JPH05234718A - 酸化亜鉛形避雷器 - Google Patents

酸化亜鉛形避雷器

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JPH05234718A
JPH05234718A JP4036511A JP3651192A JPH05234718A JP H05234718 A JPH05234718 A JP H05234718A JP 4036511 A JP4036511 A JP 4036511A JP 3651192 A JP3651192 A JP 3651192A JP H05234718 A JPH05234718 A JP H05234718A
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淳 小沢
Kazuya Oishi
一哉 大石
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の構成群を収納する密閉容器の径を縮小
すること。 【構成】 絶縁媒体を封入した密閉容器50内に、それ
ぞれ3つの柱状積層体a,b,cから成る構成群10
0,200,300,400を配置し、これら各構成群
は、それぞれその1つの柱状積層体を密閉容器50の中
心を包囲する仮想円上に配置すると共に、それぞれ隣合
う構成群と2つの柱状積層体が互いに近接して対向する
ように配置し、この対向した柱状積層体は、その積層方
向の各部がほぼ同電位となるように酸化亜鉛素子と絶縁
スペーサとを積層して構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酸化亜鉛形避雷器に係
り、特に複数の柱状積層体で成る構成群を複数有して成
る酸化亜鉛形避雷器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の酸化亜鉛形避雷器とし
て、特開昭56−164502号公報に示された構成が
知られ、これを図8に示している。SF6 ガスを充填し
た密閉容器50内に4つの構成群100,200,30
0,400が配置され、それぞれの構成群は、酸化亜鉛
素子と絶縁スペーサとを積層して成るそれぞれ4つの柱
状積層体a,b,c,dから構成されている。それぞれ
の構成群内における各柱状積層体a,b,c,dは、仮
想四角形の各頂点に配置されているが、電気的には柱状
積層体a,b,c,dの順に巻回されるよう渡り導体4
によって接続されている。これは各構成群100,20
0,300,400において同一であるが、構成群10
0の柱状積層体bと構成群200の柱状積層体bとが、
また構成群200の柱状積層体aと構成群300の柱状
積層体aとが、また構成群300の柱状積層体dと構成
群400の柱状積層体dとが、更に構成群400の柱状
積層体cと構成群100の柱状積層体cとがそれぞれ隣
合った対向部となるように、各構成群を各柱状積層体
a,b,c,dの並置方向に回転させて配置している。
【0003】このような配置によって、各構成群におけ
る対向部となる上述した各柱状積層体は、その積層方
向、つまり高さ方向に互いにほぼ同電位となるため、互
いに近接して配置して絶縁距離を縮小することが可能と
なった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の酸
化亜鉛形避雷器は、構成群100,200,300,4
00としては全て同一のものを用い、それを場所によっ
て周方向に回転させただけであったため、全体を収納す
る密閉容器50の径を大きくしてしまっていた。つま
り、密閉容器50の中心に面して各構成群100,20
0,300,400の合計8つの柱状積層体c,bと
b,aとa,dとd,cがほぼ同一仮想円上に配置され
ていたため、密閉容器50の中心部に、大きな未活用の
空間が形成されてしまい、その分だけ密閉容器50の径
を大きくしていた。
【0005】本発明の目的は、複数の柱状積層体で成る
構成群を複数収納する密閉容器の径を縮小することがで
きる酸化亜鉛形避雷器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、それぞれ複数の柱状積層体が隣合って対向
するように複数の構成群を密閉容器内に配置し、これら
対向した各柱状積層体は、その積層方向の各部がほぼ同
電位となるように構成したことを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明による酸化亜鉛形避雷器は上述したよう
に、従来は隣合う構成群間において1つの柱状積層体が
隣合って対向するのに対して、複数の柱状積層体が隣合
って対向するように各構成群を配置したため、密閉容器
の中心に近接して配置される各構成群の柱状積層体の数
を従来よりも少なくして、例えば小さな仮想円上に配置
することができ、従って、密閉容器の中心部をも有効に
活用して密閉容器の径を縮小することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面によって説明す
る。図1は本発明の一実施例による酸化亜鉛形避雷器の
横断面図である。SF6 ガスを充填した密閉容器50内
に4つの構成群100,200,300,400が配置
され、それぞれの構成群は、その詳細を後述するが、酸
化亜鉛素子と絶縁スペーサとを積層して成るそれぞれ3
つの柱状積層体a,b,cから構成されている。それぞ
れの構成群内における各柱状積層体a,b,cは、仮想
三角形の各頂点に配置され、構成群100の柱状積層体
a,bと構成群200の柱状積層体a,bとが、また構
成群200の柱状積層体b,cと構成群300の柱状積
層体b,cとが、また構成群300の柱状積層体a,b
と構成群400の柱状積層体a,bとが、更に構成群4
00の柱状積層体b,cと構成群100の柱状積層体
b,cとがそれぞれ隣合った対向部となるように配置さ
れており、また密閉容器50の中心に面する仮想円上に
は、各群構成100,200,300,400の4つの
柱状積層体bが配置されている。
【0009】ここで、各構成群の各柱状積層体の構成
を、その展開図である図3を用いて説明する。構成群1
00は3つの柱状積層体a,b,cから成り、各柱状積
層体a,b,cは、その積層方向に酸化亜鉛素子2と、
絶縁スペーサ3を積層して構成され、各柱状積層体a,
b,c間は渡り導体4によって電気的直列に接続されて
いる。構成群200も基本的には同一構成であるが、図
1に示すように構成群100の柱状積層体a,bとその
柱状積層体a,bが対向するようにするため、各柱状積
層体はc,b,aの順に配置されている。また構成群3
00も基本的には同一構成であるが、図1に示すように
構成群200の柱状積層体b,cとその柱状積層体b,
cが対向するようにするため、各柱状積層体はa,b,
cの順に配置されている。更に構成群400も同様であ
るが、図1に示すように構成群300の柱状積層体a,
bとその柱状積層体a,bが対向するようにするため、
各柱状積層体はc,b,aの順に配置されている。これ
ら各構成群が、図1に示すように密閉容器50の中心の
周りに順次配置されているため、構成群400と構成群
100とは、それぞれ柱状積層体b,cが対向すること
になる。これら3つの構成群100,200,300,
400は、それぞれ柱状積層体aの下端部を接続し共通
端子5として接地され、一方、それぞれ柱状積層体aの
上端部を接続し共通端子1とし、図示しないガス絶縁開
閉装置の高圧導体に接続されている。同図から分かるよ
うに、各構成群の同一符号を付けた柱状積層体はそれぞ
れ同一構成であるから、それらが対向するとき、積層方
向の各部はほぼ同電位となり、近接して配置しても絶縁
上の問題は生じない。
【0010】次に、各構成群100,200,300,
400の実際の構成を説明する。上述したように構成群
100と構成群300は同一構成であり、また構成群2
00と構成群400は同一構成であるから、代表して構
成群100を図4に示す要部斜視図によって説明する。
各柱状積層体a,b,cはそれぞれ酸化亜鉛素子2と絶
縁スペーサ3との積層体から成り、各柱状積層体a,
b,cの酸化亜鉛素子2間を電気的に直列に接続するた
め、それら各対向部間を直接的に伸びた薄い幅広の渡り
導体4を用いている。しかも、これらの渡り導体4は、
例えば柱状積層体bの酸化亜鉛素子2を中心にして柱状
積層体aの酸化亜鉛素子2と柱状積層体cの酸化亜鉛素
子2とを交互に接続するようにしており、柱状積層体a
の酸化亜鉛素子2と柱状積層体cの酸化亜鉛素子2とを
渡り導体4で直接接続していない。従って、構成群10
0の各柱状積層体a,b,c,は、各酸化亜鉛素子2を
直列に接続することによって、インダクタンス成分を極
力持たないようになり、螺旋状に接続した場合よりも残
留インダクタンスを低減し、避雷器としての急峻波応答
特性を向上させることができる。このような基本的な構
成は、各構成群200,300,400においても同様
である。
【0011】図5は、上述した図1に示す本発明による
酸化亜鉛形避雷器の縦断面図を示している。複数の柱状
積層体を有する構成群100,200,300,400
は、図1の如く配置され、それらの下端は絶縁板70を
介して密閉容器50の底板に固定され、それらの上端は
共通高圧端子板77へ一括して固定されると共に、密閉
容器50のほぼ中心部に絶縁棒76を設け、この絶縁棒
76の下端を密閉容器50の底板に固定し、また上端を
共通高圧端子板77に固定して各柱状積層体を支持して
いる。更に、この共通高圧端子板77は密閉容器50に
上端部を固定した絶縁筒71の下端に固定されている。
また共通高圧端子板77には、電圧分担改善用多重リン
グ72,73,74,75が電気的および機械的に接続
されて、各構成群100,200,300,400を包
囲し、これによって各柱状積層体における高さ方向の電
位分担が一層均一になるようにしている。また構成群1
00,200,300,400の電気的下端は、絶縁板
70によって密閉容器50から電気的に絶縁されながら
導体78を介して密閉容器50外に導出され、その後、
接地されている。通常、共通高圧端子板77は密閉容器
50外に導出されて図示しないガス絶縁開閉装置の他の
機器に接続されている。
【0012】上述したように各構成群100,200,
300,400を構成すると、図1に示すように各構成
群間において近接して対向する柱状積層体は、同一構成
のものとなり、その結果それぞれその積層方向における
電位が等しくなるから、これらを例えば図2に示すよう
に一層近接して配置することができるようになる。また
1つの柱状積層体における全ての酸化亜鉛素子の電圧−
電流特性のばらつきを考慮して、図1に示すように近接
して対向する他の構成群の柱状積層体間に絶縁距離Lを
設けるが、これを考慮したとしても柱状積層体間を従来
に比べて一層近接させることができる。しかも密閉容器
50の中心に近い仮想円周上に4つの柱状積層体bだけ
を配置し、隣合う各構成群の2つの柱状積層体を近接さ
せて対向配置しているため、密閉容器50の中心部に形
成される無駄な空間を縮小することができ、従って、密
閉容器50の径を縮小することができる。また、これは
密閉容器50の径を従来と同じにして使用するなら、密
閉容器50と各酸化亜鉛素子2間の距離を大きくするこ
とになり、これによって両者間のストレーキャパシタン
スを小さくして、各酸化亜鉛素子2にかかる分担電圧を
均一化してその寿命および過電圧抑制後の安定性を向上
させることになる。
【0013】図6は本発明の他の実施例による酸化亜鉛
形避雷器の横断面図である。この実施例は、3つの柱状
積層体a,b,cで成る構成群を4組用いて酸化亜鉛形
避雷器を構成した点では先の実施例と同一であるが、柱
状積層体a,b,cの配置と各構成群100,200,
300,400の配置において先の実施例と相違してい
る。つまり、この実施例における3つの柱状積層体a,
b,cはほぼ一直線上に配置されて図4で説明したよう
に接続され、また各構成群100,200,300,4
00は、密閉容器50の中心を通る直線とほぼ平行な4
本の直線上にそれぞれ配置されている。
【0014】従って、各構成群100,200,30
0,400は、全て柱状積層体a、柱状積層体b、柱状
積層体cの順に配置されて、隣合う各柱状積層体は3つ
全てが近接して対向配置され、しかも対向配置された各
柱状積層体は同一構成のものとなっている。従って、そ
れら各柱状積層体の積層方向の電位はどこにおいてもそ
れぞれほぼ等しくなるので、絶縁距離Lを縮小して各構
成群100,200,300,400を近接して配置す
ることができる。このような配置は、密閉容器50の中
心部にも柱状積層体を配置することができ、密閉容器5
0内の空間を有効に活用してその径を縮小することがで
きる。また、これは密閉容器50の径を従来と同じにし
て使用するなら、密閉容器50と各酸化亜鉛素子2間の
距離を大きくすることになり、これによって両者間のス
トレーキャパシタンスを小さくして、各酸化亜鉛素子2
にかかる分担電圧を均一化してその寿命および過電圧抑
制後の安定性を向上させることになる。
【0015】図7は本発明の更に他の実施例による酸化
亜鉛形避雷器の横断面図を示している。上述した図6に
示す酸化亜鉛形避雷器では、全ての構成群100,20
0,300,400の各柱状積層体a,b,cを直線上
に配置したが、この実施例では各柱状積層体と密閉容器
50間の絶縁を考慮し、両端に位置する構成群100,
400は、柱状積層体a,cを柱状積層体bに近づける
と共に、柱状積層体bを隣合う構成群200,300か
ら遠ざかる方向に多少ずらして配置し、これによって密
閉容器50の内壁近くに配置される各柱状積層体a,
b,cが全体として密閉容器50とほぼ同心的な円上に
配置されるようにしたものである。
【0016】このような構成によれば、各構成群10
0,200,300,400は、共に柱状積層体a、柱
状積層体b、柱状積層体cの順に配置され、隣合う各柱
状積層体は全て同一構成のものとなっており、それらの
高さ方向の電位はそれぞれほぼ等しいので、絶縁距離L
を縮小して各構成群100,200,300,400を
近接して配置することができ、また各柱状積層体と密閉
容器50との間の絶縁を良好に保つことができ、これに
よって密閉容器50の径を更に縮小することができる。
【0017】尚、上述した実施例においては、1つの構
成群を3つの柱状積層体a,b,cによって構成し、ま
た4組の構成群100,200,300,400によっ
て酸化亜鉛形避雷器を構成したが、これらの数に限らず
用いることができ、いずれの場合も隣合う構成群とその
複数の柱状積層体同志が対向するように配置すれば良
い。また各構成群は図3および図4に示す柱状積層体に
限らず使用することができ、隣合う構成群と対向する複
数の柱状積層体がほぼ同じ構成で、その積層方向の各部
における電位がほぼ等しくなるようにすれば良い。更に
本発明は図5に示す構成の酸化亜鉛形避雷器に限らずに
適用することができる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、密閉容器
内に複数の構成群を配置し、これら各構成群はそれぞれ
複数の柱状積層体を有して構成し、隣合う構成群とその
複数の柱状積層体同志が対向するようにすると共に、こ
れら対向した各柱状積層体はその積層方向の各位置にお
いてほぼ電位が等しくなるようにしたため、これら対向
した各柱状積層体間を近接して配置することができ、こ
れによって密閉容器の径を縮小することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による酸化亜鉛形避雷器の横
断面図である。
【図2】本発明の他の実施例による酸化亜鉛形避雷器の
横断面図である。
【図3】図1に示す酸化亜鉛形避雷器の各構成群の構成
を示す展開図である。
【図4】図1に示す酸化亜鉛形避雷器の要部斜視図であ
る。
【図5】図1に示す酸化亜鉛形避雷器の縦断面図であ
る。
【図6】本発明の更に他の実施例による酸化亜鉛形避雷
器の横断面図である。
【図7】本発明の更に他の実施例による酸化亜鉛形避雷
器の横断面図である。
【図8】従来の酸化亜鉛形避雷器の横断面図である。
【符号の説明】
2 酸化亜鉛素子 3 絶縁スペーサ 4 渡り導体 50 密閉容器 100,200,300,400 構成群 a,b,c 柱状積層体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁媒体を封入した密閉容器内に、酸化
    亜鉛素子と絶縁スペーサとを積層して成る複数の柱状積
    層体から構成群を構成すると共に、これら構成群を複数
    収納した酸化亜鉛形避雷器において、上記各構成群は、
    それぞれ複数の上記柱状積層体が隣合って対向するよう
    に配置し、これら対向した上記各柱状積層体は、その積
    層方向の各部がほぼ同電位となるように構成したことを
    特徴とする酸化亜鉛形避雷器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のものにおいて、上記各構
    成群は、上記密閉容器の中心部を包囲する仮想円上に少
    なくともそれぞれ1つの上記柱状積層体が位置するよう
    に配置するとと共に、隣合う上記構成群とそれぞれ複数
    の上記柱状積層体が近接して対向するように配置したこ
    とを特徴とする酸化亜鉛形避雷器。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のものにおいて、上記各構
    成群は、それぞれ3つの柱状積層体を有して成り、また
    上記各構成群は、上記密閉容器の中心部を包囲する仮想
    円上にそれぞれ1つの上記柱状積層体が位置するように
    配置すると共に、隣合う上記構成群とそれぞれ2つの上
    記柱状積層体が近接して対向するように配置したことを
    特徴とする酸化亜鉛形避雷器。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のものにおいて、上記対向
    した柱状積層体同志は、それぞれ上記酸化亜鉛素子と上
    記絶縁スペーサとを同一積層構成としたことを特徴とす
    る酸化亜鉛形避雷器。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のものにおいて、上記各構
    成群は、少なくとも3つの上記柱状積層体を有して成
    り、1つの上記柱状積層体を中心にして他の上記柱状積
    層体の上記酸化亜鉛素子とそれぞれ交互に接続して全体
    的に直列に接続したことを特徴とする酸化亜鉛形避雷
    器。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のものにおいて、互いにほ
    ぼ平行な直線上に、上記各構成群毎にその上記各柱状積
    層体をそれぞれ配置し、上記隣合う構成群と対向する上
    記柱状積層体は、それぞれその積層方向の各部の電位が
    ほぼ等しくなるように構成したことを特徴とする酸化亜
    鉛形避雷器。
JP4036511A 1992-02-24 1992-02-24 酸化亜鉛形避雷器 Expired - Lifetime JP2740390B2 (ja)

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