JPH0523537A - 画像形成装置におけるオゾン除去装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オゾンフイルタを大きくすることなく、排気
部におけるオゾン含有空気の通過時間を長くして、効率
よくオゾンを除去することができ、またオゾン分解剤と
オゾン含有空気との混合性をよくしてオゾンの分解効率
を向上することのできるオゾン除去装置を提供する。 【構成】 排気ファン３を具えた排気部１にオゾン除去
部材２を配置した画像形成装置のオゾン除去部材２を櫛
歯状に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、プリンタ、複写機、
ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置における
オゾン除去装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の画像形成装置は、感光体へのチャ
ージャーからの放電時に、その高電位のために空気が反
応してオゾンが発生する。このオゾンはそのままにして
おくと、感光体を劣化させたりするので装置外に排出す
る必要がある。しかしオゾンが高濃度で排出されると人
体に悪影響を及ぼす恐れがあるため、通常は図８〜10に
示すようなオゾン除去装置が使用される。図８に示すオ
ゾン除去装置は、例えば画像形成装置の排気部１にオゾ
ンフイルタ２と排気ファン３とを設け、図９に示すオゾ
ン除去装置は、これに揮発性オゾン分解剤４を収納した
オゾン分解剤容器５を装着したものであって、６は排気
部１に設けたオゾン分解剤４の揮発分の流入孔、７はこ
の流入孔６の開閉シャッタを示す。そして図８に示すオ
ゾン除去装置においては、排気ファン３によって排気部
１を流通するオゾン含有空気がオゾンフイルタ２を通過
する際、このオゾンフイルタ２でオゾンを吸着し、図９
に示すオゾン除去装置は、これに加えてオゾン分解剤容
器５に収納されていて流入孔６から排気部１内に流入す
るオゾン分解剤４の揮発分によってオゾンを分解し、こ
のようにしてオゾンが除去されて清浄となった空気が外
部に排出されるようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そしてこのようなオゾ
ン除去装置のオゾンフイルタ２は、図10に示すように構
成されていて、その厚さをａ、ここを通過するオゾン含
有空気の流速をｖとすると、オゾンはａ／ｖ＝△ｔ時間
だけオゾンフイルタ２に接触して排出され、このことか
らこの際のオゾン除去性能は、オゾンフイルタ２の大き
さと、ここを通過するオゾン含有空気の流速ｖとに大き
く左右され、オゾンフイルタ２が大きく、含有空気の流
速ｖが小さくて接触時間△ｔが長いとオゾン除去性能が
良好になるということになる。ところで画像形成装置で
発生するオゾン量は、画像形成装置が高速化し、カラー
化し、また感光体がＯＰＣ化するにともなって次第に増
加する傾向があるのに対して、排気中のオゾン濃度を低
下させることが要望されている。そこでこの要望に応え
て効率よくオゾンを除去するために、前記によりオゾン
フイルタ２を大きくし、又はオゾンフイルタ２の網目を
小さくして含有空気の流速を小さくすることが図られて
いるが、一方においては、画像形成装置を小型化させる
ことが要望されているので、オゾンフイルタ２を大きく
しにくいという問題があり、またオゾンフイルタ２の網
目を小さくして含有空気の流速を小さくすると、画像形
成装置内の好ましくない温度上昇を招くという問題があ
る。また図９に示すオゾン除去装置では、オゾン分解剤
とオゾン含有空気との混合性がよいほど分解効率が向上
することから、前記の混合性を良好にすることが要望さ
れているのであるが、従来のものはいずれも流速が大き
くて接触時間が短いため、満足の行くようなオゾン除去
を行わせることできない。そこでそれを解消する手段と
して必要以上の量のオゾン分解剤を揮発させることが図
られているが、その結果オゾン分解剤がオゾン含有空気
と十分に混合することなく浪費されるとともに、環境を
汚染するという問題がある。

【０００４】そこでこの発明の目的は、前記のような従
来のオゾン除去装置のもつ問題を解消し、オゾンフイル
タを大きくすることなく、排気部におけるオゾン含有空
気の通過時間を長くして、効率よくオゾンを除去するこ
とができ、またオゾン分解剤とオゾン含有空気との混合
性をよくしてオゾンの分解効率を向上することのできる
オゾン除去装置を提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、前記のよう
な目的を達成するために、排気ファンを具えた排気部に
オゾン除去部材を配置した画像形成装置において、前記
オゾン除去部材を櫛歯状に形成したことを特徴とするも
のである。さらに排気ファンを具えた排気部にオゾン除
去部材を配置するとともに、揮発性オゾン分解剤を収納
したオゾン分解剤容器を装着した画像形成装置におい
て、前記オゾン除去部材を櫛歯状に形成したことを特徴
とするものである。そしてオゾン除去部材の個々の長さ
が異なるものからなっており、またオゾン除去部材の中
に排気中の異物を除去する防塵フイルタを組み込んでい
る。

【０００６】

【作用】前記のような画像形成装置における請求項１の
発明において、画像形成装置のオゾン含有空気が排気フ
ァン３によって排気部１を流通する際、オゾン除去部材
２を通過して両者はここで接触することとなるが、この
オゾン除去部材２は櫛歯状に形成されていてオゾン含有
空気が通過する空気流路10はジグザグ形となっているの
で、両者の接触時間が長くなるのに加えて、オゾン含有
空気が乱流となってオゾン除去部材２に衝突する回数が
多くなって効率よくオゾンが除去される。また請求項２
の発明おいては、請求項１の発明におけるような状態で
空気流路10を流れるオゾン含有空気が、オゾン分解剤容
器５に収納されているオゾン分解剤４のオゾン除去部材
２に付着している揮発分と混合してオゾンが分解される
こととなるが、両者の混合時間が前記のように長く、か
つオゾン含有空気が乱流となってオゾン除去部材２に衝
突する回数が多くなることから、オゾン分解剤４は効率
よくオゾンを分解する。さらに請求項４の発明おいて
は、防塵フイルタ11を内装した排気部１内を前記のよう
にして、排気ファン３によってオゾン含有空気を流通さ
せ、該空気が防塵フイルタ11を通過する際、装置内部に
飛散していて該空気に含まれているトナー、紙粉等の異
物をフイルタ本体12によって回収する。

【０００７】

【実施例】図面に示すこの発明の実施例において、前記
従来のものと同様な部分には、同一の符号を付して説明
を省略し、主として異なる部分について説明する。図１
に示す請求項１の発明のオゾン除去部材２は、基板８に
それと直角に数枚の除去板９を間隔をおいて取付けて櫛
歯状に形成したものからなっており、このようなオゾン
除去部材２を対向して、互いの除去板９が互い違いにな
るように配置して、ジグザグ形の空気流路10を構成して
いる。このようなオゾン除去部材２は全体がオゾン分解
質の金属触媒、活性炭等によって構成され、その一部又
は全部がメッシュ状になっていてもよい。そしてこのオ
ゾン除去部材２の上流側に後記する防塵フイルタ11が設
けられている。このような排気部１を前記従来のものと
同様に排気ファン３によって流通するオゾン含有空気が
オゾン除去部材２を通過する際、防塵フイルタ11で装置
内部に飛散しているトナー、紙粉等の異物を回収した後
オゾン除去部材２でオゾンを吸着することとなるが、そ
の際オゾン含有空気が通過する空気流路10はジグザグ形
となっているので、両者の接触時間が長くなるのに加え
て、オゾン含有空気が乱流となってオゾン除去部材２に
衝突する回数が多くなって効率よくオゾンが除去され
る。

【０００８】図２に示す請求項２の発明の実施例では、
前記のような状態で空気流路10を流れるオゾン含有空気
が、オゾン分解剤容器５に収納されているオゾン分解剤
４のオゾン除去部材２に付着している揮発分と混合して
オゾンが分解されることとなるが、両者の混合時間が前
記のように長く、かつオゾン含有空気が乱流となってオ
ゾン除去部材２に衝突する回数が多くなることから、オ
ゾン分解剤は効率よくオゾンを分解することとなる。こ
のようにして清浄となった空気が外部に排出される。図
３には示すこの発明の他の実施例は、前記の各実施例で
は上下２組のオゾン除去部材２が組み合わされて構成さ
れていたのに加えて、それらの一側から他のオゾン除去
部材２が組み合わされたものとなっている。図４には請
求項３の発明の実施例が示されており、この実施例の個
々の除去板９はそれぞれ長さが異なっている。

【０００９】図５〜７には請求項４の発明の実施例に使
用されている前記の防塵フイルタ11の詳細が示されてお
り、この防塵フイルタ11は平ベルト状となっているフイ
ルタ本体12を有し、その両端は駆動軸13及び従動軸14に
固定されている。そして駆動軸13の一端には歯車15が取
付けられ、従動軸14のこれに対向する端部にはディスク
16が取付けられている。このようなフイルタ本体12は、
フイルタケーシング17内に格納され、このフイルタケー
シング17は樹脂成形品で構成されていて、蓋板21が着脱
可能に装着されるようになっていて窓18を有し、この窓
18の両端には両軸13，14に巻着されたフイルタ本体12の
ロール部が収容される空洞部が形成されていて、一方の
空洞部の外周には歯車15の歯部が露出する開口22が形成
され、他方の空洞部の内周には図７に示すようにディス
ク16の外周面に当接する複数のフリクションパッド23が
設けられている。そしてこのような防塵フイルタ11をオ
ゾン除去装置に装着すると、駆動軸13に取付けられた歯
車15が、画像形成装置内に設置された図示しない駆動モ
ータの軸に取付けられた歯車と噛合する。

【００１０】このような防塵フイルタ11を内装した排気
部１内を前記のようにして、排気ファン３によってオゾ
ン含有空気を流通させ、該空気が防塵フイルタ11を通過
する際、装置内部に飛散していて該空気に含まれている
トナー、紙粉等の異物をフイルタ本体12によって回収す
る。そしてこのようにして回収した異物によってフイル
タ本体12が飽和したら、前記の駆動モータを作動してこ
れに噛合する歯車15を介して駆動軸13を回動し、フイル
タ本体12を巻取って移動し、新しいフイルタ面を窓18か
ら露出するようにし、この場合のフイルタ本体12の巻取
量は、いままで露出していたフイルタ面の長さにほぼ等
しい量とする。このようなフイルタ本体12の巻取作業は
図示しない制御手段により、例えば複写枚数等を予め設
定しておいて、その複写枚数等が設定値に到達した場合
に行うようにしておいてもよい。

【００１１】

【発明の効果】この発明は前記のようであって、請求項
１の発明においては排気ファンを具えた排気部に配置し
たオゾン除去部材を櫛歯状に形成し、オゾン含有空気が
排気ファンによってオゾン除去部材を通過する際両者は
ここで接触することとなるが、このオゾン除去部材は櫛
歯状に形成されていてその空気流路がジグザグ形となっ
ているので、排気部におけるオゾン含有空気の通過時間
を長くするとともに、オゾン含有空気が乱流となってオ
ゾン除去部材に衝突する回数が多くなって、オゾン除去
部材を大きくすることなく、効率よくオゾンを除去する
ことができるという効果がある。さらに請求項２の発明
おいては、請求項１の発明に加えて排気部に揮発性オゾ
ン分解剤を収納したオゾン分解剤容器を装着し、前記の
ような状態で空気流路を流れるオゾン含有空気を、オゾ
ン分解剤のオゾン除去部材に付着している揮発分と混合
させてオゾンを分解するようになっているので、請求項
１の発明におけると同様にオゾン除去部材を大きくする
ことなく、効率よくオゾンを除去するのに加えて、オゾ
ン含有空気とオゾン分解剤との混合時間が長く、かつオ
ゾン含有空気が乱流となってオゾン除去部材に衝突する
回数が多くなることから、オゾン分解剤は効率よくオゾ
ンを分解するという効果がある。またオゾン除去部材の
中に排気中の異物を除去する防塵フイルタを組み込んで
いるので、オゾンとともに異物を効果的に除去するとい
う効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の請求項１の発明の実施例の縦断正面
図である。

【図２】この発明の請求項２の発明の実施例の縦断正面
図である。

【図３】同上のオゾン除去部材の他の例の斜面図であ
る。

【図４】同上のオゾン除去部材のさらに他の例の斜面図
である。

【図５】同上の防塵フイルタの一例の斜面図である。

【図６】同上の防塵フイルタの本体の斜面図である。

【図７】同防塵フイルタ本体の一部の断面図である。

【図８】この発明と同種の従来のオゾン除去装置の縦断
正面図である。

【図９】この発明と同種の従来のオゾン除去装置の他の
例の縦断正面図である。

【図１０】同上のオゾンフイルタの一例の斜面図であ
る。

【符号の説明】

１ 排気部 ２ オゾン除去部材 ３ 排気ファン ４ オゾン分解剤 ５ オゾン分解剤容器 ８ 基板 ９ 除去板 10 空気流路 11 防塵フイルタ 12 フイルタ本体 13 駆動軸 14 従動軸 18 窓

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 排気ファンを具えた排気部にオゾン除去
   部材を配置した画像形成装置において、前記オゾン除去
   部材を櫛歯状に形成したことを特徴とするオゾン除去装
   置。
2. 【請求項２】 排気ファンを具えた排気部にオゾン除去
   部材を配置するとともに、揮発性オゾン分解剤を収納し
   たオゾン分解剤容器を装着した画像形成装置において、
   前記オゾン除去部材を櫛歯状に形成したことを特徴とす
   るオゾン除去装置。
3. 【請求項３】 オゾン除去部材の個々の長さが異なるも
   のからなる請求項１又は２のオゾン除去装置。
4. 【請求項４】 オゾン除去部材の中に排気中の異物を除
   去する防塵フイルタを組み込んでいる請求項１又は２の
   オゾン除去装置。