブストックタンク213
を経て、電解漕214内に溜められる。該電解漕214
では、電解漕214内の水量が一定レベルに達したこと
を液面センサーL3 が検知したら、電磁弁B2 が自動的
に閉じられるようになっている。
【0055】そして、液面センサーL3 にて電磁弁B2
が閉鎖された時点から、整流器217に電源が入り、陽
極Dの電位を+1.5V以上に制御しながら、一定時間
通電するようになっている。。通電時間は、処理する水
分の組成の差、電解漕の大きさなどにもよるが、留水1
リッターあたり20分〜1時間で処理するのが好まし
い。通電終了後、電磁弁218を自動的に開放し、電解
漕214内の電解処理済み留水を排出、電磁弁218を
自動的に閉めた後、次の電界処理を行うために、サブス
トックタンク213に溜まった電解未処理の水分を、電
磁弁B2 を適宜開放することにより引き込む。この過程
を適宜繰り返すことを行うように構成されている。
【0056】前記電極Dは、白金または白金を含む材質
でできた陽極D、及び陰電極D′が交互に電解漕214
の内部に平行に配置してある。電極の形状は、平面状で
も、曲面を持っていても良く、板状、円柱状、円状、網
の目状とどのような形状でも、陽極と陰極が平行に配置
(網の目状の場合は、網の目全体を一つの平面として)
できるものならば良い。また、陰極D′と陽極Dの間隔
は、任意であるが、通電効率の点から0.5mm以上1.
0cm以下であることが好ましい。陽極Dと陰極D′は、
それらが交互に配置されているかぎり、何枚でも使うこ
とができる。通電の効率を上げるためには、装置が大型
化しない程度にたくさんの電極を使うほうが好ましい。
電解漕217の大きさは任意であるが、装置を小型化に
構成する上では、1〜10リッターの範囲であることが
好ましい。電解漕内部は、反応を安定させるために、ポ
ンプ等を使って水分を循環させるのが好ましい。 (物質名)上述した第2の発明の廃液処理法は、産業活
動に伴って発生する廃液のうち、アンモニア態窒素およ
び/または有機酸を含む廃液の処理に適しており、特
に、ハロゲン化銀写真感光材料の処理液の廃液の処理に
適する。
【0057】本発明でいうアンモニア態窒素とは、アン
モニアそのものと、アンモニアを含む錯塩、塩等のすべ
てを指し、例えば、 NH3 ,NH4 OH,CH3 COONH4 ,(NH4
2 SO4 ,NH4 Br,(NH4 2 CO3 ,(N
4 2 HC6 5 7 ,NH4 HCO3 ,(NH4
2 2 3 ,NaNH4 SO4 等が考えられる。
【0058】また、本発明でいう有機酸とは一般式
(1)で表される酸である。 (1) RCOOR´ R´:水素またはアルカリ金属、アンモニウム塩 R :脂肪酸、直鎖のアルキルで、炭素数1〜10 例えば、CH3 COOHが考えられる。
【0059】第2の発明で処理できる廃液は、産業活動
に伴い発生する廃液のうち、特に、アンモニア態窒素お
よび/または有機酸を含む廃液である。特にハロゲン化
銀写真感光材料の処理廃液の無公害化処理に適してお
り、以下に、その例として黒白ハロゲン化銀写真感光材
料の処理液(黒白現像液、定着液、水洗水及び安定化
液)について記す。
【0060】黒白現像液に用いる現像主薬には良好な性
能を得やすい点で、ジヒドロキシベンゼン鎖と1−フェ
ニル−3−ピラゾリドン類の組み合わせが最も好まし
い。もちろん、この他にp−アミノフェノール系現像主
薬を含んでもよい。ジヒドロキシベンゼン現像主薬とし
てはハイドロキノン、クロロハイドロキノン、プロムハ
イドロキノン、イソプロピルハイドロキノン、メチルハ
イドロキノン、2,3−ジクロロハイドロキノン、2,
5−ジクロロハイドロキノン、2,3−ジプロムハイド
ロキノン、2,5−ジメチルハイドロキノンなどがある
が特にハイドロキノンが好ましい。
【0061】1−フェニル−3−ピラゾリドンまたはそ
の誘導体の現像主薬としては1−フェニル−4,4−ジ
メチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル
−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドンなどがあ
る。p−アミノフェノール系現像主薬としては、N−メ
チル−p−アミノフェノール、p−アミノフェノール、
N−(β−ヒドロキシエチル)−p−アミノフェノー
ル、N−(4−ヒドロキシフェニル)グリジン、2−メ
チル−p−アミノフェノール、p−ベンジルアミノフェ
ノール等があるが、なかでもN−メチル−p−アミノフ
ェノールが好ましい。
【0062】現像主薬量は通常用いられる0.01モル
/1〜1.2モル/1の量であってもよい。亜硫酸塩の
保恒剤としては亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜
硫酸リチウム、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウ
ム、メタ重亜硫酸カリウム、ホルムアルデヒド重亜硫酸
ナトリウムなどがある。亜硫酸塩は0.2モル/1以上
であってもよい。
【0063】現像液のpHは通常好ましい範囲とされる
9から13までの範囲のものが少なくとも含まれる。p
Hの設定のために用いるアルカリ剤には水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
第3リン酸ナトリウム、第3リン酸カリウムのごときp
H調節剤を含む。特開昭61−28708号(ホウ酸
塩)、特開昭60−93439号(例えば、サッカロー
ス、アセトオキシム、5−スルホサルチル酸)、リン酸
塩、炭酸塩などの緩衝剤を用いてもよい。
【0064】上記成分以外に用いられる添加剤として
は、臭化ナトリウム、臭化カリウム、沃化カリウムのご
とき現像抑制剤:エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、ジメチルホルムアミ
ド、メチルセロソルブ、ヘキシレングリコール、エチノ
ール、メタノールのごとき有機溶剤:1−フェニル−5
−メルカプトテトラゾール、2−メルカプトベンツイミ
ダゾール−5−スルホン酸ナトリウム塩等のメルカプト
系化合物、5−ニトロインダゾール等のインダゾール系
の化合物、5−メチルベンツトリアゾール等のベンツト
リアゾール系化合物等のカブリ防止剤を含んでもよく、
更に必要に応じて色調剤、界面活性剤、消泡剤、硬水軟
化剤、特開昭56−106244号記載のアミノ化合物
等を含んでもよい。
【0065】ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール等のエチレン鎖を2つ以上有するポリエチレング
リコールを含有する現像液廃液であってもよく、その含
有量が5g/リッター以上の場合に本発明は特に有効で
ある。現像液に銀汚れ防止剤、例えば特開昭56−24
347号に記載の化合物を用いることができる。
【0066】現像液には、特開昭56−106244号
に記載のアルカノールアミンなどのアミン化合物を用い
ることができる。この他L.F.Aメソン著「フォトグ
ラフィック・プロセッシング・ケミストリー」、フォー
カル・ブレス刊(1966年)の226〜229頁、米
国特許第2,193,015号、同2,592,364
号、特開昭48−64933号等に記載のものを用いて
もよい。
【0067】定着液はチオ硫酸塩を含む水溶液であり、
pH3.8以上、好ましくはpH4.2〜5.5を有す
る。定着剤としてはチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アン
モニウムがあるが、チオ硫酸イオンとアンモニウムイオ
ンとを必須成分とするものであり、定着速度の点からチ
オ硫酸アンモニウムが特に好ましい。定着剤の使用量は
適宜変えることができ、一般には約0.1〜約6モル/
1である。
【0068】定着液には硬膜剤として作用する水溶性ア
ルミニウム塩を含んでも良く、それらには、例えば塩化
アルミニウム、硫酸アルミニウム、カリ明ばん等があ
る。定着液には、酒石酸、クエン酸あるいはそれらの導
体を単独で、あるいは2種以上、併用することができ
る。これらの化合物に定着液11につき0.005モル
以上含むものを適用できる。
【0069】具体的には、酒石酸、酒石酸カリウム、酒
石酸ナトリウム、酒石酸カリウムナトリウム、クエン
酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸
リチウム、クエン酸アンモニウムなどがある。定着液に
は所望により保恒剤(例えば、亜硫酸塩、重亜硫酸
塩)、pH緩衝剤(例えば、酢酸、硝酸)、pH調整剤
(例えば硫酸)、硬水軟化能のあるキレート剤や特願昭
60−213562号記載の化合物を含むことができ
る。
【0070】水洗又は安定化処理は、本分野で公知のあ
らゆる方法を適用することができ、本分野で公知の種々
の添加剤を含有する水を、水洗水又は安定化剤として用
いることもできる。防黴手段を施した水を水洗水又は安
定化液に使用することができる。防黴手段としては、特
開昭60−263939号に記された紫外線照射法、同
60−263940号に記された磁場を用いる方法、同
61−131632号に記されたイオン交換樹脂を用い
て純粋にする方法、特願昭60−253807号、同6
0−295894号、同61−63030号、同61−
51396号に記載の防菌剤を用いる方法を用いること
ができる。
【0071】更には、L.E.West“Water
Quality Criteria”Photo Sc
i & Eng.Vol.9No.6(1965)、
M.W.Be−ach“Microbiologoca
l Growthsin Motion−Pict−u
re Processing”SMPTE Journ
al Vol.85,(1976)、R.O.Deeg
an,“PhotoProcessing Wash
Water Biocides”J.Imaging
Tech.Vol 10,No.6(1984)及び特
開昭57−8542号、同57−58143号、同58
−105145号、同57−132146号、同58−
18631号、同57−97530号、同57−157
244号などに記載されている防菌剤、防黴剤、界面活
性剤などを併用することもできる。
【0072】更に水洗浴には、R.T.Kreiman
著J.Image.Tech10,(6)242(19
84)に記載されたイソチアゾリン系化合物、RESE
ARCH DISCLOSURE第205巻、Item
20526(1981年、5月号)記載されたイソチア
ゾリン系化合物、同第228巻、Item22845
(1983年、4月号)に記載されたイソシアゾリン系
化合物、特願昭61−51396号に記載された化合
物、などを防菌剤(Microbiocide)として
併用することもできる。
【0073】更に防黴剤の具体例としては、フェノー
ル、4−クロロフェノール、ペンタクロロフェノール、
クレゾール、o−フェニルフェノール、クロロフェール
アルデヒド、クロルアセトアミド、p−ヒドロキシ安息
香酸エステル、2−(4−チアゾリン)−ベンゾイミダ
ゾール、ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ドデシル−
ベンジル−ジメチルアンモニウム−クロライド、N−
(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイミド、2,
4,4′−トリクロロ−2′−ハイドロオキシジフェニ
ルエーテルなどである。
【0074】水洗水中には銀画像安定化剤の他に水滴む
らを防止する目的で、各種の界面活性剤を添加すること
ができる。界面活性剤としては、陽イオン型、陰イオン
型、非イオン型および両イオン型のいずれを用いてもよ
い。界面活性剤の具体例としては例えば、「界面活性剤
ハンドブック」(工学図書(株)発行)に記載されてい
る化合物などがある。
【0075】上記安定化浴中には画像を安定化する目的
で各種化合物を添加することができる。例えば膜pHを
調整する(例えばpH3〜8)ための各種の緩衝剤(例
えばホウ酸塩、メタホウ酸塩、ホウ砂、リン酸塩、炭酸
塩、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア
水、モノカルボン酸、ジカルボン酸、ポリカルボン酸な
どを組み合わせて使用)やホルマリンなどのアルデヒド
を代表例として挙げることができる。その他、キレート
剤、殺菌剤(チアゾール系、イソチアゾール系、ハロゲ
ン化フェノール、スルファニルアミド、ベンゾトリアゾ
ールなど)、界面活性剤、蛍光増白剤、硬膜剤などの各
種添加剤などを使用してもよく、同一もしくは異種の目
的の化合物を2種以上併用してもよい。
【0076】また、処理液の膜pH調整剤として塩化ア
ンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、リ
ン酸アンモニウム、亜硫酸アンモニウム、チオ硫酸アン
モニウム等の各種アンモニウム塩を添加することができ
る。 (実施例3) (処理廃液の製法)実施例に使用する廃液は、黒白ハロ
ゲン化銀写真感光材料の処理廃液を使用。コニカ製自動
現像機GR−27にて、現像液はコニカ製黒白現像液C
DM651K、定着液はコニカ製黒白定着液CFL85
1、水洗水として水道水を使い、それぞれの補充量を、
現像液は30ミリリッター/大全フィルム1枚、定着液
は40ミリリッター/大全フィルム1枚、水洗水は5リ
ッター/毎時として、大全フィルム1000枚を処理し
たさいに排出された処理廃液を用いた。この廃液のう
ち、現像液を12.9リッター、定着液を29.1リッ
ター混合し、該混合液のpHが5.00になるように適
量の9.8%硫酸水溶液を加えた。ここで、定着廃液に
アンモニア態窒素(チオ硫酸アンモニウム、またはアン
モニア塩)と、有機酸(酢酸およびこれを含む塩)を含
んでいる。 (固形分と水分の分離)装置としては、図5に示す形態
の減圧蒸留装置を用いた。該装置で、エバポレーターの
大きさを、全体で30リッターとし、廃液の量を常にほ
ぼ5リッターになるように補充を繰り返しながら(約2
分おきに、50〜300ミリリットル程度補充)減圧蒸
留した。熱媒体としてフロンCFC−22を用いた。廃
液の温度を約35〜40℃、凝集部の温度を約0〜15
℃、凝集水タンクの温度を5〜15℃になるように、フ
ァンモーター、およびフロンのガス圧を調整し、上記方
法で混合した廃液30リッター減圧蒸留した。所要時間
は、約15時間であった。得られた固形分は5リッタ
ー、水分は25リッターであり、得られた固形分は、非
粘着性の汚泥状のもので、脱臭装置のある焼却炉で燃焼
してみたところ43gの銀を含む、無害な灰にする事が
できた。 (電解処理)装置としては図6に示す形態のものを用い
た。電解漕の大きさを5リッターとし、上記水分25リ
ッターを5回に分けて処理した。陽極はDSA電極(P
t、Ru、Ox/Ti)を利用し、陰極はカーボン電極
を利用した。電極の大きさは、それぞれ10cm×10cm
の正方形・網の目・板状のものを陽極は6枚、陰極は5
枚用いて、陽極、陰極を交互に1mm間隔で並べたものを
用いた(両端はどちらも陽極)。電解漕中の留水は18
リッター/分の能力を持つポンプにてたえず循環させる
ようにした。処理時間は、1回(5リッター)の処理を
約2.5時間とした。固形物と水分の分離にかかったの
と併せて、混合した廃液30リッターをすべて処理する
のに要した時間は、17時間30分であった。 〔比較例3〕実施例3で蒸留処理して得られた水分(電
解処理をしていない)。 〔比較例4〕実施例3で用いた現像廃液、定着廃液の混
合液を、そのまま、電解漕にて電解処理した。混合液5
リッター毎に2.5時間づつ、電位+1.7〔V〕(v
s.SCE)になるように電圧を変化させながら電解処
理した。 〔比較例5〕実施例3で、混合した廃液に添加した硫酸
水溶液の量を変化し、混合液の水素イオン濃度を7.0
にした以外は実施例3と同様に処理した。 〔比較例6〕比較例5で、混合液の水素イオン濃度を
6.5にした以外は、比較例5と同様に処理した。 〔比較例7〕実施例3で、電解処理するときの陽極の電
位を+1.0V(vs.SCE)にした以外は実施例3
と同様に処理した。 (評価)最終的に得られた水分について、以下の諸点に
ついて廃液30リッター処理した時点で分析した。
【0077】 ・生物学的酸素要求量(BOD) ・沃素消費量 ・水素イオン濃度(pH) ・酢酸量 ・アンモニア量 これらは、日本国内で下水道に放流する際に、規制の項
目となる量(BOD、沃素消費量、pH)と、それらを
劣化させる物質濃度(酢酸量、アンモニア量)である。
東京都での規制値を表4に示す。
【0078】
【表4】
【0079】さらに表5に実施例、比較例の分析結果を
示す。
【0080】
【表5】
【0081】この第2の発明の装置でハロゲン化銀写真
感光材料の処理廃液を処理した実施例3は、前述(表
4)の規制値よりはるかにきれいであることがわかる。
また、廃液に含まれていた有機酸(本実施例では酢酸)
も、完全に分解できており、また、アンモニア態窒素も
完全に水分中に混入するのを防いでいる。これに対し、
比較例4では、水質もさること(本発明)ながら、電解
処理中に多量の硫化水素が発生してしまった。比較例
5,6ではアンモニアの量が増加してしまい、水素イオ
ン濃度が高くなっている。また比較例7では、有機酸の
分解が不十分なため、BOD、沃素消費量共に上昇し、
水素イオン濃度も下がってしまっている。
【0082】上記第2の発明の装置の大きさは60cm×
80cm×120cmであり(約畳半畳程度で高さが120
cm)、十分室内に設置できる大きさである。また、必要
とした電気は2.2kW×17.5hourであり、電
気代としては混合廃液1リッターあたり20円程度であ
った。
【0083】
【発明の効果】上記のように第1の発明の廃液処理方法
は、水素イオン濃度以外の水質基準を満たすように処理
された廃液に、酸、塩基、または塩の少なくとも1つを
含む第一pH調整物質を添加した後、該第一pH調整物
質を中和する第二pH調整物質を滴定し、中和によって
生じた前記廃液の電気電導度の変曲点を検出することに
より、その水素イオン濃度の上限と下限を確定・制御す
ることを特徴としているので、変曲点の不動性を利用す
ることができる。
【0084】また、この第1の発明の廃液処理装置は、
水素イオン濃度以外の水質基準を満たすように処理され
た廃液に、酸、塩基、または塩の少なくとも1つを含む
第一pH調整物質を添加する手段と、該第一pH調整物
質を中和する第二pH調整物質を滴定する手段と、中和
によって生じた該廃液の電気電導度の変曲点を検出する
ことにより、その水素イオン濃度の上限と下限を確定・
制御する手段を備えたことを特徴としているので、変曲
点の不動性を利用簡潔な装置で長期間安定な測定、管理
が実現できる。
【0085】前記第一及び第二pH調整物質は、生物学
的酸素要求量または沃素消費量の負荷とならない、酸、
塩基または塩としているので、滴定により水質低下を招
くことがない。この結果、簡潔な処理方法と装置で省力
化を実現しつつ、水素イオン濃度が厳密に管理された廃
液処理を実現できるという優れた効果を奏するものであ
る。
【0086】第2の発明は、アンモニア態窒素または有
機酸の少なくとも一方を含む廃液を、pH6.0以下と
なるように調整した後、該廃液を加熱手段により蒸留し
て水分と固形分に分離・濃縮し、さらに分離した水分を
陽極電位+1.5〔V〕(vs SCE)以上で電解処
理するようにしたことを特徴としているので、電解時に
有害ガスを発生する恐れのある物質を予め除去してか
ら、蒸留した水分を電解により無公害化処理することが
できる。
【0087】第2の発明における装置は、アンモニア態
窒素または有機酸の少なくとも一方を含む廃液を、pH
6.0以下となるように調整する手段と、該廃液を加熱
手段により蒸留して水分と固形分に分離・濃縮する手段
と、さらに分離した水分を陽極電位+1.5〔V〕(v
s SCE)以上で電解処理する手段を備えたことを特
徴としているので、簡潔・コンパクトな構成で、有害物
質を発生することなく、水分を無公害化処理できる装置
を提供することができる。
【0088】また、前記電極は、白金および白金を含む
化合物を表面に有するものとすることにより、電解処理
の効率と電極の安定性を向上することができる。また、
前記加熱手段にヒートポンプ式熱交換器を用いることに
より、熱効率の改善を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃液処理方法のフローチャートであ
る。
【図2】本発明の処理水の水素イオン濃度を測定/制御
する装置の概要図である。
【図3】電気電導度の変曲点と規制の上下限値の関係を
示す原理説明図である。
【図4】本発明の処理工程を示すフローチャートであ
る。
【図5】本発明の装置構成を示す原理図である。
【図6】電解処理装置の構成を示す原理図である。
【符号の説明】
1 タンク 1a 液面センサー 2 電磁弁 3 電磁弁 P1 第一pH調整物質 P2 第二pH調整物質 W 水質基準内廃液 11 塩基タンク 12 酸タンク S1 未処理廃液導入 S2 水質基準内処理工程 S3 第一PH調整物質添加工程 S4 滴定(第2PH調整物質添加)工程 S5 電気伝導度測定工程 S6 第1変曲点通過判定工程 S7 第2変曲点通過判定工程 S8 処理終了 21 ストックタンク 22 エバポレーター 23 コンプレッサー 24 プロペラファン 25 ファンモーター 26 空冷凝縮機 27 (凝縮水タンク内)配管 28 キャピラリーチューブ 29 エジェクタ 210 エジェクタポンプ 211 凝縮水タンク 221 加熱室 222 凝縮室 S21 廃液導入工程 S22 pH調整工程 S23 蒸留工程 S24 水分分離工程 S25 電解処理工程 S26 固形分分離工程 S27 焼却工程 21a pHメーター L1 、L2 液面センサ B1 電磁弁 K 加熱管 G 凝縮管 T 温度検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/461 1/58 CDJ P 7158−4D CDV A 7158−4D 9/00 Z 6647−4D G03C 5/00 A 8910−2H (72)発明者 榑松 雅行 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 湯沢 聡 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 後山 弘之 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 川田 俊明 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内 (72)発明者 吉岡屋 悠紀夫 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素イオン濃度以外の水質基準を満たす
    ように処理された廃液に、酸、塩基、または塩の少なく
    とも1つを含む第一pH調整物質を添加した後、該第一
    pH調整物質を中和する第二pH調整物質を滴定し、中
    和によって生じた前記廃液の電気電導度の変曲点を検出
    することにより、その水素イオン濃度の上限と下限を確
    定することを特徴とする廃液の処理方法。
  2. 【請求項2】 水素イオン濃度以外の水質基準を満たす
    ように処理された廃液に、酸、塩基、または塩の少なく
    とも1つを含む第一pH調整物質を添加する手段と、該
    第一pH調整物質を中和する第二pH調整物質を滴定す
    る手段と、中和によって生じた該廃液の電気電導度の変
    曲点を検出することにより、その水素イオン濃度の上限
    と下限を確定する手段を備えたことを特徴とする廃液の
    処理装置。
  3. 【請求項3】 前記第一及び第二pH調整物質は、生物
    学的酸素要求量または沃素消費量の負荷とならない、
    酸、塩基または塩である請求項2に記載の廃液の処理装
    置。
  4. 【請求項4】 アンモニア態窒素または有機酸の少なく
    とも一方を含む廃液を、pH6.0以下となるように調
    整した後、該廃液を蒸留して水分と固形分に分離し、さ
    らに分離した水分を陽極電位+1.5V(vs SC
    E)以上で電解処理することを特徴とする廃液の処理方
    法。
  5. 【請求項5】 アンモニア態窒素または有機酸の少なく
    とも一方を含む廃液を、pH6.0以下となるように調
    整する手段と、該廃液を加熱手段により蒸留して水分と
    固形分に分離・濃縮する手段と、さらに分離した水分を
    陽極電位+1.5V(vs SCE)以上で電解処理す
    る手段を備えたこと特徴とする廃液の処理装置。
  6. 【請求項6】 前記電極は、白金および白金を含む化合
    物を表面に有するものである請求項5に記載の廃液の処
    理装置。
  7. 【請求項7】 前記加熱手段は、ヒートポンプ式熱交換
    器である請求項5または6に記載の廃液の処理装置。
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