JPH05234601A - 金属−ハロゲン二次電池用電極材料 - Google Patents

金属−ハロゲン二次電池用電極材料

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JPH05234601A
JPH05234601A JP4072601A JP7260192A JPH05234601A JP H05234601 A JPH05234601 A JP H05234601A JP 4072601 A JP4072601 A JP 4072601A JP 7260192 A JP7260192 A JP 7260192A JP H05234601 A JPH05234601 A JP H05234601A
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JP
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electrode
weight
activated carbon
fibrous activated
bromine
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JP4072601A
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Makoto Inoue
誠 井上
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/86Inert electrodes with catalytic activity, e.g. for fuel cells
    • H01M4/96Carbon-based electrodes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属−ハロゲン二次電池、特に亜鉛−臭素電
池の正極、即ち臭素極において放電末期の低い臭素濃度
でかつ高電流密度においても高い放電電位を維持するこ
とが出来る電極材料を得る。 【構成】 単繊維の直径が15μm以下であり、かつ単
位重量当たりの酸性基量が2.0meq/g以上である
繊維状活性炭を60重量%以上含有する紙状物を導電性
プレートに接合した電極材料を金属−ハロゲン二次電池
の正極に用いる。 【効果】 本発明の電極を用いることにより、低臭素濃
度においても分極値が小さく、電極の接触抵抗が小さく
出来るので、放電末期でかつ高電流密度においても高い
放電電位を得ることが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属−ハロゲン二次電
池、特に亜鉛−臭素二次電池の正極即ち臭素極に使用さ
れる電極材料に関するものである。
【0002】
【従来技術】金属−ハロゲン二次電池、例えば亜鉛−臭
素二次電池は正極において臭素を臭素イオンに還元する
ことによって放電する。かかる二次電池において正極、
即ち臭素極は電池のエネルギー効率に影響を与える放電
時の臭素の還元反応を迅速に、かつ有効に反応させるこ
とを要求されている。従来、正極電極材料として白金が
用いられてきたが高価であるために導電性粉末カーボン
と樹脂の混合物を加熱成形した導電性プラスチック板や
炭素焼結板が用いられている。しかしこれらの電極では
放電が進み正極活物質である臭素の濃度が下がってくる
と電位の落ち込みが著しくなるため、充放電のエネルギ
ー効率は低かった。特に電流密度が高くなるほど電位の
低下が著しかった。
【0003】この問題を解決する方法として、電極表面
積を多くし臭素との反応面積を多くとるために前記導電
性プラスチック板を電極基材とし、活性炭を表面に接合
したり電極基材に練りこんで使用されている。また特開
昭59−29385号には多孔質炭素繊維の織物、編地
状布を電極基材に接合して使用する例が提案されてい
る。また紙状の繊維状活性炭を接合して使用する例があ
り、特開昭和59−163765号においては繊維状活
性炭の細孔、即ち細孔直径30〜1000オングストロ
ームの細孔容積が0.1cc/g以上である非常に細孔
容積の大きい繊維状活性炭を紙状にし、電極基材に接合
して使用されることが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記繊維状活性炭の紙
状物は繊維状活性炭の織布、編地状物に比べて安価に製
造することが出来るので、紙状物電極基材に接合し正極
として使用することは電池の価格を下げることからも近
年注目されている。しかし放電時、正極活物質である臭
素の濃度が下がってくると電位の落ち込みが著しくな
る、いわゆる分極が生じ、充放電のエネルギー効率を低
下させる。特に電流密度が高くなるほど分極は著しい。
本発明者はかかる事情に鑑み、反応に寄与する繊維状活
性炭の有効な反応面積を向上させるために鋭意検討した
結果、低い臭素濃度でも分極が低く、高電流密度でも高
い放電電位が得られる金属−ハロゲン二次電池の電極材
料を提供するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は単繊維の直径が
15μm以下であり、かつ単位重量あたりの酸性基量が
2.0meq/g以上である繊維状活性炭を60重量%
以上含有する紙状金属−ハロゲン二次電池用電極材料及
び該紙状電極材料が導電性プレートに接合されているこ
とを特徴とする金属−ハロゲン二次電池用電極材料であ
る。以後本発明の詳細について説明する。
【0006】本発明において使用される繊維状活性炭は
有機質繊維を炭化、賦活して得られたものである。原料
として使用される有機質繊維とはセルロース系、フェノ
ールノボラック系、ポリアクリロニトリル系、芳香族ポ
リアミド系、ポリビニルアルコール系、ポリ塩化ビニル
系、石油または石炭ピッチ系があるが繊維状活性炭にな
りうるものであればこれらに限定されるものではない。
炭化、および賦活の方法としては一般に公知である方法
が使用できる。また場合によっては公知である賦活触媒
を用いて賦活してもよい。
【0007】本発明における酸性基とは繊維状活性炭表
面の水酸基(−OH)、カルボキシル基(−COOH)
を意味する。本発明に使用される繊維状活性炭の酸性基
の量は繊維状活性炭の単位重量あたり2.0meq/g
以上であり、望ましくは2.5meq/g以上、5.0
meq/g以下のものがよい。これにより繊維状活性炭
と電解液との濡れ性が向上し、繊維状活性炭の表面を有
効に利用される。しかし単位重量当たり2.0meq/
g未満の繊維状活性炭を用いた場合、繊維状活性炭と電
解液との濡れ性が悪化し、実質的に反応に供する面積が
減少してしまうため臭素を有効に吸着できず、分極が増
加する。
【0008】さらに、本発明によって使用される繊維状
活性炭の単繊維直径は15μm以下であり、望ましくは
13μm以下であるものがよい。これによってシート時
の単位重量当たりの幾何表面積が増加し、活物質との反
応面積が増加する。反対に15μmより大きいである場
合、シート時の単位重量当たりの幾何表面積が減少する
ので活物質との反応面積が減少し、臭素を有効に吸着出
来なくなって分極が増加する。さらにシート時の単位重
量当たりの単繊維の本数が相対的に少なくなるので繊維
状活性炭の単糸の接触頻度が少なくなり、結果的に電極
の接触抵抗が高くなって電圧効率の低下につながる。
【0009】上記した如き本発明で使用する酸性基量が
多くかつ単繊維直径の小さい繊維状活性炭は前記記載の
有機質繊維を炭化、賦活した後、0.01torr以上
の酸素分圧を有する酸素雰囲気下で重量収率にして30
〜99%の範囲になるように酸化することによって得ら
れる。重量収率が30%未満になると表面のエッチング
が進行し、接触抵抗の上昇をまねくので好ましくない。
また、所定の単繊維直径にするために単糸デニールが
5.5d以下の原料を使うことが望ましいが、それより
大きなものでも炭化、賦活、酸化時の重量収率の調整に
よって単繊維直径を制御することができる。また、繊維
状活性炭の他の酸化方法として硝酸水溶液中での酸化
や、酸素を含む雰囲気下で高周波を用いプラズマを発生
させてプラズマ中で酸化する方法がある。これらの方法
においても所定の酸性基を得ることが出来、またこれら
の方法を組み合わせて行ってもよい。
【0010】このようにして選られた繊維状活性炭の比
表面積は特に制限を設けるものではないが公知の製造方
法で得られる500〜2000m2/gであればよい。上
述の如き作成された繊維状活性炭は紙層形成時に一定の
強度を得るため他の1種類以上の有機、無機材料と共に
目付量が25g/m2以上、厚みが0.15mm以上になる
ように抄紙する。なお、特に強度を必要としないのであ
ればこれに限定されるものではない。
【0011】紙状物として繊維状活性炭と同時に用いら
れる他の材料としてはパルプ、骨材の他、必要であれば
デンプン、ポリビニルアルコールのようなバインダーの
他に粘剤、界面活性剤、離型剤、消泡剤、凝集剤等の各
種添加剤を加えてもよい。使用されるパルプは耐水性、
耐薬品性に優れるポリエチレン、ポリプロピレンの合成
パルプが望ましいが再生セルロース系、アクリル系、ポ
リアミド系のパルプの他天然パルプを用いてもよい。骨
材としては耐水性、耐薬品性に優れるポリエチレン、ポ
リプロピレンのチョップドファイバーやこれらの層状繊
維(シースコア繊維)が望ましいが直鎖および/または
芳香族ポリアミド系、ポリエステル、フェノールノボラ
ック、ポリアクリロニトリル系の有機質繊維のほかガラ
ス繊維、石綿、石英、アルミナの各種無機繊維が使用で
きる。これらパルプ、骨材は紙層形成後一定の強度が得
られるものであればよく、先述に記載された素材に限定
されない。
【0012】紙状物中の繊維状活性炭の含有率は60重
量%以上、望ましくは75重量%以上、95重量%以下
であるのがよい。繊維状活性炭の含有率が60重量%以
上であれば紙状物の単位重量当たりの繊維状活性炭の幾
何表面積が増加し、かつ繊維状活性炭糸の接触頻度も上
昇するので接触抵抗が低く押さえられ、迅速に臭素を吸
着出来るようになり、電圧効率が高くかつ分極の小さい
電極を提供することができる。しかし反対に繊維状活性
炭の含有率が60重量%未満であれば紙状物の単位重量
当たりの繊維状活性炭の幾何表面積が減少し、かつ繊維
状活性炭糸の接触頻度も小さくなるので接触抵抗が高く
なり、臭素を吸着出来なくなるため、電圧効率が高くか
つ分極の大きい電極になってしまい、好ましくない。繊
維状活性炭の含有率は抄紙時に各材料を計量する際、乾
燥重量換算で副材料との重量比より算出される。
【0013】電極基材と紙状物との接合は、カーボンブ
ラックや炭素繊維などのカーボンを主体とした導電性物
質を30重量%以上となるように、ポリエチレン樹脂粉
末と均一に混合し、樹脂軟化点より10℃高めに設定し
た金型の底に一定の厚みになるように敷いた後、熱プレ
スして厚さ1.0mm、大きさ10cm平方の導電性電極基
材として作成したものに加圧、加熱下で圧着する。
【0014】次に本発明において用いる酸性基量、比表
面積、単繊維直径、電極の分極値、および接触抵抗の測
定方法について述べる。 (1) 酸性基量:酸性基を含有している繊維状活性炭を充
分に水洗した後乾燥して約1gを採取し、120℃で1
2時間真空乾燥して秤量し、60mlの1/10NのN
aOH水溶液に浸漬して25℃で10時間振とうした。
この液をガラスろ過器でろ過しろ液を25ml正確に分
取して1/10NのHCl標準液により逆滴定した。滴
定の際にはフェノールフタレインを指示薬として用い
た。空試験も同様にして行い、次式により繊維状活性炭
の単位重量当たりの酸性基量を求めた。
【0015】 式中Dは1/10NのHCl標準液の滴定量から空試験
での滴定量を引いた量(ml)、Kは1/10NのHC
l標準液の規定度、Wは繊維状活性炭の重量(g)であ
る。
【0016】(2) 比表面積:繊維状活性炭を約0.1g
採取し、120℃で12時間乾燥して秤量し、液体窒素
の沸点(−195.8℃)における窒素ガスの吸着量を
相対圧を0.0から0.2の範囲で徐々に高めながら数
点測定し、B.E.Tプロットにより単位重量当たりの
比表面積(m2/g)を求めた。
【0017】(3) 単繊維直径:走査型電子顕微鏡で50
0倍に拡大し、写真撮影する。写真に同時投影される縮
尺からその単繊維の太さをランダムに50点計測し平均
をとり、平均値をその繊維状活性炭の単繊維直径とし
た。
【0018】(4) 電極の分極値:本発明の電極を正極、
即ち亜鉛−臭素電池の臭素極として放電電位を図1に示
す装置を用いて評価する。電解液は3モル/リットルの臭化
亜鉛溶液中に臭素を溶解させたものであり放電時の電流
密度60mA/平方cm、臭素濃度を0.2モル/リットルで
測定した。なお電流密度は電極の幾何面積を基準として
いる。対極には99.99%の圧延亜鉛板を使用し、測
定温度は25℃、参照極として飽和カロメル電極を用い
た。所定の臭素濃度におけるハロゲン極の開回路電位を
Vopenとし、所定の密度の電流を流したときのハロゲン
極の電位をVi とし、VopenとVi との差を分極値とし
た。金属−ハロゲン二次電池のハロゲン極としては上記
分極値が小さいほど良好である。
【0019】(5) 接触抵抗:上述(4) で用いた装置を用
いてIR損より電極の接触抵抗値を測定した。IR損に
よる測定は田村・松田共著「現代電気化学」(培風館)
に従った。臭素濃度1.0モル/リットル、電流密度は50
mA/平方cmで、5×10-3秒の定電流パルスを用い
た。
【0020】
【実施例】以下に実施例をもって本発明を説明する。 (実施例1)単繊維太さ5.5d、長さ76mmの再生セ
ルロース繊維を原料とし、600g/m2目付の不織布を
製造し、これら不織布に第二リン酸アンモニウム水溶液
を浸漬、絞り後乾燥することによって第二リン酸アンモ
ニウムを繊維重量に対して10%含浸させた。さらにこ
れを不活性ガス中、270℃で30分加熱し、続いて2
70℃から850℃まで約90分かけて昇温し800
℃、60分間水蒸気賦活処理をおこない、さらに空気
中、500℃で10分間熱処理した。こうして得られた
繊維状活性炭の酸性基量は2.9meq/gであり、単
繊維直径は13μmであり、比表面積は1020m2/g
であった。この繊維状活性炭をカッターミルで粉砕した
後、これを乾燥重量にして80重量%分採取し、これに
12重量%のポリプロピレン単繊維チョップドファイバ
ー、6重量%のポリエチレン製合成パルプ、2重量%の
ポリビニルアルコールのバインダーを加えて目付量40
g/m2、厚み0.25mmの紙状物を作製した。また、導
電性カーボン粉末を30重量%となるように、ポリエチ
レン樹脂粉末と均一に混合したものを、樹脂軟化点より
10℃高めに設定した金型の底に一定の厚みになるよう
に敷いた後、熱プレスして厚さ1.0mm、大きさ10cm
平方の炭素を主体とした導電性電極基材を作成した。こ
の電極基材に先述の紙状物を加圧、加熱下で圧着し、金
属−ハロゲン二次電池の電極を得た。この様にして得ら
れた電極の分極値は150mVで、接触抵抗は0.80
Ω平方cmであった。
【0021】(実施例2)単繊維太さ2.0d、長さ8
3mmの再生セルロース繊維を原料とし、600g/m2
付の不織布を製造し、これら不織布に第二リン酸アンモ
ニウム水溶液を浸漬、絞り後乾燥することによって第二
リン酸アンモニウムを繊維重量に対して10%含浸させ
た。さらにこれを不活性ガス中、270℃で30分加熱
し、続いて270℃から850℃まで約90分かけて昇
温し800℃、60分間水蒸気賦活処理をおこない、さ
らに空気中、500℃で10分間熱処理した。こうして
得られた繊維状活性炭の酸性基量は2.8meq/gで
あり、単繊維直径は8μmであり、比表面積は965m2
/gであった。この繊維状活性炭をカッターミルで粉砕
した後、これを乾燥重量にして80重量%分採取し、こ
れに12重量%のポリプロピレン単繊維チョップドファ
イバー、6重量%のポリエチレン製合成パルプ、2重量
%のポリビニルアルコールのバインダーを加えて目付量
42g/m2、厚み0.22mmの紙状物を作製した。ま
た、導電性カーボン粉末を30重量%となるように、ポ
リエチレン樹脂粉末と均一に混合したものを、樹脂軟化
点より10℃高めに設定した金型の底に一定の厚みにな
るように敷いた後、熱プレスして厚さ1.0mm、大きさ
10cm平方の炭素を主体とした導電性電極基材を作成し
た。この電極基材に先述の紙状物を加圧、加熱下で圧着
し、金属−ハロゲン二次電池の電極を得た。この様にし
て得られた電極の分極値は110mVで、接触抵抗は
0.66Ω平方cmであった。
【0022】(実施例3)実施例2で作成された繊維状
活性炭をカッターミルで粉砕した後、これを乾燥重量に
して70重量%分採取し、これに18重量%のポリプロ
ピレン単繊維チョップドファイバー、8重量%のポリエ
チレン製合成パルプ、4重量%のポリビニルアルコール
のバインダーを加えて目付量44g/m2、厚み0.23
mmの紙状物を作製した。また、導電性カーボン粉末を3
0重量%となるように、ポリエチレン樹脂粉末と均一に
混合したものを、樹脂軟化点より10℃高めに設定した
金型の底に一定の厚みになるように敷いた後、熱プレス
して厚さ1.0mm、大きさ10cm平方の炭素を主体とし
た導電性電極基材を作成した。この電極基材に先述の紙
状物を加圧、加熱下で圧着し、金属−ハロゲン二次電池
の電極を得た。この様にして得られた電極の分極値は2
03mVで、接触抵抗は0.90Ω平方cmであった。
【0023】(実施例4)実施例2で作成された繊維状
活性炭をカッターミルで粉砕した後、これを乾燥重量に
して90重量%分採取し、これに5重量%のポリプロピ
レン単繊維チョップドファイバー、3重量%のポリエチ
レン製合成パルプ、2重量%のポリビニルアルコールの
バインダーを加えて目付量42g/m2、厚み0.22mm
の紙状物を作製した。また、導電性カーボン粉末を30
重量%となるように、ポリエチレン樹脂粉末と均一に混
合したものを、樹脂軟化点より10℃高めに設定した金
型の底に一定の厚みになるように敷いた後、熱プレスし
て厚さ1.0mm、大きさ10cm平方の炭素を主体とした
導電性電極基材を作成した。この電極基材に先述の紙状
物を加圧、加熱下で圧着し、金属−ハロゲン二次電池の
電極を得た。この様にして得られた電極の分極値は95
mVで、接触抵抗は0.64Ω平方cmであった。
【0024】(実施例5)単繊維太さ2.0d、長さ5
4mmの等方性ピッチ繊維を原料とし、空気中、350℃
で1.5時間加熱、不融化した後、該不融化繊維を30
0g/m2目付の不織布を製造した。さらにこれを850
℃まで約120分かけて昇温し850℃、60分間水蒸
気賦活処理を行い、さらに空気中、600℃で10分間
熱処理した。こうして得られた繊維状活性炭の酸性基量
は3.1meq/gであり、単繊維直径は10μmであ
り、比表面積は826m2/gであった。この繊維状活性
炭をカッターミルで粉砕した後、これを乾燥重量にして
80重量%分採取し、これに12重量%のポリプロピレ
ン単繊維チョップドファイバー、6重量%のポリエチレ
ン製合成パルプ、2重量%のポリビニルアルコールのバ
インダーを加えて目付量44g/m2、厚み0.26mmの
紙状物を作製した。また、導電性カーボン粉末を30重
量%となるように、ポリエチレン樹脂粉末と均一に混合
したものを、樹脂軟化点より10℃高めに設定した金型
の底に一定の厚みになるように敷いた後、熱プレスして
厚さ1.0mm、大きさ10cm平方の炭素を主体とした導
電性電極基材を作成した。この電極基材に先述の紙状物
を加圧、加熱下で圧着し、金属−ハロゲン二次電池の電
極を得た。この様にして得られた電極の分極値は137
mVで、接触抵抗は0.84Ω平方cmであった。
【0025】(実施例6)市販されているピッチ系繊維
状活性炭の不織布(ユニチカ株式会社製、タイプA−1
0)を空気中、500℃で10分間熱処理した。こうし
て得られた繊維状活性炭の酸性基量は3.0meq/g
であり、単繊維直径は13μmであり、比表面積は10
45m2/gであった。この繊維状活性炭をカッターミル
で粉砕した後、これを乾燥重量にして80重量%分採取
し、これに12重量%のポリプロピレン単繊維チョップ
ドファイバー、6重量%のポリエチレン製合成パルプ、
2重量%のポリビニルアルコールのバインダーを加えて
目付量38g/m2、厚み0.24mmの紙状物を作成し
た。また、導電性カーボン粉末を30重量%となるよう
に、ポリエチレン樹脂粉末と均一に混合したものを、樹
脂軟化点より10℃高めに設定した金型の底に一定の厚
みになるように敷いた後、熱プレスして厚さ1.0mm、
大きさ10cm平方の炭素を主体とした導電性電極基材を
作成した。この電極基材に先述の紙状物を加圧、加熱下
で圧着し、金属−ハロゲン二次電池の電極を得た。この
様にして得られた電極の分極値は155mVで、接触抵
抗は0.81Ω平方cmであった。
【0026】(実施例7)市販されているピッチ系繊維
状活性炭の不織布(ユニチカ株式会社製、タイプA−2
0)を空気中、500℃で10分間熱処理した。こうし
て得られた繊維状活性炭の酸性基量は3.2meq/g
であり、単繊維直径は9μmであり、比表面積は197
4m2/gであった。この繊維状活性炭をカッターミルで
粉砕した後、これを乾燥重量にして80重量%分採取
し、これに12重量%のポリプロピレン単繊維チョップ
ドファイバー、6重量%のポリエチレン製合成パルプ、
2重量%のポリビニルアルコールのバインダーを加えて
目付量43g/m2、厚み0.21mmの紙状物を作製し
た。また、導電性カーボン粉末を30重量%となるよう
に、ポリエチレン樹脂粉末と均一に混合したものを、樹
脂軟化点より10℃高めに設定した金型の底に一定の厚
みになるように敷いた後、熱プレスして厚さ1.0mm、
大きさ10cm平方の炭素を主体とした導電性電極基材を
作成した。この電極基材に先述の紙状物を加圧、加熱下
で圧着し、金属−ハロゲン二次電池の電極を得た。この
様にして得られた電極の分極値は108mVで、接触抵
抗は0.76Ω平方cmであった。
【0027】(実施例8)単繊維太さ2.0d、長さ6
2mmのフェノールノボラック繊維を原料とし、300g
/m2目付の不織布を製造し、該不織布を不活性ガス中、
850℃まで約90分かけて昇温して炭化し、800
℃、60分間水蒸気賦活処理をおこない、冷却後空気
中、500℃で10分間熱処理した。こうして得られた
繊維状活性炭の酸性基量は3.0meq/gであり、単
繊維直径は11μmであり、比表面積は889m2/gで
あった。この繊維状活性炭をカッターミルで粉砕した
後、これを乾燥重量にして80重量%分採取し、これに
12重量%のポリプロピレン単繊維チョップドファイバ
ー、6重量%のポリエチレン製合成パルプ、2重量%の
ポリビニルアルコールのバインダーを加えて目付量42
g/m2、厚み0.22mmの紙状物を作製した。また、導
電性カーボン粉末を30重量%となるように、ポリエチ
レン樹脂粉末と均一に混合したものを、樹脂軟化点より
10℃高めに設定した金型の底に一定の厚みになるよう
に敷いた後、熱プレスして厚さ1.0mm、大きさ10cm
平方の炭素を主体とした導電性電極基材を作成した。こ
の電極基材に先述の紙状物を加圧、加熱下で圧着し、金
属−ハロゲン二次電池の電極を得た。この様にして得ら
れた電極の分極値は128mVで、接触抵抗は0.86
Ω平方cmであった。
【0028】(比較例1)単繊維太さ12d、長さ58
mmの再生セルロース繊維を原料とし、600g/m2目付
の不織布を製造し、これら不織布に第二リン酸アンモニ
ウム水溶液を浸漬、絞り後乾燥することによって第二リ
ン酸アンモニウムを繊維重量に対して10%含浸させ
た。さらにこれを不活性ガス中、270℃で30分加熱
し、続いて270℃から850℃まで約90分かけて昇
温し800℃、60分間水蒸気賦活処理をおこない、さ
らに空気中、500℃で9分間熱処理した。こうして得
られた繊維状活性炭の酸性基量は2.8meq/gであ
り、単繊維直径は18μmであり、比表面積は1056
m2/gであった。この繊維状活性炭をカッターミルで粉
砕した後、これを乾燥重量にして80重量%分採取し、
これに12重量%のポリプロピレン単繊維チョップドフ
ァイバー、6重量%のポリエチレン製合成パルプ、2重
量%のポリビニルアルコールのバインダーを加えて目付
量40g/m2、厚み0.25mmの紙状物を作製した。ま
た、導電性カーボン粉末を30重量%となるように、ポ
リエチレン樹脂粉末と均一に混合したものを、樹脂軟化
点より10℃高めに設定した金型の底に一定の厚みにな
るように敷いた後、熱プレスして厚さ1.0mm、大きさ
10cm平方の炭素を主体とした導電性電極基材を作成し
た。この電極基材に先述の紙状物を加圧、加熱下で圧着
し、金属−ハロゲン二次電池の電極を得た。この様にし
て得られた電極の分極値は298mVで、接触抵抗は
1.16Ω平方cmであった。
【0029】(比較例2)単繊維太さ10d、長さ54
mmのフェノールノボラック繊維を原料とし、300g/
m2目付の不織布を製造し、該不織布を不活性ガス中、8
50℃まで約90分かけて昇温して炭化し、800℃、
60分間水蒸気賦活処理をおこない、冷却後空気中、5
00℃で10分間熱処理した。こうして得られた繊維状
活性炭の酸性基量は3.0meq/gであり、単繊維直
径は22μmであり、比表面積は864m2/gであっ
た。この繊維状活性炭をカッターミルで粉砕した後、こ
れを乾燥重量にして80重量%分採取し、これに12重
量%のポリプロピレン単繊維チョップドファイバー、6
重量%のポリエチレン製合成パルプ、2重量%のポリビ
ニルアルコールのバインダーを加えて目付量39g/
m2、厚み0.28mmの紙状物を作製した。また、導電性
カーボン粉末を30重量%となるように、ポリエチレン
樹脂粉末と均一に混合したものを、樹脂軟化点より10
℃高めに設定した金型の底に一定の厚みになるように敷
いた後、熱プレスして厚さ1.0mm、大きさ10cm平方
の炭素を主体とした導電性電極基材を作成した。この電
極基材に先述の紙状物を加圧、加熱下で圧着し、金属−
ハロゲン二次電池の電極を得た。この様にして得られた
電極の分極値は384mVで、接触抵抗は1.22Ω平
方cmであった。
【0030】(比較例3)実施例2で作成された繊維状
活性炭ををカッターミルで粉砕した後、これを乾燥重量
にして50重量%分採取し、これに30重量%のポリプ
ロピレン単繊維チョップドファイバー、12重量%のポ
リエチレン製合成パルプ、8重量%のポリビニルアルコ
ールのバインダーを加えて目付量44g/m2、厚み0.
23mmの紙状物を作製した。また、導電性カーボン粉末
を30重量%となるように、ポリエチレン樹脂粉末と均
一に混合したものを、樹脂軟化点より10℃高めに設定
した金型の底に一定の厚みになるように敷いた後、熱プ
レスして厚さ1.0mm、大きさ10cm平方の炭素を主体
とした導電性電極基材を作成した。この電極基材に先述
の紙状物を加圧、加熱下で圧着し、金属−ハロゲン二次
電池の電極を得た。この様にして得られた電極の分極値
は600mV以上であり、接触抵抗は1.24Ω平方cm
であった。
【0031】(比較例4)単繊維太さ2.0d、長さ8
3mmの再生セルロース繊維を原料とし、600g/m2
付の不織布を製造し、これら不織布に第二リン酸アンモ
ニウム水溶液を浸漬、絞り後乾燥することによって第二
リン酸アンモニウムを繊維重量に対して10%含浸させ
た。さらにこれを不活性ガス中、270℃で30分加熱
し、続いて270℃から850℃まで約90分かけて昇
温し800℃、60分間水蒸気賦活処理をおこなった。
こうして得られた繊維状活性炭の酸性基量は0.4me
q/gであり、単繊維直径は8μmであり、比表面積は
947m2/gであった。この繊維状活性炭をカッターミ
ルで粉砕した後、これを乾燥重量にして80重量%分採
取し、これに12重量%のポリプロピレン単繊維チョッ
プドファイバー、6重量%のポリエチレン製合成パル
プ、2重量%のポリビニルアルコールのバインダーを加
えて目付量41g/m2、厚み0.22mmの紙状物を作製
した。また、導電性カーボン粉末を30重量%となるよ
うに、ポリエチレン樹脂粉末と均一に混合したものを、
樹脂軟化点より10℃高めに設定した金型の底に一定の
厚みになるように敷いた後、熱プレスして厚さ1.0m
m、大きさ10cm平方の炭素を主体とした導電性電極基
材を作成した。この電極基材に先述の紙状物を加圧、加
熱下で圧着し、金属−ハロゲン二次電池の電極を得た。
この様にして得られた電極の分極値は452mVであ
り、接触抵抗は1.50Ω平方cmであった。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明の電極材料は
繊維状活性炭の単繊維直径を小さくし、かつ紙状物に含
まれる繊維状活性炭の含有率を多くしたことによって電
極の単位面積あたりの反応に供する幾何表面積が多く出
来、かつ繊維状活性炭どうしの接触性や電極基材との接
合性が向上する。また繊維状活性炭の単位重量あたりの
酸性基量を多く付与することによって電解液との接触性
が向上する。したがって電極の接触抵抗を押さえ、かつ
分極の小さい電極を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は電極の分極特性および接触抵抗の測定に
用いる装置の模式図である。図において、 1:ハロゲン極 2:亜鉛板対極 3:ルギンキャピラリー 4:電圧計 5:電源 6:電流計 7:電解液 8:KCl水溶液 9:Hg2 Cl2 −Hg 10:Hg を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単繊維の直径が15μm以下であり、か
    つ単位重量あたりの酸性基量が2.0meq/g以上で
    ある繊維状活性炭を60重量%以上含有する紙状金属−
    ハロゲン二次電池用電極材料。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電極材料が導電性プレ
    ートに接合されていることを特徴とする金属−ハロゲン
    二次電池用電極材料。
JP4072601A 1992-02-21 1992-02-21 金属−ハロゲン二次電池用電極材料 Pending JPH05234601A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020065455A1 (en) * 2018-09-24 2020-04-02 3M Innovative Properties Company Porous electrode, membrane-electrode assembly, liquid flow battery and method of making a porous electrode

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WO2020065455A1 (en) * 2018-09-24 2020-04-02 3M Innovative Properties Company Porous electrode, membrane-electrode assembly, liquid flow battery and method of making a porous electrode

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